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2012年6月

2012年6月30日 (土)

お勧めしたい書籍『赤ちゃんはおっぱいが大すき』

今月23日に3人目をご出産されたメロディーズ♪ミズさん(以下ミズさんと表記します。)から過日教えていただいた書籍です。
教えていただき早速お取り寄せしてみました。
母乳子育てライフのマンガです。
著者はすずきともこさんです。

 

すずきさん自身。母乳育児の経験者で、現在はかながわ母乳育児の会の世話人スタッフとしてご活躍中です。
面白くて、分かり易い。
画風はほのぼのしてますな。
できればもう少し、絵の部分が大きくても良かったかなと思いますが・・・
勿論、内容的には、日本母乳の会の重鎮(!)でもある、聖マリアンナ医大の堀内勁ドクターが監修されていますから、間違いなしです。
昨年10月に発行されたばかりの本です。

 

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(127頁で1470円)
密林でも取り扱っているようです。

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2012年6月29日 (金)

野菜を食べなくて困る。(2歳8ヶ月)

<ご相談内容>
現在2歳8ヶ月、先週からおむつ卒業になった、おっぱい星人の女の子のママです。
「おっぱいはオレンジジュース味」と言い、毎日2度ほど楽しんでいます。
2ヶ月くらい前からおっぱいを飲む前に自ら儀式?をしはじめました。
両方の手の平をウサミミのようにおでこに当てて「おっぱいちゅー」と。

さて、そんな我が子ですが、体調管理のため、偏らない食事を心がけていますが、どうも食べムラ、野菜嫌いで困っています。
離乳食のときには何でも食べたのに・・・
これも成長なのでしょうか?

<SOLANINの回答>
2歳8ヶ月の喋るおっぱい星人のお嬢ちゃん、いよいよ哺乳前の儀式まで開始されたのですね。
可愛いですね。
まず、2歳女児といえば、美醜について意識が高まる頃なので、「これを食べたらプリキュアみたいに可愛くなるよ。」とか、テレビでお気に入りの女優さん・タレントさん或いはお母さん自らをを例に出し、「ママやあぁいう美人さんは、野菜をいっぱい食べてりからねぇ。美人さんになるには、これくらい食べなくっちゃ。」と説得しましょう。(笑)

もしくは便秘症であれば、「これを食べたらお尻が痛くならずにうんちが出るよ。」と言うのもアリだと思います。

次に、小さいからとは思わずに、相談者さんが許容できる範囲で結構ですから、調理をさせるのも良いです。
例えば、ニンジンの型抜きをする、お芋を洗う、エンドウ豆の鞘を剥く、スイトン(団子)を丸める・・・何でもいいです。
このくらいのことでしたら、キッチンもさほど汚れないし、手を切ったりすることも無いかと思います。

それから、バランスよく食べてほしいのは山々ですが、グループ内でどうにか一つでも食べられたら善しということで、ハードルを下げてください。
例えば、緑黄色野菜では、ピーマンは食べられないけれどニンジンなら食べられるのであれば、それでいいと思います。
ひと口でも食べられたら、オーバーに褒めちぎることは言うまでもありません。

味覚が発達するのは幼少期とは言われますが、小さい頃どうしても食べられなかったもの、美味しいとは思えなかったものが、小学生以降〜オトナになってから食べられるようになった・・・ということもあるかと思います。
今の嗜好が一生続くとは限りませんよ。

そうそう、細かくしてなら食べられるという子も居ますので、本人が細かくしてくれと言うのであればそれは構いませんが、本人の知らないうちに何かに混ぜ込んで判らないようにして食べさせるのは、発覚した時に、「お母さん、私を騙したわね!」となるリスクが高いので、SOLANINはお勧めしません。

参考までに、以前もご紹介させてもらったかと思いますが、井上キキさんという方が食育関係のブログを開設していらっしゃいますよ。
同じ雨風呂だし、一度訪問されてもいいのでは?
ただ、井上キキさんもお忙しい方なので、質問の際はきちんと記事を拝読されてからにしてくださいね。

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2012年6月28日 (木)

銀杏はあまり沢山食べちゃダメですよ。

季節外れですが、先日頂き物の銀杏(ぎんなん)を炒って食べました。
熱々の炒り立て銀杏に塩を付けて食べるとオツな味がしましたが、この銀杏、食べ過ぎるといけないということをご存知ですか?

年配者から聞いたことがあるかもしれませんが、銀杏は、古来から食用・薬用両方で口にするものでしたが、摂取量が多過ぎると、中毒を起こします。
確か4‘-メトキシピリドキシンという含有物質が、ビタミンB6のはたらきを妨害するのです。
つまり、銀杏の過剰摂取は、直にビタミンB6欠乏に繋がり易いということですね。

そういえば、今から10年(いや、もっと前か?)くらい前、銀杏中毒で入院した2歳児に遭遇したことがありましたっけ。
てんかんの既往歴は無く、発熱を伴わないから熱性痙攣でもないし・・・
とある祝日に、泡を吹いて、痙攣して、意識が朦朧としているという状態で、当初は何だろう?という感じでした。お家の方に尋ねても原因が分からず、小児科ドクターも緊迫した表情で対処していらっしゃいましたが、何かの拍子に、その2歳児のおじいちゃんが、孫の欲しがるままに銀杏を焼いては殻を剥き、食べさせていたことが発覚しました。
おじいちゃんが、「10~20粒くらい食べさせたと思う。」と証言したので、一般的に年の数だけ以上食べさせたから、銀杏中毒だろうということになり、適切な対処を取り、事無きを得ました。

たかが銀杏、されど銀杏。
おっぱいは欲しがるままにあげてもいいのですが、銀杏はそういうわけにはいかないので、くれぐれもご注意くださいね。

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2012年6月27日 (水)

Cホールドで直母量アップを狙う!

乳頭・乳輪鵞口瘡でもないのに、乳輪がツートーンになっている場合、分泌量に対して哺乳量が少ないことが多いです。
浅飲みだからねぇ、当然と言えばそれまでなのですが・・・
過日、SOLANINは、“モミモミ直母はしないでいただきたいです。”と“乳輪がツートーンなのに、乳頭・乳輪鵞口瘡じゃないの?”という記事を書きましたが、憶えていらっしゃいますかな?
あれらの記事とも絡んできていますので、未読の方は話が繋がるように、ご一読くださいね。

さて、困った浅飲みベビーへの対策は、ラクテーションの先生たちが仰るところのCホールドっていうヤツですかねぇ・・・あれがいいです。
浅飲みベビーは勿論立て抱きにして、そういう感じで乳房基底部付近から、大きく掴んで圧迫授乳しましょう。
そうすると、昔風に言うトコロの乳管洞(SOLANIN流に言えば、おっぱいのスウィートスポットですな。)が乳頭方向へせり出す感じになり、同じ深さ・位置で直母をする際、ひとくちでも多く飲めるようになります。
「ホンマかいな?」と思ったアナタ、Cホールドの有無でおっぱいのスウィートスポットの同じ部位に指を当て、同じ圧で搾乳して比較してください。
明らかに違うと思いますよ。

ういう理由から、立て抱きでCホールド圧迫授乳をすれば、浅飲みベビーの場合、哺乳量が増えるので、是非試してみましょう♪

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2012年6月26日 (火)

指示された量を補足したくても眠り始める。(1ヶ月半)

<ご相談内容>
混合栄養で赤ちゃんを育てています。(体重は生下時2850g⇒現在3700g)
ウチの子は生後1ヶ月迄直母は1日たったの1回、それも3分1クールできるかどうかという哺乳意欲に欠ける赤ちゃんでした。
おっぱいを咥えるまでに30分くらいかかるのもザラで、やっと咥えたか?と思いきや白眼を剥いて眠る有様でした。(泣)
さて、そんなウチの子も1ヶ半になり、授乳2回に1回はまともな直母ができるようになりました。
しかしながら、左右トータル15分程度の直母の後は、やはり白眼を剥いて眠ることには変わりなく、スタミナ切れなのか、搾乳・ミルクの補足分を「母○相○室®」で与えていますが、既定の50ml/回の哺乳がこなせないこともしばしばです。
最近はまともに直母できたら30~40g/回は哺乳出来ますが、ヤル気のない時は相変わらずヒトケタです。
補足の内訳ですが、搾乳は大体100ml/日、ミルクが300ml/日で合計400ml/日です。
補足をしなければ全く育たず、かといって補足メインでは直母のチカラが養われず・・・どうしたらいいでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
そうですね。
正確な日齢が不明なので、おおまかなことしか言えませんが、体重増加から推定して、決して補足量は多過ぎではないし、少な過ぎということもなさそうです。
やはり、このお子さんには補足として400ml/日は発育のためには必要な量だとSOLANINもそう思います。

直母の後に難易度が高い哺乳瓶を使っていることを割り引いても、左右トータル15分程度の哺乳と言えば4分2クール弱?その程度でクタクタになるということはやはり未だにスタミナ不足なのか?と言うことは否定できないですね。
直母を頑張りたいお母さんの気持ちは理解出来ますが、補足をしなくては発育に危険信号が点滅しかねない状態ですから、直母は割り切って5分1クール程度でささっと補足に移れば良いと思います。
搾乳とミルクを混和して哺乳瓶で与えると、飲み残した際に、搾乳の分がとても勿体なく感じます。
ですので、面倒でも搾乳とミルクは分けてボトルに詰めてあげましょう。
勿論、搾乳が先です。
問題なく50ml/回の補足ができたのに、まだ物足りなさそうであれば、改めて直母すればいいのです。
また、直母を5分1クール程度/回に留めているにもかかわらず、白眼を剥いてしまい補足分がきっちり哺乳できない場合は、止むを得ないので、次回・次々回に補足量を増やして、1日トータルの補足量が指示量を下回らないように気をつけてくださいね。

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2012年6月25日 (月)

産後の便秘予防と解消には昆布がいいのかな?

暫く前に、同じようなタイトルで、アロエバージョンを書きました。
今回は、「では、昆布だったらどうなのか?」について、お話ししたいと思います。(笑)
昆布の成分の1/4はアルギン酸です。
このアルギン酸は、便秘予防と解消に効果的と言われる食物繊維と同様、体内で吸収されることが無く、排便を促すのに効果的な物質です。
あっ、勿論ですが、昆布にも食物繊維は多く含まれますよ。
とろろ昆布でもいいし、SOLANINは出汁に使った昆布を四角に切って、塩分控えめの佃煮にしています。
(塩昆布風発酵食品も個人的には気に入っています。)

但し、体質的にヨード禁の方は海藻系はNGですので、気をつけてくださいね。
そうでなければ、便秘予防と解消に昆布はいいですよ。
海藻としては昆布のほかに、ヒジキ・ワカメなども食物繊維の宝庫ですね。
塩分を添加していない10〜20cm位の棒状に乾燥させたワカメも、揉んでご飯にふりかけたり、そのままバリバリ食べたりできるから、お手軽に摂取できるのでお勧めですね。

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2012年6月24日 (日)

乳輪がツートーンなのに、乳頭・乳輪鵞口瘡じゃないの?

SOLANINは過去記事で、乳頭・乳輪鵞口瘡になると、患部とその周辺の乳頭・乳輪の色が変わり、ツートーンになることを書きました。
それは間違いありません。
そしてその場合、灼熱感のある痛みを伴ったり、乳頭側面にクラックが入っていて、時にはそこから黄色い滲出液が見られることもあります。

では、乳頭・乳輪鵞口瘡でもないのに乳輪の中央と周辺で色が変わり、ツートーンになるのはどんな場合なのでしょうか?
月齢で言えば1ヶ月以上経ったし、赤ちゃんのお口が生まれつきおちょぼ口ではないのに、ラッチオンが上手く出来なくて、1回あたりの哺乳量も少なめで、要するに浅飲み状態が固定化している場合です。
勿論、乳輪の面積は人それぞれですから、相対的に浅飲みになることもあるかもしれませんが、いわゆる普通サイズの乳輪なのに、赤ちゃんも3500gとか4000gを越えてもなお、乳輪の中央と周辺で色が変わり、ツートーンになっているのですね。
そしてその場合、灼熱感やクラックや浸出液は無縁であることが大きな違いです。

対策としては、圧迫授乳がお勧めです。
恐らくそうするしか他に改善の手段は無いと思われます。圧迫授乳といってもやり方はひとつではないので、近日中にアップする記事でその説明をしますね。

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2012年6月23日 (土)

モミモミ直母はしないでいただきたいです。

乳房にしこりが出来た時や眠りがちの赤ちゃんのお母さんが、やりがちなのが、乳房をモミモミしながらの直母です。
もう殆ど看護師さんが血圧測定をする時にゴム球をシュポシュポするかの如く、最初から最後までエンドレスでやってる方もちらほらいらっしゃいますね。
乳房のしこりは早く解消したいし、眠りがちな赤ちゃんにはひとくちでも多くおっぱいを飲ませてあげたいという気持ちは痛いほど分かります。

しかし、モミモミしながらの直母は乳腺組織を傷める恐れがありますし、流し込み直母を助長するようなものですし、漸く舌で捉えた乳頭乳輪がつるんと外れてしまいがちで、効果的なラッチオンのマスターの妨げになります。
いつもよりも沢山飲んでくれるかな?と哺乳量測定しても、期待外れの量にしかならないのですね。

以上の理由から、モミモミしながらの直母はしないでくださいね。

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2012年6月22日 (金)

湯上りの赤ちゃんのボディ、どんな拭き方してますか?

赤ちゃんの皮膚がどんなに薄いのかは、読者のみなさんはもうご存知ですよね?
だけど、沐浴の段階でも、大きなお風呂デビューした後でも、湯上りにボディを拭いてあげる際、どんな拭き方をしていますか?

もしかして、拭き残しのないようにゴシゴシと拭いていませんか?
あっ、勿論髪の毛がメッチャ豊かな赤ちゃんもいらっしゃいますから、髪の毛はゴシゴシ拭いていただいて結構です。

でも、ボディはですね、ゴシゴシはいけませんぞ。
押さえ拭きにしてください。
えっ?
そんな拭き方で、水分が拭きとれるのか?ですって?

はい。
大丈夫です。
押さえ拭きした後、赤ちゃんの背中や肩周りの毛(ぜい毛といいます)、立っていますよね?
皮膚に水分が残っていたら、毛は貼り着いています。
でも、違いますでしょ?
皮膚にストレスを掛けない拭き方をしてあげましょうね。

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2012年6月21日 (木)

30秒くらい待ってください!

赤ちゃんのラッチオンが浅くて乳頭が発赤したり、亀裂が入ったりすることってあるかと思います。
助産師に確認しながら、修正していくことになるかと思いますが、修正が上手く行っている場合は含ませて30秒くらい経過したら痛みが麻痺ってくるっていうか、耐えられるレベルになる筈です。
傷が治りきるまでは、30秒くらいは奥歯食いしばるくらい痛く感じることは想定内です。
逆に30秒くらい経過しても痛みが収まりきらない場合は、とことんラッチオンが浅いってことです。
赤ちゃんの口角にお母さんの指を入れて、そうっと離しましょう。
「私さえ辛抱すればいいのだわ。」なんて思っても、百害あって一利無しです。
だってね、赤ちゃんの浅いラッチオンを増長させているだけですから。
痛い・時間ばかり過ぎて行く・なのにちっとも量が飲めない(分泌に問題ないと言われているのに・・・)であれば、赤ちゃんのお口から乳頭を離すのを躊躇わないでね。
「大きなお口を開けて、パクっと咥えてね。」と声を掛けながら、修正しましょう。

そうそう、ラッチオンから30秒くらいが痛いから、どうしても長く吸いつかせようとするお母さんって多いのですが、そうすると、乳頭がふやけて余計に傷が付き易くなりますから、乳頭のダメージがある場合は片方3分くらいで左右チェンジしてお代りするようにしていってくださいね。

 

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2012年6月20日 (水)

赤ちゃんに必要な葉酸は大抵おっぱいで賄える?

悪性貧血って聞いたことがありますか?
悪性貧血はビタミンB12や葉酸の不足で起こるタイプの貧血です。
葉酸は妊娠前後3ヶ月は普段よりも沢山摂取することが推奨されている栄養素の一つであることは読者のみなさんだったらご存知かと思います。

授乳中の葉酸の推奨摂取量は妊婦さんよりも若干少なめで確か340μgです。
葉酸が多く含まれる食品は、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー、グリーンアスパラ、春菊等の野菜の他に、焼き海苔、大豆製品(納豆も)、マンゴー、イチゴ、ライチ、甘栗等にも含まれます。(よく、野菜1日350g摂取とか言われますが、そのくらい摂取していれば普通は推奨量程度は賄えるとのことです。)
注意点としては葉酸は水溶性ビタミンなので、水に溶け易いことと、光と熱に弱いことです。
調理方法としては、煮物よりもスープの方がいいですね。
バランスの良いお食事を摂取していれば葉酸不足になることはまず無いのでしょうが、たまたま推奨摂取量よりも少なかったとして、それでもお母さんが100~200μgは摂取していれば、1日当り発育に必要な哺乳量が飲めているのであれば、おっぱいには40~70μg含まれるそうです。
(ちなみに1日当たりの赤ちゃんの葉酸の目安量は0~5ヶ月児が40μgで、6~11ヶ月児が65μgだそうです。)

おっぱいで育つ赤ちゃんはお母さんのお食事⇒おっぱいを通して、葉酸の補給ができるのだそうです。
素晴らしいメカニズムだと思いませんか?

※なお、サプリメントからの摂取の場合、過剰摂取にならないように注意しましょう。ちなみに葉酸の1日の上限量は1000μg(=1mg)なので、不足は良くないものの、過ぎたるは何とやらなので・・・
また、この記事は野菜嫌いのお母さんを正当化する意図はありませんので、くれぐれも誤解しないでくださいね。

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2012年6月19日 (火)

出産で消費するカロリーってどのくらいですか?

<ご相談内容>
出産で消費するカロリーってどのくらいですか?

<SOLANINの回答>
出産に要する時間には個人差があるので一概には言えないのですが、初産婦さんの平均が12~16時間と言われています。(←これには本陣痛までに費やした時間は含まれません。)
陣痛を乗り切るのに必要なエネルギーはこの平均的な時間を要したと仮定して、およそ2000Kcalと言われています。
陣痛が開始してから終わるまでにこれだけのエネルギーを摂取することは難しいので、産婦さんのカラダに蓄えられた糖質と脂質を切り崩して使うことになります。
万一長丁場になれば、更にエネルギーが必要になってきます。
エネルギー不足になるとあるリスクが起きますよね?
憶えていますかな?過去記事にも書きましたよ。
そう、微弱陣痛です。
ですので、陣痛の最中は最低限の体力維持をするためにも、出された給食は出来るだけ食べましょう。
お箸を持って食べるのが辛いならば、簡単に口に放り込めるものでもいいです。
例えばおにぎり、一口サイズのサンドウィッチ、バナナ、ゼリーなどです。
勿論、水分も大事なので、お茶・お水・スポーツドリンクなどを補給しましょうね。

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2012年6月18日 (月)

産後の便秘予防と解消にはアロエがいいのかな?

突然ですが、年配者から便秘予防に効果があるよとアロエジュースを服用するように勧められたことのあるお母さん、意外と多いのではないかと思います。
アロエの成分は複雑なのですが、その中のアロインという成分には強い緩下作用があるので、便秘予防と解消のためということなのでしょうね。
ちなみに成人のアロエエキス(←アロエそのものではなく、アロエ抽出分のこと)の基準摂取量は、50〜300mg/日とされています。
(余談ですがこの基準摂取量に相当するのは、キダチアロエであれは15g程度、アロエベラ生葉であれば20g程度だそうです。)
アロエエキスを高濃度(≒50%以上)含有したアロエジュ―スやアロエジェルにはアロインという成分も沢山含まれているので、母乳育児中のお母さんは、できるだけ避けた方がいいです。

何故かと申しますと、母乳育児中のお母さんが基準摂取量内のアロエエキスであっても服用すると、赤ちゃんの10〜33%にうんちの回数が増えたという報告があるからです。
しかも、疝痛(せんつう・・・刺し込むような強い痛み)を伴う下痢を起こすことがあるそうですから、このアロインという成分は、かなり母乳に移行するのでしょうね。

早とちりしないでいただきたいのですが、市販されているアロエ入りヨーグルトなどに含まれるアロエ加工食品には、これらの症状を惹き起す可能性のある、アロインはほぼ含まれていないので、心配には及ばないでしょう。
アロエの薬効は多岐にわたり素晴らしいと思いますが、こと、母乳育児中のお母さんがアロエエキスを高濃度(≒50%以上)含有したアロエジュ―スやアロエジェルを摂取されることは、赤ちゃんへの影響を考えると、できるだけ避けた方がいいと思います。

あっ、言わずもがなですが、アロエエキスを高濃度(≒50%以上)含有したアロエジュ―スやアロエジェルの摂取は、妊婦さんや乳幼児は必ず避けてくださいね。

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2012年6月17日 (日)

離乳食を減らして乳腺炎を治す?(10ヶ月)

<ご相談内容>
10ヶ月の我が子は、月齢相当以上に体重のあるおっぱい星人なのですが、最近漸く食べるスイッチが入り、2回食なのですが、1回につき主食5倍粥大匙2、主菜15g弱、副菜20gは食べてくれるようになって来ました。
(ちなみに歯は4本生えています。)
離乳食の後におっぱいをあげていたのですが、最近乳腺炎を繰り返し、助産院でマッサージをしてもらったら、「それはその月齢の赤ちゃんとして食べさせ過ぎです。離乳食のせいで乳腺炎になったのだから、主食も主菜も副菜も半分の量にしなさい。」と指導されました。
そのお蔭なのか乳腺炎の方は良くなったのですが、反面遊び飲みをするようになり、この1ヶ月体重が100gしか増えませんでした。
パーセンタイルグラフ内の体重ではありますが、増え方が少ないですよね?
このままで良いのでしょうか?

<SOLANINの回答>
は?
良いワケがないに決まってるじゃありませんか!
確かにSOLANINも乳腺炎を早く治してもらいたい一心で、あくまで緊急避難的対応として、「1~2日だけおっぱい最優先で飲ませてください。その間は離乳食を控えてもらえますか?」的なことをお願いすることは稀にあります。
一瞬、相談者さんの赤ちゃんはおっぱい星人とは思えないくらい(≒授乳・離乳の支援ガイドに書いてある目安量以上)にガツガツと食べているのかしらと思いかけましたが、読み進めて行くうちに、このくらいの摂取量(≒授乳・離乳の支援ガイドに書いてある目安量と同等か若干少なめくらい)であれば、お母さんを乳腺炎にする元凶として槍玉にあげるには根拠が薄いと思いました。

相談者さんのお言葉から察するに、相談者さんが乳腺炎を繰り返している理由が分泌過多なのであれば、常態的対応として赤ちゃんの離乳食の量を減らすのではなく、お母さんのお食事の質や量を調整するのがスジだと思います。
だって、冷静に考えれば、離乳食の量を半減させても、遊び飲みをするようになり、どんどん達者に動き回るようになったのですから、そういう状況下では赤ちゃんの体重が増えなくなるに決まっているじゃありませんか。

いくら赤ちゃんの発育は体重増加が全てではないにしても、乳腺炎対策だったとしても、だからと言って常態的対応として、決してガツガツと過剰な食べ方をしているわけでもない赤ちゃんの離乳食を減らすやり方は、赤ちゃんの体重増加を妨げる恐れがあるので、間違った対応だとSOLANINは考えます。

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2012年6月16日 (土)

チョコはいつから食べさせていいですか?(6ヶ月)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「チョコはいつから食べさせていいですか?(6ヶ月)(改訂版) 」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

<ご相談内容>
我が子は6ヶ月になります。
完母で問題なく育っていますが、まだ歯は生えていません。
私自身がチョコレートが好きで、たまにほんの少し食べることがリフレッシュになっています。
ボチボチ離乳食を開始できる月齢にもなったので、子どもにもチョコの美味しさを味わわせてあげたいのですが、まだ早いでしょうか?
歯が生えてから甘いものを食べさせると虫歯リスクが高くなるのですよね?
であれば、歯の生えていない今だったら、そういうリスクがないのでは?とふと思ったものですから・・・

<SOLANINの回答>
そうですか、完母で6ヶ月。
今まで何事も無く育ってくれて良かったですね。
チョコレートは相談者さんの好物なのですね。
それで、赤ちゃんにもチョコを食べさせてあげられるようになるのはいつ頃がいいのか?ということですね?

虫歯のリスク、どうすればなり易いか?いかにして予防していくか?と言うことは、過去記事にもわんさか書いてきたので、ご存知かと思いますので、この記事では割愛させていただきますが、ううむ。
相談者さんはSOLANINをおちょくっているのではないのですよね?

虫歯菌はエナメル質のように硬いものがあって初めて生きていくので、確かにまだ歯が生えていない間は、赤ちゃんのお口の中で虫歯菌が増殖する・・・ということは考え難いのですが、だからと言って、チョコのようにお砂糖が沢山入っていて甘くて濃ゆい味の食べ物を赤ちゃんにあげるということは、これから赤ちゃんの味覚を育てていくという観点やお母さんがお口の中のケア(毎日食後やおやすみ前に清潔なガーゼで拭いたり、歯磨きをする習慣&それも嫌がらずにさせてくれるレベル)がまだであるという観点から考えても、不適切ではないかと考えます。
ご自身の好物を分かち合いたいというお気持ちは理解出来なくはないですが、これから周囲の大人たちによる「甘いもの攻撃」を何度となく潜り抜け、かわしていかねばならないのが現実です。
少なくとも相談者さんが、我が子の味覚を育み、可愛い歯を虫歯にしたくないという価値観をお持ちでしたら、赤ちゃんのチョコをあげようという考えは捨ててもらった方が良いと思いますよ。
子どもの歯を守ることに日夜腐心していらっしゃる歯科のドクターは、「甘いモノの味を憶えさせるのは、なるべく後にしましょう。できるだけ3歳以降にしてください。もちろんお口のケアがしっかりできるという前提ですが。」と指導されています。
ちなみにSOLANINは、子どもが3人居ますが、3人とも3歳までにチョコを食べさせた経験は無いです。
もしかしたら私の知らないうちに近所のお子さんから勝手に貰って食べたことや、保育園で食べたことがあるかもしれないですが、「お母さん、チョコ食べたい。チョコ買って!」とねだられたことは皆無でしたよ。
勿論3人とも虫歯は無かったです。

 

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2012年6月15日 (金)

搾乳器で搾るから乳腺炎になるって?(6ヶ月)

<ご相談内容>
1日の直母回数は新生児の頃と大して変わらない(平均10回/日)6ヶ月の赤ちゃんの母です。
月齢相当の発達をしていますし、体重はグラグの真ん中辺りをキープしています。
離乳食はまだ始まったばかりで、数口お粥を食べている程度です。
私は釣鐘型の乳房で、下とか脇の辺りが残り易いタイプなのですが、最近ウチの子はちょくちょく遊び飲みをするので、乳房がスッキリしない時(頻度としては2~5回/週)限定で、手持ちのメ○ラ社のハ○モ○ーを使って40~50ml/回の搾乳をしています。
以前は10日に1回のペースで酷いうっ滞性乳腺炎を繰り返していましたが、最近はそういうことはめっきり少なくなり、おっぱいをあげるのが漸く楽しくなってきて、自分としては良い感じだと思っていました。
ところが先日、そのことを育児サークルで世話役の助産師さんに話したら、「そんなことをしているから乳腺炎を繰り返していたのよ。だいたい、搾乳器なんて使うもんじゃないわよ。やるのだったら手で搾りなさい。」とえらい剣幕で叱られました。
手搾りの方法は別の助産師さんに教えてもらったことがあり、出来なくはないですが、元来私は不器用なので、物凄く時間が掛かるし、肩凝りで腱鞘炎になりかけなので、到底続けてはできないと思います。
私のような搾乳スタイルは乳腺炎の元なのでしょうか?

<SOLANINの回答>
乳房のコンディションをみながら搾乳器で搾ったら乳腺炎になるのか?という質問のようですが、結論から言えば、違うと思います。
そりゃあ、吸引圧がべらぼうに強い搾乳器で、分泌過多が明白な乳房コンディションで、授乳の度に昔の人の言ったように「乳房がカラになるまで搾る。」ようなことをしたら、アカンでしょうね。

また、搾乳器を使って痛く感じたり、不快な感じがするのであれば、乳管に負荷が掛かり過ぎている目安になりますから、中断すべきです。
しかし、そういうことはなさそうですね。
メーカーはメ○ラ社ですし、機種はハ○モ○ーですからね。
寧ろ、たまに搾乳をすることで、乳房コンディションを整えられるようになったのですから、SOLANINとしては、相談者さんは逆に上手な使い方ができているのでは?とお見受けしました。

手で搾れたらそれで良いと思いますが、得手の善し悪しもあるでしょうし、あまり上手くできないのに無理に頑張ってするものではないと思います。

搾乳器を使うとホントに乳腺炎になるのだとしたら、理論的には全国のNICU/GCUに赤ちゃんが居て、搾乳や冷凍母乳を届けていたり、仕事復帰が早くて搾乳器を使っているお母さんたちの殆どが、乳腺炎を繰り返しているってことになりますやん?
でも、そんな話は聞いたことが無いですよね?
ご理解いただけましたか?
注)助産師の中には搾乳器アレルギーなのか、何故か極端に搾乳器を使うことを嫌う方達が居るようです。

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2012年6月14日 (木)

お昼寝はドライブかおんぶしかダメなのは何故?

<ご相談内容>
1歳4ヶ月のおっぱい星人の母です。
3ヶ月以降は完母です。
おっぱいトラブルは今まで一度も無く、離乳食も少しずつではありますが、ボチボチ食べてくれています。
10ヶ月までは寝かしつけは全て添い乳でした。
10ヶ月からは座って授乳⇒抱っこで寝かしつけ⇒布団に降ろす
11ヶ月からはリビングで授乳⇒寝室に移動⇒お気に入りのぬいぐるみとお母さんの3人で布団でゴロゴロ⇒お母さんは寝たフリ・・・です。

時にはリビングでおっぱいを飲んでいて寝てしまう日もありますが、夜は「おやすみなさいモード」が出来ていると思います。
夜中は一度目覚めるのですが、セルフの添い乳で寝てしまい、夜泣きはまだ一度も無いです。
けれども、昼間は「おやすみなさいモード」が作動せず、車に乗るか抱っこ紐以外では添い乳でないと寝ません。
特に困っているわけではないのですが、何故なんでしょう?
小さな疑問です。

<SOLANINの回答>
もしかしてネントレをされているのですか?
夜の寝かしつけをおっぱいからワンクッション(ツークッションか?)置いていらっしゃるので、おっぱいとネンネが直結せず、「おやすみモード」が出来ていらっしゃるので、夜間の添い乳も1回で済んでいるのかな?と思います。
また、おっぱい星人にとって添い乳は一番手取り早く眠るための手段なので、以下は添い乳以外の方法で眠る手段が昼間は限定されていて、夜間の「おやすみモード」が作動しない理由について推理したいと思います。
確かに、なんでだろう?って思っちゃいますよね。
昼間と夜間の眠りの違いは、恐らく陽射しを含めての周囲の環境の明るさの違いのせいで、睡眠の深さやリズムが質的に違うということもあるのではないでしょうか?(一種の睡眠障害の方の場合、昼夜逆転ということもあるのでしょうが、ノーマルなコンディションであれば、そういうことはまず無いと思います。)
一般的におっぱい星人の赤ちゃんの場合、新生児以降であっても昼間3時間以上連続でぐっすりと眠ることは稀ですよね?(病気で衰弱している時はズルズルと眠ったり、服用したお薬の影響で眠りこけることはあるでしょうが、ノーマルなコンディションであれば、そういうことはまず無いと思います。)

つまり、1歳4ヶ月のお子さんのカラダには、体力的にはまだ昼寝を必要としているのです。
しかし、夜間の睡眠の質が良いと思われますので、必ずしも熟睡でなければならないほどに体力に欠けるわけではないのです。
熟睡には至らなくても、うたた寝程度で充分なのでしょう。(もしも、うたた寝程度では慢性的に睡眠不足になるのであれば、抵抗力が低下するでしょうし、病気に罹り易くなるでしょう。でも、相談者さんのお子さんはそういうことはないようですからね。)
そして、うたた寝にはもってこいの条件が揺れなので、ドライブ中やおんぶをされながらの状態こそが、相談者さんのお子さんにとって昼寝の際の「おやすみモード」なのだと思います。

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2012年6月13日 (水)

癒着胎盤って聞いたことがありますか?

たま 癒着胎盤(ゆちゃくたいばん)って聞いたことがありますか?
通常お産が進み、赤ちゃんが生まれると、暫く後(通常30分以内)に自然に胎盤が剥離して出てきます。
出産経験のある女性だったら、その流れは理解できると思います。
出産は赤ちゃんが生まれたら終了!・・・ではなく、胎盤が出て初めて無事終了と言えるものなのですね。

ところが、癒着胎盤の場合、赤ちゃんが生まれた後に、当然起こり得るであろうタイミングに自然に胎盤が剥離せず外に出て来ません。
ですので、こればかりは妊娠中に診断することは不可能です。
まだバリバリの癒着胎盤だったかどうかの明確な診断は子宮摘出をして病理検査をしてから出されるものでもあるので、自然に剥離しなかったものの産婦人科ドクターが手を使って剥離が出来て、子宮摘出せずに済んだ場合は、付着胎盤といいます。
どうしてこのような事態になるのか、原因として考えられることは幾つかあります。
例えば、子宮内膜がたまたま上手く形成されなかったり、流産の処置や中絶の処置や子宮の手術後(以前に筋腫核出術とか帝王切開の経験があるとか)の痕などのの位置に着床してしまったり、前置胎盤だったり、頻産婦(出産経験が多い方)だったりすると、そうでない場合よりもなり易いそうです。
でも、そういう経緯が皆無であっても、なってしまうこともあります。

発症頻度は癒着胎盤は0.01%、付着胎盤は0.3%と報告されています。
癒着胎盤の恐ろしさは、出血多量による生命の危機です。
付着胎盤の用手剥離の際にも、1~2リッター超えの出血を伴うことは、ザラにあります。
出産は病気ではないし、殆どの出産では赤ちゃんが生まれたら胎盤は出てきます。
しかし、ごく稀ではありますが、そうでない場合もあります。
母体の救命のために子宮摘出を余儀なくされることさえあるのです。
赤ちゃんを産むことを軽く考える方は居ないと思いますが、無事に産めたということは、実はとてもありがたいことなのですね。

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2012年6月12日 (火)

赤ちゃんが生まれたら、上の子の心はは暦年齢の半分です。

「医学的根拠があるのか?」と言われれば何とも言えないですが、赤ちゃんとお母さんに付き添って母乳外来にやって来る上の子さんの表情や仕草、お母さんから聞いた普段の様子を伺った限りの話です。
赤ちゃんが生まれると、少なくとも1~2ヶ月間、上の子さんの精神年齢は、ほぼ間違いなく暦年齢の半分くらいに退行しているようです。
表立っては赤ちゃんにやきもちを妬かない子でも、赤ちゃんに対し暴力的な振る舞いをしない子であっても、言いようのない寂しさとお母さんの気持ちが自分から離れるのではないかという不安でいっぱいなのです。

例えば、ひとりでご飯が食べられるようになっていた子であってもお母さんに食べさせてもらいたがるし、トイレの心配のなかった子でも、失敗の連続で、トレーニングパンツに逆行するのは決して珍しいことではありません。
衣服の着脱もできなくなったり、お母さんの決めた服装は嫌だとゴネたりすることもあります。
大昔に卒乳した子であっても、吸い方を忘れているくせにおっぱいを飲みたいと言ったり、服の中に手を突っ込んで、おっぱいを触りたがります。
感情の起伏が激しくなり、涙もろく、怒りっぽくなることもあります。
・・・ネガティヴなことばかり書きましたが、上の子さんにしてみたら、お母さんを振り向かせるためには手段など選んでいられないのです。
場合によっては、お母さんの逆鱗に触れることであったとしても、それをすることで赤ちゃんよりも自分の方を見つめてくれたら気が済むのです。

客観的に見れば、暦年齢の半分の精神年齢に退行することは、毎日のあれこれに手が掛かって大変です。
でも、自分で自分の気持ちのコントロールが利かない状態を乗り越えていくためには、オトナが受け止めるしかないのです。
勿論お母さん一人では抱えきれないこともあるでしょうし、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど家族全員で上の子さんがこの状態を乗り越えられるようにしていくために、手伝ってあげたらいいのです。

具体的に何をしてあげたらいいのか?
それは1にも2にもスキンシップです。
抱き締める。髪を撫でる。マッサージをしてあげる。大した内容でなくても耳元で囁くようにして秘密チックな話しかけをする。(≒赤ちゃんにはナイショとでも言ってあげましょう。)
ご飯も食べさせてあげる。実際に飲めるかどうかは別として、おっぱいを咥えさせてあげる。触らせてあげるのもアリですよ。(痛みを伴う触り方やお母さんが不快に感じる触り方はNGです。)
膝に乗せて絵本を読んであげる。一緒に歌を歌ってあげる。着替えも手伝ってあげる。トイレを失敗しても許してあげる。
・・・そんなこんなの受け止め方でいいのです。
スキンシップを地道に繰り返し続けていくことで、上の子さんは徐々にですが落ち着きを取り戻し、自分の立場を弁(わきま)え、やがてそれを乗り越えられるようになります。
これはお母さんとしてバージョンアップする際の試練でもあります。
上手く出来る筈と思い込むから失敗が許せなくなるし、早くなんとかならないかと焦るから怒鳴りたくなる。
でも、お母さんが焦っても上の子さんは早く乗り越えられるようになるわけじゃないのよね。
懐を深くして、上の子さんのパワーを信じて待ちましょう。

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2012年6月11日 (月)

ク―ファンは使って欲しくないです。

ク―ファンという取っ手の付いた赤ちゃんを寝かせて入れる籠のようなものをご存知ですか?
(大昔私も親戚からプレゼントされて何度か使ったことがあります。嵩張るし、2kg以上の重みがあったし、直ぐに押し入れに仕舞い込みましたが。)
ク―ファン製造販売されている業者さんには悪いですが、あれは使わないでほしいです。
ク―ファンは、籠の中に赤ちゃんを入れてから取っ手はリボンで結わえるようにして固定して、そこをしっかり把持して移動の際に使うためのものとして作られたのですが、ヒトは横着をし易い生き物なのか、慣れによる慢心なのか、これまでSOLANINは数人の方が、リボンで結わずちょい持ちして手元が狂って、あっという間に中に寝かせた赤ちゃんがゴロンと転落したのを見聞きしたことがあるからです。
取っ手を持つと、赤ちゃんを寝かせる高さが、膝上の高さになるし、そんなところからゴロンと落ちたら大変なことになります。(汗)

特に個人的に嫌だなと感じたのは、赤ちゃんを物のように運搬するそのスタンスです。
それに加えて両手が空いてラクになるわけでもないし、赤ちゃんと視線を合わせることが難しいし、赤ちゃんを入れたら確実に籠は撓(たわ)み、頭の方が下がってしまい易くなり安全上色々問題があるのに、どうしてああゆうものが存在するのか&使おうとするのか、理解し辛いですな。
強いて使うための理由を抉じ付けてみるなら、ベビーベッドを使わず、日中リビングルームで過ごす間、上の子さんの不意の襲撃(←赤ちゃんを踏んでしまう、蹴ってしまうというような)が予想されるご家庭で、上の子さんから赤ちゃんを防御しつつ寝かせるのには役立つかもしれませんが・・・
赤ちゃんと共に移動するのであれば、基本的に抱っこかおんぶでいいのではないでしょうか?

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2012年6月 9日 (土)

今になってタンデム授乳が辛くなってきた。(上3歳、下8ヶ月)

<ご相談内容>
タンデム授乳中です。
上の子は3歳で、下の子は8ヶ月で、離乳食はボチボチ食べられるようになってきたので2回食にしようかなと思っているところです。
最近になって特に強く思うようになってきたのは、「上の子に飲ませるのがイヤ」ということです。
基本的に下の子優先ルールは守ってくれるのですが、最近は「(下の子が)ご飯食べるようになったから、一緒でもいいよね?」と聞いてきます。
上の子の言い分は、正論だと頭では分かっています。
分泌量はそこそこあるので、量的な心配は無いのですが、気持ち的にイヤなのです。
なんていうか、上の子が当然の権利みたいにおっぱいを飲むのがずうずうしく思えてくるようになったのです。
下の子が小さかった頃は、上の子への授乳がイヤになったことはありませんでした。
今になってそういう風に思ってしまう自分に嫌悪します。

<SOLANINの回答>
タンデム授乳が始まってまだ赤ちゃんの月齢の若いうちに上の子さんへの授乳の際にイヤな感じがするのは、立場の弱い赤ちゃんを守るための本能のようなもので、恐らく何らかのホルモンが関与しているのではないかと考えられています。
相談者さんの場合はそうではなく、赤ちゃんが8ヶ月にもなった今になって、なぜこういう気持ちになるのか?と、戸惑っていらっしゃるようにお見受けします。
栄養摂取の主体はまだおっぱいであるにしても、2回食になり、おっぱい以外の方法でも栄養摂取が出来つつあるようになっているわけですから、先に述べた状況とは少し違いますね。

誤解を恐れずに申し上げれば、相談者さんは、上の子さんのおっぱいに対する態度や様子、そして、周囲の無理解としか思えない暴言や冷やかな態度などの理由から授乳がイヤになっているのではないでしょうか?
「言葉でハッキリ自己主張する」「我が物顔で当然の権利のように飲み始める」「タンデム授乳に対する周囲の人たち(例:実両親・義両親・保育園や幼稚園の先生・医療関係者など))の心無いひとことに胸を抉られるような心境になり、本来ご自身の心に抱いていた、「赤ちゃんが生まれても、おっぱい星人の上の子さんが僻まないように、等しく愛情表現の一つとしてタンデム授乳をする」という暖かい気持ち(≒精一杯の配慮)を上の子さんを含む周囲の誰もが理解してくれていないため、傷つき、辛くなるからではないでしょうか?
私には相談者さんが孤軍奮闘していらっしゃる様子が目に浮かぶようです。

では、どうしたらいいのか?
相談者さんは、決して上の子さんへの愛情が薄れたわけでは無い筈です。
上の子さんは言葉の通じる相手なのですから、お母さんがどんな想いでおっぱいをあげているかを告白するのが良いと思います。
そして、おっぱい星人として、ひとりの長期授乳を謳歌している幼児として、恩に着せるわけではないですが、「お母さんのおっぱいをこんなに長く、赤ちゃんとシェアしてでも飲ませてもらえるのは実は有り難いことなんだな。」という認識をしてもらうように言い聞かせをしましょう。
最低限、「おっぱい飲んでいいですか?」「いただきます。」「ごちそうさま。」くらいはマナーとして言うのは躾の一環ですからね。
もちろん上の子さんだけさせるのは不自然ですから、赤ちゃんにもベビーサインで「おっぱい」を教えたり、手を合わせてお辞儀するというゼッスチュアをさせたりということで、バランスが取れるかと思います。
また、周囲の無理解に対しては、話が出来る相手であれば、ご自身の気持ちを吐露されても良いかと思います。
話が出来ない相手であれば、華麗にスル―しましょう。
相談者さんが再び明るい気持ちでタンデム授乳できる日が来ますように。

 

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2012年6月 8日 (金)

カンジダ膣炎にご用心!

カンジダ膣炎になったことのある妊婦さん、ちょくちょくいらっしゃるかと思います。
カンジダ菌はいわゆる真菌(しんきん=カビの一種)ですから、「うひゃ〜、もしかして不潔だった?」と思いがちですが、不潔だからなるものではないです。
また、性病の一種か何かと勘違いしている方もいらっしゃいますが、それは違います。

そもそも、カンジダは抵抗力の低下している時や、抗生剤を汎用した後に起こり易いものです。
妊娠中は誰でも免疫力も低下しますから、普段よりも罹り易いと言えます。
痒みを伴う、豆腐を崩したようなオリモノが出たら、早めに産婦人科受診をされ、治療をしましょう。
産後にカンジダ膣炎に罹る方は少ないとされていますが、「大したことないわ。」と、グズグズと受診を先延ばしにしていたら、乳頭・乳輪鵞口瘡や赤ちゃんのお口の中が鵞口瘡(がこうそう)になってしまうリスクが高くなりますから、同様に対処しましょう
くれぐれも自己判断で市販薬を塗布したり、手持ちの抗生剤を服用したり、殺菌成分入りの石鹸で洗ったりしないようにご注意くださいね。
更に酷くなって収拾がつかなくなっちゃいますからね。(汗)

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2012年6月 7日 (木)

先天性股関節脱臼って聞いたことがありますか?

もしも・・・の話ですが、赤ちゃんが先天性股関節脱臼と診断されたとしたら、恐らく装具を付けることになるかと思います。(病状によっては装具の装着で改善しない場合は麻酔下でも用手整復や手術ということもあるかもしれません。)
最近の先天性股関節脱臼自体の発症率は0.1%前後と報告されていますから、大昔(2%)よりは低下していますが、未だに1000人に1人ということです。
この病気の特徴として、なり易い状況というのが分かっています。
ひとつは、赤ちゃんの女性親族(父母双方のおばあちゃん、お母さん、伯母・叔母さん、姉妹など)に先天性股関節脱臼の方がいらっしゃった場合、約4割の確率で発症することです。
もうひとつは、おなかに居る時の姿勢で、逆子のうちで単臀位(たんでんい・・・膝をピンと伸ばして、カラダと脚がV字型になっておなかに居る体勢)である場合も約3割あり、帝王切開で出産しても油断ならないそうです。
男女比では女子の方が5〜6倍多く、寒い時期に生まれた赤ちゃんは暑い時期に生まれた赤ちゃんよりも厚着なので、股関節の動きが妨げられがちなので
発症し易いそうです。
さらに斜頸(しゃけい)を伴い易く、向き癖と反対側の股関節に発症し易いそうです。
この病気の場合、開排制限(かいはいせいげん・・・股関節の開きが悪い)があり、触診時にクリック音という独特の音がします。
先天性という病名ではありますが、おむつの当て方(大昔のような巻きおむつ。現在でも一部のアメリカインディアンやパキスタンやモンゴルなどのアジア内陸部に暮らす遊牧民では行われている。旦那さんがそちら方面の方であると、現地のお姑さんから赤ちゃんのカラダを棒のように布で巻くよう強要されることもあると聞きます。
仮におむつは普通に股おむつにしていても、その後で脚を伸ばして棒のようにカラダに布を巻きつけるということは、巻きおむつをしているのと同じです。
それから、横抱っこを長くしていると、その影響で、生後数ヶ月のうちに発症することもあるので、先に述べた条件が該当する場合は、念のため小児科ドクター診察時に、「実は、○○なのですが、この子は先天性股関節脱臼の恐れは心配ないでしょうか?」と一応確認してみた方が良いと思います。

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2012年6月 6日 (水)

直母の最中怒るのはなぜ?(1ヶ月)

<ご相談内容>
生後2週間目まで、体重増加不良のためミルク補足していました。
1日16回の超頻回直母が効を奏したのか、急に体重増加が改善し、ミルクを止めることが出来ました。
そこまではよかったのですが、完母になってから、赤ちゃんが飲みながら怒るようになったのです。
おっぱいが足りないのか?と心配になり、母乳外来を再受診したものの、前回よりも更に体重増加度はアップして、担当助産師さんに「ここまで充分に完母で育っているのに母乳不足は有り得ないよ。」と笑って言われてしまいました。
でも、飲みながら怒るんです。
おっぱいを口から離して怒って泣くのです。・・・これって一体、何なのでしょうか?

<SOLANINの回答>
相談者さんは、飲みながら泣くと仰いますが、ちょっと違うと思いました。
正確には、おっぱいを飲み⇒一旦休憩(小休止)して⇒乳首を口から離して⇒怒って泣くのでしょう?

それはですね~、ミルクの補足を哺乳瓶で行うと、それに慣れてしまい、早飲みになることとは対照的に、おっぱいは一本調子でドバドバ出て来ないから、イライラして待ちきれなくて、怒って泣くのです。
あまりに泣き過ぎる時は、抱っこしてスクワットですよ。
しっかり目を空けている時は、「怒って泣いても出てこないよ。」「自分で頑張って吸いつかないと出てこないよ。」はフツーに言います。
「哺乳瓶でラクラクに吸っていた頃と同じようなわけには行かないのよ。」くらいは指摘してやってください。

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2012年6月 5日 (火)

疲れているのに、いたずらしてでも欲しがります。(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
私には持病があり、また、元々虚弱だったこともあり、毎日の子育ては楽しい物の、フラフラしたり、しんどいことも時にはあります。
1歳を過ぎてから、短時間睡眠なのにやたらと元気で、動きが激しくなってきた我が家のおっぱい星人に翻弄されています。
先日も体調不良で伏せっていたら、おっぱいの要求に応じない私の髪の毛を毟り続けるのは序の口で、私の鼻の穴に指をズボっと突っ込んできて、鼻血をドバ~っと出したり、プロレス技(?)を掛けてくるので、1歳児相手にキレそうになりました。
大人気ないと反勢しつつ、我が子が可愛い、おっぱいをあげるのが楽しいと思えない時があるのも事実で、どうしたものかと悩んでいます。
実母は「いっそ断乳しちゃえば?」と言うけれど、私は出来ることなら自然卒乳したいんです。
ちなみに旦那は子どもを可愛がってくれますが、多忙すぎて、週末パパ状態です。

<SOLANINの回答>
ううむ。
身体的にしんどい時に、我が子からとはいえ、DVばりの扱いを受けたら、そりゃあ辛いでしょうね。
ちょっと横にならせて欲しいだけなのに、それすらも許してくれないような元気溢れるおっぱい星人のお相手では、しんどさ倍増ですな。(汗)

あまり気が進まないかもしれませんが、しんどい時は、横になる際におっぱいを出しておいて、「フリードリンクのセルフ方式」にしては如何でしょうか?
お給仕をするから余計しんどくなるのでは?
ホントに体調不良なのですから、「お母さん今はメッチャしんどいから勝手に飲んでちょうだい。」は、許されると思います。

それから、相手がお母さんといえども、1歳にもなったのであれば、暴力的なことは容認せず、普段から毅然とした態度で、アカンことはアカンと諭すことも必要ですよ。
このままでは、外に出た時、自分の思い通りにならなかったらお友達に暴力的な振る舞いをしかねないですから。
悪気は無くても痛いことはしちゃいけないということは、0歳児でも教えていくべきだと思います。
「痛いから止めて!」とハッキリ言いましょう。
耐え忍んでいる場合じゃないですって。
また、しんどい相手には優しくするということも普段から教えてあげましょう。
相手は旦那さんでもいいし、旦那さんの帰りが遅くて、週末パパ状態ならば、お人形でもいいです。

旦那さんの手伝いが平日期待できない以上、リミッター外れるくらいひとりで頑張り過ぎていたら、心身の不調が悪化しかねません。
お近くに実母さんがいらっしゃるなら、SOSの際は甘えさせて貰っていいと思いますよ。
精一杯頑張っているけれど、「ゴメンやけど、今はアカンわ。」の場合は、我が子にそう言ってしばし休息を取ることで、相談者さんの笑顔が復活するのではないでしょうか?・・・と、思います。

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2012年6月 4日 (月)

寝込みを襲って授乳したら、泣いて暴れるのですが。(8ヶ月)

<ご相談内容>
満腹中枢が形成される3ヶ月頃から夜9時の授乳を最後に朝まで起きなくなりました。
乳腺炎になりかけ、こちらのブログに出会い、今まで寝込み授乳をずっと続けて現在8ヶ月になったばかりです。
ところが最近になり夜中授乳しようとしても眠いんだと暴れだし、またすぐに寝て、おっぱいを飲まなくなりました。
そんな時は搾乳をしています。
寝込みを襲ってダメでも襲い続けた方がいいですか?
夜中に暴れられると起こさなければよかったと精神的に疲れます…
でも、必要なら頑張ります!
先週試しに朝まで一緒に寝てみましたが、乳房緊満はそれほどではありませんでした。
現在8ヶ月で完母で71センチ、10キロ、頭囲も大きい方でズリハイをしています。
ただ離乳食は6ヶ月から開始していますがまだおかゆ2さじ位です。
授乳回数は一日5~6回ですので離乳食を食べないうちに回数が減るのはよくないかなと思いますが、夜中飲もうとしません。
日中は3~4時間おきに欲しがります。

<SOLANINの回答>
授乳回数をどう捉えるかについては、基本的に、「赤ちゃんがスクスクと成長している。」ということと、「お母さんが乳腺炎にならない。」という2つの条件が成立することが必須です。
相談者さんにおかれましては、かつて赤ちゃんの満腹中枢が形成してきた頃、乳腺炎になりかけて、夜間に寝込みを襲って授乳することでで事無きを得たのは大変良いことでした。

ただ、最近は月齢的に乳房緊満も起きにくくなり、寝込みを襲う授乳を赤ちゃんが嫌がるようになり、しかも赤ちゃんは順調な発育・発達を遂げていらっしゃるという状況とのこと。
であれば、そこまでしなくてもいいですよ。
勿論、一気に朝まで幼稚園児のように長く眠ってくれるとなると、乳腺炎の危険性は高まります。
夜間のお食事の摂り方を今までよりも控えめにして、乳房が悲鳴を上げないように適宜搾乳していけば、お母さんの乳房も徐々に授乳間隔が空くことに順応してくると思います。
余談ですが、授乳間隔が空くことで、月経再来の可能性が高まります。(もしも、いまだに月経再来していない場合であれば・・・の仮定ですが。)

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2012年6月 3日 (日)

おっぱいセールスをしてでもあげるべきか?(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は1歳2ヶ月になり、昼間は外出先や家族がいる時などにセールスしても拒否して飲まなくなりました。
夕方から夜間、朝方と朝食前は、静かな環境で、いつもの授乳クッションをセットし、さぁ飲むよと話しかけてセールスすると飲むのですが。
欲しがって泣くようなことはほとんどなく、帰宅後に水分補給と思って、例えば先にお水をマグマグストローで飲ませて喉の乾きがおさまると、おっぱいは飲みません。
食事は三回プラスおやつにバナナ等の果物を食べています。
周りが驚くほどの食べっぷりです。
1歳7ヶ月で保育園に行く予定なため、心の拠り所としておっぱいは残したいと思い、飲みたいだけ飲んだらいいよと思ってセールスしてあげてますが、徐々にセールスは控えたほうがいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
母乳育児のスタートに、頻回直母は欠かせません。
また、満腹中枢が未形成な時期なのに、眠り王子・眠り姫であれば、発育不良への道をまっしぐらに進むことになりかねないというリスクが付きまといます。
お母さん側からみても、授乳間隔の空け過ぎは、乳腺炎発症リスクを高めるだけですから、百害あって一利無しです。
栄養の主体がおっぱいの時期は、授乳回数に制限をかける必要性はありません。
離乳食を開始しても、授乳・離乳の支援ガイドには、(ミルクとは異なり)「離乳食とは別に母乳は子どもの欲するままに与える」と記載されています。

しかし、相談者さんのお子さんは1歳を過ぎて順調に離乳食が進み、徐々におっぱいとは距離感が出てきているようですね。
また、おっぱいを飲むシチュエーションにもこだわりが出てきているようで、自分が決めたスタイルでなければ嫌だと言う意思表示も見え隠れしています。

確かに保育園に入園した後のことを思えば、おっぱいはあった方が良いのでは?とは思いますが、0歳児ではないですし、状況から察するに、何が何でもというような積極的なセールスは必要ないと思います。
取り敢えず暫くはいつものシチュエーションで誘ってあげることを続けて、お子さんの授乳の様子を見守ってください。
美味しそうに飲んだり、一生懸命飲んでいるなら現状続行で良いと思います。
さほど欲しそうでもなければ、「今はもう要らないのかな?」とあっさりと引き下がる。(もっと飲みなさいよとは言わない。)
でも、もしもお子さんからおっぱいをせがむのであれば、断らない・・・というスタンスでいいのではないでしょうか。

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2012年6月 2日 (土)

太り過ぎはおっぱいのせいですか?(4ヶ月)

<ご相談内容>
集団健診で保健師さんに何気に、「おっぱいの回数は1日に7~8く回くらいで夜間は添い乳をしているので、寝かしつけに悩むことがんないし体力的に助かります。」と話をしたら、「母乳を飲ませ過ぎですよ。そんなことしているからパーセンタイルグラフの上限超えになってしまったじゃないですか!添い乳は止められない子が多いから、夜中も座って飲ませた方が良いですよ。母乳はカロリーが高いんですよ。離乳食は早めに開始しないと太り過ぎになってしまいますよ。」と言われてショックを受けました。
生まれてからずっと完母でよく育っているし、乳腺炎にもならず、私も特に育児不安を感じず今日まで来たのに・・・(涙)

<SOLANINの回答>
集団健診では小粒ちゃんがバッシングを受けることが多いのですが、大粒ちゃんなのにこの言われ様ですか。
思わず口をあんぐり開けてしまいました。

それは違うのではないでしょうか?ということのオンパレードですな。
▼1日の授乳回数が7~8回/日なのに、飲ませ過ぎという指摘。(←だったら完ミの赤ちゃんみたいに5回位/日に減らせとでも?)
▼夜中も座って飲ませた方が良い。(←添い乳が出来る母子に敢えて勧めることではないのでは?)
▼母乳はカロリーが高い。(←百歩譲って、もしかしたらお母さんの食べたモノによっては高いこともあるかもしれないけれど、これまで乳腺炎にならずに済んだということはそうとは考え難い。粉ミルクの改良項目の一つは、いかにカロリー控えめの母乳に近づけるか?ということでもあった筈です。)
▼離乳食は早めに開始しないと太り過ぎになる。(←カロリーベースで考えれば、一般的に乳よりも固形食の方がカロリー高いです。確かにおっぱい星人は離乳食の進みがゆっくりで少食の場合が多いのですが、先月下旬の記事の赤ちゃんのように万一食べる方にハマってしまったら、体重増加のペースは月齢相当以上になるのは、目に見えていますよね?)

更に許せないのは、ご出産されてから特に育児不安が無く、順風満帆に過ごしてきた方を不安にして、泣かせるような保健指導をすることです。
もしかしたら小粒ちゃんには優しい方なのかもしれませんが、反動で大粒ちゃんを目の敵にする方なのかな?
そうでなければ(そんな筈は無いと思いますが)その保健師さんは、厚労省が2007年3月(今から5年2ヶ月も前!)に出した「授乳・離乳の支援ガイド」が頭に入っていなかったのかもしれません。(憤)

その場にSOLANINは居なかったのでこういう言い方はすべきではないのでしょうが、担当者の当たりが悪かったのかもしれません。(汗)
明らかに理不尽なことを指導されたわけですから、それを引きずるのは精神衛生上悪いです。
赤ちゃんのためにも、もうあの日のことは忘れた方が得策です。
それから次回の集団健診の際は、「その保健師さんの列に並ばない(≒その保健師さんの問診を拒否する)・モビルスーツを装着する」という自衛策を取った方が良さそうです。

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2012年6月 1日 (金)

特に問題が無さそうなのに直母が出来ない!その2(レアケース)

いわるる元気な健常新生児で、お母さんのおっぱいは乳頭形態も乳輪の大きさも分泌もバッチリで、吸啜力もそれなりにある筈なのに、何故か直母をしても全くと言っていいくらい量にならなくて、どうなってるの?ということがあります。
ポジショニングも工夫して、ラッチオンも助産師が付きっきりで対応してのダメ。もちろん舌小帯短縮症でも巻き舌でもない・・・
ただ、チュパチュパ音がするから、下手っぴちゃんではあるらしい・・・
そのためか体重は右肩上がりには増えず、どうかすると減少し、三歩進んで二歩下がる状態の繰り返し。

止むに止まれず、搾乳を飲ませるにも、シリンジではダラダラこぼすばかりで殆ど哺乳出来ず、顎の下に当てたガーゼが飲んでいる状態。(汗)
仕方なく哺乳瓶を使うとしても、大きなお口を開けなくてはならない&難易度の高い「母○相○室」を使った日には、20分かかって5mlも哺乳出来ない状態。
思いっきりハードル下げておちょぼ口でも下手っぴちゃんでもイケる「ビ○ンス○-ク」だったらどうにか飲めるという感じですかね。

こういう場合、非常にレアケースなのですが、一度口腔内をチェックしてもらった方がいいかもしれません。
チェックするのは、《のどちんこ》です。
ありますか?
あったとしても、二股に分かれていたりしませんか?
もしかしてもしかすると、直母が上手くいかない理由は、粘膜下口蓋裂だからかもしれません。
多量に哺乳したわけでもないのに、しょっちゅう鼻腔から乳汁が噴き出す場合も要注意です。
小児科・耳鼻咽喉科・口腔外科のいずれかのドクターに一度確認してもらった方がいいと思います。
違っていたら、それはそれで善しとして、万一そうであったら、何らかの対策を講じないといけませんからね。

 

 

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