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2011年12月

2011年12月31日 (土)

お勧めしたい書籍『赤ちゃんは何を伝えようとしているの?』

昨年の終わり頃に数回ご紹介させていただいた、長崎大学大学院教授の篠原一之ドクターのご著書を入手しました。
その本のタイトルは、『赤ちゃんは何を伝えようとしているの?』です。
第20回母乳育児シンポジウムの教育講演をされた篠原一之ドクターのお話はとても興味深いものでしたから、ご著書を直ぐにでも購入したいくらいでした。
当時、シンポジウムで書籍販売係をしていたSOLANINは、もちろん篠原一之ドクターのご著書用にもポップカードを書いて、バンバン売り捌いて、遂に完売させたのですが、肝心の自分の分を取り置くことを失念していて、尚且つ無理だと言われていたサイン会が、実はヤミで開催されていたと聞き、悔しい想いをしていました。

読み進めるうちに、赤ちゃんのことがより一層可愛くなる本だと感じました。
篠原一之ドクターは研究者ですから、様々な実験や検証を重ねたことを書いていらっしゃるのですが、非常に読み易い本です。
価格は税込みで1360円!(頁数は143)

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要チェックです。
密林でも販売しているようです。

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2011年12月30日 (金)

陥没乳頭だからずっと乳頭保護器を使えばいいの?

ひとくちに陥没乳頭といっても、様々な型があります。
ここでは、割合として多い、仮性陥没型について述べさせていただきます。
仮性陥没型はその名の通り、平時は乳頭が陥没していて、乳輪から突出している部分は殆んど無く、手指でつまみ出せば、一旦は出るものの、しばらくすると、徐々に引っ込んでいくタイプのモノを指します。

妊娠中から相当気合を入れて地道なお手入れをしておかないと、また、生まれてきた赤ちゃんがメッチャ器用でもない限り、「乳頭保護器を使わないと、直母は難しいかなぁ・・・」ということで、大抵はP社のハードタイプの乳頭保護器を使うことになるのでしょうね。

また、運良くおっぱいの分泌が良ければ、量的には飲めようになるるので、「まぁ、これでいいんじゃないか?」という風に思いがちですが、流し込み直母の記事でもお話したように、乳頭刺激が少ない状態が常態化すると、或る日おっぱいの分泌がダダ~ンと減ってしまう恐れがあります。

赤ちゃんというのは現金なトコロがありますから、ハードタイプの乳頭保護器を通して、おっぱいがジャカジャカ出てくる分には黙って飲みますが、チョロチョロくらいの出方に低下すれば、「話が違うでしょう?」と、クレーム付けてきます。
そして、そうなってから慌てて直母の練習なんかしても、乳頭保護器に慣れきっているから、「なんで今更こんなに吸い付き辛いおっぱいを飲まなきゃならないの?」と、怒り狂います。
ネコパンチを繰り出しながら直母拒否という場合もあります。
大人しく辛抱して吸い付いてくれたとしても、新生児とは異なり吸啜力が強くなっているので、刺激に弱い陥没部分の皮膚が直ぐに悲鳴を上げて、乳頭亀裂だらけという展開もあります。(そうなると痛くて飲ませられませんわなぁ。)

止むを得ずハードタイプの乳頭保護器を使うことになったとしても、その手が母乳育児中ずっと使えるとは限らないのです。
また、使い続けることはそれなりのリスクがありますから、できるだけ早い時期にハードタイプの乳頭保護器から離脱するようにしていくか、1クール目は乳頭保護器を使用しても2クール目は外して直母するとか、効果的な乳頭刺激を与えられるように何らかの工夫をしておっぱいの分泌低下を来たさないように、各自対策を講じてくださいね。

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2011年12月28日 (水)

トータル的には充分育っていますが。(4ヶ月)

<ご相談内容>
ウチの次男は、生まれた時の体重は3304gで少し大きめだったのと、頻回直母が効を奏したのか、1ヶ月健診時(30日目)には、5210gでした。2週間健診からの体重増加度は、66.7g/日でした。受診先の小児科ドクターから、「ガンガン増えてますねぇ。(笑)今日健診に来た赤ちゃんの中で一番沢山増えて一番大きいわ。」と、言われたくらいでした。
ところが、1ヶ月健診後は、どういうわけか1日のおっぱい回数が急激に減少しました。
平均して5~6回/日です。
あまり欲しがらなくなったのです。
それでも機嫌は良いし、おしっこやうんちも出ているし、あやすとよく笑うし、頸もしっかり据わってきているし、私も乳腺炎にならず、これといった問題も無く、何も困ったことがないので様子を見ていました。
そして、先日市の保健センターで行われた4ヶ月健診(120日目)では、赤ちゃんの体重は6930gでした。
そこのドクターは、「よく育っていますね。真ん中よりは、若干大き目のようですね。」と言われましたが、釈然としません。
私はおっぱいが沢山出る筈なのに、1ヶ月健診まではグングンと育っていたのに、明らかにペースダウンし過ぎだと思います。
おっぱいが足りなくなったのでしょうか?

<SOLANINの回答>
4ヶ月で6930gだったら、客観的に見て、順調に育っていると思います。
ただ、1ヶ月健診から4ヶ月健診迄の間の体重増加度を計算したら19.1g/日なので、確かに増え方は急激に低下していますが、パーセンタイルグラフを割ったわけではないので、大きな心配は不要でしょう。
1ヶ月健診迄の体重増加度の貯金があるので、トータルでは順調に大きくなっていらっしゃいますし、乳房トラブルとも無縁とのことですから、良いと言えば良いのですが・・・
大きく育つ子は大きく育てないといけない訳ではありませんが・・・
相談者さんが釈然としない理由は、やはりそこなのではありませんか?
でもそれは、率直に申し上げて、おっぱいが足りなくなったのではなく、飲ませ方が足りなかったのですね。
いくら、ガッツリのんで、ぐっすり眠る赤ちゃんだったとしても、1ヶ月やそこいらで、直母回数が5~6回/日なんて、どう考えても少な過ぎですよ。(汗)

月齢が若いほど、1回に沢山飲んでも、授乳回数が少なければ、思ったほどには、赤ちゃんの体重は増えません。(1日の総量として、そこそこの量を飲んでいたとしてもです。)
過ぎてしまったことをグダグダ悔やんでも仕方が無いので、これから心機一転、スクスクと育てていくためには、こまめにおっぱいをあげてほしいですね。

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2011年12月27日 (火)

夜間の乳房の張りをコントロールしたい。(8ヶ月)

<ご相談内容>
8ヶ月の赤ちゃんを生まれて間もなくから完母で育てています。
運動機能面では、つかまり立ちは出来ますが、ハイハイはまだです。
離乳食は2回食で、まずまずの食べっぷりですが、動きが活発なせいか、若干細身で現在の体重は、7200gです。(身長は70cm有るので、高い方だと思います。)
今回ご相談に乗っていただきたいのは、夜間7時間近く良く眠るので、毎朝、乳房がパンパンで痛いんです。
ちなみに昼間は乳房は全く張らず、フワフワです。
それで、夜間乳房が張りにくくなるように、乳房コントロールをしていきたいのですが、何か良い方法がありますか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
身長は真ん中より高めで、体重は下限ギリギリですが、パーセンタイルグラフ内に入っていらっしゃるので、一応問題ないと思います。
運動機能の発達は月齢相当ですから、確かに活発な赤ちゃんに多いタイプかも知れません。
半年を過ぎると、夜間再びおっぱいを欲しがる赤ちゃんが増える中、夜中7時間もまとめて眠らせてもらえるなんて、ある意味恵まれていますね。
ただ、相談者さんとは別の視点でちょっと気になる点がありますね。

一般的な育児書には、「夜間は眠っていたら起こしてまでおっぱいやミルクをあげる必要性は無い。」と、判で押したように書いてあります。
しかし、相談者さんは、毎朝パンパンの乳房を持て余し、乳房の張りを抑えたいと思われています。
であれば、夜間の授乳は乳腺炎の予防にもなるし、むしろそうした方が良いとSOLANINは思います。

活発な赤ちゃんで、体重増加ラインがパーセンタイルグラフ下限ギリギリでもあるということは、日中起きていらっしゃる時の授乳ではキョロちゃんの傾向があるかもしれませんね。
また、夜間は授乳間隔が空くから乳房がパンパンになるようですが、昼間はそうではないようですから、分泌過多ではなさそうです。
もしそうであれば尚更、集中力のある夜間におっぱいをあげることに大きな意味が出てくるわけですが・・・

夕食の量やメニューで乳房の張りをコントロールするという方法もありますが、分泌過多ではない方は止めておかれた方が良いと思います。
これから先の赤ちゃんの発育を考えれば、離乳食は着々と進めつつ、夜間は寝込みを襲っておっぱいをあげれば良いんじゃないでしょうか。
眠たくても眠りつつでも、おっぱいは飲みますよ。
飲んだ後は普通に眠ると思いますし・・・それで良いのではないですか?

活発で、尚且つキョロちゃんであれば、夜間授乳が今後の体重増加の決定打になる可能性が高いので、乳房の張りをコントロールするとか、そういう考えは捨てて、赤ちゃんをスクスク育てていくにはどうしたらいいか?という方向に目を向けてやってくださいね。

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2011年12月26日 (月)

重症化した乳腺炎になると,赤ちゃんも困ります。

経験者の方は分かるかと思いますが、乳腺炎になると頭痛が酷くなったり、高熱でしんどくなったり、乳房がズキズキと疼いて堪りませんよね。
乳腺炎に至る原因は様々ですが、堪らないのはお母さんだけではないことをご存知でしょうか?
「あっ、おっぱいが不味くなるから、赤ちゃんが困るからでしょう?」と答えられた読者さん、半分だけ正解です。
残り半分の答えはですね、「おっぱいの分泌量が激減する」です。

実は軽症であっても、普段の分泌量の3/4~1/2強になることも稀ではありません。
それまで完母で体重増加が順調なペ-スでだった赤ちゃんでも、微増ペースになってしまうことだってあるのです。
お母さんにしてみたらショッキングな話でしょう。
ですが、入院しなきゃならないくらい重症化すると、そんなレベルでは済みませんよ。
下手すると、普段の分泌量の1/3~1/4にまで減少します。
直母1回量が平均で100g以上の方であっても、何回測定しても20~40g程度に下落することだってあるのです。

そのため、軽症のうちは頻回直母を励行することでどうにか凌げても、入院しなきゃならないくらい重症化すると、頻回直母のみでは追い付かず、赤ちゃんの体重が乳腺炎になる以前と比較して、発症7~10日間くらいのうちで、甚だしい場合は300gくらい減少することだって有り得るのです。
当然、赤ちゃんのおしっこの量や回数は減りますし、それまで快腸だったのに、いきなり便秘になることさえあります。
おっぱいが不味くても健気に飲んでくれる赤ちゃんには頭が下がりますが、分泌量が激減したら、相当ひもじいのではないかと察します。
離乳食を開始している赤ちゃんであれば、離乳食を進めることも一案ですが、離乳食開始前の赤ちゃんの場合、乳腺炎が改善しておっぱいの分泌量が復活するまでは、一時的とはいえ、ミルクの補足も止むを得ないでしょう。

但し、乳腺炎はひたすら頑張っておっぱいを飲んでもらうことで治りがスムーズになるわけですから、闇雲にミルクの補足をすると、今度は肝腎のおっぱいを飲んでくれなくなるので、匙加減が難しいトコロです。
なので、決してミルクの補足は自己流ではなく、担当の助産師に相談され、必要最小限に留めてくださいね。

それから、それまで完母の赤ちゃんの場合、ミルクの補足は回復するまでの、あくまで一時的なモノだと思われますので、哺乳瓶を買い込んで慣らさないようにしてね。
手間がかかるけど、用心してスプーンやソフトカップで飲ませてあげてください。
乳腺炎が治り、赤ちゃんの体重が持ち直しても、乳頭混乱を来たしたら大変ですからね。

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2011年12月25日 (日)

送り出す側の医療者にお願いしたいこと。

割合的には少数派でしょうが、当ブログの読者さんの中でも、開業助産院や、大きな病院の中に開設されている院内助産所や、こだわりの開業産科でご出産されるおつもりの方、いらっしゃるかと思います。
やはり、そういった産科施設でご出産を希望されるということは、自然分娩と母乳育児をしたいという意識を強くお持ちであるからだと思います。
それらの希望が実現すれば、大変素晴らしいことですし、一生の良い思い出になるかと思います。
勿論、SOLANINは、その選択にケチを付けようなどという考えは毛頭ございません。むしろ、それらの希望が叶えられれば良いなぁと、心の底からそう思います。

しかしながら、確率的に、全妊婦さんの10~20%は、いわゆる正常分娩が出来ない可能性があることは否めません。
そして、それは産み場所を問わずに起こり得ることなのですね。。
いいえ、もしかしたら逆かもしれません。
予めハイリスクが予想される妊婦さんは、妊娠中期くらい迄に、設備の整った総合病院やNICUの充実した大学病院やMFICUのある周産期センター等に管理入院されていますから。

万一の話ですが、何らかの事情で、思い描いていたような自然分娩が出来ず、母乳育児をする筈が、ミルク育児からのスタートになってしまったとしても、それは誰のせいでもないことです。
産科医療において、一番の優先事項は母子の生命の確保です。
いわゆる母体搬送や新生児搬送の当事者になったとしても、それで母子の生命が救われたなら、思いっきり喜んでいいんですよ。

しかしながら、実際には、困ったことに、搬送先でマタニティ―ブルーになったり、搬送先のドクターや助産師に心を閉ざしたり、攻撃的になられる方もいらっしゃるようで、受け入れ側のドクターや助産師が妊産婦さんへの対応に苦慮するということを、しばしば耳にします。

そこで、送り出す側のドクターや助産師にお願いしたいことがあります。
送り出す妊産婦さんにどうか肯定的な言葉をかけてあげてください。
恐らく、そういった施設で妊婦検診を受けて来られた方々ですから、妊産婦さんとドクターや助産師との間には濃密な人間関係が出来ていると思われます。
送り出される側のドクターや助産師は、送り出される妊産婦さんから全幅の信頼を寄せられていらっしゃるわけです。
ですので、せめて、「残念ながらここでは出産が出来なくなったけれど、あなたとあなたの赤ちゃんのためには、今はそれが一番良い選択なんですよ。」「向こうのドクターや助産師のやり方は、こことは違うこともあるだろうけれど、お母さんと赤ちゃんを大切に思う気持ちに変わりは無い筈ですよ。」くらいは、言ってあげてほしいです。

そうでないと、赤ちゃんの救命のために行った緊急帝王切開を何ヶ月経っても受け入れられなかったり(←「あそこの病院は何でもかんでも、直ぐにおなかを切るらしいよ。」というような噂を鵜呑みにしていることが原因だったりする。)、赤ちゃんが低血糖で点滴をしなくてはならなかったり、おっぱいの分泌がどうにもこうにも追いついてこないため、医学的適応でミルクの補足をした場合でも凹み続けたり(←正常新生児と早産児や低出生体重児は同列に論じられないことが多々あり、そういう基本的なことが何も分かっていらっしゃらないのに、ミルクを補足する指示を出したドクターや、実際に補足した助産師に暴言を吐かれたりする。)というようなエピソードをSOLANINなんかも色々なトコロで聞かされます。

医療介入は妊産婦さんと赤ちゃんのためになされたことなのに・・・です。
産科医療におけるスムーズな病診連携は、困難な状況に際しても、妊産婦さんの気持ちが前向きになられるように、寄り添い支えることから始まるのではないかと思います。

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2011年12月24日 (土)

良くないモノを食べ続けて乳腺炎が改善する方はいません。

ラクテーションコンサルタントの方には否定されるかもしれませんが、一般的におっぱいに良くないと言われる食べ物を食べて、乳腺炎になることは幾らでもあります。そして、乳腺炎になってしまったお母さんは、助産院や母乳外来を受診すると、助産師からお食事(量や内容や組み合わせ等)について、質問されるかとと思います。
その上で、ほぼ必ず聞かされるのは、おっぱいに良くないモノとは何か?についてです。
次に、それを踏まえて、食事制限的なことを指導されるかと思います。
きっと、「乳腺炎なんだから、○○を食べてはいけませんよ。」って言われるのではないかと思います。
(ちなみにSOLANINは、「良くなるまでは、○○食べるのはお休みしましょうね。」と、お話ししています。禁止口調の強めの言い方は、却って食べたいという欲望を刺激すると思うので。)

少なくとも、乳腺炎の方がおっぱいに良くないと言われるモノを少量ずつであっても連日、若しくは一気に大量に口にすると、症状はドンドン悪化します。
そして、お食事を一向に改めないのに、乳腺炎が良くなった方は、少なくとも私の知る限りでは・・・いないですなぁ。
食事制限は辛いでしょうが、やはりここは、1日も早い回復を目指し、赤ちゃんに美味しいおっぱいをあげるという一念を優先していただきたいと思います。
乳腺炎になってしまったお母さんが、自分で出来ることは、基本に立ち返り、お食事を改めることですから。

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2011年12月21日 (水)

あなたの知らないフッ素の効能!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「あなたの知らないフッ素の効能!(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

当ブログの読者さんであれば、間違っても「乳歯は抜ける歯だから、虫歯になっても構わないわ。」なぁ~んて低い意識の方は皆無だと思います。

栄養方法に関わりなく、お子さんのを虫歯の無い歯にしてあげたいと日々のケアに尽力されたり、残念ながら虫歯が出来てしまったとしても、出来るだけ食い止めたいと頑張っていらっしゃる、高い意識の方ばかりだと思います。

この記事は、例によって、自称“日本一歯科・口腔ケア領域に詳しい助産師”のSOLANINが、師匠のMさんに教えていただいたことですので、歯科・口腔ケア領域の方にしてみたら「んなこと、当たり前やん!」的な内容ですが、きっとそれ以外の方は「へぇぇ~ホンマでっか?知らんかったわぁ。」的な内容だと思いますので、書かせていただきますね♪

フッ素が虫歯予防に効果的なことは、みなさんご存知だと思います。
特にエナメル質の薄い生えたての乳歯は、些細なことで虫歯になり易く、可愛い歯を守るにはフッ素の塗布は欠かせません。
(もちろん、永久歯に塗布することも、とても効果的ですよ。)

まずは、フッ素の効能に関する知識のおさらいをしましょう。
★歯を強くします。
フッ素を塗布することで、歯の表面にフルオロアパタイトという強い結晶構造が出来るのですね。
★歯の再石灰化を促します。
再石灰化の主役は唾液ですが、唾液の援護射撃をするわけですね。

次に、フッ素の塗布に関する知識のおさらいをしましょう。
定期的(3~4ヶ月毎)にクリニックで専門的な塗布をしてもらうのと、家庭での毎日のフッ素ジェルの塗布が、車の両輪のようにバランスを取り、上手く稼働して行くのが理想なのですね。
勿論、フッ素の塗布は、ブラッシングして歯垢をきちんと落としてからでじゃないとNGですよ。

そして、家庭で毎日塗布するフッ素に関する知識です。
実は、家庭用に供用されるフッ素は1種類ではないのですね。
「フッ化第一スズ」「フッ化ナトリウム」「モノフルオリン酸ナトリウム」と、3種類です。
(このうち、「モノフルオリン酸ナトリウム」はリーズナブルな歯磨き粉に汎用されていますが、正直言って、フッ素としてあまり効果が無いとのことですので、記事からは割愛させていただきます。)
そして、各々に得意分野があることを!

まずは、「フッ化第一スズ」ですが、なんと、虫歯菌の数を減らす効果があるのです。
虫歯菌の検査をして多いことが判明している方、検査はしていないけれど、幼少時から虫歯治療歴があり、虫歯が沢山ある方は、虫歯菌が多いことが推定されるので、特に適していると思います。
家庭用としては、濃度は0.4%のモノが市販されています。

次に「フッ化ナトリウム」ですが、歯を強くする働きが3種類の中で一番強いのです。
ちなみに、濃度と効果は比例します。
家庭用としては、950ppmのモノがMAXの濃度です。

家庭で使うフッ素は、ジェル状のモノが使いやすいかと思います。
フッ素を塗布した後は、ぶくぶく含嗽は、2回くらいにとどめ、フッ素を塗布されたら、1時間は飲食禁止でお願いします。

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2011年12月20日 (火)

上口唇中央やや内側にタコが出来ています。

新生児をはじめとする月齢の若い赤ちゃんにしばしば見られるのが、上口唇中央やや内側できるタコです。
搾乳やミルクを哺乳瓶授乳中の赤ちゃんに出来ることもありますが、割合としてはとても少なく、その殆どが直母による母乳育児中の赤ちゃんです。

どうしてこんなトコロにタコが出来るのか?
遠目に見たら、ビーバーの歯のように見えるかもしれません。
それはですね、直母の際に、上口唇が内側に巻き込まれがちで、吸啜の度に摩擦を受けるから、その部分の皮膚が硬くなるのですね。
でも、元々が薄い皮膚なので、やがて剥がれてしまいます。
そして次の代のタコがまた出現して・・・ということが、しばらく繰り返されるでしょう。

この吸いつき方を続けられると、乳頭・乳輪の皮膚が摩擦されていますから、その部分が痒くなったり、痛くなったりすることがあります。
そういう症状があるようでしたら、直母の際には、毎回上口唇をめくって、アヒルさんのお口になるように修正してみましょう。

でも、そういう症状が無く、直母も量が飲めるのであれば、あまり神経質にならなくても良いですよ。
月齢が進み、ふと気がついたら出来なくなっていますからね。(笑)

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2011年12月19日 (月)

淋菌感染が発覚!(妊娠9ヶ月)

<ご相談内容>
予想外のことが発覚しました。
この間の妊婦検診で、出産前の採血や膣分泌物の検査をしてもらったのですが、何と私は淋菌に感染していました。
特に自覚症状は無いのですが・・・
淋菌ってことは、性行為による感染ですよね?
でも、身に覚えは無いのです。
神様に誓って無いと断言できます。

もうすぐ出産の大事な時期に、なんで淋菌に感染したのか?(涙)
恥かしくてショックで誰にも言えません。
淋菌に感染している産婦から生まれた赤ちゃんには、どのようなリスクがありますか?
淋菌がおっぱいから出てきたりしませんか?
陰部ヘルペスの方のように、帝王切開になるのでしょうか?
不安でいっぱいで、気が変になりそうです。

<SOLANINの回答>
まず確認ですが、旦那さんには淋菌に感染していることを相談しているのですよね?
淋菌は一般的に性行為で感染しますからね。
夫婦ですから旦那さんも感染しているかもしれません。
こればかりは黙っていてはいけないですよ。

何はともあれ、早急に旦那さんも検査して感染の有無を調べてもらいましょう。
夫婦で感染しているのであれば、当然ですが、夫婦そろって一刻も早く治療することになります。
淋菌に感染しているから帝王切開・・・という例はSOLANINはこれまでに聞いたことが無いですが、完治していない場合、新生児への感染率は大体30%前後だそうです。
産道感染で、生後3日目頃までに、結膜炎を発症する危険性があります。
対策としては抗生物質の点眼薬をします。

新生児が淋菌に感染していれば、結膜炎以外にも、髄膜炎や敗血症等を発症する危険性がありますから、状況によっては他の新生児から隔離することになるかもしれません。
もちろん、新生児が髄膜炎や敗血症等を発症すれば、生命に関わりますから、小児科入院となりますし、必要に応じて治療が施されます。
また、相談者さんや旦那さんが他の方に感染させる危険性があると産婦人科ドクターから指摘されているうちは、最低限のマナーとして他人様の新生児を触らないで下さいね。

おっぱいに関しては、母乳から淋菌が感染することはないので、母乳育児は出来ます。
お母さんが治療のための内服をされても、おっぱいには影響はないそうです。
新生児が髄膜炎や敗血症等の治療をすることがない限り、お母さんから隔離されることはないと思います。

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2011年12月18日 (日)

赤ちゃんの泣き声を察知する方法はありますか?

<ご相談内容>

私は聴覚障害者で手帳を持っています。
現在妊娠7ヶ月で、夫婦で赤ちゃんの誕生を楽しみにしています。
(夫は聴覚障害者ではありません。)
今から一番心配なのは、入院中から退院後、私が眠りこけてしまったら、赤ちゃんの泣き声に気がつかないのでは?ということです。
相室だったら、他のお母さんや赤ちゃんにご迷惑がかかりそうだし、個室でも、赤ちゃんの泣き声に気がつくのが遅れたら赤ちゃんが可哀想です。
また、書籍『最強母乳外来』によれば、初産婦で個室は母乳育児には良くないと書いてありました。
私は私のおっぱいで赤ちゃんを育てたいのです。
また、退院後しばらく実家で過ごしたら自宅に戻る予定です。
狭いアパートなので、親子で川の字で眠ることになりますが、その際も私が赤ちゃんの泣き声に気がつくのが遅かったら、夫が睡眠不足になり、仕事に支障を来たすのではないかと心配です。
(夫の仕事は運送関係で大型車を運転しています。睡眠不足は大敵なのです。)

私は普段、補聴器を使用しているのですが、起きている間に装着するのが精一杯なのです。
以前に24時間装着にチャレンジしたことがあるのですが、なかなか寝付けず、その後数日間頭が痛くなったり、気持ちが悪くなって、とてもじゃないけれど無理でした。
視力の悪い人が眠る時はメガネやコンタクトを外されるように、補聴器は布団に入る時は外すことが習慣になっています。
(過ぎたことですが、つわりが酷い頃は、補聴器を装着するとしんどくて耐えられず、手話か口話の読み取りで、凌いでいたくらいです。)
でも、赤ちゃんはいつでも泣くでしょうし、私のような立場の者は一体どうすればいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>

ご懐妊おめでとうございます。
ご自身が聞こえに障害があることで、産後の入院生活やおっぱいや退院後の育児について、不安を感じていらっしゃるのですね。

SOLANINは聴覚障害者の方であっても補聴器を装着していらっしゃれば、赤ちゃんの泣き声は聞こえるから問題ないと考えていました。
安易に考えていたことが恥かしいです。

さて、ご心配な点につきまして、色々調べてみました。
パッとイメージしたのは、赤ちゃんの泣き声を感知したら、バイブレーションが起こる機械が無いかな?ということで、捜しました。

そしたら、あるんですねぇ。
「聴覚障害者用屋内信号装置」というものです。
具体的には、電話(別売のアダプターを使用すればケータイでも可能)・FAX・玄関の訪問者・目覚まし時計のアラーム音・火災警報装置・侵入者警報装置・赤ちゃんの泣き声等の身の回りの情報を文字と振動でお知らせする装置が!
知りたい音の近くに送信機を設置して、音をキャッチしたら、腕時計型の受信機が文字と振動でお知らせしてくれるのですね♪

相談者さんは手帳をお持ちとのことですから、等級にも依りますが、2級以上であれば、恐らく市区役所・町村役場の福祉の窓口で、「日常生活用具の給付」で「聴覚障害者用屋内信号装置」を希望しますということで、申請されたら補助が出ると聞きました。
但し、給付対象の方であっても、申請よりも先に購入されてしまうと、支払いは全額自己負担で還付が不可能らしいので、まずは市区役所・町村役場の福祉の窓口に行って相談してみましょう!
私が調べたページでは、90,000円弱で販売(福祉機器なので購入時のお支払いは非課税対象)されていました。
それを出産までに入手されて、慣らし使用をされた上で、入院の際にご持参・ご活用されればバッチリではないかと思われます。
かなり高価なお品ではありますが、色々活用できる装置なので、赤ちゃんが大きくなっても使えるもののようですから、決して無駄にはならないと思います。

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2011年12月17日 (土)

新生児の低体温にご用心!

他の季節ではまずお目にかかることは無いのですが、こと、冬になると低体温症になってしまう新生児が出現することがあります。
(低体温症の定義は直腸温が35℃以下に低下した状態です。)

今更ながらですが、新生児の腋窩の体温は36.5~37.5℃と、オトナよりも0.5℃ほど高めであることはみなさんご存知かと思います。(参考までに、直腸温は腋窩で測定する温度よりも若干高いのが普通です。)

しかしながら、低体温症の新生児が出現するということは、保温の重要性を聞いてはいても、自分には関係ない話だと思い込んでいらっしゃるのか、今一つ真摯に受け止めていただいていないからなのでしょうね。
「お家の中に居るのだから体温が低くなる筈がない!」
「暖房しているから大丈夫!」という過信があるのでしょうね。
隙間の多いお家にお住まいだったり、断熱性の低い古いお家に里帰り中の場合、低体温に注意してください。
該当者のお母さん、毎日最低2回は新生児の体温測定をしていらっしゃいますか?
お部屋の温度は常に20℃をキープ出来ていますか?
お母さんがフリースや半纏を着ないと寒かったり、靴下を履いても足先がなかなか温かくならない時は、多分20℃未満の可能性大です。
赤ちゃんがネンネをしているお布団にはアンカや湯たんぽを入れていますか?
体温測定され、仮に36.5℃あったとしても、前腕や脛や脹脛(ふくらはぎ)がお母さんの手よりもひんやりしていたり、前腕や脛や脹脛が紫色になっていたら、新生児は、寒中我慢大会に参加中ということになりますよ。

低体温がなぜいけないのかと申しますと、酸素消費量が増加して代謝性アシド―シス(血液のpHが酸性に傾いた状態)になりやすいからです。
そうなるとかなり体力を消耗しますから、新生児は元気がなくなり、おっぱいも飲めなくなってしまいます。
進行すれば不整脈が出現したり、意識が混濁してきたり、痙攣を起こすこともあり、決して大袈裟ではなく生死を彷徨うこともあります。
「新生児には褐色脂肪細胞があるから、熱産生ができるのではないか?」と、仰る方もいらっしゃるようですが、それには限りがありますからね。
使い果たしたら“そこで終了”なのですよ。

新生児が必死にならなくても体温維持が出来る環境を整えて行きましょう♪

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2011年12月16日 (金)

母子で風邪を引いてしまったら。

母子で風邪を引いてしまうと、それまでの授乳リズムは大幅に狂います。
赤ちゃんはダラダラと鼻汁が出たり、鼻閉になったりします。
高い熱は出ていなくても、しんどくて気だるいからでもあります。
そうなると、普段はグイグイと力強くおっぱいを飲む赤ちゃんであっても、苦しくて、直ぐにプハーっとなります。
甚だしい場合は、鼻腔から飲んでいる最中のおっぱいと鼻汁が混じって出てくることさえあります。

翻って、お母さんにしても、しんどくてお食事がしっかり摂取出来なければ、自分のカラダを維持するのに精一杯で、おっぱいの出方が少なくなることもあります。

となれば、お家の維持メンテナンスをするには、月齢が何ヶ月であっても、新生児並にちょこちょこ飲みをさせるしかありません。
地道ですが、回数で稼いで、トータルで必要な哺乳量を確保して行きましょう。
風邪がよくなってくる頃には、抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤・葛根湯都等の処方は中止となります。

追記:葛根湯はともかく、抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤は長期内服すると、おっぱいの分泌が低下しやすいので、最低限の服用にしましょうということです。(2011年12月17日8時17分)

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2011年12月14日 (水)

喫煙と虫歯は関係があります。

 (注)最強母乳外来・フェニックスにて「喫煙と虫歯は関係があります。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

当ブログの読者さんでは、恐らく殆どいらっしゃらないかもしれませんが、タバコを吸う妊婦さんは、そうではない妊婦さんに比較して、唾液検査によって、虫歯菌が多いことが分かっています。

何故虫歯菌が増えるのかという直接的なメカニズムはまだ分かっていないそうですが、恐らく、「タバコを吸う妊婦さんは、お口のケアがおろそかになりがちであるから。」だそうです。
また、もしかしたら「タバコの中のニコチンが虫歯菌を増殖させる作用があるのではないか?」とか、タバコによって血中のビタミンCが減少することは知られていますが、「ビタミンCの減少により、虫歯菌が増殖しやすくなるのではないか?」とか、「唾液の洗浄力が低下するのではないか?」ということが、示唆されているようです。

過去記事にも書きましたが、虫歯菌の多いお母さんの子どもは、虫歯になり易いことが判明しています。
つまり、タバコを吸うお母さんの子どもはそうではないお母さんの子どもよりも虫歯になり易いと言えるのですね。

タバコを吸うという行為は、自分だけで完結するモノと捉えてしまうのは間違いです。
お母さんのカラダはお母さんのモノだけれど、お母さんだけのものじゃないってことですね。

「もう、私はおっぱいをあげていないからタバコを吸ったって関係ないわ。子どもの見ていない所で吸うなら大丈夫でしょう?」ではないということですね。
だって、おっぱいをあげていなくても、我が子が虫歯になっても構わない!・・・なんて思っているお母さんはいないと思いますから。

・・・タバコ吸ってる妊婦さん、お母さん、タバコ一刻も早く止めようね。

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2011年12月13日 (火)

おっぱい星人の兄弟姉妹が仲良くなる語りかけとは?

今は完母です!と仰る方であっても、最初からおっぱいライフが順風満帆な方はほんの一握りです。
みなさん、何らかの山や谷を乗り越えて今日に至るのだと思います。
そして、やがては次の赤ちゃんを授かられることもあるでしょう。

兄弟姉妹が出来て、仲良しでも喧嘩はつきものですが、少なくとも、赤ちゃんが兄姉に好感を持つように仕向けるにはいい方法・語りかけがあります。

「あなたのお兄ちゃん・お姉ちゃんはおっぱい星人でね。でも、最初はいろいろ大変だったのよね。なかなか上手くいかなかったし、お母さんも凹んでいたのよね。でもね、お兄ちゃん・お姉ちゃんが頑張ってくれたから、あなたは早いうちから美味しいおっぱいが欲しいだけ飲めるのよ。お兄ちゃん・お姉ちゃんのお蔭なのよね。ありがとうだね。」ということを呪文のように言ってください。

おっぱい星人の弟妹もおっぱい星人である可能性は高いので、そういうことを聞かされて育つと、きっと兄姉に好感を持つだろうし、兄姉も自分がおっぱい星人だったことが誇らしくなり、きっと弟妹優しい目で見てくれるようになるかと思いますよ。

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2011年12月12日 (月)

ビッグベビーちゃんでも退院後補足不要の目安は同じですか?

<ご相談内容>

私の赤ちゃんは、生まれたときの体重が4100gでした。
以前の記事で、「6日目退院で1回の直母量を測定し、30g程度直母ができていればミルクの補足しなくてもやっていけますよ。」と書いてあったと記憶していますが、このようなビッグベビーであっても、同様の条件で1回の直母量があれば、退院後のミルクの補足はせずとも大丈夫なのでしょうか?

<SOLANINの回答>

大きな赤ちゃんをご出産されたのですね。
お疲れ様でした。
さて、厳密に言えば、ご指摘のように、生下時体重が4000gを超える赤ちゃんは「巨大児」と呼ばれます。
巨大児ちゃんは、生下時から暫くは、血糖のコントロールが上手く出来ないこともあります。
また、体重に対して、お母さんのおっぱいの分泌が間に合わないこともありますから、入院中ブドウ糖やミルクの補足を余儀なくされることも想定内です。

退院時の1回の直母量につきましては、正直言って、「2~3時間程度の授乳間隔」で、「抜き打ち」でという、過去記事と同じ条件で哺乳量測定したと仮定して、1回の直母量が30g程度では・・・う~ん、ちょっと厳しいことが多いですね。
恐らく、赤ちゃんの体重が適切に増えてこない可能性があります。
また、退院前の巨大児ちゃんは、信じられないくらいパワフルですから、ガツガツしていて、しょっちゅうギャン泣き攻撃を仕掛けてくることが予想されます。
お母さんがへこたれてしまわないか、心配でもあります。

ここからは、SOLANINの出会った巨大児ちゃんの話ですが、(退院前日⇒退院日の体重増加のペースにもよりますが)2週間健診でフォローしてもらえるとしても、1回の直母量は、40~50g台はあってほしいし、それで1回2クールで1日10~12回以上の頻回直母が出来るのであれば、おっぱいの分泌はバージョンアップしてくる見通しですので、ミルクの補足はしなくてもやっていけるかと思います。
巨大児ちゃんだから完母は無理とか、そんなことはないですよ。

いずれにせよ、退院後~1ヶ月健診までに母乳外来や助産院でのフォローは必要ですよ。
くれぐれも、自己流にならないようにしてください。
どうしても、母乳外来や助産院に受診出来ない時は、退院時には保健センターに電話連絡され、新生児家庭訪問をしていただけるようにお願いしてみてください。
母子健康手帳に付いている葉書に必要事項を記入して切手を貼って出していたのではタイミング的に遅くなるから、生後2週間くらいで家庭訪問して頂きたい場合は、タイムラクを少なくするため、電話の方が早いと思います。

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2011年12月11日 (日)

いわゆる陥没乳頭のお手入れについて。

乳頭のお手入れで、特に頑張ってほしい方は、いわゆる陥没乳頭の方です。
一般的に凹んでいるのが陥没乳頭だと思っていらっしゃる方が大半なのでしょうが、広義には、裂状乳頭・ウオノメ状乳頭とか中央陥没乳頭と呼ばれる乳頭も含まれます。
そういった乳頭の持ち主さんは、皮膚と皮膚がくっついた、内側の部分がとにかく強度的に弱いので、鍛えてもらわなくてはなりません。
そうでないと、「吸われ負けして、痛くて直母が出来ません!」なぁ~んてことになりかねないのですね。
痛ければ一時的に搾乳で凌ぐという方法もありますが、直母が出来るお母さんで、搾母がラクという方はあまりいらっしゃいません。
面倒くさいと感じる方が大半です。

だったら、「一時的に乳頭保護器をしようするのはどうか?」というプランもあるのでしょうが、ソフトタイプを使うと、余計に痛い部分を巻き込んでしまいますから、使用自体がNGですし、P社のハードタイプは明らかに従来バーションよりも改悪されています。
しかも、下手をするとハードタイプを使用したら、却って量的に充分に哺乳できないこともありますので、あまり使いたくないのが正直な気持ちです。

陥没乳頭であっても、お手入れ次第で乳頭はよく伸び、やわらかくなり、傷がつきにくくなります。

妊娠中から乳頭を鍛えるには、いい方法があります。
ソフトタイプの歯ブラシをペン持ちにして、凹んでいる部分を含む乳頭頂を擦るのです。
1度につき、左右とも各100回は擦ってください。
24週から1日に1~2回/日は行ってください。

おなかの張りを全く気にしなくていい37週以降の妊婦さんは、青天井で鍛えましょう!

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2011年12月10日 (土)

早産児や低出生体重児と正常新生児の違い。

いわゆる、早産児や正期産なのに極端な低出生体重児の場合、正常新生児と同様の哺乳量では体重増加が見込めないことが多いものです。
やはり、消化吸収能力の差があるためだと思われます。
ですので、小児科ドクターの指示される一日あたりの哺乳量は、「小さな赤ちゃんなのに、どうやって1回にこんなに多い量を哺乳させるのよ?」と、言いたくなるかと思います。
また、そういった赤ちゃんは頻回直母をしたくても、眠りがちでお母さんの乳首を吸啜どころか咥えることもままならない体力しかありませんから、一日の哺乳回数がせいぜい8回程度に収まってしまいがちです。
さらに、保育器の収容されたり、途中で黄疸が強くなり、光線療法をすることになったり、血糖のコントロールの関係で点滴をされたり、止むなくミルクの補足をせざるを得ないことが現実です。

おっぱいを頑張りたいと願うお母さんであればあるほど、「こんな状態では、いつまで経ってもおっぱいが上手くいかないのではないか?」と焦られるかもしれません。

でもね、SOLANINは思うのです。
早産児や極端な低出生体重児には、正常新生児とは異なるアプローチが必要なのではないかと。
いずれは、お母さんの乳首を吸啜するチカラも正常新生児同様に強くなっていきますが、そこまでに時間がかかるのは、生まれたときの状況が違うから致し方ないのです。

鼻注チューブが抜去され、瓶哺乳に移行し、瓶哺乳がスムーズに出来るようになれば、直母も練習するという風に、段階を踏まねばならないのです。(SOLANINの勤務先は、極力哺乳瓶は使用せず、シリンジ+人差し指の吸啜トレーニングをしていますが、なかなかそこまでしている病産院は少ないでしょう。)

母乳育児を頑張りたいと願うお母さんがこのような赤ちゃんのために出来ることは、搾母をコンスタントに続けることです。
ひたすらおっぱいの分泌の維持を図り、吸啜力の向上が見られてきたら、直母にトライしましょう!
そこからでも、遅くはないですよ。

追記:この記事のコメントで、読者さんのご経験を語ってくださったモノは、とても素晴らしいものばかりです。
こんなに励まされるコメントは他にはなかなか無いです。
珠玉と言っても過言ではありません。
いつも記事本文しか読まない方、勿体ないです。
この記事のコメントを読むことを機会に、各記事のコメントチェックをされることをお勧めします。(2011年12月11日19時00分)

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2011年12月 9日 (金)

流し込み直母にご用心!

通常、効果的な乳頭刺激が無ければ、おっぱい生産の起動スイッチは入りません。
しかし、ごくたまに、最初から「何故こんなにおっぱいの出がいいんだろう?」と、いうくらい、おっぱいがジャカジャカ出てくるラッキーなお母さんがいらっしゃいます。

赤ちゃんの吸啜刺激はまだ大したこと無いレベルだし、どう考えても辻褄が合わないというか嬉しい誤算でおっぱいがジャカジャカ出る・・・現役おっぱい星人のお母さん&助産師のみなさん、そういうご経験はおありになりませんか?
産褥入院中、つまり、新生児ちゃんの吸啜力は発展途上ですから、特に流し込み直母の疑いが濃厚であればあるほど、フィンガーテストをしても舌の巻き付けや歯茎の扱き方が覚束ない状態です。
流し込み直母の疑いが濃厚な新生児ちゃんの場合、吸啜というよりも出てきたおっぱいをゴックンと嚥下しているだけであることが多いのです。
早産児や低出生体重児であれば、尚更です。

それでもまぁ、量は確実に飲めているわけですから、赤ちゃんの体重はぐんぐん増えます。
早産児や低出生体重児であれば、当初の入院予定よりも何日も早く退院の目途が立ちます。
大変おめでたいことです。
おっぱいが沢山出ることにケチを付ける気は毛頭ございません。
しかし、花の命は短いように、流し込み直母が実践できる期間は、さほど長くはないのですね。
SOLANINの知る限りでは、短いと2週間、長くて3ヶ月ってトコロです。

そして、注意していただきたいのは、軽度の流し込み直母(≒浅飲み)であれば、乳頭損傷が長期化しますし、重度の流し込み直母であれば、仮性陥没や扁平や短小乳頭のような難易度の高い乳頭であるのに、不気味なくらい乳頭損傷が皆無ということもありえます。

流し込み直母はそもそも乳頭刺激が極端に少ない状態ですから、その期間を過ぎれば、ダダ~ンと分泌低下が起きます。
赤ちゃんの体重増加度も、錐揉み状態で急降下することが予測されます。

そうならないためにはどうしたらいいのか?
まずは、助産師が目の前の新生児ちゃんが流し込み直母していないかどうか、見極めてあげてください。
状況証拠的にブラックに近いグレーだったら、ご面倒でも毎回の直母前に、乳頭刺激を与えるように教えてあげてください。
その赤ちゃんがまともに吸啜できるようになるまでは、地道に用手で乳頭刺激するしかありません。
目先の哺乳量の多さに惑わされないようにしましょう。

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2011年12月 7日 (水)

ゴムの乳首でどの程度であれば直母に移行できるのか?

直母する時のお口の開き方(SOLANIN流に表現すれば開口度)は150度以上必要ですが、一般的な哺乳瓶のゴムの乳首を吸う場合大体90度くらいで事足ります。
それは国内外を問わず各種哺乳瓶メーカーさんの細口の哺乳瓶全般がそうですし、太口哺乳瓶の代表選手的なP社の「母○実○®」も然りです。
(あのゴムの乳首は、先っちょの透明度の高い部分をクチュクチュするだけでジャンジャン出てきます。大きなお口を開ける必要性はありません。おちょぼ口を助長するというか、典型的なボトルマウスになる危険性が高く、自己判断で「母○実○®」を使用され、慣れてしまった赤ちゃんで、その後何の苦もなく直母が上手になって行かれた方にはSOLANINはまだお目にかかったことはありません。乳頭混乱で母乳育児を諦めた方には何人も出会ってますが・・・)

直母をするのと同じくらいの開口度でなければ真っ当な哺乳動作が出来ないゴムの乳首は、現時点で私が知る限りではP社の「母○相○室®」のみですが、どの程度近いのかということを文章で説明するには限界がありますから、思い切って画像でお見せしたいと思います。
以下、比較対象してみてくださいね。

《《母○相○室®の乳首を使った哺乳の好例》》
30_2

画像では、上口唇が若干内側に巻き込みそうに見えますが、実際は、しっかりアヒルさんのお口になっています。
ゴムの乳首の基底部に口唇がくっつきそうなくらい、ガバッと開いているのが、お分かり頂けるかと存じます。
出来れば上口唇は、あと5mmくらい深く咥えてほしいですが。
分度器を当てて貰うと分かるでしょうが、大体140度前後はあるようです。
この開口度でスムーズに哺乳が出来ていることが、まず最低限必要です。
この記事で言うトコロのスムーズな哺乳とは、100mlの搾乳やミルクであれば、「母○相○室®」のゴムの乳首を使って(もちろん、穴のサイズはSSです)、15(020)分程度で哺乳出来るペースです。
スムーズな哺乳が出来る領域に到達していれば、哺乳の最中にちょこっと口角を頬っぺた側に引いたら、直ぐに赤ちゃんの舌が見える筈です。
舌が前に出て、左右からの巻き付けが出来るようになっています。
この状態であれば、直母の習熟は充分可能だと思われます。
反対に、この開口度で咥えることが出来たとしても、哺乳の最中にちょこっと口角を頬っぺた側に引いても、赤ちゃんの舌が見えない状態であれば、スムーズな哺乳が出来る領域には到達していないと思われます。
舌が前に出てきていないし、左右からの巻き付けには至っていないからです。
口裂け女くらい口角を引っ張れば、赤ちゃんの舌が見えるかもしれませんが、そのような状態では・・・まだまだなのですね。(汗)
直母の練習は、これらのチェック項目をクリア―されてからの方が適していると思われます。

《《直母の好例》》
※画像は見つかっておりません。ご了承ください。

この画像の赤ちゃんは直母ですが、アヒルさんのお口になっていますね♪
開口度はおよそ150度はあると思います。
この赤ちゃんの生まれた時の体重は、2000g程度の低出生体重児でしたが、3300gを超えて初めて真っ当に直母が出来た時のものです。
それまでは、ひたすら大きなお口を開ける練習としてトゥィーティーの嘴作戦を遂行したり、乳頭混乱を来たさないように、搾乳は常にシリンジと指で吸啜トレーニングで飲ませましたし、「母○相○室®」のゴムの乳首を乳頭保護器代わりに使用して、地道に直母の練習をしていました。
苦節1ヶ月半で、直母でスムーズな哺乳が出来る領域に到達されました。

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2011年12月 6日 (火)

夕方からは分泌低下?

過去記事にも書きましたが、いわゆる深夜帯は日中の2倍、おっぱいをつくるホルモンである『プロラクチン』が分泌されます。
つまり、おっぱいの生産量が深夜帯は日中の2倍も多くあるってことですね。
ということは、裏を返せば、日中は深夜帯の半分しかおっぱいが生産されないってことなのでしょうか?
まぁ、そうとも言えますね。
では、日中はみなさん母乳不足状態に陥るのでしょうか?
それはちょっと違います。

「だけど、夕方からは特に出方が少なくなる。」ですって?
「だけど、夕方からは特に搾っても少ししか出ない。」ですって?

確かに深夜帯よりは少なくなるものの、枯れている訳ではないのですが。

「だけど、夕方からは特に哺乳後なかなか眠ってくれない。」ですって?
「だけど、夕方からは特に哺乳後に赤ちゃんがぐずるタイミングが早い。」ですって?

それについてはですねぇ~、憶えていらっしゃいませんか?
夕方からは沢山飲ませてぐっすり眠らせるのは、昼夜逆転を誘発する危険性が高いので却って良くないです・・・と、SOLANINは以前に申し上げていましたよ。
逆に夕方からは割り切って、ちょこちょこ飲みでいいから、そうやって頻回に効果的な乳頭刺激を与えることは、おっぱいの生産量をバージョンアップさせるために効果的なな儀式なのですよということも、申し上げていましたよ。

なのにそこで、例えば完母で充分なお母さんが母乳不足感に苛まれて、ごく少量のミルクの補足(およそ20~40ml程度/回を1~2回/日)しているのは、どう考えても医学的な理由ではないし、止められることをお勧めします。
また、例えば混合栄養のお母さんが夕方からのミルクの補足を、他の時間よりも極端に増量するのは、ひとくちでも多くおっぱいを飲ませてあげたいと希望していらっしゃるのであれば、逆行行為になりますのでご注意くださいませ。

夕方からは、どうかおっぱいにぶら下がるのを許可してやってくださいな。
夕方からは、どうかちょこちょこ飲みに付き合ってやってくださいな。

「それじゃあ夕方から頻回直母では家事が捗らない。」ですって?

だったらもっと早い時間に、出来る範囲で結構ですから家事はちゃっちゃと済ましてしまいましょうよ。
時間は上手に使いましょう♪

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2011年12月 5日 (月)

乳頭混乱をきたしやすい赤ちゃんとは?(仮説)

WHO/ユニセフの母乳育児成功の十ヵ条の第9条に「母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう。」とあるのは、みなさんご存知ですよね?
その理由は、お母さんの乳首とゴムの乳首は似て非なるものだからです。
もう少し具体的に申しますと、お口を開ける角度やお口や顎の筋肉を動かすのに要すパワー面でも、哺乳の際の歯茎の扱き方や舌の巻き付け方等の技巧面でも、お母さんの乳首とゴムの乳首では全く異なるからです。
しかも、哺乳力がさほど強くはない新生児期であっても、ゴムの乳首であれば(直母の50分の1程度の小さな力で)スイスイ飲めてしまうのです。
しかも、おちょぼ口であっても・・・です。
 

つまり、それまで直母が出来る赤ちゃんであっても、ゴムの乳首を使うと、そのラクなところに魅入られて、お母さんの乳首を吸うのに要する多大な労力を放棄してしまうのです。
また、技巧的にもゴムの乳首は簡単ですから、一旦馴染んでしまうと、複雑なテクニックが必要な直母の仕方を忘れてしまうのです。
その結果、直母が出来ていたのに、或る日突然直母が出来なくなってしまうというのが、乳頭混乱なのですね。
そして、安易なゴムの乳首の使用が銃爪となり、乳頭混乱で泣いている母子は、かなり多いと思われます。
克服するのに何ヶ月も要することも稀ではないし、克服の見通しも方法も分からず、挫折して完ミというパターンもザラにあると思います。
おっぱいが出るのに直母が出来ないって、切ないですよね。(涙)
 

もちろん、お母さんの乳首であってもゴムの乳首であっても、是々非々で2通りの哺乳動作をマスターして、器用に使い分けている赤ちゃんがいらっしゃることをSOLANINは知っています。
でも、そういう赤ちゃんは先月下旬の記事にも書きましたが、ごく少数派です。
 

そして、ここからが仮説なのですが、いわゆる下手っぴちゃんの場合、安易にゴムの乳首を使うと、修復不可能な乳頭混乱に陥る危険性が高いと考えます。
ここで申し上げる下手っぴちゃんの定義は、直母でしっかり哺乳出来るようになるまでお母さんの乳首がキズだらけだったり、乳頭保護器を使用しないと直母が出来なかったり、おっぱいの分泌はまずまずなのに、直母だけでは量が賄えず搾乳を補足していたり・・・という項目に引っかるようでしたら、失礼ながらごく少数派の器用な赤ちゃんではないと見做し、要注意なのだと認識してくださいね。
君子危うきに近寄らず・・・ではないですが、器用ではない赤ちゃん安易にゴムの乳首を使用するべからずということを肝に銘じてくださいませ。

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2011年12月 4日 (日)

せっかくBFHで出産しても。

BFHでは、通常赤ちゃんに異常が無ければ、最初から母子同室ですし、だから頻回直母が可能で、結果おっぱいが上手く行く・・・という展開になるのですな。
助産師はお母さんから赤ちゃんを拉致ったりしませんからな。

しかしながら、恐らく大抵のBFHでもそうだと思われますが、赤ちゃんに異常が無くても、例えばお母さんが出血多量で極度の貧血で手術後のようにおしっこの管が入っていて、ベッド上で座ることも出来ない状態だったり、お母さんが重症の妊娠高血圧症候群で安静を余儀なくされたり、大きな合併症があって帝王切開になったりすれば、お母さんはICCUに収容されることもあるので、当然ですが、赤ちゃんが泣いてもあやせないし、抱っこも無理で、おむつ交換も出来ませんから、止むを得ず新生児室でお預かりして、ICCU迄コットに乗せた赤ちゃんをお母さんの許にお連れして面会に通ったり、3時間毎若しくは赤ちゃんがおっぱいを欲しそうなサインを見せたらお母さんの病室にお連れして、添い乳していくことになります。

事情があり、新生児室でお預かりせざるを得なくて、お預かりしている赤ちゃんがいるのですね。
それを拡大解釈するのか、何なのか知りませんが、怪しからんことに夜中に我が子を新生児室に預けて帰るお母さんちょくちょく居るのです。
もちろん、助産師だって鬼や悪魔ではありませんから、超頻回授乳で、疲労が著しいお母さんには、「2時間くらいだったら預かるから、ちょっと眠ってきなさいよ。」と声を掛けることはあります。
そんなのではなく、ただ単に赤ちゃんが傍に居ると落ち着いて眠れないから、泣いたら来ますから呼んでください的な意味合いで新生児室に置き去りにしちゃうんです。
泣いたら助産師は呼んでくれますよ。
でも、赤ちゃんがおっぱいが欲しいというサインで泣くというのは最終段階なので、もっと早く察知してあげてほしいのです。
でも、夜勤のスタッフはどこも人数がカツカツで少ないですから、業務はわんさかあるし、複数の出産があると、どうしてもそちらに手を取られますから、赤ちゃんが泣いていてもお母さんを呼びにいけないことだってあるのです。

となると、どど~んと授乳間隔が空いてしまいます。
夜中は昼間の2倍多く、おっぱいを作るホルモンが分泌される時間帯なのに。
母乳育児確立のための絶好のチャンスなのに。

預けっぱなしにするからお母さんのおっぱいの立ち上がりが遅れたり、パンパンに張って乳腺炎みたいに痛くなったり、赤ちゃんの体重が激減したり、黄疸の数値が高くなって治療しなくてはならなくなったり、脱水になって高熱が出たりすることになるのです。
全く、何やってんだか!
こんなことをしゃあしゃあとやるなんて、一体何のためにBFHで出産したのか分からないって思いませんか?
入院中におっぱい頑張らないと、いつ頑張るのでしょうね?
一番スムーズに母乳育児が確立するのは入院中なのに。
物事にはタイミングというモノがあるのにね。

事情が合ってお預かりしている赤ちゃんが居るのを見て、自分の子も普通に預かってくれれるのねと思い込むのかナンなのか知りませんけど。(汗)
酷い方だと助産師の見ていない隙に、勝手に赤ちゃんを新生児室に置いていき、病室でお母さんは高イビキだそうです。
SOLANINは、何かはき違えているような気がしてなりません。
みなさんはどう思われますか?

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2011年12月 3日 (土)

ペットは母子分離のリスクを法律で配慮されるのに。

《《動物愛護法巡り、意見10万件超殺到》》
《《生後間もないペット販売禁止へ》》
ペットとして販売する仔犬や仔猫をどの位の日数で親から引き離すのか等を盛り込む動物愛保護方改正をめぐり環境省が一般の意見を募ったところ、予想をはるかに超える意見が殺到した。
最大の争点は、ペット販売業者は、「大きくなったら売れ行きが悪くなる。」「餌代等の経費が高騰する。」として、早く売るため生後6週間からとしているのに対し、動物愛護団体は、「親から早く離すと社会性が身につきにくくなる。」「咬み癖がついたり無駄吠えが多くなったり躾がしにくくなる。」等の理由で国際基準の8週間にすべきと真っ向から対立している。(各社新聞記事要旨)

・・・この記事に対し、大阪市立十三市民病院小児科の平林 円ドクターは、「動物の赤ちゃんは母子分離をしないようにと法律で守られる方向なのにヒトの赤ちゃんはどうなのでしょう?」と問うていらっしゃいます。

そうですよね。
SOLANINも全く同感です。

もちろん、赤ちゃんの救命のため、止むなく設備の整ったNICUに搬送されて、母子分離ということはあるでしょう。
お母さんの病状で全身麻酔で帝王切開をすることになり、お母さんは手術後ICU管理で、母子分離ということもあるでしょう。

そういう止むに止まれない理由は何も無いのに、安易に「お母さんは出産でお疲れでしょうから、ゆっくり休んでください。」「赤ちゃんにはこちらで適宜ミルクをあげておきますから、お母さんが授乳室に来て頂くのは、明日以降で結構ですよ。」みたいなセリフを病産院のスタッフから聞かされて、「これ幸い。」と唯々諾々と受け入れたり、「それっておかしくないか?」という感覚がまるで無いのは、個人的には如何なものか?と思います。
みなさんはどう思われますか?

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2011年12月 2日 (金)

言われたことも憶えていますよ!

時期外れな話題で恐縮ですが、SOLANINは夏休みのオススメの自由研究について、過去記事で書いたことがありますが、みなさんは、あの記事を読まれたことがありますか?
先ほど、長女の自由研究を読み直していて、今更ながら、「えっ!こんなこと書いていたの?」と思うことがあったので、報告しますね。

大抵の経産婦さんはそうだと思いますが、2人目以降になると何故か周囲の人たちは出産予定日までに赤ちゃんが生まれるって決めつけているところがありますよね?
私は長女を妊娠中、切迫早産だったので、余計にそうなると思われていたようです。
なのに結果的には41週3日、つまり、出産予定日を10日も過ぎて生まれて来ました。
出産予定日を過ぎた頃から、周囲からちょくちょく言われたのが、「赤ちゃん、おなかの中で腐っているんじゃないの?」というジョークです。
私はそういう物言いをされてもあまり気にしない性格なので、適当に受け流していました。

しかし、長女はそれを憶えていたのです。
「周りからはしょっちゅう、おなかの赤ちゃん腐ってるんじゃないの?って言われました。でも、私は元気に生まれて来ました。私はピチピチしていて腐ってなんかいませんでした。」と書いてあるではないですか!

あああああ。
おなかの中で聞かされたことを憶えていたのね。
もしかして、しゅっちゅう、「おなかの赤ちゃん腐ってるんじゃないの?」って言われたことに、長女は傷ついていたのかも。
思いっきりネガティヴ発言だものねぇ・・・そうに違いないっ!
ごめんなさいね。
私は適当に受け流していたけれど、もっと反論すべきだったのかな?(汗)
長女よ、本当にごめんなさいね。

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