タンデム授乳の利点と注意点その1
当ブログの読者歴の浅い方もいらっしゃるかと思いますので、まずはタンデム授乳とは何か?について簡単に説明します。
一般的には母乳育児中であっても次のお子さんを妊娠したら断乳という通説がまだまだ罷り通っていることはみなさんよ~くご存知かと思います。
しかし、必ずしもそうではないということや、その根拠については過去記事にも書いておりますので、それを書きだすと長くなるので、恐れ入りますが各自で検索してくださいね。
タンデム授乳とはですね~、兄弟姉妹でお母さんのおっぱいを分け合って飲むことです。
自然卒乳派のお母さん&お子さんのカップルの場合、妊娠経過に問題が無ければ、妊娠中も授乳することは一向に差支え無く、次のお子さん(=つまり赤ちゃんですな)が生まれられたら兄姉と並行して母乳育児を続けるということです。
「そんなことが出来るのか?」ですって?
出来ますとも!
「おなかの赤ちゃんが健康に育たないのではないか?」ですって?
問題なく発育していらっしゃいますよ。
タンデム授乳の利点その1は、上の子さんの赤ちゃん返りが軽いってことです。
お母さんを赤ちゃんに奪われた感があまりしないからです。
産褥期のお母さんの精神状態は繊細ですし、久々の新生児のお世話は楽しいものの、気が張るし、授乳のリズムがつかめるまでは大変な時も有ります。
そんな時に上の子さんが酷い赤ちゃん返りになり、しょうもないことでグダグダが続くと精神的にしんどくなります。
まぁ、そういう心配が少ないってことですね。
注意点その1としては、おっぱいを飲む優先順位は赤ちゃんが先ということです。
頻回直母をしている(通常10回以上/日)としても、毎回のように上の子さんがゴイゴイ飲んだ直後では、吸啜力がまだまだ弱い新生児が発育に必要なだけのおっぱいを飲むことが出来るか?という懸念があるからです。
赤ちゃんがおっぱいを飲んだ後であれば、兄姉が頂いてもよろしいのですね。
歯が生えているお子さんは、おっぱい以外にモノを食べることが出来ますから、基本おっぱいの優先度の高い赤ちゃんが先に飲むのがスジってものです。
家庭内のことであっても、相手が赤ちゃんであっても、順番抜かしはしてはいけないというルールを、出来る限り上の子さんに守っていただきたいと思います。
もちろん、兄姉とて、眠たくなったり、体調がすぐれず、機嫌が最悪で「分からんちん」になっている状態では、赤ちゃんのおっぱいを飲む姿を見つつ、号泣しながら待たせるのは忍びないこともあるかと思います。
「分からんちん」状態の上の子さんには2~3回/日程度であれば、おっぱいをあげる順番を優先してあげて、赤ちゃんが後というのはギリギリ有りだと思います。
そして、その際は必ず、「赤ちゃんお先に有り難うね!」と上の子さんから赤ちゃんに声掛けをしてもらってください。
余談ですが、上の子さんのメンタル面のフォローのため、タンデム授乳で上の子さんを優先(場合によっては赤ちゃんに粉ミルクを飲ませてでも・・・)ということをされるお母さんがいらっしゃいますが、それは間違っています。
基本おっぱいの優先度が高いのは赤ちゃんですから、上の子さんは赤ちゃんの上前を跳ねないでくださいね♪