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2012年3月

2012年3月31日 (土)

お勧めしたい書籍 『抱かれる子どもはよい子に育つ』

著者の石田勝正ドクターは、元々は整形外科のドクターです。
あっ、もちろん、それはご著書を上梓されてからもそうではありますが・・・

ある年代以上の医療関係者ならば知る人ぞ知る!というドクターですね。
一時は日本の風土病ではないかとさえ言われた、あの先天性股関節脱臼の原因を看破し、予防方法を確立された方です。
石田勝正ドクターは、長く国立京都病院に勤務されていましたが、ご専門の整形外科だけではなく、母と子の関わり合い方、おっぱいや肌と肌の触れ合いを通しての絆の育み方といった、赤ちゃんからの子育てに関する深い見識をお持ちの方で、小児科のドクターでもここまでの方は滅多にいらっしゃらないのでは?というくらいの素晴らしい方です。
このご著書では、石田勝正ドクターの熱い想いがビシビシ伝わってきますが、決して押しつけがましい感じはしませんので、安心して読んでいただけるかと思います。

ハードカバーもあるのでしょうが、PHP文庫からも出ています。(270頁+コラムで、740円)お財布にやさしい価格も魅力的です。
密林でも販売しているようです。

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2012年3月30日 (金)

卵膜遺残とは?

卵膜遺残(らんまくいざん)って言葉、聞いたことがある方は、産婦人科関係以外では、恐らく該当者の産褥婦さんでしょうね。

決して脅かすつもりはありませんが、産後のお母さんに起こり得る異常のひとつです。
出産の際、卵膜が子宮内に残ることを指します。
まず赤ちゃんが生まれて、次に胎盤が出てくる際に、卵膜が裂けたり残ったりすることが時にあります。
勿論、そのようなことが無いか、直接介助した助産師が目を皿のようにして確認しているわけですが、少しでも疑わしい場合は、産婦人科のドクターが検査(胎盤鉗子やエコーなど)をされ、その場で治療方針を決められます。
大抵の場合、さほど出血量も多くならずに、産褥入院中に自然排出されるのですが、後に引くこともあります。

原因は様々で、子宮内感染(例えば早期破水していたのに、妊婦さんの気がつくのが遅く、来院が遅れたとか)のある場合や、胎盤癒着・付着(例えば今回の妊娠以前に帝王切開の経験がある・妊娠中絶の経験がある・6回以上の出産経験など)のある場合はそうでない方よりもハイリスクではありますが、それ以外の原因もあり、「○○だからである。」とは一概に言えないのが現実です。

治療方法としては、子宮収縮剤を使用して、出血を抑えるという治療方法が取られることもあるし、状況によっては、遺残した卵膜の除去ということで、子宮内掻爬術をされることもあります。
また、発熱などの症状から感染の疑いがある場合は抗生剤が使用されることもあります。
また、産科退院後に発覚したのであれば、血液検査(HCG定量)や子宮鏡検査等、
行われることもあるようです。

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2012年3月29日 (木)

SOLANINの閃きから生まれた工夫型ハードタイプ乳頭保護器!

当ブログの3月20日の記事が、雨風呂のガイドラインに抵触して、一方的に削除された件につきましては、読者のみなさんは既にご存知かと思います。
あの記事にはコメントも沢山頂きましたし、関心を持って下さった同業他者の方も少なからずおられましたので、少し趣向を代えて、再度記事化したいと思います。
(テキストに残してくださっている読者さんから、データを送ってくださるとのお申し出があり、それを再利用させていただくことも頭をよぎりましたが、ご厚意だけ受け取らせていただき、敢えて書き下ろすことにしました。)

そもそも、乳頭保護器は、おっぱいの分泌には問題ないものの、主に乳頭のカタチや大きさ、或いは乳頭のキズの悪化や出血、或いはそれに伴う吸啜痛といった母体要因で直母が困難な場合や、哺乳稚拙や疳癪、或いは舌が短いせいで搾乳でしか哺乳出来ない児要因で直母が困難な場合に、便宜的に使用される性格のデバイスです。

乳頭保護器には大別するとハードタイプとソフトタイプがあり、ソフトタイプは赤ちゃん用品各社から発売されているものの、ハードタイプについてはP社のみが発売しているのが現状です。
そして、このP社のハードタイプ乳頭保護器は、これまでにもモデルチェンジを繰り返しているのですが、約3年前(?)に行われたモデルチェンジ型ハードタイプ乳頭保護器は、率直に申し上げて改悪(←失礼!)としか実感できない使い心地で、従来型のハードタイプ乳頭保護器を適用すべき母子が路頭に迷う有様でした。
ドラッグストアや問屋の倉庫の片隅にある従来型のハードタイプ乳頭保護器を買い集めて褥婦さんに提供するにも、廃番品なので、それにも限界がありました。

特に、巨大乳頭・裂状乳頭・過長乳頭で、いわゆる乳管洞(SOLANIN流に表現すれば、おっぱいのスウィートスポットですな)が深く奥まっている方で、従来型ハードタイプ乳頭保護器であっても苦戦を強いられていた方には、モデルチェンジ型ハードタイプ乳頭保護器は、問題外でした。
そういう方であっても、今回公開するSOLANINの閃きから生まれた(←そんな大層なモノかいな?)工夫型ハードタイプ乳頭保護器は、まさに打ってつけではないかと自負しております。

準備するものは、メ○ラ社の搾乳器のじょうごの部分と、P社やJ社の丸乳首です。
まず、じょうごの管部分を、電動鋸で、端からおよそ2cm程度の箇所で切断します。
怪我をしないように、切断面を鑢(やすり)で処理します。
それにP社やJ社の丸乳首を装着します。
以上です。
パッと見は、従来型ハードタイプ乳頭保護器にソックリです。
まっ、コロンブスの卵ですな。(笑)
でも、従来型ハードタイプ乳頭保護器と比較して、台座となるじょうご部分の直径が大きいのが特徴です。
では、ジャジャジャジャ~ン、画像公開しますよん♪

<工夫型ハードタイプ乳頭保護器>

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2012年3月28日 (水)

体重増加不良についての小児科ドクターの一般的な見解。

最初から小児科ドクターや助産師から母乳分泌不足と指摘され、体重増加のためにはミルク補足をしてくださいと指導されたのならばそうなのかもしれませんが、退院時には完母で順調な体重増加がみられ、何に問題も無かったのに、2ヶ月、3ヶ月と月齢が進んでから急に体重増加不良になる場合、母乳分泌が低下したとは限らないです。
こんなことを言うのはナンですが、どうしても小児科のドクターは、完母の赤ちゃんが体重増加不良に陥った=母乳分泌不足じゃないか?・・・と考えられる傾向が無きにしも非ずのようです。
そりゃあまぁ、普通は、小児科外来の一角で、診療の傍らに、「お母さんちょっと乳房の状態を診せてもらおうかな?服を脱いでくれますか?ここで授乳してもらえますか?チェックしますから。」なんて訊けないし、そんな時間的余裕は無いですから。(汗)

勿論、BFHやそれに準ずる母乳育児推進の病産院の小児科ドクターは、おっぱいのあげ方(ラッチオン・ポジショニングが適切か?授乳回数が極端に少なくないか?)や赤ちゃんの睡眠パターン(眠りこけていないか?それを易々と放置していないか?)や哺乳意欲(キョロちゃんではないか否か?)や母体要因(お母さんはしっかりお食事や水分摂取が出来ているか?乳管の詰まりは無いか?)にも想いを馳せることが出来ますから、「まずは助産師に診てもらってね。その上でミルクの補足が必要か検討しましょう。」と言ってくださるとは思いますがね。

であれば、お母さんとしては、小児科ドクターからミルク補足決定までに数日の猶予を貰い、速攻で母乳外来や助産院を受診され、用向きを伝え、ホントの意味で母乳分泌不足に陥ってしまったのか否かを見極めて貰いましょう。
ミルクを補足すれば、赤ちゃんの体重なんて直ぐに増えますから。
そんなこと、分かり切ってますから。
見極めてもらってからでも、ミルクの補足は間に合いますから、慌てなくてもいいです。
但し、パーセンタイルグラフを割り込むような重度の体重増加不良の場合は、緊急性が高いので、理由の内容を問わず、ミルクの補足が必要だと思われます。

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2012年3月27日 (火)

タンデム授乳の利点と注意点その4

タンデム授乳の利点と注意点について、昨夏3本の記事を書いたのですが、憶えていらっしゃいますかな?
タンデム授乳は卒乳と同じく、あくまで結果であって、目標とするものではないとSOLANINは、考えます。
また、世間一般では、有り得ないことのように捉えられがちですが、タンデム授乳の一番の基本形は、双子ちゃんへの授乳ですからね。
兄弟姉妹でおっぱいをシェアすることは、何も悪いことではありませんからね。

さて、この記事を書くのは、追加したい点があったからです。
上の子さんの栄養方法を問わず、下の子さん、つまり、赤ちゃんが直母がなかなか出来ないことがあります。
例を挙げると、「哺乳ストライキ」「乳頭混乱」「短い?若しくは前に出にくい舌(舌小帯短縮症を含む)」「哺乳稚拙(いわゆる巻き舌を含む)」「癇癪(かんしゃく)持ち」「口蓋の形態によるもの(いわゆる高口蓋を含む)」等々、様々な理由で、直母が出来ない赤ちゃんはいらっしゃるわけです。

おっぱいの分泌の維持向上には、有効かつ定期的な乳頭刺激が必要不可欠です。
ベーシックに考えれば、定期的に搾乳するのが良いと思います。
搾乳出来るくらいの分泌がある方ならば、是非とも搾乳はすべきです。
ただ、搾乳が出来るかどうか微妙な場合、つまり、おっぱい分泌のための起動スイッチが今一つ入ってない場合、上の子さんが現役おっぱい星人であれば、赤ちゃんに直母困難な状況が続いても、搾乳しなくても、喜んで直母をしてくれる=乳頭刺激のピンチヒッターになってくれる・・・ので、凄く助かります。
勿論、そんなことのために上の子さんを活用するのは、邪道かもしれません。
しかし、状況によっては、綺麗事では済まないこともあることは事実です。
まして、隣におっぱいが欲しくて指を咥えて見ている兄姉が居るのに、これに見よがしに搾乳するのも、却って可哀想ではありませんか!
であれば、それは善しとしましょう。
普通に考えて、新生児の吸啜力と、1歳2歳のお子さんの吸啜力は、強さ的には雲泥の差があります。
上の子さんが喜んでくれて、しかもお母さんが助かり、赤ちゃんにとっても将来的にプラズになることは、間違いないであろうことなので、これは利点として挙げても良いのではないかと考えます。

反対に欠点としては、ゆくゆくですが、赤ちゃんが直母出来るようになってきたのに、兄姉優先で飲ませることになりかねないというか、兄姉優先を上手く赤ちゃん優先に切り替えなくてはならない、対処を間違えてはいけないということです。
赤ちゃんの(発育のために必要なおっぱいの)上前を撥ねるのはNGですね。
そこは、家族の方にもご協力いただき、しっかり言い聞かせをしていただきたいと思います。

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2012年3月26日 (月)

上の子にイライラする。褒めるところが無い。

今とは違う病院に勤務していた頃の大昔の話ですが、母乳外来を受診された経産婦さんから「上の子のすることなすことに、イライラしてしまってその気持ちを止められないのです。しょうもないことばかりしでかすので、褒めるところが無いのです。また、そんな風に思ってしまう自分が嫌です。どうしたらいいですか?」と、相談されました。

かつて私自身、そういう気持ちになったことが多々あり、イライラする毎日を過ごしていたので、その相談は、身につまされるものでした。
私の場合、いわゆる転勤族で、距離的に実家に帰ることは儘ならず、今とは違い子育て支援センターの類は皆無の時代で、ママ友作りをしようと思っても気軽に出かける場所も無く、悩んでいることを相談する相手が誰もいなかったので、このまま虐待をするのではないかと自分が怖くなることもありました。
ただ、目の前におられる経産婦さんとかつての私との決定的な違いは、その日、上の子さんを保育園の一時保育をされて、母乳外来を受診されていることでした。

「私もね、上の子を褒めるところが無くて、ホントに困っていたのね。イタズラ小僧だし、育て方間違えたのかな?って思うくらい何でも反抗して言うことを聞かないし、赤ちゃんには危険なことばかりしでかすから、目が離せないし。上の子が可愛いと思う余裕なんて全然なかったのよ。」
「でもね、ある時、そもそも小さな子どもに色々期待したり、要求したりするのは、どう考えても無理があるんじゃないかということに気がついたのね。本来ならば、旦那がもっと家事や子育てに協力してくれたら、一人でヒ―ヒ―言いながらてんてこ舞いしなくて済むのよね。」
「でも、ウチはそれが出来なかったから、上の子に対し、厳しく過剰な要求をしてしまい、それが叶わないから余計にイライラが募っていたのかな?と。そこで、上の子に最低限そうであってほしいことは何か?を考えたら、私の場合、毎日元気でいてくれることだったのね。」
「だってね、上の子さんが元気でいてくれないと、母乳外来なんて受診できないですよ。赤ちゃんがしっかり育っているのかを客観的にみてもらうことも出来ないし、乳房のコンディションに問題が無いかチェックしてもらうことも出来ないですよ。上の子さんの具合が悪いと、保育園でもご実家のお母さんでも、お世話になれないし。“今日も元気でいてくれてありがとうね。”って、声掛けするのは照れるし、当たり前過ぎるかもしれないけれど、それは立派な褒め言葉なのよね。そして、それは自分なりに頑張っている上の子への感謝の言葉でもあるのよね。○○さんに私の考え方を押しつける気持ちは無いけれど、そういうのもアリじゃないかって思うんだけどね。」と、言いました。
その経産婦さんは、私の話の後、ハッとした表情になり、「元気が一番かぁ。それはそうですよね。」

私の伝えたかったことを理解してもらえたようで、嬉しいなと思いました。

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2012年3月25日 (日)

初めて助産院や母乳外来を受診する際の注意点。

大したことじゃないです。
あくまで一般常識的なことなのですが、最近その一般常識が通じない方がちょくちょくいらっしゃるので、広く知っていただくために、書かせていただきます。

①診察は予約制・・・フリーで受けているトコロはほぼ無いと思います。
だって、普通に考えて、Aさんの乳房マッサージをしている最中に、いきなりBさんが、「おっぱいを診て下さい。」なんて乱入してきても、助産師ひとりでは対応できません。
「ちょっと病産院に来たついでに、相談したいことがあって・・・」とかの口実を言う方もありますが、助産師は予約制で計画的に仕事をしています。
そういうのは、相手の都合を全く考えていないので迷惑です。
特に、出産が何人も同時進行していたり、学生さんの実習指導をすることもありますから、アポ無し受診は論外です。

②予約時間よりも早めに来院する・・・病産院の母乳外来でも助産院でも、初診であれば診察券の発行や、カルテの作成は必要です。
電話予約の可能なトコロであっても、その時そういう説明を受けなかったとしても、大人だったら普通に考えて分かりそうなことです。
問診表を書いてくださいと言われることもあります。
母子健康手帳を見せてくださいと言われることもあります。
病産院によっては、先に医師の診察があることも想定されます。
時間ギリギリに来て、そういうことが、限られた時間枠の中で出来ますか?
出来ませんよね!
次の方の対応開始時刻が大幅に遅れてしまい、業務に支障が出ます。
「自分さえ良ければ。」的な心理が透けて見えて、不快です。

③お子さんを連れて来てもいいか確認しておく・・・病産院の母乳外来や助産院には、基本、子守要員は居ません。
乳房マッサージをする際に、ギャン泣きのお子さんを放置するのは忍びなく、かといって、助産師が子守をしていたのでは、乳房マッサージは出来ません。
付き添いの方と来院してくださいといわれることもあります。
お子さんはどなたかに預けてきてくださいと言われることもあります。
お子さんを連れて来てもOKな病産院の母乳外来や助産院もありますが、感染る病気のお子さんを連れて来るのはマナー違反です。
感染る病気のお子さんが行くべきは、小児科外来です。
また、お母さんの都合優先で、断乳を強行された場合、お子さんはおっぱいに未練たっぷりなので、1回目の乳房マッサージの日に連れて来るのは、母として有り得ないと思います。
SOLANINは、お子さんに対しデリカシーの無さ過ぎるお母さんに対しては、大いに叱責し、乳房マッサージ中止で帰っていただいたこともあります。

・・・まぁ、せめてこの3項目くらいは、受診予約時に念頭に置いてくださいね。

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2012年3月24日 (土)

永久歯がスポッと抜けてしまったら?(滝汗)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「永久歯がスポッと抜けてしまったら?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

あまり考えたくないことですが、永久歯が根元からスポッと抜けてしまったら?
子どもの場合、頭が重いですから、転倒し易いし、何かの拍子に歯をぶつけたりして、スポッと抜けてしまうことがあります。

気が動転するでしょうが、そこは必死に堪えて、まずは、抜けてしまった歯を探しましょう。
歯が見つかれば、根元は決して触らず、先の方を摘まんでください。
歯の保存液や生理的食塩水があればいいのですが、そういうものを常備している学校や家庭はまずないでしょうから、抜けてしまった歯は牛乳に浸して、そのまま歯科に持参してください。
頬っぺたの内側や下口唇の内側と下顎の間に抜けた歯を含みつつ、歯科受診するというやり方もあると聞きます。
但し、下手をすると、抜けてしまった歯を飲みこんでしまう危険性があるから、個人的には、あまりお勧めしていません。
万一、抜けてしまった歯が極度に汚染されている場合でも、ゴシゴシ洗いは厳禁ですよ。
せいぜい10秒迄位の短時間、さっと流水で濯ぐくらいで結構です。
それから、くれぐれも歯の根元は手指で触らないこと。

適切な対応をすれば、スポッと抜けてしまった歯が、復旧してくれる可能性がありますからね。
逆に、不適切であればあるほど、復旧が遠のき、ずっと歯抜けちゃんのままです。(涙)
ちなみに、乳歯の場合はスポッと抜けても、直ぐ下に永久歯がスタンバってることもありますから、敢えて元通りにしないことが普通です。

 

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2012年3月23日 (金)

最初のボタンを掛け違えると。

母子異室の病産院でご出産され、ミルク寄りの混合栄養をされているお母さんが、たまたまSOLANINの勤務先の母乳外来を受診されることは、しばしばあります。
そして、いつもなかなかに難儀なことになります。
ご相談の殆どは、「おっぱいの量を増やしたい。(ゆくゆくは完母になりたいを含む。)」「搾乳の瓶哺乳ばかりので、直母が出来るようになりたい。」というようなことが殆どですが、そもそも、「母乳はどうやって作られて出てくるのか?」ということに始まり、「授乳回数や間隔をどう考えるか?」から、赤ちゃんの基本的な生理に関する知識、例えば「おなかいっぱいに粉ミルクを飲んでも泣くこともあるのですよ。」「眠りこける子は育たないですよ。」に至るまで、ほぼ無知に近い状況の中で、総論各論交えながら、「母乳育児とはどういうものなのか?」迄お話しなくてはなりません。(汗)
一人の方に対応できる時間は45分間なのに、てんこ盛りでお話しを聞いてもらわねばならず、とてもじゃないけれど時間内の対応終了は無理です。(涙)
たまに中途半端に知識がある方は、屁理屈を捏ね、「ああ言えば、こう言う。」なので、どっと疲れます。
次回再診時も、注意事項は半分くらいしか守ってくれず、そのくせ「なんで上手くいかないのでしょうか?」と本気で嘆かれるので、気持ちが萎えます。
「指導されたことはきちんと守っていただかないと、困りますね。」と、注意しても、「助産師さんって、けっこう神経質なんですね。そこまでしなくちゃならないのですか?」みたいな質問返しをされ、キレそうになるのを必死で堪えながら、「決して神経質じゃないけれど、私は最低限のことしか言いませんからね。それを守って頂けないなら、良くなるものも良くならないですね。」くらいの切り返しはするようにしています。

最初のボタンを掛け違えると、そこから軌道修正するのは艱難辛苦です。
お母さんも助産師も心の汗や血を流すことになります。
お互いにとって、そして何よりも赤ちゃんにとって、不利益になることだけはしてほしくないので、SOLANINも厳しい態度を取らざるを得ない今日此頃です。

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2012年3月22日 (木)

花畑妊婦以前の問題かもしれない。

SOLANINは、しばしば、妊婦さんに対し、「妊娠中はお母さんになるためにカラダとココロの準備をしましょう。」と申しております。
と、申しますのも、可愛い赤ちゃんグッズを妊婦雑誌に書いてある通りに購入し、「これで準備万端だ。」(?)と自己満足される妊婦さんがまだまだ多いからです。
また、買い物自体は妊婦さんでなくても家族の方が代行することは可能なので・・・という意味も込めています。
赤ちゃんグッズというものは、短期間の使用となるものが多いですし、それがホントに必要なのか深く考えずに購入するのは、赤ちゃんが生まれたら何かと物入りですからお金の遣い方としてあまり上手とは言えませんね。
もちろんわざわざ購入しなくてもお友達から譲ってもらったり、他のもので代替えが利くのであれば、それもイイと思います。
ただ、やはり赤ちゃんグッズであっても、毎日使うものもありますから、妊娠中に何一つ購入しないのは、さすがに有り得ないと思います。
妊娠後期には切迫早産や合併症のため入院しなくてはならないこともありますから、元気に活動できるであろう妊娠中期あたりに購入したり、手作りしたり、誰かから譲ってもらったり・・・という準備は、最低限していただきたいことだと思います。
特に、初産婦さんの場合、何となく「出産は予定日より遅れるだろう。」という見込みを世間一般は抱いていますが、そうとは限らないのが世の常です。
満期産ではあるものの予定日より早く出産したため、ホントに何も準備しておらず、さすがにヤバいと思い、入院中に対策を講じている新米お母さんを見ると、「退院日までに頼むから間に合わせてよ!」と、言いたくなります。
でも、そういう超マイペースというかのんびり屋さんの場合、間の悪いことに、「退院日にお店に立ち寄って買って帰ろうと思っていたら、お店が定休日だった。」とか、「退院日に間に合うようにと入院中にネットで注文したら、欠品で間に合わなかった。」という展開になったとしばしば耳にします。(涙)
くれぐれも後手後手にならないように、赤ちゃんのために必要なグッズは、妊娠中期までに準備しましょうね。
そうそう、経産婦さんの場合、上の子さんの時に使ったものが、果たしてそのまま下の子さんの使えるかどうかも確認しておいてくださいね。
肌着やカバーオールは季節によって厚みや素材が異なりますからね。
出生する季節が上の子さんと下の子さんで真逆の場合は、うかっり(←そこや、そこや、「っ」の位置が違いますがな・・・)しないように、お願いします。

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2012年3月21日 (水)

赤ちゃん、おっぱい飲んでもいいですか?

「赤ちゃん、おっぱい飲んでも良いですか?」
これは、喋るおっぱい星人が、お母さんのおなかの赤ちゃんに尋ねた言葉です。
妊娠中は心身ともにデリケートですから、おっぱいの最中に乳房が痛くなったり、気分が悪くなったり、吸っている我が子が疎ましくなったり、わけもなくイライラしたりという変化が起きることがあります。

それは特段おかしなことではないのですが、おっぱい星人のリクエストのままに応えることは、ちょっとしんどくなることもあります。
そんな時、どうすればいいのか?

それはですね~、喋るおっぱい星人に、おなかの赤ちゃんへのお伺いを立てさせるのです。
そして、およそ有り得ない裏声で、「イイですよ。」とか「今はお休みしてください。」とか「ちょっとだけにしてもらえますか?」というようなアンサーをお母さんがすればいいのです。
その前に普段から
「おっぱいは基本的に赤ちゃんに優先権があること」を、くどいくらい念押ししてくださいね。
「今はお休みしてください。」の時は、「ええっ、駄目なの?」と、機嫌が悪くなる危険性はありますが、「もう暫くしたら大丈夫かもしれないから、後でもう一回聞いてみようね♪」と、気を取り直してくれるように前向きの言葉かけをしてあげましょうね。
「ちょっとだけにしてもらえますか?」の時も、赤ちゃんのお願いを聞いてくれたわけですから、おっぱいの後に、「ちょっとだけで済ませてくれてありがとうね」と、労ってあげてくださいね。

お兄ちゃんやお姉ちゃんになるということは、「物事には順番があること」や「譲ったり、ちょっとだけ待たなきゃならないこと」を思い知ることでもあるのです。
一方的に要求したり命令しても、あまり気の進まないことに耳を傾けてはくれませんが、「お母さんが自分の気持ちを分かってくれること」や「労ってくれること」をアピールすることで、少しずつ乗り越えていけるようになってくるのですね。

追記:裏声がバレないかですって?
それが意外に大丈夫なんですよ。
おなかの赤ちゃんに尋ねる時は、おなかにお口を当てるように喋ってもらい、おなかの赤ちゃんからのアンサーを聞く時は、おなかにピタッと耳を当ててもらうので、お母さんの口元さえ見られなければ、問題ないです。
勿論、万全を期すために、裏声で喋る時は、出来るだけ口唇を動かさないように、つまり、できるだけ「いっこく堂さん」に近づけてくださいね。

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2012年3月19日 (月)

ついつい、ゴシゴシ磨きになっていませんか?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「ついつい、ゴシゴシ磨きになっていませんか?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

歯ブラシを嫌がる乳幼児に困っているお母さんは少なくないと思いますが、その原因の多くを占めているのが、「お母さんの持つ歯ブラシの当て方として、チカラが入り過ぎているから」でもあります。
歯の根元は歯茎ですが、歯茎は粘膜ですね。
粘膜っていえば、お顔よりも傷つき易く、デリケートです。
なのに、汚れを取ろうと頑張るあまりチカラが入り過ぎて、それこそ、「コシの強いタワシでお風呂場のカビ取りでもしているのですか?」ってくらいのゴシゴシ磨きをしている可能性が高いと思います。
お母さんである多くの読者さんだって、ご自身のお顔を洗う時、タワシでゴシゴシ洗ったりしませんよね?

ですので、「これって弱すぎませんか?」くらいのチカラ加減で歯ブラシを当てれば、意外と嫌がらず磨かせてくれるかと思われます。
お口の中はお食事後プラ―クが出来るものの、プラーク自体は柔らかいものですから、ソフトタッチでも充分汚れは取れますよ。

まずは試してみましょう。
喋るおっぱい星人には、「いつもよりも痛くないでしょう?大丈夫だったでしょう?」と、感想を聞いてくださいね。

 

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2012年3月17日 (土)

フッ素塗布の効果を高めるには?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「クリニックでのフッ素塗布の効果を高めるには?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

どうせフッ素の塗布をしていただくならば、効果を最大限に引き出したいですよね?
そのためには、何をしたらいいのか?

それはですね、フッ素塗布の前に、歯のクリーニングをしていただくことです。
食べ物のカスが付着しているのは論外ですが、スティンとか歯の表面の汚れって付着している場合がありますよね?
歯石もそうですし。
ああいうのを綺麗サッパリ取り除いてもらうのです。
それからですよ、フッ素の塗布をしていただくのは。

ひと手間かかりますが、その手間を惜しんだら駄目ですよ。

 

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2012年3月16日 (金)

直母のスピードってどのくらい?(晩期新生児)

おっぱいを飲むスピードはその時の赤ちゃんの意欲や月齢や体重や性別によって、異なるもので、一概に言えるものではありません。
SOLANINもいちいちデータを取っているわけではありませんが、少なくとも、晩期新生児(=生後7日目より後で生後28日目までの時期の新生児)で4kg以下の体格の場合については、経験的にですが察知しています。

完母で、おっぱいが噴き出すくらいに分泌し、赤ちゃんの口角から溢れるくらいor噎せ返るくらいの勢いで、おなかがメッチャ空いて、パワフルな哺乳していた場合、飲むスピードは8~9ml/分ですね。
完母で、標準的な体重増加度で、赤ちゃんも決してガッツリ系ではなく、飲み方自体は下手っぴちゃんでもテクニシャンでもなくノ―マルタイプで、おなかの空き具合はそこそこで、普通のペースで哺乳をしていた場合、どうだろ・・・4~5ml/分くらいかな?であります。

どう思いましたか?
思ったよりも速い?遅い?

ちなみに、P社の「母○実○」や「ビ○ン○タ○ク」のような(下手っぴちゃんでもラクに哺乳出来て、大きなお口を開けなくても済むタイプの)哺乳瓶の場合、信じられないくらい速いですよ。
100mlの搾乳やミルクならば、おなかのメッチャ空いた、ガッツリ系の晩期新生児であれば、3分で飲めることも稀ではありません。
つまり、哺乳スピードは33.3ml/分ですな。
こんなに早いと、唾液もあまり出ていないでしょうね。

ラクなタイプの哺乳瓶であれば、直母の4~8倍速で哺乳出来るってわけです。
早飲みすれば、ちっとも飲んだ気がしないから、「もっと寄越せ!」と、怒るのです。
大きな泣き声に堪りかねて、追加して飲ませて、そしたら更に赤ちゃんはおなかが尋常でないくらい苦しくなってしまうから余計にグズって・・・で、どうどう巡りになっちゃうのよね。

しばしば、「おっぱいはフルコースのお料理のような・・・」と言われますが、スピード面でも実証されているのですね。
(だって、コース料理は、早喰いなんかしないし、出来ないですからね。)

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2012年3月15日 (木)

授乳表を記入してみましょう!

SOLANINの勤務先の母乳外来に何度か通っていらっしゃる方の多くは、「授乳表」を記入していらっしゃいます。
決して大層なモノではなく、時間枠が0時~23時まであり、各時間枠毎に授乳をしたら斜線を入れ、その他の欄には、補足があればその内容と量(例えば搾乳を10mlだったら“サ10”とかミルクを40mlだったら“ミ40”と書きます。)もしくは直母のみの方であれば、2クール飲んだとか、眠りがちだったとか直母の様子を書き、あとは、おしっこやうんちが出たら正の字で回数を入れて行きます。(例えば同じ時間帯に3回出れば、正の字の三画目まで書きます。)

この授乳表の記入って意外と簡単で、最後におっぱいをあげたのがいつなのか明瞭に分かるので、記入してソンは無いです。
しかも、赤ちゃんの睡眠、授乳パターンを把握するのにも、ミルク減量をしていくのに、赤ちゃんに無理させないように配慮するにも、うんちの出方やおしっこの出方に不備は無いか確認するにも、一度に出来ますからとても便利です。
例えば、かかりつけの母乳外来や助産院、或いは母乳育児を支援している小児科ドクターに診ていただく時も、打ってつけです。
1枚が両面印刷になっていて、3~4日記入できる仕様なので、嵩張りません。

今まで「授乳表」記入したことのない方、この記事を読んだ今日からで結構ですから、記入してみませんか?
SOLANINは、お勧めします。

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2012年3月14日 (水)

激カワ☆クッション族!

1歳代のおっぱい星人に時々お会いする機会があります。
ハッキリとした単語はまだ出ていない段階のお子さんは、お話の最中におっぱいが欲しくなると、お母さんの服をめくったり、引っ張ったりして何とかおっぱいを飲もうとアクションします。
相談中でも乳房マッサージをしている最中でも、飲ませていただくのは何の問題も無いので、お子さんの気の済むようにしてもらっています。
いつだったかは、グーパーを繰り返すお子さんがいましたっけ。
「おっぱい」や「ミルク」を表すベビーサインですが、あれって何気にスマートですよね♪

過去記事でもご紹介しましたが、お母さんの頬にチューするというのも、微笑ましいですね♪

そんな中、あくまで個人的な意見ですが、激カワだなぁと思ったのは、クッション族のお子さんです。
授乳用クッション、かつてフットボール抱きをソファでする際は、どなたも必需品だったと思います。
しかし、1歳代ともなれば、カラダが大きくなるので、フットボール抱きの際であっても、必ずしも授乳用クッションを使用しなくても出来るようになります。
ただ、習慣的に常に使用していると面白いことに、お子さんにはおっぱいの前に準備するものとして、しっかりインプットされるのですね。
そうすると、おっぱいが飲みたくなったら、まず、授乳クッションを探して、お母さんの許に持参するようになります。
色々なバリエーションがあります。
例えば、授乳用クッションを引き摺って運ぶ子もいますし、肩に担いで運ぶ子もいますし、大事そうに抱きかかえて運ぶ子もいます。
・・・様々ですが、みんなお母さんにおっぱいを飲ませてもらうために一生懸命です。

「1歳過ぎておっぱいねぇ~。」みたいな言い草のおばあちゃんであっても、あの健気な姿を見たら、「ほら、おっぱいが欲しい人が、クッション持ってやってくるから、早くあげなさいよ。」なぁんて、言ってくれるかもしれません。
現在0歳代の赤ちゃんのお母さんで、フットボール抱きを汎用される方は、どうぞこの授乳用クッションの使用継続をしてみてくださいな。(笑)
毎日のおっぱいライフがより一層楽しくなりますよ♪

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2012年3月13日 (火)

では、それをどのようにして防止するのか?

一般的に赤ちゃんの健診は生後1か月時に病産院で受けることになりますが、それ以降は、大抵保健所や保健センター等での4か月頃の健診まで、何処もフォロー無しというパターンが殆どです。
その空白期間、赤ちゃんが恙無く(=つつがなく)育っているのか否かを、何処の誰からも評価を受けないということは、実は怖いことなのです。
なかには経済的理由で、有料の健診が受けにくい方もいらっしゃるかもしれませんし、近くのクリニックでは乳児健診を受け付けていないという場合もあるかもしれません。
その場合は、せめて月に1回くらいは、お家のオトナ用の体重計でお母さんが裸の赤ちゃんを抱っこして乗る⇒お母さんだけ乗る⇒「差」を求める・・・ことで、おおまかな赤ちゃんの体重を知ることができますから、やってみてくださいな。
2ヶ月から4ヶ月の頃でしたら、1ヶ月で最低540gくらいは増えていて当然です。
昔と違い、オトナ用の体重計の目盛りも100g単位のものも、普及してきていますから、ざっくりとですが、この時期は500~600g増えていれば善しとしましょう。
しかし、それよりも小幅であれば、「なんだかおかしいぞ!」と警報を鳴らして下さい。
特に生まれた時の体重がパーセンタイルグラフの中に入っていた赤ちゃんが、病気でもないのにそれを割り込んでしまったら、只事ではありませんよ。
赤ちゃんの機嫌も良くて、育てにくさを感じなくても、それは決して放置してはいけないことなのです。
百歩譲って、お母さんが眠りたいなら眠ってもいいけれど、せめて赤ちゃんの体重増加度が正常から逸脱していないかどうかを月イチは確認してやって下さい。
追い打ちをかけるようなことはあまり言いたくないのですが、私は、この程度のことは、お母さんになった方の最低限の義務だと思います。

して当然のことだと思ってくださって間違いないです。

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2012年3月12日 (月)

ぐっすり眠る赤ちゃん=しっかり育つ赤ちゃんと思い込まないで!

生後2ヶ月を過ぎ、昼夜の区別が段々分かる時期にさしかかると、その日の最後のおっぱいが終わってから、長時間にわたり、ぐっすり眠る赤ちゃんがちらほらと出現してきます。
甚だしい場合は、(出現頻度的には極僅かですが)最後のおっぱいが21時で、そのままノンストップで翌朝7時とか8時とか、つまり10時間以上眠り続ける赤ちゃんすらいらっしゃいます。
そこまでいかなくても、聞き取り調査をした限りでは、最後のおっぱいが22時で、ノンストップで翌朝6時とか7時とか、つまり8時間以上の睡眠を取り、まるで部活をしている中学生じゃあるまいし・・・という睡眠パターンの2~6ヶ月の赤ちゃんも3割くらいはいらっしゃるようです。
出産してこのかた3時間以上眠ることがほぼ皆無だったお母さんにしてみたら、まさに極楽に来たような感じがするでしょう。
若しくは、ご褒美をもらったような気持ちになるかと思います。

おばあちゃん達も、たくさん飲める=おなかいっぱい=ぐっすり眠る・・・という思考回路をされがちなので、「そりゃあ良かった!」と手放しで喜んでくれます。
眠っているのに夜中に起こして飲ませようと思うなんて言おうものなら、「眠っている赤ちゃんを起こしておっぱいだなんて可哀想じゃないの!」と非難されるのが関の山でしょう。

しかし、厳重に注意していただきたいのは、全ての赤ちゃんがぐっすり眠る=しっかり育つとは限らないということです。
確かに大勢の中には、ぐっすり眠る赤ちゃんであっても、グングン育つ方もいらっしゃるかもしれません。
何事にもラッキーな例外はありますからね。
でも、それはあくまでラッキーな例外であって、多くの赤ちゃんに普遍的に当て嵌まることなのかと言えば、それは違うのですね。

キツい表現になるかもしれませんが、お母さんの根拠のない甘さが、赤ちゃんの体重増加にブレーキをかけることだってあるのです。
それまで何ともなく順調に育っていらっしゃった赤ちゃんが、この時期にいきなり体重増加不良になるということの要因として、赤ちゃんの眠り過ぎを放置しているためということは、確実にあります。
そのために何をどうすれば、赤ちゃんの体重増加不良を防止できるのかということについて、明日記事を書きますね。

 

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2012年3月11日 (日)

ほぼ毎日添い乳をする方に気をつけてほしいこと。

赤ちゃんの寝かしつけに添い乳をマスターすると、夜間いちいちお蒲団から出て抱っこして授乳しなくても済むので、大変助かります。
通常添い乳は、お母さんの傍らに寝かせてお互いに横向きのまま飲ませることになりますが、添い乳をして一番スッキリするのは、乳房基底部に近い外側~下側方向にかけての部位です。
おっぱいの分泌量が多めの方や乳房が大きめの方であれば、いつも授乳前になんとなくゴリゴリしたり溜まった感じがする部位です。
一般的に外側~下側部位がスッキリする授乳方法はフットボール抱きなのですが、実は、添い乳はフットボール抱き以上の効果があると言っても過言ではありません。

その代り、気をつけてほしいことがあります。
それは、フットボール抱きの時よりも、乳房基底部に近い内側~上側方向にかけての部位が、残り易いことです。
イメージ的に添い乳をすれば、内側~上側の部位の流れが良くなるような印象があるかもしれませんが、実際は逆なのですね。
おっぱいトラブル回避のためには、乳管開通の「死角」を作らないことです。
具体的に対応策として申し上げますと、夜間添い乳をした回数だけ、昼間フットボール抱きで授乳していただくことです。
ところが、新生児の頃はともかく、月齢が進むと授乳の際、フットボール抱きをされる方は少なくなり、殆どの方は斜め横抱きばかりになるようです。
夜間は添い乳で過ごし、昼間は斜め横抱きばかりになると乳管開通の「死角」が出来てしまうので、おっぱいトラブルの危険度がアップします。

「でも、普段は面倒くさいから斜め横抱きでいいのでしょう?具合が悪くなりそうだったらフットボール抱きで授乳すればいいのよね?」と呟くあなた、考えが甘いですよ。
赤ちゃんは何ヶ月もフットボール抱きをしないと、「これはおっぱいの飲むときの体勢のひとつである。」ということをすっかり忘れてしまい、新手の遊びが始まったのかと勘違いしてしまい、ニヤニヤ笑って一向に飲みついてくれないことは普通にあります。
そのために、おっぱいトラブルの回復が遅れるという事態になる方は結構いらっしゃいます。
赤ちゃんに付け焼刃は効かないのです。
ですので、毎日昼間の授乳では、赤ちゃんに、「これはおっぱいを飲む時の体勢のひとつである。」ということを忘れられないようにフットボール抱きで授乳してくださいね。

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2012年3月10日 (土)

1回量を減らす?回数を減らす?(ミルク減量の許可が降りたら)

ミルクの補足をしているお母さんにお伝えしたいことがあります。
過去記事にもありますように、途中から完母に変わることは有ります。
つまり、通院している小児科・母乳外来・助産院の指導でミルクの補足を減量しても、赤ちゃんの発育に差支えないと判断されたら、減量することは可能です。
ただ、急激に母乳分泌が急上昇したのでなければ、一気にミルクの補足を止めるのは危険です。
徐々に減量するのが基本です。
その際、1回量を減らして、補足回数は現状で行くのか、1回量はそのままで補足回数を減らすのか、どちらがよりリラクテーションし易いかと申しますと、後者の方です。
これは、お勧めしたい書籍で10月末にご紹介させていただいた、「母乳増量マニュアル」にも書かれていたかと思いますが、SOLANINも昔からの経験でまさにそうであると日々実感しています。

月齢や体重や離乳食の有無や体重増加度で補足の量は変わってきますが、1日に補足する量は小児科のドクターや助産師だったら計算できますから、指導には従ってくださいね。
くれぐれも、自己流で暴走しないでね。
赤ちゃんに無理をさせるのは厳禁ですよ。

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2012年3月 9日 (金)

通常時と乳腺炎時の味は違います。

赤ちゃんにおっぱいをあげた経験のある読者のみなさんは、今までにご自分のおっぱいをテイスティングしたことがありますか?
なんとなく違和感があって、テイスティングなんて出来ませんか?
見解の相違かもしれませんが、大事な赤ちゃんの口に入るものですから、そんなことを仰らずに、是非してみてください。

通常時は色目的には薄青白く、仄かに甘くて、さらっとしています。
全体的に薄味です。
赤ちゃんが必死になって喉を鳴らしてゴクゴク飲む、あの状態です。

しかし、乳腺炎になりかけると、色目的には黄色みを帯びてきますし、甘味が薄れてしょっぱく、ドロッとしてきます。
全体的に濃ゆい感じです。
赤ちゃんが猫パンチしたり、仰け反ったり、小言を言い乍ら飲む、あの状態です。

通常時からおっぱいのテイスティングをして、どういう味が赤ちゃんの好みの味かを憶えておくと、「もしかして、ヤバくなってきたかな?」の段階で、味の変化をお母さん自身が察知できるようになります。
適切な対処を迅速に行えば、乳腺炎の泥沼に入らず、傍を通り抜けるだけで済む可能性大です。

セルフチェックの意味で、おっぱいのテイスティングをしてみませんか?
コンディションが変われば、おっぱいの味が変わることを、自らの舌で体感していただきたいです。
人間のカラダは上手く出来ているなぁ、おっぱいは神秘的だなぁって思います。

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2012年3月 8日 (木)

産後授乳中の体温測定の仕方。

まっとうな病産院でご出産されたら、入院中の検温の際、通常の腋窩ではなく、肘窩で体温測定するように指導されたと思います。
何故だか分かりますか?

百歩譲って、ご出産当日や翌日は腋窩で体温測定しても差支えないと言えばそうなのですが、翌々日くらいになってくると、乳房が鬱積し始めて、ジンジンと熱くなっててくる方もいらっしゃいます。
甚だしい方ですと、母子同室で頻回直母をしているにもかかわらず、腋窩で体温測定すると38〜39℃台になったりします。
でも、それって、その方の体温として今イチ正確ではないのですね。

乳腺炎かも?っていう場合も然りです。
トラぶっている方の腋窩で測定したら、凄い高熱だったりします。
反対側の腋窩だったらそれより低く、肘窩だったら更に低くなります。
風邪を抉らせたか?インフルエンザか?という疑いがある場合でも、肘窩で測定します。
乳房のコンディションや体調にかかわらず、授乳中の体温測定で正確に測定するには、肘窩で測定するのがふさわしいので、知らなかった方は憶えておいてくださいね。

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2012年3月 7日 (水)

前啼泣って聞いたことがありますか?

前啼泣って聞いたことがありますか?
この言葉の出来た詳しい経緯は私も知りませんが、母子異室がスタンダードだった頃は、授乳時間に授乳室に通い直母するのが普通でした。
そして、直母だけではその日の規定量に達する哺乳量の確保が出来なければ、その分を粉ミルクで補っていました。

ご存知のように粉ミルクの消化時間は3時間です。
それより前、つまり次の授乳開始(≒消化終了)予定時刻よりも前に、おなかが空いた、飲みたいと催促して泣くのが前啼泣という言葉の意味だと私は解釈しています。

そして、この前啼泣は、直母した途端にふぅ~っと気が遠くなってしまうような早産児や低出生体重児や5分1クールの直母でヘナヘナになってしまう程度のスタミナしかない段階の新生児ちゃんでは、あまり聞かれることはありません。
しっかりおっぱいを飲んでやるぞ!という意欲の高まりと、スタミナの向上の顕れだと言えます。

前啼泣されると、おっぱいが足りないのかと心配になり、ミルクに頼る方が少なくないようですが、きちんと母乳外来や助産院でチェックしたもらい、体重増加度に問題が無ければ、ビビらずに攻めの姿勢で積極的に直母をしていきましょう。

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2012年3月 6日 (火)

前クロス式のおんぶ紐の正しい使い方。

いわゆる(後ろ)おんぶ紐は、赤ちゃんの頸が据わったら使用できるようになります。
前クロス式のおんぶ紐の代表選手は昔ながらのおんぶ紐です。
おばあちゃん・ひいおばあちゃん世代は愛用された方も少なくないと思います。
最近流行のエ○ゴなどに比べて軽く、取り扱いも簡単なので、若いお母さん世代でも見直されているようですね。
前クロス式のおんぶ紐を使用する際に気をつけていただきたいことは、ズバリ「普通の前クロスをしないように装着してほしい。」ということです。
・・・むむっ?意味が分かりませんか?
当たり前ですが、普通の前クロスをすると、乳房基底部に近い内側~上側にかけての部位をおんぶ紐で持続的に圧迫することになります。
赤ちゃんは日々発育されますし、家事を捗らせたい時や寝かしつけにおんぶをされるお母さんにとって、その部位を圧迫する負荷は相当なものとなります。
分かり易く言えば、普通の前クロスをしておんぶ紐を装着すると、添い乳を多用している方と同じような乳房コンディションになってしまうのですね。

つまり、乳房基底部に近い内側~上側にかけて飲み残しが累積していくような感じで、硬結(=しこり)を形成し易くなるからです。
ですので、前クロス式のおんぶ紐愛用者の方は、おっぱいトラブルを回避するために前クロスのやり方にひと工夫していただきたいのです。
具体的には、俳優の中○彬さんは、昔からスカーフやネクタイをグルグルに捻っておられますが、前クロス式のおんぶ紐を鎖骨のすぐ下あたりでから捻り始め、乳房の下縁から拳骨一つ分下の位置まで捻ってから固定してください。
そうすれば、乳房基底部の内側~上側にかけての部位の圧迫は免れますので、快適に装着できます。
母乳育児中のお母さんは、是非そのようにしてくださいね。
ちなみにおばあちゃんは、母乳育児については過去完了形なので、装着につきましてはバッテンでもなんでも構いませんです。
また、余談ですが、前クロス式おんぶ紐を愛用されるお母さんは、普段から月齢にかかわらず授乳時はフットボール抱きを多用されることも推奨します。

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2012年3月 5日 (月)

なんでこんなに出にくいのか?その3

(初経産を問わず)振り返ってみて、最終的にはおっぱいは出て来たのだけれど、いかんせん立ち上がりが遅い方がいらっしゃいます。
妊娠中から乳頭・乳輪のお手入れを励まれるか、上の子さんの授乳継続状態で、コンディションは良くて、正期産の時期に突入したにも拘らず、未分泌に近い状態か全くの未開通である時はヤバいです。
母乳育児推進の病院で出産し、それなりに手厚いケアを受けたのに、「なんでやのん?」と言いたくなるくらいの遅さです。

もちろん人それぞれ理由は様々ですが、「恐らくこのせいではないか?」という、引き金となる事象がいくつかあるので、それらを検証したいと思います。

その3:出血多量だった方の場合。

分娩時の出血量で多量に該当するのは、産後2時間め迄の出血量が500ml以上の場合です。
羊水が混じることもあるので、カウントが難しい場合もありますが、混じりっ気ナシに血液が500mlも出た日には、大体ヘモグロビンは1g/dlは下がります。
(つまり、1000mlも出た日には、大体ヘモグロビンが2g/dlは下がります。)
妊婦さんはおなかの赤ちゃんが大きくなると、循環血液量が増えるのに対し、赤血球やヘモグロビンはさほど増えないので貧血になり易いですが、分娩時出血多量だと更に輪を掛けて貧血が進行するわけです。
おっぱいが作られるのに血液は必須ですからね。
おっぱいの分泌がなかなか増加しないのは、恐らくお母さんのカラダの防衛本能というか、リペアが優先されるためではないかと考えられます。

勿論、何事にも例外は有りますから、混じりっ気ナシの出血量が1000mlでも2000mlでも、ジャカジャカとおっぱいが出る方もいらっしゃいますが。
どうしてそのような違いが出るかは、まだ確たる報告は無いようです。

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2012年3月 4日 (日)

なんでこんなに出にくいのか?その2

(初経産を問わず)振り返ってみて、最終的にはおっぱいは出て来たのだけれど、いかんせん立ち上がりが遅い方がいらっしゃいます。
妊娠中から乳頭・乳輪のお手入れを励まれるか、上の子さんの授乳継続状態で、コンディションは良くて、正期産の時期に突入したにも拘らず、未分泌に近い状態か全くの未開通である時はヤバいです。
母乳育児推進の病院で出産し、それなりに手厚いケアを受けたのに、「なんでやのん?」と言いたくなるくらいの遅さです。

もちろん人それぞれ理由は様々ですが、「恐らくこのせいではないか?」という、引き金となる事象がいくつかあるので、それらを検証したいと思います。

その2:難産だった場合。

複数の産婦人科のドクターが仰るのを聞いたことがありますが、初産婦さんでいわゆる安産と言われる方の分娩所要時間は、12~16時間だとのことです。
それでも筋肉の疲労度に喩えると、富士山に登り降りて来るくらいに相当すると言われています。
分娩所要時間は、10分以内の間隔で規則的な陣痛が開始した時刻からカウントします。
ちなみにSOLANINの知る限りですが、分娩所要時間で最長の方は、161時間だったと記憶しています。
7泊8日だったかな?あいえ、レンタル屋さんの返却期限でもハワイ旅行でもないですよ。
予定日を大幅に超過されていたのではなかったかなと思います。
筆舌に尽くし難い困難の末の赤ちゃん誕生でしたが、産婦さんはフラフラでした。

このように、お母さんのカラダのダメージが大きいと、リペアにエネルギーが使われるのか、おっぱいの立ち上がりは遅くなります。
これは致し方ないことです。
「ひにち薬」が必要なのですね。
それまでは、効果的な吸啜をしてもらいつつ、分泌の維持向上を目指すのも一案です。

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2012年3月 3日 (土)

なんでこんなに出にくいのか?その1

(初経産を問わず)振り返ってみて、最終的にはおっぱいは出て来たのだけれど、いかんせん立ち上がりが遅い方がいらっしゃいます。
母乳育児推進の病院で出産し、それなりに手厚いケアを受けたのに、「なんでやのん?」と言いたくなるくらいの遅さです。

もちろん人それぞれ理由は様々ですが、「恐らくこのせいではないか?」という、引き金となる事象がいくつかあるので、それらを検証したいと思います。

その1:妊娠前から冷え症・肩凝りが酷い方の場合。

いわゆる乳房の循環が悪い方ですね。
例えば、背部リンパドレナ―ジュをする際には上半身裸になってもらいますが、施術者がオイルを付けた手を背中に当てると、とてもひんやりしています。
決して寒い部屋ではありません。(施術者が半袖で居られるくらいの室温です。)
上半身裸になって何分も経ってはいません。(裸になる前は、背中は衣服に覆われていたわけですから、ついさっきまで不必要な露出は避けられていた状態です。)
なのに、やたらとひんやりしています。
仙骨を触っても暖かさのかけらもありません。
下腹も然り。
手足の指も冷蔵庫に入れていたのかというくらい冷え切っています。
乳房は全く張らないか、鬱積するかのどちらかですが、いざ開通しても、乳汁は冷たいですし、ジワジワと滲むような出方です。
乳房が全く張らないのに乳房を冷やすことは有り得ないですが、逆に鬱積していたら、冷やしたくなるのが人情でしょうね。
でも、万一冷やせば余計循環が悪くなるので、この場合冷やすのはNGです。

対策としては、室温調整し、足湯や靴下の二重履きや生姜や根菜類の摂取やリンパドレナ―ジュ等々をしてみましょう。
冷えや肩凝りを改善していかないと、乳房の循環はなかなか改善しないので。

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2012年3月 2日 (金)

歯磨き粉の薬理効果に注目しましょう!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「歯磨き粉の薬理効果に注目しましょう!(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

歯磨き粉なんてどれも大して変わりゃあしないと思い込んでいませんか?
でもね、ホントは違いますよ!
歯磨き粉には薬理効果があり、虫歯になり易い方にはフッ素が入ったモノとか、歯茎が腫れ易い方には歯周病対策に応じた成分が入ったモノとか、知覚過敏の方にはKNO3入りのモノとか、色々あるのです。

と申しますのも、ひとつの家族のお口の環境が全く同じとは限らないからです。
まぁ、確かに乳幼児に歯周病・・・というのはほぼ皆無でしょうし、やはり乳幼児にはミント味があまりしない(≒辛くない)、虫歯予防のフッ素入りの歯磨き粉が適しています。
でも、例えばオトナ同士でも、旦那さんと読者のみなさんのお口の環境が同じかと言えばそうとは限らないですからね。

喩えて言えば、旦那さんと全く髪質が異なる方だったら、シャンプーやコンディショナーを同じのを使ったりしないでしょう?
それと同じ発想をしてください。
それぞれに合ったモノを準備して使いましょう!
お口の環境に応じたモノを使うのがベスト・・・そういうことです。

 

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2012年3月 1日 (木)

大きな子でも気持ちは揺れる。

割合としては少数派ですが、上の子さんが小学生~中学生になられて、初の弟妹誕生という方がいらっしゃいます。
少子化のご時世ですから、学年が上がって行けば行くほど、赤ちゃんの生まれるクラスメートという存在は希少になりますから、クラス内でのステータスは上がる(らしい)です。(笑)

「ウチには到底赤ちゃんは来てくれないだろうな。」と、思い込んでいたら、まさかのお母さんの妊娠発覚⇒やっと赤ちゃんが生まれるよ・・・という流れの中でテンションは上がるようですが、ここで注意点が一つあります。
10年近く、或いはそれ以上、一人っ子だったということは、そのお子さんは家庭内で長く王子・王女として君臨してきたわけです。
たまに祖父母宅に行っても、VIP待遇だった可能性が高いです。
そんなつもりは無くても、周囲の大人たちの注目を浴び続け、スタアさんのような扱いを受けるのに慣れた存在になっているのですね。

となると、よくある2~3年程度の年の差兄弟姉妹の場合よりも、自然と周囲が久しぶりの赤ちゃんに大いに盛り上がってしまいがちになります。
すると、なんとなく取り残された感が心に渦巻いて、赤ちゃんに対し、何とも言えないモヤモヤした気持ちになってしまいます。
大きな子は、「赤ちゃんはみんなで可愛がるもの」「自分より小さくて弱い存在」であることは百も承知です。
やっとこさでお兄ちゃん・お姉ちゃんになれるのですから、嬉し恥かしの綯交ぜな気分ですが、大きくなっているだけに、分かっているだけに、お母さんに下手に甘えられない、甘えることはプライドが許さない、だから良い兄姉を演じるべく頑張り過ぎてしまう、普段やりつけない良い兄姉を演じるのが段々しんどくなる、お母さんに振り向いて欲しい&くっ付いて甘えたいのに言い出せない・・・エスカレートすると、自家中毒なんてこともあるのです。

▼「お母さんは赤ちゃんのお世話と家のことで忙しいんだね。」
▼「お母さんは以前は、百点取ったらメッチャ褒めてくれたのに、最近は“あら、そうなの。良かったわね。”しか言わないね。」
▼「赤ちゃんのお世話は大変だね。朝も夜もありゃしないね。」
▼「お母さん、手をつないで歩こうよ。」(←普段は手をつなぐなんて絶対にしたがらないのに・・・)などのような呟きがある場合、気をつけてやってください。
そろそろ臨界点が近いです。
大きな子であっても、赤ちゃんの誕生は、嬉しい中にもさざ波が立つものなのです。
スキンシップと語りかけで、ココロとカラダをほぐしてやってくださいね。

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