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2011年1月

2011年1月31日 (月)

乳房の循環不全とは?

乳房の循環不全って、聞いたことがありますか?
出産を終えると胎盤から分泌されていた「プロゲステロン」の抑制(魔法)が解けて、「プロラクチン」がドドーンと出てくるようになります。(魔法が解けるまで個人差はあり平均3日間はかかります。)
「おっぱい作るぞ~!」という号令が掛けられるのですね。
おっぱいは血液から作られることは、みなさんご存知だと思いますが、乳房内に血液が大量一気に流れ込んでくるのです。
しかし、生産されるおっぱいの量は、この段階ではまだまだちょっぴりなのですね。
でも、徐々に溜まってきます。
すると、乳房内圧が高まり、圧迫が強くなるので、乳腺組織に浮腫を来たすことになります。
ここからまたも、「鶏が先か?卵が先か?」になってしまいますが、この浮腫は乳房内の血管・リンパ管・乳管を圧迫します。
そうなると、おっぱいの通り道である乳管はさらに生産されたおっぱいは更に排出されなくなり、もっと浮腫が酷くなります。
ドンドン乳房内圧が高まり、「張るわ」「痛いわ」「出ないわ」の三重苦の状態が、乳房の循環不全なのですね。(乳房うっ積の酷いのが、)

これを起こさないようにするには、乳房がパンパンに張る前に、しっかりおっぱいが飲めているかをチェックして、効果的な頻回直母をすることです。
当たり前ですが、暴飲暴食は慎みます。
それと、過去記事にもあるように褥婦さんが叫び声をあげてしますような、ゴイゴイ系の超痛い乳房マッサージをしないこと大事です。
・・・要注意です。

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2011年1月30日 (日)

おっぱいの免疫は他のカタチの免疫の獲得を低下させる?

「おっぱいを飲んでいると、免疫が付きにくくなるのか?」みたいな都市伝説があるようですね。
先日初めて聞きました。
結論を先に言うと、真逆です。
おっぱいを長く飲んでいればいるほど、おっぱいは単に病気にかかりにくくする免疫を供給しているだけではなく、免疫発達を制御していることが分かってきています。

免疫制御って、なんだか難しそうな単語ですが・・・(汗)

例えば、予防接種。
ポリオ、破傷風、ジフテリアワクチンに対する抗体価を高めます。
母乳栄養の赤ちゃんは母乳を全く飲まなかった赤ちゃんと比較して、BCGワクチンに対する反応が高いという報告もあります。
凄いじゃありませんか!
簡単に言えば免疫の獲得が良好になるってことですね。
なので、安心しておっぱいをあげてくださいね♪

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2011年1月29日 (土)

指示通りにミルク補足すると、頻回直母が出来ない。(1ヶ月半)

<ご相談内容>
生後1ヶ月半の赤ちゃんがいる新米ママです。
産院は母乳育児支援が適当で、乳首が短く直母ができないまま退院しました。
退院後は乳頭保護器を使ったり搾乳をしたりして、何とか母乳を与えていました。
赤ちゃんがだんだん保護器を嫌がるようになり、里帰り先の実母も「もうミルクでいいんじゃない?」という考えだったため、生後1ヶ月で1週間ほど完全ミルクにしてしまいました。(母乳の分泌も悪くなり、搾乳もできなくなってきていました。)
里帰りから戻り、『最強母乳外来』を見て、やはり母乳をあげたいという気持ちが出てきました。
SOLANINさんに言われたように立て抱きや先ほぐしを頑張っていたら、5日程前から直母ができるようになりました!
有難うございます。
ところが昨日、39度の熱が出て、胸のしこりが痛かったので乳腺炎と思い、初めて助産院をたずねました。
そこで初めて哺乳量も測ってもらったのですが、両方で18gということでした。
助産院で見てもらう前から直母+ミルク80~100mlを1日6~7回行っていましたが、
体重測定で1ヶ月健診から体重増加が17.8g/日ということだったので、これからも毎回ミルクを100ml足すように言われました。
しかしミルクを100ml足すと頻回授乳からかけ離れてしまうのですが、どうしたらいいのでしょうか?
助産師からも4時間は空けすぎと言われたので、もっと頻回にしたいのですが体重増加が気になります。
SOLANINさんのご意見を伺えればと思います。
下に体重増加の状況を記載します。
出産時:3344g(40w3d)
生後6日目:3318g
生後13日目:3560g
生後35日目:4310g(母子手帳に日増体重28gと記載あり)
生後44日目:4470g

<SOLANINの回答>
ううむ。
母乳外来や助産院って、乳腺炎になった時に罹るトコロっていうイメージをお持ちの方は多いのでしょうが、おっぱいが上手くいかないままに退院されて、何とかしたいというお気持ちがあるのならば、やはり1日でも早く、母乳外来や助産院に助けを求められた方がいいのですよ。
特に出産された病産院で母乳育児に関するサポートを受けようにも、マンパワー欠如&ミルク推進系であれば、全く当てにできないですからね。

それでも相談者さんは独力で、退院後「保護器で吸わせる」「搾乳する」と努力をしておられたのですね。
でも、途中から赤ちゃんが保護器を嫌がり始めたのですね。
乳頭の刺激もいよいよ少なくなり、おっぱいの分泌が低下して、頼みの綱の搾乳も出来なくなり、「もうミルクでいいや。」という心境になられたのでしょうね。
そんな1回バキッと折れた気持ちを奮い立たせ、果敢に直母をしていこうと思いなおされたのは、敬服いたします。

しかし、過去記事にも何度も書いておりますように、1週間も直母も搾母もしなければ、おっぱいを作るホルモンである「プロラクチン」の血中濃度は妊娠前レベルに低下してしまいます。(早い話がシャットダウンさせてるようなものですからね。)
そこから復旧させるのは、生易しくは有りませんよ。
おっぱいの分泌は水道の蛇口を捻るのとは違いますからね。
しかも今回は乳腺炎になられたのですね。
どんなにおっぱいの分泌が多い方であっても、乳腺炎が良くなる迄は分泌の復旧は少しずつしていけばいい方です。
なので、先日測定された直母量が18gって凹んだかもしれないけれど、今はゼロじゃなくて良かった!と思ってください。

さて、ミルクの補足のし方と頻回直母の件ですが、4kg台の赤ちゃんに100ml/回っていえば、多過ぎます。
完ミの方ならば、少なめでしょうが・・・
そんな一気に多量のミルクを飲ませたら、そりゃあ眠りこけるでしょうね。
おっぱいがゼロではないけれど、体重増加がギリギリだから、ミルクの補足は5kgまでなら600ml/日くらいは必要かと思います。
要はあげ方なんです。
70~80ml/回×8回/日というように、少し1回量を少なくして補足してください。
そしたら、早めにおなかが空くなら、自分から催促してくれるようになります。
泣いたらおっぱいをあげて、そのあとミルク補足する場合は3時間よりも間隔を縮めないこと。
何故って充分に消化できないからね。
で、ミルクあげた後でもモノ欲しそうならすかさずおっぱいを吸わせます。
ミルク補足しない場合は30分毎に欲しがることも想定内ですから、ひたすらおっぱいを吸わせます。
保護器でしか吸いつけなかった頃と完ミにしていた1週間を相談者さんが本気で取り戻すつもりならば、その程度はこなさなければ、赤ちゃんに申し訳ないですよ。
ミルク補足の1回量を多くして直母回数を少なくしていては、いつまで経ってもおっぱいの分泌は復旧しませんからね。
これからは1週間毎くらいのペースで体重チェックしてもらってください。

基本的な考え方としては・・・
1週間毎の体重増加度が月齢相当で問題なければ、おっぱいの回数はそのままで、ミルク補足も変更なし。
体重増加度が月齢相当よりも少なければ、おっぱいの回数を増やすか、ミルクの1回量を増やすしかないけれど。
体重増加度が月齢相当よりも多ければ、おっぱいの回数はそのままで、ミルク減量は可能です。

焦らず、諦めず、じっくり取り組むしかないですから、1回気合入れてくださいませ。

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2011年1月28日 (金)

10ヶ月頃から片方のおっぱいを飲まなくなった。(1歳1ヶ月)

<ご連絡いただいたこと>
今 1歳1ヶ月ですが 10ヶ月頃から右のおっぱいを飲まなくなりました。
寝ぼけている時にあげたり、色々対策をしていましたが左を探します(^_^;)
右を飲むと、「あっ間違った!(◎o◎)」といった感じで左を飲み始めます。
「なんでかなぁ?」と思い、その頃 お風呂のときに何気なく右のおっぱいを搾って味見をしたのです。
そしたら甘じょっぱかったんです(^_^;)(スイカに塩をかけた感じです)
左は薄く甘い優しい味でした☆
もともと右はさし乳で左は張りやすい乳です。
食生活も暴飲暴食とかしないで結構気をつけていたつもりなんですが‥。
右も左も張ったりシコリがあったり痛かったり…トラブルはないのでなんでだろ(笑)って不思議です!
そして、今の右乳はその時よりもっとしょっぱいです”(ノ><)ノ
不思議だったので報告させてもらいました。

<SOLANINからのお返事>
射し乳か溜り乳か、どちらのおっぱいを好むかは、赤ちゃんにより異なります。
片方のおっぱいだけ飲まなくなった理由やきっかけかは、メッセージからだけでは何とも分からないけれど、飲まなくなった方のおっぱい(この場合右乳ですね)は、おっぱい工場操業停止に近付いていますから、分泌量も左乳よりも低下しているでしょうし、性状的にも何となく粘っこい感じになってきていると思います。
つまり、右乳房内のおっぱいが古くなってきているので、味が甘じょっぱい感じに変わってきたのですね。
おっぱいの味に左右差が出てきて、その左右差がお子さんの許容範囲を超えてきたので、右乳を飲んだら、「あっ間違った!(◎o◎)」的なリアクションになったのですね。
許容範囲を超えた味だから飲まないのか?・・・
飲まないから許容範囲を超えた味に変わったのか?・・・
何だか、「鶏が先か?卵が先か?」みたいな話ですが。(汗)

お子さんが喋られるようになれば、一度聞いてみてもいいかと思いますよ。
あと2年くらい先に話かもしれませんが、忘れずに聞いてみてくださいな。

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2011年1月27日 (木)

添い乳をさせてくれない。(10ヶ月)

<ご相談内容>
10ヶ月の我が子のことなのですが、夜中の授乳が寒くてつらくなってきたので、添い乳で乗り切ろうとしたら、寝ぼけてるくせにすぐひっくり返って、しまいにはお座りしちゃってさせてくれません(>_<)
これは仕方のないことなんでしょうか?
夜中も起きあがって授乳クッションつけてソファーで授乳しています(>_<)
(これだとおとなしく飲みます)
ちなみに添い乳は最近はずっとしてません。
夜中の授乳方法について何かアドバイスがありましたらよろしくお願いしますm(_ _)m

<SOLANINの回答>
添い乳というのは主に寝かしつけに効果的なポジショニングです。
不安感の強い赤ちゃんにはとても大きな安心感が得られます。
そして、赤ちゃんにとって、おっぱいのポジショニングというものは、習慣化というかスタンダード化していくものです。
いみじくも、ご相談の文中に記されている通り、「最近はずっとしていない」状態が続いていたから、(←仮に昔は毎日のようにしていたとしても)赤ちゃんはすっかり忘れてしまったのです。
現在では相談者さんの赤ちゃんにとって、おっぱいを飲む時のスタンダードなポジショニングは、お母さんがソファに座り、太腿の上にセットされたクッションの上にゴロンと横たわることなのです。
ですから、添い乳をしようとしても拒否されるのは「これはおっぱいを飲む時のポジショニングではないよ~。」という風に認証されている意思表示なのですね。

お母さんがこの先、夜間は添い乳をしていこうというお考えならば、ますは赤ちゃんの意識が清明な時、遊びの一環として、横たわったお母さんにハイハイで近付き、服をめくっておっぱいをパクリと咥えるというのを何回もやってみてください。
最初は咥えるだけで恐らく吸い付かないと思いますが、何度か試しているうちに、偶然でも吸いつけるようになられます。
その時、すかさず「上手にできたね。」と褒めてあげてください。
それを何度か繰り返して成功したら、「今日はネンネの前のおっぱいはお布団の中で飲もうね。」と、言い聞かせます。
先ずはお昼寝の時。
それが何度か繰り返して成功したら、次はその日の最後のおっぱいの時にチャレンジしてください。
このように、月齢が進んでからいつもとは違うポジショニングをマスターするのは、段階を踏んでいかなくてはならないので、結構大変なのですね。
なので、「そんなしちめんどくさいことは厭だわ。」と仰るのであれば、今後も現在のポジショニングは変更されない方が良いと思います。

反対に、3~4ヶ月くらいの頸が据わる時期までに、色々なポジショニングを授乳の度にローテーションしていると、赤ちゃんはどんなポジショニングも直ぐにマスターしていきます。(新生児期は赤ちゃんの体格や哺乳技術やお母さんの乳頭・乳房のコンディション等の理由で、一つのポジショニングしか出来ないこともありますが、赤ちゃんの成長に応じて別のポジショニングにチャレンジしていけば、大抵は徐々に出来るようになられます。)

そして、それを続けていると、月齢が進んでも「あ、こういうポジショニングもアリなんだよね。」と納得され、何処からでも吸いつける状態でいられるのです。

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今回の相談からは話がズレますが、これまで添い乳関連で寄せられたご相談では、
「冬は寒いから添い乳した方が温かくて好きだけど、夏は暑いからくっ付かれると嫌なので添い乳はさせたくないです。夏だけさせないいい方法は有りますか?」とか、「添い乳がラクだと聞いたからし続けてきたけど、習慣化したのでお父さんが寝かしつけられなくなり不便で困ります。どうしてくれるんですか?」といった、どう考えても赤ちゃんの気持ちを無視した、お母さんの身勝手なご都合主義としか思えないことを仰る方が居られました。
SOLANINは、トンでもなご相談の回答は拒否(=お返事スル―)させていただきますので、ご了承くださいね。

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2011年1月26日 (水)

産後3日間未分泌であっても・・・(6ヶ月)

<ご連絡いただいたこと>
私は、我が子が産まれてすぐ母乳が全く出ませんでした。
3日目にようやく1本開通しましたが、退院前日(生後5日)の哺乳量測定でまさかのプラマイ0という結果にガックリ。
(ちなみに妊娠中の乳頭ケアは、お腹が張ってしまい助産師さんの指示でやめていました。37週から再開しました。)
このままでは退院時で完母は無理そうだということで、慌てて哺乳瓶やミルクを主人に買いに行ってもらいました。
母乳推奨の病院だったので、昼間はもちろん夜中の授乳の際も助産師さんや看護師さんが介助してくれたのは幸いでした。
そんな状態で退院し、ミルクを足す量や、母乳をどれだけ飲めているかも分からず落ち込み、辿り着いたのが『最強母乳外来』でした。

産後は目を酷使してはいけないと聞いていましたが、赤ちゃんが寝たら記事を読み漁る毎日。
記事を読むにつれて母乳育児の素晴らしさを再認識し、頭のどこかにあった「完ミにしたらしんどくないんかな」という気持ちは消え去りました。
入院時と同じく頻回直母を諦めずに続け、2ヶ月に入った頃やっと完母になれました!!
完母になった直後は、夜になるとずっとおっぱいにぶら下がっている赤ちゃんを見た主人から、「混合にしたら?しんどくないの?」と言われましたが、『最強母乳外来』で勉強した知識を主人に話し、今では主人も赤ちゃんのことを「おっぱい星人」と呼んでいます。(笑)
そして私より主人の方が「母乳は栄養だけでなく精神安定剤にもなる!」と言っています。
主人にも言い聞かせた甲斐がありました。(笑)

一度だけ乳腺炎になりかけましたが、早めに出産した病院の母乳外来で対処してもらい、その後は順調におっぱいライフを楽しんでいます。

授乳時は涙が出るくらい幸せやし、脳内で幸せホルモンが沢山出てる気がします。(笑)
おっぱいをあげているからこそ味わえる幸せですよね。
6ヶ月になり今日から離乳食を開始し、もう母乳だけじゃなくなるんやな~と少し寂しい気もしますが、「おっぱいもういらんねん!」と言われるまであげたいと思います。

<SOLANINからのお返事>
産後3日間おっぱいが未分泌ということは、赤ちゃんはお母さんから持たせてもらったお弁当も水筒も完食してしまっていると考えられます。
また、産後5日目(退院前日)に哺乳量測定をして、直母量がゼロというのも、なにがしかの補足をせざるを得ない状況だったと言えます。

お母さんとしては切迫だったことあり、おっぱいのお手入れもままならず、完母で退院できることを夢見ていたのに、「このままでは無理ですよ。」と言われたも同然で、忸怩たる想いだったかとお察しします。
もちろん担当の助産師も、「焦ってもどうにもならない。」と頭では分かっていても、無力感に苛まれていたと思います。
特に母乳推奨の病産院であれば尚更です。

でも、退院時混合栄養だったから、その後もずっと混合栄養であるとは限りません。
決して「ああ、ミルクを減量することは、この先不可能なんだ。」と、諦めることは無いと思いますよ。
お母さんも助産師も。

退院後、何処でどのようなフォローを受けておられたのかはメッセージからは不明ですが、「おっぱいの分泌がどの程度アップしてきているのか?」「乳管に詰まりはないのか?」「果たして赤ちゃんは飲めてきているのか?」「前回受診日からの体重増加度はその月齢的に適正なのか?」「ミルクの補足は減量可能なのか?」「減量するとしたらどの程度なのか?」そして「おっぱいをあげたいというモチベーションの維持!!」・・・といったことは、やはり母乳育児支援のプロの手を借りることが必要です。
一気にミルクストップは難しいにしても、このお母さんのように少しずつ切り替えて行ける方は決して少なくないと思います。
このお母さんは2ヶ月間辛抱が必要でしたが、赤ちゃんにもお母さんにも無理のないペースで切り替えていくことが、事実出来たのです。
おっぱいが上手くいかないまま退院日を迎えることになったお母さんは、一人で悩まないでください。
その方に合った母乳育児支援を受けるには、「まず何処に罹ればいいのか?」を情報収集しましょう。
そして、目が疲れない範囲で、『最強母乳外来』の記事検索をされて、正しい知識と役立つ知恵を身につけてくださいね。
特にご自分のことを書いているとしか思えない記事については、画面保存やプリントアウトされ、読み返されることをお勧めします。
ご自分に必要なことで、実行可能なことはもちろん行動に移してください。
そして、旦那さんにも「おっぱいは○○なんだよ。」ということを教えてあげて、立派な母乳育児サポーターに仕立て上げるのも赤ちゃんのお母さんとしての腕の見せ所です。(笑)

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2011年1月25日 (火)

長期授乳は出っ歯になる?

 (注)最強母乳外来・フェニックスにて「長期授乳は出っ歯になる?(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください


以下、過去記事。

<ご相談内容>

先日、1歳半検診へ行って来ました。
歯科検診&歯科指導がありましたが、歯科衛生士さんに断乳をすすめられました。

理由は2つ。
1つは虫歯になるから。これはSOLANINさんのブログを読んで知識があったので軽くスルーしました。
もう1つの理由が「出っ歯になるから」とのことでした。

歯は動くので、乳首をくわえていると前歯が前に押され、次第に前に出てきてしまう、とのこと。
「ほら~見てください!お子さんの上の前歯2本、すでに微妙に前に出てきていますよ」とまで言われ…
(素人にはよくわかりませんでした。また、歯科医には指摘されていません。)
歯並びが悪くなると言われると、スルーできませんでした。
子どもの気持ちを尊重した自然な卒乳を考えていますが、このまま貫いてよいのか、動揺してしまいました。
長期授乳は出っ歯の原因になるのでしょうか?

(なお、歯科関係は全て読み、関連記事の“長期授乳と反対咬合”も、もちろんしっかり読みました。ただ、気になっているのは反対咬合ではないので質問させていただきますね。)

<SOLANINの回答>

ふむふむ。
過去記事は丹念に読んでいただいているようですし、確かに出っ歯(以下上顎前突と表記します。)との因果関係については過去に記事を書いていませんですね。
では、私が良く知っている歯科のドクターや衛生士さんから教えていただいたことを中心に説明したいと思います。、
1歳半健診で出会った歯科衛生士さんの指導に動揺されたのですね。
但し、上顎前突になるのは先天的な要因(骨格性)もありますよ。
確かにおっぱいを飲んでいれば、上顎乳中切歯(=上あごの真ん中の前歯)を舌で押しているようでもあるし、歯というものは動きますから、歯科衛生士さんの仰ることも分からなくはないです。
もちろん、浅く咥える哺乳瓶のゴムの乳首でより顕著であることは、言うまでもないかと思います。
しかし、おっぱいの場合は上顎乳中切歯を舌で押すというよりも、上顎自体を舌で押しますし、顎周囲の筋肉も哺乳瓶のゴムの乳首を使用した場合よりも強い力が必要ですから、却って上顎は綺麗なアーチが出来て、歯並びが良くなると言われています。
上顎前突の後天的な要因として挙げられるのは、長期(3歳から4歳以上)のおしゃぶり使用や指しゃぶりや重症の鼻炎が長期にわたり症状が改善せず、結果口呼吸ばかりとなったりということの方が大きいそうです。

百歩譲っても、おしゃぶりや指しゃぶりは、酷くなると1日中している習癖ですが、おっぱいの場合、いくら好きでしばしば欲しがるからと言っても、1日のうちの時間にしたら僅かではないかと思います。

どんなことでもそうですが、あまりなことを言われた時は「どうしよう?」ではなく、「本当だろうか?」と、冷静になることは必要ですよ。
特に今回は健診の場には歯科のドクターが居られたわけですよね?
であれば、歯科のドクターのお手が空くまでまで待たせていただき、上顎前突と長期授乳の相関性有無についてのコンサルを受けられたり、お子さんのお口の状態をもう一度診ていただき、「これって上顎前突なんですか?」と勇気を出してお尋ねしても良かったのではないかとも思います。
(個人的には1歳半の段階で、上顎前突を指摘できる状態って、相当凄いこと(?)になっているか、神業的な診断技術をお持ちでなければ、困難だと思いますが・・・)歯科領域の専門家の読者さんはどう思われますか?
ご意見いただけましたら幸いです。

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2011年1月24日 (月)

常識的に考えられないこと。

何人出産しても、何を食べても乳腺炎とは無縁のままでおっぱいライフを過ごせる母乳育児中のお母さんはどのくらいの割合で存在されると思いますか?
SOLANINの経験値では、そういうお母さんははやはりとても稀な存在です。
100人中2~3人居られるかどうかというトコロです。

かく言う私も、2人目迄はまさに何を食べても大丈夫なお母さんのひとりでしたが、油断し過ぎのため、3人目にして物の見事に墓穴を掘りました。
酷い乳腺炎になって痛い目をして、大反省した過去があります。
乳口が詰まった時の痛さも、頑張って飲ませているのになかなかしこりが取れなくて焦る気持ちも、このまま治らなかったらどうしよう?と冷や汗がダラダラと出る恐怖感も経験済みです。

私は基本的に授乳中のお母さんの食事指導で、常時なんでもかんでもストイックにしていきなさいとは申しません。(O式の先生から見れば、私の食事指導なんて緩すぎだとお叱りを受けるレベルです。)
けれども、前の週から乳口炎になり、明らかにおっぱいのコンディションが悪いことを助産師から指摘されていて、局部及び全身のケアについて具体的に指導を受けている・・・そんな状態のお母さんは・・・普通お餅は食べませんよね?

でも、居たんです。
おっぱいのコンディションが悪いのに、1日に23個もお餅を食べたお母さんが。
私はそれを聞いて何かの聞き間違いかと思いましたが、そうではありませんでした。
仮に小学校低学年のお子さんがが聞いたって、「それっておかしいよ。1日に23個も食べたら太るし、おなかが痛くなっちゃうよ。」と意見したくなるレベルです。
百歩譲って乳腺炎でも乳口炎でも無かったとしても・・・常識的に考えて、1日23個は無いでしょう?

一応、この方★病院でご出産されています。(汗)
★病院では退院指導の際、必ず「頻回且つ多量に食べないようにしてくださいね。」と、助産師が注意喚起する食べ物のひとつにお餅があります。
念のため退院指導で言った言わないにならないように、パンフレットをお渡しして、☆印を付けてあります。
退院指導以外でも、例えば訪室した際にベッドテーブルに注意喚起する食べ物が置いてあれば、もちろん言います。
2週間健診でもお母さんの産後検診でも、口頭で説明します。
産後は記憶力が低下しているのかな?というお母さんもチラホラ居られますが、最低限知っておいて頂かないとお母さんが困られることなので、このようにして複数回説明しています。
なのに、お餅を1日で23個食べちゃったこのお母さん、言うに事欠いて「お餅がおっぱいに良くないって全然知りませんでした。」とのたまいました。
私としては、「よくもまぁ、いけしゃあしゃあと、そんな見え透いた嘘が言えたもんだ。」と、呆れてモノも言えませんでした。

無知を通り越して嘘をついてまで、ご自分のやらかしたことを正当化する方に、おっぱいケアをするのは心情的に御免蒙るでございます。

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2011年1月23日 (日)

白斑を針で突くのは止めようではありませんか!

他院出産のお母さんが★病院の母乳外来に初受診されました。
一応終日母子同室で、母乳育児推進派の病院ということで認知されている病院です。
母乳外来もあるそうなのですが、あまり機能していないようで、おっぱいケアはお近くのO式の助産院でしてもらわれていたとのことです。

この方は、ほぼ完母なのですが、上の2人のお子さんはミルク寄りの混合を2ヶ月くらいした後、本人曰く何の拘りもなく完ミに切り替えられたとか。
しかし、今回の赤ちゃんが最後ということで、おっぱいを頑張ってみようかなと思ったそうです。

ところが昨年暮れ、初の白斑形成でO式でお世話になった時、最初に受けたケアが、白斑部の穿刺だったそうです。
すぐに開通し、嬉しくてホクホクしながら帰宅されたそうです。
料金は高かったけど、効果があったから文句なかったと。
しかし、案の定、3日後に白斑再形成。(涙)
痛くて堪らず、再受診されて同じく穿刺されたそうです。
その時もそんなに時間はかからずに開通したそうです。
ホッとしたのも束の間、その3日後に白斑再々形成。(泣)
そうこうしているうちに、左だけだった筈なのに右にも白斑出現。(恐)
意を決して再々受診されたものの、手技が痛くて涙が出るのを必死に堪えたそうです。
この時は穿刺はしなかったものの、手技も時間がかかったとか。
O式なのでもちろん厳格な食事指導は受けておられます。
手技を受けられるベッドの上の天井には張り紙がしてあるスタイルは、多くのO式の母乳育児相談室と同様です。
なのに、またも1週間の経たないのに、白斑再々々形成。(号泣)
止むを得ず手技を受けに行ったものの、「今回は左側は硬結ができているから、治るのに長くかかるわよ。」と言われたそうです。
手技を受けられ、白斑部からおっぱいが出るようにはしてくださったものの、あまりの痛みに悶絶したとか。
お食事も頑張っているのに、何でこんなに短期間に何度も白斑が出来てしまうのか?
しかも、痛くない筈のO式の手技を受けているにも拘わらず、痛みのあまり、おっぱい続けていくのにココロが折れそうになり、お友達に相談したところ、「だったら★病院の母乳外来に行けば?あそこはあまり痛いとかそういうの聞かないし。」と言われたので、藁にもすがる思いで初受診されたそうです。

白斑治療には様々な考え方があるかと思いますが、私は局所の治療と全身のケアが必要だと考えています。
初回の白斑を穿刺すれば、お手軽に劇的に開通するのは私だって知っています。
しかしながら、穿刺は両刃の剣でもあります。
それをすることで、一病息災で終わるのは運が良い時だけだと、私は経験的に知っています。
大抵は3日~7日くらいの間に再形成するのは、ある意味当然の成り行きです。
それを言わずして穿刺することは、助産師としてどうなのか?
お母さんに直ぐに再発が予測されることを説明して、お母さんが納得され、「それでもいいからやってくれ。」と言われても、安易にするのは避けるべきではないでしょうか?
僅か3週間かそこいらで、白斑が5つも6つも繰り返す穿刺って良い処置だとは思えないです。
しかも、痛くないのがウリのO式で、手技を受け、おっぱいを続けるのにココロが折れそうなくらい痛いなんて・・・普通は有り得ないことです。
恐らく穿刺をされたセンセイは、私なんかとは比較にならないくらい遥かに経験豊富で、助産師会の要職を任されておられるような大物だと思うのですが・・・
そういう大先輩のされたことに異を唱えたり、弓を引くようなことはしたくないのですが、どうしても納得できないので、記事化しました。
僭越ながら全国の助産師諸姉のみなさま、白斑の穿刺は止めようではありませんか!!

 

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2011年1月22日 (土)

母親が新生児を殺めるのを防ぎたい。

マタニティーブルーは多くの褥婦さんが程度の差はあれ経験するものですが、大抵は2週間以内に収束します。
ただ、うつの既往歴のある方や、産後の生活にサポートが得られにくく、孤立化すると、産後うつに移行することもあります。
赤ちゃんが泣きやまない、おっぱいを飲まない、おっぱいが足りない、眠らない等が重なると、どうしていいか分からなくなってしまったり、無力感や絶望感に襲われたり、赤ちゃんと二人で過ごすことが耐え難い苦痛になったり、抱っこしてあやすことも出来なくなることさえあります。

周囲にSOSを発信することが出来れば、なにがしかの対応が出来るのでしょうが、
そうでないと先日の横浜市の41歳の女性(初産)のように、冷水を張った浴槽に生後12日目の新生児を抱っこして入り、心中するつもりだったが、結果的に溺死させるというような痛ましい事件が発生することもあるのです。
「母乳の出が悪かったことを苦にしていた。」とか「哺乳瓶の洗い方が分からなかった。」とかイマイチ情報が錯綜している感じがしますが、不妊治療を受けていたそうですから、妊娠出産でいっぱいいっぱいで、産後の生活やおっぱいのことなんて想定外だったのかもしれませんね。(涙)
(そう言えば、昨年5月には川崎市で33歳の女性(恐らく初産)がショッピングセンターの女子トイレで生後9日目の新生児の首を手で絞死させたという事件もありましたよね。)
多くのお母さんがおっぱいが上手くいけば、子育てに自信が付いて、頑張っていけるという事実の積み重ねを知っているだけに、もしかして退院後の母乳育児支援が機能していれば、こんなことにはならなかったのかと、胸が苦しくなります。

個人情報の保護重視のため、病産院が保健所や保健センターへの情報提供をすることは、本人の同意なしでは進まないのが現状です。
しかし、既往歴や入院中の様子から、退院後孤立化したら、新生児の生命の危険が察知されるのであれば、無条件で情報提供出来るようにはならないのか、お節介かも知れないけれど、見守ったり育児サポートのための介入が出来ないのかと、悔しく悲しくなります。

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2011年1月21日 (金)

当ブログとの出会いが、子育ての姿勢に良い変化をもたらす?!

<ご連絡いただいたこと>
先日こちらのブログを発見しました。
毎日20ページずつくらい過去のページを読んでいます。
私は現在8か月の赤ちゃんの母です。
最初は母乳育児にそこまで積極的ではなくて、私の母がミルク育児だったことから、私もミルクで・・と思っていました。
しかし、産後は母乳が大量に出るし、まぁ楽だし、そういうことで完全母乳で育児をしているといった感じでした。
『最強母乳外来』を拝見して、おっぱいってなんて大事なんだろう!ってすごく思いました。
そのことに気付けてよかったです。
今まで、食事には大して気を付けたこともないし、それなのに乳腺炎にもなったことないし、それは当たり前のことだと思っていました。
が、ほんとはすごく幸せなことなんですね!!
我が子はは2776gで産まれましたが、おっぱいでスクスク育ち、8か月と10日で10kg弱あるビッグベビーになりました。
『最強母乳外来』を読むと、元気が湧いてきます。
毎日の子育てがすごく励みになるし、なにより勉強になります!
何と言うか、我が子が今まで以上に愛しくなりました。
私は『最強母乳外来』に出会えてよかったです。
ありがとうございます。

<SOLANINのお返事>
『最強母乳外来』に辿り着いたきっかけは、ちょっとした検索でヒットしたとか、お母さん向けの他サイトで紹介されていたからという方は、最近かなり多いと思います。
お忙しい育児の傍ら、毎日20ページも過去記事を読んでくださるのは、大変ありがたいことで、筆者として感謝します。(きっと、このお母さんと同様、膨大な量の過去記事を地道に読んでくださっているお母さんは少なくないと思います。)

さて、まだまだミルク育児が推奨されるような世情の中で、現在母乳育児をしておられるお母さん達の殆どは、「私は私のおっぱいで赤ちゃんを育てたい!」と強く意識された方で、妊娠中から出来る限りのケアをしてこられ、母乳育児推進病産院で助産師のサポートを受けながら、自律授乳が出来るようになられる・・・のだと思います。
しかし、今回メッセージをくださったお母さんは、図らずも大変良く出る詰まりにくいおっぱいであり、赤ちゃんの飲み方がとても上手だった(=要するにラッキーな条件が重なっていた)ので、自然に母乳育児を続けておられる稀有な方のですね。

自然体で順風満帆な母乳育児をなさっておられるお母さんには当ブログを読んでいただくことは意味が無いでしょうか?
SOLANINは決してそうは思いません。
寧ろ、当ブログに辿り着かれたことは意義深いことだと思います。
メッセージで仰っているように、「おっぱいで育てることは、当たり前であるもののとても大事なことである。」ことに気が付いてもらえたことは、おっぱいや毎日の子育てをしていく姿勢に良い方向に変化をもたらすと思うからです。

先日、私は日本母乳の会の事務局を担当されている永山美千子さんとお話しする機会がありました。
そのなかで、感銘を受けたのは、「人は良いことだから・・・では変化しない。変化するにはとても大きなエネルギーが必要だから。なので、人は物凄く困った時か、そうでなければ大きな感動をした時でないと変化しない。」と仰いました。
文面から察するに、おっぱいや毎日の子育てをしていく姿勢に良い方向に変化が出てきそうな勢いを感じます。
お母さんが今まで以上に、我が子を愛おしいと思う気持ちになれるって素敵です。
そんな変化のお手伝いが出来ることは、SOLANINとしても大変嬉しいです。

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2011年1月20日 (木)

1歳1ヶ月で自然卒乳後のおっぱいのケアは?(1歳3ヶ月)

<ご相談内容>

1歳1ヶ月で自然卒乳となりました。
夜中頻繁に起きる為辛かったけど1歳半までは頑張ると思った矢先に卒乳で寂しいやらありがたいやらでした。

その頃には夜寝る為に授乳するだけで母乳の分泌量は減っていましたが、アフターケアとして1週間後、2週間後、1ヶ月後に搾りました。
1ヵ月後にはほとんど出ず、しこりもありませんでした。
それから2ヶ月経ちますが、時々左のおっぱいだけぴりっと痛みが走ることがあります。
詰まったような感覚です。
しかし、目立つようなしこりは見当たりません。
おっぱいを押さえると痛いですが、トラブルではなくても押さえれば痛いんじゃないかという痛みです。
搾ってみましたが、少し出るくらいです。
先ほどお風呂で搾ったら2滴落ちました。
ここですごく気になるのですが、搾って出たものが黄色くしょっぱいどろっとしたものなのです。
次に妊娠して授乳するときに詰まる合図なのでしょうか?
そうであったら、今から何が出来ますでしょうか?
これが普通なのか?
問題があるのか?
問題がある場合どうすればいいのか?
教えていただけるとありがたいです。

<SOLANINの回答>
相談者さんは、おっぱいが足りないのではないかと悩みながらのスタートでしたね。
でも、途中から軌道に乗ってきましたね。
全体を通して見れば、おっぱいは充分に出ておられたと思いますよ。
でなければ、あんなに育つことは無いですから・・・(笑)

さて、授乳回数は減っていたものの、1歳のお誕生日を迎えられてほどなくして自然卒乳をされたのですね。
アフターケアもきちんとされているようですね。
これは助産師の手を借りてされたケアですか?
それともセルフですか?
セルフであっても助産師にどのようにしたらいいのか、教えてもらった上でのケアならば問題ないです。

充分おっぱいが出ていた場合、きちんと1ヶ月迄アフターケアをしていても、時としておっぱいが僅かに分泌することがあります。
黄色くて、しょっぱくて、どろっとしているのは、おっぱい製造工場が操業中止してきていることの証なのですよ。(古くなったおっぱいが少しばかり残っていますよというサインなのですよ。)
なので、これは異常所見ではありません。
次回の出産後に詰まる合い図でもありません。
次回スムーズなスタートをお望みならば、動物性脂肪を多く含むものや、お肉やお餅や揚げ物や甘いお菓子等は控えめにしてください。
ゆっくりよく噛んで食べる習慣を身につけてくださいね。

痛みも自制内で熱発も硬結も無いようだから、おっぱいはそのままでもいいかなという気もしますが、気になるようでしたら、O式をはじめ、おっぱいケアに定評ある助産師にケアしてもらってくださいね。
私も3人目の時は3ヶ月後と半年後にも、アフターケアを受けました。
自分でやっても何も出ないのに、助産師にマッサージしてもらったら、白いタオルが黄色くなっていたことを憶えています。
しこりも無くて、特に気になることもなかったけれど、行ってみるもんだな~と思いました。
肩が凝っていたのに、乳房マッサージ後はすっきりして軽かったです。

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2011年1月19日 (水)

上の子のおっぱい返りが心配!

<ご連絡いただいたこと>

2歳3ヶ月の上の子は完母でした。
二人目を出産し、おっぱいには問題ないのですが、上の子の赤ちゃん返りというかおっぱい返りがとても心配です。
っていうか、おっぱい頂戴状態に戻らないか必死です。

<SOLANINの回答>

程度の差はあれ、上の子さん(特に第一子)が赤ちゃん返りになるのは、ある意味致し方ないことです。
何処に居ても生まれてこのかた王子・王女とちやほやされてきたのです。
そこに現れしは、無垢な新生児。
久々の赤ちゃんに周囲の大人たちはテンションが上がります。
泣いても可愛い声にしか聞こえないし、抱っこしても軽いし、周囲の大人たちの視線は新生児に行くのは、自然の摂理。
だから、面白くないんです。
注目を浴びるためには、どんなことだってします。
お父さんやお母さんの気持ちを試そうとします。

中でも、かつて断乳を余儀なくされた上の子さんの場合、赤ちゃんがおっぱいを飲んでいるのを目にしたら、おっぱいが恋しくなってしまいます。
おっぱいを飲んでいる赤ちゃんが羨ましくなるのです。
じっと見ている子。
擦り寄ってくる子。
頂戴と言う子。

お母さんやお父さんをはじめ、周囲の大人たちは、上の子さんがおっぱいを再び飲むことは、それこそ退行現象のように思えるかもしれません。
一般的に退行現象は悪いことのように扱われます。
けれども、私は上の子さんに退行現象が見られても、悪いことだとはどうしても思えません。
上の子さんと言っても、平均すれば2~3歳ってトコロではありませんか?
2~3歳の子どもの心理状態は、成人と同一ではありません。
赤ちゃんに優しいお兄ちゃん・お姉ちゃんになるために必要な葛藤の時間というか通過儀礼のようなものだと考えます。

もちろん、お母さんにしてみたら、久しぶりの赤ちゃんは嬉しいものの、昼夜逆転などで体力的にしんどくなると、気持ちに余裕が無くなることでしょう。
そんな時、上の子さんに甘えられるのだけでもイラっとしてしまいそうだから、おっぱいなんて
トンでもないって思っちゃうのかもしれませんけどね。

でもね、上の子さんの不安や嫉妬は、お母さんに赤ちゃんと同じことをしてもらうだけで、スーッと無くなるのです。(もちろん、不安や嫉妬はモグラ叩きのように、次々に浮かんできますが・・・)
妊娠中もおっぱいを続けていたお子さんでない限り、ブランクがあれば、赤ちゃんのように上手におっぱいには飲みつけません。(稀に何回かチャレンジしていくうちに思い出すこともありますが・・・)
どうしてもお母さん自身が、上の子さんにおっぱいを飲ませてあげることが嫌で嫌で堪らないならば、言い聞かせをしてお引き取り願うしかないかもしれません。
そうではなくて、ただ単に義父母が口煩いからとか、他人の目を気にしてという理由からならば、どうか上の子さんの気持ちを受け止めてあげて下さいな。
そして、おっぱいをあげる時は「○○ちゃんは赤ちゃんの時は▲▲だったんだよ。」と思い出を語りかけてあげてくださいね。
お母さんから大切にされていると思えたら、上の子さんは自ずと赤ちゃんに優しくなってくれますよ。(逆にお母さんから拒まれてばかりだと、気持ちが追いつめられるから、自分よりも弱い存在の赤ちゃんに意地悪をしてしまいがちになりますよ。)

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2011年1月18日 (火)

相手の気持ちを考えて言葉を選ばねば!

SOLANINの主なお仕事は★病院の母乳外来です。
大抵の正常新生児のお母さんは、完母で退院されます。
赤ちゃんの体重増加が不振でミルク補足を若干でもしなくてはならない状態で退院日を迎える方は平均して月に1人居られるかどうかです。

そういう赤ちゃんは生後4日目になっても体重がダダ下がりで、最低体重減少率も11〜13%と大幅です。(例えば出生時3000gだったら、2670〜2610gにまで減ってしまっているということです。おしっこは碌に出てくれないし、肌もカサカサで、グズグズ泣いてばかりで、明らかにおっぱいが飲めていないということです。)
なので、どうしても止むを得ずのミルク補足なのですね。

★病院では新生児の体重測定は午前9時〜11時の間に行います。
体重はカルテにもお母さんが記入される授乳表にも記載します。
赤ちゃんの体重が一向に増えないと、どのお母さんでも心配されます。
私がたまに休日勤務等で、体重がダダ下がりの新生児のお母さんにお話しする際は、「赤ちゃんは生まれる前にお母さんに持たせて貰った水筒とお弁当があるのですけど、今朝で完食しちゃったみたいです。ここからは自力で頑張っていく時期なので、念のためしっかり飲めているかどうかということと、おっぱいの出口が詰まっていないか診させてくださいね。状況によってはおっぱいを飲む時にお手伝いさせていただいたり、詰まりを取るマッサージをさせていただきますね。」という風に、わりかしやんわりとした物言いを心掛けています。
おっぱいの分泌はお母さんにはとてもナイーブな問題なので、一切話しません。

実は、この間2週間健診で出会ったOさんの赤ちゃんは、まさに月に1人居られるかどうかの退院日までミルク補足が必要な正常新生児でした。
(補足量は20ml×4回/日と、決して大量ではありませんでしたが。)
Oさんとお話しして直ぐに気が付いたのですが、Oさんはおっぱいに対する自己評価が異様に低く、殆ど卑屈と言ってもいいくらいでした。
しかも、他人と比べてばかり。
なんかヘンだなぁ、どうしてこんなに卑屈なんだろう?と思いながら会話が続き・・・
あっ、コレだっ!とピンと来たのは、産後4日目に某助産師から「今朝はどの赤ちゃんもおっぱいがしっかり飲めて体重がグングン増えているのに、Oさんの赤ちゃんだけが、ガクンと減ってたんですよ。Oさんの赤ちゃんだけ要注意です。」と言われたと仰った瞬間でした。
同じ日や次の日にに出産された経産婦さん達のおっぱいの分泌がすこぶる良好なため、只でさえおっぱいの出方に不安があるのに、そういう物言いをされて目の前が真っ暗になったそうです。

うわぁ〜、デリカシー無さ過ぎ。
こんな物言いをする助産師が★病院に居たなんて、めっちゃショックです。
確かに体重がガクンと減ったのが事実でも、「Oさんの赤ちゃんだけ。」は余計です。
そもそもおっぱいは誰かと比較しても意味が無いものですからね。
ましてOさんは初産婦で、微弱陣痛のため分娩所要時間も34時間で、出血量も700g台と出血多量だし、おしもも痛い状態でした。
対する経産婦さん達は、上のお子さんの時も★病院でご出産&完母で、分娩所要時間も4時間未満と安産で、出血量も100g台と少なかったし、裂傷も切開も無い状態でした。
百歩譲ってどうしても比較したいなら、条件的に不利なOさんにハンデあげないと不公平になってしまいます。
新生児の体重がダダ下がりするには何か理由がある筈。
その理由が何かを探り、見極め、どう対処するかを考えるのが助産師の役割。

私自身、お母さんにキツいことを言うこともありますが、それはいつまで経っても赤ちゃんのことはさて置きで、自分優先ばかり主張されるお母さんに対してです。
不安を抱え一生懸命やっていても、中々上手くいかないお母さんに、ダメージを与えるようなことだけは言うまいと自戒しています。

さて、いつ・どのタイミングで、注意しておこうかしら?
どう言えば、デリカシー無さ過ぎ発言したことに気が付いてくれるかな?

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2011年1月17日 (月)

寝入り端にお母さんの指を噛みたがる。(6ヶ月)

<ご相談内容>
とくに寝る前なんですが、執拗に私の指を噛みたがります。
トントンしようとしても手を持っていかれて噛みます。
おっぱいが欲しいのかと添い乳しようとしますが吸わずにやっぱり指です。
めちゃくちゃ唸りながら噛んでます。
手は洗ってるものの、やっぱり指は汚いと思うし、今はいいですが歯がはえたら…(歯がはえる前なのかな?と思ったのですがだいぶ前からやってるけど、一向に生える兆しが無いです。)
なにか噛みたいのならおしゃぶりがいいのかな?と思うのですが、おしゃぶりはよくないですもんね…
何のサインなのでしょう?
寝る前の儀式なのかと思っても、指噛みをしだしたら興奮して余計寝ないし…噛ませてあげた方がいいのか悪いのか?
ちなみにおっぱいはほぼ噛まれません。
・・・って母乳関係の質問ではないですよねf^_^;
ダメだったらスルーしてくださいm(__)m

<SOLANINの回答>
ううむ。
確かに母乳関係ではないのですが、個人的な病状や発達に関する相談(本来これは主治医に診ていただき、説明を受けるべきことで、私が相談に乗るのはお門違いですからね。)とかではないので、どうにか考えてみましょう。
しかし、難しい相談です。
お母さんの指を眠る前に噛みたがるのですね。
ということは、興奮気味でも入眠儀式の一種かと思われます。
おっぱいはほぼ噛まないでいてくれるのっですから、一番大事なトコロは、押さえておられるわけですが、夜毎これでは大変ですね。(困)
歯が生えたらもっと痛いだろうし、流血事件が起きるかもしれません。(痛)
おしゃぶりは過去記事にも理由付きで書いておりますように、使ってほしくないのですが、歯固めならば、試してもらっても大丈夫です。
でも、それで納得されればいいですが、過大な期待はしない方がいいと思います。

であれば、どうしたらいいのか?
お母さんの指を噛むのを止めるように言い聞かせをすること(「ネンネするのにお母さんの指を噛みたいのは分かるけど、お母さんは痛いのは嫌なの。」くらいは言ってください。)ももちろんですが、癖ですから、一朝一夕には難しいでしょうね。
なにせ眠りたいのは本能なのですが、赤ちゃんは一人では上手く眠れないから何かしたくなるのですね。
ですから、噛むことは決して眠りに繋がらないということを認知してもらうしかないですね。
つまり、噛むと嫌な感じがするように仕向けることです。
口に入れても噛めない状態にすればいいのです。
単純なことです。
お母さんの手を引っ張り、指をお口に入れ、歯茎で噛もうとしたらすかさず、思い切ってもっと奥に突っ込むのです。
そうしたら、ウェッと嘔吐反射が発現しますから、お口を空けて、指を外さすにはいられない状態になります。(吐き戻しの寸止めでお願いします。)
そうです。
3ヶ月くらいの頃、赤ちゃんってやたらと自分の拳骨を舐めまくっていた時期がありましたでしょう?
あの頃、拳をお口に突っ込み過ぎて、ウェッとなっていませんでしたか?
あれをお母さんの指でやってみるのです。

で、ウェッとなった瞬間に「あ~、やっぱり噛もうとしたらウェッってなっちゃうね。何回やってもなっちゃうねぇ。ダメだねぇ、こりゃあ。」と赤ちゃんに呟いてください。
この繰り返しです。
「お母さんの指を噛んだら眠れる!」という風に赤ちゃんに入力された情報を、「お母さんの指を噛んだらウェッとえづいてしまうから、やってられない!」という風に情報を書き換えるのです。

お母さんの指に辛子を塗ったり、絆創膏を貼る方法を勧める方も居られますが、そういうのは赤ちゃんも「お母さんにしてやられた感」が拭えないことが多いですね。
でも、指を突っ込むのは、自分が噛んだからなったことで、指そのものの味や感触は変わりませんし、指の押しこみ加減迄は意識しないと思いますので、「お母さんにしてやられた感」が希薄なのですね。
なので、まずは指の押しこみ作戦を噛み癖が付いた期間くらいは実践されては如何でしょうか?
お母さんの指を噛むという癖を止めてもらうには、その入眠儀式をすると、却って困った状況になるという風に持って行き、自ら変えるしかないと認識してもらうしかないのです。(そもそも、誰かのカラダの一部を噛むという癖は、相手に苦痛を与えることですから、出来るだけ早く止めてもらいたい部類の行為だと思います。)
トントンしたり、抱っこでユラユラしたりの次善の策で入眠儀式をするよう手を打ってくれる可能性大です。
まずは試してみましょう!

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2011年1月16日 (日)

離乳食をあげるタイミングは?(6ヶ月)

<ご相談内容>
いつもお世話になります。
六ヶ月の赤ちゃんを完母で育てています。
我が子はキョロちゃんです。
なので、おっぱいの量的確保のために日々寝込みを襲ってます。
最近離乳食を開始しましたが、あげるタイミングに悩んでいます。
お腹空いた時=眠いのでその時は離乳食どころじゃないのでおっぱいになります。
朝寝から起きてしばらくしてからあげるようにしていますが、大してお腹が空いてないのかイマイチです。
朝寝の時はおっぱいはやめた方がいいのかな~と悩み中です。

<SOLANINの回答>
過去記事にも書いておりますが、離乳食を始めるにあたり、それまでに毎日のようにお食事見学会は開催されていましたよね?
何となくの印象でも一応でもいいですが、赤ちゃんが食べ物や食べるという行為にに興味を持ったうえで始められていますよね?

これも過去記事にわんさか書いておりますが、一般的におっぱい星人の離乳食は量的に小食で、進みもゆっくりな傾向が強いです。
6ヶ月と言えば、まだ離乳食はスタートしたばかりではないですか?(ですよね?)
栄養摂取に於いても明らかにおっぱい>離乳食の段階です。
相談者さんのご尽力でしっかりおっぱいが飲めているようですから、「ひ●こ●ら●」や「べ○モ」に書いてある目安量を食べなくても、気に病むことは無いと思いますよ。

冷静に考えれば分かることなのですが、おなかが空いている時期に離乳食をあげるようにという保健指導が大手を振っているのが現状ですが、おなかが空いている赤ちゃんで機嫌のいい子って居られますかね?(居られませんよね?)
こういう現実離れした(というか、実現困難な)保健指導を以前からSOLANINは画餅(=絵に描いた餅…食べられない≒使えない)と記事に書いておりますが、ご存知ないですか?

赤ちゃんの口腔機能や消化機能が発達し、食べ物の味や食感が好きになったり、食べたいという意欲が醸成されれば、やがて頼まなくても食べるようになります。

例えば、赤ちゃんって朝寝して寝覚めにおっぱい飲んで、30分~小1時間後なら、大抵ご機嫌もまずまずでしょう?
そんな時に離乳食を食べさせてあげたら如何でしょうか?

沢山食べてほしいのは、どのお母さんも山々でしょうが、赤ちゃんのうちは嫌がらずに1匙でも2匙でも食べてくれたら上出来です。
大いに褒め称えてくだされば、それで充分です。

あげるタイミングが悪いから食べないのではありませんよ。

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2011年1月15日 (土)

完母の赤ちゃんのお薬の飲ませ方。

<ご相談内容>
現在、6ヶ月になる赤ちゃんを完母で育てています。
最近、娘が初風邪をひき、鼻水が詰まってこぶたちゃんになっただけでなく、咳も眠れないほど酷く、すぐに病院へ連れていきました。
粉薬を3種類出され、うちひとつに抗生物質がありました。
薬剤師さん曰く、この薬は大変苦いので、少量の水で練って上顎にすり付け、すぐに水などで流し込むとよいとのこと。
しかし、完母の我が子(まだ離乳食は始めていません)は、哺乳瓶やスパウト付きのマグを全力で拒否するおっぱい星人で、水は飲んでくれず…。
ここでおっぱいを出せば、間違いなく哺乳ストライキになると思ったので、スポイトで水を含ませたらギャン泣きでむせて、よけい咳こんでしまいました(涙)

今は、言い聞かせをしっかりしながら、少しずつスポイトで水を流し込み、飲めたら誉めまくっていますが、ほとんど口から出してしまいます…。
何かよい方法をご存知でしたら是非ご教示くださいませ。

<SOLANINの回答>
まずはじめに申し上げたいのは、薬剤師さんの仰ることは、実は大変理に叶っているということです。
上顎は舌とは異なり、味雷(みらい)という味のセンサーがありません。
なので、苦味は赤ちゃんは上顎に擦り付けだ段階では、感じてはいないのです。
問題はその後です。
飲み込むときに苦味を感じてしまうわけですが、それを最短時間で遂行するには、おっぱいを飲ませることが効果的なのです。

ここで「あれ?だって、ミルクを飲む赤ちゃんは、お薬はミルクには絶対混ぜないでね!と厳命されるのに、矛盾していないか?」って思うお母さんは多いと思います。
でも、違うのですね。
どう違うのかと申し上げますと、ミルクに混ぜ込むと、赤ちゃんは最初から最後まで、お薬の混じった苦い味のミルクを飲み続けなくてはなりません。
当然途中で飲まなくなるでしょうから、指示されたお薬を量的に飲みきれなくなってしまいます。
ミルク自体が嫌いになって、万一全く飲んでくれなくなったら、混合栄養や完ミの赤ちゃんはには、死活問題です。
これは自明の理ですね。

でも、おっぱいだったら、最初に、「お薬は苦いけど、しんどいのが治るから、頑張って飲み込もうね。お薬は吐き出したらいけないよ。でもね、直ぐにおっぱいをあげるから、そのおっぱいで飲み込んだら、後はいつも通り、美味しいおっぱいになるからね。」と言い聞かせておくのです。

つまり、喩えて言えば、みなさん小学生の頃、給食で苦手なモノが出された時、どのように対処してましたか?
時間をかけて、よく噛んで食べましたか?
違いますよね。
苦手なモノの味が口中に拡がると、それだけで嘔気が誘発されますものね。
なので、、苦手なモノを口に放り込んだら、すかさずお茶や牛乳を含み、モタモタせずに、一気に流し込みませんでしたか?

その理屈なのです。
確かに赤ちゃんは一瞬ウェッとなるかもしれません。
でも、言い聞かせをしっかりすれば、赤ちゃんは分かってくれますから、おっぱいの味で中和されて、飲み込めるのです。
哺乳ストライキになることも、まずありません。(全く言い聞かせをしなかった場合、哺乳ストライキになってしまったという方の話は伝聞したことがありますが・・・)

また、お薬は食後に内服と書いてあることが多いのですが、どう考えても満腹状態の赤ちゃんにお薬を飲ませるのは至難の業です。
ここは臨機応変に、空腹時である食前に内服させます。
つまり、内服と同時に速攻でおっぱいをあげるので、赤ちゃんの胃が荒れるのでは?という懸念を限りなくゼロに近付けるのです。
もちろん上手く出来たら褒めちぎってくださいね♪

恐らく幼児期以降になれば、お薬は食後でお水かお白湯で内服出来るようになるのでしょうが、赤ちゃんの上顎に練ったお薬を擦り付けてからお水を飲ませたら、却って苦味が口中に拡がるので、今は出来なくても仕方がないのです。
お薬をしっかり内服出来て、回復の助けになるといいですね。

早く良くなりますように♪

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2011年1月14日 (金)

水中毒って聞いたことがありますか?

お水(お白湯)を水分補給として、一度に大量に飲むと、血中ナトリウム濃度が薄まり、吐気・頭痛・全身倦怠感・意識レベルの低下・低体温・浮腫み・痙攣等の症状を引き起こすことがあるのです。
これを一般的に水中毒と言います。(低ナトリウム血症)

例えば赤ちゃんが感染性胃腸炎になると、ハンパなく嘔吐や下痢を繰り返すので、脱水が心配になってきます。
高熱が続く病気に罹って汗をブルブルに掻いていると、おっぱいやミルクだけで水分補給が間に合うのかと不安に駆られるお母さんもいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、そんな場合でも基本的におっぱい星人はおっぱいが飲めてさえいれば、おっぱい以外の水分補給は要らないです。(しっかりと飲めていれば、おしっこが出なくなるということはます無いです。)
ただ、ミルク育児中の赤ちゃんは、ミルクの授乳間隔を3時間以内に詰め詰めにするわけにはいきませんから、イオン飲料で水分補給を図ることが必要になってくるかもしれません。

そこまで極端な状態でなくても、空気が乾燥しているとか、ちょっと暑いからとかくらいの理由で、「ゼロカロリーのお水ならば、赤ちゃんの水分補給といして何の害もないだろう。」と思い込んでおられる方は、まだかなり多いようです。

ちなみに水中毒について最初に報告されたのは、橋本武夫先生のご著書によれば、1967年だそうです。
重症化すれば、血液中の塩分濃度を適正化するために、点滴による治療が必要になってくることもあります。

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2011年1月13日 (木)

効果的な吸啜が出来ず、飲み下すことが続くと。(新生児期)

低出生体重児や早産児、正期産児であってもおちょぼ口さんの場合、母乳育児推進病産院でご出産されたとしたら、直接授乳のスタートは、助産師に手伝ってもらいながらということが多いと思います。
1回の授乳は赤ちゃんが疲れないように、短時間になります。
でも、可能な限り頻回直母をしていくことになります。
効果的な刺激を与えるることで、おっぱい分泌の起動スイッチを押すことになるからです。

大抵の場合、吸啜刺激が赤ちゃんの日齢および体重増加と共に強くなるので、それに連動しておっぱい分泌は高まります。
しかし、直母の際に乳輪の奥のスウィ―トスポット(by SOLANIN命名。 昔風に言うと乳管洞ってヤツです。他に適当な言葉が未だ見つからないので、勝手に造語しちゃいました。他では通じない単語なので、ご注意ください。)が通常よりも深いため、大した乳頭刺激を受けていない筈のに、何故か入院中からおっぱい分泌の立ち上がりが良い方が居られます。
おっぱいの立ち上がりが良いから、出方に勢いがあり、結果的に哺乳量測定したら、入院中に30~40gと立派な量が飲めるので、当然完母で退院となります。
2週間健診でも、問題なし。
でも、実はその頃迄が、おっぱい分泌の立ち上がりの限界なのです。

なぜなら、乳輪の奥のスウィートスポットに赤ちゃんの舌や歯茎が到達していないので、ただ単に流れ出るおっぱいを飲み下しているだけだからです。
つまり、吸啜による効果的な刺激を受けることが無いのですね。
過去記事にも書きましたが、例えば搾乳によるおっぱい分泌の維持をする際、時間や量を助産師のアドバイスを無視してサボっていると、僅か1週間でプロラクチンレベルは妊娠前に逆戻りして、復旧困難になることは・・・みなさんご存知ですよね?
まぁ、あれに近いことが起こってしまうというわけです。

お母さんの自覚症状は希薄ですし、お母さんに気持ちとは裏腹に、乳管は詰まりかけだし、おっぱい分泌はシャットダウン方向ですから、1ヶ月健診で、授乳回数を制限したわけでもないのに、体重増加度が2週間健診までのペースから半減することさえあります。
気合を入れて空腹時のタイミングを狙って哺乳量測定をしても、無心で測定した2週間健診時と同等か、下手すると少なくなります。

このような事態に陥ったら、まずは母乳外来か助産院で、マッサージを受けて、乳房コンディションを整えてください。
効果的な吸啜が出来ているかどうかを、しっかりチェックしてもらい、場合によってはポジショニングに変更も検討することになります。
念のため赤ちゃんの体重チェックは1週間毎にされ、その度に助産師のアドバイスを受けられたた方が、ミルク補足無しでもキャッチアップできる可能性大です。

新生児ちゃんのお母さん、貴女の赤ちゃんは、乳輪の奥のスウィートスポットに赤ちゃんの舌や歯茎が到達して、おっぱい分泌の維持が出来るようなしっかりした吸啜をしていらっしゃいますか?
それとも、ただ単に流れ出るおっぱいを飲み下しているだけですか?
よく分からない場合は、助産師に確認してもらってくださいね。

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2011年1月12日 (水)

離乳食の進みが早いのは良くないの?(6ヶ月)

<ご相談内容>
市の7ヶ月育児相談があり身体測定目的で行ってまいりました。
非常に子育てに力を入れている市で、当日は全員保健師さん・栄養士さん・歯科衛生士さんとの面接があります。
うちの子は以前コメントにも書かせていただきましたが、新生児期から食事の輪の中に入れてきたためか食への興味が生後3ヶ月頃からあり、生後5ヶ月になる数日前から重湯スタートをしました。
最近はゆっくり目の開始が推奨されている中での早めスタートです。
産院での離乳食のお話の内容と、日本母乳の会発行の離乳食の本を読み、我が子のサインと意欲を尊重して開始しました。
予定日を10日過ぎて生まれているのもあり、大丈夫かなーとあげたい気持ちが先走ったのは事実です。
完母で育てておりましたが離乳食を拒否することは全く無く、それどころかどんどん進み、おかゆと根菜類、緑黄色野菜を中心にし、開始3週間くらいから豆類でたんぱく質を取り入れていました。
根菜も豚汁や味噌汁の具、煮物からの取り分けを使用することが多く、必然的に出汁として動物性たんぱく質が入っていました。
開始1ヶ月後(生後6ヶ月)から2回食にしています。
この頃からシチューからの取り分けをしたり、肉や魚の身をほぐしたりというように動物性たんぱく質を入れています。
また2回食は昼食・夕食に合わせてあげているのですが、私達が朝ご飯を食べている時にパンに手が伸びてくるので、食パンの白いところをちぎって口に入れてやるともぐもぐ食べています。
もちろん握らせると自分でかじります。
最近では朝はプレーンヨーグルトなども食べています。
育児相談に行った日は6ヶ月19日だったのですが、離乳食の進みについては、保健師さんからは「いい感じです」と言われました。
しかし、栄養士さんからは「5ヶ月前から開始?ハァ・・・。進め方が早すぎる!お肉もうあげているの?赤身だけですよね?当分これ以上量を増やさないで!」と言われました。
特に下痢をするということはなく、便秘もありません。
もちろんおっぱいもしっかり飲みます(1日7~8回)。
いつも食事の1時間前くらいにおっぱいを飲むと、機嫌よく離乳食もしっかり食べます。
昼間の授乳は本気で飲むことは減りましたが(元々キョロちゃんでした)、眠たい時や夕方以降夜間は非常におっぱいを欲しがり、夜は2~3時間おきに添い乳で授乳しています。
体重増加、頭囲などの発育も標準よりやや大きめで順調です。
運動機能の発達も6、ヶ月の終わりからハイハイはかなりしてますし、つかまり立ちも始めました。
6ヶ月の時にいきなりストロー飲みもできて、食事そのものが楽しい様子です。
よくしゃべり、よく遊び、基本ご機嫌さんです。
私としても本格的な3回食にするのは生後8ヶ月か9ヶ月くらいからでとは思ってはいるのですが、問題になる(強く注意される)くらい早すぎたのかな?とちょっとだけ不安になりました。
(でも元気だからいいかな?)

<SOLANINからの回答>
殆どのおっぱい星人のお子さんは離乳食の食べ方が少なく、進みもゆっくりですが、中には例外もある・・・という好例ですね。
昔式に離乳食を早くから開始すると、色々なリスクがあることが判明してきたので、最近は(5~)6ヶ月からのスタートで良いですよという指導に変わってきています。
リスクの内容や(5~)6ヶ月からのスタートを推奨する理由は、過去記事にわんさか書いておりますので、この場ではくどくなりますから、敢えて申しませんね。

但し、相談者さんの赤ちゃんの場合、今のトコロ、赤ちゃんの運動機能や頭囲や体重増加に問題は無く、機嫌も良く、下痢もせず、便秘にもならず、アレルギーも無さそうですね。
おっぱいも回数的に激減することなく、しっかり飲んでおられますね。
どんなに欲しがったとしても、最初の1ヶ月は1回食に留めてねという注意点は守っておられます。
現段階で、何か問題になっていることはなさそうですから、相談者さんの赤ちゃんの場合、これでいいのかなと思いますよ。

しかし、内臓機能がまだまだ未熟な時期に、何を食べてもアレルギーが出なかったのは、たまたま今まで試した食材には、運良くアレルギーがなかったからです。
何を食べても下痢も便秘もしないというのも、恵まれた体質だったからだと思われます。
順調な離乳食にケチを付ける気は毛頭ありませんが、これまで無事で良かったですねというのが正直なトコロです。(と、申しますのも、大半の赤ちゃんに、相談者さんの赤ちゃんのようなことが当て嵌まるかといえば、決してそうではないので・・・)
なので、栄養士さんが愕かれたのは、ある意味理解出来ます。
やはり、食材の種類によってはいくら赤ちゃんが食べたがっても、食べさせてはいけないものがあるように、この先何もかもフリーでドンドン進めるのは、ちょっと危険かもしれません。
食べるのが好きな赤ちゃんですので、もしかしたら早い卒乳になる可能性もありますが、8ヶ月や9ヶ月では、まだ前歯も生え揃わず、口腔機能の発達はこれからの段階でしょうから、3回食に進んだとしても、食べ物の硬さを調節したり、塩や油脂は控えめにされるようにお勧めします。
また、調理方法も中まで加熱が行き届くように、充分に消化機能に配慮した方法にしてくださいね。

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2011年1月11日 (火)

感染性胃腸炎のウイルスの唾液からの感染力について。

感染性胃腸炎と言えば、パッと思い浮かぶのが、「ノロ」「ロタ」「アデノ」等ですね。
で、万一、母乳育児中のお子さんがそのような病気に罹られたとして、乳頭や乳輪に付着した唾液から(唾液が乾燥⇒飛散⇒お母さんが吸入⇒)感染ということは、あるのでしょうか?

ふと、疑問に思われることは有るかと存じます。
実際のトコロはどうなのか?と。

感染性胃腸炎は、その患者さんの糞便や吐瀉物が感染源となりますから、取り扱いは過去記事を参照され、感染拡大の防御に努めていただきたいと思います。

吐瀉物ににウイルスが存在する理由についてですが、それは、胃からではなく腸から嘔吐するからなのです。
つまり、唾液にウイルスが混じっていることがあるとしたら、嘔吐が続いている間と考えて差支えないと思います。
嘔吐が収まれば、唾液にウイルスは存在しないというわけです。

したがって、乳頭や乳輪の授乳後のケアをどうするか?ということになりますが、感染性胃腸炎のウイルスに効果的な消毒薬は次亜塩素酸ナトリウム(=塩素系ハイタ―やミルトン、ピューラックス等)ですね。
でも、これらの消毒薬は、肌には塗布するようなものではないですね。
規定濃度に希釈して、1時間以上浸漬することで、効果を発揮するものですよね。

・・・ということは、お湯で絞ったタオルやガーゼで唾液を拭き取り、使ったものは次亜塩素酸ナトリウムの水溶液に浸漬して消毒すればいいのでしょうか?
ううむ。
どうなんでしょうか?
我が子の唾液に対し、そこまでしなくてはいけないのでしょうか?

念のため感染対策専門の認定看護師さんに聞きましたらば、「そこまではしなくていいので、それよりも吐物やおむつの後始末や手洗いを念入りにした方が、感染対策上効果的です。」とのことでした。
・・・はい、分かりました。(笑)

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2011年1月 9日 (日)

緊急避妊薬『ノルレボ®』について。

緊急避妊薬『ノルレボ®』ってご存知ですか?
昨日のY新聞の朝刊(私の住む地域では第17面)に掲載されていました。
SOLANINは、過去記事でも緊急避妊について記事化していますが、この『ノルレボ®』というお薬、従来処方されていたお薬よりも、(もちろん妊娠中絶よりも)女性のカラダへの負担が少ないトコロがメリットなのですね。

『ノルレボ®』は、子宮頸管粘液を粘ちょうにすることで、精子が子宮内に侵入出来にくくすること(排卵日くらいになると、オリモノも水っぽいというかサラサラに変化しますよね?アレは、子宮内に精子が侵入し易くするためなのです。)と、子宮内膜の増殖を抑制することで、卵と精子が受精しても子宮内膜に着床しにくくする2つの作用を持ちます。

Y新聞の記事によれば、
「性行為後72時間以内の服用で妊娠の可能性が大幅に減少する。」
「海外48カ国で承認済み。」
「近く厚労省から承認され、今春にも発売される。」
と、書いてありました。

(あってはならないことですが)万一、犯罪に巻き込まれたりして性暴力の被害に遭われた方であっても、処方は適用されます。
もちろん
「通常の避妊がおろそかになってはいけない。」のは言うまでもないことです。
日本家族計画協会クリニックによれば、緊急避妊を希望するに至る理由で多いのは、「コンドームの破損」42% 、「避妊しなかった」(←問題外ですな・・・)20%、「コンドームの脱落」17%・・・と、この3つで79%に上ります。
「避妊効果が100%というわけではない。」のは、従来の緊急避妊によるピルの処方と同様です。

また、『ノルレボ®』は薬局・薬店では購入できません。
「医師の処方が必要。」
「健康保険は適用されない。」
とも、書いてありました。

また、当たり前ですが、『ノルレボ®』では性感染症の予防は出来ません。

妊娠、つまり次の赤ちゃんは、家族みんなで温かい気持ちで、迎えられるようにしたいですね。
くれぐれも「自分だけは大丈夫。」という過信は禁物ですよ。

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2011年1月 8日 (土)

SLE&骨粗鬆症と母乳育児。

<ご連絡いただいたこと>
私の赤ちゃんは今日で日齢144日を迎えました。
先日の4ヶ月健診では7005g(誕生時2930グラム)と、すくすくと成長しております。
一時期、体重増加に悩んでおりましたが、過去記事にあるように頻回授乳と深夜帯の授乳をしっかりしたら、めきめきと増えてきました♪
今もしっかり夜中もごくごくと飲んでくれてます♪
ぐうぐう眠ってても、おっぱい差し出すと「カプッ!」と勢いよく咥えてごくごくと飲んでくれてます。
大体2,3回は夜中でも飲んでくれてます。
夜中の授乳を大変だとおっしゃるお母さん方も多いですが、私は逆です。
大変どころか、幸せをいっぱい感じております。
おっぱいをごくごくと、嬉しそうに飲んでくれることが幸せでなくてなんなんだろうって思います。
私の赤ちゃんはちょっとキョロちゃんの傾向がありますが、添い乳だと集中して飲んでくれるので、がっつり飲ませたいときは昼間でも添い乳で飲んでもらってます。
私はSLE(全身性エリテマトーデス)を抱えております。
病気自体は今は寛解状態ですが、薬による副作用の骨粗鬆症が妊娠中と産後でかなり悪化してしまってます。
骨粗鬆症の薬は妊娠前からストップし、今も服用してません。
主治医はなるべく早くスタートさせたいようですが、私はなるべく長くおっぱいをあげたいし、何より自然卒乳を希望してます。
なので、しばらくはせっせとカルシウムを摂取して(サプリや小魚)、3箇所圧迫骨折してる腰椎はサポーターベルトで固定して、痛みは貼り薬でなんとかしのいでます!
それでも痛みは常にあるので、普通のお母さんみたいにひょいっと自然に抱っこしてあげられないことが不憫に思います。
とはいえ、お風呂も毎日私が入れてあげてますし、痛みがあるとはいえ頑張ればなんとかなるもんです♪

骨粗鬆症の薬は、もしかしたら授乳中OKなのもあるかもなので、その辺は主治医に相談しつつ骨粗鬆症とうまく付き合っていきます。

母乳育児がこんなにも楽しく幸せなことだと思えるのも、SOLANINさんの『母乳育児書』のおかげです。
毎日少しずつですが過去記事を読んでいます。
今は離乳のことを中心に読んでいます。
私は6ヶ月以降からスタートさせる予定です。
肩肘張らず離乳を進めていけたらいいなと思っています。
不安なことがあってもSOLANINさんのブログがある!と思うと、すごーく気が楽になります。(笑)

<SOLANINのお返事>
昔話なのできっとみなさんビックリされるかと思いますが、私が看護学生だった頃は、SLEの方は妊娠されると症状が増悪するので、妊娠自体が禁忌でした。
なので、妊娠されたSLEの方は主治医から中絶を勧められる有様で、週数的に中絶が無理ならば、出産後は避妊を徹底し、二度と妊娠しないようにと厳命されておられました。

近年は医学の進歩で、SLEの方であっても、妊娠・出産は病状コントロールできれば可能となりました。
実は当ブログの母乳育児中の読者さんには、持病を抱えておられる方が、少なからず居られます。
喘息、IgA腎症、重症妊娠性高血圧症候群後遺症、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、椎間板ヘルニア、糖尿病、逆流性食道炎、花粉症、突発性難聴、緑内障、ピロリ菌感染、潰瘍性大腸炎、智歯周囲炎 etc・・・
同じく当ブログの母乳育児中の読者さんで、産後に手術された方は、恐らく100人以上も居られます。
急性虫垂炎(そこから腹膜炎になられた方も)、甲状腺腫瘍、子宮頸がん、卵巣腫瘍、胆石症、尿管結石、交通事故による骨折 etc・・・

でも、母乳育児中の読者さんの素晴らしいところは、主治医にご自分の考えをしっかり伝える努力をしておられることです。
授乳中でも服薬可能なお薬を処方していただけるようお願いされたり、治療の時期を調整してもらわれたりしておられます。

メッセージをくださったこの読者さんは、SLEと骨粗鬆症という病気と闘いつつ、母乳育児をしておられるのですね。
簡単には諦めない、母乳育児を手放さない努力に敬服いたします。
SLEについては、恐らく『プレドニン
®』の内服があるかと思いますが、量が多くなければ大丈夫のようです。
骨粗鬆症のお薬で、授乳可能なものは何か(あるとは思うのですが)分かりましたら、ご一報ください。

追記:コメント欄にもあるように、妊娠と薬という有名なサイトについて情報提供くださり、勉強になるのでその後私もちょくちょくそのサイトを訪問するようになりました。
有難うございます。
但し、今更ながらふと気になったのは、SLE&骨粗しょう症の治療薬に限らず、どんなお薬もそうですが、
妊娠中でも授乳中でも服薬可能なお薬もあれば、妊娠中は服薬NGで授乳中のみ服薬可能なお薬やその逆に妊娠中は服薬可能でも授乳中はNGなお薬もあります。
くれぐれも一覧表をパッと見ただけで、早とちりをされないよう、ご注意願います。
(2011年2月17日)

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2011年1月 7日 (金)

この頭囲の伸び方は大丈夫ですか?(4ヶ月)

<ご相談内容>
私は現在5ヶ月の第2子を完母で育てています。
第1子は母乳推進の産院ではなかったので、母子同室ではありましたが「おっぱいの後にミルクを足すよう」に指導されたので母乳育児の知識もなく言われた通りにしていたら、あっという間に完ミになってしまったので母乳育児は初心者です。

今回ご相談したいのは頭囲についてです。
どれぐらい増えていれば問題ないのでしょうか?
体重よりも運動発達と頭囲が大切と過去記事にも書いてありますが、赤ちゃんの頭囲があまり増えていないので気になっております。
母子手帳の頭囲のグラフを見ても枠の中には入っています。
しかし、増え方がいまいちで・・・。
頸は据わり、寝返りも4か月半でできるようになったので運動発達は遅くないと思います。

出生時:体重3958g 頭囲36.5㎝
日齢2日:体重3828g
退院時(日齢4日):体重3884g
日齢11日:体重4028g←ここでミルクを足すように言われて1日30ml足してました。
日齢18日:体重4282g←黄疸もまだ少し数値が高かったのでこのままミルク継続するように指示されました。
日齢25日:体重4542g←母乳量を増やしたくてO式の母乳相談室に行ったら分泌量はいいのでミルクやめていいと言われやめました。
ここから完母です。

日齢27日:体重4636g 頭囲38.5㎝ 
日齢52日:体重5546g 頭囲39.0㎝ (27日目から36.4g/日)
日齢67日:体重5958g         (52日目から27.5g/日)
日齢125日:体重6930g 頭囲39.3㎝ (67日目から16.8g/日)

母乳の分泌は悪くない(おそらく分泌過多)と思います。
娘の飲み方はキョロちゃんです。昼間は上の子がうるさくてあまり飲めていません。
夜中、2回は起きて添い乳ですがしっかり飲んでるように思います。
体重、頭囲、身長とどれも生まれた時はすごく大きかったのですが今は普通ぐらい。
過去記事にもあったように「大きい大きい」と周りに言われてたのであえて飲まないようになってしまったのでしょう。

頭囲があまり増えていないと栄養不足ということになるのですか?
それとも発達面で問題があるのでしょうか?
お忙しいと思いますがよろしくお願いします。
過去記事は一通り読んでますが見落としていたら申し訳ございません。

<SOLANINの回答>
ううむ。
基本的にご質問・ご相談は母乳育児に関することにしてくださいと、お願いしていたのですが・・・相談者さんはこの間の一時メッセージ受付再開の記事をきちんと読んでおられないということなのでしょうか?(困)
例えば赤ちゃんの発達についての基本的な考え方については、SOLANINは、「こうですよ」とはお話しできます。
しかし、このご相談は、内容からして罹りつけのドクターに質問していただいくことが適切なことだと思いますね。(汗)

~今回は一応記事化してお返事するとお約束したので、お答えします。~

相談者さんの赤ちゃんは、生まれられた時はとても大きな赤ちゃんだったのですね。
で、今は以前ほどではないと。(決して小粒ちゃんではありませんです。)

念のために伺いますが、同じ方に測定してもらっておられるのでしょうか?
また、赤ちゃんはじっとしていないことが多いのですが、静かに測定さセてくれての数値ですか?
その場に居なかったから、何とも言えないのですが、動かれると測定者の手元がブレますから、誤差が生じるということも無いとは言い切れないですよ。
ご存知かと思いますが、頭囲は後頭結節と前頭結節を通る経の周囲を測定します。

元々がIUGR(子宮内胎児発育遅延)や骨縫合の早期癒合等の場合、小頭症の疑いということも考えなくてはなりませんが、相談者さんの場合、生まれた時は体重に比例して頭囲は大きいくらいだったので、これについての疑いは当てはまらないですね。
赤ちゃんの運動機能の発達は順調で体重増加も問題ないようですし。
頭囲の伸びは確かに少ないながらも、パーセンタイルグラフを割り込むわけではないので、この場合、恐らく罹りつけのドクターも問題にはされないと思いますよ。
「様子を見ましょう。」と仰るのではないかな?
栄養不足とか発達面で問題があるとは現時点では考えられないですね。

もうひとつ、可能性として考えられるのは、お父さんかお母さんのどちらかか、どちらもが、頭囲の小さめの方ではないですか?
親子で似ることってありますからね。

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2011年1月 6日 (木)

しこりがある際の自己搾乳の注意点。

<ご相談内容>
先日、扁桃腺が腫れて40度の熱を出した夫が入院しました。
しかも娘が風邪を引きました。
散々な状態で、夫が退院してから疲れが出たのか右胸が完全に詰まり、脇の下に向かってお皿型に岩盤が出来、近くのO式助産院を受診しました。
先にじゃがいも湿布等していたので割と早く軽快しましたが、私が触ってわかるシコリはリンパの腫れだといわれました。
詰まったシコリとリンパの腫れのシコリの見分け方はあるのでしょうか?
詰まりのものだと思い、搾乳で刺激し過ぎてリンパが余計に腫れている人が多いという話もされ、困惑しています。
もし何かありましたら教えてください。
いつもすみません。

<SOLANINの回答>
ううむ。
詰まりとリンパの見分け方ですか?
となると、まず解剖の知識が必要ですね。
ちょっとそれを文章化するのは・・・難しいかな。(汗)
助産師でも、おっぱいに明るくない方は、あまりよく分かってないかもしれないし。

私の勤務先にはO式の免許皆伝の助産師はいませんが、乳房トラブルで受診の際、まず電話で症状を話してもらい、受診までに自己対応していただく項目をお話していますが、やはり自己搾乳は指導しないですねぇ。

というのも、素人の方で乳房トラブルの際に自己搾乳したら、結局問題ない乳腺組織に連なる乳管からしか分泌しないリスクが9割くらいありますからです。

強いてそれでもと仰るならば、しこりの外側(恐らく乳房基底部であることが殆どでしょうが)に親指と人差し指でL字型を作り、それをしっかり当てて搾乳することですかね。
私たちも自己搾乳は指導しませんが、頻回直母とポジショニングの指導はします。赤ちゃんがおっぱいを飲む際に、しこり自体を揉みほぐそうとするお母さんが多いので、「看護師が血圧測定する際にゴム球をシュポシュポしますけど、くれぐれもああいう風にしこりを揉んだら絶対にダメですよ。」と牽制しますね。
それくらいしこり自体を揉むことはNGなのですよ。

自分が診させていただいていないので、あくまで想像ですが、リンパの過剰刺激って、しこり自体を揉みほぐそうとされていたからではないでしょうか?
そんなことをしたら物凄く痛かったと思いますが・・・
セルフケアは大事ですが、乳房トラブルの際は、自分で何とかするよりも、助産師の手を借りた方が良いと思いますね。

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2011年1月 5日 (水)

赤ちゃんが体調不良の日のおっぱいの飲ませ方。

赤ちゃんの体調不良といっても、鼻風邪から下痢嘔吐に至るまで様々ですが、そういうバッドコンディションの場合、当たり前ですが、いつもよりもおっぱいの飲み方がちょこちょこ飲みというか、1回毎にしっかり飲みきれません。
飲み残しが発生し易い状態です。

ですので、それを埋め合わせるために、いつもよりも頻回直母を意識して、トータルで飲ませてあげてくださいね。
そうすることで、赤ちゃんの体重の目減りを最小限に食い止めることが期待出来ますし、お母さんのおっぱいもトラブらなくて済みます。
一石二鳥ってことです。

けれども、逆にいつも通りの授乳時間や回数に拘っていると、トータルで飲ませられていないことになりますから、赤ちゃんがげっそり窶れたり、お母さんのおっぱいもトラブってしまい、ありゃりゃ?(汗)・・・なことになってしまいますから、充分気を付けてくださいね。
何を優先するべきかをよく考えておっぱいをあげてね。

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2011年1月 4日 (火)

記事はくまなく読んでくださいね♪

<ご連絡いただいたこと>

こんばんは。
左側陥没&右側扁平から完母になれた新米母ちゃんです。
その節はありがとうございました。
息子はあっという間に6ヶ月になりました!
右側は完全に扁平を卒業しまして楽しいおっぱいライフ満喫中です(^^)
さて、最近息子に前歯が生えてきて、おっぱいを噛まれてしまいました。
い、痛いですね…(笑)でも、おかげで記事を実践できました(^o^;)
悲しい顔で「噛まないでね」の言い聞かせ(お願い)と噛まずに飲めたらありがとうと褒めちぎる…をし続けたところ、4日目の昨日から噛まなくなりました!!
それどころかおっぱい中に歯がむずむずしたら、自ら口を外して「ぶぶぶぶー」ってしてます。
言い聞かせってすごいですね!!
息子の優しさに感動しちゃいました。
でも、お茶目な息子に、今日の授乳中に寒いかな~と毛布をかけてあげたら「要らんのじゃ~」とばかりに噛まれてしまいましたが…(笑)

そしてそして、過去記事にもあった「後退りズリバイ」。ただいま真っ最中です!!
にこにこしながら、後退りして炬燵に入って行く姿はなんともかわいいです(*^^*)
いつまで見られるのかわかりませんが、前進できるようになるまで楽しませてもらおうと思います。
SOLANINさんの記事に書かれてあることを、ひとつずつ体現している息子。
もちろん私は記事を読んで予習バッチリですから、「これはね~。」と、偉そうに主人に教えてあげています(笑)

そうそう。
もちろんこれから必要な歯のケアグッズとして「ワンタフト」。GETしました(^^)
引き続きお世話になりますので、またいろいろ記事にて教えて下さいね。

<SOLANINのお返事>

こんばんは。SOLANINです。
ほのぼのした近況報告を有難うございました。
過去記事を含めて、あらゆるテーマの記事をくまなく読んでいただいているようで大変嬉しいです。
私のアップする記事は、その日その時パッと思い浮かんだことが中心なので、どんなテーマ(ジャンル)の記事を書くかは、ルームの自己紹介にあるように、まさに「運否天賦」なのですね。(爆)
次にどんな記事を書くのかという計画性は無いのです。

なので、読者さんによっては、記事タイトルを見ただけで、「今日の記事は自分には関係ないわ。」と決めつけられ、読もうとしてくださらない方(←もちろんこういう方は少数派だと思いますが)も居られる中で、どんなテーマの記事でも「予習」される姿勢は素晴らしいです。

しかも、読まれたことをしっかりと活用され、直母困難を克服され、おっぱいを噛まれないようにするのに、記事コメントに掲載された読者さんの体験談を導入され、お口のムズムズの様子やムーンウォークを楽しまれ、ともすれば忘れられがちな歯科ケアのことも把握され、毎日のおっぱいライフが楽しく充実したものとなるようにしておられる。
旦那さんとのコミュニケーションツールにしてくださっている。
ううむ、やりますなぁ。(笑)

読者の皆さま、今年もご愛読くださいね♪

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2011年1月 3日 (月)

外気浴ってしておられますか?

毎日寒いですね。
その寒い中、敢えて外気浴について、お話ししますね。
もちろん寒さを辛抱しながら、必死にしなくてはならないもの・・・ではありません。
風が強くない晴れた日に、でも今の時期ならば防寒対策をしっかりして、ついでに紫外線対策を施して、ボチボチやってみてくださいな。
赤ちゃんのカラダの調子を整えるだけではなく、ココロの発達にも好影響がありますよ。

しかし、赤ちゃんってどうにもこうにも機嫌が悪い時ってありますが、不思議とお外に出たらハニャ~ンと和んで、泣き止みませんか?
昔話ですが、SOLANINも赤ちゃん時代の長男が機嫌の安定しない子で、非常に育てにくかったのですが、外気浴をすると、とても気持ちよさそうにするし、ご機嫌回復するので、よくお外に出ていました。
外気浴から発展してお散歩も大好きでしたが、大抵見知らぬご婦人から声を掛けられ「まぁ、ご機嫌さんなのね。」とか「笑顔が良い赤ちゃんですね。」とお褒めにあずかることの連続でした。
我が子ゆえの欲目ですが、そういう時、長男は天使のような微笑みすら浮かべていました。

しかし、長男はやたらと外ヅラの良い子でした。
お家の中だと虐待疑いで通報されるのでは?と心配になる位酷く泣き続けることは日常茶飯事で、その頃の私は「あ~、またも悪魔が降臨してきた。」と、いつも悲しくなり外に出かけておりました。
誰かにこの状態の苦しさを分かってほしかったけど、出かけたらいつも天使なので、
「外ヅラが良いんです。」とボヤいてもイマイチ説得力に欠けてましたね。(汗)
これは時期が来なければどうにもならないのだなぁ~と諦めていましたね。
20年以上前の思い出です。

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2011年1月 2日 (日)

乳房が張らなくなったら、お母さんのお食事緩めていいの?

産後間もなく乳房が張り易い時期に、お母さんが少々でもお餅やお肉や揚げ物等脂っこいものや甘いものを食べつけると、いきなりガガっと乳房が張り易いものです。
赤ちゃんにおっぱいを飲んでもらっても、張りがなかなか引かないと、冷や汗が出るくらい怖いものです。
しかし、やがて少々授乳間隔が空いても、少々イケないモノを口にしても、乳房の張りはたいしたことないなぁ~という時期がやってくると、それまできちんとお食事制限(?)してこられたお母さんほど、一気に気が緩むことがあるようですね。
「これで食事制限(?)解禁か?」と浮かれてしまうことがあるのですね。

それで、緩んだ内容のお食事が数日続くと、「えっ!なんでこんなトコロにしこりが出来たのかな?」「このしこり、押さえると痛いんだけど・・・(汗)」なんてことになってしまいがちです。
そうなるとヤバいですね。
昨今はお正月三が日、おせち料理だけで済ませる方が少なくなりました。
ハレの日だから、ご馳走も食べたいですよね。
その気持ちはとてもよく分かります。
でも、ご馳走ばっかりのオンパレードは、やはりNGなのですよ。

乳房が張りにくくなるということは、乳腺炎になりにくい時期になってきたことことを意味しますが、リスクゼロってわけぢゃないのです。
決して解禁ではないのですね。
お正月三が日から乳腺炎で母乳外来行くなんてシャレにならないですからね。
(開業されている助産院で乳房マッサージ専門のトコロは多分お正月三が日は休診ですよ。)

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