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★乳頭混乱の予防・克服

2013年1月 5日 (土)

★乳頭混乱の予防・克服

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★乳頭混乱になったのかな?
★乳頭混乱を起こさない補足の方法は?
★舌小帯短縮症と手術
★乳頭混乱をきたしている赤ちゃんの直母トレーニング!その1
★乳頭混乱をきたしている赤ちゃんの直母トレーニング!その2
★乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記1
★乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記2
★乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記のSOLANINの補足文
★ゴムの乳首で補足することのリスクとは?
★保護器離脱できたのに、直母途中で怒るんです。(1か月)
★P社のシリコン乳首について。
★母乳育児をしたいと思うなら、哺乳瓶は安易に使わないで!
★乳頭混乱をきたしやすい赤ちゃんとは?(仮説)
★搾乳器付属の哺乳器具は使用しないでくださいっ!

2012年2月18日 (土)

搾乳器付属の哺乳器具は使用しないでくださいっ!

搾乳器を購入・使用された方であればご存知かと思いますが、大抵の搾乳器には、哺乳器具が附属しています。
カ○ソ○然り、P社然り、メ○ラ社然り・・・
メ○ラ社は最近モデルチェンジして、普通のゴム乳首付哺乳瓶ではなく「カ○ム」というシリコン乳首の下に丸いボコボコしたものが付いた哺乳瓶を附属させるようになりましたが。
この「カ○ム」については、身近に使用者がいませんのでどういうものなのか、使っても大丈夫なのか等のコメントは現段階では一切できませんが。

そうではなく、いわゆる普通のゴム乳首付哺乳瓶を何気に使うと厄介なトラブルが待ち受けている危険性大なのです。
SOLANINの勤務先では、退院までに補足が必要になった正常新生児に哺乳瓶で搾乳やミルクを飲ませることはほぼ皆無なのですが、この厄介なトラブルに巻き込まれるのが上の子さんも完母というお母さんが大半です。

どういうことなのかと申しますと、上の子さんの幼稚園の行事等で赤ちゃんをおばあちゃんに預ける⇒おばあちゃんにシリンジ授乳は拒否られるのが関の山(まぁ、これは理解出来ますが・・・)⇒じゃあ、搾乳してみよう⇒搾乳は搾乳器使わなきゃ⇒メ○ラ社の「ハ○モ○ー」は、お値段が高いっ!⇒同じようなのがP社から販売されていて、セールなら「ハ○モ○ー」の半額じゃん♪⇒あっ、哺乳瓶も附属してるのね。こりゃあお得だわ★⇒「母○実○」ねぇ。これを使って飲ませてもらったらいいか。
・・・という展開を辿り、新生児以降の月齢で、いきなりな乳頭混乱や哺乳稚拙化が見られるのです。
助産師としては、入院中は何の問題も無かったのに、この有様は無いでっしゃろ?⇒えっ、P社の母○実○のゴムの乳首使ってるってどういうことやねん?⇒はぁ?搾乳器のおまけに附属しているぅ?⇒そんなもん、使ったらアカンに決まってますやろが。(怒)です。
同じP社でも、「母○相○室」なら理解出来ますが。
それとて、ラッチオンをどうするかは、過去記事のような写真を見せてもらい、助産師の説明を受けてもらわなければ、到底使いこなせないですが。

別に搾乳だったらOKでしょう?って感じなのか、完母経験者の経産婦さんって、ある程度おっぱいに自信があるから簡単に考え過ぎで困りますな。

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2011年12月 5日 (月)

乳頭混乱をきたしやすい赤ちゃんとは?(仮説)

WHO/ユニセフの母乳育児成功の十ヵ条の第9条に「母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう。」とあるのは、みなさんご存知ですよね?
その理由は、お母さんの乳首とゴムの乳首は似て非なるものだからです。
もう少し具体的に申しますと、お口を開ける角度やお口や顎の筋肉を動かすのに要すパワー面でも、哺乳の際の歯茎の扱き方や舌の巻き付け方等の技巧面でも、お母さんの乳首とゴムの乳首では全く異なるからです。
しかも、哺乳力がさほど強くはない新生児期であっても、ゴムの乳首であれば(直母の50分の1程度の小さな力で)スイスイ飲めてしまうのです。
しかも、おちょぼ口であっても・・・です。
 

つまり、それまで直母が出来る赤ちゃんであっても、ゴムの乳首を使うと、そのラクなところに魅入られて、お母さんの乳首を吸うのに要する多大な労力を放棄してしまうのです。
また、技巧的にもゴムの乳首は簡単ですから、一旦馴染んでしまうと、複雑なテクニックが必要な直母の仕方を忘れてしまうのです。
その結果、直母が出来ていたのに、或る日突然直母が出来なくなってしまうというのが、乳頭混乱なのですね。
そして、安易なゴムの乳首の使用が銃爪となり、乳頭混乱で泣いている母子は、かなり多いと思われます。
克服するのに何ヶ月も要することも稀ではないし、克服の見通しも方法も分からず、挫折して完ミというパターンもザラにあると思います。
おっぱいが出るのに直母が出来ないって、切ないですよね。(涙)
 

もちろん、お母さんの乳首であってもゴムの乳首であっても、是々非々で2通りの哺乳動作をマスターして、器用に使い分けている赤ちゃんがいらっしゃることをSOLANINは知っています。
でも、そういう赤ちゃんは先月下旬の記事にも書きましたが、ごく少数派です。
 

そして、ここからが仮説なのですが、いわゆる下手っぴちゃんの場合、安易にゴムの乳首を使うと、修復不可能な乳頭混乱に陥る危険性が高いと考えます。
ここで申し上げる下手っぴちゃんの定義は、直母でしっかり哺乳出来るようになるまでお母さんの乳首がキズだらけだったり、乳頭保護器を使用しないと直母が出来なかったり、おっぱいの分泌はまずまずなのに、直母だけでは量が賄えず搾乳を補足していたり・・・という項目に引っかるようでしたら、失礼ながらごく少数派の器用な赤ちゃんではないと見做し、要注意なのだと認識してくださいね。
君子危うきに近寄らず・・・ではないですが、器用ではない赤ちゃん安易にゴムの乳首を使用するべからずということを肝に銘じてくださいませ。

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2011年8月23日 (火)

母乳育児をしたいと思うなら、哺乳瓶は安易に使わないで!

乳頭混乱はどんな赤ちゃんにでも、何ヶ月でも起こり得る危険性があります。
或る日突然・・・ということだってあるのです。
もちろん、どこのどんなゴムの乳首を使って何ヶ月もミルクや搾乳を飲ませ続けても、是々非々で直母も両立出来る器用な赤ちゃんもいらっしゃいますよ。

 

でも、正直言って、それはたまたま大変ラッキーだっただけのこと。
普遍的に多くの赤ちゃんに当て嵌まることじゃないのです。
何せ、赤ちゃんのお口の中はとてもデリケートですからね。

 

先日、とても残念なことがありました。
お母さんが超扁平乳頭で、直母困難が予想され、妊娠中からお手入れを必死に取り組んで、どうにか直母のみで退院された母子がいらっしゃいました。
分泌は標準以上にあるお母さんでした。
お父さんが赤ちゃんに搾乳を飲ませたくて堪らなかったらしく、リクエストに応えようということで、何気に「母○実○®」というP社のゴム乳首の付いた哺乳瓶を購入し、で50~80mlを数回飲ませたそうです。

 

そうしたら・・・直母が全く出来なくなってしまったのです。
まだ2週間も経っていない赤ちゃんですよ。
もちろん私の勤務先では、安易なゴムの乳首の使用は止めるように指導しています。
でも、中には私たちの指導を聞いてくれない方もいらっしゃるのですね。

 

少なくとも私が携わった母子で、「母○実○®」のゴムの乳首の付いた哺乳瓶でミルク屋搾乳を飲ませていて、直母が上手になった方は居ません。
乳頭混乱で克服するのに何ヶ月もかかって茨の道を歩むか、諦めて完ミになっちゃった方は何人も居ますけどね。

 

百歩譲って未熟児ちゃんで、口腔機能の発達がこれから(鼻注から瓶哺乳への段階)の赤ちゃんであれば、もしかしたら大丈夫なのか?・・・ということはあるのかもしれませんが、私の知る限り、少なくとも正常新生児の直母が出来る赤ちゃんにアレは使ってはいけないと思います。
他社のゴムの乳首だったらいいのか?とは言いませんけれど。
ホント、院内に写真入りで「使うな!」と張り紙をしたいくらいです。

 

乳頭混乱の赤ちゃんのお母さん、克服するために再診の予約は入れてくれたけれど、ドタキャンされました。
取り敢えず搾乳補足時は同じP社の「母○相談○」に切り替えてもらいましたが・・・
やはり、大変だから挫けちゃったのかな?(涙)

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2010年5月 6日 (木)

P社のシリコン乳首について。

『最強母乳外来』でシリコン乳首のことをお話しするのはどうかな~?と思いますが、そうは言っても乳頭保護器の代替に使用してらっしゃるお母さんや混合栄養でミルクの補足をしつつ、おっぱいをあげておられるお母さんもおられるわけで。
そういうお母さんに知っておいてほしいので、敢えて記事にさせていただきます。

P社はシリコン乳首・哺乳瓶を従来の細口のタイプは廃番にされ、デブいタイプの「母○実○®」という商品に一本化される方針だと、SOLANINはいつだったかな(数ヶ月前かな?)情報を得ました。
デブいタイプといえば、O式のセンセイが開発された「母○相○室®」という商品が昔からありますが、アレは店頭販売されている分を売り切ったら、再入荷は無いそうです。
ネットで購入しようにも在庫分限りだと思います。(ユーザーさんには死活問題かも知れません。)

 では「母○相○室®」」という商品は消滅するのか?といえばそうではなく、医家向け限定で製造販売されるとか。
なので、病産院で使用されているトコロはこれまで通り出入りの業者さんにオーダーしたら、入荷してきます。
ただ、従来は3日間くらいで入荷していたのが1週間くらい要するそうなので、産科病棟スタッフでこの記事を読まれた貴女は「これまでよりも早めに注文したほうが良いですよ~。」と、師長さんに教えてあげましょう。
では、「一般ユーザーのお母さんや赤ちゃんはどないしたらいいの?」ということになります。
これはもう、人道問題なので、出産された病産院にお願いするしかありません。
お取り寄せしてもらいましょう。
病産院の方はそういう事情がありますから、お母さんから依頼があれば、くれぐれも拒否しないでくださいませ。

さて、少し前の記事のコメント返しにも書いたので知ってる方も居られるでしょうが、「母○相○室」と「母○実○®」はどちらもP社から販売されています(いました)が、全くもって似て非なるものです。
シリコン乳首を「母○実○®」に集約されたP社さんは総力を挙げて売り込み強化されていらっしゃるようでございます。
「ママのクチコミサイトナンバー1」とか「哺乳瓶界のエベレスト」とか「病産院でも看護師さんおススメ」とかあらゆるキャッチコピーで売り込みアップを図っておられます。
しかし、この「母○実○®」というもの、決してキャッチコピーや箱に記載のセールストーク通りのシリコン乳首ではないと思います。
あまり言うと名誉既存で訴えられそうですから止めときますが、個人的に率直に言わせてもらえば、明らかに「母○相○室®」の方が商品として優れています。
もちろん、どんなシリコン乳首でも乳頭混乱のリスクがあるので、安易な使用は推奨できません。
乳頭混乱が起きてしまった赤ちゃんのお母さんで、乳頭混乱の克服を本気で取り組むならば、過去記事の「イケッチさんの体験記」を参考にしていただきたいです。

しかし、(次善の策で)どちらかを選んで使用するとしたら?と聞かれたら、私だったら「母○相○室®」って答えるだろうなぁ。
ちなみに搾乳やミルクを「母○相○室®」で飲ませる場合、「母○相○室®」の哺乳瓶のコネクタ(ピンク色のプラスチックの部分)に赤ちゃんの唇が触れるくらい大きなおクチを開けさせて吸い付かせましょう。
直母同様、唇の開口度が150度以上になるように開けさせるのが目安です。
おちょぼ口ではとても飲めないし、飲めたとしてもそれでは何の訓練にもならないからねぇ。
それから・・・「母○相○室®」と「母○実○®」の両方の内径は30mmですから、哺乳瓶が異なってもシリコン乳首そのものの互換性はあると思います。
なので、哺乳瓶ごと買い替えしなくても、使用できると思いますよ。

(最近「母○実○®」のシリコン乳首部分の形はマイナーチェンジしたようですが、旧式でも新式でも「母○実○®」の哺乳瓶には「母○相○室®」のシリコン乳首は嵌め込んで使用できます。・・・確認済みです!)

追記:2011年6月30日に通知型読者さんのおひとりでもある「たろあん」さんから追加コメントを頂きました。

当ブログは記事本文だけではなく、コメントも読んでいただくことで記事の完成度が高まりますから是非そうしていただきたいのですが、なかにはコメント欄のチェックを端折る方がおられますので、「たろあん」さんの了承を得て、追加コメントいただいたことを、以下に転記します。(二重括弧部分です。)

『先日友人に頼まれて、O式相談室で母○相○室®の乳首を購入してまいりました。
助産師さんに話を伺った所、「この乳首のきちんとした使い方を知らずに購入、間違った使い方(普通の哺乳瓶のように軽く口に当てる)をした方から「全く飲めないで体重低下した。」といった苦情が相次いだため、一般への販売は難しい商品と判断され、O式相談室や病院等で助産師さんに適切な使い方を指導してもらった上で購入した方が赤ちゃんの安全を守る事になる・・・」と一般販売を中止する方向になったそうです。
O式相談室では使い方の説明を書いた紙をくれたりして、代理購入も可能ですし、電話で問い合わせしたりすると対応してくださるかもしれません。
母○実○®の売り込み方は、確かにちょっと違うなぁと思いつつ、母○相○室®が店頭から消えたのも少し納得する説明でしたので過去記事に失礼いたしました。
もちろん正確な使い方を知っているユーザーにとっては、会社を守るだけの酷い話かなとも思います。
でも、確かに正確な使い方を知らないと赤ちゃんを危険にさらしてしまうかもしれないと思えば、安全策も必要かなとも思います。
事情がそんななので、商品の製作を打ち切ったわけではないそうなので、欲しい方は是非とも本職の方に購入したい旨を話して欲しいと思います。』
                            (2011年7月2日15時00分)

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2010年4月30日 (金)

保護器離脱できたのに、直母途中で怒るんです。(1か月)

<ご相談内容>
こんにちは。
2ヶ月の男の子の、まだまだ新米ママです。
私の乳首は偏平のため、最初、赤ちゃんはなかなか吸えず、「母〇実〇®」の乳首を使ってました。
1ヶ月になる前くらいに直で吸えるようになり、とても嬉しかったです。
1ヶ月検診までは2回に1回ミルクを40~60g足し、検診で、体重が退院2950→4188gと順調だっため、夜と夕方に80~100g足すのみにしました。
昼間は2時間ごとに授乳です。だいたい1回に付き5分で2クールあげていました。
 

体重も先週は1週間で300g増加で、痛かった乳首も治りました。
ところが、その頃から、2分ほどでイライラして吸わなくなり、首をふって乳首を離してしまうようになりました。左右の乳首を変えても同じ感じ。
2クール目!としても泣いて嫌がります。
スケールで量ると120g飲む時もありますが、だいたい60~80g。
少ない時は30gしか飲めてません。
 

電話で、小児科に相談すると、途中から出が悪くてイライラしてるのだろうからミルクを足した方が良いかもと言われました。「
どうすればもっとちゃんと吸ってくれるでしょうか?
それとも、やはり途中から出なくてイライラして吸わないならミルク足すべきですか?
アドバイスお願いします!!
 

<SOLANINの回答>
扁平乳頭でしたが、乳頭保護器を離脱出来て、尚且つ乳頭痛も治り、努力の甲斐があり直母が出来るようになって良かったですね。
しかし、その頃以降赤ちゃんが哺乳途中から泣いて怒って吸ってくれなくなり困っておられるのですね。
 

体重4kg台の赤ちゃんであれば、通常600(~700)ml/日も哺乳すれば、順調に体重が増加します。
赤ちゃんが怒っても体重増加度が良ければ、栄養面で不足ではないということです。
つまり、赤ちゃんは機械仕掛けのミルク飲み人形ではありませんから、直母の場合は1回毎に飲みムラはあって当然なのですよ。
例えば、たくさん哺乳してもうんちがどっさり出たり、ずっと起きていれば直ぐにおなかが空くから次のおっぱいを早く欲しがります。
逆に、少ししか飲まなくても、欲も得もなく眠たい時はちょこ飲みでも眠ることはありますね。
1か月健診以降のミルクの補足が100ml以下/日で、体重増加度がかなりありそうなので、やはり総合的に考えても母乳不足ではないと思います。
泣いて怒って吸わない理由は、この「母〇実〇®」の乳首に慣れ切って、軽い乳頭混乱になっているからと思われます。
 

ここのところミルク飲み干すのが早くなってきているでしょう?
急激に体力付いて来ると、せっかちさんに変貌するから、「手っ取り早く飲ませてくれ~。」と怒っているのね。
でも、哺乳瓶でミルクを飲むのと異なり、おっぱいは出てくるまでに時間がかかるから、待ちきれないのです。
 

では、どうすれば良いのか?
ミルクの補足が止むを得ないならば「母〇相〇室®」のように、時間がかかる乳首にするのが良いかも知れません。
ミルクであってもそう簡単には飲めないのだということを分かってもらうためです。
分泌をアップさせる方が良いのであれば、「マリアアザミ」や「コロハ」のサプリメントの摂取もお勧めです。
そうこうしていくうちに、段々と落ち着いてきます。

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2010年2月 6日 (土)

ゴムの乳首で補足することのリスクとは?

赤ちゃんにおっぱい以外のものを補足する必要性が発生したとして、看護師さんや一部の助産師は「哺乳瓶であげればいいんでしょう?」と仰います。

(それ以前に補足の手段なんて考えたこともない方もいるようですが。)

私は赤ちゃんのお母さんに「何故、★病院では哺乳瓶を使用した補足をしないのか?」と一度は抱く素朴な疑問には以下のように答えています。

「ポスターにも書いてあるように、大抵の赤ちゃんにとっては、ゴムの乳首と直母という、全く異なる2つの吸啜の動作をマスターするのは並大抵なことではないんですよ。2つを使い分ることは、とても難しい。そして簡単で力を要しないゴムの乳首での吸啜を先にマスターしたら、直母での吸啜が出来なくなったり、下手っぴな吸啜しか出来なくなるんです。もちろん、是々非々で使い分ける器用な赤ちゃんもおられるのでしょう。けれど、これはいわば英語のマスターのようなもので、帰国子女でもないのに何故か英語に達者な方もおられるけど、それはかなり少数派であって、大半の方にとって英語のマスターは容易ではありませんね。逆に英語を先にマスターして日本語を後に・・・となると、それはそれでひときわ大きな困難を抱え込むことになりますね。だから哺乳瓶での補足は止めているんです。」

・・・というように説明しています。

ここまで説明して、お母さん方には初めてコトの重大性が明確になるのですね。

予防に勝る治療は無いのです。

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2010年1月13日 (水)

乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記のSOLANINの補足文

個人的にはシリンジとチューブの代用品として最近閃いたのは、化学実験用のポリエチレン製のシームレスタイプのピペット型スポイドです。
但し、ポリエチレンは耐熱温度が60℃なので、煮沸消毒はNGですよ。

大型だと、容量が10ml(以上)の製品もあります。(10mlの製品でウチの近くのホームセンターで135円でした。)それに搾乳やミルクを吸収して、赤ちゃんの口角に2cmくらい入れ、フィンガーテストのように、口唇に当たる人差し指の部位が第一関節と第二関節の間くらいになる深さまで真っ直ぐに舌の上に挿入し、吸啜させるのです。

最初のうちは溜まる部分を押しながら指を正しく吸啜することで、中味が出てくるということを赤ちゃんに学習してもらいます。(=哺乳トレーニング第一段階)

哺乳トレーニングが上達したら、押さなくてもみずからのチカラで、赤ちゃんは吸い出せるようになってきます。(=哺乳トレーニング第二段階)

哺乳トレーニング第二段階が確実に出来るようになったら、直母の出来る吸啜力が身に付いてきたと見做します。

何故なら、第二段階では口角を耳側に引っ張れば,舌が見えますし、歯茎での扱き方や舌が下顎の歯茎のラインよりも前に挺出し、挿入した人差し指を左右からロールするように巻きつけられるようになっているからです。
これはまさしく、直母の舌運動に相似と言えるのではないかと思われます。

乳頭混乱は赤ちゃんが哺乳瓶のゴムの乳首に慣れきってしまい、瓶哺乳の真逆の努力が必要な直母を頑張ることがアホらしくなるためサボったり、舌運動に違いがあり過ぎるためスキルとして直母が出来ず、(つまりゴムの乳首と直母の使い分けができず)怒ってずっと直母を拒否し続けるという困難な状況をいいます。

予防が大事なのですが、残念なことに殆どの病産院では、糖水や搾乳やミルクの補足は哺乳瓶で行われることが常態化しているので、いつでも誰にでも乳頭混乱は起こり得る現象なのですね。

予防のための対策としてはバースプランを聞いてくれる病産院であれば、「補足の際にゴムの乳首は絶対に使わないでください。」とか「泣いている時の口封じに絶対におしゃぶりを吸わせないでください。」と書くことをお勧めします。

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乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記2

前回1では、イケッチさんの赤ちゃんの乳頭混乱克服が出来たという体験記を記事として書きました。

基本に忠実に、赤ちゃんの乳頭混乱に、じっくりと取り組まれているご様子が伺えました。

また、具体的に何がどうよかったのか?

お道具の調達はいかがなされたのか?

などの詳細な内容を是非知りたいと思い、再度お尋ねしたところ、困っておられるお母さんのために是非役立ててくださいという心温まる返信をいただきました。

なので、今回2では物品活用の驚異的アイデア(イケッチさんの旦那さんの秀逸な工夫と卓越した知恵)を中心にご紹介させていただきます。

文章は基本的にプチメ原文ママですが、一部日時等の表記を月齢に変更したり文意を損なわないように配慮しつつ加筆しているところもありますのでイケッチさんも読者のみなさんご了承くださいね。

①鼻注用栄養チューブ[以下長いのでチューブと略します。]にシリンジを繋ぎ、人差し指を吸啜させる哺乳トレーニングに使用された物品は、チューブは虫ゴム(1mが100円くらいで販売されている。)注射器代りの容れ物は油差し30ml(120円くらいで販売されている。)です。

記事ではチューブのサイズを3Frと記載していましたので、恐らく虫ゴムの内径はもう少し太いのでしょうが、そんなことは言ってられないので、まずはチャレンジしました。
ちなみに哺乳トレーニングは旦那さんが担当されました。

⇒素晴らしい!夫婦連携ですね♪

シリンジの内筒を押す力加減は、油差しの蓋の締め具合で出方の調節が出来ます。
シリンジの内筒を押さなくても中味を吸い出しができるかどうかの目安は、吸啜力が付いてきたら油差しを押さなくても上手に吸い出せるということが分かりました。

哺乳トレーニングの実地指導は受けてはいませんが,過去記事を読んだのと、検索で他の人が指の使い方を記述しておられたので、それらをそのまま実行しました。
哺乳トレーニングは丁度5か月に入ってから開始しましたが、おっぱいに吸いつけたのはトレーニング開始10日目のことでした。
もっと早く開始したらもっと早くできるようになっていたかどうかは、分からないです。

⇒あぁ、でも、在院中の新生児期から★病院ではトレーニングしてますから、きっと出来る可能性は高いと思いますよ。

②お風呂でのカンガルーはホントびっくりしました。なんでなんでしょう?

陸上ではあんなに嫌がり、泣き叫んでいたのに、お風呂ってだけでパック!ですよ。
上手くいかない日もありましたが、生後2カ月くらいから続けていました。
ただ、陥没乳首なので、見つけてくれても上手く吸いつけなくて申し訳なかったです。

以前過去記事のコメント欄に投稿しておられたひなたママさんと同じ5か月半で、直母が出来るようになったわけです。

ひなたママさんのコメントに勇気をもらいました。
お礼を言いたいです。

⇒ひなたママさ~ん、この記事、読んでおられますか?

③ソフトカップの代用は、100円ショップで手に入る、シリコン製のオカズ入れです。

縁がナミナミになっているのではなく、円筒形のものを選びます。
お猪口や小さいコップは赤ちゃんの口にガチガチ当り、上手くいきませんでしたが、柔らかいので上手くいきました。

④ナーシングサプリメンターの代用も、虫ゴムを哺乳瓶のゴムの乳首の穴を広げて通すと出来ます。

⑤参考文献はラ・レーチェ・リーグの「乳頭の混乱」の【必ずおっぱいに戻って来る】と、SOLANINのコメント「赤ちゃんはお母さんを困らせるために生まれてきたのではない。」です。・・・これを信じて直母諦めなくて良かったです。

プチメを読ませていただいて、イケッチさんへの返信にも書きましたが、「必要は発明の母」という言葉が浮かんできました。
旦那さんが代用品を見つけてくるのが得意な方だそうですが、発想が柔軟で素晴らしいです。

私もホームセンターや100円ショップに赴き、確認してきましたが、煮沸もしくはミルトン等の薬液消毒に耐え得る素材で問題ありませんでした。

乳頭混乱で困っておられる読者のみなさん、身近に有るもので代用できます。
悩んでどうにもならないことが続いているならまずはチャレンジではないでしょうか。

次回はこの素晴らしいイケッチさんご夫妻の努力の軌跡を知ったことで、僭越ながらSOLANINが閃いたことを補足文として記事にいたします。

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2010年1月12日 (火)

乳頭混乱克服・イケッチさんの体験記1

『最強母乳外来』の読者さんでイケッチさんという方がおられます。生後5ヶ月半になられる赤ちゃんのお母さんです。

イケッチさんは産後(というか赤ちゃんの生後ですね。)間もなくから赤ちゃんが乳頭混乱に陥ってしまわれ、苦労をされて来ました。色々調べて行くうちに、ここに辿り着いてこられ、過去記事を参考にしていただいて、頑張って取り組んでこられました。

久しぶりのプチメをいただきました。
私は「あれからどうしておられるか?」と案じておりました。
何と乳頭混乱を克服されたとの速報でした。
ブラボー&マーべラスですな。

どのようにされたのか、何が効果的だったのか興味津津だったので、返信したところ、次のような内容でした。

注)イケッチさんご本人に、乳頭混乱を克服された体験記をみなさんにご紹介したいという、私の厚かましい申し出にご快諾いただきましたので、記事にさせていただくことがデいました。イケッチさん有難うございます。

乳頭混乱で困っている方の参考になればと、私が試した方法をご報告いたします。
1.言い聞かせ
2.チューブと指でのトレーニング?補足?というのでしょうか。
3.お風呂でカンガルーケア
4.自分の子を信じる←これは方法ではないですね。
突破口となったのはお風呂でカンガルーというか入浴中の横だっこはおっぱい近くでも顔をそむけないなぁと思いたって、試しにおっぱいを引っ張って「あーん」とさせてみたら吸い始めてくれたのです。
そのまま5分。

「では反対も」と思ったら、これも吸い始めてびっくりです。
で、お風呂から上がって添い寝乳をしてみたんです。
で、できたんです。
「体勢がきつい」と私が言ってたら夫に「普通も試してみたら」といわれ試すとこれも、できたんです。
なんか、あっけに取られた感じでした。

次の日から添い寝乳、立て抱きで試して、どうしてものけぞって嫌がるときと本当に飲めているのか不安だった時はチューブ、哺乳瓶で補足してました。
(哺乳瓶は本当は使っちゃだめよねぇと思いながら・・・)

克服できた日から5日後には嫌がることが少なくなったので、これは夜間の授乳を乗り切ると大丈夫!と思ってすごして、乗り切りました!
なので、6日後から搾乳なしにチャレンジ。
「おしっこもうんちも出ているのでこれはもう大丈夫。」と、本日に至ります。

これは、時間が解決してくれたのか?とも思ってみたり。
何らかの我が子の許しみたいな、ひらめきみたいなのがあったのかなぁと思ってみたりしてます。
まだ吸い付き始めが下手っぴちゃんなのでこれは徐々に上手になっていくことを願いつつおっぱいライフを楽しみたいと思います。
(ほぼ原文ママ。日時表記に一部変更あり。)

基本に忠実に、赤ちゃんの乳頭混乱に、じっくりと取り組まれているご様子が伺えました。

また、具体的に何がどうよかったのか?

お道具の調達はいかがなされたのか?

などの詳細な内容を是非知りたいと思い、困っておられるお母さんのために役立ててくださいという心温まる返信をいただきました。

次回2は物品活用の驚異的アイデア(イケッチさんの旦那さんの秀逸な工夫と卓越した知恵)を中心にご紹介させていただきます。