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★搾乳・ミルクの補足判断

2013年1月 5日 (土)

★搾乳・ミルクの補足判断

[目次へ]

★ミルク足す?足さない?
★急にミルクを嫌がるようになった!(生後2か月)
★試しにミルクを足したら赤ちゃんが飲んだので・・・
★ミルクの補足どうしたらいい?(生後1カ月以降)
★医学的理由以外でミルクを補足することについての見解
★小児科のドクターから混合栄養を勧められて困惑!
★ミルクをあげないと成長ホルモンが出なくなる?
★直母1回量の活用方法~見極める!~
★体重増加が停滞したらミルク補足すべきか?(8カ月)
★母乳育児の強烈な妨害電波発生!(生後3週間)
★おしっこが半日出ない。体重が増えない。(生後5日目)
★ミルク補足の指示は守ってください。(新生児期)
★退院時の個別指導を無視することの危険性。
★搾乳を減量していいかどうかの判断とは?
★1ヶ月健診で体重増加度が少ないと指摘されたら?
★ビッグベビーちゃんでも退院後補足不要の目安は同じですか?
★重症化した乳腺炎になると,赤ちゃんも困ります。
★言い聞かせ卒乳(?)後のミルクは、欲しがるだけあげればいいの?(1歳2ヶ月)
★自己判断でミルクを減らすのはホントにNGなのですか?
★体重減少続いているけれど、大丈夫?(生後4日目)
★搾乳で母乳育児をしてきた際の搾乳の止め時止め方とは?(1歳1ヶ月)
★この場合、ミルクを補足した方がいいの?(2ヶ月・完母)
★搾乳併用で完母の場合の搾乳の減らし方の注意点その1

2012年10月26日 (金)

搾乳併用で完母の場合の搾乳の減らし方の注意点その1

おっぱいの分泌量は問題ないけれど、ラッチオンが上手くいかなかったり、哺乳力が不安定な場合、定期的に搾乳を補足しなくては赤ちゃんの体重増加が図れないことがあります。

勿論、日齢の進みと共に、徐々にラッチオンも上手になり、1回あたりの哺乳量もムラが少なくなり確実性が高くなってきます。
そうなると、搾乳の量を減らして直母のみに移行したいのが人情で、それは当然だと思いますが、極端な振る舞いはしないでいただきたいです。

来院時、「体重増加度も申し分なく、抜き打ちで1回哺乳量を測定してもずっと直母で完母の赤ちゃんと遜色ないね。」という状況で、仮に直母のみに移行しても100%イケるのでは?」という印象を抱いても、初回の減量は最大で半分に留めておいてください。
例えば、搾乳を50ml×8回(400ml)/日補足しているのであれば、50ml×4回(200ml)/日以上減らさないことです。
どんなに劇的に直母が飲めるようになり、傍目には大丈夫そうでも、半分の回数は補足を続けましょう。
それで1週間様子見して再診した上で、減量し過ぎではなかったか、更に減量しても差支えないか等の評価をします。

そもそも、直母が上手くいかないのには何らかの理由があると思います。
特にお母さんの乳頭・乳輪に問題が無いのに上手くいかない場合は、赤ちゃんが下手っぴちゃんである可能性が高いです。
下手っぴちゃんは、特にお口の中が繊細というか頑固一徹で融通か利かないトコロがあるので、些細なことで折角上手く行きかけていたことが急にダメになっちゃうことがありがちだからです。
真の意味で直母が安定化する迄、時間が掛かる傾向が強いのです。
「よしっ、イケる!」と思って一気に突っ走ると、直ぐに転ぶことが少なからずあるので、搾乳の減量はくれぐれも慎重に進めなくてはなりませんよ。

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2012年10月19日 (金)

この場合、ミルクを補足した方がいいの?(2ヶ月・完母)

<ご相談内容>
現在、2ヶ月の赤ちゃんがいます。
1人目は、早産で体重も2000g未満だったため、うまく授乳できずミルクで育ってました。
今回も、切迫で入院してどうにか正期産までいき、2400gで産まれました。
おちょぼ口と私の乳首が少し扁平&おっぱいが張ってパンパンだったも入院中は助産師さんに手伝ってもらいながら頑張ってどうにか直母ができるようになって退院できました。
頻回直母で頑張っていたのですが、生後27日でRSウイルスにかかっておっぱいの飲みが悪くなり、1ヶ月健診では、3000gしかありませんでした。
RSウイルスは、咳と鼻水が1ヶ月ほど続き、なかなかスッキリとは治りませんでした。
2ヶ月と1週間では体重が4010gにまで育ちました。

今は咳、鼻水はなくなり完治してますが、姉の子どもが同じ2ヶ月でおっぱいを飲んだ後にミルク120ml補足してペロッと飲んでいます。
姉の子どもの体重は、生まれた頃は2700gでしたが、今では5300gに増えているため、両親からミルクを足しなさいと言われてしまいます。

今回は、どうにかおっぱいを頑張りたいんですが、体重の事を考えミルクを足したほうがいいのでしょうか。
今は、1日10回以上直母してます。
吸いつく時間や間隔はまちまちです。
私のおっぱいは、赤ちゃんが1分ほど吸って射乳になるため、赤ちゃんがむせる時もあります。

<SOLANINの回答>
今回は切迫を乗り越えて正期産までもってくれて良かったですね。
若干の低体重ではありましたが、上の子さんよりも吸啜力があることは、入院中から実感していらっしゃったと思います。

そして、今回は幸いにも直母が出来て、今のところ完母で、それを続けて行きたいのですね。
RSウィルスに感染したのはアンラッキーでしたが、今更罹ってしまったことを悔やんでもどうにもならないですからね。
でも、今はよくなってきたのだし、大きな山を越えたトコロと前向きに考えたらいいと思いますよ。
体重増加度の評価については、過去記事にも書いている通り、きちんとした日齢を書いてもらわないと、正確には出せません。
ドンブリ勘定は本来すべきではないので、ご自分で計算していただきたいのですが、1日当り何gペースで増えていますか?
RSウィルスに感染して酷い状態の時は、恐らく現状維持が精一杯で、減らなきゃ良かったと思うしかないでしょう。

現在は満2ヶ月を過ぎていらっしゃるので、そうですねぇ~、体重増加度的には25g/日はあると発育のペースとしては安心ですね。
(小粒ちゃんだったし、RSウィルスでヤラレた分の挽回を優先しようという考えの小児科ドクターだったら30g/日と言われるかもしれません。)
基本的に小児科入院の赤ちゃんの場合、ミルクの補足は、主治医に確認していただくのがスジですが、産科入院中の新生児同様で、特別何か処置をされたり、指示を受けたりしたわけではないというのであれば、この2週間~1ヶ月の体重増加度をみてからミルク補足した方がいいかどうかの評価をしたらいいのではないでしょうか?

尚、お姉さんのお子さんは、現時点で完ミの方と同じくらいの量のミルクを補足されています。
決して、対抗意識を燃やして沢山補足しようとは思わないでください。
もしも今後一時的にせよ補足が必要になったとしても、こんなに多く補足する必要性は無いと思います。
お姉さんのお子さんのように2ヶ月チョイで、完母でないのに生下時の2倍ペースというのは、どう考えてもミルクの補足が多過ぎます。
こんな補足をしていたら、早晩、「ミルクの量や回数を減らしましょう!」というダイエット的な指示が出されるかと思います。(汗)

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2012年9月16日 (日)

搾乳で母乳育児をしてきた際の搾乳の止め時止め方とは?(1歳1ヶ月)

<ご相談内容>
出生時から今まで搾乳を母〇相〇室®で与えていました。
出生時から直母がうまくいかず、直母をしようとするといやがってギャン泣きし、2ヶ月になるまで一度も直接吸うことができませんでした。
(乳頭大、乳輪がほとんどない、陥没乳頭のためと思われます)。
2ヶ月に入り、初めておっぱいをくわえて吸うことができ、これで楽しいおっぱいライフと思ったものの、うまく吸啜ができていないようで、射乳でできてきたものだけを飲んでいる感じ(直母量測定しても最大で40ml:8ヶ月頃)でした。
(ちなみに、入院中病院での指導は忙しいと避けられ、母乳相談所では何故飲めないのかわからないと言われました・・・)

SOLANINさんの記事や言葉に励まされ、せっかく吸いついてくれるのだからと、搾乳をしつつ、くわえるのはスキンシップと思ってここまで頑張ってきました。
離乳食を始めるまでは、生後20日目から搾乳で完母、搾乳量は最大で900ml/日(6~7回)、現在は離乳食3回+マグマグでの授乳2回(朝食後+午後3時頃)+母〇相〇室®での授乳1回(寝る前)で搾乳量は300~400ml/日です。

現在、食後は特におっぱいを欲しがる風でもなく、眠い時、甘えたいときに抱っこすると服をめくってのませてほしいとアピールします。
で、おっぱいをくわえ、最初の射乳が出てきてごくごくと飲み、出てこなくなったら止めるという感じです。
今ようやく本人が飲みたいと服をめくってくれるなどかわいい姿がみれることが出来、本当の母乳育児ではないにしろ、母乳育児の醍醐味はこういうことなんだろうなと搾乳はしんどいながらも日々幸せをかみしめています。

本人がくわえてくれる間はこの状態を続けたいと思っていますが、特に欲しがる風でもないのでそろそろ飲むための搾乳は不要になるかなと思っています。
とはいえ、ここで搾乳をやめると、おそらく母乳はほとんど出なくなり、出なくなると、くわえることもなくなってしまうのかなとも思い、悩んでいるところです。
また、卒乳時のケアもどのようにしたらよいものかと・・・

直母のお子さんの卒乳については、色々な記事があるのですが、搾乳で母乳育児を続けておられる方は少ないようで他を探してもどのようにされているのかよく分かりません。
でもせっかくここまできたのだから、悔いのないようにしたいなと思っています。

<SOLANINの回答>

メッセージを拝読して、胸が痛くなりました。
本当の母乳育児じゃないですって?
何を仰いますやら・・・
紛うことなく、本当の母乳育児をされていますとも!

そして、胸が熱くなりました。
相談者さんとは少し事情は異なりますが、お子さんの先天的な口腔の病気や遠方の病院で循環器や消化器の手術のため母子分離となり、短期間しか直母が出来なかったり、お子さんが哺乳ストライキと乳頭混乱の合わせ技を繰り出すため、殆ど直母が出来なくて、止むを得ず数ヶ月~1年数ヶ月にわたり、搾乳生活を続けて来られたお母さん達を思い出したからです。
特に問題なく、母子分離にもならず、普通に直母が出来る方の何倍も苦労され、それでもお子さんのためにおっぱいを大切にされてきたお母さん達の存在をSOLANINは忘れることはありません。

相談者さんのお子さんは1歳1ヶ月なのですね。
離乳食も進み、搾乳も哺乳瓶だけではなく、マグマグも使って飲めるのですね。
これからは栄養の主体はお食事で、おっぱいは傍役に変わりつつあります。
しかし、おっぱいの免疫はまだまだ捨てたもんじゃありませんし、それを手放すのは惜しいです。
また、一気に搾乳を止めると、おっぱいのコンディションが悪くなってしまう恐れがあります。
今になって乳腺炎は避けたいですよね?

そこで、幼児期の乳製品推奨摂取量を調べてみたのですが、答えは200ml/日だそうです。
現在の搾乳量の半分くらいでしょうか。
なので、ひとまずは搾乳量を1~2週間毎に100mlずつ減量していき、暫くは200ml/日で様子を見ましょう。
搾乳量が減るので、お母さんのお食事は、ほんの少し減らしてください。
その結果、お子さんのお食事の食べっぷりは変わりないか、少し増えると想定されますが、直母の回数も少し増えても善しとしてください。

できれば、内臓負担を考えると、おっぱい以外の乳製品を摂取することになるとしたら、1歳3~6ヶ月頃以降がいいと思います。
もしもその頃に、以前よりも徐々に搾乳に時間が掛かるようになれば、分泌も低下してきて、搾乳減量による乳腺炎リスクも減ってきますから、搾乳もボチボチ止めて、自然な流れの中で、お食事と直母に切り替えて行き、フィナーレを迎えられたらいいと思います。

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2012年8月16日 (木)

体重減少続いているけれど、大丈夫?(生後4日目)

<ご連絡いただいたこと>

上の子は混合栄養でしたが、今回は完母になりたくて、病院選びから妊娠中のケアまで周到に準備したつもりです。
ポジショニングやラッチオンの重要性は理解していたので、助産師さんを捕まえては、直々に指導を受けて、早々に「これでいいですよ。」と言っていただけるレベルになれました。
産後2日目まで未分泌でも諦めず頻回直母していたら、産後3日目にはジワジワとおっぱいが出始めました。
やっと出て来てくれたおっぱいを見て、感動しました。
産後4日目の深夜に哺乳量測定したら、2~4g/回でした。
同じ日に出産された方は、大体20g台/回は飲めていたので、全然少ないですが、漸く量になる哺乳が出来たのだと思うと、嬉しくなりました。
「助産師さんからは1~2日遅れかな?でも、準夜の終わりに生まれたから、(このくらいの分泌でも)仕方ないかな?」と言われました。
但し、「朝の体重測定で、昨日より24g減っているし、減り止まりかなとも思うけれど、おしっこの回数が少ない(生後4日目になってから10時間で2回しか出ていなかった)ので、5%糖水を3時間毎に補足して行きましょうね。」と言われました。
体重減少率は8%だそうですが、ジリジリと減り続けているのは事実だし、もしも脱水とかで赤ちゃんに熱でも出たら大変だし、補足の必要性については、自分なりに納得できました。
直母の後におよそ3時間毎に糖水補足(10~20ml/回)というスタイルで一日を過ごしました。
そして今日で産後5日目に入り、哺乳量測定をしたら18~24g/回にアップしてきました。(ちなみに、幸いにも黄疸値は低い方でした。)
赤ちゃんの体重も昨日から36g増えました。
明日は退院の予定です。(笑)

<SOLANINからひとこと>

今回おっぱいが上手くいきそうな状況にあるのは、母乳育児に理解のある病院でご出産出来たこと、妊娠中のお手入れが出来たことは前回出産との違いだと思います。

新生児の補足に関しては、諸説あり解釈判断が難しいのが実情です。
新生児を診察し、採血をして結果を見て、補足するかどうかを決める病院もあるそうです。

過去記事にも書いていますが、経口摂取が上手く行っていれば、完母であっても生後2~3日目には体重減少は収束します。
こちらのお母さんの場合、ポジショニングやラッチオンは助産師がOKを出していたのに、4日目になっても赤ちゃんの体重が減少したということは、やはり分泌が今一歩だったのでしょう。
また、こちらのお母さんは、ご自身のおっぱいの分泌状況や哺乳量、赤ちゃんのおしっこの回数等を冷静にみておられて凄いなと思いました。
WHOとユニセフも、母乳以外のモノを補足するに関しては、「医学的適応」ということを謳っています。
今回はまさにそれだったのだと思います。
生まれた時間が準夜の終わりということですから、心情的にはちょっとは割引して待ってあげたいですが、日齢からみたおしっこの回数が確かに少な過ぎるので、糖水の補足は、止むを得なかったと思います。

その甲斐があったのか、産後5日目のおっぱいの分泌アップペース、急上昇ですな。
ホンマにグレイトですやん!
生下時体重が未記載なのでナンですが、仮に3000gくらいであれば、1回あたりの哺乳量が平均で30g前後で、退院後も頻回直母が出来るのであれば、このまま完母で突っ走れると思います。
待ては海路の日和あり!ですな。

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2012年2月24日 (金)

自己判断でミルクを減らすのはホントにNGなのですか?

<ご相談内容>
ウチの子は、生まれた時の体重は2780gでした。
BFHを目指している母乳推進の病院で出産しましたが、直ぐにクタクタになる子だったこともあり、頻回直母の甲斐無く、生後3日目まで母乳が全く出ず、11%の体重減少となりました。(涙)
しかも、生後3日目なのに、おしっこが半日以上出ないため、これ以上は直母だけで頑張るのは難しいということで、160ml/ 日ミルクの補足をすることになりました。
結局6日目退院時の体重は2600gで、直母量はもうひとつ伸びず、何度測定しても10~16g/.回なので、助産師さんから「2週間健診までは、最低8回/日の直母の他にミルクの補足は240ml/日してください。」と指導されました。

指導通りに直母8回/日とミルクの補足をして、2週間健診の日を迎えました。
嬉しいことに、生後14日目の体重は2960gに、退院時からの体重増加度は45g/日に、1回哺乳量は2時間半授乳間隔を空けて、52gでした。
助産師さんからは褒められ、ミルクの減量を指導されました。
「1週間後の再診までは、ミルクの補足は160ml/日で、直母回数はあと2回/日は増やしましょう。」とのことでした。

しかし、自信を得た私は、直母回数はそのままで、ミルクの補足を120ml/日にセーブしてしまいました。
何とかなるだろうと、タカを括っていたのです。
そして、再診の生後21日目の体重は3156g,に、前回からの体重増加度は28g/日に、1回哺乳量は4時間以上授乳間隔を空けたものの、前回同様52gでした。

私としては早くミルクを減らしたかったし、自己判断でミルクを減らしても、結果的には28g/日で増えていたので、まずますかな?と思たのですが、
「あなたは何を考えているんですか?」と、メッチャ叱りつけられました。
何故、私はメッチャ叱りつけられたのでしょうか?
今イチ納得がいきません。

<SOLANINの回答>
ううむ。
SOLANINはその場に居なかったので、何故?と尋ねられても、その助産師の想いとは少し違うかもしれませんが、やはり叱る方に1票ですな。
混合栄養の赤ちゃんのミルクを減量していいのかどうかの見極めは、勘でやってはいけませんな。
それは、慎重かつ綿密な計算の元にしていくべきものです。
指示量よりも勝手にミルクを減らすことは、赤ちゃんに最低限必要な栄養補給ができなくなる危険性が高いからです。
何処まで減量していくかは、お気楽な雰囲気や勢いで決めてはいけないのです。
指導をした助産師は、相談者さんの母乳育児を真剣に応援しているわけですし、その期間の赤ちゃんの発育ペースに責任があるからです。
くれぐれも、赤ちゃんのカラダに無理を強いるようなことをしてははいけませんな。

しかも、指示量よりもミルクの減量を自己判断でしておきながら、直母回数を2回/日は増やすように言われたのに、増やさないなんて、SOLANINも、「相談者さんはどうかしてる。」としか思えませんな。
確かに2週間健診時の1回哺乳量は目覚ましく増えているとは思いますが、再診時の1回哺乳量は、授乳間隔を空け過ぎくらい空けているのに、前回と同じだったでしょう?
恐らく、おっぱいの分泌アップに繋がる効果的な乳頭刺激が増えてこなかったから、今イチ伸びて来なかったのかもしれませんよ。
だってね、新生児は久しぶりに病院に来たからって、「頑張ろう。」とか「助産師にイイトコロ見せよう。」とか、そういう演技力は無いですから。(汗)
新生児は、素(す)の状態で哺乳量測定しているわけですよ。
だから、それが現実なのだと思いますよ。

指導の場で感情的になるのは、如何なものかと思いますが、相談者さんが我が子に対し、危険行為に走ったことは間違いないので、とてもじゃないけれど、結果オーライとはいかなかったのでしょうな。
SOLANINの読みでは、再診時はミルクの減量は指導されなかったと思いますが、どうですか?
恐らく助産師の指導は、直母回数を2回/日は増やして、ミルクの補足は120ml/日をキープするように厳命されたのではないですかな?
厳しいことを言うようですが、再々診の結果を見てからでないと、怖くて次の段階に進めないと思います。

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2012年2月 9日 (木)

言い聞かせ卒乳(?)後のミルクは、欲しがるだけあげればいいの?(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
はじめまして。私は卒乳の知識がなく、まわりが断乳してたので、1歳2ヶ月で断乳しました。
特に調べることもせず、人から聞いた話を頼り、カレンダーをみせてこの日おっぱいバイバイね~なんて言い聞かせてやめました。
断乳はわりとすんなり出来たのですが、私自身寂しい気持ちでいっぱいになり色々調べてこちらを見つけました。
記事を読むたび涙がとまりません。
今断乳してしまった自分を責めています。
可愛い我が子を傷つけてしまったかと思うとやりきれません。
完母でしたが、今はミルクをストローで飲みます。
欲しがるだけあげていいのでしょうか?
それとも母乳再開すべきですか?

<SOLANINの回答>
おっぱいをあげなくなってから、どのくらい経ちますか?
まだ2~3日ですか?それとも1週間以上ですか?
乳房のコンディションは如何でしょうか?
パンパンに張ってますか?それとも乳房のボリュームも落ち着いて来るくらい収束してきていますか?
お子さん自身の、おっぱいに対する執着はどんな感じですか?
まだまだ強いですか?それともほぼ皆無ですか?

その辺りが詳しく分からないのでナンですが、お話しを聞いた限りでは、100%断乳という印象ではないですね。
相談者さんは曲がりなりにもカレンダーを見せたり、言い聞かせ的なことをしていらっしゃいました。
それも相まって、お子さんはすんなりおっぱいを止めることを受諾されたのではないでしょうか?

1歳2ヶ月だったとのことですが、順調に離乳食が進んでいる場合、離乳食>おっぱいという傾向が強いので、お子さんの心境として「お母さんがもうおっぱいはナシだって言うけれど、まぁ仕方ないか。」ということなのでしょう。
ですので、お母さんとしては寂しいでしょうが、今更おっぱいを復旧させてもどうなのか?と思います。
また、おっぱいの代替えでミルクをあげることについては異論はありませんし、手段としてストローやコップであげるのはOKですが、量として欲しがるだけというのは、NGですね。
1歳児のミルクの摂取量については、授乳・離乳の支援ガイドや保健センターで配布される資料を参考にされたらいいですね。
また、既にご存知かと思いますが、フォローアップミルクはあげる必要性はないですからね。

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2011年12月26日 (月)

重症化した乳腺炎になると,赤ちゃんも困ります。

経験者の方は分かるかと思いますが、乳腺炎になると頭痛が酷くなったり、高熱でしんどくなったり、乳房がズキズキと疼いて堪りませんよね。
乳腺炎に至る原因は様々ですが、堪らないのはお母さんだけではないことをご存知でしょうか?
「あっ、おっぱいが不味くなるから、赤ちゃんが困るからでしょう?」と答えられた読者さん、半分だけ正解です。
残り半分の答えはですね、「おっぱいの分泌量が激減する」です。

実は軽症であっても、普段の分泌量の3/4~1/2強になることも稀ではありません。
それまで完母で体重増加が順調なペ-スでだった赤ちゃんでも、微増ペースになってしまうことだってあるのです。
お母さんにしてみたらショッキングな話でしょう。
ですが、入院しなきゃならないくらい重症化すると、そんなレベルでは済みませんよ。
下手すると、普段の分泌量の1/3~1/4にまで減少します。
直母1回量が平均で100g以上の方であっても、何回測定しても20~40g程度に下落することだってあるのです。

そのため、軽症のうちは頻回直母を励行することでどうにか凌げても、入院しなきゃならないくらい重症化すると、頻回直母のみでは追い付かず、赤ちゃんの体重が乳腺炎になる以前と比較して、発症7~10日間くらいのうちで、甚だしい場合は300gくらい減少することだって有り得るのです。
当然、赤ちゃんのおしっこの量や回数は減りますし、それまで快腸だったのに、いきなり便秘になることさえあります。
おっぱいが不味くても健気に飲んでくれる赤ちゃんには頭が下がりますが、分泌量が激減したら、相当ひもじいのではないかと察します。
離乳食を開始している赤ちゃんであれば、離乳食を進めることも一案ですが、離乳食開始前の赤ちゃんの場合、乳腺炎が改善しておっぱいの分泌量が復活するまでは、一時的とはいえ、ミルクの補足も止むを得ないでしょう。

但し、乳腺炎はひたすら頑張っておっぱいを飲んでもらうことで治りがスムーズになるわけですから、闇雲にミルクの補足をすると、今度は肝腎のおっぱいを飲んでくれなくなるので、匙加減が難しいトコロです。
なので、決してミルクの補足は自己流ではなく、担当の助産師に相談され、必要最小限に留めてくださいね。

それから、それまで完母の赤ちゃんの場合、ミルクの補足は回復するまでの、あくまで一時的なモノだと思われますので、哺乳瓶を買い込んで慣らさないようにしてね。
手間がかかるけど、用心してスプーンやソフトカップで飲ませてあげてください。
乳腺炎が治り、赤ちゃんの体重が持ち直しても、乳頭混乱を来たしたら大変ですからね。

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2011年12月12日 (月)

ビッグベビーちゃんでも退院後補足不要の目安は同じですか?

<ご相談内容>

私の赤ちゃんは、生まれたときの体重が4100gでした。
以前の記事で、「6日目退院で1回の直母量を測定し、30g程度直母ができていればミルクの補足しなくてもやっていけますよ。」と書いてあったと記憶していますが、このようなビッグベビーであっても、同様の条件で1回の直母量があれば、退院後のミルクの補足はせずとも大丈夫なのでしょうか?

<SOLANINの回答>

大きな赤ちゃんをご出産されたのですね。
お疲れ様でした。
さて、厳密に言えば、ご指摘のように、生下時体重が4000gを超える赤ちゃんは「巨大児」と呼ばれます。
巨大児ちゃんは、生下時から暫くは、血糖のコントロールが上手く出来ないこともあります。
また、体重に対して、お母さんのおっぱいの分泌が間に合わないこともありますから、入院中ブドウ糖やミルクの補足を余儀なくされることも想定内です。

退院時の1回の直母量につきましては、正直言って、「2~3時間程度の授乳間隔」で、「抜き打ち」でという、過去記事と同じ条件で哺乳量測定したと仮定して、1回の直母量が30g程度では・・・う~ん、ちょっと厳しいことが多いですね。
恐らく、赤ちゃんの体重が適切に増えてこない可能性があります。
また、退院前の巨大児ちゃんは、信じられないくらいパワフルですから、ガツガツしていて、しょっちゅうギャン泣き攻撃を仕掛けてくることが予想されます。
お母さんがへこたれてしまわないか、心配でもあります。

ここからは、SOLANINの出会った巨大児ちゃんの話ですが、(退院前日⇒退院日の体重増加のペースにもよりますが)2週間健診でフォローしてもらえるとしても、1回の直母量は、40~50g台はあってほしいし、それで1回2クールで1日10~12回以上の頻回直母が出来るのであれば、おっぱいの分泌はバージョンアップしてくる見通しですので、ミルクの補足はしなくてもやっていけるかと思います。
巨大児ちゃんだから完母は無理とか、そんなことはないですよ。

いずれにせよ、退院後~1ヶ月健診までに母乳外来や助産院でのフォローは必要ですよ。
くれぐれも、自己流にならないようにしてください。
どうしても、母乳外来や助産院に受診出来ない時は、退院時には保健センターに電話連絡され、新生児家庭訪問をしていただけるようにお願いしてみてください。
母子健康手帳に付いている葉書に必要事項を記入して切手を貼って出していたのではタイミング的に遅くなるから、生後2週間くらいで家庭訪問して頂きたい場合は、タイムラクを少なくするため、電話の方が早いと思います。

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2011年11月 5日 (土)

1ヶ月健診で体重増加度が少ないと指摘されたら?

1ヶ月健診で、赤ちゃんの体重増加度の評価は、「起点となる体重を何処に置くか?」で天と地ほどの開きがある(=場合によっては真逆の展開になる)ことを憶えておいてください。
お母さん自身も、ドクター任せ(?)ではなく、我が子なのですから、体重増加度の計算をするにあたり、どこが起点となるのかをしっかり確認してくださいね。

しばしば(!)居られるのが、生下時からの計算をしたがるドクターです。
もしかしたら、生理的体重減少が全くみられないくらい初っ端からミルクを大量にガンガン飲ませる病産院に勤務されているのかもしれませんね。(汗)
どう考えても、生理的体重減少というモノを全くカウントしないのは、理不尽ですな。
故・山内逸郎ドクターも仰ったように、「赤ちゃんはお弁当と水筒を持って生れてくる。」のですからね。
お母さんのおっぱいが立ち上がるまで、赤ちゃんは持参したお弁当と水筒を飲食して待つのです。
そもそも、生下時体重はある意味、嵩(かさ)増しされた体重ですから、赤ちゃんの体重増加度の評価の起点にはふさわしくないのですね。

もしも、ドクター的に、健診で診察された赤ちゃんの体重増加に懸念(≒ギリギリではないか?という心配)があるなら、最初にミルク補足ありきではなく、授乳回数やポジショニングやラッチオンの様子をチェックしたり、改善点を指示して1~2週間後に体重チェックに再診していただくのがスジでしょうね。(百歩譲ってミルク補足の指示をされたとして、指示量に過不足が無いかという評価は必要ですから、どのみち再診していただくことになりますからね。手間は同じです。)

万一、当ブログの読者さんで、ご自身の赤ちゃんの1ヶ月健診に於ける体重増加度の評価が適正かどうかを確認したければ、入院中の最低体重(大抵は早期新生児期の頁の記録に書いてある生後2日目とか3日目(=赤ちゃんが一番縮んだ日)の体重か、それが不明であるならば、退院日の体重のどちらかと、1ヶ月健診日の体重の差を日齢で割れば簡単に計算が出来ますよ。(母子健康手帳にも書いてあるけれど、生れた日は0日目とカウントしますから、日にちの数え方を間違えないようにね。)

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