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★おっぱいとお薬

2013年1月 5日 (土)

★おっぱいとお薬

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★おっぱいとお薬/その1+α『タミフル』
★「タミフル」記事について謝罪します。
★おっぱいとお薬/その1『タミフル』〔改訂版〕
★おっぱいとお薬/その2『リレンザ』
★おっぱいとお薬/その3『カロナール』
★おっぱいとお薬/その4『パルミコート』
★おっぱいとお薬/その5『経口避妊薬』
★おっぱいとお薬/その6『抗生物質』
★おっぱいとお薬/その7『アゼプチン』
★おっぱいとお薬/その8『ガスター』
★おっぱいとお薬/その9『葛根湯』
★おっぱいとお薬/その9+α『葛根湯』
★おっぱいとお薬/その10『抗甲状腺薬』
★おっぱいとお薬/その11『マグミット』
★おっぱいとお薬/その12『ドグマチール』
★おっぱいとお薬/その13『十味敗毒湯』
★おっぱいとお薬/その14『苓桂朮甘湯』
★おっぱいとお薬/その15『プレドニン』
★おっぱいとお薬/その16『治頭瘡一方』
★おっぱいとお薬/その17『フロリードゲル』
★おっぱいとお薬/その18『抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤』
★おっぱいとお薬/その19『ロキソニン』『ミオナール』『ガスロンN』
★おっぱいとお薬/その20『抗てんかん薬』
★おっぱいとお薬/その21『ニチファーゲン』
★おっぱいとお薬/その22『胃腸薬』
★おっぱいとお薬/その23『ラキソベロン』
★おっぱいとお薬/その24『当帰芍薬散』
★おっぱいとお薬/その25『柴苓湯』
★おっぱいとお薬/その26『タイレノールA』
★おっぱいとお薬/その27『リンデロン』
★おっぱいとお薬/その28『ウルソ』
★おっぱいとお薬/その29『アプレゾリン』
★おっぱいとお薬/その30『レンドルミン』『マイスリー』
★おっぱいとお薬/その31『小青龍湯』
★おっぱいとお薬/その32『リ-マス』
★おっぱいとお薬/その33『ピロリ菌の除菌について』
★おっぱいとお薬/その34『ブルフェン』
★おっぱいとお薬/その35『市販の風邪薬(=総合感冒薬)』
★おっぱいとお薬/その36『ラシックス』
★おっぱいとお薬/その37『ボルタレン』
★おっぱいとお薬/その38『トラベルミン』
★おっぱいとお薬/その39『アスピリン』
★おっぱいとお薬/その40『ハルシオン』
★おっぱいとお薬/その41『ビオフェルミン』
★おっぱいとお薬/その42『ナウゼリン』
★おっぱいとお薬/その43『ニューキロノン系抗生物質』
★おっぱいとお薬/その44『キプレス』『シングレア』
★おっぱいとお薬/その45『花粉症時の点眼薬』
★おっぱいとお薬/その46『花粉症時の点鼻薬』
★おっぱいとお薬/その47『パキシル』
★おっぱいとお薬/その48『ペンタサ』
★おっぱいとお薬/その49『ノリトレン』
★おっぱいとお薬/その50『ジスロマック』
★おっぱいとお薬/その51『メジコン』
★おっぱいとお薬/その52『クラリス』『クラリシッド』
★おっぱいとお薬/その53『ムコダイン』
★おっぱいとお薬/その54『アレジオン』
★おっぱいとお薬/その55『アレグラ』
★おっぱいとお薬/その56『タケプロンOD』
★おっぱいとお薬/その57『プリンペラン』
★おっぱいとお薬/その58『レミケード』
★おっぱいとお薬/その59『ダ―ゼン』
★おっぱいとお薬/その60『メイラックス』
★おっぱいとお薬/その61『イソバイド』『メニレット』
★おっぱいとお薬/その62『ミオナール』
★おっぱいとお薬/その63『トリノシン』
★おっぱいとお薬/その64『フラジール』
★おっぱいとお薬/その65『リン酸コデイン』
★おっぱいとお薬/その66『ドオルトン』『プラノバール』
★おっぱいとお薬/その67『ポビドンヨード』(外用薬)
★おっぱいとお薬/その68『イミグラン』
★おっぱいとお薬/その69『クリアミン』
★おっぱいとお薬/その70『メルカゾ―ル』
★おっぱいとお薬/その70『ラミシ―ル』
★おっぱいとお薬-その71『サルタノール』『べネトリン』
★おっぱいとお薬/番外編
★風邪薬を内服したからおっぱいは飲ませられない?
★風邪薬を内服したら、授乳禁止なの?(改訂版):最強母乳外来・フェニックス
★おっぱいとお薬/服薬中のおっぱい管理
★おっぱいとお薬/ジェネリックに変更してもらえるかどうかの見極め方
★服薬中の授乳指導の先進地。
★アンビリバボーな断乳。
★お母さんが蜂に刺された時。
★おっぱいに理解のあるドクターも居られます!(某病院呼吸器科)
★授乳可否データの無い点眼薬を使わねばならない!(5ヶ月)
★処方された漢方薬が顆粒だから服用できない場合。
★葛根湯を内服するタイミングとは?

2012年12月 8日 (土)

葛根湯を内服するタイミングとは?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて『葛根湯®』を内服するタイミングとは?公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

漢方薬の一種でもある葛根湯って読者のみなさんはご存知ですよね?
葛根湯の内服経験のおありになる方も、少なくないと思います。
葛根湯は、風邪引きのときもそうですし、おっぱいトラブルの場合もよく効きます。
ただ最近、気になるのは、お薬に頼りたくないのか、きちんと理由を説明し、服薬を促しても、中々内服されず、結果重症化してから、慌てて内服という方がいらっしゃるようなので、対応に困ります。

葛根湯の場合、そもそも内服のタイミングとして、パッケージにも風邪の場合なら“引き始め”であることは明記されています。
なのに重症化してから、「あわわわ・・・!」と、内服していたのでは、キツ異様ですが、内服のタイミングの見計らいミスをするのに等しい気がします。
うっ滞性乳腺炎であっても長患いになると、腋の下から楔状にしこりが残り、中々すっきりしないことがあります。
そういう段階で葛根湯を内服したとして、全く効果が無いとは申しませんが、内服のタイミング的に遅いと思います。
「おかしいな?」と感じたら、早めに内服され、頻回直母で24時間までは頑張ってみる価値はありますが、駄目そうだったら、早めに母乳外来か助産院に連絡され、受診しケアを受けましょう。

 

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2012年10月24日 (水)

処方された漢方薬が顆粒だから服用できない場合。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「処方された漢方薬が顆粒だから服用できない場合。」公開中です。
最新の内容は、上記をご確認ください。

以下、過去記事。

病院で処方される漢方薬は顆粒タイプが殆どです。
でも、中には錠剤やカプセルでないと服薬出来ない方もいらっしゃいます。
葛根湯であれば、ク●シエから錠剤タイプがドラッグストアで販売されているので購入可能ですが、その他市販漢方薬で錠剤タイプというのはあまり聞いたこともないし、店頭でも見かけることもないので、お困りだろうなとお察しします。

小さいお子さん用の「お薬飲めたね」シリーズは、読者のみなさんはご存知かと思いますが、顆粒がNGの方用の嚥下補助剤っていうんですか、漢方薬服用ゼリーというものがあるんですね。
喉のお薬の龍●散から発売されているのを知りました。
大人向けなのかフレーバーが珈琲ゼリー味と苺チョコ味なんですな。

漢方薬を処方されたけれど、いざ服用しようと思ったら、出来なかった方は、トライしてみる価値は有ると思います。

 

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2012年7月 5日 (木)

授乳可否データの無い点眼薬を使わねばならない!(5ヶ月)

<ご相談内容>
持病の緑内障が悪化して、今までよりもキツいタイプの点眼薬を処方されました。(多分この先、一生この点眼薬が必要になるだろうと言われました。病状としては、現段階では手術まではしなくてもいいそうです。)
主治医やこの方面に詳しい薬剤師さんにも確認したのですが、私が処方された点眼薬は、授乳中の安全性のデータがまだ報告されていないとのことでした。
念のため国立成育医療センタ-のHPも閲覧しましたが、未掲載でした。
現在我が子は4ヶ月です。
断乳すべきでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
のっけからバッサリ言わせてもらいますが、データの無いお薬の安全性に関するコンサルテーションは、誰にもできないと思います。
SOLANINもできませんよ。
月齢的に離乳食を開始するには早過ぎるますし、ミルクに切り替えた方がいいのかどうなのかは、相談者さんが決めることですよ。

ただ、明らかにNGなお薬と判明しているのは、現時点では麻薬・抗ガン剤・免疫抑制剤等の特殊なジャンルのお薬です。
そもそも緑内障の治療薬は、そういうジャンルのお薬ではないことは、ご存知ですよね?
しかも、注射(点滴を含む)・坐薬・内服薬とかではなく、局所に作用する点眼薬ですよね?
点眼薬というのは、注射・坐薬・内服薬とは異なり、お母さんの体への吸収は無いか、あってもごく僅かです。
この先の授乳期間が仮に2年3年あったとしても、おっぱい⇒お子さんへという移行による影響は、常識的に考えて、健康被害云々以前の微々たるものだと思いますが。
それでもデータが無くて不安というのであれば、まずは別の角度から情報収集をして、よく考えてみては如何ですか?

例えばその点眼薬を使用することで、お母さん自身に何か副作用(治療を中止すべき副作用の意味です)が顕れるとしたら、どういう症状か、眼科のドクターには確認されましたか?

次に、指示された用法・用量(例えば1回1滴で1日3回)で点眼して、果たしてヒトの血液中に、何時間後にどの程度検出されるものなのか、製造販売元に確認されましたか?
(母乳中へのデータが無いにしても、血液中への移行については恐らくデータがあると思うので、多少参考になると思います。)
それらの情報収集をして、赤ちゃんにどのようなリスクが考えられるのか、自分なりに考えてみては如何でしょうか?

※極論ですが、おっぱいはいつでも止められます。
断乳後のケアは過去記事にも書いてますから、セルフケアとして参考にするなり、母乳外来や助産院でケアを受けられれば何とかなると思います。
ただ、何度も申し上げるように、一旦止めてしまったら、水道の蛇口を捻るかのように簡単に復旧させることはできません。
一旦止めたおっぱいを復旧させるのは、血を流すくらい辛く、まさに茨の道です。成功する確率は限りなく低いので、それなりの覚悟をしていおてくださいね。

 

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2011年4月28日 (木)

おっぱいとお薬/その71『サルタノール』『べネトリン』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その71『サノタール®』『べネトリン®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

『サルタノ―ル』『ベネトリン』というお薬があります。
いずれもβ受容体刺激薬の一種で吸入薬として使用されます。
気管支拡張作用があるので、気管支喘息等で喘鳴が酷い時や咳止めとして処方されます。
妊婦さんでも使えるお薬です。
もちろん小児にも適用されます。

吸入薬としては以前に『パルミコート』も大丈夫ですよと記事化しましたが、第一選択薬としては『サルタノール』『ベネトリン』となります。
気管支喘息の持病がある方でお薬の必要な方は、我慢し過ぎると症状が増悪しますから、注意してくださいね。
『サルタノール』『ベネトリン』の吸入でコントロール出来るのであれば、上手に活用できるといいですね。

追記:読者さんのズイズイさん(ご職業は薬剤師さん♪)がコメント欄に大変有益な情報をくださいました。コメントに書かれたことを追記として書かせていただきたいがよろしいでしょうかという旨お尋ねしましたら、ご快諾くださいましたので、ほぼ原文ママで書かせていただきます。

喘息治療について、SOLANINさんが記事中で「サルタノール/ベネトリンが第一選択薬」と書かれてらっしゃいますが、厳密には少し違うのでコメントさせていただきました。

喘息治療薬には種類が2種類あり、長期管理薬(毎日使う薬)と発作治療薬(発作止め)があります。
『サルタノール』『ベネトリン』は発作治療薬になります。
発作が起きた時には、当然この薬剤が第一選択薬になります。

しかしながら、喘息治療において最も重要なのは、発作が起こらないように長期管理薬をしっかりと使い、発作治療薬を使う頻度が減るようにコントロールしていくことです。
長期管理薬とは、過去記事でも取り上げられている『パルミコート』やコメント欄で質問のあった『アドエア』などの吸入ステロイド薬等です。
(種類は沢山ありますが、ガイドラインでは吸入ステロイドが第一選択です)
長期管理薬を使用せずに、『サルタノール』『べネトリン』等の発作治療薬のみを、ちょっと具合が悪くなったときだけ使う、というのは危険な使い方なのです。
(喘息死が増えることがわかっています)

しかし、どちらも吸入薬があるため、Drの中でも未だに区別が付いていない方もいらっしゃるのが現状です。
喘息治療をされている方は、必ず発作治療薬だけでなく、長期管理薬も使用するようにしていただきたいです。(2011年4月29日23時34分)

念のためアレルギー情報センターのURLをこの下に貼りますね。
ここにはガイドラインに基いた喘息治療についての解説が記されています。
↓        ↓         ↓

http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/02/index.html 

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2011年4月13日 (水)

おっぱいに理解のあるドクターも居られます!(某病院呼吸器科)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいに理解のあるドクターもいらっしゃいます。(某病院呼吸器科)(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

<ご連絡いただいたこと>
先日風邪を引いた時のkもとです。
症状が辛く、我が子(もうすぐ8ヶ月)を生んだ総合病院に行きました。
呼吸器科(内科も担当してる先生でした)に通され、「授乳中」だと伝えると、ドクターはパソコンの画面を見ながらお薬を探してくれてました。
なんと!★おっぱいとお薬/番外編で紹介されていた、

国立成育医療センターの「授乳とお薬」のページでした。
それに気づいたときはなんだかすごく嬉しくなって、一人「次もこの病院で産もう」と心に決めました(笑)
(実はそこの病院、息子を産んだ頃に産婦人科が再開したばかりだったので、正直そこまでオッパイを大事にしてくれてるとは思っていませんでした。)

<SOLANINからひとこと>
妊娠中とか授乳中の方にお薬の処方を避けたいとお考えのドクターは、正直言ってまだ多数派と思われます。
現時点では、お薬の添付文書にはNGと書いてあるから断乳を勧められるドクターやおっぱいを続けたいならお薬は処方できないとお断りされるドクターに遭遇する確率の方が圧倒的に高いのです。
そういう事情があるので、体調不良の際は産婦人科の受診をお勧めしているわけですね。

けれども、今回はご出産された総合病院の呼吸器科を受診されたところ、幸いにもPCに国立成育医療センターの「授乳とお薬」のページを閲覧できるようにしておられるドクターに診ていただくことが出来たのですね♪
良かったぁ~!
これが有るのと無いのとでは、大違いです。
こういうドクターもいらっしゃるということは、おっぱいライフを過ごしている母子にとって、大変有り難いことですね。
心強いですよね!
「次もこの病院で産もう」という気持ち、とても共感できます。
ご連絡いただいたことを読ませていただき、私も嬉しくなっちゃいました。

ただ、念のため、産婦人科以外の診療科や初めて受診する病院の場合は、可能であれば事前に授乳可能なお薬の名前を調べてからにされるか、それが無理ならば、「先生、国立成育医療センターのHPをチェックしていただけませんでしょうか?」と、一言申し添えていただくことが、赤ちゃんとご自身とおっぱいを守ることに繋がるかと思います。
この記事のSOLANINからの注意事項の部分が、SOLANINの老婆心だねと笑い飛ばせる日が来ることを願って止みません。

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2010年12月 3日 (金)

おっぱいとお薬/その70『ラミシ―ル』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その72『ラミシール®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

『ラミシール』はOTSでもありますから、CMやドラッグストアの店頭で見かけたり、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
そうです。
いわゆる、水虫の治療薬です。
何となく、水虫関係CMはの夏場に多いような気がしますけれど、寒くなったらブ―ツを履きますから、冬場も少ないわけぢゃないのですよね。

『ラミシール』は内服であっても、妊婦さんでも授乳中のお母さんでも概ね可能とのことですが、同じ抗真菌薬でも『イトリゾ―ル』は、妊婦さんは避けてくださいね。
(そもそも、おなかの赤ちゃんへの影響を考えたら、妊娠中に敢えて内服による水虫治療に踏み切るものでもないと思います。)
『イトリゾ―ル』は授乳中であれば、概ね内服可能とのことです。

尚、『ラミシ―ル』は外用薬についても、妊婦さんでも可能とのことですが、『イトリゾ―ル』は外用薬についての情報を私は持っていないので、妊婦さんはドクターに確認してくださいね。

ちなみに排泄については『ラミシ―ル』が72時間で85%であるのに対し、『イトリゾ―ル』は7日間で糞便中に54%、尿中に35%と長いこともあるからだと思われます。

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2010年10月17日 (日)

おっぱいとお薬/その70『メルカゾ―ル』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その70『メルカゾール®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

このお薬は甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑える抗甲状腺薬の一種です。
授乳中のお母さんには『プロパジール』や『チウラジール』の方が適しています。(安全性として『メルカゾール』は中等度安全の評価ですが、『プロパジール』『チウラジール』は比較的安全の評価でより安全性が高いからです。)

しかし、授乳自体は可能です。
国内のデータというのはまだないようですが、20mg/日の『メルカゾール』の内服をしている授乳中のお母さんの赤ちゃんを12ヶ月間観察しても赤ちゃんの異常を認めない。また、赤ちゃんの『メルカゾール』の血中濃度は測定感度以下であったとの報告があります。

強いて注意することがあるとしたら、念のため『プロパジール』『チウラジール』と同様に、服薬開始若しくは増量されて数カ月は、赤ちゃんの甲状腺機能検査を実施することをお勧めされるかと思います。
赤ちゃんの甲状腺機能に支障を来さなければ、服薬を続けても差し支えないということです。

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2010年10月 7日 (木)

おっぱいとお薬/その69『クリアミン』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その69『クリアミン®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記をご確認ください。

以下、過去記事。

『クリアミンA』『クリアミンS』は今ではあまり処方されることが無くなった、ピリン系の解熱鎮痛薬です。
とてもよく効く頭痛薬として、知る人ぞ知るお薬らしいですが・・・

でもね、このお薬は母乳育児中のお母さんは絶対に内服を避けてくださいね。
理由ですか?

それは即答できますよ。
①まず半減期が21時間とメッチャ長い。
長過ぎます。
②授乳を強行すると(←そんな無謀なお母さんは居られないと信じていますが・・・)赤ちゃんに嘔吐・下痢・痙攣が見られることがしばしばあり、危険度が高い。
③乳汁分泌が低下する。
つまり、赤ちゃんが欲しいだけの量のおっぱいが出なくなる恐れがあるということです。

①も②も③も母乳育児中のお母さんにとっては「冗談ぢゃないっ!」と言いたくなるような大きなリスクです。
頭痛薬は他にもありますから、なにも好き好んでこういうNGなお薬を選ばないように気をつけてくださいね。
万一、産婦人科以外のドクターから頭痛薬としてピリン系が処方されたら?
即刻、お断りしてくださいね。

なお、間違えやすいのがアスピリンですが、これはピリン系ではありませんからね。
ただ、アスピリンも母乳育児中のお母さんにはあまり良くないことは確かです。
解熱鎮痛薬で母乳育児中内服可能なお薬の名前は★記事検索をしてくださいね。

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2010年9月27日 (月)

おっぱいとお薬/その68『イミグラン』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その68『イミグラン®』(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

久々のテーマ「★おっぱいとお薬」です。
『イミグラン』は片頭痛治療薬です。
トリプタン系のお薬です。
妊婦さんの場合、内服は止めておいた方が良いお薬ですが、授乳中は概ね可能という分類になります。
痛くなる前ではなく、痛くなったら内服となります。
半減期は2時間程度とされています。
これまでに、赤ちゃんに何らかの副作用が現れたという報告は有りません。

ちなみに、同じ片頭痛治療薬でもバッカクアルカロイドの『カフェルゴット』はNGです。
片頭痛発作の前駆症状がみられたら、即内服することで効果を最大限に引き出せるのですが、半減期が8時間と長く、血中濃度が高濃度で持続する等の理由で内服しながらの授乳は止めてくださいね。

私の「★おっぱいとお薬}の記事の特徴は、キホン的に授乳中内服可能なお薬について書いています。
(今回のようにたまに対比としてNGなお薬も書いてますが・・・)
また、主に先発薬の名称を表示しています。
ジェネリック薬はとても沢山あるので、いちいち名称を書き連ねることは出来ません。
恐れ入りますが、成分について合致するかどうかは、ご自身で調べてくださいね。
それから、記事に取り上げられないお薬はまだ評価が無かったり、赤ちゃんに危険性が高いかのどちらかです。
ご自身の処方を受けているお薬が内服可能かどうかは、誰しも関心が高いことかと存じます。
同じ病気で同じ症状であれば、現在処方を受けているお薬とは違う名称であっても、マッチする可能性は有るのですね。

だったら、そこは主治医にお願いして、「○○は授乳中内服の可否の評価がまだ出ていないのですが、●●だったら授乳中内服可能という評価があるそうなので、可能であれば、変更していただけませんでしょうか?」という風にお願いしてみるのも、ご自身とおっぱいと赤ちゃんを守るための一手ではないかと、SOLANINは考えます。

 

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