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2012年11月

2012年11月30日 (金)

お勧めしたい書籍 『赤ちゃんにもママにも優しい安心の子育てガイド』

マルコ社という2010年に設立されたばかりの出版社が、『赤ちゃんにもママにも優しい安心の子育てガイド』という書籍を11月10日に出版しました。
リサーチ会社が新米ママの育児お悩みについて調査されたデータを元に、ニーズの多いお悩みをピックアップして、その道に明るい専門家が解決策やアドバイスを提示するというスタイルです。
育児の基本である、「飲む」「食べる」「寝る」の3項目にフォーカスしています。
新米ママが一番知りたい情報で、最も不安を感じ易い項目だと思います。
手前味噌で恐縮ですが、実はSOLANINはこの書籍の「飲む」のパートの監修を依頼されました。(監修なんて何だかエラソーなので、柄じゃないのですが・・・)

その他特徴的なのは、「ママのための 放射能安心チェックシート」という項目があることです。
その項目は、ベラルーシ在住の某日本女性が監修されています。
書籍のボリュームと価格は224頁、1312円です。

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街の書店様でも、取り扱いされています。
勿論、密林等のネット書店でも発売しているようです。
もしよかったら、読んでみてくださいね♪

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2012年11月29日 (木)

1歳までに自然卒乳した場合の母乳代替え品の摂取について。

<ご相談内容>
もうすぐ卒乳してしまいそうな、10か月児の母です。
小さく産まれ、今も曲線ギリギリですが、それなりに成長しています。
今は、こちらからセールスして気持ち程度飲むだけ。
離乳食はがっつり食べます。
もし、卒乳してしまった場合小さめなこともあるしミルクを飲むようならば、あげようと思うのですが、それはいつ頃まであげればよいでしょうか?
牛乳は、1歳半~と思っていますが、その間は、粉ミルクをと考えてよいのでしょうか?
また、離乳食やおやつには乳製品を(規定の範囲内で)積極的に取りいれたほうがいいなど気をつけることありますか?
今現在も、母乳は2回ほど少し飲むだけなので、栄養的に大丈夫なのかなと心配で離乳食は、できる範囲で気をつけているつもりです。

<SOLANINの回答>
比較的早いうちに食べる美味しさ、楽しさに気がついたのでしょうね。
離乳食が大層順調に進み、おっぱいへの執着が少ない気質の赤ちゃんの場合、相談者さんのお子さんのような感じになっていくようです。

1歳までに自然卒乳されたとして、おっぱいの代替えとしてのミルクの量は、あげるとしたら現時点の食べっぷりを損なわない程度が一番望ましいです。(相談者さんのお子さんの場合、ミルクの缶蓋の量は、ちょっと多いのではないかと思われます。)
あ、そうそう、当ブログの過去記事で、幼児の乳製品推奨摂取量の記事があったと思いますが、意外なくらいっていうか、決して多い量じゃなかったですよね?(もしかして未読かしら?)
牛乳に切り替えるとしたら、おなかへの負担を考えると、やはり早くても1歳3ヶ月、出来れば1歳半以降が良いのではないかと思います。
その間は粉ミルクをおっぱいの代替えにするのが無難でしょうね。(フォローアップミルクは論外です。)

ちょっと気になるのは、相談者さんは、乳製品の摂取をかなり重要なものと捉えられていることです。
確かに重要と言えば重要なのですが、そもそも、お子さんの乳製品の摂取に関しては、何を目的(=何のため)にされていますか?
カルシウム?
蛋白質?
カルシウムは大事な栄養素だけれど、乳製品以外でも摂取できるし、過剰摂取は鉄欠乏性貧血の誘発に繋がりますね?
蛋白質は、魚・肉・卵・大豆製品等でも摂取可能ですから、余程の偏食でもない限り、心配無用だと思いますよ。

粉ミルクは、普通に規定濃度で溶解して飲ませて構いませんが、嫌がるようなら、食材のひとつにしてしまうか、無理に与えず、ヨーグルトなど加工品に差し替えても大丈夫ですよ。

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2012年11月28日 (水)

大きなお世話かもしれませんが。

些細なことではありますが、日本人の読者のみなさんは、「左前」「縦結び」ってご存知でしょうか?
お亡くなりになった方に、いわゆる死装束を着せる際、和式のキモノだったら、通常(つまり生きている方)とは逆に、着る本人から見て右身頃を上にすることを「左前」といいます。
「縦結び」も死装束ならではの紐結びです。

病産院で新生児に着せるレンタルのキモノって、和式のトコロがまだ多いようですが、SOLANINの勤務先でも、年を追う毎に特に女の子のお母さんの掛け合わせを間違える件数が増えているのが気懸りです。
洋服のボタンの掛け合わせは、着る本人から見て男性は左身頃が上に、女性は右身頃が上にくるようになっています。
恐らくは、それに準じているのだと思われますが、和式のキモノの掛け合わせに男性女性の違いは無いですからね。
多分ですが、間違える方は、浴衣を着るのもひとりでは無理で、案山子になって誰かに着せてもらっているからではないかと思います。
もしかしたら、間違える方は、縦結びも、通常(つまり生きている方)であれば、普通の蝶々結びですが、両者の違いを意識したことがないのかもしれません。

でも、考えてみたら、生まれたての我が子に対し死装束と同じ掛け合わせや紐結びをするなんて縁起でもないことですよね?
万一祖父母が病産院に面会に来て、元気に生まれた筈の孫が「左前」&「縦結び」にキモノを着せられて居るのを見たら冷水を浴びせられたかのようにギョッと仰天すると思いますよ。
これから先、子どもが大きくなったら、甚平や浴衣を着せて夏祭りに出掛けることもあるかと思いますし、オトナの一般常識として、通常(つまり生きている方)は、「左前」&「縦結び」はNGということだけは、知っていて欲しいなと思います。

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2012年11月27日 (火)

乳幼児の虫歯予防に対するSOLANINの想い。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「乳幼児の虫歯予防に対するSOLANINの想い。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

乳幼児の虫歯予防に対する想いは人それぞれです。
流石(さすが)に我が子の可愛い乳歯が虫歯だらけになってほしいお母さんは居ないでしょうが、几帳面な内容の記事には、必ずと言っていいほど、「虫歯になったら治療を受けて、おっぱいは続けたらいいじゃない。」「一般には○○すると虫歯リスクが高まると言われているけれど、ウチの子は全然大丈夫だったけど。」「集団生活をすると、虫歯持ちのお子さんと同じおもちゃを舐めたり、同じコップで飲んでしまったりということは避けられないので、神経質になっても仕方がない。」「祖父母との人間関係に支障を来たすほど厳格な対応をするのは如何なものか。」等々の大らかなご意見を頂戴することがあります。


しかし、SOLANIN自身は、やはり大らかなご意見に賛同できません。
乳幼児は、病気に対する予防や治療に関して、自己選択や自己判断が困難だからです。
また、世の中には防ぎようのない病気もありますが、予防ができる病気もあります。
虫歯は後者です。
明らかに予防ができる病気のひとつだからです。
そして、お母さん・お父さんを含む、乳幼児の周囲の大人達の協力度(温度差)によって、罹患率が変わってくることも否定できないからです。
乳幼児の虫歯は乳幼児の自己責任で処理できるものではありませんからね。
その点はご理解いただけるかと存じます。


SOLANINは、記事の内容を読者のみなさんに押しつけるつもりはありませんが、「我が子を虫歯にしたくない。どうすれば予防できるか?」という真っ当な願いや「長期授乳は虫歯の元凶と決めつける医療者が多い中、子どもの歯を虫歯から守りつつ、おっぱいライフを楽しむにはどうしたらいいか?」という切実な悩みを僭越ながら解決して差し上げたい、「こうすれば効果があるよ。」ということをお伝えするのが使命だと思っています。

その想いの源は、やはり、自身の虫歯経験にあります。
年長児の頃、虫歯が痛くて泣いたことや、2回目からは、ひとりで保険証持参して治療に通い、キーンガリガリの音と振動と痛みに耐え続けたことです。
・・・今では考えられませんが、そういえば昔は年長児がひとりで歯科受診しても、受付嬢からも待合室の患者さんからも何も言われなかったですな・・・
SOLANINは、我が子には同じ経験をさせたくないという信念があり、出来る限りの虫歯予防はしたかったので、歯科・口腔ケア関係に強い(?)助産師になったのだと思います。


良い習慣は続け、良くない習慣は改め、これからも我が子の可愛い乳歯を守ってあげられたらいいですね。

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2012年11月26日 (月)

母乳育児をするつもりなら哺乳瓶は早くから買いなさんな。

殆ど全ての妊婦さん関係の雑誌や情報誌を読むと、出産準備用品として、「哺乳瓶はマストアイテムだ。」「取り敢えず小さめの容量のものでいいので1本は必要!」と書かれています。
「完母を目指していても、ミルクを与える予定がゼロでも」「現在完母であっても」購入すべし・・・だそうです。
理由は、赤ちゃんの水分補給の際に使うため用としゃっくりを止める時にお水を飲ませるため用だとか。

ふ~ん、あっそうですか・・・(怒)
尤もらしい理由に思えるかもしれませんが、それは違うと思いますな。
そもそも、赤ちゃんの水分補給って、何ヶ月の赤ちゃんに対してですか?
退院されたばかりの新生児の沐浴後にですか?
1ヶ月健診を過ぎて、日光浴や外気浴をした後の赤ちゃんにですか?
もしも、それらの問いに「イエス!」と答えるならば、勉強不足も甚だしい!
離乳食が開始される、(5~)6ヶ月頃までは、完母・混合・完ミいずれの栄養方法を問わず、お白湯も薄めたお茶も不要ですよ。
それどころか、与えることによるデメリットの方が大きいことを過去記事を読みこなしていらっしゃる読者のみなさんであれば、既にご存知ですよね?
また、それ以降月齢の赤ちゃんへの水分補給をどう考えるかについても、過去記事をご精読いただければ、正しくご理解いただけるかと存じますので、もしも未読の方につきましては、しっかり検索してくださいな。

大体、しゃっくり止めだったら、ちょこっとだけおっぱいを含ませれば、ヒックヒックしながらも赤ちゃんは噎せずに飲みますし、見計らいですが、およそ30秒~1分間程度でしゃっくりは止まりますよ。
しゃっくり止めのためにわざわざお水を哺乳瓶に入れて飲ませる必要性なんて何処にもありませんよ。

安易な哺乳瓶の使用は乳頭混乱のリスクが高まるだけなのに、敢えて出産準備用品のマストアイテム推しするなんて、意味分かんないですよね・・・何がしたいわけ?って逆に訊きたいですな。
こういう「売らんかな」的な情報を鵜呑みにして、挙句の果てに我が子が乳頭混乱になってしまい苦しんでいらっしゃるお母さんは少なくないのに、そういう実態を何も知らないくせに、1本必要だのマストアイテムだの、よくもまぁ、いけしゃあしゃあと御託を並べることができますな。(嘆)

哺乳瓶は、どうしても必要になったら、その時に買えばいいのです。
出来れば、助産師にどれがその赤ちゃんに合っているのか確認してみてください。
(ちなみに「母○実○®」は個人的にはお勧めできません。)
月齢によっては、哺乳瓶を使わずとも、ストローやコップで充分に飲めますし、百歩どころか1万歩譲っても、母乳育児をする予定ならば、哺乳瓶なんて妊娠中から張り切って購入するような物品ではないと言えますな。

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2012年11月25日 (日)

感染の窓が開くのは1回だけじゃないからねっ!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「感染の窓が開くのは1回だけじゃないからねっ!(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

先日の記事で、取り分けのお箸の別使いに関して、虫歯に関する感染の窓のお話しをしましたが、読者のみなさんにおかれましては憶えていらっしゃいますでしょうか?
歯科・口腔ケア的には、感染の窓といえば、まずはこの時期が強調されているのですが、「お箸の別使いは折角ついた良い習慣なので、出来るだけ長く続けた方がいいですよ。」とSOLANINが申した本当の理由は、実はこの後にも感染の窓が開く時期があるからなのです。


それは6~7歳と12~13歳です。
この記事では、6~7歳の2回目の感染の窓が開く時期についてお話しします。
この時期は、まさに永久歯に生え代わりが始まる時期ですね。
生えたての永久歯のエナメル質はまだ薄いですし、奥歯の表面はでこぼこで、食べ物のカスが溜まり易く、虫歯リスクが高まります。
勿論、お子さん自身が自分で歯を磨くことは大事なのですが、まだ、仕上げ磨きをしないと怪しい磨き方をしでかす時期でもあるし、かといって弟妹が居る場合、お母さんとしてはそちらに手が掛かって、何となくですが、「毎日忙しいし、もう歯磨きは子ども任せでええんとちゃう?」って感じに流され易い時期でもあるからです。

しかも、長ずるにつれ子どもは甲斐性(?)が出来てくるので、買い置きのお菓子を勝手に出してダラダラと食べたり、おばあちゃん家やお友達のお家にお邪魔した時に我が家ではご禁制の種類のお菓子に手を伸ばしたり・・・ということもあるかもしれないですし、虫歯予防のためには定期検診とともに、フッ素の塗布やシーラント、毎日のキシリトールガムの摂取を習慣化することも大事だと思います。
手綱を緩めるのはまだ早いですぞ!

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2012年11月24日 (土)

言い聞かせ卒乳中の入浴を母子一緒にする愚。

言い聞かせ卒乳中の入浴はお母さん以外の方に入れて貰うのが基本の「き」です。
そりゃあそうでしょう!
生まれてこのかた、一日たりとも欠かすことのなかった大好きなおっぱいとお別れするのに、心に葛藤が無い筈ないじゃありませんか。
お母さんの言うことを、幼いながらも受け入れようとしているのです。
そのいじらしさを想えば、どんな事情があれ、お母さんが一緒に入浴するなんて・・・デリカシー無さ過ぎ。
考えるまでも無く、目の前に大好きなおっぱいがブラブラしているんですよ。
でも、そのおっぱいを飲むことは出来ないのですよ。
そんなのあんまりだわ・・・蛇の生殺しみたいですやん。
我が子に対し、これ以上ないドS丸出し&虐待行為です。

えっ?
旦那さんが出張で留守?
核家族で近隣に頼れる人が居ない?

そんなもん、お母さんがズボンの裾と袖口をまくって、お子さんのカラダを洗って浸からせてあげたらいいのです。
お子さんが浸かっている間は溺れたりしないように傍に居て、温ったまったら引き上げてカラダ拭いてパジャマ着せればいいのです。
はっ?
お母さんはいつ入浴するかですって?
そんなもん、お子さんを寝かしつけてから、適宜タイミングを見計らい、チャチャッと入ればいいじゃないですか。
小難しく考えなくても、お子さんの気持ちを忖度(そんたく)できれば、思いつくことじゃないでしょうかねぇ。

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2012年11月23日 (金)

上の子を褒める時の着眼点。

昨日は上の子を叱る時の注意点ということで、記事をアップしました。
今日は上の子を褒める時の着眼点ということで、お話しをします。
褒めるタイミングは、勿論その時もいいのですが、家族揃っている時に改めてというものいいです。
また、傍聞き(かたえぎき)というのも、オツな味わいがあるようです。
この言葉は或る本を読んで知ったのですが、傍らに居て、噂を小耳に挟むかのように、聞くともなしに聞くことだそうです。

そうそう、叱る時は「名前」を呼んでと言いましたが、褒める時は、大なり小なり上の子の成長を感じるわけですから、「流石お兄ちゃん」or「流石お姉ちゃん」は大アリです。
特に、下の子さん(赤ちゃんでも)に対し、「(上の子さんが)凄いよね。」とか「大きくなったら(下の子さんも)できるようになると良いね。」と声掛けするのは、普段叱られがちな上の子さんをさりげなく立ててあげることになるし、下の子さんの上の子さんを見る目が少し変わるかもしれないし、プチ目標にもなるので、良いと思います。

また、叱る時は、クドクド言わずビシッと一言でと言いましたが、褒める時は、微に入り細に渡り、解説するのも大アリです。

勿論、「幼稚園(保育園)の先生にも報告しなくっちゃね。」とか「お父さんは何て言って褒めてくれるか楽しみだね。」と拡散方向で話を進めるのは桶ですよ。

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2012年11月22日 (木)

上の子を叱る時の注意点。

経産婦さんになられ、兄弟姉妹のお母さんになると、子ども同士の喧嘩や躾で上の子さんへの関わり方に悩むこともあるかと思います。
我が子ですから、どの子もみな可愛いのですが、親の立場ではジジババのように甘い顔ばかりもしていられませんね。

特に、言語表現や体力的に弱い立場の下の子が一方的にヤラれている場合、その場を仲裁し、上の子を叱らねばなりません。
あまり感情的にはなりたくないし、人格を否定するような叱り方はしたくないし、叱り方って難しいですよね。

叱る基準はお母さんによって違うとは思いますが、叱る内容は、あくまで子どもが「しでかした行為」に限定してください。
「しでかした行為」の例としては、噛みついた・叩いた・蹴った・壊した・暴言を吐いた等です。
そして、叱る時は、必ず「名前」を呼んで叱りましょう。
意外にも、「名前」を呼ばれない限り、自分が叱られていると認知していない場合が少なくないです。
タイミング的には、やはり現行犯が一番です。
10分後とか、家に連れ帰ってからでは、十中八九、何のことか分からなくなっています。
人前で叱るのは・・・と、躊躇されるお母さんもいらっしゃいますが、クドクド言わなくてもいいのです。
自宅でもお外でも、場所を問わず、一言ビシッと「名前」+「しでかした行為」を叱る!でお願いします。

くれぐれも、「こんな悪い子はお医者さんに注射してもらいますからね。」とか「お父さんが帰って来たら叱ってもらいますからね。」のフレーズは何の教育的意味もありませんから止めておきましょう。

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2012年11月21日 (水)

我が子より月齢の若い赤ちゃんが卒乳して焦る。(1歳)

<ご相談内容>
完母の友人が卒乳しました。
ウチの子よりも4ヶ月も若く、(?)なんと8ヶ月です。
離乳食もまずまず食べているとのことで、今ではフォローアップミルクを飲ませているそうです。
その友人に「えっ!まだおっぱい飲んでいるの?甘えん坊だね。」と言われてから、心が何だか粟立ちます。
(ちなみに専業主婦で、仕事に出る予定は全くありません。)
心を鎮めるために、卒乳の相談をしようかと、母乳外来か助産院を受診した方がいいでしょうか?

<SOLANINの回答>
う~ん。
心が静まるのなら、受診されては如何でしょうか?
だって焦りと不安がない混ぜになっているのでしょう?
助産師は大局的に物事を観て、アドバイスをしてくれるでしょうからね。

そのご友人がどういう経緯で「卒乳」したかは存じませんが、8ヶ月で、離乳食がまずまず進んでいるとしても、せいぜい2回食でしょうし、歯もそんなに生えていないでしょうし、従って栄養の主体はまだおっぱいの時期ですね。
フォローアップミルクがどういう代物なのか、当ブログではこれでもか!」というくらい書いておりますのでそれはしっかりご精読いただき、ミズリードされないように気をつけてくださいね。
絶対に間違えてほしくないのは、早い卒乳が早い発達を意味するのではありませんからね。

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2012年11月20日 (火)

過剰な体重増加制限は、低出生体重児の増加を招く。

低出生体重児の出生する割合が年々ジワジワ増えていると言われています。
昔に比べ、妊娠前の体型がやせ形の20代30代女性が増えていることや、やせ形の女性は妊娠中にある程度体重増加が必要なのに、体型が変わるのが嫌だからとか、おなかの中で大きな赤ちゃんに育つと出産が大変だからとかの理由で極端に食事制限をして、結果おなかの赤ちゃんが発育不良になるという場合も珍しくないのが現状です。

低出生体重児に懸念されることは、将来生活習慣病になり易いとか肥満になり易いということです。
そういう内容の話を聞かれたことのある読者さんは少なくないと思います。
それは決して赤ちゃん時代にしっかり飲ませて体重を挽回しなければ!というのが原因ではなく、やはり、おなかの中に居るうちから、少ない栄養で必死に育たなくてはならないという過酷な状況がカラダに刻み込まれているので、普通~若干多めかな?という程度の摂取量であっても、ここぞとばかりにババ~ンと備蓄するようにプログラムされているからだと推察されているようです。

妊婦さんの体重の増え過ぎは良くないですが、増えなさ過ぎも良くないのですね。
最近は何処の産婦人科ドクターでも、BMIに基づき、「アナタに適正な妊娠中の体重増加は●kgです。」と妊娠初期に教えて頂ける筈です。
体重管理は妊婦さんが主体的に出来る、おなかの赤ちゃんのための大切なアクションなのです。
臨月には過不足ない適正な体重増加となるように、出来る限りのことをしていきましょうね♪

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2012年11月19日 (月)

搾乳が必要な方は、滴下乳の採取もお忘れなく!

赤ちゃんが眠りがちだったり、体重が小さかったり、下手っぴちゃんだったり、お母さんの乳頭が陥没や扁平で非常に咥え難い形態だったり、お母さんの仕事復帰が速かったり・・・搾乳を必要とし、哺乳する赤ちゃんは、意外と大勢いらっしゃいます。

用手だったり、器械をつかったり・・・搾乳を採取する方法は数あれど、メ●ラ社の電動型シ●フォ●―で左右同時搾乳でもしない限り、片方の乳房から搾乳をしていたら、反対側の乳房からおっぱいが滴り落ちて、母乳パッドがズブズブになってしまった・・・という話をしばしば小耳に挟むことがあります。
考えてみれば勿体ない話ですねぇ。
ズブズブの母乳パッドを搾るわけにはいかないし、何とかならないかしら?
そう思うアナタに朗報があります。

授乳用ブラジャーをカシュクールタイプかユ●ク●のブラトップにしてください。
そして、消毒した小さなカップ(3個パックのプリンの空き容器や養●酒の薬杯などを代用しても構いませんよ。)を搾乳しない側の乳頭・乳輪に押し当て、授乳用ブラジャーの内側に仕込むのです。
そうすれば、滴下するおっぱいを漏れなく受け止めることが出来ます。
母乳パッドもあまり汚れすに済みます。
その量がたとえ5〜10ml/回であったとしても、チリも積もれば山となるように、大した手間や労力を掛けずに、ゲットできるおっぱいの量が増えるのは喜ばしいことではありませんか?

ここで一句。
滴下乳、パッドに落ちれば、廃棄物。
滴下乳、カップに受ければ、搾乳だ!
・・・おあとがよろしいようで(笑)


※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年11月18日 (日)

双子ちゃんの母乳育児の確立にまず必要なのは?

双子ちゃんの場合、正期産まで妊娠を継続し、尚且つ二人とも2500g以上ということが皆無ではありませんが、大多数は週数に対して小粒な発育状態(いわゆるIUGR)になりがちです。
管理入院をしていても、止むを得ず早産になることもあります。
在胎週数や赤ちゃんの体重にもよりますが、特に日齢の若いうちは、ギャン泣きすることは少なく、よく眠っていることが多いです。

哺乳については、運良く鼻注(=赤ちゃんの鼻腔から胃に管を通して注入する栄養方法)を免れても、恐らくは柔らかいゴム乳首を含むのに精一杯という状態がしばらく続きます。
端的に申しまして、お母さんのおっぱいを吸啜する以前の、それこそ開口して咥えることすら難儀な段階が続くということです。
吸啜が出来たとしても、せいぜいお口を数回クチュクチュしたらもう体力の限界に達します。
頑張り過ぎると、小児科ドクターの指示量を哺乳出来なくなってしまうくらいの僅かなスタミナしか持ち合わせていません。

ですので、一般的な健常新生児とは異なり、双子ちゃんで母乳育児の確立を目指すには、理屈抜きに搾乳が重要になってきます。
直母だけでいきたい気持ちは分からなくもないですが、それはかなり高いハードルなので、敢えて当面の目標は、搾乳で哺乳量を確保することとしてください。
そのためには、過去記事にも書いていたかと思いますが、妊娠中から乳房基底部を揺らすマッサージを1日に2(~3)回程度行ってもらうと効果的かと思われます。

経産婦さんで、前回の出産時に分泌過多だったとしても、今回の妊娠が双子ちゃんの場合に限っては、乳房基底部を揺らすマッサージをしてください。
何故かというと、前回とは異なり、哺乳量が2人分必要だからです。
1人の赤ちゃんに母乳育児をするには分泌過多だったとしても、2人の赤ちゃんに母乳育児をするには、そのくらいで丁度必要な哺乳量に相当する分泌が賄えるであろうからです。
また、1回の授乳に要する時間も、お母さんの体力消耗も2倍以上になるので、お母さんの休憩時間を確保するためには、搾乳をがっつり哺乳させ、しっかり体重増加させることが不可欠になります。

ある程度双子ちゃんの哺乳力が向上すれば、直母は練習次第で可能になりますから、決して焦らず、慌てず、諦めず、まずは搾乳を頑張りましょう。

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2012年11月17日 (土)

沐浴にベストの高さは85cm!

SOLANINはお仕事で沐浴をしています。
最近はドライテクニックになったから、さほどでもないですが、10年以上前は健常新生児は毎日沐浴するのが日課でしたから、看護助手さんに沐浴槽の洗浄&消毒&湯張りを手伝って貰いながら、ひとりで15~20人くらいの健常新生児を毎日黙々と沐浴したものです。
そうなるとこれは結構な重労働でして、いい加減腰が痛くなってきます。
「えっ?病院の沐浴槽はしゃがみこまなくてもいいじゃないの!ちゃんと高さがあるでしょ?」ですって?
いや。
いやいやいや。
それがね、そうでもないのですよ。
多くの病院が使っているのは●O●O製の脚付きの一体型の陶器製ですが、あれって沐浴槽の縁の高さが床から75cmなのですよ。
150cm未満の小柄な方なら桶かもしれませんが、SOLANINを含めそれ以上の身長の方が沐浴する場合、ヘンな角度に腰を前傾させないと作業がし辛いのですよ。
そのため腰が痛くなること、このうえないのですな。
1人2人の沐浴ならともかく、毎日大勢の沐浴をするには不適切な高さなのですな。
昔から納得がいかないことのひとつなのですが、沐浴槽の高さが75cmって誰が決めたのでしょうね?
多分ですが、沐浴なんて碌にしたことない男性技術者さんなのでしょうな・・・
現場で働く助産師や看護師の意見を採り入れたら、絶対にあの高さは無いと思います。(ブツブツブツ・・・)

一般的にキッチンの高さは85cm以上が快適な作業環境と言われて久しいのをご存知でしょうか?(身長が170cm以上の方であれば、90cmでもよいとされています。)
沐浴槽もキッチンと同じ高さにしたら、腰は痛くならない筈なのです。
それを知っていたので、数年前に勤務先で沐浴槽のリフォームをする話が出た際、SOLANINは作業員さんに「沐浴槽に10cmの下駄を履かせてください!」と強硬に申し入れ、聞いて貰った経験があります。

たった10cmの下駄を履かせるだけで、沐浴槽は滅法使い易くなるのです。
勿論腰が痛くなることもないです。
ご家庭での沐浴はお風呂場でしゃがみこんでされる方がまだまだ多いらしいですが、SOLANINはキッチンにベビーバスを嵌めてする方法を推奨します。
ジャンボシンクでなくても最近のベビーバスはスコ~ンと入りますよ。
底面に栓が付いているからお湯捨てもラクですし。
大抵のお家ではキッチンでお湯が出る筈ですし。

特に奥さんよりも背の高い旦那さんが沐浴してくれる場合や、肩や腰の弱いおばあちゃんが沐浴してくれる場合は、身体の負担や疲労度が全然違いますよ。
キッチンに隣接しているダイニングのテーブルを綺麗にして着替えやバスタオルの準備をしておけば段取りもよくなるし、湯冷めの心配もしなくて済みますからね。

余談ですが、最近流行の洗面所のボウルにシートを張ってするタイプの沐浴グッズ、あれを洗面所で使うのは止めた方が良いと思います。
一般的な洗面所の高さって65~70cmくらいですから、沐浴するには低過ぎます。
SOLANINの勤務先の沐浴槽みたいに、適切な高さ調整をされているなら別ですが・・・
作業する高さで受ける身体の負担や疲労度の違いを体感してみてくださいね。

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2012年11月16日 (金)

お玉・菜箸での取り分けや食器の別使いはいつまで?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「お玉・菜箸での取り分けや食器の別使いはいつまで?(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。


以下、過去記事。

<ご相談内容>
もうすぐ2歳8ヶ月、まだまだおっぱい大好き『ずっと飲むの!』宣言してる双子たちの母です。
二人とも虫歯ゼロです。
今まで大人の箸を共有しない事。
砂糖の入った食べ物を極力避ける事。を徹底してきましたが、大人の虫歯菌を移さない為の働きかけは、何歳まで必要なのでしょうか?
鍋料理などもおかわりの分まで取り分けて食べたり、お玉で大人が取るなどしていますが、『そろそろ良いんじゃない?』と主人に突っ込まれます。
是非アドバイス頂きたいです。
宜しくお願いします。

<SOLANINの回答>
2歳8ヶ月の現役おっぱい星人の双子ちゃん達、虫歯ゼロとは素晴らしいですね。
相談者さんの場合、最初の感染の窓が開くと言われる、1歳7ヶ月から2歳7ヶ月のデンジャラスな期間は過ぎましたので、さほど神経質にならなくても・・・という考え方もあります。
しかし、このお玉・菜箸での取り分けやお箸・スプーン・フォーク等の食器の別使いの習慣は、虫歯予防の観点からすればとても良い習慣なので、可能な限り続けられることをお勧めします。
食器使用後は綺麗に洗って乾燥して保管すれば消毒までは不要ですが、少なくともオトナが口に運んだり舐めたりした食器をそのまま使ってお子さんに食べさせるのは、虫歯予防の観点からは推奨されることではありませんね。

例外としては、核家族でお父さん・お母さんが歯科で虫歯菌の検査をしてもらい、結果として夫婦揃って虫歯菌が皆無と判明している場合は、気にしなくても良いですが、近くに祖父母が住み、一緒に食事を摂る機会があるなら、祖父母が虫歯菌を持っている場合もありますから、油断しない方が良いと思います。

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2012年11月15日 (木)

裂状乳頭のラッチオンはより一層慎重な見極めを!

裂状(れつじょう)乳頭という形態の乳頭があります。
一応正常乳頭に近い程度に突出していますので、ご自身がそれとは気がついていないことが多いように見受けられます。
裂状乳頭の特徴は、乳頭頂にある乳管開口部が横一文字の太めのものが1本限定という感じになっています。
文字の通り乳頭頂が開口部を挟んで裂けているように見えます。

裂状乳頭の場合、通常よりも一層慎重に観察したいのは、ラッチオンが正常に出来ているかどうかです。
正常に出来ていれば、搾乳と同じくらいの量が直母でも哺乳出来る筈です。
ところが、下手っぴちゃんの最右翼と称しても過言ではない、シーク様吸啜とかいう、ガジガジと歯茎で乳頭を齧るような吸啜をする癖のある赤ちゃんの場合、縦抱きにすると潰し飲みをするので、深くラッチオン出来ているようにしか見えないのに、量が殆ど飲めない(1回直母量を測定したら0~4g程度。しかし、搾乳は30gでも40gでも可能)という現象が起きます。

そういう場合は、敢えて交差横抱きをしてください。
赤ちゃんが慣れてきたら、搾乳と同じくらいの量が直母でも哺乳出来るようになります。
喩えをすると、ケータイ灰皿の中に灰を落とすには、開口部を片手でパコッと開けますよね?
ケータイ灰皿の開口部が裂状乳頭頂で、片手でパコッと開ける行為が、赤ちゃんが交差横抱きでラッチオンするということです。
そういう咥え方をすればいいということです。
ご理解いただけましたでしょうか?

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2012年11月14日 (水)

乳幼児に言い聞かせをするペースとは?

乳幼児に言い聞かせをする際、どのくらいのペースですればいいのかと訊かれることがあります。
これといったマニュアルはありませんが、一日に何度も根気よく繰り返していくことが必要です。

場合によっては、同じことを1日に50回も100回も言わねばならないこともあります。「それってくどくないか?」「しつこくてうんざりするのではないか?」と自己嫌悪に陥りそうだったり、「うちの子は理解力がないのか?」と、嘆くお母さんもいらっしゃいますが、そうではありません。
乳幼児にとって、同じことを一日に何度も根気よく繰り返すことは、決して苦じゃないのです。
思い出して下さい。
その証拠に、絵本でも紙芝居でもDVDでも、同じものを台詞が暗唱出来るくらい、飽きずに見たがりませんか?
大人の感覚とは違うので、遠慮は無用です。
ちなみに、1~2回言って、「はい。了解です!」と言って実行できるのは、就学後の子どもの話です。
そんな高いハードルをいきなり乳幼児の前に設定しないでくださいませ。

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2012年11月12日 (月)

「さし」の段階に到達すると、乳房はどうなるのか?

母乳分泌量と児の摂取量のバランスが取れてくると、直母後の残乳感が消失してくるようになります。
つまり、「おっぱいを飲ませたけれど乳房がすっきりしないから、搾りたいなぁ。」という欲求が薄くなっていくのです。

赤ちゃんの吸啜刺激と相まって、一過性にオキシトシン濃度が上昇し、母乳が分泌するツーンとする感覚が得られるようになります。
つまり、分泌のシステムが変わってくるのですね。

これはいわゆる「さし」の段階に到達したことを意味します。

この時期になってくると、乳房は授乳間隔が3時間空いても、緊満感がなくなるので、母乳分泌が低下したと誤認するお母さんが続出する時期でもあります。
そういうことがないように、事前にお母さんに注意喚起しておけば、「あの時聞いたあれはこのことか!」と頭の中で繋がって、母乳不足感という名の母乳育児にまつわる不安を退治することが出来ます。

言うまでも無いことですが、赤ちゃんの体重増加度に問題なければ、「さし」だろうとなんだろうとミルク補足の必要性はありません。

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2012年11月11日 (日)

赤ちゃんの耳が臭い!?(新生児~1ヶ月児)

1ヶ月の乳児健診の場で、時々お母さんがドクターに質問されることのうちのひとつが「赤ちゃんの耳が臭い!?」ということです。
恐らくですが、赤ちゃんに向き癖があり、同じ方向ばかり向いて寝かせているため、下側になる方の耳だけ蒸れてジメジメしてしまうことが大きな原因です。
そのため赤ちゃんの耳に鼻を近づけるとプ~ンと臭ってくるのです。(汗)

この場合、向き癖が問題発生の源なので、耳鼻咽喉科的というよりも、どちらかと言えば、整形外科的な視点から改善を図る必要があります。

赤ちゃんは明るい方を向きたがる習癖がありますので、普段向き難い方向を明るくするのもイイと思います。
頭の歪みを軽減させることにも繋がりますし。

そうではなくて耳掃除をしたら、かき氷のシロップのような綺麗なレモンイエローの滲出液が綿棒に付着した・・・なんてことがあったらそれはもしかしたら、緑膿菌に感染したのかもしれませんぞ。
SOLANINも大昔ですが、ひとりだけそのような新生児に遭遇したことがあります。
気のせいかもしれませんが、その赤ちゃんの耳の匂いは独特の生臭さというか、半乾きの海藻のような臭さがあったように記憶しています。

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2012年11月10日 (土)

リガ・フェーデ病って聞いたことがありますか?

突然ですが、リガ・フェーデ病って聞いたことがありますか?
お仕事が歯科領域の方ならば、「あぁ、あれね。」とご存知でしょうが、大抵の方にとっては、「ん、何それ?」だと思われます。

過去記事にもありますように、乳歯の萌出する時期には個人差があり、生まれつき歯が生えている(=先天歯)赤ちゃんもいらっしゃいます。(“魔歯”の記事をご参照ください。)
その先天歯(殆どが下顎乳中切歯)が赤ちゃんの舌の裏側面を刺激して、潰瘍を形成することがあります。

それがリガ・フェーデ病です。
対策としては、潰瘍が酷くならないように、当該の先天歯を丸く削ったり、当該の先天歯の先端に歯科治療の際に使用されるレジンという物質を付けて、下の裏側に当る刺激を減弱させることで、徐々に軽快します。
抜歯を勧めるドクターもいらっしゃるようですが、一度抜いたらその部位の乳歯は萌出しませんので、。

この先天歯は、なかなかの厄介物でして、直母の際に下顎よりも前に舌が出にくい赤ちゃんの場合、お母さんの乳首の付け根に抉れたような深い傷を負わせることもあります。
出来るだけ早く、小児歯科のドクターを受診され、対策を取られることをお勧めします。

2012年11月 9日 (金)

言い聞かせ卒乳を失敗したことのある方へ。

次の赤ちゃんが欲しいのに月経再来しないとか、ホルモン検査で排卵していないことが発覚したとか、高度の不妊治療をしないと挙児は困難だとか、年齢的に40歳を超えるので悠長なことは言ってられないとか、自然卒乳をしたくても状況が許さないことは、しばしばあります。

そんな場合は言い聞かせ卒乳をするのがイイと思いますが、最近立て続けに失敗したことがある方に出会いました。
聴取した限りでは、SOLANINが提唱している全ての条件は整えたとのことですが・・・
ふ~む・・・おかしいなぁ~なんでだろう?

で、あることに気がついたのです。
お子さんの兆候です。
例えば、お母さんがよその赤ちゃんを抱っこしてもあまり怒らない、地団駄踏んだりしない、子育て支援センターや公園等で出会う自分よりも小さな子どもに構いたがる・・・というような兆候が見えてきたら、受け入れはイイと思います。

しかし、真逆の状態であれば、お母さんの言い聞かせが受け入れ難い可能性大です。
どうしようかな?と検討中の方、以前からSOLANINが提唱している条件に加え、ご確認いただけますか?

は?「条件って何?」ですって?
あ~ですからね、そういうの事はご自分で過去記事を検索してください。
わんさかありますから。
メッセージボードに書いております通り、過去記事を読まずに、トンチンカンなことを仰らないでね。(汗)

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2012年11月 8日 (木)

大きめ赤ちゃんには頻回直母をしてはいけないのか?(6ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は生下時は3185gでしたが、6ヶ月の今は完母でスクスク育ち、9600gになりました。
これまで良く育ってくれた我が子を誇らしく思っていたのですが、先日子育て支援センターに遊びに行ったところ、スタッフの方から、「そろそろ離乳食の頃だし おっぱいではなくて、カロリーのない麦茶やお水を飲ませてあげたら?」と、指摘されました。
その場にいたママ友にも、「そうだね ○○ちゃんは太ってるしね・・・」とか、「将来肥満児になるかもしれないしね」と、皆スタッフさんの意見に賛同。(涙)

また、4か月頃から夜泣き(?)がはじまり、今も夜中頻回授乳をしています。
(添い乳で5分もしないうちにノックダウンするので量は飲んでいないし、咥えたいだけだと思います。)
そのことも、我が子を太らせている原因だと指摘されました。
夜の授乳はしんどいけれど 甘えさせるのも今のうちだし、欲求に応えたいと、意気込んでいたのに。。。

良い気分ではありませんでしたが、その日哺乳瓶で麦茶をあげてみました。
しかし、哺乳瓶を知らない我が子はおもちゃだと思ったのか、しゃぶるけど飲んでくれませんでした。
スプーンで無理やり口に流し込んでも慣れないお茶やお水だからか、べーっと吐いてしまいます。

反り返っていやがり、私の胸に顔を押しあてておっぱいを探す娘に無理矢理お茶をあげるというのはどうも釈然としないし、かわいそうでなりません。

実際娘は身長は低めなのに 体重は重いし、明らかに他の子より太いです。
支援センタースタッフさんのおっしゃるように麦茶やお水を与えるべきなのでしょうか?
太った子だと頻回授乳をするのはいけないのでしょうか?

今まで母乳だけでここまで大きく育ってくれて嬉しく思っていたけれど、自分は我が子を太らせてしまった悪い母なのか?と、少しショックを受けています。

<SOLANINの回答>
とんでもない!
ここ最近の体重増加のペースは新生児~3ヶ月の頃(いわゆる満腹中枢が形成する以前の時期)よりもペースダウンしているでしょう?
だったら、気にしなくてもイイと思います。
6ヶ月で9600gということは、パーセンタイルグラフの上限を超えていらっしゃいますから、グラマラスですね。
確かにこれまでは離乳食無しの時期でしたし、とてもよく育っていらっしゃるので、周囲の同月齢の赤ちゃんよりは沢山飲んでいたことは事実でしょう。

でも、6ヶ月ですし、ボチボチ離乳食開始となるのでしょうが、お茶やお水をあげるとしたら、離乳食の〆にお口を綺麗にするためにちょこっと飲ませる程度で充分ですよ。
今はまだ、明らかにお茶の味やおっぱい以外の飲み方を嫌がっているのに、無理強いしてまで飲ませなくてはならないものではありません。

今後、赤ちゃん自身がお茶の味やおっぱい以外の飲み方(コップやストロー)に馴染んできたら、欲しがるようになることもあるでしょうが、それとて、おっぱいの代わりに一度に100mlも200mlも飲むことは・・・ないでしょうね。

もしもですが、日中「そろそろおっぱいかな?」の頃合いであっても、遊んであげたらご機嫌さんなのであれば、出来るだけ相手をしてあげてください。
傍に居て一緒に遊んであげることは、赤ちゃんを楽しい気持ちにさせてあげられるし、情緒の発達も促しますからね。
ですが、明らかにおなかが空いている様子、例えば、お母さんの胸に顔を埋めておっぱいを欲しがるのであれば、無闇に授乳間隔を空ける必要性は無いですよ。

夜間の授乳についてはご指摘の通り,飲み方から察するにアリバイ確認でしょうから、大した量は飲んではいないと思います。
夜間授乳で太らせたなんて、酷いこと言われちゃいましたね。(怒)

逆に、話が若干逸れますが、これから始まる離乳食の食べっぷりが今イチでも、体重の面での貯金がある場合、「早く進めなくては!」とか、「沢山食べさせなくては!」と、焦らなくてもいいですよ。

相談者さんの赤ちゃんは6ヶ月です。
まだ活発に動き回る月齢でもないですね。
これから月齢が進み、ハイハイや伝い歩きが達者に出来るようになれば、イヤでも身は引き締まりますよ。
それから、身長が大きく伸びるのは、1~2歳以降ですからね。

相談者さんは何も悪くありませんよ。
子育て支援センターのスタッフやママ友に言われたことは、気にせず、いつも通り、笑顔で赤ちゃんに接してあげてくださいね。

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2012年11月 7日 (水)

妊娠中のお手入れをする意義を再考する。

妊娠中に乳頭・乳輪のお手入れは不要と仰る方は少なくないようですが、お手入れをしている妊婦さんは、直母に向けてのコンディションは良くなることはあれ、悪くなることは無いです。

柔らかくて伸びが良くなることは、経験上間違いないと思います。

しかし、お手入れをしていないと、乳頭・乳輪のコンディションが整わないため、いざ授乳が始まると、口先だけで吸わざるを得ないので、浅飲みにならざるを得ないことがあります。

浅飲みの何が問題になるかと言えば、乳頭に亀裂が入ったり、乳輪が浮腫んだりする原因になるからです。

特に初めての妊娠である場合、妊婦さん自身が助産師でもない限り、ご自身の乳頭・乳輪のコンディションを客観的に評価をすることは困難です。

赤ちゃんの浅飲みを予防するためにも、しっかり深くラッチオンできるように妊娠中からケアをすることが重要です。

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2012年11月 6日 (火)

「孤食」だけは避けましょうね。

赤ちゃんの離乳食開始前には抜かりなくお食事見学会を継続して開催し、赤ちゃんの離乳食に対する意欲・関心を高め、万全の体制で開始したものの、肝心の赤ちゃんの食べっぷりが今イチで、悩んでいらっしゃるお母さんは少なくないと思います。

その場合、もしかして赤ちゃんを独りぼっちで食べさせている・・・ってことはないでしょうか?もしもそうだったら、それは即刻止めてくださいね。

離乳食ってなんとなくですが、大人のお食事よりも先に食べさせ片付けるものという感覚が強いかもしれませんが、お食事見学会の時はお父さんやお母さんや他の家族が一緒に楽しそうに食べているのに、いざ赤ちゃんが食べる時は独りぼっちだとしたら、それは寂しすぎます。

赤ちゃんだってできるだけ一緒に食べたいと思っている筈です。「孤食」では食べる意欲が萎えてしまいがちなのですよ。

お忙しいとは思いますが、是非お母さんと一緒に離乳食を食べられるように、配慮してあげてくださいな。

また、休日などで可能であれば、お父さんや他の家族も赤ちゃんと一緒に食べるようにしましょう。

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2012年11月 4日 (日)

イオン飲料やスポーツドリンクの類は健康増進するの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「イオン飲料やスポーツドリンクの類は健康増進するの?(改訂版) 」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

小児科ドクターによっては、「病気の時はイオン飲料やスポーツドリンクの類を飲ませると(下痢や発熱や嘔吐で失われた電解質の補給がお手軽にできるから)いいのですよ。是非こまめにあげてください。」という指導があるらしいのです。

病気の子どもを抱えたお母さんにとっては、小児科ドクターは救いの神のような有り難い存在です。
一言一句聞き漏らすまいと真摯に受け止める姿勢は、きっとお子さんの病状改善に役立つと思います。
その気持ちを逆撫でするつもりは毛頭ありませんが、避けていただきたいことがあります。
信頼する小児科ドクターが病気の子どもにお勧めされるイオン飲料やスポーツドリンクの類を過大評価することです。
病気の子どもにふさわしいものなのかぁ~。
ということは、普段からお茶やお水の代わりに子どもに飲ませたら、もっと子どもの健康が増進されるのではないか?という発想の展開です。

聞くところによると、お茶やお水の代わりとして、幼児に1日1リットル近くの量を飲ませるお母さんが居るそうです。

えっとですね、そういう飲ませ方は電解質の取り過ぎで、却って喉の渇きが酷くなったり、体液のバランス面で支障を来たす懸念があります。
そして何より、砂糖やブドウ糖などの糖分が多い。
しかも、pHはバリッバリの酸性です。
そういう飲み物を、もし毎日何度も哺乳瓶に入れてクチュクチュと時間を掛けて飲ませたり、欲しがるままにガブガブ飲ませていたらどうなるでしょう?
歯のエナメル質の脱灰を増長させますよね?
「虫歯になあれ!」の呪い(?)をかけているようなものですよね?

繰り返しますが、イオン飲料やスポーツドリンクの類は、健康な時に、お茶やお水の代わりにクチュクチュorガブガブ飲ませるようなものではないということです。
普段の子どもの健康を増進させるものではありません。
当ブログの読者さんは賢明な方ばかりなので、この記事の内容は釈迦に説法かもしれませんが、もしも身近にイオン飲料やスポーツドリンクの類は健康を増進すると信じているピュア(?)なお母さんが居て、その人が逆切れキャラでなければ、「それは違うのよ。」と、教えてあげてくださいね。

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2012年11月 3日 (土)

赤ちゃんのお尻拭きの選び方。

赤ちゃんのお尻拭きは多くのメーカーさんから販売されています。
無香料・無着色・低刺激性・保湿作用のある天然成分配合・・・
どれを選んでも間違いなさそうです。
WCに流せる薄手タイプ・肌触りの良い厚手タイプ・・・
TPOに合わせて便利に使い分けも出来そうです。
しかし、現実には赤ちゃんによってはそれこそ“肌に合う・合わない“があり、ママ友推薦のメーカーのお尻拭きが合わないこともチラホラ小耳に挟みます。
その理由は何なのか?
理由の全てではありませんが、そこそこの割合を占めると推測されるのが、添加されている防腐剤(パラベン)なのです。

実際、よくあるおむつかぶれかと思っていたら、パラベンアレルギーによるものだったということもあるのです。
「えっ!お尻拭きに防腐剤?」「食べ物じゃないのに何故添加しているの?」
愕かれましたか?
それには理由があります。
お尻拭きは水分を含む密閉性の高い容器に入っています。
しかも、快適な室内環境に置かれています。
場合によってはウォーマーで温められたりします。
そして、取り出し口が汚物で汚染されるリスクがあります。
つまりお尻拭きという商品の特性上、雑菌が繁殖する可能性が高いので、パラベンを使うことは有り得るのです。

勿論、パラベンを添加していないお尻拭きも販売されています。
お尻拭きは消耗品ですからコスパも重要ですが、一番大事なのは赤ちゃんのお尻に悪影響を与えないことです。
おむつのメーカーを変更したり、おむつ交換の頻度を高めても一向に改善しないようであれば、お尻拭きを変えるのも一案です。
「もしかして、パラベンアレルギー?」と気になるのであれば、パラベンフリーのお尻拭きを選ぶか、昔ながらのコットンやガーゼでお湯を含ませて拭き取る方法が合うかと思います。
また、拭く際の強い摩擦が肌ストレスを助長してNGということもあるので、水気が滴り落ちるくらいウエッティーなお尻拭きで、出来るだけ擦らないように拭くか、拭く前にお尻拭きにお湯を含ませて洗い流すようにして汚れを取り、最後に乾いたティッシュで押さえ拭きするのもイイと思います。

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2012年11月 2日 (金)

悪阻がある時の授乳について。

現役おっぱい星人が居ながらも次の赤ちゃんを妊娠した場合、授乳していない時の悪阻よりも授乳中の悪阻を強く感じる妊婦さんは多いものです。
これは授乳中に分泌されるホルモンの影響と言われています。

只でさえ、おなかが空いている時は悪阻が強く感じられるのですから、症状を緩和するためには、何か少しでも食べてから授乳することをお勧めします。
悪阻を我慢しながらギリギリまで授乳していると、最中にお母さんが嘔吐してしまうことがありますので、くれぐれも無理は禁物です。
「もうダメ、吐いてしまう!」となったら、速やかにおっぱい星人に「ごめんね。」と伝え、授乳を中断し、吐いても差し支えない場所に走り込んでください。

おっぱいを中断されたらお子さんは泣き出すでしょうが、お母さんが尋常ではない様子は子どもなりに感じ取りますから、暫くしたら泣き止み、お母さんのことを心配そうに見ていると思います。
悪阻はあるけれど短時間だったら耐えられそうな場合は、授乳前に「お母さんね、今しんどいからちょっとだけだよ。」と念押しの予告をして、心の準備をしてもらってから飲ませてあげてくださいね。

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2012年11月 1日 (木)

珍説「母乳をやめるタイミング」

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「珍説「母乳を止めるタイミング」」公開中です。

以下、過去記事。

最近ある雑誌を読んでいて知ったのですが、その方面ではご高名な先生でもある平山宗弘先生は、1992年発行の周産期医学という雑誌に「母乳のやめかた」という論文を寄稿されているそうです。
それによると、やめるタイミング(?)として、1.母乳の分泌が悪い場合2.母親が仕事に出る場合と仰っています。

個人的には全く面識ない先生なので、先生について語ることはできませんが、仰る内容については、語ることはできます。
「えぇ~?何言うてますのん!周産期医学と言えば、この方面では老舗的な雑誌のひとつで、産婦人科のドクターが普通に購読する雑誌のひとつですよ。そんな誌上でこんなトンでもなことを提唱すれば、母乳育児に明るくないドクターが「へぇ、そうなんだ!」と鵜呑みにして、お母さん達に指導するかもしれないリスクがチラつきます。エエ加減なことを言わないでくださいなっ!」です。
まぁ、今から20年前の雑誌ですから、所持していらっしゃるドクターはごく僅かでしょうが、文献検索すると、やり方によっては今でも出てくるようです。
困ったことですね。(汗)
読者のみなさんに於かれましては、どんなにご高名な先生の御説であったとしても、権威に負けてミスリードされ、ブレたりしないでくださいね。

 

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