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2011年11月

2011年11月30日 (水)

生後6ヶ月迄の赤ちゃんに水を与えることのリスクとは?

赤ちゃんの胃はオトナよりもう~んと小さいですから、少量であっても水を飲ませることは、哺乳意欲を削ぐことに繋がります。
水を飲ませると、量にも依るのでしょうが、通常よりも11%も哺乳量が減ってしまうという研究報告が複数あるそうです。
おなかがチャプチャプになれば、肝心のおっぱいが飲めなくなってしまいますからね。
そんなつもりは無くても、赤ちゃんに安易に水を飲ませることは、結果的に赤ちゃんがスクスク発育して行くことを妨げていることになりかねないのですね。

しかも、おっぱい(やミルク)だけで十分な生後(5~)6ヶ月頃までの赤ちゃんに、何気にお茶・湯冷まし等を与えると、却って下痢を促進することがあるくらいなのです。

何故かお茶・湯冷まし等を飲ませたがるおばあちゃんは、世間には大勢いらっしゃいますが、それは、ひとえにこのようなリスクを全くご存知ないからだと思われます。
軽いノリで、“お茶・湯ざましくらいあげちゃいなよ攻撃”を華麗にかわすためには、この記事に書いてあることをきちんと説明して理解・協力してもらいましょうね。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2011年11月29日 (火)

下痢をしているのに水を与えなくても大丈夫なの?(6ヶ月まで)

赤ちゃんに下痢が続くと、脱水になりはしないかと心配になるかと思います。
そこで、下痢になった時の対処法として、どのように対処すれば良いのかを申し上げます。
程度の軽いうちは、いつもよりも頻回に直母することで、充分凌げるかと思います。
特に生後5~6ヶ月頃迄の赤ちゃんに何気にお茶・湯冷まし等を与えると、却って下痢を促進することがあるくらいですので注意してくださいね。

その段階を超えて、中程度の下痢にまで進行した場合、小児科ドクターから経口補水液(=ORS)の処方があるかもしれません。
時々、赤ちゃんがちょっと下痢気味になると、(軽度だったらまだ必要が無いのに)先走って小児科ドクターに経口補水液(=ORS)を要求したり、独自ルートで入手して勝手に飲ませる心配症のお母さんがいらっしゃるようですが、そこまでするのはNGですよ。
経口補水液(=ORS)は、処方があった場合に確実に飲ませれば充分です。
逆に、処方があったのに、お母さんの自己判断で飲ませないということも厳禁ですよ。

ちなみに、その段階を更に超えて重度の下痢に進行した場合は、恐らく点滴をしましょうという流れになる可能性が高いですが、そんな状況でもこまめにおっぱいをあげることは、赤ちゃんの健康回復の手助けになると思います。

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2011年11月28日 (月)

もしかして直ぐに欲しがるのは、母乳不足?

授乳間隔が2時間程度はあり、それなりにおなかが空いている筈なのに、さっさとおっぱいを切り上げた時は、注意してください。
新生児の場合は「休憩」というカタチを取ることが多いと思いますが、月齢が進むにつれて哺乳力は高まりますから、哺乳後は周囲を見渡したり、あやすと笑ったり、哺乳直後にはグズグズにはならず…という場合は、余裕カマしたチャラ飲みでしょう。

チャラ飲みの場合、お代り頂戴のサインが、いつものペースよりも早く、およそ30分~1時間以内にやってくるかと思います。
その際はお母さんは気を取りなおして、「分かったよ。そうだと思っていたのよね。」と、オトナの対応でおっぱいをあげてくださいね。

もしも、お代り頂戴のサインが無い場合で、特に赤ちゃんの体重増加に不安がある場合は、お母さんの方からおっぱいセールスに励んでください。
明らかにチャラ飲みなのに、機嫌が悪くないからと放置プレイをしたり、「授乳間隔が詰まり過ぎだからもうちょっと間隔空けなきゃ。」と意地になると、赤ちゃんの発育ペースがガクンと低下する恐れがありますよ。
チャラ飲みだったら母乳不足じゃなくても、レスポンス(=済みませんが、もう1回飲ませてくださいな。」という催促)が早くて当然なのですね。
迅速な対応を宜しくお願いします。

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2011年11月27日 (日)

直母のテクニックは様々です。

赤ちゃんの直母のテクニックは生来の器用さに依る天才型の赤ちゃんもいらっしゃいますが、そういう赤ちゃんは客観的に見ても稀です。
私の観察眼(←そんな大層なモノではないですが)の推計では、ほぼ10%ですね。
そして、大抵の赤ちゃんはお母さんとの二人三脚で直母の練習を繰り返し、テクニックを上達される努力型で、概ね80%ってところです。
残り10%がいわゆる下手っぴちゃんですね。
舌小帯短縮症や笑窪ちゃんというように持って生まれた特徴による赤ちゃんも居られれば、出生時に呼吸障害を起こしたり、何らかの感染症でヘナヘナ状態で、直母するチカラが出ないというパターンもあります。

下手っぴちゃんが上達されるまでお付き合いするのは、精神的にかなり辛いでしょうが、もしかしたら「このお母さんだったら、キャラ的に何とか受け止めてくれるかも」と、見込まれたのかもしれませんよ。
SOLANINは、最近つくづくそう思えてなりません。
芯が強い、少々のことは腹を括って対処している・・・という表現がピッタリくるキャラのお母さんの許に、どうも下手っぴちゃんがちょくちょく舞い降りてくるようです。

たとえこの記事をお読みのお母さんの赤ちゃんが下手っぴちゃんであっても、根気よく頑張れば直母が出来るようになることは多々ありますから、簡単には諦めないでね。
もちろん、お母さん一人では大変過ぎるし、心が折れそうになるでしょうから、乗り越えていくためには、母乳育児を支援してくれる助産師にフォローしてもらいましょうね。

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2011年11月26日 (土)

雨垂れ石をも穿つ。

「雨垂れ(あまだれ)石をも穿(うが)つ。」
はい。諺です。
「点滴石を穿つ」とも言います。
英語では、Constant drippinng wears away the stone.ですな。
SOLANINは高校時代に英語で諺を憶えさせられた世代なので、未だに幾つか英語の諺を憶えています。
まぁ、それが母乳育児とどのような関係があるか?と言うことについて、今からお話しますね。

SOLANINは、書籍でもブログでも直母は(3~)5分2クールを推奨していますが、それは、吸わせる刺激でおっぱいを分泌させるのに有効であることと、左右バランス良く飲んで欲しことと、産褥早期から片方を長く吸わせていると、乳頭に過剰な負担がかかり乳頭損傷が重症化し易いので、それを防ぐためでもあります。

但し、赤ちゃんの月齢が2ヶ月以降で、ラッチオンが深く出来ていて、お母さんもアトピー性皮膚炎等で極端に皮膚が弱いということがなければ、もうちょっと長く(≒左右合わせて10分間くらい)吸いつかせてあげても、乳頭損傷をきたすリスクは低くなりますから、そのようにしてあげても良いかなと思います。
特に、新生児の頃は完母で順調に体重増加が見られたのに、2ヶ月以降で体重増加が今一つの状態にに低下して、「今後の発育のためには、1日に100(~150)ml程度のミルクの補足が必要ですよ。」と、指導されたのであれば、赤ちゃんにもうちょっと長く吸いつかせてあげることで、ミルクの補足はしなくて済む可能性が高くなるからです。

もうちょっと長く吸いつかせてあげて、果たしてどの位飲むか?ですが、これまで完母で充分足りていたのであれば、恐らく1回に10(~20)ml程度だと思われます。
でもね、1日に10回はおっぱいをあげるのであれば、毎回もうちょっと長く吸いつかせてあげるだけで、トータルすれば1日あたり100ml以上沢山飲めている可能性が芽生えるわけです。
つまり、完母で頑張りたいのに、「今後の発育のために、1日に100(~150}ml程度ののミルクの補足が必要ですよ。」と指導された方であれば、完母への復帰が期待出来るということです。
「雨垂れ石をも穿つ」という諺の意味することは、こういうことなのですよ。
もちろん、お母さんが現在の授乳方法で精一杯のコンディションであれば、負担になる(=効果が期待値よりも薄くなる)から、決して無理しないでくださいね。
そうじゃないなら、もうちょっと長く吸いつかせてあげることには意義がありますよということです。

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2011年11月23日 (水)

おっぱいとミルク、消化の良し悪しの違いは何?

以前からの読者さんや、過去記事をしっかり読んでくださる方や書籍『最強母乳外来』をご愛読してくださっている方、ご存知なことです。
おっぱいの消化時間と粉ミルクの消化時間は全く違うってことを。
なので、授乳間隔を3時間以上空けるということは、特に新生児の頃は胃の体積も小さいし、出来なくて当然だということを。

そこで、今更ながらなのですが、この消化の違い、何故そうなるのか?を説明したいと思います。
おっぱいの中に含まれるたんぱく質の割合は、乳清が概ね80%でカゼインが20%という割合です。
それに対し、ミルクの中に含まれるたんぱく質の割合は、乳清が概ね20%でカゼインが80%という割合です。

そう、乳清とカゼインの割合が逆なのですね。
乳清は消化し易いたんぱく質の代表選手。
おなかにやさしいと言えます。
カゼインは消化し難いたんぱく質の代表選手。
腹持ちがよいとも言えます。
どちらが多いかで、消化時間は違ってきます。
これは、牛とヒトの種の違いでもあります。

ですので、おっぱいをあげている限り、頻回授乳は理屈に適った行為であるわけです。
ミルクで育てているならば、どこのメーカーさんであっても、授乳間隔は最低3時間は開けてねということで、授乳回数がMAXでも1日8回以上はあげちゃダメなのですね。

ご理解いただけましたでしょうか?そういうことなのです。

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2011年11月22日 (火)

虫歯が見つかったら、断乳しなくてはいけないの?(2歳)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「虫歯が見つかったら、断乳しなくてはいけないの?(2歳)(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

<ご相談内容>
2歳のおっぱい星人の母です。
これまで虫歯予防に充分気を付けてきたつもりでしたが、先日の歯科検診で「虫歯が1本見つかりました。残念ですが、これを機会に断乳してもらうしかないですね。」と宣告されました。
甘いモノを食べさせることは極力避けてきましたし、考えられることがあるとしたら、田舎から義母が来ていた2週間、仕上げ磨きがおろそかだったことや、かなりのダラダラ喰いが続いていたせいではないかと思います。(涙)
そして、孫を甘やかす義母に対し、私がもっと毅然とした態度で接するべきだったのに、嫁の立場上、ついつい腰が引けていた私が悪いのだと思います。
やはり、ここは、歯科のドクターの仰るように、断乳せざるを得ないのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
2歳のおっぱい星人なのですね。
2歳ともなれば色々なモノが食べられるようになっている時期ですし、おっぱいがカラダを発育させるための手段というよりも、心を安定させるための手段に変わってきているのでしょうね。

もしも、お子さんが納得すれば断乳という選択肢もあるのでしょうが、虫歯になってしまった経緯を考えると、おっぱいが虫歯の原因というか主犯とは思えないのですが。
お話しを伺った限りですが、事情があって2週間も仕上げ磨きがおろそかだったり、ダラダラ喰いを許してしまったのでしょう?
そんなことしてたら、おっぱい星人じゃなくても、2歳児であれば虫歯になる危険性大アリですよ。
だって、過去記事にも書いているように、子どもの歯のエナメル質はとても薄いからオトナの歯よりも速いスピードで虫歯になり易いんですからね。
今すべきなのは早急にお口の環境を虫歯の出来にくい状態に改善することではないでしょうか?
子どもの歯の虫歯の予防にはどうしたらいいのか?ってこと、SOLANINはいっぱい過去記事に書いてきましたよ。
取り敢えず、歯科での治療はしっかり受けて、その上でこれ以上虫歯を作らないように予防することが大事なのでは?と思います。

また、一気に断乳することで、ここまでおっぱい星人を堪能しているお子さんを傷つけることになりはしないかってとても気になります。
おっぱいを飲んでいようがいまいが、子どもを虫歯にしないためにお口のケアや食習慣を整えることはこれからもずっと大事なことですからね。

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2011年11月21日 (月)

言い聞かせに適している場所とは?

SOLANINが読者登録をしている方のうちのお一人で、PROLACTINさんという方がいらっしゃいます。
PROLACTINさんは2歳4ケ月の現役おっぱい星人のフェリンちゃんのお母さんでもある方ですが、10月20日に“いい聞かせをする時に、お勧めの場所は・・・”というタイトルの記事を書いていらっしゃいます。
きっと、みなさんの参考になると思います。

記事のURLをこの下に貼りますね。
↓         ↓         ↓
http://ameblo.jp/oishii-sotsunyu/entry-11053668180.html

特にお母さんからお子さんにお願いしたいことがあって言い聞かせをする場合、効果を高めるには環境整備が大事です。
①おなかが満たされていて(おなかが空くと聞く耳を持ちませんよ)
②おむつも綺麗で(おむつが汚れていては、気持ちが悪いですよね)
③お母さんの気持ちにある程度ゆとりがあり(イラっとしているのはNG)
④お子さんと目わせて(お母さんが他に考えごとをしたり、用事をしながらではNG)
⑤落ち着けるようにお膝に抱っこ(1にも2にもスキンシップ♪)
・・・というのが基本です。

そして、今回PROLACTINさんは、更に効果を高めるために、シチュエーションとして、お風呂タイムを推奨していらっしゃいます。
お風呂はある意味、密室ですから、お子さんの気持ちが逸れにくいです。
乳頭混乱や、哺乳ストライキの解決に向けての突破口がお風呂タイムということを、過去記事にも書きましたが・・・そういうことなのですね。
(あっ、もちろん、お風呂用のおもちゃは片付けておいてくださいよ。)
あと、お返事作戦も!!

実際、SOLANINは勤務先の母乳外来で、PROLACTINさんが記事に書いていらっしゃることを何人かのお母さんにお話ししてみたところ、みなさんやはりかなり効果的だとご報告が上がってきました。
言い聞かせをするにあたり、どうすればいいのかと思案中の方は、試してみる価値はありますよ。

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2011年11月20日 (日)

こどもの入院・手術の際に、直母はNGと言われた。(1歳)

<ご相談内容>

我が子は来月で1歳になります。
近い将来(1ヶ月先くらい)我が子は入院し手術を受けることになりましたが、1週間の入院期間中は、直母が出来ないそうです。(そういう病院らしいです。)
(ちなみに手術は足の手術です。)
そのまま卒乳してしまうのでしょうか?
それとも、それ以前に、断乳をした方が良いのでしょうか?
私としては、なるべく自然卒乳させてやりたいのですが・・・

<SOLANINの解答>

ご相談内容からは詳しい事情が読めないので、ピントがズレているかもしれませんが、手術をする病院の方針(?)で直母が出来ないとのことですが、それって1歳のお子さんを単独で入院させるということなのでしょうか?
もしもそうだとしたら、乳幼児は意思表示が困難ですし、手術前後の情緒の安定のためにもお家の方の付き添いを許可するのがスジだと思うのですが。
だって、手術前後に不安や痛みで泣き叫んでいたら可哀想じゃないですか。
他の患者さんや看護師さんにも迷惑がかかるし・・・とか何とか言ったら、付き添いが通りませんかね?
余談ですが、そういう病院であれば、、母子麻酔なんて採用していらっしゃらないのでしょうね。(涙)

もちろん、NICUで保育器に入ってる未熟児さんとか、特殊な状況なら付き添いが難しいのは理解出来ますが、1歳のお子さんでしょう?(と、ブツブツ文句を言ってしまいました。)
もしもそうだとしたら、完全看護か何か知りませんが、随分酷い対応ですね。

そうではなく、付き添い出来るのであれば、足の手術ですし、麻酔が覚めて、特に問題が無ければ流動食とかすぐ開始だと思うので、おっぱいも広義で流動食ですから、直母が出来るように粘り強く交渉してみては如何でしょうか?
手術だから個室でしょう?
極論ですが、個室に監視カメラでも付いていない限り、直母出来ないですかね?
相室でも、仕切りのカーテンくらい下がってますよね?
だったら直母できると思いますが。
何故直母をしたらいけないのか、SOLANINには理由が分からないです。

手術前に断乳なんてトンでもないですよ。
お子さんが、「おっぱいなんかもう要らないよ!」というのであれば別ですが。
違いますよね?
まずは勇気を出して病院側と交渉しましょう。
正当な理由が無いのに、病院側の都合に屈することはないと思いますよ。

万一、お母さんが納得できる理由を説明されたなら、病院側の都合を受け入れられるとして、だったらだったで、お子さんにしっかり言い聞かせをしましょう。
1ヶ月かけてじっくりとね。
いつになったらおっぱいが貰えるのか?
手術では何が起こるのか?
入院とは何か?等々・・・
言い聞かせについては過去記事を読んでね。

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2011年11月19日 (土)

おっぱいの比率が高まっているかどうかをチェックしましょう!

少なくとも母乳育児推進病院で出産されたにも拘わらず、入院中及び退院後にミルクの補足を指示されたら、当然それは医学的理由があってのことだと考えてください。
赤ちゃんの発育の上で、その時点で最低限必要な量と回数の設定をお願いしているということです。
WHO/ユニセフの「母乳育児成功のための10カ条」の第6条の適応ということです。

母乳外来や小児科で定期的にフォローを受けていても、ミルク補足の量と回数が変わり映えしないと、いつまで経っても、おっぱいの比率が高まらないような気がして、焦る気持ちが湧いてくるかもしれません。

でもね、それは決して直母量が増えていない訳ではないので、焦らなくても良いのですよ。
えっ?「何故そう断言できるのか?」ですって?

理由を説明しましょう。
基本的に、赤ちゃんは日々大きくなっていきますよね。
もちろん、増えるペースは毎日少しずつ異なりますが、病気でもしない限り、体重がガタガタ減ることはありえません。
そして、離乳食開始前までは、赤ちゃんが大きくなればなるほど、発育に必要な哺乳量は増えてきます。
月齢相当の体重増加度を維持するには、総哺乳量の増加は必須です。
ですので、仮に直母量が伸び悩んでいるのであれば、ミルクの補足は増量せざるを得なくなるものです。

ところが、ミルクの補足は現状で続行してくださいと指示されたら?
それは、ミルクの補足を増量しなくてもl、月齢相当の体重増加度が適正に維持されている(もしくはその見込みがある)ということを意味するのです。
つまり、総哺乳量に占める直母量の割合が増えてきていることを、強く推定出来るのです。
なので、おっぱいの比率が高まらないような気がするのは、ホントに気のせいだと断言できるのですよ!
(推定)総哺乳量に占める(推定)直母量の比率が高まってきているのであれば、完母に向けて、それは吉兆なのですよ♪

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2011年11月18日 (金)

歯磨き嫌いにならないように、仕上げ磨きの際に注意すること。

 (注)最強母乳外来・フェニックスにて「歯磨き嫌いにならぬよう、仕上げ磨きの際に注意すること。(改訂版) 公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

 

乳幼児の歯磨きテクはおしなべてチャラいので、虫歯予防のためにも毎日の仕上げ磨きは必須です。
ただ、その際、気をつけてほしいのは、「綺麗に磨かなきゃ!」という想いが強過ぎて、上唇小帯をお母さんの指や歯ブラシででグイッと押さえてしまうことです。

殆どのオトナは上唇小帯が、(幼少時の転倒などのの際に切れてしまい)目立たなくなっていますから、ご自身の歯磨きをしていても、その存在自体を意識することは無いのに対し、乳幼児の上唇小帯は太くベッタリ癒着しているかのように、そりゃあしっかりくっ付いていることが多いのですね。

そんな部位をグイッと押さえてしまった日には、痛みのあまり号泣されてしまい、以後まともにお口を開けてくれなくなってしまいます。
歯磨き嫌いの道まっしぐらです。(泣)
可愛い歯を守るためにも、それだけは避けたいですよね?

乳幼児の上顎乳中切歯&乳側切歯を仕上げ磨きする際は、口唇をそっとめくりながら上唇小帯の左側もしくは右側を、歯ブラシを持つのと反対側の手の人指し指で軽く押さえつつ、磨きましょう。
それなら磨かれる側はちっとも痛くないし、仕上げ磨きをする側は、見易く綺麗に磨けますから、一石二鳥です。
上唇小帯の取り扱いには注意しましょう!

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2011年11月16日 (水)

乳腺炎のしこりは、乳がんの発症に関係あるのか?

どういうわけか、昔から、「乳腺炎を繰り返したり、しこりが出来やすかった女性は乳がんになり易い。」という話を耳にします。
でも、これって、結論から言えば「関係ない。」です。
俗説というか都市伝説みたいなものなのでしょうね。

恐らく、胃炎⇒胃潰瘍⇒胃がん・・・みたいなイメージではないかと推理しますが・・・
しこりはしこりでも、乳腺炎のしこりと乳がんのしこりは別物です。
あっ、でも、だから乳腺炎やしこりを放置していいのではありませんからね。
(ん?待てよ、普通、乳腺炎やしこりの放置はしませんよね・・・)

もちろん、乳がんで死亡する女性の数は近年鰻登りですから、2年に1回の乳がん検診は受検された方が良いと思います。
但し、母乳育児の真っ最中の場合、時期をずらさないと受検出来ない場合もあるようですが・・・(いつだったら受検してもいいののかは、受検予定の乳腺外科のドクターにご相談くださいね。)

長期授乳のお母さんで、マンモグラフィ―がしてもらえない状態が続くと不安かもしれませんが、その場合は、乳腺外科のドクターにまず自己検診の方法を教えてもらい、セルフメンテに努めましょう。
恐らく、がんの発見が自己検診で出来るのは、乳がんくらいですからね。
自己検診を侮ってはいけませんよ。

ちなみに、母乳をあげない女性の方が母乳をあげた女性よりも乳がんに罹り易いことは各種統計で判明しているようなので、おっぱいをあげることは、お母さんの健康に繋がるのだと自信を持ってくださいね。

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2011年11月15日 (火)

複数の食物アレルギーがあります。(7ヶ月)

<ご相談内容>
7ヶ月の赤ちゃんのママです。
離乳食開始前にアレルギー検査をしました。
ショッキングなことに、、蕎麦・米・小麦・卵白・卵黄・オボムコイド・牛乳はNGということが発覚しました。
どの項目も、かなり強い反応が出ているので、離乳食の食材は吟味しながら、慎重に進めましょうとドクターに言われました。
(ちなみに、一歳のお誕生日までは、万一これらの食材を口にすれば生命にかかわることがあるので、無理でしょうと言われました。)
ウチの赤ちゃんは、生れてから現在に至るまで完母です。
離乳食はあまり好きではなく、おっぱいラブです。
でも、現在体重がパーセンタイルグラフを若干割り込みました。
(割り込みは下限から80gくらいです。)
かといって、牛乳アレルギーですから、市販のミルクもNGなわけです。
もしかしたらアレルギー用のミルクなら反応は出ないかもしれませんが、「ここまで完母で問題なかったのに、今更ミルクを補足するのか?」というのが、正直な気持ちです。
こういう場合ってどうしたらいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
困りましたね。
ただ、ご相談内容は複数ですから整理しましょう。
まずは重複した重度の食物アレルギーがあるってことですね。
これについては、アレルギーが起こらない(であろう)食材を使うしかありません。
主食となる炭水化物は、お芋類を使っては如何でしょうか?
たんぱく質は、お魚や脂身の無いお肉だったら大丈夫かもしれませんし。
大豆もOKのようですし。
お野菜からはアレルギー反応が出ていないのであれば、これは色々工夫の余地がありますね。
こんな状況だからこそ、「まだ大丈夫なモノだって有るのだ。」と、前向きに捉えましょう。

体重がパーセンタイルグラフの下限を若干割り込んだのは、心配だと思いますが、今のところ、運動機能の発達や頭囲の伸長は問題ないですか?
恐らく、その辺りは、小児科ドクターがチェックされていると思うので、現時点で特に何か指摘されているのでなければ、様子観察なのだと思います。
今後は定期的に診察を受け、フォローされていかれるのだと拝察します。

それから、アレルギー用のミルクの使用云々は、必ず小児科ドクターの指導のもとに行うことですから、お母さんが先走って購入して、自己判断で哺乳させるのは止めておきましょう。
もしも、どうしてもアレルギー用のミルクの補足が必要だと小児科ドクターから指導され、哺乳せざるを得ない状況になったとしても、哺乳手段として哺乳瓶(ゴムの乳首)を使うのは、今更ながらだとSOLANINも思います。
月齢的にも第一選択はコップかストローが妥当でしょう。

相談者さんの赤ちゃんのような、重複した重度の食物アレルギーがあるのなら、ある意味、おっぱいが命綱です。
お母さんとしては、色々とプレッシャーを感じられると思いますが、なんとか母乳育児の継続を死守してほしいです。

話は少しそれますが、念のため、赤ちゃんが貧血になっていないかどうか、お母さんから小児科ドクターにお願いされ、調べていただいた方がいいかもしれませんね。
そして万一、赤ちゃんが貧血だったら、お薬が処方されますから、それだけは言い聞かせを頑張り、きちんと服用させましょう。

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2011年11月14日 (月)

スプーンで食べさせてもらう行為が嫌いならば。(8ヶ月)

<ご相談内容>
現在完母で8ヶ月になる赤ちゃんの母です。
歯は、下顎に2本生えてきました。
ご相談したいのは、6ヶ月から離乳食を開始しましたが、どうにもなかなか進まないことです。
数匙は食べてくれますが、嫌だと思ったら、泣きながら手をブンブン振り回し、スプーンが口に近づくのを全力で拒否します。
一応スプーンは持たせれば持てますが、自分から持ちたがることはありません。
スプーンというモノに対しては、基本的にテーブルを叩く道具だと思っているようで、本来の使い方は到底できません。(汗)

まだ、一回食です。
っていうか、この食べ方で二回食に進めることは難しいと思います。
最近、赤ちゃんの月齢が2ヶ月先輩のお母さんから、「10ヶ月健診で手掴み食べをするようにアドバイスされたよ。」と聞くと、さすがに焦りの気持ちが湧いてきました。
どうしたらいいでしょうか?

<SOLANINの回答>
おっぱい星人は離乳食のすすみがゆっくりなので、ボチボチすすめばいいですよ。
まだ開始2ヶ月でしょう?

ふむふむ。
スプーンが嫌いなのですね。
自分で持っても、テーブルを叩くばかりということは、口に運ぶモノではなく、太鼓のバチだと思っているのかもしれません。(それはないか?)

ううむ。
仮にですが、食べさせられる行為そのものを嫌うのではなかったら、お母さんの手というか指で食べさせてみては如何でしょうか?
インドの方は手指で食べますよね。
手指で食べた方が美味しいものもあります。
一回食であれば、手掴み食べと言っても、なかなか適した食材・メニューがないですからね。(困)

であれば、まず、お母さんが赤ちゃんに食べさせるものをお味見するかのように指先に付けて、舐めてみる仕草をしてください。
「うわぁ~美味しいっ!」というひとことを忘れずにね。
次に、お母さんが自分のお口に入れたのと左右反対側の指先にちょこっと食べさせるものを付けて、赤ちゃんのお口に入れてお母さんの指を舐めさせるといいと思います。

もしも赤ちゃん自身、スプーンで食べさせられるという行為が嫌なだけであれば、お母さんの指からだったら食べてくれる確率高いです。
気負わずに、ダメモトのつもりで、やってみてくだされ。
「これで食べてくれたら、ラッキーよね♪」ってくらいの軽い感じでね。

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2011年11月13日 (日)

妊娠糖尿病のお母さんこそ、できる限りおっぱいをあげてね。

昨春に妊娠糖尿病の診断基準が厳しくなったせいもあるのか、ここのところ、どの病産院でも妊娠糖尿病(以下GDMと表記します)の方が増えているようですね。

妊娠糖尿病の方が母乳育児をすると、母子双方に特典があります!
お母さんが将来、2型糖尿病になるのを予防する効果があるし、赤ちゃんが肥満や糖尿病になりにくいという研究報告が多数あります。
それは、GDMの鎖を断ち切れるかもしれないってことです。

ただ、GDMの赤ちゃんの中には血糖のコントロールが上手く行かず低血糖で治療を受けなくてはならない場合もあります。
出産直後はまだおっぱいの分泌が立ち上がっていませんから、止むを得ずミルクの補足をすることもあるでしょう。
場合によっては、赤ちゃんに点滴をすることもあるかもしれません。
また、生下時体重は大きめでも、今一つ活気に乏しく、クッタリして、直母ができにくい赤ちゃんも散見します。

その場合は焦っても仕方が無いです。
取り敢えずは気持ちを切り替え、搾乳を頑張りましょう。
おっぱいの分泌の維持向上を図りつつ、赤ちゃんの吸啜意欲の高まりを待つのです。
そして、やがて直母が出来るように、直母が出来るようになったら次は量になる位飲めるようにと、時間はかかってもひとつずつステップアップしていけるようにしていけたらいいのですよ。
ひとくちでも多く、そして1日でも長くおっぱいを飲ませてあげられたら、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても意味があるのですよ。

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2011年11月12日 (土)

IUGRでも妊娠中のおっぱいケアをすべきですか?(35週)

<ご相談内容>
私はIUGR(子宮内胎児発育遅延)ということで、入院加療中の35週になる妊婦です。
しかも切迫早産のため、SOLANINさんお勧めの24週からのおっぱいケアはなにもできていません。(涙)
幸い、今のところモニター上、おなかの赤ちゃんは元気です。

主治医は、「できるだけ妊娠期間を延ばせれば、少しでも赤ちゃんが育ってくれるだろうから。」ということで、「切迫なんだし、おっぱいケアでおなかが張ったら大変だから何もしないで。」と言われています。
現在の赤ちゃんの推定体重は1800g台です。

もちろん、私は赤ちゃんが生まれてきたらおっぱいをあげたいんです。
でも、このままでは先行き暗いですよね。
こういう場合、どうしたらいいですか?

<SOLANINの回答>
IUGRで切迫早産で入院中なのですね。
おなかの赤ちゃんを1gでも大きくしてあげたいという主治医の考え方は理解できますし、妊娠中のお手入れがゼロではおっぱいはどうなるのか?という相談者さんの不安も分かります。

じゃあ、どうすればいいのか?

これは一般的なことですが、低出生体重児や早産児で、生れて間もなくからガツガツ&ハフハフしてお母さんのおっぱいに喰らいつく赤ちゃんは殆どいません。
(もちろん、何事にもレアケースというか例外はあるのでしょうが、あくまで一般的に・・・です。)
ほぼ全員、お母さんの乳首を咥えてふぅ~っとなったり、直ぐに眠ってしまいがちです。

仮の話ですが、入院加療の甲斐及ばず低出生体重児や早産児として生まれたら、出生間もなくから直母のみで哺乳量を賄うということは、期待出来ないということです。
過去記事にもご紹介させていただいたY医院のように、まずは定期的に1日に8回以上のペースで搾乳して分泌の維持を図りながら直母へ転換していくことになるでしょう。

となれば、直母の際に吸われ負けしないための乳頭・乳輪の鍛錬は優先順位が低いからこの際、カットしちゃいましょう。
あっ、でもいざ吸いつく時に、少しでも乳頭・乳輪が柔らかくなるようにバーユを塗布してパックすることだけは毎日忘れないでね。

経産婦さんで上の子さんの時におっぱいが分泌過多だった方はNGですが、そうではなかった経産婦さんと初産婦さんは、乳房基底部を揺らす体操をしましょう。
これは、おっぱいの生産量をある程度増やし、搾乳をし易くするための作戦です。

※おなかの張り止めの点滴中で寝たきり妊婦さんであっても、オイルパックと乳房揺らしは、おなかの張りには影響しないので、行っても差支えないと思います。

あとは、乳管開通だけはしておきましょう。
いざおっぱいが生産されて出口が無いと、乳房がパンパンになっちゃいますからね。
ただ、長時間触るべきではないです。
痛いけど一瞬で済むから、乳頭吸引器で、「えいやぁ!」とやってもいいかもしれません。
もちろん、万全を期して、おなかの張りにくい時間帯を選んでね。

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2011年11月11日 (金)

今回、乳房の張りが少ないのは年のせい?(経産婦)

一人目さんの時に母乳が沢山出た方の多くは、「産後3日目くらいから、乳房の緊満が強くなり、パンパンに張りました。」と、仰るようです。
そのせいか、世間一般でも「乳房が張る=おっぱいが沢山出る」という公式が成り立っているようですね。

そのような印象が強いせいか、二人目さんの時に、「今回はあまりにも乳房の張りが軽いというか、たいしたことないですが大丈夫でしょうか?」と、尋ねられる経産婦さんは実に多いです。

SOLANINは普段は母乳外来のお仕事をさせてもらっていますが、休日出勤の際はお母さんと赤ちゃんの係にしていただいているので、産褥入院中の乳房の状況は一応把握しています。
で、 検温等で訪室した際に、乳房チェックもするのですが、乳房が温かくなり張り感が出てきているお母さんには、そのまま、「あ~、おっぱいが温かくなって張ってきましたね。」と告げます。
でも、経産婦さんの9割は、「今回乳房はたいした張りではないのですが、これって年のせいですか?」「えっ、この程度で張ったことになるのですか?」「上の子の時は、夜も眠れないくらいジンジンと熱くて、もっと凄かったですけど。」と仰います。

率直に申し上げます。
乳房の張り感がたいしたことないと思えるくらいマイルドなのは、決して年のせいではなく、経産婦さんだからです。

特に、出産経験を重ねる毎に、乳房の張り感は軽くなります。
10代でも20代前半でも経産婦さんであれば、出産経験を重ねる毎に、著明です。
例えば4~5人目さん以降だったら、産後10日目くらいの時点で、あまりにも乳房の張り感が軽くて、「おっぱい出てるのかしら?」と、不安になったりするくらいです。
でも、冷静に観察すれば、赤ちゃんのおしっこは沢山8回以上/日のペースで出ているし、喉を鳴らしておっぱいを飲むこともあるかと存じます。
お母さん自身は、「おっぱいが沢山出てるなぁ~。」という実感は乏しいでしょうが、結果的には、助産師から「さすがですな。」という言葉を引きだすレベルで、おっぱいは作られ、且つ赤ちゃんは飲んでいるものなのですね。
痛いくらいに張らなかったとしても、都合の良いことに、出るモノだけしっかりちゃっかり出ているということです。(笑)

逆に、40代中盤以降の高齢初産婦さんであっても、出産がスムーズで、母子の状態に問題なく、カンガルーケアをして、直ぐに母子同室で頻回直母が出来ていれば、乳房の張り感が強くなるのは想定内ですよ。
個人差はありますが、鉄板みたいな張り方をする方さえいらっしゃいます。

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2011年11月10日 (木)

低気圧と乳腺炎。

気圧が段々下がって行く時、つまりお天気が下り坂の時、或いは気圧が低い状態が続く時、なんだか出産が立て込む印象があります。
また、おっぱいの調子が悪くなり、電話で母乳外来の予約を取りたいと仰る方が殺到するようです。
「昨日だったら珍しく予約が少なくてガラガラだったのに、今日中は無理かもしれない・・・」という日とリンクしているみたいです。

もしかしたら、ヒトは低気圧の弱いのかもしれませんね。
乳腺炎を繰り返し易い方は、お食事や授乳間隔に細心の注意を払っていらっしゃるのでしょうが、乳腺炎発症には、気圧も幾許かは関係あるように思いますので、気になる時は天気図をチェックしてみてくださいね♪

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2011年11月 9日 (水)

授乳中、インフルエンザワクチンを打っても大丈夫なの?

ワクチンメーカーのサイトを見ても分かるかと思いますが、授乳中のお母さんだからインフルエンザワクチン接種を控えなければならないという理由はありません。
ところが、実際には、「接種はしたいけれど、ウィルスの毒素(?)がおっぱいから出たら赤ちゃんに悪影響を与えることになるし、そんなの怖いから止めようかな?」と考えている方が意外と多いことに、SOLANINは最近気がつきました。

ううむ。
ウィルスの毒素(?)ねぇ・・・(汗)
これまでインフルエンザワクチンを接種された経験のある方は、分かっていただけると思いますが、もしも、インフルエンザワクチンに含まれるウィルスの毒素(?)が云々・・・というのであれば、最短で接種30分以内に、接種された本人に、何らかの副反応が出る筈です。

冷静に考えてみましょう。
インフルエンザワクチンを接種された本人が元気でピンピンしているのに、その方のカラダの中で代謝されたワクチンの成分(?)というかウィルスの毒素(?)が、おっぱいから出る⇒赤ちゃんを殺傷するかもしれない・・・と考えるのは、かなりナンセンスだということです。
それがホントなら、極論かもしれませんが、ワクチンがそのままバイオテロ兵器に転用できることになりますから。
いくらなんでも、そりゃあないですわな。

もちろん、個人それぞれの考え方があるので、SOLANINは授乳中のお母さんに対し、インフルエンザワクチンの接種を強要するつもりはありません。
含嗽や手洗いを励行し、睡眠・お食事に注意して、免疫力を高めるという考え方もアリかと思います。
お伝えしたいのは、「インフルエンザワクチン接種にまつわる、根拠のない風説に惑わされないでくださいね!」ということです。

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2011年11月 8日 (火)

おちょぼ口のせいで、補足している場合の克服のための裏ワザ。

それなりにおっぱいの分泌は有るとは思うけれど、いかんせんおちょぼ口のせいで、直母だけでは月齢相当の赤ちゃんの体重増加が得られない場合、搾乳やミルクの補足をすることになります。

私の勤務先では、搾乳やミルクの補足はシリンジですが、多くの読者さんの方の場合、シリンジが入手出来ないこともあるかと思います。

そうなると、止むを得ず哺乳瓶での補足となりますが、絶対に使ってほしくないゴムの乳首は、P社の「母○実○」です。
過去記事にも書きましたから、ご記憶のある読者さんも少なくないと思いますが、特に正常新生児で、アレを使って乳頭混乱を来たし、直母不能になり、完ミになってしまった方も居るくらいですから、君子危うきに近寄らず・・・と、肝に銘じてください。

これだったら大丈夫かな?というゴムの乳首は、同じP社の「母○相○室」です。
パッケージに小さな文字で書かれていますが、“直接授乳訓練用乳首”というフレーズ、ご存知でしょうか?

過日、正常新生児で、おちょぼ口のせいで直母困難で、P社の旧式のハードタイプの乳頭保護器で授乳中のお母さんがいらっしゃいました。
上下の口唇も内側に巻き込むし、下手っぴちゃんでもありました。
2週間健診時の体重増加が1ケタ/日で、直母4gしか飲めず、補足が必要でしたが、何故かお渡ししたシリンジを使われず、これまたP社の旧式の細口の哺乳瓶でミルクを補足していらっしゃったそうです。
ちなみにすぐ上の子さんとのタンデム授乳中だったので、おっぱいの分泌維持は上の子さんが担当するという異例のタンデム授乳でした。
もちろん私は再診をするようにお伝えしましたが、お忙しいのかされず、1ヶ月健診時までのミルクの補足は自己判断で、700ml/日という状況でした。
結果、赤ちゃんの体重増加度は、2週間健診から80g台/日と、べらぼうな状態で、小児科ドクターから「いくらなんでもミルク補足多過ぎです。母乳外来でしっかり診てもらうように。」と注意されたそうです。

で、遅ればせの再診・フォローとなったのですが、ミルク補足が多過ぎて、気がつけば赤ちゃんは5kg超えに育っていました。
普通、5kg超えれば、かなり直母は上達している筈なのですが、下手っぴぶりは、全く変わらずでした。
典型的なボトルマウスでした。(汗)

しかし、哺乳瓶を「母○相○室」に替えてもらい、ミルクの補足を体重増加を見計らいながら徐々に減量して行く方針だったのですが、3週目でP社の旧式のハードタイプ乳頭保護器を離脱し、直母が出来る段階まで進捗されました。
その日、真横で直母の様子を診させていただいたのですが、これが同じ赤ちゃんか?というくらい、上手になっているのでした。
お母さん曰く、「哺乳瓶を変更してから、大きなお口が開けられるようになってきたんです。」とのこと。
他に変わったことはしていないので、私もそれが上達のきっかけだとしか思えません。
おちょぼ口のせいで、直母だけでは体重増加が見込めず、搾乳なりミルクなりの補足せざるを得なくて行き詰まっている方、哺乳瓶を変更されてみませんか?

ちなみに、このお母さんは、上の子さんにも言い聞かせてもらい、これからは赤ちゃん中心のタンデム授乳にしていかれるそうです。
ミルクの減量も進み、現時点で100ml/日です。
完母まであと僅かになってきました。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2011年11月 7日 (月)

乳輪が硬くて吸啜できないです。(生後2日目)

<ご相談内容>
上の子は1歳7ヶ月で完母で育ててきました。
現在生後2日目の赤ちゃんがまだ上手く吸啜できません。
しかも、乳輪が硬くなってきて、早くも躓き始めています。
どうしましょう?

 

<SOLANINの回答>
1歳7ヶ月の上の子さんは、もうおっぱいを飲まれないのかな?
もしも、現役おっぱい星人であるのなら、速攻で飲んで貰いましょう。
そしたら、乳輪の硬さなんかチョチョイのチョイで、問題解決します。

しかし、おっぱい星人を卒業されていらっしゃるのであれば、授乳前にちょっと痛いかもしれないけれど、毎回乳頭&乳輪の先ほぐしをしましょう。
これ以上、硬くならないようにするには、まずはカラダを冷やさないこと。
冷たいモノをガブ飲みしたり、裸足でウロウロはNGですぞ!
常にくるぶしが隠れる丈のソックスを履いてね。
乳管が詰まるようなケーキやお餅の差し入れは、面会に来てくれた家族にお土産として持ち帰ってもらいましょう。

それから、念のために助産師にですが、赤ちゃんの舌が短くないかチェックしてもらってね。
舌小帯短縮症か、そこまでではなくとも舌が短めであれば、ポジショニングは立て抱きにしてください。
いきなりしっかり吸啜出来るようになることも稀ではありませんよ。
そうすれば、乳輪の硬さなんか、じきにバイバイですぞ♪

 

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2011年11月 6日 (日)

母乳育児支援者の有無がリラクテーション成否に影響する!

SOLANINは様々な理由から、完母を目指す気持ちが全く無く、最初から混合栄養を希望されるお母さんがいらっしゃることを認識しています。
と同時に、全ての混合栄養のお母さんが完母を希望していないわけではない・・・ことも承知しています。

例えば、厚生労働省が2000年に行った乳幼児身体発育調査の月齢別乳汁栄養法の割合の一覧表に依れば、1ヶ月時の母乳率母乳のみ(=完母)で赤ちゃんを育てている方の割合は44.8 %、混合栄養率は44.0%、人工栄養率は11.2%となっています。
そして、この結果から読み取れることは、完母の方は、特に医療者の手を借りなくても概ねどうにか自力で完母を継続出来る方なのだと推定します。
翻って、混合栄養をされているお母さんの殆どの方が、自力では難しくとも、何らかのカタチで医療者の手を借りさえすれば、途中から完母に変われる可能性を秘めた方達でもあると推定します。
(言い換えれば、何らかのカタチで医療者の手を借りなければ、途中から完母に変わることは、難しいということです。)

BFHやそれに準ずるくらい母乳育児支援にチカラを入れている病産院か否かの差が、この混合栄養率の群にカウントされるお母さんが、実は完母でやっていけるのか、そのまま混合栄養を続行するかの分かれ道を表しているのだとSOLANINは考えます。

でも、どの方がどの群になるかは、蓋を開けてみないと分かりません。
ですので、少なくとも完母を希望される方がそうなれるようにするためには、どの方にも等しく、医療者の手を差し伸べることが大事なのだと思います。

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2011年11月 5日 (土)

1ヶ月健診で体重増加度が少ないと指摘されたら?

1ヶ月健診で、赤ちゃんの体重増加度の評価は、「起点となる体重を何処に置くか?」で天と地ほどの開きがある(=場合によっては真逆の展開になる)ことを憶えておいてください。
お母さん自身も、ドクター任せ(?)ではなく、我が子なのですから、体重増加度の計算をするにあたり、どこが起点となるのかをしっかり確認してくださいね。

しばしば(!)居られるのが、生下時からの計算をしたがるドクターです。
もしかしたら、生理的体重減少が全くみられないくらい初っ端からミルクを大量にガンガン飲ませる病産院に勤務されているのかもしれませんね。(汗)
どう考えても、生理的体重減少というモノを全くカウントしないのは、理不尽ですな。
故・山内逸郎ドクターも仰ったように、「赤ちゃんはお弁当と水筒を持って生れてくる。」のですからね。
お母さんのおっぱいが立ち上がるまで、赤ちゃんは持参したお弁当と水筒を飲食して待つのです。
そもそも、生下時体重はある意味、嵩(かさ)増しされた体重ですから、赤ちゃんの体重増加度の評価の起点にはふさわしくないのですね。

もしも、ドクター的に、健診で診察された赤ちゃんの体重増加に懸念(≒ギリギリではないか?という心配)があるなら、最初にミルク補足ありきではなく、授乳回数やポジショニングやラッチオンの様子をチェックしたり、改善点を指示して1~2週間後に体重チェックに再診していただくのがスジでしょうね。(百歩譲ってミルク補足の指示をされたとして、指示量に過不足が無いかという評価は必要ですから、どのみち再診していただくことになりますからね。手間は同じです。)

万一、当ブログの読者さんで、ご自身の赤ちゃんの1ヶ月健診に於ける体重増加度の評価が適正かどうかを確認したければ、入院中の最低体重(大抵は早期新生児期の頁の記録に書いてある生後2日目とか3日目(=赤ちゃんが一番縮んだ日)の体重か、それが不明であるならば、退院日の体重のどちらかと、1ヶ月健診日の体重の差を日齢で割れば簡単に計算が出来ますよ。(母子健康手帳にも書いてあるけれど、生れた日は0日目とカウントしますから、日にちの数え方を間違えないようにね。)

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2011年11月 4日 (金)

哺乳前後の乳房の変化を感知してください。

産後の乳房は、個人差がありますが、約3時間も経てば張った感じがするかと思います。
強く感じる方であれば、「パンパン」「ガチガチ」という表現がピッタリくるかと思います。
あまり張った感じが分からない方であっても、「温かくなってきた」「重たくなってきた」という感覚があるかと思います。

そんな状態の乳房から、赤ちゃんが一生懸命飲んだとしたらどうなるのか?
乳房の張りが「和らいだ」「フニャフニャになった」「スッキリした」「軽くなった」というような感覚の変化がハッキリと感じられる筈です。

逆に赤ちゃんが乳首を咥えたくらいでふぅ〜っとなって眠り始めたり、飲むには飲んだが、チャラ飲みだとしか思えない場合は、「和らいだ感じがしない」「まだパンパン・ガチガチした感じがする」「スッキリしない」「殆ど軽くなった感じがしない」というように、感覚の変化に乏しいのですね。

退院後は直母量を一回ずつ測定することは出来ないし、基本的にそんなことをする必要性は無いので、しなくていいのです。
しかし、入院中毎回のように直母量を測定させられるスタイルの病産院で過ごされれば、どうしても数値に拘るお母さんはいらっしゃるかと思います。
そのためおっぱいが充分に足りているのに、数値が見えない不安から、おっぱいが足りないと思い込んでしまったりということは、結構有りがちのようなのですね。

ですので、ここはひとつご自身の乳房の感覚を研ぎ澄まして、「しっかり飲めたら乳房はこんな風になる・チャラ飲みだったら乳房はあんな風になる」という感覚を憶えて退院してくださいね。

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2011年11月 3日 (木)

ラッチオンのダメ出しは躊躇わないで!

赤ちゃんが上手にラッチオンが出来ているかどうかの見え分け方は、過去記事にも書いてありますから、読者のみなさんはよ~くご存知かと思います。
(そして、花畑妊婦さんには衝撃の事実でしょうが、すべての赤ちゃんとお母さんの組み合わせで、最初から上手にラッチオンが出来るわけではないですね。)

明らかにラッチオンが上手くいっていない場合は、お母さんの乳頭がどんどんズタボロになってしまいます。
乳頭頂の発赤くらいでは済まず、水疱や血疱を形成したり、亀裂が入ったり、出血したり・・・というように、重症化してきます。
1回傷が付くと、治りきるのに数日から3週間くらいかかることもあります。
治りきるまでは、お母さんはラッチオンの瞬間から30秒~1分間は、痛みを堪え続けてはなりませんよ。

上手くラッチオンが出来てさえいれば、赤ちゃんがリズミカルに吸啜し始めて30秒~1分間経てば、最初におっぱいを吸啜された時の激痛が緩和されてきます。
逆に1分間以上激痛が続くなら、上手にラッチオンできていないのは明らかです。

お母さんが1分間以上痛みを堪え続けたままおっぱいをあげることを繰り返すと、赤ちゃんが勘違いしてしまいます。
つまり、より一層下手っぴなラッチオンを助長することになり、軌道修正が困難になってしまう恐れが大きいのです。

下手っぴなラッチオンに対しては、「今のラッチオンはなってないよ!」という注意喚起・警報発令することは想像以上に重要です。
お母さんが乳頭の痛みを堪え続けたら、赤ちゃんが上手にラッチオン出来る・・・ってものではないのですね。

時にはダメ出しが5回10回と続くかもしれません。
でも、ダメ出しをして、ラッチオンのやり直しをしなくては、「乳頭が痛く、傷がちっとも軽快しない」「時間ばかりが過ぎてゆく」「なのに量的に飲めない」という三重苦からの離脱が遅れるだけなのですわ。

ですので、稀にでも上手にできたら褒めちぎって、「今のは上手だよ。いつもこういう風にしてくれたらたくさんおっぱいが飲めるし、お母さんは助かるんだけどな。」と、赤ちゃんに対し、アピールしてください。
赤ちゃんがこの先、勘違いし続けないように、そして、出来るだけ早く上手なラッチオンをマスターするためにも、下手っぴなラッチオンに対してはダメ出しを躊躇わないでくださいね。

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名を捨てて実を取ることは理解できるけれど。

SOLANIN,は、本業と当ブログ以外での母乳育児支援のための活動として、8年前から、地域に於ける母乳育児を拡め、支援するための会(?)に所属しています。
従来は所属メンバーは医療関係者限定で、病産院や保健センター等との勉強会・交流会が主活動だったのですが、それだけではなかなか地域に於ける母乳育児が拡まりませんでした。
定例会は年3回開催されるものの、参加するメンバーの顔触れも固定化して、徐々に細々とした活動内容になってきていました。

そこで、今秋から方向転換して、所属メンバーは医療関係者だけではなく、おばあちゃん世代の方や現在進行形で赤ちゃんにおっぱいをあげているお母さんも交えていこうという方向に話しが進みました。

母乳育児拡めていくための草の根運動というか、裾野を拡げていくためには、ガチガチの母乳至上主義(!)ではなく、おっぱいをあげている全てのお母さんを支援することを前面に出す方向となりました。
8年前から所属している会員としては、決して自分たちの活動が母乳至上主義だなんて考えてはいなかったので、ちょっとショックな謂れようではありました。
勉強会でも、直母が上手くいかない赤ちゃんやNICUの赤ちゃんについての勉強会もしていますからね。
(まぁPRが足りなかったから、そのように思ってしまわれる方がいらっしゃるということなのでしょうから、酷く謂れても仕方ないのかな?とも思いますが。)

と申しますのも、世間には、母乳と聞いただけで、「自分には関係ない。」と無視する医療関係者も居ますし、ミルク屋さんと仲良し病産院はまだまだ多いし、おっぱいが上手くいかないことが虎馬になっているお母さんも大勢いらっしゃるので、そういう方たちにも拒絶反応を起こさせないような、受け入れてもらえるような、協力してもらえるような会に発展させていくためとのことです。
つまり、名を捨てて実を取る・・・ってことなのだと思われます。

コンセプトは良いと思います。
ただ、先月の会議で、世間のアレルギー対策(?)として会の名称から母乳または母乳
育児というフレーズを外すことが、ほぼ本決まりになりました。
そうなると、会則を読まなければ、何を目指す会なのかということが、ぼやけてしまいそうです。(汗)

「母乳ではなく、おっぱいにしたら?」という意見も出ましたが、「そうなると一部の男性が変な想像をするから止めた方がいい。」という意見がメンバーの男性医療者から出てしまい、おっぱいという単語が団体名に採択されることはなさそうです。

それから、「横文字は、おばあちゃん世代に受け入れにくいので、出来るだけ日本語。」が望ましいらしいです。

何か良い案はないものかと考え続けていますが、正直言って、急にそんなことを言われてもねぇ〜と、困っています。

果ては、「卒乳したら、折角入会した会からも卒業と思わなくてもいいような名称がいいのでは?」という意見も出ましたが、そうなると、無難に子育て支援か?となってしまいます。

でも、子育て支援という単語だったら、範囲が広すぎるし、場合によってはファミリーサポートセンターさんのような、子どもの一時預かりで忙しいお母さんを応援!みたいな印象になっちゃいますからね。
それこそ、会の方向性を勘違いするう方が出てきそうに思えます。

今、ふと、SOLANINは、乳飲み子と母のための応援団というフレーズが浮かびました。
乳飲み子だったら、栄養方法は関係ないわけですし、長期授乳の方に対し、赤ちゃんという単語はそれこそ排他的になっちゃいますからね。
は、もちろん全てのお母さんを指します。
応援団は、支援するという意味が含まれているかと思います。

なんだかまとまりのない、コメントの難しい記事になって済みません。
読者のみなさんのお知恵を拝借できたら、幸いです。

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2011年11月 2日 (水)

濃縮還元果汁の注意点。

市販されている殆んどの100%果汁(=100%ジュース)は、濃縮還元果汁といって、生の果物を搾ってパックしたフレッシュ(=ストレート)ジュースではありません。
フレッシュ(=ストレート)ジュースには認められていない、添加物も容認されています。
添加物として、天然香料や変色防止のためのビタミンや栄養強化のためのミネラル、そして、表示義務がありますが、5%以内であれば、はちみつやお砂糖を入れても良いことになっています。

個人的には、添加物が入って100%ジュースというのも、ヘンな感じがします。
百歩譲って、ビタミン・ミネラルは可としても、はちみつやお砂糖はNGではないでしょうか?
赤ちゃんのお口に入れるものですから、たかが100%ジュースといえども、そこはお母さんが吟味してくださいね。

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2011年11月 1日 (火)

乳房がパンパンに張る=おっぱいが沢山出る…ではないですよ。

乳房がパンパンに張る=おっぱいが沢山出る・・・って思い込んでいる方はとても多いです。
元来分泌過多(=過分泌とも言います)のお母さんの場合、確かに乳房はパンパンに張ります。

でも、理由は何であれ、パンパンに張った乳房のおっぱいは非常に吸啜しにくいものです。
がっぷりと深く吸啜しようと思っても、浅くしか吸啜出来ません。
当然ですが、乳頭痛や乳頭損傷が酷くなりがちです。
しかも、熱が出ることもあります。

ちょっと小粒な赤ちゃんや少し早めに生れた赤ちゃんの場合、「こんなの吸いつけないもんね~!」と、早々に不戦敗の白旗を挙げてきます。
大きめで満期産のガッツリ系の赤ちゃんであっても、スタミナ切れで少ししか飲めなかったりすることも稀ではありません。

しかも、パンパンに張るということは、大抵は授乳間隔が空き過ぎたり、あまりおっぱいには良くないモノを食べてしまった場合であることが多いです。
すると、おっぱいの味が不味くなったり、嫌いな臭いになったりしますから、赤ちゃんは間違っても喜んで飲むことはありません。

乳房がパンパンに張る時は、もしかしたら普段よりも沢山おっぱいは作られているのかもしれませんが、肝腎の赤ちゃんが飲んでくれるかどうかは全く別の問題です。
いつもSOLANINは、申し上げておりますが、「おっぱいは赤ちゃんが飲んでくれてナンボ」です。
何事も過ぎたるはなんとやら・・・でございます。
乳房が生理的に程良く活気ついたり、ほんわか温かくなるのは良いのですが、パンパンに張ることは赤ちゃんにとってもお母さんにとってもむしろNGなのだということを憶えておいてくださいね。

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