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2011年6月

2011年6月30日 (木)

夜間長く眠るんです。(3ヶ月)

<ご相談内容>
現在生後3ヶ月で、新生児期から完母です。
今のところ体重増加は問題なく順調です。
また、おっぱいトラブルも起こしたことがありません。
我が子は新生児の時からよく寝る子で、1度 夜10時に授乳をして一緒に寝たことがあるのですが、夜中に泣いて起きるだろうと思ったら、朝までぐっすりだったことがあります。

なので、それから深夜に起こして飲ませています。
今も、夜9時におっぱいを飲み、深夜0時〜1時に起こして飲ませています。
そこから朝6時までぐっすりなのです。
いつまで深夜に起こすべきか悩んでいます。

<SOLANINからの回答>
順風満帆はおっぱいライフをお過ごしのこと、何よりと思います。
生後3ヶ月といえば、ぼちぼち満腹中枢が形成する頃でもあり、生体時計(サ―カティアンリズム)が作動している頃であり、お母さんの多くは射し乳に変化して、3時間以上授乳間隔が空いたとしても、意外と眠れてしまうくらいの乳房緊満状態に落ち着いたりする頃でもあります。

どんな授乳状況であっても、いつも無事な方は確かに存在します。
私の経験から察するに、多分100人中2〜3人位でしょうか?
けれども、この先無事に過ごせるかは誰も保証はできないのですね。
相談者さんがこれまで無事で居られたことと、厄介なことが起きたかもしれないことは、何も遠い話ではなく、実は紙一重なのですよ。
相談はいいのですが・・・もしかして、過去記事は熟読されているでしょうか?(汗)

授乳間隔を空け過ぎるということは、授乳回数が少なくなることを意味します。
当ブログを熟読しておられる読者さんであれば、私と同等の知識をお持ちなので、ざっと思いつくままに挙げた下記のことは即回答されると思います。
それにより起こるリスクは、うっ滞性の乳房トラブルが起きやすくなること、体重増加のペースが極端に下降し、発育不良になってしまうこと、月経再来が早くなりやすいこと、赤ちゃんによっては月経再来にリンクして分泌低下や味の低下をするおっぱいを嫌がり、ストライキを起こしたり、噛んだりすること等々ですね。
歯が生えていなくても、噛みキズはメッチャ痛いです。
歯が生えたらもっと痛いです。
決して相談者さんを脅かすつもりはありませんが、それで泣いているお母さんが決して少なくないことも、私は知っています。
まぁ、何というか、私の勧めているやり方は、「転ばぬ先の杖」ってことですかね。

もちろんこの先、赤ちゃん自ら夜間授乳回数の増加が自然に起こることもあるし、昼夜を問わず授乳間隔や授乳回数が変動することもあると予測されますよ。

厄介なことが起こらずに、楽しいおっぱいライフが過ごせるといいですね。
決して相談者さんに私の勧めるやり方を強要する気はありません。
ただ、夜間長く眠る赤ちゃんにおっぱいをあげないことは、様々なリスクを孕みますので、その辺り、両天秤に掛けて、よ〜く考えて判断してくださいね。

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2011年6月28日 (火)

食が細いのにぽっちゃりなおっぱい星人への心配。(1歳3ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は完母で1歳3ヶ月になります。
SOLANINさんの記事にもありましたように、おっぱい大好きなのでどちらかと言えば離乳食はそんなに食べません。
最近は私の服をめくってきて、おっぱいを要求します。
食べムラもあり、完食することもあれば、2口で要らないと言われることもあります。
おやつは与えていません。
授乳は夜間を含め1日6回くらいです。

でも、体重は10kgを越え、ぽっちゃりです。
室内でも外でもしっかり歩きますし、外遊びもします。
ただどちらかと言えばおっとりした子のようで、運動量は多くないと思います。
それも関係しているかもしれませんが、大食いでもないのにぽっちゃりなのが心配です。
赤ちゃん時代は母乳をいくら飲んでも肥満ではないと記事にありましたが、1歳を越してもそうでしょうか?
また、わたしの食事内容も関係しますか?
太りやすい体質になったら、と心配です。

<SOLANINの回答>
おっぱい星人で食が細く、授乳回数も極端に多いわけでもなく、なのに月齢相当よりも大きく育っておられるのですね。
恐らく、相談者さんのお子さんは1回に飲んでしまう量が多いのかもしれませんね。
1歳を過ぎると、それまでよりも意思表示がハッキリして自らおっぱいを欲しがるサインを出すようになり、このまま欲しがるままに飲ませていいのか、肥満になりはしないか・・・と、気になるのですね。

ただ、単純に考えても、同じ重さのおっぱいと固形物のカロリーはどちらか多いのかといえば、そのほとんどが固形物です。
相談者さんはおやつ(この場合、お菓子?)も食べさせておられないですね。
そういうことから鑑みても、1歳代でおっぱいをたくさん飲んだからこの先肥満になるかいう心配はあまりしなくても良いと思います。
もちろん、しっかり外遊びをして筋肉量を増やすのは望ましいことで、放っておけばインドアでしか遊ばない、ペッタリ座って動こうとはしないというのであればお母さんが外遊びを積極的に誘い、一緒に体を動かして遊ぶ楽しさを教えてあげることは必要ですね。
現役おっぱい星人で幼児期のお子さんの知り合いの多いSOLANINですが、どの子も例外なく身は締まっています。
赤ちゃん時代にお相撲さんのようにぽちゃぽちゃしてアンコ腹だったお子さんも、幼児期になれば別人のようにおなかは徐々に凹んできます。
ボンレスハムのような腕環(関節ではないトコロにできる節のような輪ゴムで縛ったようなあのスジです)も無くなります。
手を握った時に指の付け根にできるエクボも消失します。
それらはあまねく期間限定なのですね。
ですので、気にしないでくださいね。
今後幼児期そして学童期の肥満予防で気にすべきことは、ダラダラとスナック菓子や甘いお菓子をおやつとして食べさせたり、カラダを動かす遊びをさせないとか、揚げ物やカロリーの高いモノを中心とした食生活にしないことがです。(笑)

今は楽しくおっぱいをあげてくださいね♪

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2011年6月26日 (日)

咥えるのを焦らしたら、触るけど飲まなくなった!(1歳3ヶ月)

<ご相談内容>
生まれてからずっと、母乳の出が悪く、体重の増えが少なかったため混合栄養(母乳8:ミルク2)でしたが、離乳食の進みと共にいつもお世話になっているO式のセンセイとも相談し完母になりました。
当初は小粒ちゃんだった我が子も、離乳食の進みと共に徐々に体重も増え1歳3ヶ月の現在は丁度真ん中近くにまで育ってきました。
1歳を過ぎたころからおっぱい星人と化した我が子はおっぱいがもらえると分かった時は狂喜乱舞です。(笑)
O式のセンセイから「1歳を過ぎてから母乳育児は楽しくなるのよ。」と聞いては居ましたが、「ホンマかいな~?」と思っていた0歳児の頃が懐かしいくらいです。

さて、先日おっぱいを飲んでいる最中に例によって外したり咥えたりと遊び始めたので、何の気なしに咥え直そうとするのをフルリフルリと交し続けていたのです。
すると、その後なんだか恥ずかしそうな表情で笑い、その数秒後おっぱいを咥え直奏としたら、全く飲まなくなってしまったのです。(汗)
触ったり、おっぱいを見てニヤニヤ笑うのですが、顔に近付けても逃げてしまいます。
その後数時間、どんなに進めても駄目で無理やり口の中に入れても嫌がって舌で押し出します。
まるで厭な食べ物を口に入れられたみたいに。
「えっ?これで卒乳?まさか!こんなことで?」と、私は半泣きになり「おっぱい飲んでよ~。」と我が子にせがんでしまいました。
するとその時、私のおっぱいがピューと出てきたのです。
そのおっぱいを半開きの我が子の口に注入すると、少し味わい、そして、意を決するかのように両眼をギュッとつむり、普通に再び乳首を咥え始めたのです。
もう飲んでもらえないのかと、ヒヤヒヤしたし、焦りましたが、それからは普通に飲んでくれました。
あれはなんだったのでしょうね?

<SOLANINからの回答>
おっぱい星人に変身してから、ホントにおっぱいが好きで、自由自在に飲んでおられたのですね。
栄養の主体がお食事になってからの年代のお子さんにとってのおっぱいは癒しであり娯楽でもあるのですね。
もちろん遊びが過ぎたら、「もっとまじめに飲んでよ。」「そんなに遊ぶなら1回仕舞っちゃうからね。」は、当然言っても良いです。
しかし、いつでも安心して飲めると思っていたおっぱいを、焦らされたら、何となく「あぁ、もう飲んだらいけないのかな?」という風に思ってしまうことがあるのです。
困ったことに子どもというのは勝手なもので、自分で遊んだり噛んだりするくせに、お母さんから叱られたり焦らされると、結構堪えるのですよ。
そう、つまりこれは、怒りを露わにこそしませんが、何となく悲しくなって、「もういいや!」と、臍を曲げたのですね。
なので、今回の事件は卒乳ではなく、哺乳ストライキだったのです。
幸いお母さんの熱意と涙(?)が効を奏して、数時間後に復旧されて良かったです。
きっと、お母さんが想像するよりも、繊細な感性をお持ちのお子さんなのでしょうね。

1歳を過ぎてからは、本当におっぱいの醍醐味を満喫できると思います。
この楽しみを知らずして断乳するのは勿体ないと常々思っている今日此頃ですが、相談者さんにもあと何ヶ月か何年か先に必ずやって来る卒乳の時期まで、この素晴らしい期間を満喫してくださいね。

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2011年6月23日 (木)

アトピーのお母さんがおっぱいを飲ませるのは良いことですよ。

アトピー性皮膚炎をはじめとする、アレルギー疾患は赤ちゃんのお父さんやお母さん等、血縁的に近い方が、アトピー性皮膚炎になり易い体質を持っておられると、そうではない場合よりもなり易いと言われています。

でも、だからと言って、妊娠発覚早々に、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎発症を覚悟したり、悲観したりする必要はないですよ。
既にご存知の方も多いと思いますが、おっぱいをあげることは、アトピー性皮膚炎のリスクを低下させることが、多くの調査研究で報告されています。
特にアトピー性皮膚炎のお母さんは、生後3~4ヶ月間は赤ちゃんをおっぱいだけで育てることで、発症を防ぐ効果があることも判明しているそうです。

中には義父母さんから「あなたがアトピー性皮膚炎だから、あなたのおっぱいを飲ませると赤ちゃんが余計に(アトピー性皮膚炎に)なり易くなるのでは?粉ミルクをあげた方が発症が防げるのでは?」と、訳の分からない屁理屈で断乳を勧められて困っている方も居られるようですが、このようなアトピー性皮膚炎に対する偏見というか、一種の風評被害的な発言に対しては、「いいえ。違いますから。」ときっぱりと反論してくださいね。

当ブログでは、以前皮膚バリアについての記事をアップしたことがありますが、憶えておられますか?
皮膚の炎症症状を予防するためのスキンケアに繋がることを書いております。
重要なのは清潔と保湿です。
気になる方は読み返してくださいね。

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2011年6月22日 (水)

病気ではないのに、両乳房が乳腺炎?

ずいぶん昔の過去記事で、「経験的にですが、お母さんが元々乳腺炎になって、乳房が痛い場合は左右いずれかであり、お母さんが何かご病気をされ、とばっちりのように乳房が痛くなる巻き込まれ型の時は一気に両方の乳房が痛くなることが殆どである・・・」旨を書きましたが、憶えておられますかな?
もちろん、中には例外もあるのでしょうが、少なくともお食事や授乳回数・間隔等が要因になっている元々乳腺炎の場合、一気に両方の乳房が痛くなることは非常に稀です。

その、稀な例として考えられるのが、次のような条件が重なった場合です。
1.赤ちゃんがちょこちょこ飲みで、5分2クールなんてとてもじゃないけれど不可能。
2.うっかり同じ側を10分間も飲ませた日には、残った反対側は全くと言っていいくらい、飲んでくれない。(もしくは1クール半のように、左右差がある飲み方が常態化している。
3.右が痛いから右から飲ませて、右がラクになったと思ったら次は左が痛くなり、左を頑張って飲ませたら次は右が痛くなる・・・というようなモグラ叩き型の授乳をしていて、それが悪化して、気が付いたら左右とも痛くなった・・・等々。

このような時は、助産師もお母さんもしんどいですけれど、冷静に見極め対処してくださいね。

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2011年6月21日 (火)

もしや、『意味無し断乳教』の教祖様ですか?

トンでもな断乳指導は数あれど、ウルトラ級の断乳指導を聞きました。
暫く前の話です。
生後3ヶ月の赤ちゃんを完母で育てておられるお母さんが咽頭痛と微熱&悪寒で、シーズン的に「もしやインフルエンザかっ?」と慄きながら近医を受診されたそうです。
幸い、インフルエンザの検査はマイナスで良かったものの、扁桃腺炎であると指摘されたそうです。
そのドクターから「喉の腫れや痛みが酷いようだから抗菌薬の入ったトローチを出しますからそれを舐めるように。」とのことでした。

察しの良い読者さんは、「あ〜分かった!トローチ舐めたから断乳って言われたのでしょう?」と、思っちゃったかな?
当初、私もそうだと思っちゃいました。

ところが、ぎっちょん!そうじゃないのよねぇ〜。
「お母さんが扁桃腺炎になると、母乳から扁桃腺炎のバイ菌が赤ちゃんに感染るから、お母さんには断乳していただきます。それが僕のやり方です。」と、のたまったそうです。
はぁ?僕のやり方・・・って、何を言ってるのですか?
母乳から扁桃腺炎の原因ウイルスが出るってことですか?
おっぱいから出るのは病気から赤ちゃんを守る抗体ですが・・・
ドクターが真逆を説いてどうするの?
これまでにもSOLANINは、日本全国津々浦々から、「お薬内服中のおっぱいは搾って捨てなさい。」とか「ミルクをあげたらお母さんもカラダを休ませられると思うよ。」的なトンでも指導は耳にタコが出来るほど聞いてきました。
しかし、お母さんが扁桃腺炎になったからといって、断乳せざるを得ない医学的根拠があるのでしょうか?
ある訳無いですよね!

もしや、『意味無し断乳教』の教祖様ですか?
営業活動に熱心なミルク屋さんですら、こんなトンでも指導はしないと思います。(怒)
ドクターの言葉の重みは、お母さんにとって想像以上なのに。
赤ちゃんのお母さんをミスリードするのだけは止めてほしいです。

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2011年6月20日 (月)

しこりの位置が移動した?

乳腺炎になると、患部の皮膚が発赤したり、熱感がみられたり、硬結(=しこり)が出来たりしますね。
硬結が出来るということは、その乳腺体に連なる乳管の何処かに狭窄若しくは閉塞部位があると考えられます。
そして、その硬結が移動するということは、狭窄若しくは閉塞部位も移動していることが考えられます。
通常、硬結の位置の移動は、徐々に乳輪・乳頭方向に向かっていく感じです。
乳輪・乳頭方向はおっぱいの出口ですから、硬結の位置の移動は、軽快しつつある吉兆と見做して差支えないと思われます。

乳腺炎対策は過去記事にもたくさん書いていますが、中々軽快していないように思えても、硬結の位置が移動しているのであれば、先行きは明るいのですから、挫けずに前向きに頑張りましょうね!

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2011年6月19日 (日)

次子希望、どんなフィナーレがいいのか?

<ご相談内容>
現在完母で1歳2ヶ月のおっぱい星人の母です。
かつて妊娠中に切迫になり、入院経験があります。
実母や姉妹も妊娠中に切迫になり、どうも切迫になるのは家系的というか体質のようです。
離乳食は目安量程度(時にはそれ以上)は食べてくれています。
ですが、おっぱいも別バラでしっかり飲んでいます。
月経も再来し、私の年齢的なことや、持病、次子希望ということもあり、1歳半までに言い聞かせ卒乳が出来たらと思っています。
我が子もそれなりに授乳回数が減ってきて、このままいけるのかな?と思っていました。
ただ、先日ひょんなことから「おっぱいずっと欲しい?ママがお願いしているから飲まなかったりするの?」と聞いたら「うー!(ハイ)」と挙手して意思表示がありました。
何だか我が子に我慢させているような気持ちが強くなり、でも、先に書いた理由もあり、自然卒乳すべきか?でも、次子妊娠したら切迫で入院することが予測されるので、そうなると断乳みたいになってしまうし、どうしたらいいのか?と悩んでいます。
ちなみに双方の実家には距離があり、知り合いのいない土地で普段は我が子と2人きりで過ごしています。
おっぱい星人に無理のかからない言い聞かせの仕方やおっぱい以外での接し方等がありましたら、教えてください。

<SOLANINの回答>
ううむ。
難しいご相談ですな。
相談者さんのお子さんの場合、1歳2ヶ月ですが、お食事はしっかり摂れているようなので、まずは栄養学的な心配はなさそうですね。
1歳以降は月齢が進むと、お食事が食べられれば食べられるほど、おっぱいの役割は心の杖というか精神安定剤というか、そういう要素が高まってきます。

月経再来し、次子希望され、諸般の事情もあり・・・となると、やはり言い聞かせ卒乳が無難なのかな?とも思います。
特に切迫で入院の可能性が高いとなると、一気に「お母さんは居なくなる。おっぱいは貰えない。」というのはお子さんにとって過酷です。
やはり断乳は避けたいですからね。
かといって、自然卒乳を待つとなると、それはいつのことかは現段階では不明ですし、難しいのですよね?

もちろん言い聞かせといえど、全くストレスが無いというものではありません。
お子さんにしてみたら大好きなおっぱいを止めざるを得ないのですから、相当の決心が必要です。
それでも、何とか乗り越えて行けるのは、お母さんとの信頼関係が盤石だからです。
お母さんが事前に充分に準備をされていることを感じ取っているからです。
お母さんから一方的に最後通牒を突きつけられるのではないからです。

私が感心したのは、相談者さんは相談なさるずっと前から、外遊び・絵本・リズム遊び・散歩・待て待ての追いかけっこ等、一緒に出来る遊びを常に行い、お食事も3食一緒に食べるようにされ、出来る限りのことをしておられることです。
そういう日頃の積み重ねが、いよいよという際にグズグズと泣かずにおっぱいに「さようなら」出来るための“乗り越える羽”に、“ジャンプするバネ”になるのですよ。

その日が近付いて来るのなら、今からでもスキンシップだけはお子さんが離れたがるくらいベタベタしてやってください。
兎に角触りまくって、お子さんが「もう、ええっちゅうねん!」とウンザリして逃げ出すくらい。
お風呂で体を洗うのでももおむつ交換でもベビーマッサージでも抱っこでも何でもいいです。
元来、お母さんにベタベタ触られて厭な気がするお子さんは居ないと思います。
そんなお子さんが「もう、ええっちゅうねん!」とウンザリして逃げ出すくらいスキンシップに努めてください。
子どもは拒めば泣いてしがみつきます。
その逆でお願いします。

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2011年6月18日 (土)

お布団に寝かせると唸る。(2ヶ月)

<ご相談内容>
一つ質問をさせて下さい。
我が子は生後2ヶ月になります。
最近授乳後に布団に寝かせると唸るようないきむような声を出すようになりました。

ゲップかな?と思い、ゲップをさせてみても変わらず。
沢山飲み過ぎたのかな?と少し頭を高くしたり、高くせずに身体ごと横向きにしてみても変化はありません。。
唸る原因は何かほかにあるでしょうか?
他にどのような対策ができるでしょうか?
教えてください。。
ちなみに唸るのは夜、布団に寝ているときだけで、日中はバウンサーに寝かせているのですが、その時は唸りません…
よろしくお願いします!

<SOLANINの回答>
この時期はまだ満腹中枢が未形成で、しかも日々哺乳力がアップしてきています。
体重もグングン増えていると思われます。
普通の飲みっぷりであれば、高くせず、カラダごと真横に向けて寝かせたら唸らなくなるようです。
でも、かなりの飲みっぷりであれば、それではまだ唸らずにはいられないのかもしれませんね。
他の理由は無く、単純に胃の容積を超えるくらい飲んだから唸る…で正解です。
ちょっと疑問に感じたのですが、お布団に寝かせる時、頭を高くしたとありますが、どの程度でしょうか?
何度くらいの傾斜を付けていますか?
バウンサーだと唸らないのでしょう?
と言うことは、かなり高くしないと、この赤ちゃんには合わないということを意味します。
タオル2~3枚重ねた位やドーナツ枕くらいでは何の役にも立ちません。(汗)
この唸りの時期は、満腹中枢が形成されたら消失してきます。
それまでは、吸いつく時間を短くても満足してくれるなら、時短にしても良いですが、吸い足りなくて泣くのであれば、現実問題として無闇に時短は出来ないでしょうね。
また、おっぱいをセーブし過ぎて、赤ちゃんが体重増加不良になったり、お母さんにおっぱいトラブルが発生したら目も当てられませんから、慎重な対処が望まれます。

中には、飲み過ぎ防止というか、吸啜欲求を満たすためにおしゃぶりを勧める方も居られるようですが、過去記事にも書いておりますように、おっぱいっ子におしゃぶりを使うことは多くのリスクを孕んでいますから、止めておかれた方が無難です。(少なくとも相談者さんが私の姉妹や娘や姪っ子だったら、おしゃぶりを使おうとしたら・・・全力で阻止します。)
授乳後に寝かせる際の頭の高さは、基本的に赤ちゃんが唸らずラクそうにするよう調整してくだされば結構です。
お母さんのお布団で一緒に眠るのであれば、授乳クッションを使うといいかもしれませんよ。

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2011年6月17日 (金)

おっぱい経由で隠れアレルギー発覚!おっぱいが安全弁に!

<ご連絡いただいたこと>
現在1歳半になった我が子は、もりもりべちゃべちゃと良く食べ、お蔭様で現在は11.4kgとかつての小粒ちゃんはどこへやら・・・の発育ぶりです。
ちょこちょことよく歩き、片っ端から悪戯して回る元気なおっぱい星人に成長しています。
ちなみに我が子には食物アレルギーがあります。
アレルゲンは、米と卵なのですが、血液検査の項目にないスズキを私が少量食べておっぱいをあげると、必ずモコモコとに蕁麻疹ができるので、アレルギーに違いありません。
他の魚はサバですら平気なのに、なぜスズキ…?とは思うのですが、少量を母乳経由でこの反応、きっと直接食べたりしたらアナフィラキシーを起こすレベルではないかと思っています。
おっぱいで事前に判明しているから、直接食べさせる危険を冒さずに済む。
おっぱいって、本当に素晴らしいです。
そのおっぱい星人、激戦だった保育園にも奇跡的に入園出来ました。
しかも有り難いことに、食物アレルギーに配慮したメニューにしてくださり、1学年の園児が少人数で保育士さんの目も行き届き、しかも母乳育児推進保育園なのです。
お迎えに行くと、母の顔を見るなりまず服をめくりだす我が子。
お迎えの際におっぱいの気兼ねしなくても良いって、ホント助かります。
これからも、仕事をしながら楽しくおっぱいライフを送ろうと思います。
SOLANINさんも、どうぞご無理なさらぬよう、ご自愛ください。

<SOLANINからのひとこと>
アレルギー判別の検査には、血液検査だけではなく、パッチテストやプリックテスト等がありますが、検査項目に無いもの(今回はスズキ)であっても、お母さんがそれを食べておっぱいをあげると、同じ症状が発現するのであれば、状況証拠的に限りなくクロでしょうね。
ご指摘のように、おっぱい経由で必ずモコモコと蕁麻疹が出るのであれば、直接食べた日にはエライことになっちゃう危険性大ですね。
図らずも、おっぱいで隠れ食物アレルギー発覚という好例だと思われます。
母乳育児中のお母さんで、お子さんに度々蕁麻疹が出て、「もしかして食物アレルギーがあるのでは?」と、気になる時は、まずはお母さんが何を食べたのか?というお食事ノートを付けられると、参考になるかと思います。
何を食べた時、一番出易いのか?ということが見えてきたら、次回小児科(もちろん皮膚科やアレルギー科の場合もあるでしょうね)受診の際、ドクターに相談されるといいと思います。

また、仕事復帰されてもおっぱいを続けて行ける環境、素晴らしいですね。
病産院もそうですが、お子さんが大きくなるにつれ、躍起になって断乳を勧めるトコロがまだまだ多い昨今、有り難いですね。
これからも、お仕事とおっぱいを両立し、どちらも楽しめるといいですね。
タメになる&素敵なお話しを有難うございました。

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2011年6月16日 (木)

自らの意思で卒乳する日は必ず来ます!(4歳双子ちゃん)

<ご連絡いただいたこと>
お久しぶりです。
男女の双子の母です。
自然卒乳しましたよ!!!
終わりが本当にきましたよ!!
仕事復帰してからも、おっぱいライフは続いていましたが、周囲のお子さんが断乳する中、3歳半頃、本当に終わりがくるのか不安になりました。
産婦人科の先生や助産師さんに相談しましたが、さすがBFHの病院だけあって「大丈夫!やめなくていいよ」の言葉を励みに、「4歳の誕生日にやめようね。」と二人に話したら、なんと「いいよ。」と、返事がありました。
ちょっとびっくりな返事でしたが、「ぼくは朝だけ飲むね。」「私は寝る時だけにするわね。」と口々に言うではありませんか!
ほんとかなーと思ったらその日から1日1回になり、飲まない日もでてきて4歳の誕生日を最後に、双子たちとの長い長いおっぱいライフは終わりました。

SOLNINさんのブログに出会い、自然卒乳をすることの大切さを知ることが出来て良かったです。
有り難うございました。
ブログがんばってくださいね。
まだまだ断乳するかたが多いと思うので・・・ありがとうございました 。

<SOLANINからのひとこと>
大きくなるにつれ、周囲のお子さんがドンドン断乳させられていく中で、「このままでいいのか?」と、不安だったと思います。
一生おっぱいを飲んでいる人は居ないと分かっていても、「おっぱいはいつまで?」と頭の中をよぎったこともあったでしょう。
時には有難迷惑な放言に傷つくこともあったでしょう。

そういう時は、BFHの病産院や母乳育児に理解のある(≒断乳を勧めない)病産院や助産院に相談すると頭の中のモヤモヤがスッキリしますね。
山も谷もいっぱいあった4年間だったかと思いますが、双子ちゃんとの、濃密なおっぱいライフは、きっといつまでも煌めきを失わない宝石のような、母子共通の思い出として残していけますね♪
素晴らしいお話を有難うございました。

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2011年6月15日 (水)

キョロちゃんだったのに、おっぱい星人に変身!(1歳7ヶ月)

<ご連絡いただいたこと>
我が子は1歳7ヶ月になりました。
年末年始に胃腸炎になったのをキッカケに、おっぱい星人に拍車がかかりました。当時は1歳2ヶ月で、まだあまり言葉も出てなかったのですが、おっぱいが欲しくなると授乳枕を引っ張ってきて「はい!はい!」とアピール。
現在はプラスで「パイ!ちょーだい」と言えるようになりました。
赤ちゃんの頃はキョロちゃんだったのが嘘の様に、ガツガツとがっついてます(笑)。
実は胃腸炎になる前は、授乳回数が1日5回程度に減っていたのですが、今は新生児かと思う程の頻回授乳の日も・・・
まだまだ夜中の授乳もあり、たまにツラくなりますが、寝言で「パイ…」とニヤニヤしながら言うのを聞いたりすると吹き出して、こっちまでニヤニヤしてしまいます(笑)。

また、我が子は卵アレルギーが酷かったので、アレルギー発覚以降、私はずっと卵の除去食をしていました。
幸いなことに最近はアレルギーの数値が下がってきたので、生以外は解除になりました。
我が子はは加工品からゆっくり試す事になりました。
まずは私が食べて授乳しつつ様子を見ながら開始しようと思っています。
やはり加工品とはいえ、いきなり食べさせるのは怖いので。
こんな時もおっぱいを続けていて良かったと思います。

<SOLANINからのひとこと>
お子さんがご病気されるとおっぱいが命綱になります。
胃腸炎以降の第二次新生児期か?的な頻回授乳は辛い時もあるかと思います。
でも、新生児の時と違うのは、おっぱいのリアクションがあることです。
長く続けておられたから、「授乳枕引っ張る」も「パイちょーだい!」も「寝言」もあるわけです。
考えてみたらこの1年7ヶ月、お子さんは凄い進歩を遂げておられるです。
早々と断乳なさっていたら、見たり聞いたりできなかったことばかりです。
そのうちおっぱいを飲みながら、「美味しいね~!」と、言ってくれたりして・・・
卵アレルギーも、徐々に克服できそうで、何よりですね。

そうそう、卵の加工品をお母さんが食べてから飲ませるにしても、直接食べさせるにしても、最初の数回のタイミングは平日の明るいうちになさってね。

万一の際、病院でもスタッフが多い時間帯ならば、迅速な対応をしてもらえますから。(これが夜間休日だと、どうしても何処の病院もスタッフが手薄になることは否めませんからね。)
これからも、おっぱいライフを楽しんでくださいね。

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2011年6月14日 (火)

被疑者の取り調べではないからね!

お子さんが大きくなったら、胎内記憶のお話しが効かせてもらえるかなぁと、楽しみにしておられるお母さんも多いと思いますが、これだけはしないでねというのが、今日の記事タイトルなのですね。

「出来るだけ論理的に・・・」とか、「話の整合性を求めたいので、深堀面接になっちゃって・・・」とか、そういう気持ちはSOLANINも分からなくはないけれど、思い出すままに話してくれているので、時系列が入れ換わることがあっても、嘘を言っているわけではないですからね。

時々、軽い気持ちでしょうが、「えぇ〜っ!うっそ―!」とか、「変なことを言わないでよ。」とか、お子さんの発言を疑うようなリアクションをされるお母さんが居られますが、子どもはお母さんから疑われたら酷く傷つきますよね?
胎内記憶に関しても同じですよ。
それだけは言わないこと!
お子さんとお母さんの会話の中でのことですからね。
間違っても、被疑者を取り調べて調書作成しているわけではないですからね。

先日、「ウチの子は胎内記憶を何も憶えていないみたいで残念だったのですが、何の気なしに『そういえば●●ちゃん(このお子さんは小学生です)は生まれる前は何処に居たんだろうね?』と聞いたら、『あ〜それはお空の上やな。』といともあっさりと答えてくれました。」というお母さんと出会いました。
それは胎内に入る前の記憶ですね♪
胎内記憶は無くても、そういう素敵な記憶を持った子どももいますよ。
池川明ドクターによると、小学生でも胎内記憶やそれに類する記憶のある子どもは全体の1割くらいは居られるそうですよ。

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2011年6月13日 (月)

ベビーマッサージって凄いですね♪

当ブログにはベビーマッサージの先生も数多くいらっしゃいますし、お教室に通っていらっしゃる方も大勢いらっしゃるので既にご存知かと思いますが、ベビーマッサージの効果って凄いですね♪
ベビーマッサージはお母さんと赤ちゃんのふれあいタイムですから、スキンシップとして優れていますが、それだけではないのですね。

話には聞いていましたが、色々文献検索をしていましたら、ベビーマッサージをした後は、ベビーマッサージをする前よりも赤ちゃんの唾液中のコルチゾ―ル値がおよそ半減するし、眠りに入るまでの時間も短縮するそうですね。
恐らくストレスホルモンが減少するので、過敏性というか赤ちゃんのイライラが落ち着き、闇雲に泣く子も少なくなるそうです。
特に未熟児ちゃんの場合、ベビーマッサージをした子としなかった子では、体重増加にも差が顕れるという報告もあるくらいです。

私も勤務先で毎月のように、2ヶ月の赤ちゃんにベビーマッサージをするセミナー(?)に立ち会っていますが、1人に付き1回なので、そこまでのデータを持ち合わせておりません。
初回ゆえ、泣いている赤ちゃんも居られ、おっぱいを飲む方に忙しい赤ちゃんも居られますが、きっとべビ-マッサージって、慣れてくると赤ちゃんには堪らない至福の時間になるのでしょうね。
赤ちゃんが機嫌よくしてくれて嬉しくないお母さんは居られませんからね。

全国津々浦々にベビーマッサージを教えてくださる方が拡がれば良いなと思いました。
最近はベビーヨガ、ベビーダンス等、ベビーちゃん向けのお教室も盛んですね。
楽しい気持ちで毎日の子育てが出来るといいですね。

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2011年6月11日 (土)

雑音への敏感さは、生まれる順番によって異なります。

何事にも例外はありますが、全体的な傾向として言えることは、おしなべて1人目さんの赤ちゃんは雑音に対してとても敏感です。
ドアがパタンと締まる音、物を落として床にゴツンと響く音、犬の啼き声、紙をべリッと破く音・・・特に突発的な音は苦手のようで、直ぐに目をパッチリ見開き、「ウンギャ~!」と啼泣され、折角眠ってくれそうだったのに、がっかりなことってありますよね。
少しでも刺激を少なくして静かにすれば、眠ってくれるかなと思い、歩く時も擦り足で、毎日忍者歩きのトレーニングみたいに頑張っても、やはり音には直ぐに反応してしまいがちです。

それに引き換え、2人目、3人目さんになってくると、普段からお家の中が賑やかく、上の子さんが幼児であれば、お母さんのおなかにメガホン当てて、声を張り上げるようにして喋られるので、お兄ちゃん、お姉ちゃんの声は織り込み済みというか、おなかに居る時から「外の世界は賑やかいのだ。」とか「いちいち音を気にしていてはこのお家ではやっていけない。」と感じ、日々インプットされてから生まれられるわけです。

ですので、少々の音にはビクともせず、賑やかを通り越してうるさいくらいであっても気にせず、眠たければ勝手に眠ることも1度ならずあるわけです。
環境適応能力に長けているのですね♪
もちろん1人目さんであっても、早産児や低出生体重児の場合、予定日くらいまでは、比較的よく眠ります。
予定日を過ぎる頃には、自ら覚醒し、活動開始される見込みですよ。(笑)
また、2人目、3人目さんであっても、お兄ちゃん、お姉ちゃんが就学され年齢差が大きい場合、日中静かですので、年齢差が小さい兄弟姉妹よりも、音には敏感です。

ちなみにウチの長男もやたらと音に敏感で困りました。
新生児期だったと記憶していますが、しばしばガス圧で噴射するようなうんちをする子でした。
或る日、時間を掛けて漸く寝かしつけたのに、長男は自分の出した大きなおならの音に驚きのあまり覚醒し、号泣してしまったことがあります。
周囲がうるさくて起きてしまったのならば、「ごめんなさいね。」ですが、なにしろ自分の出した大きなおならの音ですからねぇ~。
それって、まぁ、自損事故みたいなものですから、当時添い乳を知らず、寝かしつけに苦労していた私にしてみたら、「こういうパターンは面倒見切れないなぁ~。」と、ボヤいた記憶が今でもあります。
ジャンジャン♪

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2011年6月10日 (金)

食が細いけど、袋のお菓子なら食べる?(汗)

お子さんの食がどんなに細くても、だからと言ってお菓子を与えるのは如何なものかと思います。
しかし、居るんですねぇ~、お菓子あげちゃうお母さんが。
SOLANINは以前、「赤ちゃんせんべいはバリバリ食べるんです。今日なんか2枚入りの小袋を10袋以上食べました。」と、悪びれずにのたまうトンでもお母さんに遭遇したことがあります。(その時は、そのトンでもお母さんをビシッと叱りましたが。)
お菓子はあくまで楽しみで、お菓子が主食や主菜や副菜というのはやはりおかしいです。(←ダジャレじゃないですよ。)
食が細い我が子に業を煮やし、禁断のお菓子作戦を展開し、結果、「袋のカサカサする音を聞けばお菓子が貰えると思い込み、擦り寄ってくるお菓子好きになってしまった。」とか「以前にも増してお食事を食べなくなった。」という悪循環のお母さんから、対処法についてご相談をお受けしたことがあります。

これはやはり、心を鬼にしてお菓子は止めるしかありません。
でも、カンの強いお子さんの場合、長時間暴れて泣き叫び、収拾がつかなくて根負けしてしまうお母さんも居られます。
そんな時は取り敢えずどうしたらいいのかですって?
そりゃあ、正攻法で駄目ならば、裏を掻くしかないでしょう!
それはつまり、お子さんの袋のカサカサ音を好むこと、袋に入っているのは全てお菓子という思い込みを利用すればいいのです。

どういうことかと申しますと、例えばサツマイモを薄くスライスしてオーブントースターで焼けば、サツマイモチップスが出来ますから、それをお皿に盛り付けるのではなく、それらしいお菓子の袋に入れればいいのです。
ステイック状に切ったじゃがいもを塩茹でにしてフライパンで焼き目を付けて、フライドポテト風にしても良いですね。
要は食べてほしいモノをお菓子の袋に入れるのです。
ドロドロやベタベタしたものは無理ですが、手掴み食べをさせようとしても中々掴んで食べてくれない時も効果的です。
「ちょっとだけだからね!」と、勿体を付けて、仕方なく少し分けてあげましょうみたいなスタンスを演出してください。
お菓子自体を止めさせたいならば、袋入りのお母さんのお手製の料理(?)をパクパク食べてもクールを装い、褒めないでください。

袋に手を突っ込んで食べるのは、ちょっとお行儀は悪いですが、止めなさいと言われたものを何となく食べたいという心理は、大人だけではなくお子さんにもありますから、それを活用すればいいのです。
知恵比べというか、発想の転換ですな。

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2011年6月 9日 (木)

泣き虫さんへ!小児科なんて怖くないよ。

具合が悪くなり、小児科受診されたことのある赤ちゃんや小さいお兄さんお姉さんをお持ちのお母さんにお知らせします。
小児科のドクターになる方は、赤ちゃんや子どもが好きでなっておられる、志の高い方が殆どです。
しかしながら、赤ちゃんにとっても小さいお兄さんやお姉さんにとっても、小児科のドクターは怖い人、痛いことをする人として認知されることが多いかと思います。
確かに最初の出会いから、予防注射や点滴や採血や髄液の検査等、されたくないことばかりで、一度二度痛い目に遭うと、憶えてしまって、診察室に入って、まだドクターが何もしていないのに、頭の中に警戒警報が鳴り響き、号泣することも珍しくはありません。

非常識なお母さんになると、ご自分の躾が行き届かないのを棚に上げて、「言うこと聞かなかったら、注射してもらうからね。(怒)」と、医療者を悪者扱いにされ、自ら悪循環に突入される方さえ居られます。

でも、大半のお母さんは、「何とか診察くらい、号泣せずに受けることは出来ないものか?」と、考えておいででしょう。
だって、考えてもみてください。
聴診器なんて何処に当てても痛くないですよね。
舌圧子も暴れるから押さえるのでおえっとなってしまうのです。

私事ですが、医療者の子どもって小児科受診でひと際声を張り上げて泣く子が多いので、私は独身のうちから、「せめて通常の診察くらい、泣かずに受けられるようにしたいなぁ。」と、考えていました。

そのためにはどうしたらいいのか、知恵を絞ったのですが、一番はやはり慣れだと思ったので、通販で安い聴診器やペアンやピンセットやスポイドや舌圧子や血圧計等を購入し、普段からおもちゃみたいに自由に使わせていたのです。(もちろん先の尖った機械は危ないので、真横で監視していましたが。)
また、私費で白衣を購入していたので、たまにお家でも白衣を着て、「もしもしごっこ」をしていました。
聴診も打診も、ドクターの癖というかやり方を憶えていたので、同じようにしていました。
そして、「これはちっとも怖くないし、痛くもないことなんだ。」ということを体感させたのです。
もちろん診察前は「今日はお医者さんにもしもしとあっかんべぇをしてもらうのよ。」ということはくどいくらい念押ししてました。
上の子がそのやり方で、診察アレルギーを克服していたので、続く弟妹も上の子に習って、ギャ~ギャ~泣くことも無く、いつも笑顔で診察室に入って、大人しく診察してもらえるようになりました。

なので、診察室ではいつも大いに褒めていただいていたので、子どもなりに誇らしいようで、「もしもしなんて痛くないから、泣かんでもええのに、あの子泣いてるね。」と違うお子さんが号泣しておられるのを2歳くらいから冷静に分析してました。
慣らしてみませんか?
ウチの子たちはキャラは全然違うけど、慣れたらどの子も大丈夫でしたよ。
試してみてね♪

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2011年6月 8日 (水)

レアケースですが、事実です2

私の勤務先の母乳外来に毎月受診される、Qさんという方がおられます。
Qさんの上の子さんの卒乳は4歳くらいだったと記憶していますが、卒乳されてからも大変健康でおられます。

現在は保育園の年長さんです。
集団生活中ですから、もちろん感染る病気に罹られることもありますが、何というか、重症化しないのですね。
暫く前にお会いした際に伺ったことですが、或る日、脚が痛いと訴えがあり、受診したところ蜂窩織炎(ほうかしきえん…注1)と診断されたそうです。
重症化すれば入院加療となりますが、熱発することも無く、切開の必要も無く、抗生物質の投与も最小限で済み、完治されたとか。
この数ヶ月後にもやはり脚が痛いと訴えがあり、「毛嚢炎をこじらせたのか?」「すわ、蜂窩織炎か?」と受診した際は当初、癤(せつ…注2)の疑いとのことでしたが、実はもっと重症な癰(よう…注3)であると診断されたものの、熱発することも無く、抗生物質の投与も最小限で済み、完治されました。
他に何も変わったことや特別な健康法も実践しておられませんので、これもおっぱいパワーかな?と思う次第です。

注1)蜂窩織炎(ほうかしきえん)・・・黄色ブドウ球菌等による感染症で、真皮から皮下脂肪組織感染する。ちなみに表皮に感染した場合は伝染性膿痂疹つまり俗に言う「とびひ」である。患部は発赤・腫脹・疼痛・熱感が急速に拡大し、熱発・頭痛・悪寒・関節痛を伴うこともある。進展性の化膿性炎症である。

注2)癤(せつ)・・・黄色ブドウ球菌が原因菌であることが多い、1本の毛のみが感染して生じる。俗に「おでき」とも呼ばれる。

注3)癰(よう)・・・黄色ブドウ球菌が原因菌であることが多い、数本の毛が束になって感染して生じる。皮膚が発赤し、腫脹し、痛みを伴う。

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2011年6月 7日 (火)

おっぱいを長く続けて行くか否かはお母さんの気持では?

おっぱいを長く続けて行く上で障壁となることは幾つもありますが、最終的にはお母さんに気持ちなのかなぁ?と感じる今日この頃です。
私の勤務先では、圧倒的に完全母乳のお母さんが多いです。
逆に混合栄養のお母さんは人数として少ないですが、混合栄養のお母さんの多くは、おっぱいをあげることを大切にしておられますので、長期授乳(この場合1歳以上)も稀ではないようです。

先日来院されたMちゃんのお母さんもそのひとりと言える方です。
0歳代で離乳食が開始されるまでは、最大500ml/日はミルクをあげておられました。
幸い食べっぷりは素晴らしいMちゃんだったので、離乳食はドンドン進み、その分ミルクを減量できたので、栄養の大半は離乳食からというレベルだったとお母さんは仰いました。
1年の育児休暇明けで保育園に入園されても、Mちゃんは保育園大好きで、保育士さんとは早いうちから馴染んでおり、お母さんに行ってらっしゃいをする時も、初回から泣いたことが無いので、拍子抜けだったとか。
そんなMちゃんですが、眠る前と夜中のおっぱいは欠かせず、長い時は3時間ノンストップでおっぱいにぶら下がっているそうです。
現在Mちゃんは1歳4ヶ月ですが、他の方法ではなかなか眠りにつかないし、幸せそうなお顔で吸い続けているし、お昼間は離れていることもあるので、気の済むようにさせているとのことでした。
周囲が断乳していく中で、お母さんの心が揺れる日もあるようですが、「もしもおっぱいが嫌いだったら絶対に欲しがらないと思いますよ。いつかは飲まなくなる日が来るし、欲しいと言っているのであれば、キツい日もあるでしょうが、続けてあげたら如何ですか?」とお話しすると、即、「ですよね~。」と答えられました。
Mちゃんのお母さんは、「心が揺れることもある。」とは仰るものの、実は意志の強い方なのかな?と感じました。

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2011年6月 6日 (月)

授乳回数が多いと、赤ちゃんが疲れる?

今日の記事タイトルは真実か否か?
それは赤ちゃんの状態に依ると思われます。
例えば、NICU入院中の赤ちゃんの場合、大抵は保育器に収容されていますし、母子分離状態ですから、頻回直母は難しいと思います。
そうではなくても、低出生体重児や早産児の場合も、スタミナがありませんから、恐らく難しいと思います。
これらの赤ちゃんによっては、血糖値の維持が難しかったり体重減少が著しかったりすることもあるので、そういう場合は搾乳やミルクの補足が必要なこともあります。
正常新生児であっても、高ビリルビン血症になり、光線療法中であれば、ある程度光を当てないと治療効果が得られませんし、そもそも高ビリルビン血症の状態であれば、クタクタになっていることが殆どなので、8回程度/日くらいのペースで授乳することが精一杯というのが正直なトコロだと思われます。

新生児期から少し月齢が進んだ、眠り姫・眠り王子の場合はどうなのでしょう?
こういう赤ちゃんには、1回の授乳に長時間を割くのは合わないと思われますが、1回の授乳時間が短くて頻回にというのであれば、確実におっぱいをお口に入れてあげられるので、問題ありません。
それどころか、眠り姫・眠り王子の場合、授乳時間が短期決戦型なので、その方がマッチしているかもしれません。
1回の授乳で体力的にちょこっとしか飲めないのであれば、数では誰にも負けないぞ!というくらいあげたほうが、確実に育ってくれます。

粉ミルクは授乳間隔を3時間は空けないといけないし、1日にあげられるのは最多で8回ですが、おっぱいの場合、ホントにフリードリンク制です。
特別に何かご病気でもない限り、体力の消耗はあまり気にしなくても良いと思いますので、どうぞお気兼ねなくあげちゃってくださいな。(笑)

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2011年6月 5日 (日)

毎回ミルク補足の必要がない程度であれば。(混合栄養中)

混合栄養のお母さんで、ひとくちでもおっぱいをたくさんあげようと思っておられる方は、当ブログの読者さんにおかれましては、少なからず居られると思います。
そこで、ミルクの補足をどのタイミングでするか?については、毎回足さざるを得ない状況でなければ、その日の最後と深夜帯以外をお勧めします。
深夜に調乳したり片付けるのは、季節によってはかなり辛いということもありますが、深夜帯はおっぱいを作るホルモンである『プロラクチン』が昼間の2倍ほど出ているわけですから、その時間帯にたんまりとミルクを飲ませ赤ちゃんをぐっすり眠らせるように仕向けることは、授乳による乳頭への吸啜刺激が皆無になってしまうことを意味します。

早とちりしないでいただきたいのですが、SOLANINは何も赤ちゃんの昼夜逆転を勧めているわけではありませんよ。
お母さんが夜毎完徹なんかしていたら、カラダ壊しちゃいますからね。
おっぱいであろうとミルクであろうと、深夜帯は飲んだらすんなり眠ってほしいのは世の東西を問わず、年齢を問わず、お母さんとしてはみな同じだと思いますからね。
昼間は超頻回直母をして、間隔が3時間以上空いていることを確認され、直母の後ミルクの補足をされるのは良いと思います。
一般的に混合栄養の赤ちゃんは昼間超頻回直母+適宜ミルク補足をすれば、夜間はおっぱいだけで眠りにつく…ということも決して稀ではないようです。
少しずつでもおっぱいの分泌を高めつつ、赤ちゃんの発育に必要な最低限のミルクの補足を続けるのであれば、月齢が進んでから、離乳食が進んでからであってもリラクテーションすることが可能ですよ。
ちょっと頑張ってみませんか?

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2011年6月 4日 (土)

仕上げ磨きは就寝前にするもの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「仕上げ磨きは就寝前にするもの?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

仕上げ磨きは毎食後した方が良いに決まっているのですが、例えば保育園に通園していたりして、お母さんと離れていたら実現が困難なこともありますね。
そういう場合、睡眠が長くなるその日の最後の授乳の前は特に念入りにしたいものですね。

ですが、就寝前の子どもって、言うことを聞かなかったり、暴れたりぐずったりで、しっちゃかめっちゃかなことが多いのもまた事実。(汗)
どうしたらいいのでしょうね?

そこで、そのお家のスケジュールはあるでしょうが、例えば夕食後に入浴という流れであれば、お風呂場で仕上げ磨きをしても良いわけです。
若しくはまだご機嫌斜めになっていない夕食後早い時間に仕上げ磨きをするのも一手です。
もちろん、歯磨きの後は、何も飲食しない、飲食させないのは言うまでもありません。(お水とお茶だけは例外ですが、フッ素入り歯磨きを使用しているお子さんは30分間はお水とお茶も禁止ですよ。)
睡眠中は唾液の分泌量が低下しますから、口腔内が食べ物のカスで汚れたままだったら、虫歯になりやすくなりますからね。
特に添い乳が欠かせない、夜間目覚めてはお母さんのアリバイ確認をする習慣のあるお子さんの場合、仕上げ磨きは大変重要ですね。
「おっぱいのせいで虫歯になった。」なんて言われたくないし、そんなことを言われたら業腹ですからね。
「可愛い乳歯を守るために!」と、意気込むとプレッシャーに感じるお母さんも居られるでしょうから、まずはお口のスキンシップと捉え、こちょこちょくすぐってるうちに、シャシャッと磨き、仕上げ磨きに慣れてもらえるようにしていきましょうね。

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2011年6月 3日 (金)

ポリオ不活化ワクチン認可の動きについて。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「ポリオ不活化ワクチン認可の動きについて。(若干改訂版) 公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

既に新聞・TV等の報道でもご存知かとは思いますが、国がようやく重い腰をあげてくれるようですね。
安全性が高く、諸外国ではずいぶん昔から接種が行われているポリオの不活化ワクチンの製造販売承認の申請が、年内にも行われる見通しになったとか。
しかも、あの厚労省が、「出来るだけ早く、H24年度中にも接種開始が出来るように承認したい。」という意向を表明しているらしいです。

 

何となくポリオの生ワクチンの接種は赤ちゃんの時にするものというイメージが世間一般では罷り通っていますが、実は法律的には7歳6ヶ月迄に2回接種するように法律では定められているのですね。

 

ポリオの生ワクチンによる後遺症(いわゆるポリオの予防のために接種したのに、反対に麻痺になってしまった方)の発生は2008年6人、2009年8人だそうです。

 

どのような形で接種するかについては恐らく現在の3種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風)に付け加えて4種混合になるらしいですが、3種混合を済ませた幼児も存在するわけですから、そういう場合はポリオの不活化ワクチンの単独タイプでの接種ということになります。
つまり、製造販売承認全てに於いて、4種混合と単独タイプと2種類のラインナップが想定されているそうです。
私も色々調べてみたのですが、国内在住でポリオ発症地域に旅行したり在住者と接触したとかのレアケースでもない限り、ポリオに国内で自然感染⇒麻痺等の後遺症となった方は過去30年ほどは居られないそうですね。

 

現段階ではごく一部の医療機関で、個人輸入の形で国内に入って来たものを、親御さんの判断で、任意的な接種を経済的に自己負担でするしかなかったポリオの不活化ワクチンが、定期接種だった生ワクチンに代わって登場するのはホントに待ち遠しいことですね♪
生ワクチンよりも接種回数は増えますが、安全性には代えられませんからね。

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2011年6月 2日 (木)

お勧めしたいコミック本 『玄米せんせいの弁当箱4』

私の歯科・口腔ケアに関する知識の95%くらい(或いはそれ以上?)伝授してくださっているのは、月2回のペースでお仕事をご一緒させていただいている、歯科衛生士のMさんです。
暫く前にMさんの旦那さん(歯科のドクターをしておられます)からの預かり物で、「是非読んでほしい。」と、コミック本をコピーしたものを渡されました。
おっぱい関係のお話でした。
私は普段はあまりコミック本は読みませんが、読み始めると、一気読みをしてしまいます。(最近は『仁-JIN-』を2日で全巻読破しました。)
分かり易いし、エンディングはホロリとくるものがありました。
文字を読むのが苦手な方でも、コミック本ならば読めることもあります。

さて、当ブログの読者さんであれば、既によ〜くご存知かもしれませんが、そのコミック本のタイトルは、『玄米せんせいの弁当箱4』(画;魚戸おさむ&脚本:北原雅紀子:ビッグコミックス)です。

食育関係のコミックとしても有名だそうですね。
短編9編から構成されていますが、その中の7食目「おいしいおっぱい<前篇>」と、8食目「おいしいおっぱい<後編>」です。
過去記事の「新米ママに食べてほしいカレー、キムチ、魚のフライ」で、私は母乳育児中のお母さんのお食事について、某育児雑誌の内容に異議を唱えましたが、あの記事の追記というか、金森あかねドクター(国際認定ラクテーションコンサルタントで、ラ・レーチェ・リーグのリーダーにして7児の母で産婦人科医で著書多数のご高名な方です)の仰ったこととは対極的な内容です。

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でも、主人公(?)の梨香さんと、同じ目に遭ったお母さんは少なくないと思います。
まだ読んだことがない読者さんは、是非ともご一読ください。

そうそう、コミック本のコピーでは、もう1篇、「乳と血」というのがありました。
これも良いお話でした。
男性向けのコミック本にありそうな画風でした。
ただ、原典が分かりません。
もしかして、どなたかご存知でしたら、教えていただけませんでしょうか?
価格は税込み540円(頁数224)

要チェックです。
密林でも販売しているようです。

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2011年6月 1日 (水)

母子異室の病産院は、ミルクをあげることが前提です。

母子異室の病産院の場合、お母さんが直母のためにおよそ3時間毎に授乳室に通うというスタイルで、1日の授乳回数が最大8回というトコロが、最大公約数です。
下手をすると、「夜間はお母さんの疲労回復のために授乳室に通うのはお休みいただきます。」と、スタッフ対応が困難なことを隠して、親切そうな甘い言葉で1~2回減らしているトコロもあります。
母子異室の病産院は、残念ながら育児用粉ミルクをあげることを前提にしていることは否定できません。

ちなみに、当ブログの読者さんは既によ~くご存知かとは思いますが、ミルクの消化時間は3時間ですから、それを目安にしているとも言えます。
(逆にいかなる理由があろうとも、ミルクの授乳間隔を詰め詰めにすることは、胃の中で消化しきっていない先に飲ませたミルクの上に、次のミルクを投入することを意味します。それだけは、幾ら何でも赤ちゃんのおなかに負担がかかるから、避けましょうということなのですね。)

1日の授乳回数が8回迄ですから、日々赤ちゃんの胃が徐々に大きくなることを勘案しても1回の哺乳量を増やしていかないと、追いつかなくなります。
特にミルク屋さんとの癒着が激しいトコロであればあるほど、生理的体重減少を許さないとというか、5日目前後の退院日に赤ちゃんの体重が生下時に戻っていないと気の済まないドクターも少なくないのが現実です。
哺乳瓶でミルクをあげることは、哺乳力がこれからの段階の新生児に確実に沢山のミルクを飲ませる手段として有効です。
提供されたミルクをたくさん消費した方が、ミルク屋さんと病産院の友好関係は育まれますから・・・
過激な物言いで気を悪くされる方が居られるかもしれませんが、百歩譲っても、「母乳育児を推進しています。」と言いながら、赤ちゃんのお母さんの見えないところであっかんべぇ~をしているようなものですからね。

ですので、巷の母子異室の病産院では毎回の哺乳量にノルマ(推奨量?必要量?とも呼ばれています)があります。
日にち(+1)×10ml/回とか、そういう設定が多いです。
例えば生後3日目であれば3(+1)×10ml/回ですから、1回に30mlとか40mlというべらぼうなノルマが設定されています。
生後5日目であれば5(+1)×10ml/回ですから、1回に50mlとか60mlも飲まされます。
酷い病産院になると、授乳予定時間よりも赤ちゃんが早く泣き出したら、お母さんを呼ぶのではなく、先にミルクを与えてしまうトコロだってあるそうです。
お母さんにしてみたら、張り切って授乳室に来た頃には、赤ちゃんは哺乳意欲のカケラも無い状態で眠りこける・・・ということだってあるのです。
もたもたしているうちに授乳時間はあっという間にタイムオーバーで、お母さんは授乳室から追い出されます。

(アメ二ティー重視が駄目だとは申しませんが、その前段階で産科医療に大事なのは安全性を重視した自然分娩と母乳育児だと私は考えます。)
その昔、ミルク育児全盛期に母乳育児が出来た方のことを、私は過去記事で「母乳育児の猛者」と命名しました。
そういう方が現代にも居られないとは申しませんが、ごく僅か、ほんの一握りであることは容易に想像が付きます。
母子同室を謳う病産院でさえ、「なんちゃって母子同室」がまだまだ多いのに、母子異室の病産院で、母乳育児を推進し、サポートしますと仰られても、どの程度なのかな?と甚だ疑問です。

余談ですが、以前1人だけ、当ブログの読者さんでもある助産師さんから、「ウチは院長の方針で母子異室ですが、母乳育児を推進しています。赤ちゃんが泣いたら一人ずつでもお母さんを授乳室に呼び出して、助産師が付きっきりで介助します。ミルクの補足は日にち×10ml/回なんかではなく、もっと少量です。」というお話を聞かせていただいたことがあります。
日本中必死に探せば、そういう病産院あるのでしょうが、それはかなり稀有な存在でしょう。
そこまでされるなら、その院長先生、何故いっそのこと、母子同室に切り替えられないのかな?と、不思議に感じました。

母子異室の病産院でご出産される方の不安を煽るつもりは毛頭ありませんが、何の根拠もなく、「おっぱいは自然に出て、赤ちゃんは勝手に飲んでくれるもの」と、楽観されているなら、それは大間違いです。
花畑妊婦から足を洗って、正しい知識を身につけて、今日から出来る限りの準備をしましょう!
産後の母乳育児に大変な時があっても、それを乗り越えて行けるしなやかさを身につけていくためにも。

そして、そういう病産院の多くは、母乳育児を推進していますと言いながら、毎日のようにケーキバイキングがあったり、退院日のランチがフレンチでワイン付きで、お部屋が有名デザイナーのデザインで・・・と、アメ二ティー重視なもんですから、結構人気があったりするのですね。(悲)

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