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2012年4月

2012年4月30日 (月)

お勧めしたい書籍『赤ちゃん学を知っていますか?』

この本は産経新聞の「新・赤ちゃん学」の取材班によって編纂されています。
日本赤ちゃん学会が設立されて今年で約11年になるそうですが、赤ちゃんに関する研究はこの間に盛んに行われるようになったそうです。
これまで謎だった赤ちゃんのあれやこれやを、外国まで取材に行き、新聞の連載記事として発表されたものをほぼそのままの形で纏められています。

赤ちゃんは視線を合わせるのが好きなことや、無意識のうちに現れる新生児微笑が、実は、周囲の大人たちが赤ちゃんをあやす呼び水になっていることなど、興味深いお話が目白押しです。

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9年くらい前に発刊された本ですが、今現在子育て中のお母さんが読んでも、充分面白いと思いますよ♪
(246頁で1365円)

密林でも販売しているようです。

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2012年4月29日 (日)

生理的体重減少が長引くのはヤバいです。(早期新生児期)

SOLANINの勤務先のような母乳育児推進病院の場合、健常新生児であれば、医学的適応がなければ、闇雲にブドウ糖液や粉ミルクの補足はしないです。
なので、基本的におっぱい一本で過ごすわけですが、初産婦さんの赤ちゃんだったら生後3日目が、経産婦さんで上の子さんもしっかり母乳育児が出来ていた方の赤ちゃんであれば、生後2日目が最低体重になるパターンが多いです。

生まれて間もなくから一応頻回直母はしていても、肝腎の赤ちゃんが眠りがちで、効果的な乳頭刺激が得られていないと、おっぱいの立ち上がりが遅くなりがちで、初経産を問わず、生後2日目の体重測定時に生下時から-10%以上の体重減少が見られることもあります。

数字を見ればギョギョッとなり、赤ちゃんが干上がるのでは?と、不安になるかもしれませんが、兎に角おしっこやうんちの回数がAAAの日齢別の参考値以上出ていれば、渇熱等の懸念も少なく、「翌日も激減するのでは?」といった心配は杞憂に終わると思います。
また、念のため直母量を何度か抜き打ちで測定して、生後2日目の段階で2ケタ(10g台)飲めていたら、十中八九、翌日の赤ちゃんの体重は増加する筈です。
万一減少したとしても、こういう場合、前日比-20g以下で、体重減少に急ブレーキが掛かったことが分かります。
そうであれば、減少した体重のV字回復はもうすぐです。(ビンゴで言えばトリプルリーチくらいでしょうか。)
なので、体重減少が-10%超えても、決して焦らなくていいですよ。

反対に生下時からの体重体重減少が数%なのに、初・経産婦問わずに生後4日目になっても増加に転じることがないのは要注意です。
体重測定までに授乳間隔が空き過ぎているわけでもないのに、日々赤ちゃんの体重がダダ下がりで、前日比-10~30g台位の小幅ペースであってもジリジリ減少を続けている時は、赤ちゃんが下手っぴちゃんで、基本的なラッチオンがあやふやで身についていなかったり、合わないポジショニングでまともに哺乳できていないか、乳汁来潮遅延でおっぱいの分泌にスイッチが入っていないかのいずれかか、全てかの場合でしょう。
面倒でも哺乳量測定は毎回行い、何らかの補足も必要になってくるでしょう。

健常新生児で生後4日目なんて退院目前ですから、本来は助産師が手を添えてお手伝いする時期でもないし、お母さんにも自立してもらわなくてはならない時期ですが、このまま退院したら、2週間健診の際に赤ちゃんの体重が全く増加しないか、下手をすると激減する危険性を孕んでいるので、退院日には、直母の際のポジショニングから補足の量・回数・授乳表をつけることも含めて念入りに個別指導が必要です。

また、このような場合、退院後一週間以上空けてのフォローは、初回来院時期として不適切です。
出来れば退院後2~3日後頃に初回フォローが必要です。
そして、困ったことに、母乳育児をしていくにはご自身と赤ちゃんがヤバい状態であると自覚が欠如していらっしゃる方もちらほらなので、1ヶ月健診までに何度かフォローが必要だということも予め伝えておきましょう。

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2012年4月28日 (土)

妊婦中に便秘し易い理由と対策への道標。

妊娠中、便秘にならない妊婦さんは稀な存在です。
妊娠すれば、それまでとは女性ホルモン、特に妊娠を継続させるためにハイレベルな分泌状態になる黄体ホルモンには、腸の動きをゆっくりにする働きがあります。
また、お通じの際に滅多やたらに気張るのは、妊婦さんとしても避けたいところですし、おなかが大きくなったらなったで、子宮が腸を圧迫するのですね。

それに加えて、妊娠中は何となく安静モードになりがちで、普段以上に運動することもなくなります。

お食事もどうでしょうか?
悪阻の酷い時には無理をしてはいけませんが、悪阻が終わったのにバランスはそっちのけで食べたいものを食べたいだけ食べ続け、カラダの調子を整える野菜不足になってしまうと、便秘はますます頑固になってしまいます。

妊娠中はお薬の服用はしたくないでしょうが、便秘でお通じが出にくいからといって努責(どせき⇒スーパーサイヤ人に変身するくらい息み倒すこと・・・SOLANIN訳)を掛け過ぎたら、おなかが張り易くなったり、痔にもなり易く厄介です。
ですので、妊娠中の便秘改善対策としては、野菜不足にならないバランスを考えたお食事を摂ることと、便秘防止のために、定期的に適度にカラダを動かすことと、それでもダメだったら産婦人科ドクターにお願いして、『マグミット』のような妊婦さんが内服しても差支えないお薬を処方していただきましょう。

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2012年4月27日 (金)

お母さんの絶妙なハンドアシストが必要なこともある!その1

早産の赤ちゃんや低出生体重児の赤ちゃんや舌小帯短縮症の赤ちゃん達の場合、どうにか直母ができるようになっても、体力の限界に達するのが早いため、ポジショニングやラッチオンを万全にしても、乳頭・乳輪・乳房の条件(≒形態、硬さ、伸展性、おっぱいの分泌、乳管開通等)に問題が無くても、早い話、量的にまともに飲めないことがあります。

勿論、いざとなったら、しばし搾乳で凌ぐと割り切るのも致し方ないのですが、「乳房基底部からの圧迫授乳」若しくは、「わし掴みするかのように乳房を把持すること」で、突然直母が出来るようになることもあります。
何となく過去記事に出てきた流し込み直母チック・・・ではありますが、一応直母は直母です。

通常、「乳房基底部からの圧迫授乳」若しくは、「わし掴みするかのように乳房を把持すること」を痛みを伴わない程度に励行することは、問題ありません。

お母さんの絶妙なハンドアシストが、直母確立の強力な助っ人になることもありますよ。
反対に、してはいけないことは、看護師さんが血圧測定する際、ゴム球をシュポシュポするかのように、乳房そのものをモミモミすることと、乳房に出来た硬結部分をゴイゴイと扱くことです。
乳腺体を傷めますからなぁ。
ご注意願います。

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2012年4月26日 (木)

バースプランはポジティヴにね♪

バースプランって、ご存知ですよね?
出産予定の病産院で、臨月近くになったら渡される出産にまつわる希望を述べる“あの”用紙です。

妊婦さんの希望条件が全て通るとは限りませんが、其々の条件を擦り合わせ、可能であれば、受諾してくれます。

最近は少なくなってきていると思いますが、それでも、たまに「あれれ?」な書き方のものがあるようです。
拘り過ぎなのか、自分勝手なのか、今イチ分かりかねるのですが・・・
例えば、「陣痛促進剤は、何があっても絶対に使用しないでください。」とか、「予定日の一週間前が結婚記念日なので、その日に下から出産することが不可能だったら、絶対に帝王切開してでも産ませてくれないと困ります。」とか・・・
お気持ちは分からなくもないですが、「絶対にどうのこうの」っていうのは、無理だと思います。

許容範囲が狭過ぎたら、それに囚われてしまって、手も足も出ない・・・なぁんてことになったら、それこそナンセンスですからね。
何でもかんでもイヤイヤばっかりじゃあねぇ。
バースプランってそういうものじゃないですから。

もっと前向きに、赤ちゃんとお母さん双方に、より良いお産にしていくためには、母子それぞれにメリットになることは何か?と考え、プランを挙げましょう。
例えば、「赤ちゃんの心音低下等、急速に出産を終えなければならないといった医学的理由でなければ、陣痛誘発剤の使用は避けてください。」とか「もしも帝王切開になった場合でも、赤ちゃんが元気だったらカンガルーケアをさせてもらえますか?」とか・・・

しっかりしたバースプランを書き、思い出に残る&満足のいく出産にしていけたらいいですね♪

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2012年4月25日 (水)

分泌過多気味ですが、搾乳器を使って搾乳しても良いの?

<ご相談内容>
完母でスクスク赤ちゃんは育っています。
もうすぐ7ヶ月です。
現在の直母回数は8回/日ですが、それ以上は欲しがらないというか飲んでくれません。
どんなにお勧めしても、欲しくない時はプイッと横を向いたり、舌で乳首を押し出してしまい、ヤル気無しです。(涙)
ただ、困ったことに、いまだおっぱいの分泌が多いようで、授乳直後なのに乳房がスッキリしないことが、しばしばあります。
哺乳量は何回も測定しましたが、だいたい120〜150ml/回という感じで、決して少なくはないと思います。
搾乳器を使って搾るのは良くないですか?
実は3ヶ月頃から、辛抱出来ずに一日二回くらいのペースで搾乳器で搾乳していますが、手搾りだったら大丈夫でしょうか?

<SOLANINの回答>
必要のある方が搾乳器を使われるのは、問題ないです。
メーカーや機種選びを慎重にされ、その方に合ったものを使われたらいいのです。
手搾りが上手に出来ればいいのですが、技術的に難しかったり、腱鞘炎を患っておられたら、それは不可能ですからね。
くれぐれも、搾乳器=悪いモノ・・・という短急なレッテル貼りはしないでね。

ただ、分泌過多(気味)の方が、搾乳をされると、更に分泌過多になるというスパイラルに巻き込まれるリスクは否定できません。
基本的には分泌過多の方は、搾乳器であろうと手搾りであろうと、搾乳自体しない方がいいのです。
特に、度を越した搾乳を続けると、お母さんの体重がドンドン減少し、激ヤセ状態になったり、体力を消耗し尽くし、抵抗力まで低下することさえあります。
(そうなると、分泌を抑制することも一案ですが、それはしたくないのですね?)
(若しくは、相談者さんは決して激ヤセされたわけではないのですね?)

かといって、相談者さんの場合、今更いきなり搾乳をストップすれば、乳房トラブルを惹き起すことが考えられるので、それはしない方がいいでしょう。
もしかしたら、定期的に搾乳することで、乳房トラブルの回避が出来るというバランスが取れていたのかもしれませんからね。

ううむ。
なんだか堂々巡りになって来ましたねぇ。
どうしましょう?
やはり、色々考えたのですが、取り敢えずは現状続行するのが無難かと思われます。
これからは離乳食も開始され、どんどん進むようになるでしょうし、おっぱいの分泌をこれ以上増やす必要性は多分無いですから、お食事内容を見直したり、乳房に湿布をしたり、搾乳回数や一回量を徐々に減らしたりして、乳房トラブルの回避にも気配りしていきましょう。


※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2012年4月24日 (火)

微弱陣痛は大変です!その3

前回は、いざ分娩が開始して、ご自身が微弱陣痛の泥沼に足を取られないようにするためには、(不可抗力のこともありますが、そればかりではないこと)妊娠中から取り組めることがありますよ~ということを書きました。

ただ、その時出来ることを精一杯してみても、どうにもならない場合は、産婦人科のドクターの登場となります。
自然陣痛による経膣分娩を希望されていても、ある程度子宮口が開大(かいだい)し、柔らかくなり展退(てんたい)し、赤ちゃんの頭も下がってきている(=分娩進行している)のに、微弱陣痛が改善せず、モタモタしているうちにおなかの赤ちゃんの心音が低下して来た場合、救命が最優先になります。
つまり、分娩終了を迅速化させる必要性が急激に高まるわけですから、恐らく陣痛促進剤を使用することになるでしょう。
場合によっては吸引分娩となったり、緊急帝王切開になることさえあるでしょう。

予定帝王切開や完全なる無痛分娩ではない限り、殆どの産婦さんが経験するであろう陣痛。
「では、最初から陣痛促進剤を使って、微弱陣痛を免れたら、産婦さんも赤ちゃんもグダグダにならなくて済むから、合理的だし、それでいいのでは?」と思っちゃいましたか?
あ~、でもそれは違うのですね。

それを分かり易く説明するために例を挙げると、前回の記事で微弱陣痛の原因として書いた「骨盤が硬い」ということです。
そもそも、何故「骨盤が硬い」状態になるのかと言いますと、食生活の乱れや服装その他の露出が多いことからかなり酷い冷え症になっていることや便秘、それに元々が運動不足であることが大きな要因なのですね。
キツい表現で恐縮ですが、赤ちゃんを産み出すチカラがあまり備わっていない産婦さんに対し、微弱陣痛防止のために、先手必勝とばかりに陣痛促進剤をガンガン使えば、産婦さんのカラダはクラッシュする危険性大です。
堂々巡りになりますが、微弱陣痛になりがちなのは、ジワジワ&ユルユルのペースで分娩進行することが、ある意味、赤ちゃんを産み出すチカラがあまり備わっていない産婦さんのカラダのプロテクトになっているのではないかと考えます。
けれども、微弱陣痛のせいで分娩遷延するくらい、心身共に辛いものはないです。

しばしば産婦人科のドクターは、「妊婦さんが妊娠中の自分に対し、出来ることは、体重管理だけです。」みたいな指導をされますが、SOLANINは、僭越ながらそれに加えて、「微弱陣痛を来たさない≒赤ちゃんを産み出すチカラを備えたカラダ作りをしていきましょう。」と提唱したいです。

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2012年4月23日 (月)

夜間起こしてでもおっぱいをあげた方がいいですか?(6ヶ月)

<ご相談内容>
生後6ヶ月の赤ちゃんの母です。
生まれた時からの体重の推移は以下の通りです。
生下時:3395g⇒33日目:4642g⇒86日目:6810g⇒127日目:7935g⇒138日目:8150g⇒180日目:8800gです。
毎日ニコニコしていて元気いっぱいです。
発達も全て正常と小児科ドクターから言われています。
ただ、満腹中枢形成以降は、哺乳量や回数が減少気味で、どんなに頑張っておっぱいセールスしても、8回/日が精一杯です。
ちなみに私自身は、出産以降、有り難いことに乳房トラブルはゼロです。
このような状況ですが、夜間起こしてでもおっぱいをあげた方が良いのでしょうか?

<SOLANINの回答>
可愛い赤ちゃんがおっぱいだけで、しっかり順調に発育されているご様子、何よりですね。
しかも、乳房トラブルを起こすことなく・・・というのは理想的です。
これからは、離乳食も開始されるかと思いますので、今以上に哺乳量を増加させなくては!とシャカリキになる必要性はありません。

夜間授乳は、赤ちゃんの発育ペースを月齢相当に維持向上するにはとても良い方法ですが、仮の話、夜間ぐっすり数時間眠ってくれてもこのように順調に発育され、尚且つ乳房トラブルとは無縁であるならば、敢えて起こさなくても大丈夫かと思います。
逆に、赤ちゃんがぐっすり眠るのに合わせて、相談者さんも一緒に眠っていたら、乳房緊満がハンパなくて夜間でも搾乳したいくらいだとか、漏乳が多くてパジャマがビショビショになるというような状況であれば、赤ちゃんにお願いして飲んでもらうのが良いと思います。(赤ちゃんが傍に居るのに、夜中にシコシコ搾乳なんて、孤独過ぎますよね?)
満腹中枢が形成していても、キョロちゃんであっても、夜間寝込みを襲うと、すんなり真面目におっぱいを飲んでくれると思います。
具体的に申しますと、目は閉じて、お口だけしっかり動かしてくれますよ。

勿論、いくらこれまで順調に発育されているとはいえ、今後も赤ちゃんの体重増加は気にはなるかと思いますので、過去記事にも書いていますように月イチくらいのペースでチェックされたら、月齢相当に体重が増加しているか、もしも体重増加度が月齢相当よりも若干少なめだったとしても、心配ない状況かどうかの把握が容易ですから、そのようにされては如何でしょうか?

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2012年4月22日 (日)

冷蔵庫教に改宗?

その昔、おっぱい星人だったウチの長女は、おっぱいが欲しい時は、私に向かって深々とお辞儀をして、小さな手を合わせて祈りを捧げてくれたものでした。
長女にとって、おっぱいは信仰の対象であり、神のような存在だったかもしれません。
そして当然ですが、おっぱい星人のうちは、冷たいモノが苦手でした。

断乳をして、2週間くらい経つと、長女は急に冷たいモノが大好きになりました。

昔はおよそ10ヶ月~1歳迄に、どんな手を使ってでも、断乳しなくてはならなかったのですよ。
乳首にカラシを塗り、乳房に赤チンを塗りたくり、お化けの絵を描いたり・・・無茶苦茶ですわ。
子どもの声がガラガラになって、何時間も泣き叫んでも、完全無視しなくてはなりませんでした。
1歳を過ぎてもおっぱいをあげ続けることは、母親の趣味か、母親の意思が弱いためと決めつけられていました。
1歳を過ぎてもおっぱいをあげていた私などは、その当時の育児の常識では異端の極みであり、おっぱいをあげていることを公言すれば、刺すような視線や蔭口などの茨の道が待っていました。

長女の好きな冷たいモノは冷蔵庫に入っています。
冷たいモノが欲しい時は、周囲の大人の誰かを捕まえて、手を引いて冷蔵庫前に誘導し、冷蔵庫に向かい深々とお辞儀をして、小さな手を合わせて祈りをささげるようになりました。

そうです。
おっぱい星人はおっぱいを飲まなくなると、自分の好物を貰うために、祈りをささげる対象を変更しますよ。
まるで改宗したみたいでした・・・今日からゾロアスター教です・・・って感じでした。

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2012年4月21日 (土)

臍帯巻絡って何のことかご存知でしょうか?

臍帯巻絡(さいたいけんらく)って何のことかご存知でしょうか?
おなかの赤ちゃんと胎盤を繋ぐ紐状の物体が臍帯であることは、みなさんご存知かと思います。
その臍帯が、おなかの赤ちゃんに巻きつくことを表します。
頻度的には4~5人に1人くらいと言われ、わりかし多い現象です。

どうしておなかの赤ちゃんのカラダに臍帯が巻きつくのか?
そもそも、標準的な臍帯の長さは、赤ちゃんの身長よりも若干長い程度であることが多いのですが、おなかの赤ちゃんの動きがとても活発だったり、逆子になったり治ったりを繰り返したりというようなことがあると、どうも標準的な長さよりも、伸びてくるようなのですね。
で、動いている間に絡まってしまう・・・ということです。
巻絡の状況にはバリエーションがあり、頸に巻きつく場合や胴体に巻きつく場合や肩からたすき掛けになる場合などがあります。
巻きつく回数もバリエーションがあり、1回のこともあれば、複数回ということもあります。
頸にグルグル巻きになる場合もあります。
そうなると、おなかの赤ちゃんの心音が低下(←変動一過性除脈といいます)したり、スムーズに赤ちゃんの頭が下降してこないこともあります。
仕事上遭遇した例としては、かなり大昔ですが、頸に5回も巻いていた赤ちゃんがいらっしゃいました。
かなり苦しかったようで、頭が出てくる段階で、カッと目を見開いていて、私は物凄い目力でガン見されました。
ちなみにその時の赤ちゃんの臍帯の長さはゆうに1mを超えていました。
経験上遭遇した例としては、これまた大昔ですが長男の時で、肩からたすき掛けだったと記憶しています。(笑)

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2012年4月20日 (金)

白斑ではないけれど、乳首がチクチクします。(2ヶ月)

<ご相談内容>
毎日の記事、とても役に立ってます。
母乳生活2ヶ月になるベビーの新米ママです。

詰まりやすいようでたびたびガッチガチになります。
白斑にもなりました。
今は、白斑はないのですが、右の乳首が痛みます。
深くくわえさせていて、見た目は左右同じ感じなんです。
飲み終わった後、乳房がチクチク痛みます。
これは、どぅなっちゃってるんでしょう?
 

<SOLANINの回答>
パッと見は何ともなさげなのに乳首がチクチクするのは、恐らく、ある特定の乳管の一部、それも乳頭に近い部位に乳栓というおっぱいの固まったような物体が詰まっていることが考えられます。
ただ、完全に閉塞していると、半日くらいのうちに乳房に硬結が出来ますが、硬結が出来ていないのであれば、その乳管は完全に閉塞してはいないけれど、部分的に詰まって、おっぱいの流れが滞りがちなのかもしれません。
赤ちゃんが頑張って飲んでくれたら詰まっている部分が徐々に乳頭表面に浮き上がることもあります。
結果、乳口炎(いわゆる白斑)か?という展開になる可能性もあります。
まだ見た目が何ともないうちは、乳口炎になった場合の対処法のうち、局所ケア以外のことをしてみてください。

余談ですが、お餅や甘いモノや脂っこいモノやお肉を多食している訳でもないのに、何故かたびたび乳口炎になると嘆いているお母さんが多いようです。
局所のケア励行し、よく噛んで食べているし、冷えの予防にも留意しているのに乳口炎を繰り返すようであれば、暫く乳製品や果物の摂取をお休みしてください。
(これらをお休みすることの効果については、母乳育児支援をする助産師の大抵は、経験的に認知しているかと思います。)再発しにく、治りが早くなるようです。

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2012年4月19日 (木)

後乳の脂肪の量が増えるのは知っているけれど。

国際認定ラクテーションコンサルタントの先生方のご著書を読んでいると、前乳・後乳という表記が出てきます。
いわく、後乳は飲ませ始めの前乳よりも脂肪分が多く、体重増加や赤ちゃんの満足感を考えると、3分とか5分とかの短時間で左右交代して飲ませるのではなく、後乳までしっかり飲ませてあげるのが良いです・・・とのことです。
~前乳はさっぱりしてい前菜のような感じで、吸わせる時間の経過とともに徐々に脂肪分が増えてきて、最後はデザートのアイスクリームのようになってくる、お食事のフルコースのような変化があるのです。~というような比喩をしていらっしゃいます。

そして、ご著書には、参考資料として、30秒毎に搾乳して試験管に入れたものがズラリと並び、脂肪分が増える様子が一目瞭然の写真が掲載されています。
直母であっても、ほぼ同様に変化していくということなのでしょうね。
説得力ありますねぇ。
なるほどねぇ。
しかし、その写真を穴が空くほど見つめ続けているうちに、SOLANINは「あっ!」と気が付いたのです。
何が「あっ!」なのか?
あまり重箱の隅を突くようなセコいことは言いたくないのですが、搾乳の入った試験管、全部で15本並んでいたのですね。
それって、トータルで7分半ってことだと思われます。
別に何十分間も延々と搾乳を採取していたわけではなさそうです。
勿論、搾乳を続けていた可能性も否定できませんよ。
でも、そうであれば、敢えて掲載していない理由は何だろう?って、SOLANINは思うのです。
順当に考えれば、恐らく「7分半以上搾乳を続けても、脂肪の量はさほど変化が無かったからではないか?」という推理が成り立ちます。
だって、もしも搾乳を続けることで、脂肪の量が青天井に増え続けるのであれば、試験管を15本なんかで終わらせる理由が無いからです。
試験管はもっと多くズラリと並べて撮影した方が迫力があるし、読み手に与えるインパクトも大きくなります。
なのに、15本で終わらせている理由があるとしたら、それ以降の搾乳の脂肪の量は、さほど変化が無かったからと見做すのが妥当ではないかと思ってしまうのです。

単なる深読みのし過ぎでしょうかねぇ?
仮にの話ですが、片方7分半吸啜させるのって、SOLANINには若干長く感じますが、べらぼうに長いとは言えない時間です。
この写真を見るたびに、何とも言えないモヤモヤした感じが払拭できないでいます。

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2012年4月18日 (水)

とても甘いおっぱい=美味しいおっぱい?

一般的に言われている通り、赤ちゃんは様々な味覚の中で、渋味・塩味・苦味・酸味・辛味などよりも、圧倒的に甘味を好みます。(注:渋味は味覚なのか?という疑問や、辛味は味覚ではなく痛覚だと言われていることは知っていますが、ここでは一応大きな意味での味覚とさせていただきます。また赤ちゃんは旨味にも反応しますが、この記事では、割愛させていただきます。)
赤ちゃんにとっては、甘味以外の味は、カラダに良くない(モノによっては毒だったりすることもある・・・)から、防衛本能が働くのでしょうね。
でも、甘ければ甘いほど喜ぶか?美味しく感じているか?は別問題です。

私は母子ケア研究会の会員でもあるので、柳澤薫先生や故・山西みな子先生のご著書を複数冊読破しています。
母乳育児中のお母さんのお食事に関する基本的な考え方としては、お母さんが甘いモノを食べても赤ちゃんが嫌がらなかったり、子育てする上で何か不都合な事象(例えば、よく泣く・グズグズが激しい・キイキイと甲高い声でわめく・逆毛が立つ・痒がる等々)が無ければ一応善し・・・なのですが、そうではない場合、お食事内容を見直し、甘いものは避けましょうというスタンスです。

確か(←違っていたらごめんなさい!)柳澤薫先生のご著書によれば、赤ちゃんが最も飲みっぷりよく飲んでくれるおっぱいの糖度は9度であり、11度まで上がれば、甘過ぎて嫌がって飲まなくなることもある・・・ということを書かれていたように記憶しています。
おっぱいの甘味は、ほんのりと上品なくらいが丁度いいのでしょうね。
しつこいような甘味では、赤ちゃんは辟易するのかもしれません。
乳房トラブルの誘発は、赤ちゃんが喜んで飲まなくなることも大きな原因ですから、絶対に甘いモノを食べてはいけないとは申しませんが、食べ過ぎるのは、やはり止めた方が無難だとSOLANINは思いますね。

 

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2012年4月17日 (火)

微弱陣痛は大変です!その2

前回、SOLANINは、微弱陣痛を成敗すれば、母乳育児のスタートが変わるのではないかと睨んでいる・・・と申しました。

そのためには、微弱陣痛の原因を知らねばならないと思いますので、出来るだけ分かり易く説明したいと思います。

原因を大まかに分ければ、原発性と続発性があります。
(念のために申し添えますが、原発性というのは、原子力発電所とは関係ありません。)
頻度や順番に関係なく、次々に挙げて行きますね。
原発性の微弱陣痛というのは、陣痛の開始直後から微弱ということで、その原因として、「陣痛開始前からの疲労・睡眠不足」「陣痛開始前からの栄養不良」「陣痛開始前からの過度の緊張」「骨盤のカタチが歪(いびつ)である」「骨盤が狭い」「骨盤が硬い」「子宮発育不全」「合併症妊娠(糖尿病・腎炎・貧血・筋腫)」「膀胱の充満や便秘」「子宮筋が硬い(高年齢・若年齢)」「双子」「逆子」「巨大児」「羊水過多症」「太り過ぎ」等々・・・が考えられます。

続発性の微弱陣痛というのは、分娩進行途中で陣痛が弱くなったり、停止することで、原因としては、「骨盤が狭い」「軟産道が強靭」「「陣痛開始後の疲労蓄積」「陣痛開始後の食事や水分摂取が儘ならない」「回旋異常」等々・・・ が考えられます。

項目の中には、例えば、「骨盤が狭い」「双子」「羊水過多症」「子宮発育不全」等は、産婦さんが努力して改善を図ろうにも、どうしようもない項目だと思われます。
しかし、それ以外の項目は、努力により充分改善が期待できるのではないでしょうか?
例えば、「陣痛開始前からの疲労・睡眠不足」は、早寝早起きの生活リズムを整えていくことで、克服できます。
「陣痛開始前からの過度の緊張」は、ラマーズやソフロロジー等の呼吸法の練習やイメージトレーニングに打ち込むことを通して、徐々にココロをほぐしていけばいいのです。
「骨盤のカタチが歪(いびつ)である」は、整体を受けられたり、トコちゃんベルトを装着することで改善可能です。
「便秘」は普段からお食事を見直し、適度の運動をして、排便コントロールをしておくことで改善可能ですね。
「逆子」は、逆子体操をしたり、おなかの張りを抑えたり、場合によっては回転術や鍼灸のお世話になることも有効です。
「太り過ぎ」は、一にも二にも体重コントロールに尽きます。
適度なウオーキングやヨガやスクワットをマタニティライフの中に取り入れたり、食べる量と運動量のバランスが大崩れしないようにすれば良いのです。
「陣痛開始後の食事や水分摂取が儘ならない」は、喩えバナナ1本でもいいから食べてみる。
可能であれば、出されたお食事を陣痛の合間に摂取することで、ホントにチカラが湧いてきます。
ストロー付きの吸い口をペットボトルに装着して、いつでもこまめに水分摂取を心掛けることも、忘れてはなりませんね。

ちなみに、陣痛が強くなってきたら、飲食したものを嘔吐される産婦さんはちょくちょくいらっしゃいますが、逆に微弱陣痛で、飲食したものを嘔吐される産婦さんって殆どいらっしゃらないように思います。

微弱陣痛を吹き飛ばすことは、妊婦さんのうちからの生活スタイルの見直しで、不可能ではないのです。
では、続きを待たれいっ♪

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2012年4月16日 (月)

仕事復帰しても、おっぱいを続ける秘訣は?(3ヶ月)

<ご相談内容>
3ヶ月の赤ちゃんがいます。
来月職場復帰なのですが、母乳を続けたいと思っています。
日中は託児所に預けるため、母乳をあげれません。
搾乳しようとしても思うように出ず、吸われると、つ~んと痛くなりでます。
朝、晩の授乳だけで母乳を続けたいのです。
日中は仕事中1回しか休みがないから、搾乳はその時だけしか出来ません。
母乳続けられますかね?
仕事を続けながら母乳を続けられる注意点などありますか?

<SOLANINの回答>
まだ3ヶ月なのに、仕事復帰されたのですね。
育児休暇も儘ならず、大変ですねぇ。
それでも、なんとかおっぱいを続けたいのですね。
・・・となると、一にも二にも分泌維持が重要になってきます。
傍にいていつでもあげられるわけじゃないので、1日1回の搾乳は重要事項です。
おっぱいを続けるにあたり、確かに早期の仕事復帰はハンデはありますが、不可能ではありませんよ。
私の勤務先でも、産後2ヶ月で、仕事復帰から1日1回ペースの搾乳の継続で、1歳くらいまで、充分に分泌維持された方がいらっしゃいます。
量は決まった時間(例:15分とか20分とか)で、最低搾乳出来る量(例:40~50ml/回とか)をご自分で設定され、調子がよければ、それより多い目に搾ることもあるけれど、最低量を維持していたら、沢山搾れなくても気にしないでいいです。
搾乳の量は乳房トラブルにでもなれば、明らかに減少しますが、そういうことが無いならば、心配ないです。

気をつけることですか?
過去記事にも書いていると思うのですが、順不同で述べますと・・・
☆相談者さん自身が体の調子を整えて、病気をしない(元気で過ごす)のが、まず重要です。
☆精神的なストレスも溜めこまないで、帰宅後は上手に気持ちを切り替えて、仕事のことは忘れましょう。
☆露出の少ない服装で過ごしましょう。
夏場でも、素足は冷えを助長するからNGです。
靴下も履いてね。
暑いからといって、クーラーの利いているお部屋でキャミと短パン一丁・・・なんていけませんよ。
☆カラダを冷やすようなお食事は極力避けましょう。
水分摂取は、氷入りやキンキンに冷えたものは避けましょう。
温かいたんぽぽ珈琲やハーブ茶・ルイボス茶等、おっぱいの分泌に良いとされるものを選びましょう。
夏野菜(果菜)や果物の摂取はほどほどにね。
お母さんのお食事メニューには、出来るだけ根菜類を入れてくださいね。
☆動物性脂肪を多く含むものは、乳管を詰まり易くするから、トラブル回避のために極力避けましょう。
また、「乳房が張っていないからお餅を食べてカツを入れる!」な~んて行為も止めてくださいね。(無謀極まりないですぞ。)
☆お仕事ではない時間帯や休日は、赤ちゃんとイチャイチャしてね。
時間に関わりなく、欲しがれば何度でもおっぱいをあげてくださいね。
お仕事をされる日中の吸啜刺激が少なく、搾乳回数が1回しか取れないので、何処かで挽回タイムを設けることは必要ですからね。
☆赤ちゃんの昼寝時間は家事をこなしたいでしょうが、しんどい時は無理をせず、30分でもいいから一緒にお昼寝してください。
☆肩凝りはストレッチや肩回しなどを行い、早めに解消しましょう。
過去記事の章で言えば、「★搾乳・冷凍母乳」や「★仕事復帰との両立」はご精読くださいね♪
相談者さんが一日でも長く、ひとくちでも多く、赤ちゃんにおっぱいを飲ませてあげられますように、SOLANINは蔭ながら応援していますよ。

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2012年4月15日 (日)

おっぱい星人は出てると言うが、分泌停止した模様。(妊娠中)

<ご相談内容>
現在、第1子が2歳2ヶ月で、おなかの赤ちゃんが妊娠7ヶ月になります。
第1子はずっと完母で育てました。
分泌過多のようでトラブルも多かったですが・・

妊娠してからも特に変わりなく授乳していたのですが、妊娠4ヶ月くらいから分泌停止したようで、搾ってもさっぱり母乳が出なくなりました。
けれど第1子はおっぱい星人なので、「出てる!」と言い張り、今でも1日に数回おっぱいを吸っています。

気になることは、毎朝起きた時に、まるで乳房が詰まったときのように一部分(いつも左胸の外側)が固くなり痛くなることです。。
不思議なことに、第1子が吸ってくれるとその痛みがなくなり、しこり?も柔らかくなります。
果たしてこのような場合は母乳外来などで相談した方がよいのでしょうか?
それとも様子見でもよいのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

<SOLANINの回答>
過去記事にも書いておりますので、既にご存知かと思いますが、妊娠の進行に伴うおっぱいの分泌低下⇒停止というのは…臨床的に見られますね。
妊婦さんがいくら乳頭刺激しても滲みもしないということは、有り得ることです。
なのに、相談者さん家のおっぱい星人は「出てる!」と言い張り一日に数回吸いついているのですね。
そして、朝に出来るしこりが、吸ってもらうことで解消すると…ふむふむ。

それはですね、まさにおっぱいケアをした時と同じ理屈です。
触っていない or 触り方の足りない乳頭・乳輪は硬いし、摘まむと痛く感じます。
それでも、オイルパックしたり、摘まんだり引っ張ったりと地道にケアをしていくことで、乳頭・乳輪は柔軟になり、あまり痛みを感じなくなります。
でも、半日から一日、何も触らないと、やはり触り始めは痛く感じ、ケアを続けることで、痛みは殆ど感じなくなるという状態を日々繰り返します。

相談者さんは妊娠経過に異常が無いようですから、わざわざおっぱいケアなどしなくても、上の子さんに吸ってもらえば事足りるし、一石二鳥だわとお考えいただけると幸いです。
母乳外来ですか?
受診しなくても大丈夫でしょう♪
もし、受診の必要があるとしたら、妊娠中なのに乳腺炎になった(←過去記事参照)とか、助産師に教えてもらった通りに、毎日2回以上念入りに乳頭・乳輪ケアをしているのに、2週間以上経っても血乳が止まらないとか…そういう時ですね。

ちなみに、個人差はありますが、30週を過ぎる頃になれば、徐々に分泌は復活してくると思われます。
勿論、妊娠中ですからおっぱいが「ジャバジャバ」出るわけではありません。
けれども、元々分泌過多気味の経産婦さんであれば、「じわじわ~たらりたらり」くらいの分泌になってくることもあるかもしれませんね。
妊娠中の直母が、おっぱいケアの代用として有効なものかどうかの判断の目安としては、(乳頭形態にも依るのでしょうが)出産当日迄?に左右5本ずつ開通していればいいという研究報告もありますので、ご参考になさってくださいね。

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2012年4月14日 (土)

言い聞かせでもなく、自然でもない。

言い聞かせでもなく、自然でもない・・・謎かけのようですね。
でも、あるのです。
そういう卒乳がね。

SOLANINの出会ったYちゃんは、筋金入りのおっぱい星人でした。
妊娠中のお母さんが産後どうなるのかと不安になる位、おっぱいが大好きでした。
おっぱいの前は毎回自作のおっぱいの歌を唱和して、時にはおっぱいダンスをして、いただきますと言ってから、服をめくり、がっつりと幸せそうなお顔でおっぱいを飲む毎日でした。

Yちゃんが2歳4ヶ月の頃、お母さんは臨月になりました。
出産の際は、旦那さんがなかなか病院に来れず、お母さんはYちゃんと共に入院されました。
Yちゃんは、お母さんと共に、陣痛室のLDRベッドで過ごしていました。
その時のYちゃん、何していたと思いますか?
たまたま陣痛室に用事にあった私が見た時、Yちゃんは陣痛発来中のお母さんのおっぱいに吸い付いていました。
Yちゃんの吸啜刺激が効を奏したのか、その後陣痛は段々強く、間隔も短くなり、分娩はスムーズに進行して行ったそうです。
やがて、旦那さんも病院に来られ、家族に立ち会われる中での分娩となりました。

後でお母さんから伺ったところによりますよ、Yちゃんは赤ちゃんが生まれる30分前まで、お母さんのおっぱいに吸い付いていたとのことです。
そして、Yちゃんは、かねてからお母さんに申し入れしていたことを、しっかり守ってくれているとのことでした。

それは何か?
「赤ちゃんが生まれるまでは、私のおっぱいだけど、赤ちゃんが生まれたら、おっぱいは赤ちゃんに譲る。お母さん約束して!」という申し出だったそうです。
決して、お母さんが頼んだのではないのです。
Yちゃんが自分で考えて、自分で決めたことなのです。

正直言って陣痛発来中に上の子におっぱいを吸わせるのは、辛かったと思います。
お母さんにしてみたら、「どいてくれ!」と言いたかったかもしれません。
でも、そんな極限に近い状況の中でも、お母さんは約束を守ってくれた。
だから、想いを遂げられた。
Yちゃんにしてみたら、納得のおっぱいライフのフィナーレを迎えることができた。
だから、思い残すことは無い。
赤ちゃんにおっぱいを譲って悔いは無いのです。
ふぅぅむ、なるほど。

お子さんが強い意思を持って、自ら卒乳を決める・・・こういうカタチの卒乳を、SOLANINは、決意の卒乳と呼ばせて頂きます。
こういうカタチの卒乳もアリなんだと思います。

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2012年4月13日 (金)

ヨチヨチ歩き、カタコトが言える1歳児であっても。

お仕事をしていらっしゃるお母さんで、育児休暇をどの位取得できるのでしょうか?
法令上は最長で3年ですが、さすがに丸3年取得される方は殆どいらっしゃらないですね。
お仕事に復帰するには、保育園に入園できるかどうかということも、重要な案件だと思います。
特に祖父母に赤ちゃんのお世話を頼めない方にはね。

お仕事に復帰される時期って、どうなんでしょう?
早い方で半年くらいでしょうか。
ちなみにSOLANINの周囲は、大体ですが1年前後の方が多い印象です。

で、ここでは仮に育児休暇取得が1年としましょう。
1歳のお子さんが保育園に入園したとして、飲食回数はどのくらいなのか、考えたことがありますか?
朝食と夕食はお家で食べますね?
昼食は当然ですが、保育園でお給食です。
3歳未満のお子さん(いわゆる未満児さん)は朝10時頃と昼15時頃におやつをいただきます。
おやつの時間にお菓子を出される保育園もあるようですが、ふかしイモとか果物とか、子どもの栄養摂取バランスを考えたメニューを出される保育園も決して少なくないと思います。
それから、フルタイムでお仕事されているお母さんは15時半016時にお子さんのお迎えに行くのは不可能ですから、当然延長保育をされるかと思います。
保育園によって若干規定は異なるかもしれませんが、お迎えが大体18時を過ぎるようでしたら、保育園に居残りの園児達には補食が出されます。

つまり、ヨチヨチ歩き、カタコトが言える1歳児であっても、1日の飲食回数は決して3回ではなく、6回くらいあってもおかしくないのです。
って言うか、それで普通です。

歯が生えてきていても、まだ1回に沢山食べられない時期のお子さんが、発育に必要な栄養摂取に要する飲食回数は、オトナと同列に論じること自体、そもそも無理があるのです。

いいですか!
おっぱいやミルクよりもカロリーベースで高い筈の固形物を口にしている段階の、1歳児であっても、健やかな発育のためには6回くらい飲食回数があるのです。
なのに、ついこの間生まれたばかりの赤ちゃん、体重増加のペースが一番スパートの掛かる時期の赤ちゃん、離乳食もまだ開始していない段階の赤ちゃんで、1歳児よりも明らかに胃袋が小さくて、尚且つ消化の早いおっぱいしか飲んでいないのに、授乳回数がそれよりも少ないのは、どう考えても辻褄が合わないのです。

たとえ「抱っこしたり、相手をしていたらご機嫌♪」であっても。
たとえ「大しておっぱいを欲しそうにしていない。」のであっても。
たとえ「放っておけば、いつまでもよく眠り、手が掛からなくて助かる。」のであっても。
授乳間隔が異様に長く空き過ぎれば、授乳回数が相対的に減少してしまいますからね。
こういう場合、赤ちゃんの発育に関するアンテナを高くしてください。
「なんか、おかしいぞ。」
「こんなに長く、おなかが空かない筈は無いよね?」
「もしかして、ヤバいかも?」と、注意してください。

ご自分の赤ちゃんがもしも発育不良になったらどうしますか?
誰かに分けてあげられるくらい、よく出るおっぱいのお母さんであっても、ヘンに授乳回数をセーブして、そのペースをキープすることは、近い将来おっぱいが枯渇するリスクと隣り合わせであることを肝に銘じてくださいね。
お母さんに都合の良いことが、決して赤ちゃんの発育に良いとは限らないということです。

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2012年4月12日 (木)

分泌過多で綱渡りの母乳育児、自己流を貫き綱から落下。

完母で分泌過多傾向の方であっても、恐らく当ブログの読者さんではない方は、授乳回数が少ない傾向にあるようです。

Sさんもその一人で、初めてお会いした2ヶ月の時点での授乳回数が6回/日でした。
1回哺乳量は120gもあり、飲み方も上手で、結果赤ちゃんの体重増加も良くて、赤ちゃんに助けられてギリギリ乳腺炎にはなっていない状態でした。
つまり、SOLANINから見れば、綱渡りをしているような母乳育児でした。
どう考えても赤ちゃんの満腹中枢が未形成なうちに、完母で6回/日は有り得ない(しかも夜間は8時間睡眠!)ので、私は「完母で2ヶ月で授乳回数が6回/日なんて、少な過ぎですよ。こんなことを続けていては、今に天見て唾を吐くようなことになりますからいけませんよ。」と、Sさんを懇々と諭しました。

しかし、残念ながら、SOLANINの説諭はSさんの心には響かなかったようです。
Sさん曰く、「懇々と言われたことは少しは気になっていたけれど、赤ちゃんが大して欲しそうにしていない時や眠っている時にあげることは、本当に必要なのか?と、疑問を感じていました。実際、4ヶ月の集団健診の際に、担当の小児科ドクターからも保健師さんからも、授乳回数について何も言われなかったですし。」だそうです。
しかも、「順調に育っていますね。」なぁんて言われたものだから、逆にすっかり気を良くされたらしい・・・(涙)
言い方が失礼かもしれませんが、医療者であっても、集団健診に携わられたその方達はどれだけ母乳育児のことをご存知なのでしょうね?
赤ちゃんの体重さえ増えてりゃイイってものでもないでしょうに。
母乳育児のことをあまりご存知ない方から褒めていただいて、それで善しとしていいのでしょうか?
少なくとも母乳育児を継続していく意思があるのならば、決して善かぁないと思いますよ。

そんなこんなしているうちに5ヶ月に入り、久しぶりにお会いしたSさんは持病が悪化され、急拠、遠方の病院に入院されることが決まったそうです。
Sさんは、「赤ちゃんのためにおっぱいを続けたいのです。退院してからもおっぱいが続けられるように分泌維持をしたいです。ついては何をどのようにすればいいのか教えてください。」ということで、受診されました。
病気のことはお気の毒だと思いました。
(赤ちゃんのお世話はご実家のご両親がみてくださるので安心とのことでしたが。)
遠方の病院で入院が決定している=母子分離になってしまうことで、Sさんが困っていらっしゃることは理解出来ますし、殊勝な発言に何とか力になれたらとは思いました。
しかし、念のためにと確認した授乳回数が、前回受診時よりもさらに減少し、4回/日と答えられた瞬間、あまりの授乳回数の少なさにビックリしました。

率直に申し上げて、現時点で母乳育児をしている&これからも続けていきたいと思っている方とは到底思えません。
納得がいかなくて、「どうして授乳回数が4回/日なのですか?」と、理由を尋ねると、「抱っこしたり、相手をしていたら機嫌が良く、おっぱいをあまり欲しがらないから。」だそうでした。
勿論、離乳食は開始していらっしゃいません。

あんなに、2ヶ月の時点で、「授乳回数が6回/日では、少ないのでいけませんよ。」と懇々と諭したのに。(涙)
それより減らすってどういうことやねん?
Sさんのしていらっしゃることは、SOLANINには意味不明です。

そんなことをしているから、案の定の言うべきか、乳房の活気は、♪昔の光ぃ~、今いずこぉ~♪状態に低下していました。
4ヶ月健診以降の赤ちゃんの体重増加度は、一気に激減していました。
危機的な状態になってきているのに、Sさんは意に介せず、「最近は授乳間隔を空けても乳房はガチガチに張らなくなって・・・射し乳になったのですかねぇ?」と、呆れるくらい呑気モード全開です。(汗)

でもまぁ、母子分離中の搾乳は必要なので、気を取り直して、搾乳の説明をしました。
今から手搾りを習熟されるのは難しいだろうということで、メ○ラ社のハ○モ○ーをお勧めしました。
一応、高価なお品なので、購入前にデモ用の搾乳器で試しに搾ってもらいましたが、タラリタラリと雫が垂れる程度で、とてもじゃないですが搾乳を冷凍して保存するほどには出ないのではないか?という体たらくでした。

SOLANINは母乳育児の推進とその支援を旨としてお仕事しています。
困っていらっしゃる方には、微力ながら何とかして助けて差し上げたいです。
でもね、こちらの助言したことは何一つ聞いて下さらなくて、ご自分のしたいことと、実際にやってることのベクトルが真逆の方には、どう対処させてもらったらいいのか、正直言って分かりませんです。
悪いですが、Sさんのような方には、付ける薬が見当たりません。

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2012年4月11日 (水)

分泌過多の方は分泌低下させねばならないのか?

おっぱいが分泌過多ですと、授乳間隔が空くほど乳房が張り易く、漏乳もハンパなく、赤ちゃんが哺乳中にむせ易かったりで、コントロールが大変です。
分泌抑制するために(?)、国際認定ラクテーションコンサルタントの先生方は、片方授乳を推奨されたり、授乳回数を敢えてセーブすることを推奨されることもあるようです。
勿論、それをするにあたり、赤ちゃんの発育が順調であることが大前提なのは言うまでもありません。

でも、それ(=おっぱいの分泌抑制をしながら、赤ちゃんを月齢相当のレベルで継続的に発育させる)ってホントに可能なのでしょうか?
たまたま乳腺炎を起こさず、分泌抑制に成功することはありますが、SOLANINの知る限りでは、その殆どが赤ちゃんの体重増加度がガクンと低下するのがお約束になっています。
マジで一気に体重増加度が、それまでの1/2〜1/3程度になってしまいます。
その日(例えば集団健診の日)迄はトータル的には発育していたとしても、早晩ヤバくなることは必至です。
徐々に射し乳に変化したのだったら問題は発生しないと思われます。
しかし、その殆どが、それを通り越して、おっぱいの分泌が止まりそうになっています。
おっぱいは赤ちゃんに飲んでもらってナンボです。
なのに、分泌抑制どころか分泌停止なんてことになったら、大いにヤバいです。
個人的には、時期が来たら分泌抑制になるのだから、敢えて分泌抑制はしなくていいのではないかと考えます。

 

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2012年4月10日 (火)

微弱陣痛は大変です!その1

分娩室で仕事をする機会のないSOLANINが言わせてもらうのもナンですが、産婦さんにとっても、おなかの赤ちゃんにとっても、付き添う家族にとっても、助産師や産婦人科ドクターにとっても、「これって大変だよね。」と思わずにはいられないのが、微弱陣痛というヤツです。
微弱陣痛だから分娩が遷延し、長丁場のお産に関わった方全員、分娩終了後は寝込みそうになるくらい疲労困憊してしまいます。
しかも、ほぼ漏れなく出血多量がセットで付いてきます。

えっ?
「微弱陣痛と母乳育児って関係があるの?」ですって?
SOLANINは、特に母乳育児のスタートに於いて、大いに関係ありと睨んでいます。
長年の(?)経験から見て、微弱陣痛で苦しんだ褥婦さんのおっぱいの立ち上がりは、ハッキリ言って遅い。
理由ですか?
そりゃあ、決まってますやん!
第一⇒褥婦さんはグダグダですもの・・・ベッド上で座ることもままならず、お手洗いにも歩いて行けず、おしっこの管を入れられることを余儀なくされることもあります。
つまり、頻回の乳頭刺激をしようと思っても、体力的に難しいということです。
第二⇒赤ちゃんはグダグダですもの・・・体力を消耗し尽くしていますからね。
出生間もなくから呼吸障害で小児科入院とか、そこまで行かなくても、正期産でそこそこ大きな赤ちゃんであっても、おっぱいに吸いついたと思いきや2~3回クチュクチュしただけで体力の限界に到達し、即昏睡状態(?)という体たらくです。
つまり、効果的な乳頭刺激を与えられない状態が続くわけです。
第三⇒出血多量になれば、褥婦さんの循環血液量は、出産前よりも確実に大幅に減少しているということはご理解いただけますよね?
つまり、読者のみなさんは既にご存知のように、おっぱいはお母さんの食べたものが血液になりつくられるのに、出血多量ということは、おっぱいの元手が減ってしまうことを意味しているのです。
⇒⇒⇒そんな困った理由が3つも揃った状態で、母乳育児のスタートが上手く行くわけないですやん!
∴この百害あって一利無しの微弱陣痛を成敗できたら、SOLANINは母乳育児のスタートが、変わるかもしれないって思えてならないのです。
なので今後、誠に勝手ではありますが、暫く微弱陣痛について、色々な角度から検証して記事を書いてみようと思います。
続きを待たれいっ♪

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2012年4月 9日 (月)

リラクテーションを目指すにあたり必要な3つの「あ」とは?

リラクテーションという用語をご存知でしょうか?
簡単に申し上げますと、混合栄養のお母さんが完母に移行していくことです。
こういうことを書くと、言葉尻を捉えて、SOLANINは「混合栄養がいけないと思っているのか?」とか、「混合栄養のお母さんは何とかして完母にしていくべきだと思っているのか?」とか、そういうリアクションをされる方(大抵は一見さんか覗き見さんで、捨てIDを取得してでも他人のブログを荒らしたり、炎上させることに秘かな喜びを感じているであろう方)がほぼ必ずいらっしゃいますが、そうではないことは、当ブログのいつも記事をしっかり読みこなしていらっしゃる読者さんであれば、分かっていただけますよね?

で、分かっていただけるとの前提で記事を書かせていただきます。
リラクテーションをするにあたり、してはいけないことは、自己流のミルク減量です。
完母になりたいばかりに、赤ちゃんに無理をさせてはいけません。
必ず、母乳育児に明るい小児科ドクターや助産師に相談し、確認を取りながら進めていくことが必要不可欠です。

そして、お母さんの気持ちも重要です。
どんな時も「自分なんかどうせダメなんだ。」という思い込みは捨ててください。
★焦らない・・・早くしなければと思い、イライラすること、気を揉むこと、落着きを失うことはNGです。
気持ちは逸るでしょうが、物事には段階や順序があります。
一足飛びにいかないのは、仕方のないこともあるのです。
★慌てない・・・想定外のことに遭遇して普段の落ち着きを失いこと、うろたえること、急ぎ過ぎることもNGです。
恐らく妊娠中からお母さんはおっぱいケア等を充分に準備をされてきたのでしょうが、母乳育児は、お母さんと赤ちゃんの共同作業です。
肝腎の赤ちゃんの条件やキャラによるところは無視できないウエイトです。
だけど決して赤ちゃんを責めないでくださいね。
★諦めない・・・もう希望や見込みが無いと思って早々に止めること、断念することはもちろんNGです。
中々先が見えないこともあるでしょうし、自分と赤ちゃんがどのあたりに居るのか分からなくて不安になって、気持ちがブレてくることもあるでしょう。
根気が必要なこともあるのです。
しかし、いかなる時も、混合栄養のお母さんがリラクテーションをしていくために必要不可欠なのは、母乳育児に明るいナビの存在だと思います。

月に1~2 回は信頼できる小児科ドクターの居られる外来や助産師の居る助産院や母乳外来を受診して、次の一手をどうするかについて、じっくり相談しましょう。
時間がどのくらいかかるかは、ケースバイケースですが、きっと道は拓けます。
ご自身のおっぱいを造り、出そうとするチカラと赤ちゃんが飲もうとするチカラ、そしてナビをする者の存在とアドバイスを信じて待ちましょう。

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2012年4月 8日 (日)

P社の「母○相○室」乳首の「変格活用」について。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「P社の「母○相○室」乳首の「変格活用」について。(若干改訂版)公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。


以下、過去記事。

P社のゴムの乳首であり、O式推奨の直接授乳訓練用乳首である「母○相○室®」というお品は当ブログの読者さんであればみなさんご存知ですよね?
本来ゴムの乳首というものは、哺乳瓶に付けて、搾乳やミルクを哺乳させる場合に使用するのが正しい使用方法です。
なので、今からお話しすることは、あくまでも、SOLANINを含む一部(?)の助産師の見解なので、P社がこういう使い方を推奨しているわけではないので、誤解しないでくださいね。
文法チックに「変格活用」という記事タイトルにしたのはそういう意味があるからです。
搾乳が容易に出来る(≒おっぱいの分泌や乳管開通等には問題ない)レベルで、しかし、陥没乳首や極端な扁平乳首で直母困難な新生児、低出生体重児や早産児で哺乳力が未熟で弱い新生児の場合、この「母○相○室®」のゴムの乳首を乳頭保護器代わりに使用すると、意外と直母が上手くできることが多々あるようです。

特に2年くらい前に、P社はハードタイプの乳頭保護器をリニューアル(したらしいですが、個人的には改悪した印象しかないですね。従来のハードタイプと比較したら、その使用感は雲泥の差ですね。)されてからは、余計にそう思います。

搾乳はおっぱいの分泌の維持向上には重要で立派なな行為ですが、内心お母さん達は「ちょっとでも直接吸ってくれたらいいのになぁ・・・」という気持ちでいらっしゃいます。
当り前ですが、直母で哺乳量が賄えたら、搾乳は必要ないですものね。
一気にダイレクトな(?)直母をするには難しいけれど、いわゆるデバイスを使えば何とかなる場合もあるので、そういう場合はあくまで通過点として使っても良いのではないかと思われます。

但し、たまたまかもしれませんが、昨年から今年にかけてSOLANINが出会った3500g 位迄の体重の新生児ちゃんは、乳頭保護器の代用として「母○相○室®」は使えるものの、ゴムの乳首として「母○相○室®」を使用するのが)難しい方がいらっしゃいました。
具体的に申しますと、搾乳やミルクを哺乳するの際に、本来の直母の時と同じ開口度による咥え方をすれば時間が掛かり過ぎたり、ある程度スイスイと飲むにはおちょぼ口でないと無理で、それではあまり直接授乳の訓練にはならないのではないかという方がいらっしゃいました。

・・・そういう場合は別の哺乳瓶(ゴムの乳首)が良さそうです。
それについては別途記事化しますね。

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2012年4月 7日 (土)

搾乳器で搾乳できないっ!?

産後2日目以降位になると、多くの褥婦さんに訪れる乳房鬱積(うっせき)している状態では、どんな強力な搾乳器を使用しても、決してジャカジャカとはおっぱいは出て来ません。
じわ〜り、たら〜り、出てくれば恩の字です。
また、乳房鬱積(うっせき)の時期を過ぎても、搾乳器のチカラが赤ちゃんの吸啜力よりも強いと、乳腺や乳管が細い場合は、より一層引き延ばされて細くなり、まともにおっぱいが出て来ないことも普通にあります。

褥婦さんによりけりですが、乳房の状況によっては、手搾りの方が良いこともあります。
搾乳器を使う時は、必ず、助産師に相談してくださいね。

そうそう、話変わりますが、先月中旬にカ●ソ●から、新型の搾乳器が発売されましたね。
ハンドル式ですね。
前作の搾乳器は、使い勝手が今イチで、トライアルユースの褥婦さんからは正直言って不評でした。
でも、この新型搾乳器のトライアルユースの感想は、まずまずです。
ただ、やはり、褥婦さんが仰るには、メ○ラのハ○モ○ーに比較すると、やはり若干ハンドルが重たいそうです。
P社ほどの超ヘビーハンドルではないですが・・・
あくまで個人的な感想ですが、確かにSOLANINみたいに握力の弱めの褥婦さんには、ちと辛いかも?
ある程度、握力自慢の褥婦さんだったら大丈夫かもしれないです。(元弓道部・アーチェリー部の部員さんとか。)
価格はメ○ラのハ○モ○ーの4割以下の価格なので、その点はとても魅力的ではありますな。(定価での比較)

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2012年4月 6日 (金)

これはお答えできないなぁ。

<ご相談内容>
生後2ヶ月の赤ちゃんがいます。
おっぱいは良く出るので、基本完母なのですが、週に1~2回くらいのペースで、上の子の習いごとの送迎の際に、同居しているおばあちゃんに赤ちゃんを預かってもらっています。
その際のミルクって、どのくらいあげたら丁度いいのですか?
ミルクの缶蓋には、1回量が200mlって書いてありますが、それは幾らなんでも多いですよね?
普段の授乳回数は、直母で8~10回/日です。

<SOLANINの回答>
ふぅぅむ。
まず最初に申しておきたいのは、乳房には、幾ら哺乳したのかというメーターは付いていないということです。
あっ、いえ、SOLANINは、決してふざけているのではありませんよ。

1日かかって、どのくらい哺乳すれば標準的なペースで育つのか?については、赤ちゃんの月齢や体重等で計算してお話しすることはできます。
けれども、赤ちゃんのおなかの空き具合はその時によりけりですし、先月中旬頃の記事でも書きましたように、哺乳瓶で飲むことは、直母とはスピードから口周りの筋肉や舌の巻き付けや顎の使い方に至るまで、全く違いますからね。
直母であれば、全く問題ない量を哺乳していても、ラクな哺乳瓶で哺乳すれば、同じ量でも口寂しくて飲んだ気がしなくて、グズグズちゃんになることもあるでしょうし・・・
逆に、口寂しくならないくらい、医学的適応を超えて大量に飲ませてあげたら、一瞬は満足するでしょうが、胃袋に収まりきらなくてガバッと吐乳してしまうかもしれませんね・・・

恐らく、上の子さんへの目配りといいますか、同居されているおばあちゃんの善意なのでしょうが、赤ちゃんの立場からみれば、こんな迷惑な扱いは無いと思います。
だって、習いごとの送迎くらい、お母さん以外の方でもできるじゃないですか!
敢えてお母さんが送迎担当にならざるを得ない理由は何ですか?
おばあちゃんが運転免許を所持していらっしゃらないからですか?
私は、相談者さんが、こんな小さなうちからお母さんが赤ちゃんと離れることに何の疑問も抱いていないのか?お母さんの立ち位置として、そっちの方が気になります。

上の子さんの習いごとの送迎をおばあちゃんに頼めないなら、せめて、赤ちゃんを連れて一緒に出かけられませんか?
赤ちゃんが出先でおっぱいを欲しがれば、その場であげればいいじゃないですか!
上の子さんの習いごとの先生と交渉したけれど、どうしても赤ちゃんを連れていくことを許可していただけないのであれば、おばあちゃんにみてもらうしかないのでしょうが、百歩譲っても、念入りに赤ちゃんにお願いをした上で、(折角おっぱいの出が良いのですから)まずはミルクではなくて、搾乳をあげるのがスジではありませんか?

・・・この手の相談、勤務先の母乳外来でも、ちょくちょくあります。
この手の答えを欲しがるお母さんは少なくないですが、悪いですが、赤ちゃんの気持ちを考えると、1回のミルクは何mlだったら丁度だなんて言えないですね。
言えたとしても概算でしょうね。
しかし、所詮、概算ですから、「SOLANIN、それは違うよ!」って赤ちゃんからクレームを付けられちゃいそうです。

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2012年4月 5日 (木)

頭皮の瘡蓋(かさぶた)はどうすればいいの?(3ヶ月)

<ご相談内容>
生後3ヶ月の赤ちゃんなのですが、生後2ヶ月頃から頭皮に瘡蓋(かさぶた)が出来て、ゴワゴワになってしまい、今では爬虫類のウロコのようになっています。
赤ちゃんの頭のにおいを嗅ぐと、お爺ちゃんの枕カバーのにおいがします。
大抵の育児書には、「ベビーオイルでふやかしてから洗いましょう。.」って書いてありますが、何回か試したのですが、上手くいきませんでした。
勿論、赤ちゃんは毎日お風呂に入れています。
洗髪は石鹸でしていますが、頭の骨の柔らかさや継ぎ目が気になって、あまり力強くは洗えていないかもしれません。
「これではいけない!」と思いつつ、でも、どうすればいいのか分かりません。

<SOLANINの回答>
もしかして、赤ちゃんの額やまゆ毛あたりも、黄色いネチョッとした感じのフケっぽいモノが出来ていませんか?
このアブラで出来た瘡蓋(かさぶた)には名前があります。
乳児脂漏性湿疹といいます。
放置すればするほど、厚みが出来るし、ベタベタしてくるし、加齢臭(!)を発するし、瘡蓋(かさぶた)の下側にはブツブツが出来るし、そうなると痒くてむずがるし、挙句掻き壊して浸出液が出てくることだってあります。
なので、爬虫類のウロコみたく肥厚してきているのは、かなりヤバイですな。(汗)

勿論、皮脂自体は、皮膚を様々な刺激や細菌などから防御するためのに存在するものですから、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、赤ちゃんによっては、お母さんかおなかの中にいた時に貰っていたホルモンの影響で、皮脂の分泌がやたらと活性化してしまうことがあります。
まるで思春期のお子さんのように・・・

乳児脂漏性湿疹は、放置していても自然に治ると書かれた文献もありますが、実際そうなると、この不快な症状が収まるまでに数ヶ月を要することになります。
尚且つ乳児脂漏性湿疹を発症した赤ちゃんの場合、そのままアトピー性皮膚炎に移行する症例もあると言われていますので、SOLANINは放置するのではなく、しっかりスキンケアはしてあげてほしいと思います。

育児書などには、「頑固な瘡蓋(かさぶた)の場合、ベビーオイルでふやかしてから洗う。」とありますが、大抵の市販のベビーオイルはミネラルオイルですから、却って刺激になるリスクもあるので、赤ちゃんの皮膚に使用されるのは、個人的にはお勧めしません。(もしも我が子が頑固な脂漏性湿疹だったとしても、絶対べビ―オイルは使用しません。)
ベビーマッサージにも使えるような植物性の無香料・無着色・防腐剤無添加の刺激の少ないオイルで軽くふやかして、その後速攻でシャンプーしてもらいますが、その際、赤ちゃん用の櫛にガーゼを通し、それで頭皮の瘡蓋(かさぶた)を漉き取るようにするのも良いと思います。
シャンプーは必ずしもベビー用ではなくてもいいです。
頭皮に爪を立ててはいけませんが、普段から少しは指先に圧を掛けてクルクル擦るような洗い方をしないと、赤ちゃんの頭皮は綺麗になりませんよ。
また、シャンプー成分や石鹸成分が頭皮に残るとそれも刺激になり、症状悪化をもたらずリスクがあるので、濯ぎも念入りに行いましょう。

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2012年4月 4日 (水)

温かいおっぱいに驚いて…?

これはある意味非常にレアケースなのかもしれませんが、暫く前にSOLANINが遭遇した卒乳のひとつのカタチとして、「こういうこともあるんだなぁ。」ということを読者のみなさまに知っていただきたくて記事化します。

妊娠中も授乳継続され、途中から分泌が極端に低下し、吸啜時には激痛で、でも、おっぱいを止めようとはしなかった2歳のお坊ちゃんのお話です。
お母さんは言い聞かせとして、「今はね、飲みたかったら飲んでも良いのよ。」「赤ちゃんが生まれたら、おっぱいは赤ちゃんと分けっこだよ。」「順番はね、赤ちゃんが飲んだ後にお兄ちゃんが飲むんだよ。反対はナシだから。」と繰り返していたそうです。

入院中の面会時は、お兄ちゃんはおっぱいに擦り寄り、鼻をクンクンさせるものの、何となく照れてしまい、結局一度もおっぱいには吸い付かず、「お家に帰ったらおっぱいを飲むの♪」と言い張っていたそうです。

そして退院して自宅に戻られたら、赤ちゃんが飲んだ後に順番を守ってさぁ飲むぞと咥えた瞬間、当然のように温かいおっぱいがドクドク出てきたそうです。
全くトラぶっていない真っ当な美味しい湧き立てのおっぱいです。

なのに、そのお坊ちゃんは、「これは僕のおっぱいじゃない。この味は違う。これは赤ちゃんのおっぱいだから、僕は飲めない。」と宣言したのだそうです。
この唐突な発言には、妊娠中もそれ以前と変わらずのおっぱい星人ぶりを発揮していたお坊ちゃんの気持ちを受け止めようとタンデム授乳は規定路線だったお父さんもお母さんも(同居なのでおじいちゃんもおばあちゃんも)ビックリ仰天だったそうです。

本来ならば、味覚的にも分泌量的にも低下している筈の妊娠中のおっぱいが、このお坊ちゃんの嗜好に合っていたのだろうなとしか考えられません。
その後は、何度促しても、良いのよと誘っても、頑として、「これは赤ちゃんのおっぱいだから。」と言い張り、一度もおっぱいには吸いつこうとはしなかったそうです。
ただ、後日談として、触る方のおっぱい星人ぶりの方は俄然パワーアップして、お母さんとお風呂に入る際などは、隙あらばフェザータッチしてくるそうです。(笑)

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2012年4月 3日 (火)

デンプンの糊化と老化そして電子レンジの加熱温度について。

まず、でんぷんの糊化(α化)と老化(β化)についてですが、簡単におさらいしましょう。
いわゆるでんぷんの糊化(α化)は消化の良い状態です。
同じく、老化(β化)は消化の悪い状態です。
そして、デンプン質の老化(β化)を防ぐには、糊化(α化)したデンプン質を急速に乾燥させて水分を10%未満にするか、0℃以下=冷凍して保存すると良いというのが、私がこれまでに学んだ知識であり、念のため調べて得た知識です。

でも、昨日の記事にもありますように、必ずしも0℃以下=冷凍して保存するという方法がベストではないという考え方もあるようです。
それと昨日の記事で、赤ちゃんのお母さん達の冷凍したお粥の取り扱いについて、私なりに「ええっ!」というものが、幾つもありました。
一番びっくりしたのが、「冷凍方法・解凍方法の注意や説明を受けた人がいませんでした。」というくだりです。
恐らく保健センタの栄養士さんや離乳食の本では、指導項目として想定外なのかもしれません。
「わざわざ説明する迄もない項目よね?それくらい分かってるでしょう?」みたいな。
そして、お母さん達の中にも、確認項目として想定外なのかもしれません。
「作り方と保存さえしっかりすれば、解凍や温めについては、いちいち確認しなくてもその辺りは常識の範囲で良いのよね?」みたいな。

しかし、それは違うってことなのですね。
しかも、お粥を冷凍している方達の解凍後の加熱方法が、「人肌程度に加熱する」「粘度を下げるためにミネラルウォーターで溶く」というものもあったとなってはさすがに看過できませんな。
電子レンジで加熱するという方法も一般的なのでしょうが・・・読者のみなさんはご存知でしたでしょうか?
SOLANINは、オーブン料理の加熱温度は設定があるので知っていましたが、恥ずかしながら電子レンジの加熱温度までは考えたことが無かったです。
これについても、栄養士さんの仰ることを疑うわけではないですけれど、「70℃?ホンマかいな?」と、思いました。
そこで、色々な機種ノ電子レンジの加熱温度を調べましたが、無○良○等の廉価版だと、「飲み物65℃・食品あたため75℃または80℃の切り替えボタン3種類」パ○ソ○ッ○のエ○ナ○付きの上級版だと、「べビ―フードあたため30℃・ごはんあたため65℃・汁物あたため75℃・カレー&シチューあたため85℃の切り替えボタン4 種類程度」でした。
他の会社の電子レンジの機種説明もチェックしましたが、大体は昨日の記事に書いてあるように、ざっくりとですが70℃前後ということになりますし、これでは充分に加熱(=100℃)しているとは言い難く、お粥が再び糊化(再α化)しているのではないことは明白でした。
仮の話ですが、この上級版の電子レンジで、お粥=べビ―フードと解釈したらどうなりますか?
それって30℃で加熱ってことですものね?
そのため、「冷凍するとお粥の消化は悪くなりますよ。なので、基本、反対です。」と、仰ったのですね。
勿論、ちねったほどしか食べない離乳食初期に1回ずつお粥を炊くのは面倒臭いかもしれません。
それでも、離乳食開始時期の赤ちゃんの消化吸収に関する能力は、まださほど高くはないので、こういう時期だからこそ、お粥はその都度炊いてあげた方がでんぷんが糊化して⇒消化が良くなるからお勧めですよ〜ってことなのでしょうね・・・

※ちなみに、この記事を書くにあたり、改めてSOLANINは自分でもお粥を炊き、冷凍したお粥を電子レンジで解凍・加熱したり、或いはレトルトのお粥を開封し電子レンジで規定分数にチンしたり、袋ごとグツグツ煮えるまで湯煎して温めたり、離乳食用おかゆスティックなるものを購入して試食してみた結果、食味的にはやはりお家で作った炊きたてのお粥が一番美味しかったことを報告してこの記事のまとめとさせていただきます。

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2012年4月 2日 (月)

ええっ、冷凍したお粥は消化が悪くなる?

〜今日はエイプリルフールですが、記事の内容に嘘は有りませんよ。〜

赤ちゃんがお粥を食べるようになって、毎回炊いてあげるのが大変な場合、小分けした上で冷凍されている方もかなりいらっしゃるかと思います。
大昔の話ですが、私もそうしていました。
ちなみに、手作り離乳食をホームフリージングした際の賞味期限は大体1週間ということも、ご存知かと思います。

ところが過日、とある母乳育児関連の勉強会に参加した際、演題を発表された栄養士さんが衝撃的なことを仰いました。
曰く、「冷凍したお粥はでんぷん質の消化がかなり悪くなるので、面倒でもその都度炊いてあげるのが良いのですよ。」とのことでした。
質疑応答の時間が僅かしかなかったので、詳しいお話は伺えなかったのですが。

その後、思い切って質問のメールを送らせて貰い、お返事がいただけました。
きっと、読者のみなさんにも参考になるのではないかと思われましたので、要旨を書かせていただきます。(以下の『 』の部分です。)

『でん粉に関する考え方は、老化しにくい冷凍温度は-20℃という説もあり、また0℃は老化しやすい温度という説もあります。
機種にもよりますが、家庭用冷凍庫で-12℃以下は維持しにくいと言われています。
以前、5ヶ月検診の際に近隣自治体の保健センターで離乳食講習を受けた方、離乳食の本を読んだ方から「離乳食は冷凍してもいいんですよね」という確認が急に増え、講習内容を聞き取り調査したことがあります。 
調査対象は30人程度ですが、参考にはなると思います。
全員がお粥に限らず「離乳食はまとめて調理し、小分けにして冷凍すれば良い」と説明を受けていましたが
、「冷凍方法・解凍方法の注意や説明を受けた」と答えた方はいませんでした。
更に「お粥を冷凍している」と答えた方に与え方を質問すると、ほぼ全員が冷蔵庫で解凍・庫外で自然解凍して人肌程度に加熱すると答え、その中には粘度を下げる為にミネラルウォーターで溶くと言う方も数名いました。 
残りの方はいつも、または冷凍庫から出し忘れた時にレンジで一度加熱する(レンジの温め機能は、70℃設定が多い様です)という回答でした。
私は、この結果から全体を十分に加熱している、「全体が再α化(糊化)しているので問題ない」と考えられないことから「冷凍保存すると消化が悪くなり、基本、反対です」とお答えした次第です。 
この説明を省略して「消化が悪く」と口にしたことが誤解を与えてしまい申し訳ありません。
私は5ヶ月検診の際に、簡単にお粥を作る方法を紹介して「最低でも1回食(離乳初期)の間はお粥を冷凍しないで」と話します。
本音は全ての離乳食を冷凍しないで欲しいのですが、「冷凍しては駄目」とは説明していません。
しかしながら最近私がお会いするお母さんは、1日分をまとめて作って常温または冷所に放置して使い切る、またはフリーズドライの「おかゆスティック」を使っているという方がほとんどです。』

太字の箇所は、保健指導の内容で、赤字の箇所は、説明を伺って、SOLANINが気になった箇所です。
解凍方法について、加熱のあり方については、私もあれから調べ物をしたので、明日記事化させていただきます。
そういうことでしたか。

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2012年4月 1日 (日)

母子健康手帳の様式が改訂されますよ♪

今日以降に母子健康手帳の交付を受ける予定の方に申し上げます。
実はSOLANINも昨秋頃に、とある方面から情報として受け取っていたことなのですが、母子健康手帳に様式が改訂されます。

順不同ですが、かいつまんでお話ししますと、
★先天性胆道閉鎖症の早期発見のために、うんちの色見本帳を母子健康手帳に綴じ込む。
★妊娠・分娩リスクに関する情報を盛り込む。
★発達が遅れがちな乳幼児の保護者の心理的負担に配慮して、成長発達の確認項目を「できるorできない」から、達成時期を記載する形式に変更する。
★予防接種の様式が、定期接種と任意接種を並べて配置して、見易い様式に変更し、未接種のワクチンの接種の勧奨する。
★歯科保健指導項目の追加。
★食事や生活リズムの形成に関する項目の追加。
★乳幼児虐待予防について、お母さん自身が気がつくことが出来るようにという質問項目の追加。
お父さんの育児参加・協力を促進するための配慮。

そして、これはイイなと思ったのが、
★乳幼児身体発育曲線と身長体重曲線の改訂(2010年の調査データに基づく)です。
この10年で生下時体重がかなり変わってきていますし、母乳育児をしているお母さんの割合も、微増しているらしいですから、グラフの帯幅やカーブも少し変化が見られるのでは?と思われます。
これを機会に集団健診の場でありがちな、完母で若干体重が少なめの赤ちゃんに対し、直ぐに「母乳不足ですね。じゃミルク飲むだけ足してね。」みたいな、母乳育児に理解の薄い&一方的な保健指導も見直されるといいなと切に願っております。

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