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2012年2月

2012年2月29日 (水)

お勧めしたい書籍 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』

SOLANINがブックマークしているい方のお一人で、清水悦子さんという方がいらっしゃいます。
元々は理学療法士さんをされていた方ですが、お嬢ちゃんの壮絶な夜泣き体験から保育士さんの勉強をされ、資格を取得され、「夜泣き専門保育士」になられました。
現在はお茶の水女子大学大学院の博士課程で赤ちゃんの睡眠について研究をされているそうです。

生活リズムから夜泣きを改善するという日本人に合った形での方法を考えていらっしゃいます。
母乳育児の赤ちゃんには所々実現が難しい部分もあるかもしれませんが、洋書の翻訳本とは異なり、実践的な内容だと思いました。

しかも、寝不足でお疲れ気味のお母さんでもサクサク読めます。

価格は税込みで1365円(頁数は207)密林でも販売しているようです。

9784761267971

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2012年2月28日 (火)

「仕方が無い」で、済ませてはいけない!

早産児や低出生体重児の哺乳力は、健常新生児と比較して、弱くスタミナに欠けるものです。
しかも、最近は早期退院の傾向は加速するばかりで、退院時の体重が2200g程度でも、あっさりと退院許可が降りることも珍しくありません。
(昔は2500gに達し、37週0日相当でなければ、おいそれとは退院許可が降りませんでした。)
退院できるということは、お母さんにしてみたら、雰囲気的に健常新生児と同様になったのだと思いたいでしょうが、実際は全く違います。

大抵の早産児や低出生体重児は、退院時、直母を5分1クールすら満足に出来ないことも決して稀ではありません。
それどころか、瓶哺乳なのに指示量を哺乳し終わるのに、健常新生児の2~3倍以上の時間を要することもあります。
いやいや、時間がかかっても、哺乳出来ればまだマシかもしれません。
たった、10mlの哺乳ですら、クタクタになってしまい、出来ないことだってあるのです。

これは本来ならば、まだ退院には早い状態なのに、恐らくその病院の基準(週数・体重等の条件)に到達したからという理由で、トコロテン式に退院になってしまったのではないかと推察します。
でも、冷静に考えれば、ほぼ常に以下の様子であれば、赤ちゃんの体重が全く増えないという危険性が高まります。

「スタッフのテクニックでなければ、眠っている赤ちゃんを起こせない」
(=お母さんのテクニックでは、眠っている赤ちゃんを起こすことが難しい)
「授乳間隔を3時間毎にしているのに、前啼泣が無い」
「瓶哺乳なのに、途中でスタミナ切れをきたし、指示量が哺乳出来ないことがある」
「授乳の合間は殆ど眠っていている」
「直母5分1クールをするのに途中休憩が入る」等々の項目が複数あれば、哺乳に関する能力はまだまだ未熟だと言えます。

特に、退院したのに指示量が哺乳出来ないというのは、明らかに変です。
間違っても、「眠ってるのだから、哺乳出来なくても仕方が無い。」なんて思ってはいけないし、そんな赤ちゃんを放置したら、ネグレクトになりますよ!
体重が増えないどころではなく、赤ちゃんは衰弱し、さらに哺乳が出来なくなる危険性が高くなりますから。
赤ちゃんの様子を見て、何だかおかしいな?と感じたら、退院前にお世話になった主治医に連絡を取りましょう。

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2012年2月27日 (月)

おなかの赤ちゃんがお母さんの歯のカルシウムを取る?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて、「おなかの赤ちゃんがお母さんの歯のカルシウムを取る?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

妊娠中、おなかの赤ちゃんに歯のカルシウムを取られるって話、何処かで聞いたことありませんか?
おばあちゃん世代では「通説」らしいですが、それは違いますよ。
中には医療関係者なのに、このような「通説」を真顔で患者さんにお話している人がいるようで、聞いていてこちらが恥かしくなったり、仰天することがあります。
(さすがに歯科関係者で、そんなことを言っている人には遭遇しませんが。)

妊娠中どうして歯が悪くなり易いのかは、過去記事でも説明した通りですが、憶えていらっしゃいますかな?
「妊娠したら女性ホルモンの分泌が高まること」
「歯周病菌は女性ホルモンが大好きなこと」
「歯周病菌が増えるため、歯茎が腫れたリ、出血し易くなること」
「唾液の分泌が減ると、口腔内の自浄作用が低下すること」
「悪阻の影響で嘔吐反射が亢進すること」
「悪阻の影響で歯磨きがなおざりになりがちなこと」
「悪阻の影響でちょこちょこ喰いになりがちなこと」
「脱灰してから再石灰化するのに、妊娠前よりも時間がかかること」
「お口の中に食べ物のカスが溜まった状態になりがちなので、虫歯になり易く、進行し易いこと」等々、系統立てて記事化しているので、記事を読み込んでいらっしゃる方は憶えていらっしゃいますよね?

おなかの赤ちゃんは、間違ってもお母さんの歯のカルシウムを溶かして自分の骨や歯のために使ったりしませんよ。
そんなこと、しませんって。
おなかの赤ちゃんを悪者に仕立て上げないでください。
現在妊娠中の方にお願いします。
正しい知識を身に付けてください。
くれぐれもおなかの赤ちゃんに、ズブズブの濡れ衣を着せないでくださいね。

 

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2012年2月26日 (日)

寒くないようにという母心であったとしても。

今年は日本全国津々浦々、仮に南国であってもポカポカ暖かいには程遠い寒波襲来の日々ということもあり、SOLANINも、例年以上に「赤ちゃんには保温が大事なんだ」という記事を度々書いている次第ですが、先日?でもないことを耳にしました。

赤ちゃん、それも新生児ちゃんですが、寒くないようにという母心で、やぐらこたつにこっぽりと突っ込み寝かせているという話です。
お家(←借家だそうです)が寒いとかで、エアコンを持っていらっしゃらなくて、大家さんから石油ストーブや石油ファンヒーターの使用を禁じられているという事情があるそうですが。
それにしても、やぐらこたつです。
新生児をやぐらこたつにこっぽりと突っ込んでいたら、じきにヒートアップしてくるでしょうねぇ。
低体温症にはならないでしょうけれど、そんなことしてイイ筈はないですね。
だいたい、汗をかき過ぎたら、凍えるような冬場なのに、新生児ちゃんに汗疹が出来てしまいそうです。
もしかしたら、赤ちゃんのカラダに熱が籠って、新生児ちゃんが鬱熱を来たすかもしれません。
また、汗をかき過ぎたら、新生児ちゃんに脱水の恐れが出てきます。

やはりここは、住宅事情を鑑みても、電気ストーブかハロゲンヒーターを入手していただきたいですね。
その上で、寝かせるお布団の中に、アンカや湯たんぽを仕込んでいただき、暖を取れるようにしてやって欲しいなと思います。
寒くないようにという母心はいいのですが、いくらなんでもやぐらこたつは、新生児には不向きですからくれぐれも使用しないでくださいね。

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2012年2月25日 (土)

妊娠中の授乳を途中で止める子止めない子の違い。

妊娠中に授乳経験のある方は分かると思いますが、妊娠後期までおっぱいの分泌はどんどん低下します。
味も変ります。
そのため、おっぱいを飲むことがエネルギー補給の中でそれなりのウエイトを占めるorおっぱいの味が好きなお子さんの場合、「出ない」「美味しくなくなった」と呟き、なんとなく妊娠中に自然卒乳することがあります。

しかし、おっぱいタイムはイチャイチャタイムと見做して楽しんでいるorお母さんのおっぱいを含んでいるお口の感触が好きなお子さんの場合、分泌が低下しようが、味が今イチになろうが、不問に付すこともあります。
出ていなくても「出てる!」と言い張り、今イチな味でも「美味しい!」と強弁します。

お母さんにしてみたら、「こんな状態でいいのか?」と疑問でしょうが、おっぱい星人本人が是としているなら、「あっそう。それならイイのだけれど。」と軽く受け流してもらって差支えないです。(笑)

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2012年2月24日 (金)

自己判断でミルクを減らすのはホントにNGなのですか?

<ご相談内容>
ウチの子は、生まれた時の体重は2780gでした。
BFHを目指している母乳推進の病院で出産しましたが、直ぐにクタクタになる子だったこともあり、頻回直母の甲斐無く、生後3日目まで母乳が全く出ず、11%の体重減少となりました。(涙)
しかも、生後3日目なのに、おしっこが半日以上出ないため、これ以上は直母だけで頑張るのは難しいということで、160ml/ 日ミルクの補足をすることになりました。
結局6日目退院時の体重は2600gで、直母量はもうひとつ伸びず、何度測定しても10~16g/.回なので、助産師さんから「2週間健診までは、最低8回/日の直母の他にミルクの補足は240ml/日してください。」と指導されました。

指導通りに直母8回/日とミルクの補足をして、2週間健診の日を迎えました。
嬉しいことに、生後14日目の体重は2960gに、退院時からの体重増加度は45g/日に、1回哺乳量は2時間半授乳間隔を空けて、52gでした。
助産師さんからは褒められ、ミルクの減量を指導されました。
「1週間後の再診までは、ミルクの補足は160ml/日で、直母回数はあと2回/日は増やしましょう。」とのことでした。

しかし、自信を得た私は、直母回数はそのままで、ミルクの補足を120ml/日にセーブしてしまいました。
何とかなるだろうと、タカを括っていたのです。
そして、再診の生後21日目の体重は3156g,に、前回からの体重増加度は28g/日に、1回哺乳量は4時間以上授乳間隔を空けたものの、前回同様52gでした。

私としては早くミルクを減らしたかったし、自己判断でミルクを減らしても、結果的には28g/日で増えていたので、まずますかな?と思たのですが、
「あなたは何を考えているんですか?」と、メッチャ叱りつけられました。
何故、私はメッチャ叱りつけられたのでしょうか?
今イチ納得がいきません。

<SOLANINの回答>
ううむ。
SOLANINはその場に居なかったので、何故?と尋ねられても、その助産師の想いとは少し違うかもしれませんが、やはり叱る方に1票ですな。
混合栄養の赤ちゃんのミルクを減量していいのかどうかの見極めは、勘でやってはいけませんな。
それは、慎重かつ綿密な計算の元にしていくべきものです。
指示量よりも勝手にミルクを減らすことは、赤ちゃんに最低限必要な栄養補給ができなくなる危険性が高いからです。
何処まで減量していくかは、お気楽な雰囲気や勢いで決めてはいけないのです。
指導をした助産師は、相談者さんの母乳育児を真剣に応援しているわけですし、その期間の赤ちゃんの発育ペースに責任があるからです。
くれぐれも、赤ちゃんのカラダに無理を強いるようなことをしてははいけませんな。

しかも、指示量よりもミルクの減量を自己判断でしておきながら、直母回数を2回/日は増やすように言われたのに、増やさないなんて、SOLANINも、「相談者さんはどうかしてる。」としか思えませんな。
確かに2週間健診時の1回哺乳量は目覚ましく増えているとは思いますが、再診時の1回哺乳量は、授乳間隔を空け過ぎくらい空けているのに、前回と同じだったでしょう?
恐らく、おっぱいの分泌アップに繋がる効果的な乳頭刺激が増えてこなかったから、今イチ伸びて来なかったのかもしれませんよ。
だってね、新生児は久しぶりに病院に来たからって、「頑張ろう。」とか「助産師にイイトコロ見せよう。」とか、そういう演技力は無いですから。(汗)
新生児は、素(す)の状態で哺乳量測定しているわけですよ。
だから、それが現実なのだと思いますよ。

指導の場で感情的になるのは、如何なものかと思いますが、相談者さんが我が子に対し、危険行為に走ったことは間違いないので、とてもじゃないけれど、結果オーライとはいかなかったのでしょうな。
SOLANINの読みでは、再診時はミルクの減量は指導されなかったと思いますが、どうですか?
恐らく助産師の指導は、直母回数を2回/日は増やして、ミルクの補足は120ml/日をキープするように厳命されたのではないですかな?
厳しいことを言うようですが、再々診の結果を見てからでないと、怖くて次の段階に進めないと思います。

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2012年2月23日 (木)

生まれたての新生児がカラダを拭きまくられる理由。

当り前の話ですが、生まれたての新生児のカラダは羊水でびちょ濡れです。
体重に対し体表面積が広く、カラダの熱が放散し易い構造になっています。
ちなみに、生まれたての新生児であれば、体表に水1ml 付着しているだけで、およそ560Kcalの熱が奪われるのをご存知でしたか?
予め温めてある乾いたタオルで、助産師や看護師さんが新生児ちゃんのカラダ、特に毛髪の生えている頭部を拭きまくっている光景は、ご出産経験のあるお母さんであれば、目に焼き付いているかと思います。

生まれたての新生児ちゃんが胎外生活に適応していくために、重要なことはいくつかありますが、体温の維持もそのうちのひとつです。
低体温症にならないようにするために、生まれたての新生児ちゃんは拭きまくられていると解釈してくださいね。
また、正確に体温測定するために&鎖肛(さこう)ではないかを確認するために、生まれたての新生児ちゃんの最初の体温は肛門で測定されます。(直腸温)
余談ですが、生まれたての新生児ちゃんは拭きまくられることで、呼吸刺激効果が得られます。

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2012年2月22日 (水)

体重増加度のコンサルテーションについて。

2週間健診時も1ヶ月健診時も体重増加度が50g以上/日というハイペースだったKくんが、約5ヶ月ぶりにお母さんのRさんに連れられて、勤務先の母乳外来を受診されました。(Rさんは遠方からの里帰り出産の方です。)
※体重の推移:生下時 2988g
  2週間健診(14日目) 3400g
  1ヶ月健診(35日目) 4450g
SOLANINの知っているKくんは、おっぱいもガッツリ飲む子だったし、きっとビックベビーちゃんになるのだろうなという印象でした。

しかし、久しぶりにお会いしたRさんは浮かぬ表情です。
赤ちゃんのKくんも一緒でしたが、大きくはなっていらっしゃるものの、パッと見て月齢相当よりも小さめの印象です。
その日の日齢は155日目で、Kくんの体重は、6050gでした。
パーセンタイルグラフ下限ラインギリギリくらいです。
「もしかして授乳回数が少ない?夜中寝かせっ放し?」と、SOLANINが聞きましたら、Rさんは、「授乳回数は今でも10回/日はあげてます。夜中も3時間以上授乳間隔が空くことは滅多に無いです。」と仰います。
乳房のコンディションをチェックさせてもらっても、普通にに射し乳になっているだけで、気になる所見はありません。

里帰りゆえSOLANINには1ヶ月健診以降の情報が分からないので、、母子手帳の頁をめくると、2ヶ月時(62日目)に市の助産師の家庭訪問を受けておられました。
聞けばRさんは、4ヶ月の集団健診までに、念のために体重増加に問題が無いかフォローを受けておいた方がいいだろうと判断され、母子手帳巻末の葉書を出されていました。
お母さんとしては大変賢明な判断です。
ところが、その時の体重が4828gだったのですね。

以前からの当ブログの読者さんであれば、「あれっ?」「おやおや?」って気がつくと思います。
1ヶ月健診から家庭訪問までの体重増加度が、14g/日に急落しています。
生後1~2ヶ月の赤ちゃんが、27日間で378gしか増えていません!
それまでにガンガン増えていた頃の反動としても、月齢相当から鑑みて、尋常ではないなささやかな増え方です。
助産師だったら、いくら運動機能の発達や頭囲が正常であっても、「この急落は普通じゃない。」と、ピンとくる筈です。
ピンとこなきゃおかしいです。
なのに、その時の助産師のコメントが、「発育順調です。」とのことで、SOLANINは仰天しました。
そりゃあ、確かにパーセンタイルグラグで言えば、中央値よりも少し下くらいですよ。
1ヶ月健診まではガンガン増えていて、それ以降ペースダウンすることは不思議でもなんでもないけれど、50g/日ペースの増加度の赤ちゃんが短期間で14g/日に急落していたら、「飲ませ方に問題が無いか?」「しっかり飲めているのか?」「お母さんのおっぱいの分泌が低下していないか?」「乳頭や乳房にトラブルは無いか?」くらいはその場で見極めて、気になる点があれば対処して当たり前です。
そして、せめて7~10日後には、再度家庭訪問をして、赤ちゃんの体重増加度が回復してきているかを確認しなきゃ、助産師として一体何のために家庭訪問しているの?と、非難されても反論できませんよ。

なのに、コメントが「発育順調です。」ってか?
嘘でしょう?それは無いですわ。
「あなたの目は節穴ですか?」と聞きたいです!
過ぎたことを言っても詮ないですが、2ヶ月の家庭訪問の段階で適切な対処をしていれば、今になって、「ひょえ~、Kくんのキャッチアップって、ヤバいじゃないの!?」という状態にまで追い込まれることにはならなかったと思います。

家庭訪問される助産師はひとかどの方だと思っていましたが、そうでない人も混じっているってことですかね。(汗)
SOLANINはその場に居たわけではないので、同業他者を偉そうに批判できる立場でもないですが、やはり、この判断はおかしいです。

Rさんとは相談の上、遠方ではあるものの、「1ヶ月に1回くらいはどうにか里帰り可能です。」とのことでしたので、SOLANINが対応させてもらうことに決めました。
取り敢えずKくんはキョロちゃんなので、それについての対策をRさんには伝授しました。
今後Kくんが、しっかりキャッチアップできるように、離乳食開始以降もフォローしたいと思います。

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2012年2月21日 (火)

花粉症でお困りの方に朗報!

花粉症でお困りの方が増えるこの季節、母乳育児中のお母さんの中にも辛い想いをしていらっしゃる方も少なくないとお察しします。
授乳中のお薬については、花粉症関係だけでも点眼薬・点鼻薬・内服薬それぞれに記事化していますので、ご参照いただくとして、普段の生活に役立つグッズは無いかと探しましたら、あるんですねぇ、イイものが。

それはですね、CMでも見られたことがあるでしょうが、もう使っていらっしゃる方もおられるでしょうが、「ク○ス○ヴ○ル」というものです。
ジェル一滴を鼻の外側に塗るだけです。
お化粧をした上からでも塗れます。
しかも、塗ったから化粧が崩れることもありません。
眠くならないですので、車の運転も安心です。

しかも、妊娠中・授乳中の方が使用しても差し支えないことがセールスポイントなんですね。
花粉症でなくても、ハウスダストや埃でくしゃみ・鼻水が・・・という方にも適しているとのことです。
キャッチコピーを見れば、塗った部位にプラスイオンの静電界を作り、プラスの物質は弾き飛ばし、マイナスの物質は吸着して鼻腔内に花粉が侵入するのを防ぐ作用があるそうです。
これまでの花粉症対策グッズとは開発の段階でコンセプトが違いますね。

先に書いた条件に合致する方は、試してみる価値は有ると思いますよ。
価格的には、確か1500円くらいだったと記憶しています。

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2012年2月20日 (月)

赤ちゃんの歯は、食後すぐに磨けばいいの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「赤ちゃんの歯は、食後すぐに磨けばいいの?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

赤ちゃんが虫歯にならないようにと、歯磨きタイムは、食直後にされている方が多いと思います。
確かに食べ物のカスが歯にくっついたままでは、いささか心配だと思います。

しかし、過去記事でも書いているように、赤ちゃんの生えたての乳歯のエナメル質は永久歯と比較しても、とても薄いですよね?
お母さんとしては虫歯予防のため、良かれと思い、食後すぐに赤ちゃんの歯をゴシゴシ磨かれるとどうなるのか?
・・・場合によっては、歯の表面(つまりエナメル質)に傷がついてしまうのですね。
歯の中で一番硬い組織であるエナメル質に傷がついたら、そこから、う触が始まることは充分想定されます。

これも過去記事で書いたことがあるのですが、口腔内は緩衝能がありますから、食べ物を口にして脱灰が起きても、暫くすれば再石灰化しますよね?
なので、赤ちゃんの生えたてのデリケートな歯を磨くタイミングは、可能であれば食後30分以降の方が望ましいのです。
もちろん、離乳食を食べて⇒歯磨きして⇒おっぱいでネンネというパターンが形成している場合、食後時間を空けてから歯磨きが難しいこともあるかと思います。
しかし、1回食であっても2回食であっても3回食であっても、離乳食の度にこのパターンではないと思います。
せめて毎日の歯磨きタイムのうちのいずれかで、食直後ではないタイミングで赤ちゃんの歯を磨いてあげていただけませんか?
是非ともご検討くださいね。

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2012年2月19日 (日)

自然卒乳後の乳房ケアはホントに不要なの?

<ご相談内容>
我が子は1歳3ヶ月なのですが、ついこの間まで2~3回/日はおっぱいに吸いついていましたのに、何故か急に自然卒乳したようなのですね。
機嫌よく元気に活動し、お食事も出されたものはしっかり食べてています。
私としてはもうしばらくおっぱいライフを楽しみたかったので、なんだか拍子抜けしたような日々なのですが、以前、SOLANINさんは、「自然卒乳後は乳房ケアは不要」という記事を書いていらっしゃったと記憶しています。
であれば、私のような場合でも、母乳外来や助産院等を受診して、乳房ケアを受ける必要性は無いのでしょうか?
飲まなくなり4日目ですが、乳房はバンバンに張りはしませんが、全体的に重くなり、乳房の脇と下側がゴリゴリしています。
取り敢えず冷罨法をして様子を見ています。

<SOLANINの回答>
自然卒乳おめでとうございます。
自然卒乳の時期はホントにお子さんそれぞれにより違います。
およその目安としては自然卒乳を1歳までにされるお子さんは20%、1,歳半までにされるお子さんは50%、2歳までにされるお子さんは80%、2歳以上にされるお子さんは残り20%という割合だそうです。
もっとも、世間にはお母さんから一方的に急に断乳されてしまうお子さんが後を絶たないし、未だに強烈な1歳断乳説が流布していることも影響し、,例えば1歳半のお子さん達であれば、実情としては80%近くのお子さんがおっぱいを貰えなくなっているようでがありますが。(汗)

SOLANINは確かにそういうタイトルの記事を書いた憶えがありますが、あれは、自然卒乳の目安、つまり概ね2歳以上で、授乳回数も1~2回/日程度に落ち着いた段階で自然卒乳を迎えた方をイメージしています。
相談者さんは、どちらかと言えば、早い段階での自然卒乳だったし、それまでおっぱいは2~3回/日は、飲んでいらっしゃったのですね。
しかも、今の乳房はパンパンには張らないけれど、全体的に重くなり、乳房の脇と下側がゴリゴリしていて、冷罨法をしているとのことですね。

このような状況を鑑みれば、やはり2~3日のうちに母乳外来か助産院で一度は残乳を排出するマッサージを受けた方が無難でしょうね。
また、(ご存知でなければ)受診された機会に助産師から正しいおにぎり搾りのやり方を教えてもらいましょう。
セルフメンテナンスとして、おにぎり搾りのやり方を知っているのと知らないのとでは後のラクさが違います。

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2012年2月18日 (土)

搾乳器付属の哺乳器具は使用しないでくださいっ!

搾乳器を購入・使用された方であればご存知かと思いますが、大抵の搾乳器には、哺乳器具が附属しています。
カ○ソ○然り、P社然り、メ○ラ社然り・・・
メ○ラ社は最近モデルチェンジして、普通のゴム乳首付哺乳瓶ではなく「カ○ム」というシリコン乳首の下に丸いボコボコしたものが付いた哺乳瓶を附属させるようになりましたが。
この「カ○ム」については、身近に使用者がいませんのでどういうものなのか、使っても大丈夫なのか等のコメントは現段階では一切できませんが。

そうではなく、いわゆる普通のゴム乳首付哺乳瓶を何気に使うと厄介なトラブルが待ち受けている危険性大なのです。
SOLANINの勤務先では、退院までに補足が必要になった正常新生児に哺乳瓶で搾乳やミルクを飲ませることはほぼ皆無なのですが、この厄介なトラブルに巻き込まれるのが上の子さんも完母というお母さんが大半です。

どういうことなのかと申しますと、上の子さんの幼稚園の行事等で赤ちゃんをおばあちゃんに預ける⇒おばあちゃんにシリンジ授乳は拒否られるのが関の山(まぁ、これは理解出来ますが・・・)⇒じゃあ、搾乳してみよう⇒搾乳は搾乳器使わなきゃ⇒メ○ラ社の「ハ○モ○ー」は、お値段が高いっ!⇒同じようなのがP社から販売されていて、セールなら「ハ○モ○ー」の半額じゃん♪⇒あっ、哺乳瓶も附属してるのね。こりゃあお得だわ★⇒「母○実○」ねぇ。これを使って飲ませてもらったらいいか。
・・・という展開を辿り、新生児以降の月齢で、いきなりな乳頭混乱や哺乳稚拙化が見られるのです。
助産師としては、入院中は何の問題も無かったのに、この有様は無いでっしゃろ?⇒えっ、P社の母○実○のゴムの乳首使ってるってどういうことやねん?⇒はぁ?搾乳器のおまけに附属しているぅ?⇒そんなもん、使ったらアカンに決まってますやろが。(怒)です。
同じP社でも、「母○相○室」なら理解出来ますが。
それとて、ラッチオンをどうするかは、過去記事のような写真を見せてもらい、助産師の説明を受けてもらわなければ、到底使いこなせないですが。

別に搾乳だったらOKでしょう?って感じなのか、完母経験者の経産婦さんって、ある程度おっぱいに自信があるから簡単に考え過ぎで困りますな。

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2012年2月17日 (金)

それっておっぱいの回数が急に減っていませんか?

早ければ生後2~4ヶ月過ぎから、夜間4~6時間、まとまって眠る赤ちゃんが出現されます。
産褥間もない頃と比べれば、徐々に乳房の緊満も落ち着いてきますから、3時間空いても平気で眠れるお母さんも出現されます。
あやすと笑うようになったり、喃語を喋るようになるので、相手をしていたら昼間の授乳もそれまで1~2時間毎だったのが、3時間毎に延びたりすることも稀ではありません。

新生児の頃のようなおっぱいに追い立てられる感じからは徐々に縁遠くなり、「ゆとりあるおっぱいライフに転換したようで何よりですね~。」と、言いたいところですが、このパターンに突入すると、赤ちゃんの体重増加度が一気に半減してしまいます。

「授乳表」を記入していると、赤ちゃんの哺乳パターンの変化が一目瞭然です。
ただ、残念なことに、そこに気が付くお母さんは非常に少ないのですね。
母乳外来にも、「最近、赤ちゃんの体重の増え方が一気に低下して、おっぱいが足りなくなったのかな?って心配で受診しました。」と、仰るお母さんがちょくちょくいらっしゃいますが、「授乳表」を見せていただくと、夜間ほぼ毎日、赤ちゃんがネンネするからと6時間くらい間隔が空いているのですね。
長いと8時間もネンネする赤ちゃんも いらっしゃいます。(冷汗)
なのに、昼間授乳回数を稼いで挽回するかと言えば、そんなことはないのです。

いきなり授乳回数がそれまでの2/3程度に減ってしまったら、キョロちゃんでなくても体重増加度が急降下するに決まっているじゃありませんか!
何故そこに気が付かないのかなぁ?
今の哺乳パターンを謳歌するために、単に気が付かないフリをしているのかなぁ?
「授乳表」は体裁はコンパクトでも、多くの情報が詰め込まれています。
記入した「授乳表」は、フル活用しなくちゃ勿体ないし、「この頃のこの哺乳パターン、なんかおかしくないか?ホントにこれでいいのかな?」という赤ちゃんへのアンテナは常にしっかり3本立てといてくださいね。

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2012年2月16日 (木)

アトピー性皮膚炎にもn-3系の油脂が良いの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「アトピー性皮膚炎にもn-3系の油脂が良いの?(改訂版) 」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

1月2日の記事で、n-3系油脂についての記事を書きましたが、憶えていらっしゃいますでしょうか?
この記事は、その続編的な記事です。

アトピー性皮膚炎の原因は諸説あるものの、昨今は、食事内容を変えていくことで改善率は高まるというデータが続々報告されているようです。

先にご紹介しているリノレン酸を含むn-3系油脂は、アレルギーを抑制してくれる働きがあることをご存知でしょうか?
逆に、n-6系油脂は、リノール酸が多く含まれていますが、このリノール酸という物質は、体内に入ると、アラキドン酸に変化します。
そしてこのアラキドン酸という物質は、痒みを惹き起すロイトコエリンになって、アトピー性皮膚炎を増悪させるそうです。
なので、n-6系油脂の摂取を徹底して制限することが、アトピー性皮膚炎の改善のひとつめの鍵だそうです。

また、お砂糖は、腸管内の真菌の一種であるカンジダ菌のエサになることをご存知でしょうか?
お砂糖を摂れば摂るほどカンジダ菌を増やし、腸管内を荒らし、腸内環境を悪化させます。
それはつまり、本来吸収されないレベルの大きな分子量の物質(例えばポリペプチド)まで吸収されるようになることを意味します。
この、大きな分子量レベルの物質が、痒みの原因になるとも言われているので、お砂糖も極力使わなようにして、代わりに腸管が綺麗になる(≒カンジダ菌を増やさない)根菜類と海藻類のような、食物繊維の多いモノをよく噛んで摂取することが、アトピー性皮膚炎の改善のふたつめの鍵だそうです。

※いきなりステロイドを止めればいいとかいけないとかは、主治医と相談の上決定されることですが、ちなみにステロイドの依存性から離脱するには、使用していた期間の10分の1の期間が必要になるそうです。
アトピー性皮膚炎の今の治療でどうにもこうにも改善せず、手を拱いているくらいなら、例えば食事療法とか、毎日出来る手近なところから、始められても良いのではないでしょうか?

追記:豆太郎さんからご指摘いただいたのですが、記事本文に「ステロイドを避けるように暗に誘導しているともとられない記述がありますが・・・」「大量に使用されていた方が、もし自己判断で、いきなりストップした場合、反動で恐ろしい副作用が起きることを記述する必要があると思います・・・」とのことですが、もちろん仰る通りです。当ブログでは、ステロイドの使用を禁じたり、自己判断でおやめになることを決して推奨しているわけではありませんので、誤解なさらないでくださいね。
現在治療中の方につきましては、もちろん主治医と相談の上、「毎日のお食事について検討したいことがあり、○○はどうですか?」というように、確認していただきたいと思います。


それから、「砂糖を摂取することはカンジダの原因ではない・・・」というご指摘についてですが、それには異論はありません。
記事本文には、そのように書いたつもりも箇所もないのですが。
また、アトピーの原因はいまだよく分からないこともあるので、断言的な表現は差し控えております。
言葉足らずな点が多々あり、記事削除をした方がいいのかとも考えましたが、折角いただいた有り難いコメントノ数々が消えるのは申し訳なく、このように追記を書いた次第です。(2012年2月17日午前0時35分)

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2012年2月15日 (水)

カンガルーケアは本当に危険なのか?

~いつになく、シビアな長文です。気合と根性を入れてお読みください。~
生まれて間もなくの赤ちゃんを、お母さんの胸に抱いて肌と肌が触れ合うカンガルーケア。
あの至福の体験をされた読者さんも大勢いらっしゃるかと存じます。
一方、そのカンガルーケア中に、呼吸停止や重度のチアノーゼを来たし、発見が遅れて重い障害を受けたり、お亡くなりになった赤ちゃんもおられ、複数の裁判が始まっているという現実があります。
当該の赤ちゃん達のお母さんやお父さんのお気持ちはいかばかりかとお察しします。

当該の赤ちゃん達はカンガルーケア中に生命の危機に瀕しているわけですから、この部分だけを切り取ると、カンガルーケアさえしなければ、生命に関わる事象は発生しなかったのではないか?となります。
マスメディアの記者さんはおしなべて文系が多いし、センセーショナルな見出しを付ければ、それだけ人の目にとまりやすいから
、「カンガルーケア=危険」という紋切り型の表現をなさいます。
そして、残念なことに思考停止している方達は、その文言を鵜呑みにされ
、「カンガルーケア=危険」らしいですから、私は出産の時のカンガルーケアは止めようと思います。・・・なんてことをシレっと仰るようですね。
けど、そもそもカンガルーケアなんて、医療者から妊婦さんに強要するものでもないですから、今後は医療者だって面倒に巻き込まれたくないという心理が働くでしょうから、「あ、そうですか。じゃ、止めましょう。」という展開になりがちでしょうね。
双方納得の上で止めるのですから、それで良いっちゃあ良いのでしょうが、SOLANINは、なんか違うんじゃないかと思います。

何故なら、物事の半分しか見ていないからです。
カンガルーケア中に生命の危機に瀕した。…のは、紛れもない事実です。
しかし、カンガルーケアさえしなければ、生命に関わる事象は発生しなかった。…のは、果たして事実とは断言できるのか?
事実であるかもしれませんが、そうではないこともあるからです。

生まれたての赤ちゃんが胎外生活に適応するには、一般の方が想像される以上に遥かに時間がかかります。
紛うことなき正常新生児で、おぎゃ~と元気よく泣いて、真っ赤になってグイグイとおっぱいに吸いついても、生まれてから2~6時間くらいは、決して大袈裟ではなく、赤ちゃんの身に何が起こるか分からない時間帯なのです。
それは、カンガルーケアなんてしていない時代から、周産期領域の医療者だったら周知のことです。
読者さんには聞き慣れない言葉でしょうが、コットデス(←赤ちゃんを寝かせる小さなベッドがコット。生まれて間もないうちに、そこで亡くなってしまうこと。)ということは、昔からあります。
カンガルーケアをしなくても、生まれてすぐに新生児室にお預かりしていても、お亡くなりになる赤ちゃんはゼロではないのです。
元気に生まれてきた筈の赤ちゃんがお亡くなりになるのは、あまりにも痛ましい出来事です。
我が国の昔のグリーフケアでは、お亡くなりになる赤ちゃんとお母さんの対面はご法度で、赤ちゃんの死はタブーとして封印されてきた歴史があります。
近年はそうではなく、真相究明を大事にしようという考え方が主流となってきたこともあり、赤ちゃんの死がマスメディアで取り上げられる頻度も高まったのでしょうね。

SOLANINは、裁判になっている全ての事例の詳細を知っているわけではありませんが、この胎外生活に適応するまでの時間帯の観察が、今一つ行き届いていないことが、急変発見の遅れと取り返しのつかない事態の発生ではないかと睨んでいます。
「あ~、元気に生まれてきてくれた。良かった。これでやれやれだわ・・・」ではないのです。

これからカンガルーケアを継続していくには、今まで以上に医療者が「この赤ちゃんはカンガルーケアをしても大丈夫かしら?」という判断力を磨いていかねばならなくなるでしょうね。
例えば、産声は超元気でアプガ―スコアもOKだったとしても、羊水が混濁していたとか、心音が低下している時間がかなりあったとか、分娩時間がとても長かったとか、お母さんが酸素吸入していらしたという場合は、そうではない場合よりも赤ちゃん呼吸状態が不安定になりがちです。
そういう場合、その赤ちゃんはカンガルーケアをしてもいいのか止めておくのかという判断力を身に付けなくてはなりません。(それを磨く時間が無ければ、細密な基準を作らねばならないでしょう。)
複数の安全対策を講じることが求められるでしょう。
また、カンガルーケアをするのかしないのか、予め妊婦さんから同意書を取らせていただくこともも必要になるでしょう。

しかし、分娩受け入れ施設の集約化で、人手不足の病産院は少なくなく、常にお母さんと赤ちゃんの真横にドクターや助産師や看護師さんが張り付いていることは事実上不可能です。
ですので、安全対策として、決してお母さんと赤ちゃんのふたりぼっちにしないことと、忙しいならせめて器械片付けや次の器械の準備をしながら、お母さんと赤ちゃんの気配を察しつつ、時間を見計らってこまめに観察することや、赤ちゃん全例にSPO2モニターを装着して、お母さんだけではなく、お家の方にもきちんSPO2モニターの説明をして、「何か変だな?」と思ったら、迷わずにナースコールしてもらうことを徹底し、急変発見時に迅速に対応できるような救急蘇生キットの常備をしていくことで、不幸な事態は相当防ぐことができるのではないかと考えます。
カンガルーケアとはどういうものなのか、どうしていけばいいのか、他人任せにせず、よ~く考えて決断していきましょう。

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2012年2月14日 (火)

100%キシリトールのチョコレート♪

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「100%キシリトールのチョコレート♪(改訂版)」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

バレンタインにはチョコレートが定番ですが、お子さんの虫歯予防のためには、チョコレートはある意味鬼門ですし、どうしたらいいのかな?と悩まれるお母さんも、少なくないと思います。

最近は、歯科専売品が中心であるものの、甘味の成分がお砂糖ではなく、キシリトール100%のチョコレートがちらほら出ています。
これまでにキシリトールを含むタブレットやガムのご紹介は当ブログでも行ったことがありますが、チョコレートはなかったかな?と思いまして、遅くなりましたが、今日記事にした次第です。


歯磨きをした後に食べても大丈夫なキシリトールです。
価格的にちょっとお高いのが難点ですが、個包装されているので、兄弟姉妹のおられるご家庭でも数粒ずつ小分けにしてあげることが出来ます。
一粒当たりの単価は、45~50円相当で、一袋1000円弱ですね。
まぁ、普段はともかく、こういったイベントの時くらいは、奮発しても良いんじゃないかなぁ?と思います。

勿論、どうしても食べさせなきゃならないわけではないですよ。
ただ、「チョコレート食べさせたくないけれど、でも、バレンタインだからねぇ~。」という心境のお母さんには、こういう商品もありますよ~という情報提供です。
ジャンジャン♪

 

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2012年2月13日 (月)

分泌停止したら言い聞かせ卒乳すべきか?(タンデム希望者)

<ご相談内容>
私は第2子の妊娠が発覚し、第1子が2歳になった日から、来るタンデム授乳に向けて、「おっぱいは赤ちゃんが先に飲むから待っててね」等の言い聞かせを始めていました。

妊娠発覚当初は,おっぱいの分泌はビュンビュン射乳がある状態でしたが、徐々に分泌低下してきたようです。
吸啜刺激が少なくなっては、さらに分泌低下するのでは?と心配になり、授乳回数は毎日3回程度(1回に2~3分間程度)ですが妊娠前の回数をキープしていました。
なのに努力の甲斐なく、妊娠中期の今、完全に分泌停止してしまいました。
おっぱいの分泌量にはそこそこ自信があったので、まさか妊娠中に分泌停止するとは思いもよりませんでした。(泣)

私自身は、空乳でも温もりを求めて吸いたいのなら、幸いにも痛みもないし、夜間の授乳も日常になっていて苦ではないので、吸わせ続けてもいいと思っています。
しかし、分泌が完全に止まってしまった今、『言い聞かせ卒乳』をさせるべきなのでしょうか?

<SOLANINの回答>
おっぱいの分泌量に自信のあった方であれば、尚更分泌低下・停止はショックだったであろうとお察しします。
ただ、昨日の記事のも書きましたが、妊娠中に一番大量に分泌するホルモンは妊娠の維持継続に重要な役割を果たす、「プロゲステロン」です。
おっぱいをつくるホルモンである「プロラクチン」はスリープモードになりますから、妊娠中に分泌低下・停止することは、普通に考えても想定内なのですね。

ですので、現段階で第1子さんに直母をされても、お母さんが痛みを伴うとか、嫌な感じがしなければ、『言い聞かせ卒乳』はしなくていいですよ。
第1子さんがおっぱいを希望されるのであれば、現状続行されても、何の問題もありませんよ。
勿論、直母を続けようと思っていても、今後妊娠中に第1子さんが『自然卒乳』される場合もありますから、そうなれば、その時は現実を受容してください。
却って今は、「空乳になっても直母をしてくれるなんて、乳頭・乳輪のお手入れが簡略化出来るし、母親孝行で助かるわ~。」と、ポジティヴに考えましょう!

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2012年2月12日 (日)

果たしてこれは味覚音痴なのでしょうか?(1歳半)

<ご相談内容>
おかげさまで、完母で育った我が子も来月には1歳半になります。
ゴハンももりもり、保育園のクラスでは一番大きいそうです。
もちろん、おっぱい大好きのおっぱい星人ですが、平日は、帰宅後と、お風呂上りと朝の3回授乳です。
たまに、朝がなく20時間ほど空いてしまうこともあります。

が、おチチは別段張ることもなく、トラブルもなく、変わらぬペースでゴッキュンゴッキュンと飲んでいます。
ある日、時間が長く空いた時に不安で搾ってみたことがあります。
出だしは少し悪いし、多少おチチの粘度が高い気がします。
ただ、気になるのが、そんなおチチでもなんら変わらず飲んでくれるということは、我が子は味覚音痴なのでしょうか…(泣)
飲んでくれなきゃ困るんですが、不味くないの?と気になります。
でも、飲んでいる時はとっても嬉しそうで…
普通お子さんはきっと嫌がりますよね…

ぜひお聞きしたかったので質問させていただきました!
くだらない質問だったらごめんなさい…

<SOLANINの回答>
さて、授乳間隔が物凄く空いても、どんなおっぱいでも喜んで飲んでくれるのですね。
そのせいで、味覚音痴なのか?と気になるのですね。
うふふ。
あまり知られていないようですが、おっぱい星人には、大まかに分けて、2タイプあります。
おっぱいの味そのものが好きなタイプです。
おっぱいの繊細な味が好きで、おっぱい星人であるお子さんはいらっしゃいます。
不味かったら飲まなくなることが多いです。
でも、もしかしたら、相談者さんのお子さんはそうではないのかもしれません。
味覚音痴というのではないのですが、おっぱいの味そのものというよりも、おっぱいを飲ませてもらうという行為(≒お母さんに抱かれたり、添い乳でくっつくこと)が好きなタイプなのでしょうね。
個人的には、いずれのタイプでもいいのではないかと思います。
もう暫くしたら、言葉がたくさん出るようになってくるでしょう。
もしも、気になるなら、「おっぱいの味はどんな味?」「今日のおっぱいは美味しいですか?」と、聞いてみてはいかがでしょうか?

喋るおっぱい星人になられたら、是非ともご一報ください。
その時、どちらのタイプでおっぱい星人なのか、ハッキリするかと思います。

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2012年2月11日 (土)

赤ちゃんの虫歯予防の特効薬は妊婦時代のお口のケアです。

当り前のことですが、これから生まれてくる赤ちゃんの乳歯を虫歯にしたい妊婦さんなんて居ないと思います。
赤ちゃんの乳歯を虫歯にしないコツは当ブログにも数々の過去記事がありますが、意外な盲点は妊婦さんのお口のケアなんですね。
妊娠初期は吐く悪阻、食べる悪阻の方がいらっしゃいます。
吐く悪阻は、強酸性の胃液が歯に触れるわけですから、それこそ酸蝕症みたいにエナメル質がやられてしまったり、歯磨きをすると、オエっとなるから、歯磨きがいいかげんになったりしがちなのですね。
食べる悪阻だったら、ちょこちょこ喰いのせいで、常に歯の脱灰状態が亢進し、再石灰化がしにくくなります。
普段は何ともない方であっても、妊娠中に一気に歯が悪くなることは、実は高頻度であることなのですね。

ご自身のお口のケアがなってないと、天を見て唾を吐くことになります。
えっ?「最初は赤ちゃんも乳歯が生えていないから大丈夫だろう。」・・・ですって?
じゃあ、あなたは赤ちゃんのお世話や授乳や家事をこなしながら、産後間もなくから定期的にクリニックに通院して治療する時間的な余裕や保証があると仰るのですか?
キビシイようですが、そんな時間は無いとSOLANINは断言します。

それに、もしも仕上げ磨きが嫌いな子になっちゃったらどうします?
食べ物のカスが残ったままで、ミルクやおっぱい飲んで寝る子は超ヤバいですよ。
おまけに年寄りは、あなたの赤ちゃんを手懐けるためには、甘いモノ攻撃をジャンジャンしますから、それを防御しきれますか?
相手が義理のご両親であっても、毅然として駄目なことは駄目と突っぱね続けられますか?
天を見て唾を吐く・・・の意味は、お母さんのお口の中がグダグダだったら、赤ちゃんもグダグダになっちゃうということです。
でも、逆に妊娠中に歯科検診を受け、悪いトコロはしっかり治療して、お母さんのお口の中が綺麗だったら、懸念すべきことの大半はクリア―出来ることも、あながち夢ではないのです。
妊娠中のお口のケアが不充分だと、赤ちゃんの乳歯を守るのにとても苦労しますし、苦労が報われないこともあります。
赤ちゃんの乳歯を虫歯にしないためには、長期的な視点が大事なのですね。

ですので、「妊婦になってから歯科検診、行ってないわ。」というあなた。
悠長にしていちゃイカンですぞ!
かかりつけのクリニックに直ぐ予約入れて、しっかり診ていただき、赤ちゃんが生まれるまでに、治療しましょうね。

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2012年2月10日 (金)

赤ちゃんだってヤバいと思うことがある。(10ヶ月)

生まれてから少なくとも4ヶ月間くらいは順調に育っていたものの、離乳食が開始されるようになる頃から、体重増加度が月齢相当から大幅に逸脱して、パーセンタイルグラフの下限を割ってしまう赤ちゃんがいらっしゃいます。
運動機能の発達は問題なく、頭囲もギリギリながらグラフ内にはあるものの、いかんせん体重が停滞してしまっていることが10ヶ月健診で発覚し、すごい剣幕で集団健診のドクターに叱られた・・・というパターンです。
大抵はおっぱいやミルクはそこそこ飲むけれど、離乳食を殆ど受けつけない赤ちゃんです。
(※個人的には、そもそも体重増加が心配な赤ちゃんで、6ヶ月間も赤ちゃんの体重管理を放棄することは到底容認できません。栄養方法にかかわらず、せめて月イチペースで体重の推移を把握することは、お母さんとしての最低限の義務だと思います。)
とても元気で活発なのですが、受診した先の小児科ドクターから、「よく動けば動くほど消耗するから、次回再診時に体重が増えていなければ、一度採血して貧血の有無だけでも調べましょうかね?」みたいな話が進むことになるかと思います。
で、こういうやり取りを、赤ちゃんはしっかり聞いているのですね。
そして、10ヶ月にもなれば、採血が痛くて嫌なことだとある程度分かっていることが多いので、いきなり受診したその日から人が変わったように離乳食パクパク食べるようになったりするのです。
俄かには信じ難いかもしれませんが、この手の赤ちゃんに私は今まで何人も遭遇しています。
そして、1 ~2週間後の再診時には、新生児か?というくらいに目覚ましい勢いで体重が増え(≒月齢相当の5倍くらいのペース)、「こんなに増えて、しっかり食べられるようになったら、採血はしなくていいかな?でも、増え方が今イチだったらチクンやから、今後も気を抜かずに頑張って食べるように。」と指導されたりします。
これはひとえに、赤ちゃんが採血=ヤバいと思うからに違いないとSOLANINは睨んでいます。(笑)

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2012年2月 9日 (木)

言い聞かせ卒乳(?)後のミルクは、欲しがるだけあげればいいの?(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
はじめまして。私は卒乳の知識がなく、まわりが断乳してたので、1歳2ヶ月で断乳しました。
特に調べることもせず、人から聞いた話を頼り、カレンダーをみせてこの日おっぱいバイバイね~なんて言い聞かせてやめました。
断乳はわりとすんなり出来たのですが、私自身寂しい気持ちでいっぱいになり色々調べてこちらを見つけました。
記事を読むたび涙がとまりません。
今断乳してしまった自分を責めています。
可愛い我が子を傷つけてしまったかと思うとやりきれません。
完母でしたが、今はミルクをストローで飲みます。
欲しがるだけあげていいのでしょうか?
それとも母乳再開すべきですか?

<SOLANINの回答>
おっぱいをあげなくなってから、どのくらい経ちますか?
まだ2~3日ですか?それとも1週間以上ですか?
乳房のコンディションは如何でしょうか?
パンパンに張ってますか?それとも乳房のボリュームも落ち着いて来るくらい収束してきていますか?
お子さん自身の、おっぱいに対する執着はどんな感じですか?
まだまだ強いですか?それともほぼ皆無ですか?

その辺りが詳しく分からないのでナンですが、お話しを聞いた限りでは、100%断乳という印象ではないですね。
相談者さんは曲がりなりにもカレンダーを見せたり、言い聞かせ的なことをしていらっしゃいました。
それも相まって、お子さんはすんなりおっぱいを止めることを受諾されたのではないでしょうか?

1歳2ヶ月だったとのことですが、順調に離乳食が進んでいる場合、離乳食>おっぱいという傾向が強いので、お子さんの心境として「お母さんがもうおっぱいはナシだって言うけれど、まぁ仕方ないか。」ということなのでしょう。
ですので、お母さんとしては寂しいでしょうが、今更おっぱいを復旧させてもどうなのか?と思います。
また、おっぱいの代替えでミルクをあげることについては異論はありませんし、手段としてストローやコップであげるのはOKですが、量として欲しがるだけというのは、NGですね。
1歳児のミルクの摂取量については、授乳・離乳の支援ガイドや保健センターで配布される資料を参考にされたらいいですね。
また、既にご存知かと思いますが、フォローアップミルクはあげる必要性はないですからね。

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2012年2月 8日 (水)

ロックアウトにご用心!その4

次男には散々ロックアウトされた私ですが、ご多分に漏れず車中ロックアウト(次男が車中で、車の鍵も車中で、私は車外で、全てのドアがロック状態)もされたことが2回ほどあります。(泣)
そういうわけで子ども達、特に次男を車に乗降させる時は、常に油断ならないものでした。
当時は次男と長女を連れて一緒に移動することが多かったので、長女が鍵に興味を持ち始めた頃から、あらゆる鍵の開け閉めを教えることにしました。
ベランダ然り、玄関然り、WC然り、車然り、おもちゃの金庫も然り、普段使わない南京錠も然り・・・次男はパニックになり易かったので、なかなか解錠を教え込むことが難しく(←教えてその場では解錠出来ても、イザという時には泣いて出来ない・・・)、こうなりゃ年の近い長女に教えればいいのでは?という、なかばヤケッパチな発想でしたが、これが見事当たったのです。

あの頃の愛車は、パワーウィンドウや集中ドアロックではなかったのですが、平時にドアロックを摘まみ上げて解除したり、ハンドルをグルグル廻して窓を開ける練習を、遊び感覚で日課のようにすることにしました。
ある程度確実にできるようになったら、車外から私がゼスチュアして、その指示に従うというやり方に変えました。(もちろん練習ですから、安全性を考え、車の鍵は車外の私が持っています。)
言い聞かせもしました。

或る日、私は不覚にも3回目の車中ロックアウトをされたのですが、その日、練習の成果が発揮されました。
次男は相変わらず泣いていましたが、長女が座っている側の窓の外から例のゼスチュアをしたら、長女は何事も無かったように、すぐに窓をスルスルと開けてくれたので、私は難なくドアロックを外すことが出来ました。
長女は1 歳7ヶ月だったと思います。
危機管理(←ちょっと大層な表現ですが)に関することは、掛け捨て保険のニュアンスで、年齢に関係なく同じことを兄弟姉妹に教えておくことは、有意義かもしれないと実感しました。

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2012年2月 7日 (火)

おっぱいの分泌がドンドン低下しています。(タンデム希望者)

<ご相談内容>
丁度ふたりめの妊娠発覚時に貴ブログで、「タンデム授乳の利点と注意点」シリーズが掲載され、とても興味深く熟読させていただき、私もタンデム授乳がしてみたいととても楽しみにしていました。
ひとりめの子は、直母は昼・夜のネンネの時(あと夜中目覚めた時)だけと決めているようです。
決して長吸いすることなく、1 ~2分間咥えたらコテッと寝る毎日でした。

ところが、2ヶ月ほど前からお代りを要求するようになり、片方の乳首だけですが、吸われ始めに激痛を感じるようになりました。(その痛みは吸われ続けると、徐々に軽快するものでした。)
現在では吸われても痛みは全く感じなくなりました。
そして3日前、ふと、自分のおっぱいの分泌をチェックしたら、かすかに滲む程度しか分泌されていないことに気がつきました。
乳房を揺らしても、基底部から剥がすようにマッサージしても、少しも増えず、しまいにはほぼ全く出なくなりました。
乳カスも出ません。
乳輪の奥も硬くなってはいません。
このように分泌停止(?)になっていた場合、予定日まであと3ヶ月あるのですが、妊娠中の乳頭・乳輪ケアはどのようにしていけばいいのでしょうか?
ちなみに、「お母さんのおっぱいは出ないけど、それでも吸うの?」と聞くと、「はい。」と答え、やはり1~2分間咥えたらコテッと寝てしまうという習慣は不変です。

<SOLANINの回答>
ご懐妊おめでとうございます。
タンデム授乳を希望していたのに、おっぱいが分泌低下して、妊娠中のお手入れどうしよう?ということなのですね。

現段階で1日に2~3回は短時間吸いついてくれているということですし、乳輪の奥も硬くないとのことですから、特段に摘まんだり引っ張ったりという乳頭・乳輪の伸展を良くして乳頚部を鍛錬するお手入れは不要かと存じます。
また、今はいわゆる安定期で、胎盤から妊娠継続に重要な役割を果たすホルモンである「プロゲステロン」が大量に分泌されている時期です。
おっぱいをつくるホルモンである「プロラクチン」はスリープモードになっていても不思議ではない時期なのですね。
ですので、分泌低下・停止状態になっても想定内ですし、決して悲嘆されることではありませんよ。
強いて言うなら、10ヶ月に入ってからで結構ですから、乳管開通法(目標は出産当日に左右5本ずつ開通している)と柔らかめ歯ブラシによる乳頭頂の鍛錬法をおなかの張りにくい時間帯に行ってください。

注)初産婦さんの場合、乳管開通法・乳頭頂の鍛錬法はもう少し早い時期からボチボチ進めていただくようにお勧めしていますが、この相談者さんは経産婦さんであり、現段階でもひとりめさんに直母をしている状態です。10kgを超えるお子さんをしばしば抱っこされることも想定されます。つまり、初産婦さんとは妊娠中の生活行動・体の負担がかなり異なります。これから妊娠後期にさしかかり、万一おなかの張りを助長してはいけないという配慮があり、また、母乳育児の実績があることを鑑み、乳管開通法・乳頭頂鍛練法の開始時期が先送りされていると、解釈してください。

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2012年2月 6日 (月)

産後膣に湯が入ります。(困)

産後、入浴中に膣内にお湯が入るみたいで、お風呂からあがって下着をつけて、オリモノシートを付けるんですが、だだ漏れで下着がびっちゃびちゃになります。
しかもどのタイミングで漏れるかも予想できない状態です…治りますかね…?
何か良い改善方法ありますか?
産後、膣が大きくなったんでしょうか…(T_T)

<SOLANINの回答>
ううむ。
産後はどのお母さんも赤ちゃんのお世話で手一杯ですから、ご自身のカラダの変化に気がついても、どうしても後回しになりがちです。

こういう症状のお母さんは、意外と多く、誰にも相談できずにいらっしゃるようです。
「会陰切開を大きな範囲でしたからか?」
「会陰切開をせずにいたからか?」
「会陰部が裂けたからか?」等々の原因究明的質問がありますが、どれも違います。
出産ではない時の膣の内径は2〜3cm程度と言われていますが、出産時の赤ちゃんの大横径は、9〜10cm弱もありますから、膣は確かに伸びます。
でも、膣は元々収縮し易いし、会陰の状態云々とも関係ないのです。
膣が大きくなったのとも違いますよ。

では、何故なのか?
これは、膣というよりも、骨盤の緩みなのですね。
ですので、尿漏れ防止の体操(お尻の筋肉にチカラを入れるのではなく、肛門括約筋を締める体操)や骨盤底筋群を鍛える体操を念入りに継続的にしていきましょう。
また、毎日の姿勢も大事ですよ?
座る時も立つ時も、猫背ではありませんか?
猫背は骨盤の締りを悪くするので、避けましょうね。
それから昨年、相○紗○さんのN○TのCMで、タクトを振ってるのがありましたが、憶えていらっしゃいますか?
CM的には可愛さ強調の演出でしょうが、見ているだけでうんざりするくらい内股でしたよね?
ああいう内股もNGです。
相談者さんは違うかもしれませんが、膣に湯が入る方は、同時に尿漏れし易かったり、尿漏れが長期化しやすい傾向があるようです。
放っておくと、将来子宮脱を含む内臓下垂のリスクも高くなります。

ですので、改善対策としては、尿漏れ防止体操や骨盤底筋群を鍛える体操を念入りに継続的にしていきましょう。
日常生活では、いつ湯が漏れ出すか心配でしょうが、くれぐれも湯上りに下腹を押さえて、湯を絞り出すようなことはしないでね。
そうそう、改善対策としては、トコちゃんベルトも装着された方が良いと思います。

※ちなみに、未婚で出産経験のない10代の若い女性でも、トコトン骨盤が緩んでいる方は、膣に湯が入ります。

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2012年2月 5日 (日)

「おっぱいはもう、ええんちゃう?」と言われた時の対処法。

<ご相談内容>
1歳半を過ぎおっぱいライフを満喫している親子です。
これまで母子間での大したおっぱいトラブルもなく(歯が生えかけの時に噛まれてしまい大変なときもありましたがブログ記事のおかげで言い聞かせで何回もやり直しし大丈夫になりましたが^^;)
最近では飲み方が赤ちゃんではなくなりました。
(ごくごく飲んで寝付くことは少なくなり、完全に心の栄養にシフトしたかのようになりました。)

全然ご飯を食べなかった時期もありましたが、最近は少しずつですが食べるようになりました。
ですが知り合いや友人、特に子供に携わっている仕事(保育士、幼稚園の管理栄養士など)の人などは1歳半を越えておっぱいを飲んでいる我が子を見て、「おっぱいはもう、ええんちゃう?」という意見が多いのが実情です。
かと言って、私自身が、彼女たちをガンガン説得するのもおかしいなと思い・・・
こういった場合、SOLANINさんならどうかわしますか?

<SOLANINの回答>そうですね。
確かに、腕まくりして反論するのも大人気(おとなげ)無いですし・・・
要は、価値観の違う方たちの仰ることに対し、穏便に且つ華麗にスル―出来たらいいのですよね?
じゃあ、こんなのはどうでしょう?
「昔はね、おっぱいのことで色々悩むこともあったのよね。なかなか眠ってくれなかったり、ちゃんと体重が増えるかな?って心配だったり、ご飯を食べてくれなかったり、おっぱいを噛まれたり。でも、今はね、あまり悩まなくなったっていうか、おっぱいあげててよかったな。おっぱい飲んでいるお顔見て純粋に可愛いなって思えるし。ここまできたら、おっぱいライフの醍醐味を満喫しようかと思うのよね。おっぱいの味がどんなかとか、喋るおっぱい星人になるところを見届けたいのよね。お口のケアをしっかりしたら、虫歯の原因にはならないのよ。免疫だって1歳過ぎて増える物質もあるんだって。そういうのって知ってた?ついでに私もガンや骨粗しょう症になりにくくなるし、良いこといっぱいあるから、いつ止めるかは我が子に任せようと思うのよね。勿論、私があげようと思っても、明日ウチの子が要らないって言ったら、そこでお終いなんだけどね。」
済みません。
橋田壽賀子センセイのドラマの長セリフみたいですな。(汗)
あっ、もちろん、丸暗記は不要です。(爆)
でも、こんな感じの内容を、小林聡美さん風に喋ると、結構カッコいいのではないかな?・・・と、思いました。
良ければ、ご参考になさってくださいませ。

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2012年2月 4日 (土)

食物アレルギーの検査はいつ頃するものなの?(8ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は8ヶ月になります。
最近離乳食をはじめました。
私自身が果物を食べると口が痒くなるという症状が出るので、我が子もそうだとかわいそうだなぁと思い、アレルギー検査をしようかと思っています。
親がそうだから子どもも絶対そうだとは思っていないのですがやはり心配なので…
先日、産院でアレルギー検査の事を聞いた所
まだ小さいのに検査なんて可哀想だと言われました。
私もそりゃそうだとは思うのですが、万が一アレルギーがあって、症状が出るのも可哀想で。
一般的にはいくつくらいからするものなのでしょうか。
ちなみにまだまだ我が子はおっぱい大好きなので、離乳食も食べたりたべなかったりです。
私も食べる練習くらいの気持ちでやっています。

<SOLANINの回答>
アレルギー検査ですか?
いつからするものかは、その方の考え方も有りますし、一概には言えないです。
ご両親に幼少時から重篤な食物アレルギーがあるとか、おっぱいしか飲んでいない時期に、重症の皮膚炎になり、ドクターの依頼でお母さんが食物制限をしていらっしゃるというなら、直ぐにでもした方が良いと思いますが、相談者さんのお話しでは、そこまで酷いものではなさそうですね。
やろうと思えば、5ヶ月頃、離乳食開始直前くらいから、パッチテストもプリックテストも血液検査も出来ますよ。
ただ、痛い目に遭わせるのは確かに可哀想ではあります。
また、アレルギーが出てからでは遅いのでは?というお母さんとしてのお気持ちも理解出来ます。
さて、どうしたものか?
少なくとも、お母さんが合わないであろうもの(この場合、果物でしょうか。)は、避けてみてはどうですか?(旦那さんには、昔も今も、食物アレルギーは無いのですね?旦那さんも何らかの食物アレルギーがあるなら、もちろんそれも避けた方がいいかもしれません。)
果物や果物を搾ったジュースは、この時期、何があっても食べさせなきゃならないものではないですし、果物だけ避けるなら、恐らく栄養バランスが崩れる心配も無いでしょう。
主食・野菜・お魚等で、新鮮でアレルギーの出にくい食材を選んで、じっくり加熱して、ボチボチ口に出来たら良いと思いますよ。
確かに、懸念されている通り、アナフィラキシーショックが起きたら怖いですが、過去記事にも書いていますように、離乳食の進め方の基本中の基本である、「初めてのモノは1種類ずつ」「平日のお昼間に少量あげる」ようにすれば、滅多なことはないでしょうし、万一滅多なことが起きても、直ぐに受診できますから、対応が後手に回ることも無いのでは?と思われます。
また、検査をしても、隠れアレルギー的なモノもありますから、検査データが万能というわけではないのですね。
検査データや症状から見て、アレルギーの有無を判断されるのはドクターなので、逆に相談者さんが大丈夫と思っても、ドクターがNGと仰るようであれば、その意見は尊重してくださいね。

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2012年2月 3日 (金)

何のための省エネなのか?

~この記事の内容は、SOLANINの住まいから遠く離れた、知り合いの助産師からの又聞きです。~

正常新生児として生まれ、問題なく退院され、退院後は、2週間健診まで一歩も外出したことがないのに、低体温になった赤ちゃんがいらっしゃったそうです。

単純なことですが、退院後のお住まいが寒かったからです。
山間部にお住まいで、冬場で雪がちらつくような気候なのに、お母さんの話によれば、
「夜間は省エネで、暖房用のエアコンを切っていた。」そうです。
「昼間はエアコンを付けていたので、寒暖計は20℃はあったと思います。」と、お母さんは仰ったそうですが、昼間でも授乳時は肌寒く、カ―ディ―ガンや半纏が手放せなかったとのことです。
ということは、いわゆる体感温度は20℃ではなかったと推察されます。
恐らく、カ―ディーガンや半纏を着ないと肌寒いという状況は、せいぜい18℃です。

百歩譲って、オトナはそれでいいかもしれません。
でも、新生児には耐えられない寒さである場合も否定できません。
ちなみに、その赤ちゃんは来院時に皮膚温が上手く測定できず、おかしいな?ということで、直腸温を測定したら、33.8℃だったそうです。
当然ですが、その赤ちゃんは哺乳力も減退し、活気に乏しく、体重は退院時から激しく減少していたとのことです。
しばしば、SOLANINが記事中で言うトコロの「寒中我慢大会に参加中」という状態だったのですね。(怖)
(知人の助産師は一瞬、虐待を疑ったとか。)
「正常新生児だったら、体温維持のための褐色細胞があるのでは?」ですって?
そりゃあ、ありますよ。
でも、いつまでもあるわけじゃないのですよ。
大体ですが、長くみて2週間がリミットでしょうね。

もちろん、冬場だからといって、闇雲に室温を上げて、赤ちゃんに汗疹が出来るほど暖かくするのはどうかと思います。
しかし、マジで赤ちゃんの生命が危ぶまれるような
省エネって、どんな意味があるのでしょうか?
根本的なトコロで、何かが掛け違えられているような気がしてなりませんでした。
知人の助産師は、コンコンとそのお母さんを説教して、新生児にとって保温がどんなに大切かということを説明したそうです。

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2012年2月 2日 (木)

唐突な自然卒乳に戸惑って。

何の予告も前触れもなく、ある日突然、「おっぱい、いや。」「もう、要らない。」と、見向きもしなくなるタイプの自然卒乳もあります。
何が、彼(彼女)をそうさせたのか、思い当たるフシは全く無いので、当事者になられたお母さんとしては、ショックですし、困惑を隠しきれないかとお察しします。

その様子を見ていた旦那さんやおじいちゃん・おばあちゃんから「これは子どもの成長の証なんだから、気を落とさずに受け止めてあげよう。」「自分からおっぱいにバイバイ出来たんだから、ホントは喜ぶべきことなのだよ。」と諭されたりして、余計に寂しく、悲しくなることもあるでしょう。

このお母さんの気持ち、一体どうすればいいのでしょうか?
幼児期のボキャブラリーには個人差が大きく、ニ語文や三語文を流暢に使いこなしてオトナをビックリさせるお子さんもいらっしゃる一方、単語がいくつか出るくらいで、自分の気持ちの襞までは表現できないお子さんもいらっしゃいます。

これを普段の会話に喩えれば、丁寧に何かお願いする表現が出来る人と単語ひとつしか言わない人では、同じことでも受け取り方が違うことをご理解いただけるかと思います。
(例:「すみませんが、お茶を一杯くださいませんか?」VS「茶!」・・・の印象の違い。)
きっと、お子さんもホントは、どうしてもう、おっぱいを飲まないと決めたのか、理由もあるし、お母さんに伝えたい気持ちは有るのです。
でも、まだ伝える術を持たないのですね。
だから、ぶっきらぼうな表現になるのです。
決して、お母さんを傷つける意図はありません。
勿論、この記事を読まれても、唐突な自然卒乳は、お母さんとして不本意である気持ちを抑えられないかもしれません。
けれども、やがて、気持ちの襞を表現できるくらいの会話力が身に付いて、お母さんが尋ねれば、きっと教えてくれる日が来ます。
何故、あの時、唐突な自然卒乳を決断したのかを。
そして、寂しく、悲しい時はその気持ちを無理に封印せずに、泣いても良いのですよ。

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2012年2月 1日 (水)

ロックアウトにご用心!その3

通常、ロックアウトは締め出しの時に使う言葉ですが、今日お話しする次男の場合、逆ロックアウトというヤツかもしれません。

逆ロックアウトなんて聞いたことがない言葉ですか?
そりゃあそうです。
今、この記事を書こうとして、SOLANINの頭の中に浮かんだ言葉ですから。(爆)
で、実際に合った話なのですが、或る日家族そろってリフレッシュのため、まちの温泉施設に行ったときのことです。
長男は旦那に男湯に連れて行ってもらったのですが、次男と長女は私が女湯で入れることになったのですね。
子ども達を裸にして、当時2歳の次男を脱衣所に設置してあるWCに行かせました。私も服を脱ぎ、長女を抱っこして次男に「出てきなさいよ~。」と、声掛けしながらWCのドアノブを廻そうとしたら、鍵が掛かっているではありませんか!

「えっ?次男め、またやりよったんか!」
生協さんの仕分けの時の記憶がフラッシュバックしました。
でも、温泉施設のWCの鍵なんて、私は持っていませんから、さて、どうしたものか?
たまたまそこに、脱衣所の掃除の方が来られたので、事情を話し、何とかドアを開けてもらえないかと頼みましたが、「それはお母さんが呼びかけてあげないと。そうすれば、出てくるんじゃないですか?」とのこと。
あ、いえ、ウチの次男は立て籠もり犯ではないのですがね。(汗)
当然ながら、何回呼びかけても泣き叫ぶばかりで、一向にドアを開けやしません。
埒が明かないので、私と長女は脱いだ服を着て受付に行き、事情を話しました。
そしたら、ようやく親身な対応をしていただけました。
直ぐに大きな脚立を持った方が来てくださり、ドアの上からWCに入って解錠して、次男を出してくれました。
次男がロックアウトした時から、35分が経過していました。
リフレッシュのための温泉だったのに、入る前に逆ロックアウトで足止めを喰らうなんて・・・旦那と風呂上がりの待ち合わせの時間が決まっていたので、急いで乳幼児2人をゴシゴシと洗い、さっさと上がって来ました。
もっとゆっくり温泉に浸かりたかったのに・・・やれやれ。(涙)
鍵を触りたがる2歳児には要注意です。

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