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★産婦人科以外の不調時の対処

2013年1月 4日 (金)

★産婦人科以外の不調時の対処

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★ぎっくり腰をラクにしてほしかっただけなのに。
★ぎっくり腰をラクにしてほしかっただけなのに/つづき
★「熱のはな」が出来てしまった!
★突発性難聴になってしまった!1
★お母さんが酷い下痢になってしまった!
★お母さんが新型インフルエンザに罹ってしまったら?
★膀胱炎になってしまった!どうしよう?
★帯状疱疹になってしまった!どうしよう?
★ぎっくり腰になった時の治療はどうしたらいいの?
★局所麻酔をかけた後はおっぱいはNGなの?
★お母さんの便秘。
★授乳中のめまいについて。
★腱鞘炎と母乳育児。
★お母さんが結核になってしまったら?
★授乳中にヘルペスになったら?
★産後の抜け毛。(産後2カ月半)
★肺炎?入院?断乳の危機?
★ド・ケルバン病(=狭窄性腱鞘炎)って知ってますか?
★ばね指って知っていますか?
★うつ病になってしまった!(3ヶ月)
★産後の尿漏れについて。
★持病治療~仕事復帰前のご報告。
★マタニティーブルーに効く香りとは?
★食中毒で入院となり、おっぱいが出なくなった。(1 歳児母)
★花粉症でお困りの方に朗報!
★心身の不調時におっぱい要求に応えるのがしんどい。(1歳5ヶ月)

2012年9月15日 (土)

心身の不調時におっぱい要求に応えるのがしんどい。(1歳5ヶ月)

<ご相談内容>
現在1歳5ヶ月のおっぱい星人の母です。
私は体力がないので完母になるのがとても大変で、母乳の頻繁回数が苦痛なときもありましたが、添い乳などでなんとか乗り切りました。
幸い離乳食はかなり順調で、食べないなどの悩みはまったくありませんでした。
そのような感じで現在のおっぱい星人が出来上がった(?)わけですが、最近かなりのおっぱい欲しい攻撃に悩まされています。
飲ませてあげればいいと言えばそれまでですが、私の精神がもたず…6月に月経再開して精神的にかなりブルーな症状が出てきました。
これまでにもイライラや、育児の疲れから夫や子どもにあたったり、子どもを怒り過ぎたりもありましたが、月経再開からそれが更に激しくなりました。
思い余り、先日婦人科に行き相談しまして、現在漢方薬で様子見です。

ただ、子どものおっぱい頂戴攻撃が、わたしの精神的にかなりブルーであることから来ているのだと思うと、申し訳なくて・・・
それで「このままでは可哀想、やはり、存分におっぱいをあげようと頑張るのですが、おっぱい頂戴攻撃が激しいとまた辛くなります。
子どもの癇癪が辛かったり、泣くのを我慢する行動に心を痛めて自責してしまったり・・・
こんな悪循環をどうにかしたい!どうしたらいい?と自問自答しています。

<SOLANINの回答>
おっぱい星人であってもなくても、幼児期の子どもは病気でない限り、元気が有り余っているかのように感じられます。
お母さんが心身共にくたびれていると尚更強く、そう感じられます。
(嘗て、私もそうでした。)

過去記事でもお話ししたことがありますが、1歳以降の長期授乳に於ける授乳のスタンスの基本は、「欲しがれば受け止め、お母さんからセールスするのは差し控える」だと思います。
けれども、心身共に不調気味の相談者さんにしてみれば、過度のおっぱい要求は、時には辛いことがあるのも理解出来ます。
相談者さんは、現在、漢方薬で心身の不調を整えている状態とのことですから、おっぱい要求の全てに応えるのは難しいこともあるでしょう。
なので、「今はどうしてもおっぱいをあげるのは無理だ。」と、感じた場合は、それはそれで我が子に伝えることも必要です。
おっぱいの要求に無い平常時に、「お母さんは時々、しんどくなることがあるの。すぐにおっぱいをあげられないこともあるの。分かってね。」と、繰り返し根気よくお話ししてください。
勿論、相手は1歳児ですから、直ぐに貰えないと、癇癪を起こすこともあるでしょう。
その泣き声を聞いて余計にしんどくなるかもしれませんが、それでもあげない方が、ラクだと感じる場合は、「お母さんは今は無理なの。ごめんね。」と伝え、抱き締めてあげてください。
ご自分の体調がまずまずであれば、気持ちを奮い立たせなくてもあげられると思いますので、「お母さんは今は大丈夫だから。」と伝え、おっぱいをあげたらいいと思います。
また今後に向けてですが、少しずつおっぱいから距離を持てるように、おっぱいよりも楽しいこと、美味しいものを見つけ、共有し合う時間が持てると良いですね。
ただ、気になるのは、旦那さんです。
相談者さんがイライラしてあたっても、受け止める度量をお持ちの方ですから、きっと心の広い方なのでしょうが、今よりもほんの少しでも助けて貰えたら、また状況が変わるかもしれませんね。
旦那さんにしてほしいことがあれば、率直に伝えた方が話が早いと思います。

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2012年2月21日 (火)

花粉症でお困りの方に朗報!

花粉症でお困りの方が増えるこの季節、母乳育児中のお母さんの中にも辛い想いをしていらっしゃる方も少なくないとお察しします。
授乳中のお薬については、花粉症関係だけでも点眼薬・点鼻薬・内服薬それぞれに記事化していますので、ご参照いただくとして、普段の生活に役立つグッズは無いかと探しましたら、あるんですねぇ、イイものが。

それはですね、CMでも見られたことがあるでしょうが、もう使っていらっしゃる方もおられるでしょうが、「ク○ス○ヴ○ル」というものです。
ジェル一滴を鼻の外側に塗るだけです。
お化粧をした上からでも塗れます。
しかも、塗ったから化粧が崩れることもありません。
眠くならないですので、車の運転も安心です。

しかも、妊娠中・授乳中の方が使用しても差し支えないことがセールスポイントなんですね。
花粉症でなくても、ハウスダストや埃でくしゃみ・鼻水が・・・という方にも適しているとのことです。
キャッチコピーを見れば、塗った部位にプラスイオンの静電界を作り、プラスの物質は弾き飛ばし、マイナスの物質は吸着して鼻腔内に花粉が侵入するのを防ぐ作用があるそうです。
これまでの花粉症対策グッズとは開発の段階でコンセプトが違いますね。

先に書いた条件に合致する方は、試してみる価値は有ると思いますよ。
価格的には、確か1500円くらいだったと記憶しています。

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2012年1月21日 (土)

食中毒で入院となり、おっぱいが出なくなった。(1 歳児母)

<ご相談内容>
我が子は丁度1歳になるのですが、先月に私が食中毒のため、緊急入院で(10日間)を余儀なくされました。
入院当初は、先生にお願いして授乳可能な薬で対応してもらい、病室に我が子を連れて来てもらい授乳をして、それ以外では搾乳を頑張ってしていました。
しかし、なかなか症状が改善しないので、泣く泣く授乳禁の薬に変更になりました。
搾乳だけは・・・と、頑張っていましたが、ずっと絶食が続いていたことや、40度の熱があったため、そこまでマメには搾乳は出来てなかったため、おっぱいが出なくなりました。(涙)
我が子が心配で早めに退院をお願いし、そこからは頻回授乳をしましたが、完全には体調が回復してはいなかったことと、食事が思うように摂れず、なかなかおっぱいが元のようには出ませんでした。
しかも、退院して3日目に、また体調不良と発熱で緊急入院になってしまい、絶食と授乳禁の薬の投与が再開となりました。(泣)
再入院の時も搾乳はしていましたが、全くと言っていいくらいおっぱいが出なくなりました。
実母には、「弱っている身体でおっぱいを出すと、栄養が取られて身体が回復しないから、もう授乳は辞めて欲しい。」と、言われましたが、6日後に退院してからは、私は自分の意思で授乳を続けました。
しかし、全くおっぱいがでないので、我が子は大号泣。
しまいには、出ないおっぱいを吸われ続けて、乳首が赤くなり、血豆が出来てしまいました。(汗)
痛くて吸わせる事ができなくなり、身体もなかなか回復しないため、授乳を諦めてしまいました。
私なりに授乳を続けたくて頑張りましたが、もしかしたら、授乳を続けられる方法が何かあったのでしょうか?
SOLANINさんの意見が聞かせて欲しいです。

<SOLANINの回答>
食中毒になられたこと、お見舞い申し上げます。
緊急入院や、再入院になったりで、踏んだり蹴ったりだったのですね。
心身ともに、お辛い状況だったと思います。
おっぱいが好きなお子さんに、出なくなったおっぱいを吸わせて血マメが出来て痛かったこと、大号泣されたこと、それは、その時できる精一杯のことをされてなってしまったことです。
不本意だったと思いますが、体調、特に胃腸の調子が悪い時は、おっぱいにはブレーキがかかってしまいますし、そのせいで、出なくなったことはある意味不可抗力でしょう。
このような厳しい状況での分泌維持のために、何か他に方法があったかとの質問ですが、私にもちょっと思いつきませんし、調べてみましたが、学術的にどうのこうのというものもありませんでした。
相談者さんは出来る限りの分泌維持を頑張られたものの、残念ながら症状が激烈過ぎて、どうにもならなかったのだと思います。
相談者さんは精一杯出来る限りのことをされたのですから、決してご自分を責めないでくださいね。

ところで、出なくなったおっぱいをお子さんはどうしていますか?
見向きもしませんか?
ちょこっと、咥えたりしてますか?
それともニヤ~ッと笑いながら触りますか?
もしもお子さんが、少しでもおっぱいにふれあいたそうな様子があり、それがお母さんの身体的痛みを伴わないことならば、させてあげてもいいのではないかと思います。
おっぱいを飲むのは卒業されたとしても、おっぱいを介してのスキンシップは、そのまま続行というお子さんって、ちょくちょくいらっしゃいますよ。
それはそれで、お子さんの気持ちを受け止めてあげているのですから、おっぱいライフ番外編がスタートしたと解釈判断していただき、お付き合いしてみてくださいね。

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2011年8月31日 (水)

マタニティーブルーに効く香りとは?

マタニティーブルーの程度には個人差がありますが、多くのお母さんが経験されているのではないかと思います。
それは出産により女性ホルモンのバランスが激変することが、脳に影響を及ぼしているから起こることなのですが、実はマタニティーブルーの改善に有効な香りがあるそうです。

何だと思いますか?
長崎大学の篠原一之ドクターによれば、それは「β-カリオフィレン」という香りの成分だとか。
これはエキゾチックな苦みのある香りです。
アロマセラピーをされている方はご存知かと思いますが、エキゾチックでちょっと官能的で苦みのあるスパイシーな香りです。
精油で言えば、「イランイラン」です。
花で言えば、芳香シクラメンです。
スパイスで言えば、黒胡椒ですね。

該当するかもというお母さん、試してみてくださいね。

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2011年3月30日 (水)

持病治療~仕事復帰前のご報告。

<ご連絡いただいたこと>
私は過去記事と担当医、そして主人と相談しまして、現在『イトリゾール®』で爪水虫の治療をしているおっぱい星人の母です。
記事の内容からは、『ラミシール®』の方が母乳への影響が少ないように読み取ったのですが、私は『イトリゾール®』を選択いたしました。
『ラミシール®』は6ヶ月間毎日飲み続けるのですが、『イトリゾール®』はパルス療法で1週間飲んで3週間休暇を3クール行うことで爪に6ヶ月間とどまり効果を与え続けると説明を受けました。
ただし、その分、1回の服用量が多いです。
私は、『ラミシール®』で6ヶ月間毎日母乳に出てることを考え続ける日々より、実質3週間のみの服用で済む『イトリゾール®』の方が精神的な負担が少なく済むと考え、そのような選択をしました。
治療を始めて3ヶ月が過ぎ、きれいな爪がはえてきました。嬉しくて爪を眺める毎日です!
本当にありがとうございました。
我が子は1歳3ヶ月。4月からは保育園に通います。
おっぱい飲みながら横目で私を見てニヤッと笑う姿をまだまだ見ていたいので、保育園に向けて言い聞かせを始めました。
これからもブログを楽しみにしています。
どうぞお体に気を付けてお過ごしください。

<SOLANINからひとこと>
爪水虫は頑固で治りにくいイメージがありますが、最近はパルス療法を選択される方も増えているそうです。
6ヶ月とか長期の内服になると、個人差はありますが、肝機能の数値が異常になったりする場合もあるので。
パルス療法も1クールが大量なので、定期的に肝機能チェックは必要でしょうが…
今のところご無事のようで何よりです。
また、お子さんの方も特に『イトリゾ―ル®』の副作用的症状も発生もしていないご様子で、良かったですね。
爪水虫の治療に加えて、お仕事復帰が目前ですが、それを断乳の言い訳にはせずに、おっぱいとの両立を図ろうとされる姿勢に敬意を表します。
これからもお子さんにしっかり言い聞かせを続けられ、おっぱいが継続出来ればいいなと思いました。(笑)

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2011年2月18日 (金)

産後の尿漏れについて。

なかなか周囲に相談しにくいのが、産後の尿漏れだと思います。
程度の差はあれ妊婦さんの10人中9人は尿漏れを体験されているようですが、産後も軽快せず、それどころか量的にも増えてしまう方もかなりの割合で居られるようです。
尿漏れに至る原因は、出産時に骨盤底筋群はダメージを受けると、膀胱や尿道の知覚障害を来たすからです。
出産時にダメージを受け易い因子とは、「切迫早産で入院加療を受けていた。」「微弱陣痛で分娩進行に長時間要した。」「子宮口全開から5時間以上要して赤ちゃんが生まれた。」「生まれた時の体重が3500g以上のビッグベビーだった。」「出産後1週間経っても、子宮下垂している。」「経膣骨盤位分娩」「高齢初産」「吸引分娩」等です。(順不同)

産後早期から上の子さんを立位で抱っこやおんぶして歩きまわったり、中身の入った灯油缶やビールケース等の運搬したり、雪掻きをしたり、きついウエストニッパーや引き締めガードルの類を装着したり、腹筋運動をしたり、物凄い馬力で息みながら用を足したり、おなかを押さえながら排尿したりすると、一気に悪化することもあります。
ダメージを受けた骨盤底筋群は、先に挙げたような無茶をせず、無事に過ごしても回復には6~8週間を要すると言われています。
ですので、この産褥期間を無事に過ごし、その時点から骨盤底筋群を鍛える運動をすれば、尿漏れは軽快してきます。
もちろん、骨盤ベルトも回復には効果的ですが、トコちゃんベルトのように、上前腸骨棘よりも下に巻くタイプにしてくださいね。

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2011年2月 4日 (金)

うつ病になってしまった!(3ヶ月)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「うつ病になってしまった!(3ヶ月)(若干改訂版) 公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

<ご相談内容>
現在母乳育児中です。
母親の私がうつ病になってしまいました。
おっぱいと治療が両立可能なお薬も相談したのですが、「最初に強めのお薬でで症状押さえましょう!」と、ドクターから言われ、授乳お休みしてます。
搾乳器もメ○ラハ○モ○ーを買い、再開に向けて頑張っています。
おっぱいをお休みしてから2週間ほど経ちますが、今日の搾乳回数が6回で合計470ml(1回50~130)でした。
もっと回数増やした方がいいんですよね?
我が子は生後93日で5130g、ミルクを1日5回720ml(120~160)あげています。
おっぱい再開出来たらミルクをなるべく減らしたいのです。
しかし、今の量だと完母は難しいでしょうか?
搾乳回数を増やす以外に何か出来ることはあるでしょうか?
もちろん少しでもおっぱいをあげられるだけでもいいのですが、飲んでくれたら出来るだけあげたいので。
アドバイスよろしくお願いします。

 

<SOLANINの回答>
産後3ヶ月、うつ病になられたのですね。
お見舞い申し上げます。
内服開始され2週間・・・そろそろお薬の効果を実感されてきましたか?
お薬の種類や量については、ドクターと話し合うことですから、私がどうのこうのということではありませんが、強い効果のお薬なので「服薬中は飲ませない。」というルールに従えば、復旧可能になった時に、しっかり分泌してくれるように定期的な搾乳が不可欠と言えます。
飲んでもらえないおっぱいを搾るのは残念だし辛いし、廃棄するなんて、とってもモヤモヤしていると思いますが、お母さんの病状さえ落ち着けば、再びおっぱいをあげられる日が来るのだから、そこは辛抱してね。

 

過去記事にも書きましたように、分泌の維持としての搾乳はは400~500ml/日は欲しいトコロです。
総量については、このくらいで良いかと思います。
しかし、搾乳回数が6回というのは、どうしてなのかな?
もしかして、深夜爆睡ですか?(汗)
深夜はおっぱいを作るホルモンが昼間の2倍は多いですから、私としては赤ちゃんのお母さんにフル回転の夜なべ仕事をしろとは申しませんが、せめてあと1~2回/日は短時間で良いから、搾乳回数を増やしてくださいと、書きたいところなのですね。
「搾乳回数を増やす以外に何か出来ることは有るでしょうか?」と仰っても効果的な乳頭への刺激を与えることが分泌維持のための王道ですからね。
何かをするよりも、まず搾乳回数を増やされることが先決ですよ。
お食事やたんぽぽ珈琲やハーブ茶のお話も過去に書いているけれど。
何処の何を優先するか、考えていた方が良いと思います。

 

完母に戻せるか否かは、そのお母さんの搾り方が大きな要因です。

 

追記:コメントをくださった読者のみなさんへ
その後、相談者さんは、成育医療センターで内服しておられるお薬が授乳可能か否かのコンサルトを受けられ、幸い授乳可能であることが判明したので、罹りつけの精神科のドクターとも相談の上、内服しながら授乳再開されることになりました。
おっぱいの分泌は維持できたとのことでした。
ドクターからは赤ちゃんの様子を定期的に診てもらうことと、授乳再開して相談者さんの症状が悪化しないかどうかを観察していくということでした。
直母ブランクはあったものの、赤ちゃんは乳頭混乱なく、相談者さんのおっぱいに吸いつけたとのことで、何よりでした。
赤ちゃんの飲み方も助産師に看てもらわれ、上手に飲めていると言われたそうです。

 

兎角、精神科のお薬を内服することになると、断乳止むなし的なイメージは有りますが、必ずしもそうではないのですね。
授乳可能かどうかを然るべきところで調べてもらうためのアクションを起こすこと、お母さんの病状や赤ちゃんの様子を診て貰いながら授乳していくこと、どうしてもNGのお薬であれば、搾乳して分泌を維持するということ等、何に気を付けたら良いのかということ、何が出来るのかということを今一度振り返ってみることが大事なのですね。
焦ってはいけないですが、1日も早いご回復を心からお祈り申し上げます。

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2010年12月21日 (火)

ばね指って知っていますか?

ばね指って知っていますか?
弾発指というのが正式名称です。
妊娠中から産後にかけて、なり易い病気です。
ホルモンなバランスが通常とは全く異なる状況にあることと、慣れない子育てで手指の誓い過ぎが原因とされています。
このあたりは腱鞘炎とほぼ同じですね。

症状としては、「ある特定の指が曲げ難い感じがする。」「じゃんけんのグーからパーをすると、ある特定の指だけ伸ばせない。」というのが特徴です。
リューマチの患者さんの手のこわばりとは少し違います。
なぜなら、リューマチの患者さんはある特定の指だけではなく、手指全体が強く強張ってしまうから、ばね指とは違いますので、注意してくださいね。

対処方法は腱鞘炎と同じように考えてもらったらいいです。
患部の安静が第一です。
冷やすことは良くないので、温かくして血行促進するくらいのつもりでお願いします。
お風呂以外でも温かいお湯に手指を浸したり、使い捨てカイロで温めた上で、じんわりゆっくりなグーパー体操もしてみてください。(もちろん痛みが強い場合は安静が大原則です。)
最終的にはステロイドの注射や手術もあります。
しかし、産後の方はホルモンバランスが整ってくると、症状が落ち着いて来ることも想定されます。
いきなり手術!ということは無いかと存じます。
貼り薬や塗り薬の類は、授乳中でも使用可能ですが、どのような成分のお薬が良いかは、過去記事等を参考になさってくださいね。

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2010年10月12日 (火)

ド・ケルバン病(=狭窄性腱鞘炎)って知ってますか

ド・ケルバン病・・・SOLANINよりも、整形外科領域で働く看護師さんか、現在罹患しているお母さんの方がお詳しいかと存じます。
甚だ僭越ではありますが、リクエストも有りましたので、記事化させていただきます。

ド・ケルバン病は腱鞘炎の一種です。
解剖学的な説明は・・・小難しくなるので、ここでは敢えて省きます。
腱鞘炎と言えば手指を長時間酷使する事務系のお仕事や編み物の先生、ピアニスト等の職業病のように思われるかもしれません。
かつて私が看護学生だった頃も講義ではそのように教えてもらいました。

しかし、助産師として働き始め、特に産科退院後のお母さんと出会う機会が増えてから、腱鞘炎になられるお母さんにちらほら遭遇することが今もなお続いています。
「何処が痛むのですか?」とお尋ねしたら、殆どの方が手首の親指側を押さえられます。
腫れてくることも有ります。
親指の使い過ぎ(過剰刺激とでも言いましょうか)でその部分腱鞘が肥厚したり傷が付いて、親指を使うと激痛が走ります。
親指を使った作業ではなくても、例えば親指を握りこんでグーを作って、手首を小指側に倒すと手首の親指側が「うっ!」と呻くような痛さを感じれば、ド・ケルバン病である疑惑があると思われます。

医学書によれば産前産後や更年期の女性に多く見られ、ホルモンバランスの変化で起こるとされています。
(個人的には産前から発症している方にはまだ遭遇したことがありませんが・・・)

症状の改善には一にも二にも患部の安静なのですが、産後は赤ちゃんのお世話が山ほどあり、なかなか患部の安静が困難な状況かと思います。
軽症の段階であれば、湿布を貼ったりサポーターで保護したりで凌げることも可能です。
ただ、一旦軽快しても再発し易いのがド・ケルバン病の難儀なトコロです。
「おかしいな?」と感じたら、早めに整形外科受診されることをお勧めします。
というのも、先にも述べましたようにド・ケルバン病の治療には安静第一なので、重症化すると、赤ちゃんのお世話ですらストップの指示が出されることさえあるからです。
現実問題として、赤ちゃんのお母さんとしてそれは不可能ですし、万一そんなことになったら大変です。
但し、内服薬でも湿布薬でも「おっぱいは止めましょう!」と断乳を迫る整形外科ドクターも中には居られますから、受診前に必ず「おっぱいとお薬」の★記事や「腱鞘炎と母乳育児」の記事を熟読され、母乳育児を中断する必要性のないお薬を処方していただき、ご自分のおっぱいを守りましょう。

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