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2012年8月

2012年8月31日 (金)

お勧めしたい書籍『寄り添って、寄り添われて』

今年の母乳育児シンポジウムの教育講演の演者は宮城県の堺武男ドクターでした。
シンポジウムに関することを書くと、即時日本母乳の会から「著作権が・・・」的なクレームが来そうですし、不毛な争いには巻き込まれたくないので、詳細は書けませんが、一言だけ書かせていただきます。

堺武男ドクターの熱いパッションが伝わってくる言葉です。
SOLANINは大きな感銘を受けました。

しばしば、離乳食の進みと授乳回数のことが、健診の場で問題になったりしますが、こんなことを仰っていました。

「離乳食が進めば、ミルクの回数は減らすと、授乳・離乳の支援ガイドにも記されていますが、母乳は児の欲するままにとありますね。ミルクはあくまで栄養補給の意味で飲ませるものですが、母乳の持つ意味は栄養だけのものではありません。母乳はお母さんそのものでもあります。赤ちゃんにとってお母さんは減らせません。だからミルクと母乳のあげ方についての違いが、あのように書いてあるのです。」(←堺武男ドクターの仰ったことをSOLANINなりに要約してみました。)

おっぱいはお母さんでもある。
お母さんは減らせない。

ひゃあ~、堺武男ドクターってカッコイイ!(済みません、ミーハーで。)
でも、堺武男ドクターに関しては、当ブログ開設当初から宮城県(特に仙台在住)の読者さんとは以前からお話しさせてもらっているから、SOLANINが俄かファンではないことは、ご理解いただけるかと存じます。
「堺武男ドクターが、我が子のかかりつけだったら・・・」と妄想してしまいそうな読者さんも少なくないと確信します。(笑)

 

そんな堺武男ドクターの生き様が書かれていると言ってもいいくらいの素晴らしいご著書をご紹介します。
『寄り添って、寄り添われて』アーツアンドクラフツという出版社から発行されています。(281頁)

 

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SOLANINはシンポジウム会場の書籍コーナーで早速購入し、サインコーナーに並んで堺武男ドクターのサインをいただいたことは、申すまでもありません。

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2012年8月30日 (木)

ハイカロリ-母乳のせいでグラフ上限超え?(1歳1ヶ月)

<ご相談内容>
赤ちゃんの頃から少し運動機能の発達が遅れているため療育相談を受けています。
現在1歳1ヶ月なのですが、やっとつかまり立ちが出来るようになりました。
担当してくださる小児科ドクターからは、身体機能的には問題ないと言われました。
但し、体重が13kgもあるので、病院で内分泌系を診てもらうようにと紹介状をいただきました。
私はずっと完母なのですが、我が子がパーセンタイルグラフの上限をはみ出すようになったのは、4ヶ月頃からで、満腹中枢が形成されたであろう頃からです。
現在に至るまで、遊び飲みは生まれてこのかた見たことが無く、片方だけで終わらせようものなら泣いて怒ります。
私は元々は、食事に気をつけていたのですが、丁度4ヶ月頃から、わりかし気にしなくなり、揚げ物もお菓子も普通に食べるようになりました。
ちなみに乳腺炎などのおっぱいトラブルは一度もなったことがありません。
我が子が大き過ぎるくらいに育ってしまったのはやはり私のおっぱいがハイカロリーだったからでしょうか?(涙)

<SOLANINの回答>
確かにおっぱいのカロリーには食生活が反映されるかと思います。
しかし、文献等によれば、その差は最大と最小で100ml当り20Kcalにもなるかならないかくらいです。
そりゃあ、チリも積もれば何とやらかもしれません。
しかし、もしもおっぱいの飲み過ぎで赤ちゃんが大きくなったのだとしたら、理論的には哺乳類中最高ランクのカロリーを誇るアザラシなどの海獣系の動物のおっぱいを飲んでいたとかの特殊事例でしょう。(おふざけではありません、真面目に考えてですよ。)
そういう経験は皆無だと思いますので、これはやはり違うと思います。

確かにパーセンタイルグラフ上限を超える大きな赤ちゃんの場合、小児科ドクターから「内分泌系の検査をしましょう。」と勧められることはしばしばあります。
けれどもそれは、お母さんのおっぱいがどうのこうのという問題ではなく、もしも検査結果がクロだったら、今後何らかの療育が必要になるので、そういう場合早めに対処した方がお子さんにメリットが沢山あるからです。
つまり、お母さんを責めるために検査をするのではなく、お母さんの気持ちをラクにして、お子さんのために前向きになってもらいたいからなのですよ。
また逆に、もしも検査結果がシロだったら、それはそれで喜べば良いわけです。
検査結果がシロだった場合の今後の対策としては、やがておっぱいを卒業して、普通の食べ物だけに移行していくわけですから、お食事管理をしっかり行い、食べ過ぎ予防と運動を十分に行い、正真正銘の肥満にならないように、気をつけていけばいいのですよ。

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2012年8月29日 (水)

助産学生に遭遇した際のお願いです。

助産学生は看護師さんの資格を取得してから(人によっては更に保健師さんの資格を取得してから)助産師になるために厳しいお勉強と体力限界ぎりぎりの実習を日々行っています。
助産学生は国家試験受験をするには、実習期間中に正常分娩の直接介助を10人させていただくことが条件となっています。

出産施設の集約化、人手不足等、様々な問題を抱える周産期領域ですが、助産学生は、明日の希望である赤ちゃんを取り上げる尊い仕事を志しています。
実習受け入れ病院では、出来る限り助産学生に経験を積ませてあげたいと思っています。

もしも助産学生に遭遇したら、是非とも貴女を受け持たせてやっていただけませんか?
勿論、細心の注意を払い実習指導者や臨床経験豊富な助産師が、きめ細やかな対応をします。
(決して、助産学生と産婦さんを長時間ふたりぼっちで放置したりしません。)
また、誠心誠意尽くしてくれても、割増料金などは発生しませんのでご安心ください。
どうかよろしくお願いします。

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2012年8月28日 (火)

執着強いおっぱい星人への言い聞かせ卒乳のアイデアは?(2歳4ヶ月)

<ご相談内容>
私は2歳4ヶ月のおっぱい星人の母です。
おっぱい大好きでかなりの執着があり、生理もずっとこないままで二人目希望していたので2歳の誕生日に卒乳を目指し、言い聞かせをしたものの失敗に終わりました。
現在はなんとかお昼寝と、夜寝るときだけに減らせたものの、寝ているときは1時間おっぱいに吸い付いているときもあります。
私は高齢で、妊娠を急がねばならず、婦人科でホルモン剤を処方してもらい、生理を再開させました。

そのため、おっぱいはしょぼんと小さくなり、吸われると痛みもあります。
おっぱい星人のためと我慢しているのですがさすがに1時間吸い付かれるとかなりつらいのです。
寝たなと思ってそっとおっぱいを離すとはっと気づいて吸い付いてくる・・・・かなり執着心があります。

いつかは卒乳するとわかっているのですが痛みにつらくなってきて・・・
もう一度言い聞かせをして卒乳してくれるのでしょうか?
かなり執着のあるおっぱい星人が卒乳するのは難しいのでしょうか・・・・
何か良い方法がないものかと相談させていただきました

<SOLANINの回答>
卒乳したい理由、現在に至る状況、よく分かりました。
但し2歳の時点で言い聞かせ卒乳が不首尾であったとのことですが、あまり否定的には捉えないでくださいね。
なぜなら、ほぼおっぱいにぶら下がる勢いの執着が強いおっぱい星人であったのにもかかわらず、4ヶ月後の現在は、おっぱいの回数が昼と夜のネンネ前の2回に減ったのですから、きっとお子さんなりに頑張っているのだと思います。
その努力だけは認めてあげてくださいね。

さて、ホルモン治療を開始されたのであれば、ご指摘の通り、おっぱいの分泌が減ってきていることは事実です。
そのため長時間or強く吸いつけば、痛みを感じるようになったのですね。
この痛みさえなければ・・・というのであれば、日中「おっぱいさんはグイグイ吸うと痛くなるので、ちょっとだけにしてください。お母さんが10数えるだけにしてください。後は、手を繋いでネンネしようね。」と、お子さんがうんざりするくらい頻回に抱っこして言い聞かせてあげてください。

また、本格的に言い聞かせ卒乳をされるおつもりでしたら、お話しの好きなお子さんでしたら、絵本をつくり、毎日繰り返し、暗唱できるくらいに読み聞かされることをお勧めします。
タイトルですか?そうですねぇ~、例えば、『お母さんの子どもになる予定のあの子はお空の上で待っています。』
内容としては・・・そうですねぇ、SOLANIN的にはこんな感じでどうかなぁ?って思います。(笑)

○○ちゃんは、お空の上からやって来ました。
この家のお母さんの子どもになり、2歳になりました。
毎日お母さんに可愛がってもらって幸せです。
美味しいご飯も楽しい遊びも、独り占めです。
大好きなおっぱいも独り占めです。

あまりにも楽しくて、実は大事なことをすっかり忘れていました。
それはね、○○ちゃんと一緒にこの家のお母さんの子どもになると決めたあの子を、お空の上ですっと待たせたままだということ。

あの子はお空の上では一番の仲良しさんでした。
「この家のお母さんの子どもになりたいな!」って神様に頼みに行く時、一緒だったんだよね。
神様の前でじゃんけんして、○○ちゃんが先になったんだよね。

だけど、先になった子は、必ず次に生まれる子をお母さんのところに連れて来る約束をしていたんだよね。
ごめんね。
約束したのに、すっかり忘れちゃって。

連れて来る前に、おっぱいを神様に返す筈だったんだよね。
おっぱいが大好きだから、返すのが遅くなっちゃった。

「お空の上で待っているあの子が、○○ちゃんと一緒にこの家のお母さんの子どもになれるように、○○ちゃん頑張ろうね。」ってお母さんが言ったよ。

大好きなおっぱい、バイバイ!
これまでずっとありがとう!
ちょっぴり寂しいけれど、優しいお母さんが居てくれるから、頑張るからね。
頑張ったら、あの子にきっと会えるよね?
そしたら、お空の上に居た時みたいに、毎日仲良く遊ぼうね。

言い聞かせ卒乳の絵本、出版できるかしら?(←調子乗り過ぎ?)

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2012年8月27日 (月)

どうする?認可保育園が搾乳受け入れ拒否る!(3ヶ月)

<ご相談内容>
生後3ヶ月の来月から仕事復帰します。
認可保育園に預けるのですが、搾乳を拒否されて困っています。
SOLANINさんのブログのおかげで、NICU入院になるも完母で育ててきたので、何とかならないかなぁと思って、悩み考えています。

<SOLANINの回答>
何処のまちの認可保育園かは存じませんが、酷い話です。
一般的に栄養の主体がおっぱい以外になる1歳代以降というならまだしも、3ヶ月っていえば、まだ満腹中枢が形成するかどうか、頸が据わるのもこれからという発達段階です。

相談者さんの赤ちゃんは、詳しい病名は存じませんが、NICU卒業生ということで、ある意味、満期産で出生&2500g以上の赤ちゃんよりも、より一層、おっぱいを飲ませてあげたい事情があります。
折角完母でイケるくらいの分泌があるのなら、出来るだけミルクは与えずに済むといいですね。

さて、どうしたものか?
福祉事務所には相談しましたか?
行政を通じて、指導してもらうことは出来ませんか?
それでも通らないですか?

NICU時代の主治医に急ぎお願いして、「この赤ちゃんは、NICU卒業生です。特段の事情があるので、搾乳・冷凍母乳を飲ませてあげてください。保育園の都合で、ミルクを与えるのは止めてください。」というお願い文書を書いていただき持参するのが良いと思いますよ。
腸の発達がどうとか、気管がどうとか、ミルクアレルギーの疑いとかナントカ、主治医の判断で理由づけしてもらったらいいと思います。

搾乳受け入れ拒否ってねぇ・・・酷い話ですよ。
だってね、仮にですがその認可保育園は、ミルクアレルギーの赤ちゃんは受け入れ拒否するのでしょうか?
認可保育園というトコロは、弱者である赤ちゃんを、そういう差別的な扱いをしても許されるのでしょうか?

いくら乳児の保育枠が激戦だとしても、そんな筈ないですよね?
入園前に保育園と争うのは出来れば避けたいことだけど、どうしても譲れないことがあるなら、赤ちゃんを守るためだったら、やるしかない場合もあると思います。
頭の硬い園長先生(?)や面倒臭がりの担任(?)を落とすには、お母さんはタフなネゴシエーターになってください。
簡単に泣き寝入りしちゃダメですぞ!

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2012年8月26日 (日)

子どものお口のケア、たった数日の空白期間で。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「子どものお口のケア、たった数日の空白期間で。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

ちょっと信じられないかもしれませんが、たった数日であっても乳歯の生えている幼児のお口のケアがなおざりになってしまうと、一気に虫歯になるリスクは高いです。

特に、甘いモノの味を憶えてしまっている兄姉。
虫歯菌に感染している可能性を否定できない環境で乳児期を過ごした兄姉。
長期授乳中のおっぱい星人も然りです。

例えば、お母さんが下の子を出産するために家を空ける入院期間。
おじいちゃん、おばあちゃん等の近い身内の不幸で、当事者として通夜やお葬式でバタバタしている忌引期間。

お母さんが我が子の世話を自分以外の方に託さざるを得ない日々が続くと、その間、きっちり歯磨き(仕上げ磨き)をしてもらえないとか、お子さんの「甘いモノ食べたいよ~!」的な要求に「うるっさいお母さんが居ないからこれ幸い!」と、餌付けされ放題だったりすると、ドカンと一発、虫歯発生の憂き目に遭い易いのです。
こういう実例、ちょくちょくあるのですよ、ええ、マジで。
つまり、それまでお母さんが行ってきた日々の配慮や苦労が水泡に帰するかもしれないのです。
「そういう場合はしゃーない。諦めるしかないでしょ?」ですって?
いやいやいや、それはアカンですって!

これを避けるためには、1にも2にも、お子さんのお世話をしてくださる方に事前に念押しして、確実にお口のケアをしてもらうしかありません。
可能であれば、普段から旦那さんに当ブログを閲覧してもらうか、プリントアウトして電車通勤中に読んでもらうかして、子どものためのお口のケアに関する教育を施しましょう。
そして、普段からお子さんのお口のケアを一緒に行うか、休日だけでも担当してもらうかしてある程度慣れておくことでお母さん不在期間の代替え機能を果たして貰うのがイイと思います。
旦那さんがアテにならない場合は、お口のケアに対して意識の高い&育児に協力的なおばあちゃんにお願いして、その空白期間の中間地点辺りに予約を入れて、敢えてお子さんを歯科受診させてもらうのが良いかもしれません。
歯科のドクターや衛生士さんのお話を直接伺う機会を持たせるためです。
自分のチカラが及ばない時には、専門家の知識や保健指導を活用させていただく・・・要するに深謀遠慮ですな。(笑)

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2012年8月25日 (土)

言い聞かせ卒乳には、早いですか?(1歳1ヶ月)

<ご相談内容>
1歳1ヶ月になる我が子は、生まれてこのかたずっと完母ですが、さほどおっぱいに執着していません。
お食事も三食がっつり食べますし、兄姉の皿のおかずまで掠め取ろうとします。
おっぱいの回数は離乳食が軌道に乗ってからも3時間毎なのですが、これも私が乳腺炎体質で、トラブル回避のためにお願いして飲んでもらっているためです。
それでも1歳までは、勧めればわりかし真面目に飲んでいましたが、それ以降は、ほぼ遊び飲みかしゃーなしに飲むかで、昼寝の前とその日の最後のおっぱい以外は常に母親の私が傍に居るにも関わらず、全くおっぱいを欲しがりません。(汗)
特に兄姉が在宅している時は、そちらを追いかけ回すのに忙しく、完全におっぱいを忘れています。
たまたま私が不在の日中、旦那がトントンしていたら昼寝ですがすんなり眠ってしまったことが、1歳以降に何度もあります。
ひとり歩きは1歳からできます。
言葉は「マンマ」だけですが、こちらの言うことは、簡単なことは理解できるので小間使いをこなせるレベルです。
なのでいっそ、言い聞かせ卒乳をしようかと思うのですが、時期尚早でしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
相談者さんのお子さんは、1歳児で完母であることに間違いありませんが、キャラ的にいわゆるおっぱい星人のお子さんとは、少し異なる印象を受けます。
上手く言えませんが、隠れおっぱい星人ともちょっとニュアンスが違いますね。

発語が未だこれからなのが懸念されますが、最低限の意思疎通ができているのだとしたら、近い将来徐々に授乳回数を減らす形で、言い聞かせをしつつ、卒乳に向けた方向で進めていくのは可能かもしれませんね。

但し、過去記事にも書いてありますように、暑さ寒さの厳しい時期、例えば現在のように猛暑日や熱帯夜が続いている時期は避けてほしいですね。
母子ともに体調を崩し易いし、外遊びで気分転換を図るにも、炎天下では日射病になりかねませんからね。
お住まいに地域にもよるのでしょうが、開始するとしたらせめて9月下旬に入ってからにしていただけませんか?

次に、これは申すまでも無いことですが、現時点での相談者さん自身のおっぱいトラブルはどうなのでしょうか?
乳腺炎になっていないですよね?
トラブル中は、断乳も言い聞かせ卒乳も実行したらアカンですからね。

それから、実家に帰省してる最中とか、旅行中とか、非日常(≒環境が激変する期間や場所)は避けてください。
くれぐれも無茶を承知の強行突破をしないようにしてくださいね。

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2012年8月24日 (金)

授乳中に懐妊し、流産しました。(涙)

とても悲しいことに、確率として、特に持病が無い健康な女性であっても、妊娠5回につき、1回は流死産する可能性があります。
授乳の有無に関係なく・・・です。
世間一般では、授乳により流死産を惹き起すと考える人が多いですが、それはちょっと違うことは過去記事に書いているので、以前からの読者さんは、よ~くご存知かと思います。(知らない方は、検索してね。)

ただ、実際に、授乳中に稽留流産(けいりゅうりゅうざん)や妊娠がある程度進んでから起きる、子宮内胎児死亡(IUFD)の当事者になると、どうしてもご自分を責めてしまうお母さんは少なくないです。
でも、自分を責めることは、ある意味、おなかに居た赤ちゃんを責めること(≒どうして元気に育って生まれてくれなかったの?)になるし、おっぱい星人(=兄姉になる予定だった我が子)を責めること(≒あなたがおっぱいを飲んだり、抱っこをねだるからおなかの赤ちゃんが死んでしまった!)に等しいのです。
だから、どうかご自分を責めないでくださいね。

妊娠がある程度進んでから起きる、子宮内胎児死亡(IUFD)の場合、胎盤が娩出されて暫くすればそれまで以上におっぱいが出てくるので、大抵の産婦人科ドクターは、『カバサ―ル®』というお薬を処方されるかと思います。
しかし、このお薬を内服すると、それこそおっぱいが止まってしまうので、せめておっぱい星人に、まだ少しでも飲ませてあげたいorお空に還ってしまった赤ちゃんに少しでもお供えしたいという気持ちがあるのならば、このお薬は処方をお断りするか、内服するのは差し控えてください。

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2012年8月23日 (木)

パラシュート反応って知っていますか?(10ヶ月)

10ヶ月健診等の場で、小児科ドクターが赤ちゃんの両腋の下をそれぞれの手で支えるように抱き上げて、上半身を頭から落下させるようにしたとき、とっさに腕が伸び、手が開いて体を支えようとする姿勢をとるか確認します。
これは神経発達が正常かどうかを診るための方法で、「パラシュート反応」といいます。
10ヶ月頃の赤ちゃんの場合、移動手段は大抵はいはいですが、つかまり立ちや伝い歩きもボチボチ出来るようになってきているかと思います。

しかし、まだアンヨが覚束ないうちは、転倒することも想定されます。
そんな時、自分で自分を守れるように、反射的に腕をパッと伸ばし、顔から転ばないように、グ○コのシンボルマークみたいなポーズを取れるかどうかチェックされるのですね。
「パラシュート反応」は、ギャン泣き状態中や、物凄い怖がり屋さんの場合、固まってしまい、腕が下がったままになり、反応が出ないこともあります。
気をつけなくてはならないのは、平常通りの環境下なのに、左右シンメトリーに反応が出ないとか、ギャン泣きではないのに、何回試しても反応が出ない場合です。
その場合、「暫く経過を診させてください。」と言われることもあるかと思います。

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2012年8月22日 (水)

産後に祖父母が上の子を連れ出すのはアリ?

<ご相談内容>
最近出産した身内の話です。
上の子さんが赤ちゃん返りをしてお母さんがが休めないからと、祖父母が上の子をお母さんから引き離し、色々な所に連れて行ってるようです。
お母さんと引き離すのはどうなのかな?けれど、引き離さないとお母さんは休めなくなっちゃうからイイ方法なのかな?と・・・色々考えてしまっていた所でした。
ウチはまだ2人目は考えていませんが、かなりのおっぱい星人なので私から引き離す(≒おっぱいから離す)と、すっごいストレスになってしまうんだろうなって思います。

<SOLANINの回答>
相談者さんのご身内さんの対処方法が効を奏するのには、ある程度の条件がそろっている場合だと思われます。
恐らく以下の条件がほぼ揃っていれば、大丈夫だと思います。(順不同です。)

1.上の子さんが既におっぱいを飲んでいない。
2.外遊びが大好きである。(外に行けば機嫌が直るくらい外が好き。)
3.(病気でなければ)三度のお食事をモリモリ食べる。
4.周囲のお子さんたちと比べても、常にスタミナが有り余っている。
5.妊娠以前から保育園・幼稚園に通園している。
6.普段からお母さんが居なくても平気。
7.「おばあちゃん子ですか?」というくらい懐いている。

上手く表現できませんが、幼児なのにそれまでの母子の絆が太くて充分に自立しているか、そうでなければ、まだ幼児なのにお母さんに精神的に依存することが希薄な感じの子どもであれば、祖父母に色々連れ出して貰えるのは、屋内で過ごさざるを得ないことからくるストレスの解消になっていると見做せるでしょうね。
上の子を色々連れ出して貰えることによる最大のメリットは、特に産後、お母さん自身の外出が儘ならないうちは代行してもらうことで、要求を満たしてあげられることです。
ホントに助かるし、ラクって言えばラクですね。
但し、前者ならともかく、後者であれば、ちょっと心配な母子関係かなという懸念がありますが。(汗)

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2012年8月21日 (火)

上を脱ぐか、下を脱ぐか?

意味深なタイトルですが、他意はありません。
連日の暑さにうだる妊産褥婦の方と、肌の露出について話す機会が多いモノですから。
本音を言えば上も下もあまり露出の多い服装は避けていただきたい。

でも、どちらかひとつを!という究極の選択を迫られたとしたらですが、SOLANINだったら、「上を脱いでください。」と言いますね。
下は脱いだらダメですよ。
下半身が冷えるとイイことは、何もありません。
百歩譲って、超短時間な、例えばCMでやってるような縁側でそうめん食べる間のひととき、盥の水で足を冷やすのがあるけれど、あの程度にとどめておいてくださいね。
お願いします。

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2012年8月20日 (月)

靴下履いてますか?

靴下履いてますか?
自宅でも病院でも冷房に頼らざるを得ない猛暑日が続いています。
日々露出の多い服装の方に遭遇します。

特に夏場の妊婦さんは、アンカや湯たんぽをおなかに抱えている状態ですので、「暑い!」を1日100回くらい口にされるでしょうし、「暑い!」の3音すべてに濁音が付くくらい暑く感じるかもしれません。

靴下、どんなのが良いのかと言いますと、そうですね、やはりくるぶしの上縁から上方向3横指分くらいは隠れてほしいです。
ええっと、あっつさ~ん!(済みません、勝手に呼びかけて・・・)
女性にとって最も大切なツボとも言われる三陰交(さんいんこう)でしたっけ?
あの位置が隠れてほしい。
冷えの緩和を考えると、そこは譲れないなぁ。
なのでフットカバーでしたっけ、薄くてパンプスなんかと合わせて履くタイプのおしゃれ重視のもの、あれはくるぶしの上縁から上方向3横指分が隠れないから今イチだと思います。

だってね、最近のエアコンは省エネ型で優れモノだということは見聞きしてしっていますけれど、最終的に冷たい空気は下つまり床周辺に落ち着くわけです。
サーキュレーターでも使わない限り、冷たい空気は頭上には来ないだろうな。
おまけに食べちゃうでしょう?冷たいモノ。
スーパーでも電車でも病院でも自宅でも、体の内外どちらからも冷え冷えしちゃっているのですよ。
想像以上にね。
勿論、絶対に素足でサンダルを履くな!とか言うつもりはありませんよ。
ですので、せめて入院する時の荷物には、しっかりくるぶしの上縁から上方向3横指分が隠れる丈の靴下を持参することを忘れないようにすることと、妊婦さんでも褥婦さんでも自宅で過ごす時間は履いて頂戴、靴下を!

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2012年8月19日 (日)

夕方から超機嫌が悪いのです。(3ヶ月)

生後3ヶ月頃以降になると、とにかく夕方から機嫌が超悪くて、家事ができなくて困ることがしばしばあります。
お仕事の有無にかかわらず、妊婦さんだった頃、夕方からはどなたも慌ただしい生活だったと思います。
買い物をしたり、上の子さんをお迎えに行ったり、夕飯を作ったり、お風呂の支度をしたり、旦那さんも帰ってくるし、何となく気持ちもセカセカしちゃったり。
その名残なのでしょうか、狙い澄ましたかのように夕方からギャン泣きが始まったりします。

夕方になると、より一層乳房の張りが和らぐので、「おっぱいが時間的に枯れてきたのかしら?」と心配になることもあるかと思います。
でも、体重チェックに行けば、しっかり育っていますよと言われたら、ミルクを補足する必要は全くありませんからね。

どうすればいいか?
生活時間の使い方を変えればいいのです。
赤ちゃんがお昼寝している間にあらかたこなしておきます。
夕方からは、思う存分、ちょこちょこ飲みで結構ですから、おっぱいにぶら下がらせてやってください。
よく考えたら、この時間帯に、たらふく飲ませてぐっすり寝かそうとしたら、深夜帯に悪魔が降臨したかのように、赤ちゃんはおめめギラギラにしりますからね。
かと言って、ご機嫌斜めを放置すれば、児相に通報されるのではないかというくらいの泣き声でしょう。
この時間は、赤ちゃんと向き合って上げるのがいちばん平和に時間が過ぎます。
赤ちゃんが生まれると、時間のやりくりや家事の省力化が上手になるお母さん、多いですよ。
主婦力アップのチャンスだと思い、乗り切っていきましょうね♪

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2012年8月18日 (土)

こういう場合はタンデムを止めるべき?(1歳4ヶ月&生後11日目)

<ご相談内容>
現在、1歳4ヶ月の長女と生後11日目の長男がいます。
上の子の時は、退院時に体重が生誕時よりプラスになるくらい分泌も多く、全く寝ない子だったため生後2日目から完母、下の子が生まれるまで寝る時におっぱいを吸っていました。
なので、当たり前に完母でいけると思っていましたが、下の子は、全く正反対によく眠りおっぱいを咥えてもすぐ眠ってしまいます。
母乳の出に自信があったので戸惑っています。
只でさえ起きている時間が少ないのに母乳だけでは体重が増えないのでは?と不安になっておっぱいを吸わせた後にミルクを足しています。
生誕時3490g。生後3日目の退院時、3380g。生後6日目3470gでした。
直母は、一日10回ほど。
貴重な起きている時間はなるべく吸わせ、3時間毎にミルクをあげています。
20~60mlのミルクを母乳のあとに飲んでいます。

現在、里帰り中なのですが、長女がまだ赤ちゃんにおっぱいをあげたり、抱っこしたりしていると泣くことがあります。
夜中もおきて大泣き、そんな長女に疲れている時は、嫌悪感すら抱いてしまいます。
夜中に長々とおっぱいを吸われると、突き放したい衝動にかられ自分でも戸惑っています。
それに加えて、実母から、「おっぱいを飲んでるから、下痢がいつまでも治らないし、ごはんもほとんど食べなくなったから断乳しなさい。」と言われ、辛いです。
少しでも多く、赤ちゃん優先でおっぱいをあげたくても、夜中に何度も大泣きして起きる長女をいち早く鎮めようと、長女優先にしてしまうこともしばしば。
このままでは、自宅に帰ってから大変さに根負けして完母をあきらめてしまいそうです。
私は、長女にとってきっと精神安定剤のような存在のおっぱいを取り上げたくはないのですが、すっぱい臭いの下痢や食欲不振がつづくのはやはり、断乳すべきなのでしょうか?
言い聞かせ卒乳もまだ時期尚早なのかなと思うのですが。

<SOLANINの回答>
今長女ちゃんからおっぱいを取りあげたら、もっと可哀想なことになるかと思います。
相談者さんが私の身内だったら、「まだ1歳4ヶ月の幼児に向かって、いい大人が寄ってたかって何を言うか!」と一喝したいくらいです。
言い方悪いですが、長女ちゃんは1歳4ヶ月なのにお姉ちゃんにならされたのですよ。
そこに想いを馳せることがスパッと抜けているから、そういう風に思っちゃうのではないかな?

1歳4ヶ月っていえば・・・
言葉だって単語が幾つか言えるくらいでしょう?
アンヨだって覚束ないのでは?
まだまだ抱っこをねだるでしょう?
ご飯だってひとりでは食べられませんよ。
服だって脱げない。
大きなボタンだって止められない。
おしっこもうんちもWCで用足し不可能です。
お風呂だってひとりで入れないです。
ひとりで勝手にネンネなんかできないです。
ひとりで遊びなさいって言っても直ぐに寂しくなるお年頃です。

勿論、おっぱいをあげていて耐えられないくらいに嫌悪感が込み上げてくる時は、ゴメンね~もあるかと思いますが、そうでなければどんどんあげてほしいくらいです。
長男くんの体重増加については、退院が3日目と早いから心配もあるでしょうが、10~14日で生下時に戻っていれば充分です。
ホントにミルク補足の必要性があるのかな?と疑問です。
単にお母さんの不安(≒母乳不足感)解消のためだったりして。
だって、長男くんは眠り王子でしょ?
ハッキリ言って長女ちゃんあったればこそ、分泌維持できているんです。
功労者なのに、可哀想。(涙)

私としては、「お母さんの愛情が無くなったんじゃないか?」「祖父母たちの関心が性別の異なる長男くんに向けられているんじゃないか?」と不安で堪らなくて荒れ狂っている1歳4ヶ月の長女ちゃんの情緒を、一日でも早く落着けてあげることにもっと配慮してやってほしいです。
おっぱいを飲んでいてもいなくても、2歳でも3歳でも4歳でも、弟妹が生まれて平常心で居られるお子さんなんて居ませんよ。
精神年齢は暦年齢の半分に退行しているとみて間違いないんですよ。
夜泣きしたら、「分かった、おっぱい飲もうね。」で落ち着けてあげるのは、寧ろいいことですよ。
残念なのは、折角里帰りしているのに、肝腎のご両親が産後の娘さんの苦境を支え切れていないように思えることです。(違っていたらごめんなさい。)
なので、相談者さんは余計にイライラするし、悩むのでしょうね。

第一、断乳したら夜泣きしない保障ってないですよ。
そうなったらどう対処しますか?
長男くんの口に哺乳瓶突っ込んで、長女ちゃんを抱っこしてあやすのですか?
それとも、長男くんに直母しながら、「いつまで泣いてるの!」と長女ちゃんを叱りつけますか?
どっちもイヤ~な対応ではありませんか?

ニワトリが先か?卵が先か?になるかもしれませんが、まずは荒れ狂う長女ちゃんの情緒を落ち着けてあげることが、食欲不振や夜泣きの改善に繋がるのではないでしょうか?
お母さんの愛情や祖父母たちの関心が決して薄れてきたわけではないと実感出来たら、ご飯も食べるようになるし、下痢も治ると思います。
断乳なんかしなくても。

 

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2012年8月17日 (金)

乳歯が損傷してしまったら、放置してはいけないよ。

乳歯が損傷してしまったら、そのまま放置するのは避けてください。
「どうせそのうち抜けるんでしょう?」
「もう抜けてしまったわ。再生着は難しいって歯科のドクターに言われたけど。」
という場合もあるかと思います。

確かにそのまま抜けることもあるし、再生着は難しく、いわゆる「歯抜け状態」で過ごさざるを得ないこともあるかもしれません。

でもね、放置はいけないと言うには、理由があるのです。
それはですね、後から生える永久歯の約60%に異常が見られるからです。
どんな異常かと申しますと、一番ポピュラーな所見は、永久歯の白斑です。
あっ、いや、白斑と言っても、乳頭の先に出来る憎きアイツではありませんよ。

乳歯の損傷年齢が若ければ若いほど、何らかの異常は顕れ易く、白斑以外にも、エナメル質の欠損や歯根が屈曲したり、歯根自体が形成停止したりといった歯根の形態異常や歯が生える方向や位置の異常等が起こる可能性が否定できないからです。
永久歯が生えてきて、異常が無いかどうか確認するまでは、油断せず定期的に受診をするのことをお勧めしますぞ。
恐らく、お口のケアに意識の高いお母さんであれば、虫歯の有無のチェックややフッ素の塗布等で歯科クリニックに定期的に受診されると思いますので、その際に、今後どうしていけばいいかについて、歯科のドクターに相談してみましょう。

 

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2012年8月16日 (木)

体重減少続いているけれど、大丈夫?(生後4日目)

<ご連絡いただいたこと>

上の子は混合栄養でしたが、今回は完母になりたくて、病院選びから妊娠中のケアまで周到に準備したつもりです。
ポジショニングやラッチオンの重要性は理解していたので、助産師さんを捕まえては、直々に指導を受けて、早々に「これでいいですよ。」と言っていただけるレベルになれました。
産後2日目まで未分泌でも諦めず頻回直母していたら、産後3日目にはジワジワとおっぱいが出始めました。
やっと出て来てくれたおっぱいを見て、感動しました。
産後4日目の深夜に哺乳量測定したら、2~4g/回でした。
同じ日に出産された方は、大体20g台/回は飲めていたので、全然少ないですが、漸く量になる哺乳が出来たのだと思うと、嬉しくなりました。
「助産師さんからは1~2日遅れかな?でも、準夜の終わりに生まれたから、(このくらいの分泌でも)仕方ないかな?」と言われました。
但し、「朝の体重測定で、昨日より24g減っているし、減り止まりかなとも思うけれど、おしっこの回数が少ない(生後4日目になってから10時間で2回しか出ていなかった)ので、5%糖水を3時間毎に補足して行きましょうね。」と言われました。
体重減少率は8%だそうですが、ジリジリと減り続けているのは事実だし、もしも脱水とかで赤ちゃんに熱でも出たら大変だし、補足の必要性については、自分なりに納得できました。
直母の後におよそ3時間毎に糖水補足(10~20ml/回)というスタイルで一日を過ごしました。
そして今日で産後5日目に入り、哺乳量測定をしたら18~24g/回にアップしてきました。(ちなみに、幸いにも黄疸値は低い方でした。)
赤ちゃんの体重も昨日から36g増えました。
明日は退院の予定です。(笑)

<SOLANINからひとこと>

今回おっぱいが上手くいきそうな状況にあるのは、母乳育児に理解のある病院でご出産出来たこと、妊娠中のお手入れが出来たことは前回出産との違いだと思います。

新生児の補足に関しては、諸説あり解釈判断が難しいのが実情です。
新生児を診察し、採血をして結果を見て、補足するかどうかを決める病院もあるそうです。

過去記事にも書いていますが、経口摂取が上手く行っていれば、完母であっても生後2~3日目には体重減少は収束します。
こちらのお母さんの場合、ポジショニングやラッチオンは助産師がOKを出していたのに、4日目になっても赤ちゃんの体重が減少したということは、やはり分泌が今一歩だったのでしょう。
また、こちらのお母さんは、ご自身のおっぱいの分泌状況や哺乳量、赤ちゃんのおしっこの回数等を冷静にみておられて凄いなと思いました。
WHOとユニセフも、母乳以外のモノを補足するに関しては、「医学的適応」ということを謳っています。
今回はまさにそれだったのだと思います。
生まれた時間が準夜の終わりということですから、心情的にはちょっとは割引して待ってあげたいですが、日齢からみたおしっこの回数が確かに少な過ぎるので、糖水の補足は、止むを得なかったと思います。

その甲斐があったのか、産後5日目のおっぱいの分泌アップペース、急上昇ですな。
ホンマにグレイトですやん!
生下時体重が未記載なのでナンですが、仮に3000gくらいであれば、1回あたりの哺乳量が平均で30g前後で、退院後も頻回直母が出来るのであれば、このまま完母で突っ走れると思います。
待ては海路の日和あり!ですな。

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2012年8月15日 (水)

出来るだけひとりで寝かせた方が良いの?(2歳)

ううむ。
どうなんでしょう?

2歳ともなると、おっぱいを飲んでいる子よりも飲まなくなる子の方が圧倒的に多くなることは事実ですが、飲んでいなかったとしても、添い寝は止めてひとりでネンネさせるべきなのでしょうか?

確かに2歳やそこいらなのに、中には何の苦も無くひとりでネンネできるお子さんもいらっしゃるかと思います。
しかし、お父さんやお母さんのぬくもりを感じ、匂いに包まれて眠りにつくことをお子さん自身が求めているのであれば、「もう2歳なのに添い寝なんて甘やかし過ぎだわ。」と暦で区切って、それを拒むのは如何なものかと思います。
お子さんの安心感を強引に奪うようなことをして、自立心を養うもヘチマも無いと思います。

2歳のお子さんが「今日も一日お世話になりました。お疲れ様でした。それでは、この辺で休ませていただきます。」と三つ指ついて、ご挨拶して、ひとりでネンネしてくれたらそりゃあラクでしょうが、そんなことは、端から期待しない方が現実的ですよ。
夜、眠りにつく前に、お父さんやお母さんの大した負担にならないくらいの短時間、絵本を読んであげたり、子守唄を歌ってあげたり、背中をトントンしてあげるのは、入眠儀式として有効ですし、お子さんにとっては、明日の元気の源になるのではないかと思いますよ。

そうそう・・・余談ですが、お父さんやお母さんとの添い寝とは少し趣が異なりますが、ひとりっ子でない場合、兄弟姉妹と一緒だったら安心してネンネが出来る場合があります。
急かせるような働きかけをしても、自立心を養うにはマイナスですから、それだけは肝に銘じてくださいね。
子どもがまだ小さくて手がかかるうちは、「早く大きくなって欲しい。」「自立した子になって欲しい。」という気持ちについつい陥りがちですからね。

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2012年8月14日 (火)

ハプニング出産の当事者になってしまったら?

ハプニング出産~こんな言葉があるのかどうなのか知りませんが、ここでは一応、予定外の場所での出産の意味で使わせていただきます~の当事者になってしまったら・・・ということ、想定されたことがありますか?
臨月までに、大抵の妊婦さんは、陣痛が発来したり、破水したら病産院へ電話連絡をされ、入院準備自持参のうえ、速やかに受診⇒入院されることになるかと思います。
(勿論、診察の結果によっては、入院に至らず、一旦帰宅するように言われることもありますが。)

先日記事化した、臨月のレジャーとの絡み記事ですが、レジャーを強行して、渋滞に巻き込まれた最中に陣痛が発来したり、陣痛が発来したのに深夜帯のためタクシーが捕まらなかったり、「まだまだでしょ?」と余裕ぶっこいていたら、いきなり陣痛が強くなり身動きが取れなくなったり・・・といったことが原因で、図らずもハプニング出産(自宅出産・道端出産・車中出産など)になることがあります。

医療設備の整わない環境で、助産師も誰も居ないトコロで、ハプニング出産になるのは避けていただきたい。
だってね、万一赤ちゃんが仮死状態だったらどうしますか?
誰が速やかに蘇生術をするのですか?
万一、会陰裂傷で大量出血したらどうしますか?
誰が速やかに縫合したり、輸液したりするのですか?
出産は命がけなのですよ。
お母さんと赤ちゃんと二人の命がかかっているのです。
軽はずみな、安易な行動が命取りになることだってあるのです。

どうにもならない緊急事態になってしまったら、その際は119に電話して、事情を説明して救援をお願いするしかありません。
しかし、ハプニング出産は起こってから対策を立てるのではなく、予防が一番です。
これは大事なことなので、平時に旦那さんと話し合っておいてくださいね。
なので、これも万一ですが、旦那さんの方から臨月の妊婦さんであるあなたにレジャー計画を打診されたら、「この愚か者!」と一喝して、回し蹴りをしたうえで、計画は問答無用で却下してください。

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2012年8月13日 (月)

長期授乳時の片乳化について思うこと。

ヒトの左右のおっぱいの分泌は、必ずしもシンメトリーではありません。
そのせいか、長期授乳中の相当多くの方からご相談を受けるのは、「利き乳(良く出る、若しくはお子さんが好んでいる方)だけが残ってしまい、反対側は全く飲まなくなってしまったのですが、それでいいのでしょうか?」という現象についてです。

喋るおっぱい星人に言わせると、トラブルの有無を問わず、「味が全然違う。」「だから、右(左)しか飲まない。」のだそうです。
飲み手となる我が子の選択ですから、どんなに強力にお勧めしても、首を縦に振らないのではどうにもなりません。

飲まない⇒(溜まる⇔やがて分泌が低下する)⇒古くなる⇒不味くなる⇒更に飲まない・・・という負のスパイラルになっちゃうようですね。

まぁ、0歳児の授乳とは異なり、長期授乳ですから、おっぱいの果たす役割として、楽しみや精神安定のウェイトが月を追う毎に高まりますので、片乳になってもそれはそれでありのままに受け入れたらいいと思います。

但し、片乳は出来れば避けたいというのであれば、0歳児のうちから、非利き乳側から直母スタートすることを増やすように心掛けてください。
そうそう、意外な盲点は、添い乳のおっぱいです。
得手不得手もあるのでしょうが、同じ方からばかり長時間吸わせ続けるの片乳化促進の恐れがあるので、添い乳とはいえ、出来るだけ避け、左右均等にした方が良いと思います。

 

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2012年8月12日 (日)

完母であることが当然過ぎて。

SOLANINの勤務先はBFHなので、当然ですが、入院中から退院後も長く完母を続けていらっしゃるお母さんが圧倒的に多いというか殆どです。
完母に至るために(?)母乳育児合宿のような入院生活を乗り越えていらっしゃるので、ある意味凄いなとは思います。
しかし、私の気のせいかもしれませんが、逆に完母が当然過ぎて、有難味が分かっていない方も少なくないようなので、「こらっ!何やってんねん!」と、叱りつけたくなります。

「授乳間隔を3時間以上空けないようにというのは、一体、いつまでなんですか?」と、うんざり顔で聞いてくるお母さん。(←そういうことは、退院指導時や2週間健診で、きちんと説明していますがねぇ。)
(下手っぴちゃんゆえにシリンジ授乳で、吸啜トレーニングが必要だと説明しているのに)、こともあろうに勝手におばあちゃんが「母○実○」の哺乳瓶を買ってきて、使っているお母さん。(←こういうことをしでかすから、乳頭混乱になっちゃうのよねぇ。)
果ては、フッ素塗布のために歯科受診した際、歯科のドクターから、「虫歯になったら大変だから、1歳には断乳しないとねぇ。」と、言われ、唯々諾々と従っていること。(←そうならないように、どうすればいいかということは、マタニティクラスや2週間健診時や、サークル活動時に言ってますよ。この2つは両立できるんです。)

一度止めてしまったら、それを戻すことは、真っ暗な中で血を流しながら茨の道を進むようなものです。
地道に混合から完母を目指している方だって大勢いらっしゃることを知っている者としては、どうしても見過ごせないんですよね。
まぁ、もしかしたら、残念ながらその人にとっては、母乳育児なんてその程度(≒ちっとも大切じゃない)のものなのかもしれませんが。(涙)

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2012年8月11日 (土)

帝王切開後の頭痛とは?

<ご相談内容>
一人目の時にはなかったのですが、帝王切開時の腰椎麻酔の副作用なのか、今回術後二日目ぐらいから頭痛が出てきました。
起きている時頭がぐゎーんとしています。
なので母子同室も今は儘ならず、授乳室に行くか頭痛がひどい時は部屋に連れてきてもらっています。
横になっていると平気なのですがこの副作用よくあることなのでしょうか(>_<)

同室希望だったので横になっているとなんだか自分が情けなくなってきます。
看護師さんも日にち薬だからと無理しないでと言ってくれていますが、どのぐらい続くのでしょうか?
携帯で調べてみたら紅茶(カフェイン)が効くと書かれているのを見ましたがおっぱいにいいのかどうか…普段頭痛がない者なので頭が重いってこんなにしんどいのかと身に沁みています。

<SOLANINの回答>
通常帝王切開の場合、腰椎麻酔をすることがポピュラーかと思います。
腰椎麻酔のお薬は色々ありますが、主な副作用としては、手術中は血圧低下と徐脈、手術後は頭痛です。
横文字ではPDPHとも言われます。
相談者さんの場合、まさにこの手術後のPDPHに悩まされているわけですね。
座ったり立ったりすると、増悪します。
PDPHは数日のうちに徐々に軽快しますが、あまり頭を動かさない方が症状が落ち着き易いです。
ですので、こういう場合は、母子同室で全ての赤ちゃんのお世話をするのは却ってよくないと思います。
病棟の看護師さんの仰るように、PDPHの場合、病室に赤ちゃんを連れて来てもらい、添い乳をするとか、頭痛が酷い場合は、無理せず産科ドクターが処方してくださる鎮痛剤を内服をした方が良いと思います。
確かにPDPHにはカフェインも効くようですが、新生児はカフェインに対して特にデリケートだと思いますし、臨床的には、それ以外のお薬になるかと思います。
勿論、産科ドクターが処方してくださるお薬ですし、安心して痛みのコントロールのため内服してください。
胃腸の弱い方は、おなかが痛くなることもあるので、その場合は胃薬も処方してもらった方が良いかもしれません。

症状が落ち着けば、終日母子同室は可能です。
不甲斐ないなんて思わないでね。
病室に赤ちゃんを連れて来てもらった時や授乳室に通われた時、赤ちゃんが目覚めていたら、何度でも次のように語りかけてくださいね。
「お母さんの頭痛が治ったら、いつでも一緒に居られるからね。」
「○○ちゃんも寂しいだろうけど、お母さんも寂しいのよ。もう暫くの辛抱だから待っててね。」
「美味しいおっぱいが沢山出るように、お母さんは頑張るからね。」
・・・大丈夫、赤ちゃんはきちんと聞いてくれていますよ。
そして、お母さんが元気になるのを待ってくれていますからね。
焦らないでね。

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2012年8月10日 (金)

臨月のレジャーについて。

盛夏のレジャーって、そりゃあ楽しいですけど、気候のせいで疲れがハンパないものです。
この季節、妊婦さんで上にお子さんがいらっしゃる方は、旦那さんとレジャー計画を話し合う中で、「せめて1回くらい、海に連れて行ってあげなきゃ可哀想よね。」という展開になり、「片道1時間半から2時間くらいだったら大丈夫なんじゃないの?」と、比較的近場の海水浴場+温泉でまったり宿泊プランなぁんて感じでホテル予約しちゃったりしていませんか?

あ、いや、近場の旅行、いいですよ。
安定期だったら。
でもね、臨月でそういう旅行プランあげるのは無謀ですよ。
どの海水浴場も行楽地周辺も、往復の道路って大抵混みますからね。
只でさえ、キツい陽射しで日焼けしますから、数時間のうちに体力の消耗&抵抗力の低下ということも充分想定されるのです。
経産婦さんと言えども、出産にはかなりのエネルギーが消費されることは過去記事にも書きましたから、ご存知ですよね?
いつも元気な妊婦さんであっても、過信は禁物です。
こういう時って体調不良になるリスクが高いのですよ。
渋滞のさなかに破水したらどうしますか?
陣痛が始まったら、かかりつけの病産院にまで辿り着けるかしら?
まさかの車中出産になっちゃったらどうしますか?
救急車呼ぶのですか?
救急車呼ぶのだって、渋滞していたら、迅速な搬送なんてできませんよ。
・・・もっと、おなかの赤ちゃんのことを考えてあげましょうよ。
臨月のレジャー計画なんて、おなかの赤ちゃんの生命を軽く見ているとしか思えません。
親としての想像力の欠如にも程があるっていうか、酷い話です。
「無事だったからいいじゃん。」的な結果オーライにしちゃいけないのですよ。
えっ?ホテル予約?・・・何言っているんですか!
そんなものキャンセルすればいいんです!

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2012年8月 8日 (水)

ほぼ完ミですが、直母させる意味はありますか?(4ヶ月)

<ご相談内容>
ミルク育児推進病院で出産し、今の哺乳は直母2〜3回/日をほぼおしゃぶり代わりに咥えさせるくらいです。
分泌は、5〜6回指で圧迫したら、3本くらいジッと滲む程度です。
分泌は続かず、もちろん射乳もありません。
母乳育児推進派の助産師からも、「おっぱいはほぼストップしていますね。」と言われてしまいました。
今更頻回直母をしても、直母量的にはどうにもならないレベルだそうです。
栄養の主体はミルクです。
大体150〜160ml/回を4〜5回/日哺乳しています。
こんな状態なのに、何故か赤ちゃんはおっぱいを咥えても嫌がらず、吸いつきます。
おしゃぶり代わりであれば、いっそ本物のおしゃぶりを買って吸わせた方が良いのでしょうか?
完ミだったら乳頭混乱も無いでしょうし。
どんなものでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
そうですね。
確かに哺乳瓶のメーカーが同じなら、おしゃぶりを使っても理論上、乳頭混乱は起きないでしょう。
しかし、過去記事でも書いていますが、おしゃぶりは、中耳炎の発症率が高くなるアイテムなので、わざわざ買い求めて使うものではありませんよ。
おしゃぶりの使用は避けてくださいね。

量的には極僅かでも、赤ちゃんにおっぱいをあげることには免疫や栄養面で無意味な筈はありません。
また、嫌がることなく、おっぱいに吸いついてくれるなら、それはそれで顎を鍛えることにも繋がります。
天然おしゃぶりなら中耳炎のリスクはありませんからね。(笑)
強いて言うなら、母子双方に異存が無ければ、ミルクの前は必ずおっぱいを吸わせてもらうのが良いと思います。

 

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2012年8月 7日 (火)

乳首を噛まれて困っています。(1歳)

<ご相談内容>
1歳になる我が子はおっぱい星人です。
おっぱいが欲しくなれば、クッションを持ちあげてアピールしてきます。
最近悩んでいることは、物凄く頻繁におっぱいを噛まれることです。
私としては、恐らく分泌が低下してきているので、出なくて怒っているような気がします。
言い聞かせも試みましたが、全く視線を合わせてくれず困っています。
あまりの痛さに大きな声で叱ってしまいましたが、ゲラゲラと笑われてしまい、怒りが込み上げてきました。
頑張ってきたのに、授乳が恐怖になってしまい辛いです。

<SOLANINの回答>
噛まれてばかりのおっぱいタイムでは、さぞかし苦痛が大きいかとお察しします。
言い聞かせの際、目を合わせないのは、聞く耳を持たないのではなく、耳に痛いことだからです。
ただ、大きな声で叱った際に、ゲラゲラ笑ったのは、甲高い声で叱った時と同様、お母さんが喜んでくれたと勘違いしているからです。
さて、相談者さん自身の分析によれば、おっぱいの分泌低下が原因かもしれないとのことですが、であれば、飲み始めて数口目でガブリと噛むことが多い筈ですが、やはりそうでしょうか?
分泌をアップするのには、外気温が暑くて冷房に依存せざるを得ない夏場であっても、カラダを温めるたんぽぽ珈琲がいいのですが、もう愛飲されていますか?
未だでしたら、是非試してください。

それから、言い聞かせの際は、過去記事にもありますように、低い声、ドズの利いた声でお願いします。
叱る時も同様です。
お子さんがおっぱいが欲しくて、クッション持参される際に、「おっぱいは噛まないってお約束出来ますか?お約束出来る子は手を挙げて!」「噛んだら直ぐにおっぱいはストップだよ。分かりましたか?」と念押ししましょう。

★目を合わせて挙手をして約束通り噛まなければ、う~んと褒めてあげてね。
★お約束しますの意思表示として目を合わせて挙手したのに、途中で噛んだら、即おっぱいはストップです。
低い声で叱ってください。
お子さんが泣いても喚いても、そこは毅然とした態度を通してください。
★ニヤニヤ笑って挙手しようとしないのであれば、お約束するという気持ちに傾くまで≒目を合わせて挙手する迄、おっぱいはお預けです。
チャラチャラしていたらおっぱいは貰えないし、お母さんは本気なんだということを感じ取ってもらいましょう。

仮の話ですが、止むに止まれずお子さんがおっぱいを噛んだとして、その理由が、お母さんの食生活が乱れていたためおっぱいの味があまりにも酷い味で、耐えられなくて噛むのであれば、それはお子さんからの抗議的な警告ですから、例外的に受け入れるしかないでしょう。
そうでない理由で噛むのだとしたら、それはおっぱい星人の風上にも置けない行為です。
おっぱい星人であるからには最低限のマナーがあり、そのひとつが噛まないということです。
おっぱいを噛む行為だけは、お母さんは我慢して耐え忍んだり、許してはいけないことです。
これまで何度も同じことを繰り返してきたお子さんのようですから、そうではないお子さんよりも言い聞かせには時間を要するでしょう。
耳に痛いことを言い聞かせるには、目を逸らしたら覗き込むようにしてでも目を合わせて伝えていくことが大事です。
諦めずに根気よくいいきかせするしかありません。
また先日の記事のように、噛む直前には舌を引っ込めますから、その瞬間に乳首を抜くのも一案です。

そうそう、挙手させることは、言い聞かせをするうえで、そうでない場合よりも効果的だとPROLACTINさんも仰っていましたよ。
試してみてくださいね。
上手くいくことをお祈りしています。

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2012年8月 6日 (月)

出過ぎて怒ってしまう?(1ヶ月半)

<ご相談内容>
3回目の出産で、今回も完母です。
現在1ヶ月半です。
退院後黄疸がキツくなり、光線療法をすることになり、2日間ほど母子分離でしたが、必死に搾乳をしたので、今では分泌はそれ以前よりも多いくらいです。
3人目のせいか乳房の緊満はさほどでもなく、丸3時間空けば、少し張る程度です。
困っているのは、飲ませていて怒ることです。
毎回ではありませんし、落ち着いていれば普通に飲んでくれます。
食事には気をつけているので、味ではないと思うのですが。
乳児健診では、赤ちゃんの体重増加は順調と言われています。
ちなみに直母回数は10~12回/日です。

<SOLANINの回答>
この時期、完母で赤ちゃんの体重が順調に増えていて、授乳回数が10~12回/日であれば、丁度いいくらいではないかと思います。
母子分離中に一時的に出方が少なくなったのに対し、直ぐに対応されたので出方については充分リカバーできたと思われます。
3人目さんということもあり、乳房がパンパンに張ることは少ないのでしょうが、吸われる刺激でおっぱいがチャージされる時の勢いが急激で凄いのかなと思います。
陸に居ながら溺れるってヤツですな。
飲む時に怒るのは、味以外にも噴出するおっぱいに溺れそうな感じになるからかもしれません。
先搾りをしてから飲ませてあげましょう。
噴出の度合いが若干マイルドになりますから、溺れることは少なくなると思います。
また、おなかが空き過ぎるとどうしてもガツガツしがちなので、極限までの空腹は避けて、赤ちゃんの人格が崩壊しないうちに、見計らって飲ませてあげましょう。
それから、咥えさせる前に、「落ち着いて飲もうね。慌てると噎せるからね。」と声掛けしてあげましょうね。

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2012年8月 4日 (土)

乳房基底部マッサージの是非について。

妊娠中のおっぱいケアとして、乳房基底部マッサージ(つまり、乳房基底部に手を当て、乳房を揺らすというSMC式マッサージのようなおっぱい剥がし体操のようなアレです。)は、基本的にしなくていいと思います。

特に前回のお子さんの時、過分泌で乳房トラブルを繰り返したり、搾乳しないと乳房が暴れて大変だったというような経験のある場合は、止めておきましょう。

初産婦さんの場合は、出産後の分泌がいかほどのものなのかは未知数ですが、一般的に妊娠経過とともに順調に乳房が大きくなってきたり、開通マッサージをしてみたら、ジワジワ~タラタラ分泌しているのであれば、やはり不要かと思います。

強いて言うなら双子ちゃんの場合、初産婦さんであっても経産婦さんであっても、した方がいいかなと思います。
と申しますのも、管理入院中の妊婦さんにはご気分を害するようで申し訳ないのですが、次のようなことが想定されるからです。

①満期産まで保ってくれる可能性がおなかの赤ちゃんがひとりだけの方よりも低いこと。(途中で妊娠高血圧症候群が重症化して、救命優先で緊急帝王切開ということもあるかもしれません。)
②二人揃って2500g以上まで育つ可能性が低いこと。(妊娠週数その他諸々の条件を鑑みて。)
③そうなると、恐らく赤ちゃんたちは保育器に入って搾ったおっぱいを鼻腔から管で注入するか、哺乳瓶で飲ませるかという状況になることが想定されること。
④小さくても二人前のおっぱいを賄おうと思ったら、出産されて数日はともかく、ゆくゆくは一人前だけ賄えばいい方よりも沢山のおっぱいが必要であること。
⑤直母が上手く行けばいいけれど、口腔機能の発達が今イチで二人とも下手っぴちゃんだった場合、搾乳メインが続くので、容易に搾乳出来るようにするためには、おっぱいの分泌が常に多いほど、短時間で搾れるので、お母さんの身体的負担負担が減らせること。(例えば、二人前で80mlのおっぱいが必要だとして、充分に乳管開通していて、メ○ラ社の手動若しくは電動搾乳器を使ったとして、搾乳に要する時間が15~20分で済むのと30~40分もかかるのとでは、毎日のことですから疲労の度合いが違ってきますよね?疲労が蓄積するとおっぱいの分泌量も低下してきますからね。)
⑥直母による乳頭刺激が乏しければ、ひにちが経過してもおっぱいの分泌が勝手に増えることは期待できないこと。(定期的な乳頭刺激と1日7~8回以上のコンスタントな搾乳刺激があれば状況は改善しますが、病産院によっては帝王切開の場合、搾乳は乳房が張ってからという条件を出しておられるトコロもあるとのことですし、張らないタイプの方であれば、1回も搾ってもらえなかった方もいらっしゃるとか。また、赤ちゃんとの面会すら制限をされる場合もあります。お母さんが妊娠高血圧症候群や出血多量による重症の貧血等で病状が落ち着かなければ、やはり1日7~8回以上のコンスタントな搾乳をしたくても出来ないという事態も想定されます。)
・・・気が滅入りそうなことばかりかいて済みません。
そういうことって、言い方悪いですが、双子ちゃんのため管理入院中の妊婦さんに産婦人科医や助産師や看護師が言ってくれることってまず無いと思うのです。
だって、管理入院しているってことは、妊娠経過ができるだけ正常で週数を稼げることが最優先ですから。
切迫早産の気配もあり…だったら、尚更その傾向に拍車がかかります。
つまり、その妊婦さんの産後のおっぱいのことなんか誰も言わないし、妊婦さん自身も一日が過ぎていくのにやっとこさの心境ですから想定することが無いと思います。(要するに出産がゴールになり、産後の生活がイメージできない花畑妊婦と似通った状況に陥りがちなのです。)

そういう理由で、した方がいいと考えるわけです。
過去記事に書いているように、乳頭・乳輪を触るのとは異なり、乳房基底部を揺らすマッサージはおなかの張り(腹緊)には影響しないので。
直母できるようになるまでは、搾乳で分泌を賄うことも母乳育児をしていくうえでは大切なことですからね。

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2012年8月 3日 (金)

フットボール抱きの際の注意点とは?

フットボール抱きは帝王切開でおなかに傷のある方や、おなかがふくよかな方や乳房の大きめの方に合うと言われますが、勿論おなかに傷が無くても、おなかがふくよかでなくても、乳房が小さめの方でも出来なくはないです。

但し、その際はくれぐれもお母さんが赤ちゃんに覆い被さるのではなく、赤ちゃんをお母さんの方に引き寄せる感じでお願いします。
ただ、場合によっては、U字型クッションから手首に力を込めて大幅に赤ちゃんを持ち上げないと乳房に到達しないこともあります。
その場合はもう1段クッションを積み上げて、赤ちゃんのリフトアップ状態にならないように気を付けましょう。

また、頸の据わっていない赤ちゃんを支える際は、後頸部を支え、後頭部に手をあてないようにしてくださいね。
下向きになると、赤ちゃんは上口唇にしか力が掛からず、まともな哺乳ができなくなりますからね。

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2012年8月 2日 (木)

赤ちゃんの歯磨きは何分磨けばいいですか?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「赤ちゃんの歯は何分磨けばいいですか?(改訂版)」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

<ご相談内容>
8ヶ月で下顎に2本の歯が生えてきました。
可愛い歯を虫歯にしたくないんです。
何分位磨けばいいですか?
離乳食はよく食べても、主食大匙2、主菜小匙1、副菜小匙2程度で、実質1回食です。
大して進んでいません。

<SOLANINの回答>
うう~ん。
こりゃまた超マニュアル的な質問ですな。
乳幼児はオトナと違って、ちょっとでも厭だったり、飽きてしまうと動いたり泣いたりします。
口を閉じて磨かせてくれないこともあります。
何分磨けばいいのか?と尋ねられても、残念ですがそれは何ともお答えできないですね。(汗)
恐らく、歯科のドクターや衛生士さんにお尋ねになっても、同じことを仰るのではないかしら?
そりゃあ、暴れようが何だろうが、簀(す)巻きにして抑え込んで、専用の器械で口を抉じ開けさせたら、スムーズに磨けるでしょうが、それはするべきではないことですよね?
押さえ込んでゴシゴシ磨きをしたら、いっぺんで歯磨き嫌いになってしまうし、ゴシゴシ磨きをすると、粗造(そぞう)な乳歯は、エナメル質が削れてしまいかねませんからNGですね。

相談者さんの赤ちゃんの場合、まだ下顎に2本の乳歯が崩出したばかりです。
この可愛い歯を守ってあげるために第一に必要なのは、お母さんの指やガーゼ、歯ブラシをお口に入れても嫌がらないように慣れてもらうことです。
第二に必要なのは、食べさせるスプーン、お椀などの食器類をきっちり大人用と分けて感染対策をすることや口移しで食べさせないことです。
第三に必要なのは、早くから赤ちゃんせんべいやボーロ等の砂糖を含むお菓子をあげないようにすることです。
赤ちゃんの歯を守るためには、何分磨くかということよりも、これらの地道な虫歯予防を徹底していくことをまず優先してください。

 

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2012年8月 1日 (水)

混合から完母に移行したら昼間全然眠らない。(新生児)

<ご相談内容>
妊娠中から完母を目指しひたすらおっぱいケアを頑張ってきたものの、微弱陣痛のため出産までに55時間もかかってしまったことや、出血多量で貧血になったこともあり、おっぱいの立ち上がりが遅かった者です。
出産した産院は、母乳育児推進病院だったので、私が身動きできない間は、少なくとも1日8回以上、赤ちゃんを病室まで連れて来てくださり、授乳介助っていうんですか、ちゃんと咥えられるようにいつもお手伝いしてくださいました。
3日目から身動きが取れるようになったのですが、その段階でおっぱいは1~2本ジワ~っと滲む位の分泌でした。

 

残念ながら、6日目退院時で最高で12gの哺乳量だったので、ミルクは40~50ml×8回/日つまり、1日当り320ml~400mlは補足するように指導されました。
生後13日目に2週間健診を受け、その際退院時からの体重増加は37g/日あったのとおっぱいのコンディションも改善して来ていると言われ、ミルクの補足は100~120ml/日でいいでしょうと指導されました。
(その時の赤ちゃんの体重が3120gです。)

 

しかし、ミルクの減量をした途端、日中ひとりでは全く眠らなくなりました。
ミルクを補足する夜間(22時と1時の2回補足にしました。)はコテッと寝ます。
しかし、それ以外の時間はひとりではギャン泣きで、ほぼおっぱいにぶら下がっています。
今は実家だから誰かが抱っこしてくれるからいいのですが、自宅に戻れば旦那は帰宅も遅いし、家事や育児の手伝いは期待出来ません。
お聞きしたいのは、以下の2点です。
①ミルクの補足ってホントに100~120ml/日でいいものでしょうか?
②完母にしていくってこんなに大変なことのですか?

 

<SOLANINの回答>
ううむ。
悪いですが、早産や低出生体重児でなかったかとか、生下時体重や退院時体重、2週間健診時の1回哺乳量、退院時から実際に1日平均で何mlのミルクの補足をしていらっしゃったのか等の基本情報がバサッと抜けているため、即答は出来ないですね。(汗)
何か具体性のある回答をするからには、最低でも以下の情報は欲しいです。
★果たして入院中はどの程度ミルクの補足をしていらっしゃったのか?
★2週間健診の段階で、生下時体重を超えていたのか?
★このくらいの体重であれば、仮に直母回数(勿論しっかり飲めている≒3~5分で2クールはできていると換算して)が10回/日ならば、抜き打ちで1回哺乳量測定値が40~50g以上はあったのか?
★果たして上記のような直母が出来ていたのか?
眠りこけたり、1回の直母の殆どが1クールでくったりじゃなかったか?
★ミルクの補足が320~400mlと幅があり、補足量が違えば、減量できるミルクの量も全然違ってくるので、その辺りの認識を持っていらっしゃるのか?

 

それから、ここからは相談者さんではなくて、担当スタッフさんに言いたいのですが・・・
★ミルクの補足量を最大幅で400mlを100mlに減量するというのは、元々おっぱいの立ち上がりが遅れ、まだまだ飲み方が不安定なこの時期には些か大胆過ぎるのではないでしょうか?
というのも、確かにユニセフの規準(18~30g/日)よりは大きい値(37g/日)でしたが、このくらいの増加度であれば、ドンドン積極的にミルクを減量可能な増加度とは言えないのではないですか?(見解の相違でしょうかね?)
仮に対象が健常新生児ちゃんで3000g前後と仮定しても、どう控えめに考えても400~450ml/日の哺乳量が必要ですよね?
だけど、相談者さんの赤ちゃんは、退院時からのミルクの補足量が最大で400ml/日はあるわけですよ。
退院時までのミルクの補足が把握できてい私が言うのもナンですが、仮に補足量が20ml/回程度を8回未満/日程度の補足だったとしたら、退院後のミルクの補足量が倍増している≒一気に栄養状態が改善している⇒補足量から想定される体重増加度を超えた一時的且つ急激な体重増加が起こり得る状態・・・ですよね?
つまり、この体重増加度(37g/日)は、ホントに直母量の著しい増加があってのものと断言できるのでしょうか?
そこ迄言い切るのは微妙だとしたら、赤ちゃんのカラダに掛かる負荷を最小限に抑えようと配慮する必要がありますよね?
せめて30g/日の増加度を維持できる位の減量に留めておかないと、「ギャン泣き」や「ひとりで全然寝てくれない」状態になるのは目に見えていると思いますが、どうでしょう?
★一気に減量してダメだったら再びババ~ンと増やすというような一貫性のないことは、するべきではないことですよね。
★(相談者さんが書いていらっしゃらないだけだと信じたいのですが)再診日は、1週間以内に設定されていますよね?
ミルク減量を指示したからには、「果たしてその指導は適切だったのか?」という評価と責任を持つことが必要ですからね。
ミルクを減量したいというお母さんの気持ちに寄り添うことはいいことですが、事実を冷静に見極め、流されないことはもっと重要です。
完母を目指すあまりの拙速はいけないと思います。

 

その辺りのことが、何も分からないので、お答えしたくてもお答えできないです。
ただ、もしかすると、ミルクの補足量が少な過ぎる可能性が否定できないので、相談者さんにおかれましては、出来るだけ早く再診されることをお勧めします。

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