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2012年10月

2012年10月31日 (水)

お勧めしたい書籍 『子どもは親を選んで生まれてくる』

ここのところ恒例の月末企画“SOLANINの本棚”です。
今月は尊敬する池川明ドクターの書籍『子どもは親を選んで生まれてくる』です。
多くのご著書がおありの池川明ドクターですが、尊敬する故、私もかなりの書籍を所持しております。222頁、1200円です。
その中でいくつか選ぶとしたら・・・のうちの1冊がこれです。

どの点を推すのか?ですって?
そうですね?、おなかに宿る前からどうしてお母さんを選ぶのか、お母さんを想う赤ちゃんの気持ちに触れることができるからでしょうか。
毎日の子育てにちょっと疲れてしまった時、初心に帰り、元気を注入することができます。
流死産に関する記述については意見が分かれるのでしょうが、耳に痛い個所はあってもそれはそれで受け止める度量が、お母さんとなる方には必要とされるのかなぁと個人的には思います。
統計に基づく分析もあるので、スピリッチュアルな書籍はちょっと苦手という方にも受け入れて貰えるかと思います。

Oyawoerannde

日本教文社から出版されています。
密林でも販売されているようです。

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2012年10月30日 (火)

強引で一方的な断乳は子どもを壊します。

「離乳食が進まないから」「夜中の授乳が頻繁だから」・・・1歳を過ぎて長期授乳を続けていると、それはそれで悩みが生じることもあります。
「もうくたびれた。いっそのことおっぱいを止めてやろうかしら?」と、ママ友に相談したら、「おっぱいを止めたらそれまでよりも沢山食べるようになるし、長く眠ってくれるようになるわよ。断乳しちゃいなよ。」というアドバイスをされることが多いのは事実です。
ネット上のクチコミ情報サイト等でも、そのような通説が罷り通っています。
更に、医療者や保育者であっても平然と断乳アドバイスをされることがあります。

しかし、それらの通説やアドバイスを真に受けて、チャレンジをするのだけは止めて下さい。
充分な言い聞かせもせず、自然に徐々に授乳回数が減ってきていたわけでもないのに、ある日突然断乳なんて無謀過ぎます。
そりゃあ確かに断乳後は沢山食べるようになった話や長く眠ってくれるようになった話をしばしばSOLANINも耳にします。
心身ともに辛い時はとても魅力的なお話に聞こえます。

けれども、そんなお子さんばかりじゃないのです。
どうしても止めたくないお子さんの場合、1歳児や2歳児であっても強引で一方的な断乳するとハンスト闘士になっちゃうことがあるのです。
暗い眼差しでじ~っと睨みつけるのも、誰に抱っこされても泣き続けるのも、部屋の隅で縮こまってグズグズと泣くのも、食べ物をまともに口にしなくなるのも、言葉がまだ拙いので断乳が納得できないことを上手く表現できないからです。

子どもなりに強引で一方的な断乳に抗議をしているのです。
ハンスト闘士は泣き過ぎか低血糖か原因は不明ですが、闘争中に痙攣を起こすことさえあります。
いくらなんでも、そこまで我が子を追い詰める権利は母親といえども無いと思います。
どうか強引で一方的な断乳だけは踏み留まってください。

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2012年10月29日 (月)

授乳中のお食事を一日一食にしないでください。

おっぱいを出すための3条件は何でしょう?
勿論読者のみなさんはよ~くご存知だとは思いますが、授乳中のお食事・水分摂取は当り前過ぎて、盲点かもしれませんな。
ずっと昔SOLANINは、「三食きちんと食べていますが、だんだんおっぱいの出方が悪くなったので心配です。」という主訴で受診され、お食事内容を伺うと朝食がソ○ジョ○2本とミネラルウォーターという答えが返ってきた3~4ヶ月頃の赤ちゃんのお母さんに遭遇した経験があります。

そして暫く前には、毎日朝寝(起床9時半前後)をして、授乳後赤ちゃんが眠っている間に家事をしていたら昼過ぎになり、バタバタしているうちに頻回直母モードに突入し、朝食・昼食を摂るタイミングを逃し、結果一日一食(夕食)という新生児のお母さんに遭遇しました。

普段から朝食を摂らない方らしいですが、それを割り引いても、産後授乳中なのに一日一食を続けるのは有り得ないです。(汗)
しかも、水分も半日で300~400ml程度とのこと。
汗を掻くことが少ない体質らしいですが、水分摂取量も少な過ぎです。

一日一食の理由として、日中は、胃がきゅ~っとなって気持ち悪いことが多くて食べる気がしないからと仰っていたのですが、それっておなかが空き過ぎたからじゃないのかな?(違いますかね?)
だったらちょっと考えて、バタバタしていても抱っこしていても食べられるように、一口サイズのおにぎりやサンドウィッチや棒状のスナックパン等を準備して、ちょこちょこ小分けして食べればいいじゃないか!という話ですが、その新生児のお母さんには、そういうことは思い至らなかったようです。

授乳中のお食事は沢山食べればいいってモノではありませんが、一日一食はさすがにNGですわ。
水分摂取もイッキ飲みはしなくていいですが、授乳の合間にこまめに摂取するのがベターですね。
お母さんのカラダはお母さんのものだけれど、お母さんだけのものじゃないからね。
そんなつもりはなくても、結果的に出るものが出なくなってしまうのは、あってはならないことです。
そのお母さんのしていることは、明らかに授乳中のお食事として改善が必要なのですが、助言後音信不通なので、気を揉むばかりです。

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2012年10月26日 (金)

搾乳併用で完母の場合の搾乳の減らし方の注意点その1

おっぱいの分泌量は問題ないけれど、ラッチオンが上手くいかなかったり、哺乳力が不安定な場合、定期的に搾乳を補足しなくては赤ちゃんの体重増加が図れないことがあります。

勿論、日齢の進みと共に、徐々にラッチオンも上手になり、1回あたりの哺乳量もムラが少なくなり確実性が高くなってきます。
そうなると、搾乳の量を減らして直母のみに移行したいのが人情で、それは当然だと思いますが、極端な振る舞いはしないでいただきたいです。

来院時、「体重増加度も申し分なく、抜き打ちで1回哺乳量を測定してもずっと直母で完母の赤ちゃんと遜色ないね。」という状況で、仮に直母のみに移行しても100%イケるのでは?」という印象を抱いても、初回の減量は最大で半分に留めておいてください。
例えば、搾乳を50ml×8回(400ml)/日補足しているのであれば、50ml×4回(200ml)/日以上減らさないことです。
どんなに劇的に直母が飲めるようになり、傍目には大丈夫そうでも、半分の回数は補足を続けましょう。
それで1週間様子見して再診した上で、減量し過ぎではなかったか、更に減量しても差支えないか等の評価をします。

そもそも、直母が上手くいかないのには何らかの理由があると思います。
特にお母さんの乳頭・乳輪に問題が無いのに上手くいかない場合は、赤ちゃんが下手っぴちゃんである可能性が高いです。
下手っぴちゃんは、特にお口の中が繊細というか頑固一徹で融通か利かないトコロがあるので、些細なことで折角上手く行きかけていたことが急にダメになっちゃうことがありがちだからです。
真の意味で直母が安定化する迄、時間が掛かる傾向が強いのです。
「よしっ、イケる!」と思って一気に突っ走ると、直ぐに転ぶことが少なからずあるので、搾乳の減量はくれぐれも慎重に進めなくてはなりませんよ。

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2012年10月25日 (木)

主食の主原料が米だったらOKなの?

赤ちゃん煎餅(大抵のスーパーで販売されている、細長くて白っぽくて2枚入りの小袋入りのもの)を赤ちゃんの主食にしているお母さんに遭遇しました。
離乳食があまり進まず、悩んでいらっしゃって、窮余の一策だったそうです。
でも、9ヶ月の今ではハマったのか、多い時は1日1袋(恐らく20枚以上だと思いますが、SOLANINは怖くてスーパーで何枚入りなのか確認できません)のペースで食べているそうです。
2回食で?
いいえ、のべつまくなし常にダラダラ喰いですよ。
合間におっぱいちょこちょこ飲んで。
歯磨きをしているかどうかは驚きのあまり聞き忘れちゃいました。(汗)

毎日の主食=赤ちゃん煎餅って・・・そりゃあないでしょう?
主原料は米であっても、米だけで作られているわけではないし。
歯が生えてきている赤ちゃんだったので、ダラダラ喰いをさせて今後あっという間に虫歯になりはしないかという懸念もあります。
健全な食生活とは程遠い。

・・・いくら離乳食が進まなくても、読者のみなさんは、こういうことをしちゃあいけませんよ。

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2012年10月24日 (水)

処方された漢方薬が顆粒だから服用できない場合。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「処方された漢方薬が顆粒だから服用できない場合。」公開中です。
最新の内容は、上記をご確認ください。

以下、過去記事。

病院で処方される漢方薬は顆粒タイプが殆どです。
でも、中には錠剤やカプセルでないと服薬出来ない方もいらっしゃいます。
葛根湯であれば、ク●シエから錠剤タイプがドラッグストアで販売されているので購入可能ですが、その他市販漢方薬で錠剤タイプというのはあまり聞いたこともないし、店頭でも見かけることもないので、お困りだろうなとお察しします。

小さいお子さん用の「お薬飲めたね」シリーズは、読者のみなさんはご存知かと思いますが、顆粒がNGの方用の嚥下補助剤っていうんですか、漢方薬服用ゼリーというものがあるんですね。
喉のお薬の龍●散から発売されているのを知りました。
大人向けなのかフレーバーが珈琲ゼリー味と苺チョコ味なんですな。

漢方薬を処方されたけれど、いざ服用しようと思ったら、出来なかった方は、トライしてみる価値は有ると思います。

 

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2012年10月22日 (月)

先天性副腎過形成って?

先天性副腎過形成って、聞いたことがありますか?
様々な病態がありますが、近年はこの病気の90%以上を占める21-水酸化酵素欠損が、先天性代謝異常検査(ガスリー検査)で発見することが出来るので、早期対処が可能な病気となりました。

症状的には、出生後間もなくからの哺乳力低下と体重増加不良。
そして、下痢、嘔吐、末梢循環不全が起こります。
この検査が普及する前は、気がつかずに放置していたら、僅か生後2〜3週頃に、赤ちゃんは生命の危機に瀕することさえあったそうです。
また男児では、性器の発達が見られたり、女児では、性器の男性化現象が見られることもあります。
出生時から性器を含む全身の皮膚に色素沈着を認めることもあります。

この病気は一生付き合っていくしかないですが、ホルモンの補充治療を続けることで、予後は良好とされています。
赤ちゃんが万一検査で引っかかり、精密検査の後に診断が確定したとしても、ショックな気持ちを何とか奮い立たせてやってください。
ちなみに、母乳育児は可能ですし、離乳食についても、特に食事制限等はない病気です。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年10月21日 (日)

指導内容を真面目に実践しないお母さんをどう見ているか?

SOLANINのようにBFHで勤務する医療者や、母乳育児推進と支援を本気で頑張っていらっしゃる医療者にとっては、赤ちゃんのお母さんに、「ミルクの補足をしましょう。○mlを1日●回、必ずあげてください。」と指導することは、正直言って辛いです。
直母が上手くいき、ミルクの減量が出来ないかといつも思います。
しかし、赤ちゃんの発育を考えると、現段階ではミルクの補足も止む無しということはあるわけで、そういう立場の医療者からそう言われる事の意味は、ミルク育児推進の医療者が「欲しがるだけミルク飲ませてくださ0い!」と言うのとは全く別であり重いのですね。
よっぽどのことなんだと肝に銘じていただきたい。

そこで指示をされる量は、ハッキリ言って、ギリギリ最小限だと思います。
赤ちゃんが泣くから~とかナントカで、補足量を勝手に増やしたら、どやされるかもしれません。
逆に、大丈夫そうだからと自己判断で補足量を割り引くと、赤ちゃんがきちんと育っていないため大目玉を喰らいます。

ミルクの補足の指示は真剣勝負なのです。
また、実現不可能な無理難題を押し付けているわけではありません。
現状を鑑みながら、急増急減にならないように、落とし所を探りつつ、折り合いがつくように話を進めます。
ミルクの補足量というものは、決してドンブリ勘定で決めているわけではないし、お母さんが増減したけれど赤ちゃんの発育が順調だったから結果オーライだね~で済ませてはいけないものです。

赤ちゃんのために決められたことがきちんとこなせないお母さんは、そんなつもりではなかったとしても、虐待しているのと変わりません。
少なくとも私は、そういう目で見ています。

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2012年10月20日 (土)

1歳を過ぎたらおっぱいは水みたいになる?

SOLANINの尊敬する堺武男ドクターは、面白いことを仰る方です。
巷で言われるところの、「1歳以降のおっぱいなんて水みたいなもので、栄養なんて殆どないから。」的なフレーズ、読者のみなさんは聞いたことありますよね?
そのフレーズが上の句だったら、続く下の句は、「断乳しなさい!」だったりしますが。

まぁ、この記事では断乳については置いておきますが、堺武男ドクターは、上の句に対し、どう切り返されたのか?
「だったら、お母さんの血液も水みたいなものですか?違うでしょう?」です。

お見事ですよね~!

おっぱいはお母さんの血液からつくられていることは、読者のみなさんは既にご存知ですよね。
もしもお母さんの血液が水みたいになるのであれば、日々のハードな子育てや家事・仕事をやっていけませんからね。
寧ろ、月経再来しなければ貧血にもなり難いですし。

モノの喩えかもしれませんが、いかに不適切なこと、医学的に大間違いなことを言う人が巷に多いかが分かりますね。
トンでもさんは、そこかしこに居ます。
妄言に振り回されない、賢いお母さんになりましょう!

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2012年10月19日 (金)

この場合、ミルクを補足した方がいいの?(2ヶ月・完母)

<ご相談内容>
現在、2ヶ月の赤ちゃんがいます。
1人目は、早産で体重も2000g未満だったため、うまく授乳できずミルクで育ってました。
今回も、切迫で入院してどうにか正期産までいき、2400gで産まれました。
おちょぼ口と私の乳首が少し扁平&おっぱいが張ってパンパンだったも入院中は助産師さんに手伝ってもらいながら頑張ってどうにか直母ができるようになって退院できました。
頻回直母で頑張っていたのですが、生後27日でRSウイルスにかかっておっぱいの飲みが悪くなり、1ヶ月健診では、3000gしかありませんでした。
RSウイルスは、咳と鼻水が1ヶ月ほど続き、なかなかスッキリとは治りませんでした。
2ヶ月と1週間では体重が4010gにまで育ちました。

今は咳、鼻水はなくなり完治してますが、姉の子どもが同じ2ヶ月でおっぱいを飲んだ後にミルク120ml補足してペロッと飲んでいます。
姉の子どもの体重は、生まれた頃は2700gでしたが、今では5300gに増えているため、両親からミルクを足しなさいと言われてしまいます。

今回は、どうにかおっぱいを頑張りたいんですが、体重の事を考えミルクを足したほうがいいのでしょうか。
今は、1日10回以上直母してます。
吸いつく時間や間隔はまちまちです。
私のおっぱいは、赤ちゃんが1分ほど吸って射乳になるため、赤ちゃんがむせる時もあります。

<SOLANINの回答>
今回は切迫を乗り越えて正期産までもってくれて良かったですね。
若干の低体重ではありましたが、上の子さんよりも吸啜力があることは、入院中から実感していらっしゃったと思います。

そして、今回は幸いにも直母が出来て、今のところ完母で、それを続けて行きたいのですね。
RSウィルスに感染したのはアンラッキーでしたが、今更罹ってしまったことを悔やんでもどうにもならないですからね。
でも、今はよくなってきたのだし、大きな山を越えたトコロと前向きに考えたらいいと思いますよ。
体重増加度の評価については、過去記事にも書いている通り、きちんとした日齢を書いてもらわないと、正確には出せません。
ドンブリ勘定は本来すべきではないので、ご自分で計算していただきたいのですが、1日当り何gペースで増えていますか?
RSウィルスに感染して酷い状態の時は、恐らく現状維持が精一杯で、減らなきゃ良かったと思うしかないでしょう。

現在は満2ヶ月を過ぎていらっしゃるので、そうですねぇ~、体重増加度的には25g/日はあると発育のペースとしては安心ですね。
(小粒ちゃんだったし、RSウィルスでヤラレた分の挽回を優先しようという考えの小児科ドクターだったら30g/日と言われるかもしれません。)
基本的に小児科入院の赤ちゃんの場合、ミルクの補足は、主治医に確認していただくのがスジですが、産科入院中の新生児同様で、特別何か処置をされたり、指示を受けたりしたわけではないというのであれば、この2週間~1ヶ月の体重増加度をみてからミルク補足した方がいいかどうかの評価をしたらいいのではないでしょうか?

尚、お姉さんのお子さんは、現時点で完ミの方と同じくらいの量のミルクを補足されています。
決して、対抗意識を燃やして沢山補足しようとは思わないでください。
もしも今後一時的にせよ補足が必要になったとしても、こんなに多く補足する必要性は無いと思います。
お姉さんのお子さんのように2ヶ月チョイで、完母でないのに生下時の2倍ペースというのは、どう考えてもミルクの補足が多過ぎます。
こんな補足をしていたら、早晩、「ミルクの量や回数を減らしましょう!」というダイエット的な指示が出されるかと思います。(汗)

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2012年10月18日 (木)

ネコマンマだっていいじゃないか!

育児雑誌のグラビアを飾る凝ったメニューや料理研究家ご推薦のハイカラメニューを好む赤ちゃんもいらっしゃるでしょうが、大抵の赤ちゃんは、時間を掛けた渾身の力作を供しても目もくれなかったり、ひと口食べて《ご馳走さま》したりで、お母さんとしてはどっと疲れが襲ってくることも稀ではないと思います。

離乳食・・・手抜きを推奨するわけではありませんが、もっと肩のチカラを抜いてもいいんじゃないでしょうか?と、SOLANINは思います。
せめて旨味の元となる和風出汁だけはきちんと取ってほしいですが、ネコマンマだったら喜んでパクパク食べてくれるなら、それでいいんじゃないですか?

離乳食作りの苦労を知らず、離乳食に厳しい旦那さんの居られる家庭では、「またネコマンマか。ちょっとは、美味しそうなものを作ってやれよ!」と辛口コメントが飛んでくるかもしれません。
でもでも、他のメニューだったら、「しゃあなし」な表情でしか食べてくれないけれど、ネコマンマだったら「喜んでパクパク」食べてくれるのよね〜という赤ちゃんは多数派なのです。(笑)

離乳食は、赤ちゃんがおっぱいやミルクの次に出会うものです。
食べることを楽しく、美味しく感じてくれることが優先事項です。
赤ちゃんが、「お母さん、さすがにネコマンマは飽きちゃったよ。」というサインを示したなら、「じゃあ別のモノを。」としていただきたいですが、そうではなく、「ひゃっほう!ネコマンマだ!」というノリであれば、続行してもいいと思います。
強いて言うなら、汁の実(具材)を変えていけばいいと思います。

あっ、ネコマンマはお母さんも赤ちゃんと同時に食べてくださいね。
お母さんと食卓を囲めることは、赤ちゃんが好まない「孤食」にさせない有益な方法ですからね。


※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年10月17日 (水)

3歳以下の幼児に起こる牛乳貧血とは?

当ブログでは、かつて牛乳に関する記事(某講演の引用とSOLANINの感じたこと)を書きましたが、講演主催者(?)や酪農関係のお仕事の方を中心に強烈な圧力やバッシングを受けた経緯があります。
それ以降牛乳に関する記事はめっきり書く気が失せてしまいましたが、一般常識として知っていて欲しいことなので、この記事を書きます。

おっぱいを飲まなくなった幼児、それも3歳以下のお子さんに、「牛乳はカルシウムが豊富だから」「子どもがお茶を好まず牛乳だったら飲んでくれるから」「甘いジュ―スをあげるよりはマシだから」等の理由で欲しがるままに与えるのは止めてください。
なぜなら、牛乳には鉄分の含有量が極端に少なく(100ml当り0.1mg)、鉄分の吸収を阻害するカルシウムが多く含まれています。
お茶代わりの感覚で、多量摂取(おなかが一杯になり、三度の食事に支障を来たすくらいのガブ飲み。大体600ml以上/日)を継続すると、食事バランスが崩れることも相まって重度の貧血になる恐れがあるからです。

乳幼児が貧血になると、早急に治療をしなければならない理由や、だからと言って、フォローアップミルクを飲ませればいいんでしょ?ではないことも、過去記事に沢山書いておりますので、読者のみなさんはご存知ですよね?

また、余談ですが、昔(10年以上前?)粉ミルクの代替えとして、安価な低脂肪乳を白湯で薄めて赤ちゃんに飲ませ続け、結果、赤ちゃんが重症貧血になった症例に遭遇したという話を最近ある方面から聞きました。
一種の虐待ですかね・・・恐ろしい話です。

※ご注意
SOLANINは、絶対に幼児に牛乳を飲ませてはいけないというつもりはありません。
常時当ブログをご訪問いただいている読者のみなさんであれば、充分この記事の文意を斟酌していただけると期待しています。
SOLANINの記事をまだ読み慣れていない読者のみなさんは、くれぐれも飛ばし読みをして早トチリをしたり、無闇にテンパったりしないでくださいね。

何故こんなことを申し上げるかというと、困ったことに、過去に牛乳(やミルク)に関する記事を書くと、捨てID使ってまで当ブログを炎上させようと画策する悪意のある人が出現したからです。
また、アラシらしき人が訳知り顔でコメントしてきます。
そういう人達に惑わされないように気をつけてください。

一般的な乳牛の搾乳環境や牛乳生産の工程を理解したうえで牛乳を嗜むのは各自の自由だと思います。
スタンス的には、牛乳の栄養価を否定する気は毛頭ありませんが、逆に過剰評価して、浴びるように飲むのは如何なものかという・・・つまり中庸です。

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2012年10月16日 (火)

おっぱいをあげるタイミングは「泣いたら」なの?

おっぱいをあげるタイミングの捉え方として、入院中、助産師や看護師さんから「時間に拘らず、赤ちゃんが泣いたら飲ませましょう。」って指導された方、多いと思います。(母子異室の病産院では、3時間毎が通説なのですが、それは粉ミルクを補足することが大前提なので、ここでは割愛させていただきます。)

赤ちゃんが泣いたら・・・確かに正鵠を得ています。
でも、それって、赤ちゃん的にはかなり切羽詰まった状況なのですね。
もうどうにもこうにもならないくらいおなかが空いてしまったということですから。
赤ちゃんはまだ言葉を操れない(=喋れない)ので、強く何かをアピールするには、泣くしかないですもの。

赤ちゃんが泣いたからおっぱいをあげるのはアリです。
でも、泣き声の有無だけでおっぱいの要否の判断するのはどうなのかとSOLANINは思います。
ラクテーションコンサルタントの方が仰るように、目をキョロキョロさせている・クーハーというような柔らかい声を出している・お口に手を持っていく等の仕草や真顔でパクパク・ペロペロしているのを見て、「あっ、そろそろおっぱいだわ。」と、察してあげるのは、空腹レベル的に崖っぷちまで赤ちゃんを追い詰めないという意味で、いいことだと思います。

眠り王子や眠り姫のお母さん、下手っぴちゃんやイラチちゃんのお母さん、キョロちゃんのお母さん、混合栄養で授乳回数を増やしてくださいと指導されるも、いつおっぱいをあげていいか分からないお母さん、タイミングの参考にしてくださいね。

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2012年10月15日 (月)

月齢が進めば、授乳回数は劇的に減るのか?(完母)

今更ながらでしょうが、記事タイトルの疑問。
殆どのお母さんは、一度は湧き起こった経験有ると思います。
「劇的な~」というのは、粉ミルクの缶蓋に書いてあるような回数で・・・というニュアンスです。

結果的には、「あまり変わらないかも。」というのが、多くの完母のお母さんの実感だと思います。
そりゃあまぁ、2ヶ月から4ヶ月頃までは、わりかし深夜帯に長く眠る傾向が出てきますが、6ヶ月頃になると、再び夜中の授乳が復活したりということもあるわけで。
離乳食が開始されても、食べる前に飲み(あっ、いや、某社の漢方胃腸薬ではありませんぞ!)、食べた後にもデザート感覚で飲むこともザラにあります。
動けるようになったら、お痛をしたらふぇ~んと泣きながらおっぱいを求め、悪さをして叱られたらふぇ0んと泣きながらおっぱいを求めます。
ちょいっと飲んでは暫く一人遊びして、また喉が渇いたらちょいっと飲みに来たりします。
キョロちゃんの場合、回数カウント不能くらいちょこちょこ飲みにくることもあります。
また、何かが出来るようになる前は、「おっぱい祭りか?」というくらい何度も欲しがります。

授乳回数は減ることもあるけれど、増えることもあります。
流動的なんですな。
授乳回数が増えたからといって、急におっぱいが足りなくなったわけではなく、発達面で退行しているわけでもないのです。
そりゃあまぁ、粉ミルクの缶蓋に書いてあるような回数に落ち着く赤ちゃんも皆無とは申しませんが、正直言ってレアケースですな。
期待通り(?)に回数が減らなくても、赤ちゃんが順調に発達され、毎日元気で過ごせるなら、特に心配しなくても良いのですよ。

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2012年10月14日 (日)

離乳食5ヶ月開始メリット有りの場合とは?

通当ブログでは、離乳食開始時期を、厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」に準拠して、(5~)6ヶ月頃からとお伝えしてきました。
おばあちゃん世代の頃の子育て情報のように、決して焦らなくていいですよ・・・ということを知っていただきたかったので。
それより早い開始は様々なリスクがあるので、避けていただきたいです。
早産児の場合は、勿論ですが修正月齢でカウントしてくださいね。

さて、勘の鋭い読者のみなさんは気になっていたであろう微妙な表現である、(5~)の部分。
どういう意図で書いたのか、お伝えしたいと思います。

離乳食は基本的には6ヶ月頃から開始していこう・・・でいいのです。
ただ、状況によっては若干前倒しの5ヶ月から開始することにメリットが有る場合もあるのだということを知っていただきたいと思った次第です。

適応その1
完母の赤ちゃんで、パーセンタイルグラフ下限ライン周辺の小粒ちゃんか、体重増加度が月齢相当よりも小幅で推移しているため、母乳育児に疎い(?)小児科ドクターから、「このままでは発達に支障を来たすからミルク足してはどうですか?」と、指導された場合。

適応その2
混合栄養の赤ちゃんで、何とかミルクの補足量を減らしていきたいと望み、助産院や母乳外来に定期的に通い、担当助産師から、「おっぱいの分泌量、赤ちゃんが哺乳するおっぱいの量がともに増えてきていますよ。」と指摘された場合。

このような場合、何故か該当する赤ちゃんの多くが、離乳食に対し、並々ならぬ関心と意欲を抱いていることが見受けられます。
まだお食事見学会の日なのに、お母さんの隙を狙うかのように、勝手にお椀に手を伸ばして食べ物を口にしようとすることさえあります。
(こういう赤ちゃんの行動をSOLANINは“フェイント喰い”と称します。)

「大丈夫かしら?」と、心配しつつ、半信半疑で試験的に離乳食を開始しても、おなかを壊すことはなく、食べることを好む傾向が強いです。
つまり、心身ともに食べることへの準備が出来あがっていると解釈判断して良いのでしょう。
お子さんの様子を見て上記のような場合は、離乳食開始の時期を5ヶ月からにしていただいても差支えないと思います。

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2012年10月13日 (土)

ギャン泣き状態まで待てば、しっかり飲んでくれる?(2ヶ月)

おなかが空くと赤ちゃんは色々なサインを繰り出します。
声を出したり、拳骨を舐めたり、お口をパクパク&舌をペロペロします。
しかし、それにお母さんが気づかなかったら、息が荒くなり、声をあげます。
それでもお母さんが気づかなかったら、最終手段として泣き始めます。
普通に泣いても気づいてくれなかったら、やがて声を張り上げてギャン泣きモードに突入します。
泣けば余計におなかが空きますから、「早くちょうだいよ~!」と、泣き声が更にヒートアップします。

そういう時は兎にも角にも空腹を凌ぐのが先決ですから、咥えるや否や、ガツガツと貪るようにおっぱいを飲みます。
しかし、ギャン泣きして放置状態が長時間になればなるほど、赤ちゃんは体力を消耗してしまうので、スタミナちゃんであっても、予想以下の飲みっぷりで終了し易くなります。
眠り姫・眠り王子であれば尚のことです。
疲れるとヘタレるのが早くなってしまうから、却って逆効果です。
沢山おっぱいを飲んで欲しいのは山々ですが、限度を超えて泣かせ過ぎてはいけませんな。
やはり、おなかが空いたよのサインを察知したら、出来るだけ早めに対応してあげてください。
一生懸命育てているのに、「ギャン泣きが長時間にわたって連日聞こえる。これはもしや虐待か?」とご近所さんに疑われるのは嫌ですもんね。


※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年10月12日 (金)

先搾りの要否は、即座にチェックできますよ!

直母前に先搾りをした方がいいのか、しなくても大丈夫そうなのかの簡単な見分け方、ありますよ。
乳輪外縁に親指・人差し指・中指を置いて、乳頭頂に向かって摘まみ出してください。
その時、乳頭・乳輪がゴリっと硬かったり、引き攣れて痛く感じたり、ムニョ~っと伸ばし難いのであれば、先搾りをしてください。

何故かと言うと、そういう状態の時は、正しいラッチオンが出来る赤ちゃんであっても、浅飲みになりがちだからです。
浅飲みを続けると乳頭損傷を起こし易く、いつもより時間をかけても量的にはしっかり飲めていないことが多いからです。
また、おなかが空き過ぎてガツガツしている場合は、咥えるや否やおっぱいがビューっと噴き出すため、赤ちゃんは噎せてしまい、飲めず怒ってしまいます。

勿論、待ったなしの空腹でギャン泣きしている時は、悠長に先搾りなんてやってられないこともありますが、毎回の授乳前がギャン泣きというわけではないと思います。
「ボチボチ飲ませてあげようかな?先搾りはしなくても、そのままで大丈夫かな?」とチェックされ、もしも、先搾り適応であれば、片方の乳房に付き、おちょこ半分位搾れば深く咥え易くなり、結果、適切なラッチオンでおっぱいが飲めるようになります。

2012年10月11日 (木)

感染性胃腸炎で下痢だったらイオン飲料を飲ませるの?

もう少し先になりますが、ロタウィルスやアデノウィルス等による、いわゆる胃腸風邪に罹ると、下痢便がノンストップで出続けることがあります。
受診先の小児科ドクターから、「イオン飲料を飲ませてあげるように。」と、指示されることもあるかもしれません。
指示があった場合は、飲ませてあげてもいいかもしれません。
但し、飲ませる目的が脱水予防という観点からであれば、わざわざイオン飲料を購入しなくても、おっぱいを頻回に飲ませてあげることで、充分に脱水予防の効果が得られます。
白湯や薄めた番茶・麦茶の準備も不要です。
下痢だけではなく嘔気がある場合でも、おっぱいだったら嫌がらず且つムカつかずに飲めます。
受診先の小児科ドクターが、どういう目的でイオン飲料を指示されるのか、確認してから購入しても遅くはないですよ。

どうしてこのようなことを申し上げるかという理由ですが、稀に(だとは思いますが)小児科ドクターであっても、おっぱいと粉ミルクの消化時間が全く異なることをご存じない方がいらっしゃるからです。
「授乳間隔って3時間は空けないといけないからねぇ。イオン飲料をだったら、間隔を気にせずあげられるから下痢で脱水になりそうな場合は効果的だからねぇ。」としたり顔で指示の補足コメントを仰る。
ええ〜っと・・・先生!、3時間ってミルクの消化時間ですよ。
おっぱいの消化時間はミルクの約半分ですからね。
予め両者の違いをご存じであれば、こういうコメントはされないと思うのです。
何も知らないお母さんがこういう補足コメントを聞かれたら、鵜呑みにしちゃうのではないかしら?(汗)
「先生、じゃあ、イオン飲料は哺乳瓶で飲ませていいのですか?」と何気に尋ね「そうだね、それでいいんじゃない?」なぁんて返事が返ってきた日にはどうなるのか?
歯が生えている赤ちゃんに対し、安易に哺乳瓶でイオン飲料を飲む習慣をつけてしまうと、虫歯警報が鳴り響きますが、そのリスクは考えなくていい・・・わけないですよねっ!

私ごときがこんなことを申し上げるのは甚だ僭越で恐縮ですが・・・小児科ドクターって、子どもをまるごと診てくださるには違いないけれど、名医と呼ばれる方であっても、お口のケアに関することは、必ずしもお詳しいとは限らないのです。(その方面は小児歯科のドクターや歯科衛生士さんにお尋ねするのがスジなのです。考えてもみてください。子どもが虫歯になってしまったら、小児科受診しますか?違うでしょ?小児科では虫歯治療は出来ませんよね?それは優劣に関することによるものではなく、専門外だからです。)

※たかがイオン飲料ですが、「おっぱいで充分な理由」と「あげ方による虫歯リスクの違い」を知らないがために、ずんずんミスリードされちゃうお母さんが大勢出現しそうで怖いので、老婆心ながら記事にした次第です。

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2012年10月10日 (水)

添い乳を漫然と多用することの危険性とは?

添い乳は赤ちゃんの寝かしつけに効果的です。
きっと、赤ちゃんもお母さんの傍で、暖かいお布団に包まれているので、安心感が大きいのだと思われます。
お母さん自身がラクで、赤ちゃんも好むのであれば、どうぞしてやってください。

但し、ひとつだけ気をつけてほしいことがあります。
まだ深いラッチオンの習得が出来ていない段階の赤ちゃんに、添い乳を多用(一日の授乳の半分くらい!&それも片方1回で終了!)で行うと、確実な体重増加が得られず、「発育不良」の烙印を押されてしまいます。

なぜなら、浅飲みになるのと、片方授乳のダブル弊害で、1回あたりの哺乳量が少なくなるのに、安心感が大きいゆえ、よく眠ってくれる傾向があるからです。(よく眠ってくれると、お母さんは助かる⇒添い乳を止めたくなくなる。)
乳頭の刺激も少なくなるので、常態的に添い乳を多用していると、おっぱいの分泌自体も低下してくることがありますので、気をつけましょうね。

※ここで早トチリしないでいただきたいのは、深いラッチオンが出来る赤ちゃんの場合や、夜間や昼寝前の寝かしつけに3回程度行うけれど、通常はきちんと座って左右両方から飲ませるようにしている場合は、この限りではありませんのでご安心ください。

 

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2012年10月 9日 (火)

乳輪が浮腫んでいるのに乳頭保護器を使ったらどうなるのか?

乳頭保護器を使うことが絶対ダメだとは申しませんが、産後2~3日までの乳房うっ積も何も無い段階から、「乳首が短いから。」とか「傷が出来て痛いから。」とか、要するに尤もな理由があるからと、簡単に押し切って手を出すのは避けてほしいです。

産後間もない時期から乳頭保護器使い始めると、乳頭への直接刺激が減弱するので、乳汁生成第II期への移行がスムーズにいかなくなるかもしれないし、使わなかった場合よりも乳輪の浮腫みが酷くなり易いからです。
先日の記事でも書いたように、もしも乳汁貯留腫が出来ているのに気がつかずうっかり使っていたら、再起不能級のとてつもないダメージを与えることに繋がるからです。
決して大層じゃありませんよ。
そんな無茶苦茶をしたら、浮腫んだ乳輪がマシになるどころか、逆にダメージによる乳輪に潰瘍ができる危険性がありますから。
潰瘍・・・想像しただけで怖過ぎます。
乳輪の一部がぐちゃっと潰れて抉(えぐ)れたみたいになっちゃうんですよ。
焼け火箸を当てられたような強烈な痛みを感じた瞬間には、乳輪に潰瘍が出来てしまうこともあり得るのです。

乳輪が浮腫んでいるか否かは、自分でチェックしてもそれまでとはコンディションが違うから、ピンと来ると思いますが、万一よく分からない場合は、担当助産師に、「これって乳輪が浮腫んでいる状態なのですか?違いますか?」と尋ねてみましょう。

 

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2012年10月 8日 (月)

感覚を研ぎ澄ませば、哺乳が量的に充分か否かを知ることができる。

通常、哺乳量測定に使用する赤ちゃん用の体重計の目盛りは、理想を言えば2g単位が良いと思いますが、最大で10g単位が許容範囲だと思います。
入院中は、1回哺乳量は測定できますが、お家に帰宅されたらそんな細かしい目盛りの体重計がある家はほぼ皆無なので、「ホントに足りているのかな?」と、不安になることもあるかと思います。

その時のお母さんの分泌量にもよりますが、少なくとも過去記事で、2週間健診時の1回哺乳量が目安以上飲めていれば、乳房が柔らかくなった・軽くスッキリした感じがしますよ~とSOLANINは申しました。
逆に言えば、しっかり飲めていない場合は、乳房の一部が硬い、スッキリしない、重たい感じがする、搾ったらドンドン出るんじゃないか?等の感覚に見舞われます。

これは、お母さん自身の感覚というかセンサーの感知度にもよりますが、かなりのお鈍(にぶ)さんであっても、母乳育児を開始して1ヶ月も経てば、充分に哺乳ができたか否かは普通に体感できることです。
もしもですが、体感できなければ、しっかり飲んだのか、チャラい飲み方をしたのかという判別ができないということですから、これは由々しき問題です。
1ヶ月以降になっても、授乳前後で乳房の変化を「何も感じない。」という方は、正直言ってイタイです。
なんとか感覚を研ぎ澄ましていただきたいです。
飲みムラが大きくて、体重増加不良傾向の赤ちゃんのお母さんが、起死回生を図るには、この感覚を研ぎ澄ますことが重要です。

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2012年10月 7日 (日)

おっぱいを卒業したら、是非ともしていただきたいこと。

現在この記事を読んでくださる大多数の読者さんにとっては、卒乳はまだ先のことかと思います。
しかし、やがてその日はやって来ます。
自然卒乳であれば、お子さんの年齢にもよりますが、後のケアは不要であると考えて差支えないです。(詳しくは過去記事を読みましょう!)
ケアとしては不要だとしても、これだけはしてね!ということがあります。

それはですね、乳がんの自己検診です。
確かに長期授乳をしてらした方が閉経前に乳がんに罹ることは稀です。
しかし、家系的な要素や食生活や環境因子の影響で、乳がん患者さんの数は右肩上がりに増えていることもまた事実です。

マンモグラフィーや超音波検査等、専門家の目で診て頂く機会を持つことも大事ですが、他の多くのがんとは異なり、乳がんは特殊な器具を使わなくても、痛みが無くても、自分で見て触って発見することが出来ます。
月に一回、月経のある方だったら、月経終了直後の日、月経が再来してない方だったら、同じ日に、ご自分の乳房を触ってみましょう。

先ず、見る時は、嫁入り道具のドレッサーの鏡か風呂場の鏡など上半身が映る大きさの鏡の前に立ちましょう。(勿論、上半身裸になってください。)
腕を挙げてバンザイして次に下げてください。
乳房の形にいびつなトコロや腋窩の辺りが引き攣れた感じはありませんか?
正面からと側面からの両方でチェックします。
乳腺炎の時のように、乳房の一部が赤くなったり腫れていたりしませんか?
突出していた筈の乳首が陥没したりしていませんか?
乳汁とは明らかに異なるヘンな汁のようなものが分泌していませんか?
ヘンな汁のようなもののせいで、皮膚が爛れたりしていませんか?

次に触る時は、仰向けに寝転がってください。
チェックする乳房と反対側の手を当てます。
乳房と同じ側の手では、特に異常が出易い乳房の外側半分が見つかり難くなるからです。)
人差し指・中指・薬指の3本の指を揃えて乳房全体を丸く渦巻きのように撫でたり、腋の方から乳頭の方向に向かってお肉を寄せるように指の腹で軽く扱くような感じで撫でたり、胸骨から乳頭の方向に同様に撫でていきます。
(摘まむのはNGですよ。あくまで撫でてください。)

かなりざっくりした説明になりましたが、大体こんな感じです。
これを月イチペースで面倒臭がらすにやり続けてください。
そして、「あれっ?先月は見た感じでこんなに左右差は無かった筈だけどなぁ。」とか、「おや?このしこりって先月は無かったような・・・」という違和感があれば、違うかもしれないけれど(違っていたら僥倖だと思ってください。)早急に乳腺外科を受診しましょう。
大切な家族のために、自分のために乳がんの自己検診だけは怠らないでくださいね。
※くれぐれも、「なにか見つかったら怖い。」ではなく、「早く見つけなかったら怖い。」ですからね!

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2012年10月 6日 (土)

腹這いが苦手で頸据わりが遅くて心配です。(4ヶ月)

過去記事を読みこんでいらっしゃる読者のみなさんは、生後2週間以降であれば、フラットな布団やマットの上で腹這い遊びをすると良いこと、その理由として、頸の据わりがしっかりして早くなること、視界が拡がり赤ちゃんが喜ぶこと等が挙げられることをご存知かと思います。

ただ、生後2週間頃は、まだ授乳リズムもしっちゃかめっちゃかでお母さんの気持ちにゆとりの欠片(かけら)も無い方が多々いらっしゃるのも事実です。
ゆとりが出来次第、取り組んでもらうのがベターですが、ゆとり皆無で4ヶ月健診を迎え、担当のドクターや保健師さんから、「未だ頸がグラグラして据わっていないから、腹這い遊びをしっかりさせて、来月再チェックね!」と言われ、ガビ~ンとなったお母さんもいらっしゃるかと存じます。
頸の据わりは一番最初にするであろう運動機能の発達の目安ですから、そこで我が子が引っかかってしまうのは、お母さんとしてはやはりショックで、凹んでしまうかと思います。
かと言って、肉付きは新生児の頃とは打って変わって、小粒ちゃんであろうとジャンボちゃんであろうと、特に腹周りがむっちりしてきているので、いきなり腹這いなんかさせようものなら、10秒後くらいには「腹這いは苦手でありんす。お止めくだされ!」とばかりに赤ちゃんから抗議の泣きが入り断念・・・というパターン、多くないですか?

そういう時は、U字型の授乳クッションの登場です!
浮き輪に捕まっているかのように、赤ちゃんの上体をクッションに載せるようにして腹這い姿勢を取るのです。
そうすると、むっちりしたおなかのお肉が邪魔にならず、腹這い姿勢がいつもよりも長く保てるのです。
この話を勤務先の母乳外来で、該当者のお母さんにしたところ、「でも、ウチの子3分も保ちませんよ。」と嘆きの声が。
どんな風にしているのか、詳しく事情聴取したところ、「そりゃそうでしょ!」なことがあったので、お知らせします。

なんとそのお母さんは、赤ちゃんをU字クッションに載せるのはいいのですが、その間ご自身は近くでチラチラ様子見しながらケータイいじったり、雑誌読んだりしているんですと。
それって、赤ちゃんにしてみたら、孤独感いっぱいなシゴキ同然ですやん。
赤ちゃんが頑張っている時は、きちんとお母さんも向き合ってあげないと!

なのでSOLANINは、お母さんの目の前で実演をやって見せましたよ。
U字クッションに載っかってる赤ちゃんと視線を合わせて手遊びしたり、おもちゃで遊んだり。(勿論ですが笑顔で声掛けしたり、歌を歌ったりしながらです。)
見知らぬおばちゃんであるSOLANINに対し、その赤ちゃんはキャッキャ声をあげて笑い、喃語を喋りながら、15分以上苦手な腹這い姿勢を保ちましたよ。
途中、足の方に摺り下がってきたので、何度かU字クッションに捕まり直しましたが、決して嫌がらなかったですよ。

我が子が泣きを入れられたからといって、直ぐに抱き上げて腹這い中断するのではなく、頑張ってトレーニングに励む赤ちゃんを応援する気持ちで相手をしてあげればいいのです。
U字クッションに載せて腹這いにしても3分も保てず泣くというのは、まだ腹這いに慣れなくて筋力が付いていないということもあるかもしれませんが、大抵は孤独なシゴキに耐えられず泣いているということです。

それから、一日に何度も授乳の合間を縫って行うことで更に効果が高まります。
同じ道具を使っても効果に差があるのは、関わり方の違いなんですな。
地道に繰り返し続けることで、頸はしっかり据わりますよ。
そして、やがてはU字クッションなんか無くたって、腕のチカラで自分の上体を支えて、「どや顔」でお母さんを見てくれる日が来ますよ。
赤ちゃんだけに頑張らせるのではなく、お母さんも傍で関わって応援してあげてくださいね。
どうかよろしくお願いします。

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2012年10月 5日 (金)

夏野菜や果物の多食を止められると乳質や分泌量は変わる。

さすがに残暑というのは、今月に入るともう無いでしょうが、「お菓子を食べるくらいなら、胡瓜を齧ったり、果物を食べている方が、乳房トラブルになりにくいでしょう?」とばかりに三度の食事やおやつタイムにも多食されるお母さんが時々いらっしゃいます。
元々の体質もあるかもしれませんが、そういう食生活が続くと乳房がね、冷え冷えになります。
そんでもって、乳質が明らかに悪くなります。
ドロドロ・ネチョネチョしたマヨ乳っぽい感じになります。
「こんなんじゃ、赤ちゃんが嫌がっても仕方ないよね。」と言いたくなるくらいです。
野菜や果物中心で、お肉やお餅やジャンクフードでなくても?
はい。
当事者のお母さんがSOLANINに嘘をついていないのであれば。

相対的に根菜類や豆類や海藻などを増やしてもらうと、乳房がほんわか温かくなってきますし、乳質もサラサラしてきます。
場合によってはドクターにお願いして、葛根湯を処方していただくこともありますが、更に好転します。
服装を改めると更に好転します。
肩凝りが酷くならないようにストレッチや旦那さんに肩揉みしてもらうと更に好転します。
そして・・・分泌も増えてくるようです。
きっとおっぱいが美味しくなって、赤ちゃんが嫌がることが少なくなるから、効果的な乳頭刺激が得られるようになるからではないかと、SOLANINは睨んでいます。

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2012年10月 4日 (木)

おっぱい星人の離乳食開始のタイミングの捉え方とは?

離乳食を開始する時期は、一般的に5〜6ヶ月頃からボチボチと・・・とされています。(あっ、勿論、早産児は修正月齢ですよ。)
その他、意欲関心が、高まってきているか?というのもココロの準備として大事なチェック項目ですね。
例:離乳食や食事風景をほぼ常にガン見している。食べたそうに口をモグモグしている。ダラダラと涎をたらす。食べ物に手を伸ばす等々。(←これらは一般的な育児書に書かれている項目ですな。)

では、“おっぱい星人の”カラダの準備となるチェック項目は、何か分かりますか?
えっ?「だからそれは5〜6ヶ月頃になれば、消化能力が徐々に高まってくるからでしょ?」ですって?
う〜ん。
まっ、確かにそうなのですが、それはどちらかというと、時期的なチェック項目でして、SOLANINの意図するものとはちょっとニュアンスが違うんだなぁ・・・

“おっぱい星人の”カラダの準備が出来ているかどうかのチェック項目とはですね、端的に言えば、「頻回直母なのに、更に頻回直母になるタイミング」なのです。
5〜6ヶ月ともなれば、さすがに一日中眠っていることは無いと思います。
早ければ、腹這いになり、その場でグルグル旋回したり、コマンドみたいにズリ這いをしたり、コロコロ寝返りしたりするかもしれません。
そこまで行かなくても、起きている時間が長くなり、吊り下げ式のベビージムで遊んだり、拳骨舐めを楽しみつつも、おっぱいの要求が度々になる傾向が見受けられるかと思います。
起きている時間は眠っている時間よりも消費カロリーが多いから、カラダが自然にエネルギー源を求めるのですね。
具体的な例としては、「30分前にしっかり飲んだじゃないの!お母さんの乳房はフワフワになったよ。その後に、うんちが出たわけでも、おっぱいを吐いたわけでもないのに、また欲しくなったの?マジで?」というようなことが度々見受けられるということです。
その時に、「はいはい。分かった。おっぱいね。」と直ぐに乳房を差し出すのではなく、「はいはい。分かった。じゃ、ごはんにしようね。」と展開していくのです。
上記のようなシチュエーションであれば、幾らなんでも極限までおなかが空いているとは考え難いので、離乳食を食べさせる(受け入れてくれる)タイミングとしては、好適なのですね。

しっかり過去記事を読んでいらっしゃる読者のみなさんはご存知かと思いますが、“何かが出来るようになる前は、たくさん欲しがります。”というのがありますよね?
この場合、“おっぱい星人の”離乳食を受け入れるカラダの準備が出来ているかどうか?のチェック項目が、まさに合致するということです。
焦らず、ダメ元で、「食べてくれたらラッキーだよね!」くらいのスタンスで、そのタイミングをキャッチしましょうね。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年10月 3日 (水)

おっぱい星人のお母さんの発熱感知センサーとは?

赤ちゃんに乳首を含ませていて、赤ちゃんの口の中がいつもよりも熱く感じられたら、発熱しているor今から熱が上がってくる兆候かもしれません。

大人だったら、検温して、38℃越えの表示が出たら、それを見ただけでしんどくなりそうですが、赤ちゃんの場合、38℃越えであっても、意外と機嫌が良く、哺乳力も食欲も衰えず、動ける月齢であれば、部屋中動き回っていることもあり、
発熱に気がつくのが遅れることもあります。
しかし、頻回直母をされていると、お母さんの乳首に受ける体感温度の違いが、早めの発熱感知に繋がることもあります。

おっぱい星人のお母さんは、伊達におっぱい飲ませているわけじゃありませんからねぇ。
おっぱい星人のお母さんの乳首センサーは体温計に勝る鋭さだと思います。

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