Sちゃんは出生時の体重が2674gと若干小粒ちゃんでした。
でも、おっぱいをゴクゴク飲みまくり、6日目退院時には2674gと、生下時体重にリカバーするという離れ業をやってのけるくらいの赤ちゃんでした。
(通常、おっぱいが順調であれば生理的体重減少から生下時体重にリカバーするのは10~14日目あたりです。)
生後14日目に2週間健診を受診され、その時の体重が3028g。
退院時からの体重増加度は』44.3g/日と順調そのものでした。
この時の直母1回量も50g以上あったそうです。
ちょっと早めに生後27日目に1か月健診を受診されました。
ショッキングなことに、その日の体重は3200g。
2週間健診からの体重増加度は13.2g/日でした。
通常、2週間健診まで順調だったら、何か変わったことでもなければ、こんなに急激に発育不良になる筈がありません。
小児科のドクターのアドバイスもあり、翌日母乳外来を再診されました。
「健診の後はショックで、とにかく必死におっぱいを飲ませました。
特におしっこの回数が減ったわけではなかったし、グズることもなかったから、こんなものなのか?と思ってました。」
「うっかりしていたのですが、昨日貰ったK2シロップを飲ませるのを忘れていました。
どうしたらいいですか?」との言葉がお母さんから聞かれました。
生後28日目の体重は3242gに増えていましたが、直母1回量は48gと、横ばいでした。
その日は乳管が部分詰まりしていることが発覚したので開通マッサージをしました。
ポジショニングは横抱きでしたが、ラッチオンが浅いので、立て抱きに修正しました。
頻回授乳を実行していただきました。
特に2週間健診以降、おっぱい後にうんちを押し出した後、あやして次のおっぱいまでの間隔を空けるようにしておられたのもネックだったような気がしたので、うんちを押し出したら、即お口パクパク・舌ペロペロだったので、ためらわずにおっぱいをあげてもらうようにお願いしました。
お母さん自身、2週間健診時、ビックリするくらい体重が増えていたので、「おでぶになったら困るなぁ。」という意識があったとのことでした。
おっぱいだけだったら、何も気にしなくていいのに、勘違いをされていたのかな?
(実はSちゃんが2週間健診を受診された日は、私は代休だったので、カルテ以外の詳細は分からなかったのです。お話していくうちに、上記のようなことが、分かって来たのです。)
生後33日目に再診していただいたところ、体重は3404gになっていました。
生後27日目からの体重増加度は34.0g/日にアップしていました。
直母1回量も74gにアップしていました。
哺乳後に乳首を離した後も、歪め飲み・つぶし飲み・浅飲みいずれもなっていませんでした。
乳管のコンディションもバッチリでした。
Sちゃんのお母さんはとても嬉しそうかつ安心された表情でした。
もう大丈夫だとは思いますが、保健センターでの集団健診は4か月まですっ飛んでしまいますから、不安だったら・・・出来れば・・・念のため2週間毎くらいに受診されてはどうかと勧めておきました。
きっと、受診予約が入ると思います。