ミルクを減らしたいのは分かるけれど。
母子異室の他の産院でご出産された方が★病院の母乳外来を受診されました。
何でもご身内の方が、★病院の助産師のうち2人(つまり、SOLANINの同僚)と看護学校の同窓生だとかで、「ひとりで悩んでいるくらいなら、受診してみたら?」と勧められたそうです。
入院中、高ビリルビン血症で、光線療法を48時間されたそうです。
退院時まで眠りがちで黄疸がキツいから、赤ちゃんが疲れるからと言われ、3分1クール舐めるような吸い方で、2g程度/回の直母量だったそうです。
おっぱいが殆ど量にならない状態だったので、直母後は毎回、看護師さんがミルクをあげておられたそうです。
退院時の指示は「ミルク80ml×7~8回/日を確実に補足すること。」だったそうです。
退院3日後の体重チェックでは、退院時から300gくらい増えていたのですが、産院のドクターからは「このままのペースでミルクをあげるように。」との指導があったそうです。
しかし、どう考えても「増え過ぎではないか?」と思われ、そうこうしているうちに、深夜帯以外は、直母したら満足しているようなので、自己判断でミルクを徐々に減らし1ヶ月健診の時は40ml×8回/日にされていたそうです。
そして、生後27日目に1ヶ月健診を受けられたのですが、その日は生下時から300gしか増えていなかった(3300gだった)ので、ドクターから叱り飛ばされ、「ミルクは100ml×8回/日必ずあげるように。」と、強く念押しされたそうです。(ちなみに最低体重からは500gくらい増えてはいました。)
しかし、ドクターの指示通りにミルクをあげたら、赤ちゃんは日に何回も滝のようにミルクを吐き、唸り倒し、不機嫌マックス状態になったそうです。
抱っこして体重測定しても、5日で400g増えていることは確実で怖くなり、産院に電話したら「げっぷが上手に出せていないから、吐乳するんだ。げっぷさせたら吐かない筈。」と言われたそうです。
そこで、言われたとおりに必死にげっぷさせられたのですが、それでも吐乳の状態は変わらず、どうしていいか分からなくなって、★病院に来られました。
来院までの1週間、哺乳瓶でガブ飲みだったから、物の見事に直母が下手っぴになって、哺乳量測定したのですが、8gしか直母出来ませんでした。
でも、おっぱいそのものが出ない訳ではなく、乳管が詰まっているのをマッサージして開通させたら、どんどんおっぱいが溢れてきました。
さすがに胃拡張状態ですから、一気にミルクを減らすのは難しいかもしれませんが、徐々に減量するのは充分可能だと思いましたので、諸注意説明の上1週間後に再診していただくことになりました。
哺乳瓶でのミルクの補足は「母●実●」だったので、「母●相●室」に変更しました。
おっぱいとミルクの消化時間の違いも、赤ちゃんの胃袋のキャパシティーも何もかもご存知なかったので、正直言って説明が大変でした。
でも、頑張ろうというお母さんの気持には応えたいので、今後も出来るだけフォローしようと思います。
過去にも記事で何度も申し上げていることですが、自己流で、赤ちゃんの飲み方・飲む量・体重の変化をアセスメントすることなく、ミルクは減量するものではありません。
確かに産院のドクターの指導や対応には問題があるのではないかと思いますが、結果として赤ちゃんに無理をさせたことになります。
お母さんの勘は、とても鋭いセンサーではありますが、この方の場合、キツいようですが、赤ちゃんの哺乳や成長に対し、客観性のある視点が欠けていたのは、間違いありません。
ただ、出来るだけはせねばと思う、この方と赤ちゃんへのフォローにあたっての問題は、この方が里帰りであること。
★病院の母乳外来の初診は37日目であるため、年明けには自宅に戻らなくてはならないそうです。
★病院からかなり遠方な自宅に帰られるので、継続したフォローが出来るかどうかということです。(里帰り先から★病院を受診するにも、決して近くではなく、少なくとも車で片道1時間を要するそうです。)
コメント
1 ■お礼です。
私の息子は産褥入院中はひたすら眠り続けていました。病院は母乳推奨と言っていましたが、出産前におっぱいのチェックはなく、産後も母子別室で希望すれば深夜の授乳は1回スキップできたり、授乳量を毎回計測しては不足分を最初からミルクで補足するところでした。
「明日になればおっぱいが欲しくて起きますよ」といわれ続けたまま退院日が来てしまい、最終日にニップルガードの使い方を教わって退院。2週間後の検診では助産師さんの手を借りて40分近く奮闘したのに、直母はたった2gでした。
気がつけば一度もおっぱいを口にしないまま息子は乳頭混乱になり(無理も無いですね)、ニップルガードにも口を開かないようになってしまいました。
自分の息子に何が起こっているのかを知りたくて検索して、ようやくこのブログに出会いました。
その後はこのブログを読みながらいろいろと試し、特に「言い聞かせ」が効果あったようで、生後40日でニップルガードを卒業できました。
直母ができるように感じてから、困ったのが
「ミルクの減量を誰に指導してもらえばいいのか」
でした。
なんとなく減量できそうだったのですが、やはり自分で減らすことに抵抗がありました。
その後、偶然にも開業しているラクテーションコンサルタントの方と知り合い、その方の指導のもと、現在は完母となりました。
元々小柄な息子ですので体重の増加については行政の検診でツッコミが入ると思われますが、コンサルタントの方からモビルスーツ(クリニック名入りの発育曲線グラフのコピー、もちろんコンサルタントの方が記入済みです)をいただけることになり、一安心しております。
気がつけば3ヶ月になり、周囲のママ友が次々と母乳で躓いていく中、順調にここまでくることができました。このブログで勉強したおかげで完母になれたこと、コンサルタントの方ともスムーズにコミュニケーションが取れていることなど、どんなに感謝してもしきれないほどです。
息子におっぱいをあげる度に感じる幸福感は宝物です。本当に本当にありがとうございました。
こるまま 2010-12-26 17:08:22
2 ■Re:お礼です。
>こるままさん
病産院選びって大事ですね。
母乳推奨と言うのは簡単なのですが、次回があれば、やはりそこは具体的に突っ込みたいですね。
多少なりとも当ブログがお役に立て、良かったです。
ラクテーションコンサルタントに出会えてよかったですね。
やっと手に入れたおっぱいを大切にして毎日のおっぱいライフが充実したものとなるよう蔭ながらお祈りします。
これからも毎日ご愛読くださいね♪
SOLANIN 2010-12-26 19:03:35
3 ■正しい指導の大切さ。
次女、36週で生まれました。
血糖値が低いとの事で、初日からミルクを足されていましたが…なかなか上がらない、とスタッフの方々も困っておられました。
私は長女を完母で育てた経験を生かし、必死に頻回直母と搾乳(哺乳力が弱い気がしたので…)をしていました。おかげで二日目には滴るほど出るように。
血糖値は徐々に上がってきたものの、まだ少し低くて心配だから新生児に預かりたいと何度も言われました。
私、断ったんです。次女は低血糖のせいもあり眠りがちで、同室なら起こしたり少しモソモソした隙に授乳したりも出来ましたが、預ければ三時間置きにしか呼ばれない。
(説明を受け)そこまで危険な状態じゃないなら、同室で見ますって。看護スタッフは納得いかない様子でしたが、先生は許可して下さいました。
頻回授乳(直母と搾母)の甲斐あってか、その後血糖値はすぐ落ち着きました。
しかし…シャワーで少し見ていただく時も『泣いたらミルクあげましょうか』授乳室に授乳に行けば『大丈夫預かろうかミルク足しておく…云々』
正直、看護スタッフのミルク攻撃が苦痛で苦痛で仕方ありませんでした渹
退院診で先生には『早産だから、体重の戻りが少し遅れても問題ない』と言われましたが、自己申請して退院を1日延ばし、体重増加を確認してから退院。1週間後の小児科診では1日あたり35g増で問題なしでした
もし今回が初産だったら、母乳育児に躓いていた一人になっていた気がします。他の方も、直母の授乳指導はほぼナイに等しかったですし。
地元では歴史ある産院なだけに、がっかりしました。
…と、愚痴ってごめんなさい渹
長女の時に出産した産院は、初産でも経産でもしっかり指導して頂けました。
私の母乳育児が成功しているのは、きっと最初にきちんと指導して頂けたからだと思っています。
それに加えて『最強母乳外来』でいろんな事を学べる事が、今の母乳育児が更に楽しいものになっているんだと思います
SOLANINさん、いつもありがとうございます
長々と失礼しました。
最後に…SOLANINさんは9月28日生まれですか(928と入っているので…)
長女が9月28日生まれなので、気になってました
にゃ-こmama 2010-12-26 22:39:39
4 ■きちんと指導してくれるところが増えて欲しい!
最強母乳外来に出会うまで、まともに直母指導とミルク補足の指導をしてくれるところに出会えませんでした。
出産院は、小児科ドクターがミルク屋さんと結託していて、栄養指導はM永の派遣栄養士に任せっきり。
1か月健診時に、授乳は一日8回厳守、それ以上の授乳は子どもの胃に負担になるからダメ。
授乳の度に80mlミルク補足するようにとの指導を小児科から受けました。(もちろん無視しましたが)
産院の指導はあてにならないと、近くの助産院に駆け込んだのですが、「出ない人は出ない。あなたは体質的に出ないのかも。親になるとは諦めることを学ぶことだよ」と言われました。
ミルクについては、「そうねぇ…、400~500ml/日ぐらいは足していいよ」と、あまりにもどんぶり勘定で、どうも信用できませんでした。
思い余って最後に行ったO式は、逆の極端で、体重をまったく量ってもらえませんでした。
体重があまり増えなくて悩んでいたのに、「体重なんて気にしなくていい、飲ませてればおっぱいは出るようになるんだから、今からすぐにミルク減らそう」。
で、「健診を受ける直前にミルク200ml飲ませといたら体重なんて増えたように見せかけられるんだから、そうしなよ」。
この指導では息子の健康を損なうのでは…と不安になりました。
あいまいな根拠で、ミルクを増やせ、減らせ、と指導され、どうしたらいいかよくわからなくなっていたときに、最強母乳外来に出会い、ほんとうに救われました。
SOLANINさんのように、きちんと計算し根拠を持ってミルク補足を指導してくれ、かつ、どうすればおっぱいをきちんと飲ませられるのかを教えてくださる方にもっと早く出会えていたら、もしかしたら、混合から抜け出せていたかもしれないのに…。
SOLANINさんのような方がすべてのお母さんの身近にいてくれたら…、もっときちんと指導してくれる人が増えてくれればいいのに…、とほんとうに思います。
enjoyshanghai 2010-12-27 17:38:15
5 ■Re:正しい指導の大切さ。
>にゃ-こmamaさん
仰る通りおっぱいを成功させるには正しい情報と、どうすればうまくいくのかを知らないと難しいかもしれませんね。
928は、まぁ、個人的にある種のメモリアルデーですね。(笑)
SOLANIN 2010-12-28 00:52:54
6 ■Re:きちんと指導してくれるところが増えて欲しい!
>enjoyshanghaiさん
いやはや。
こうして具体的なトンでもさんから受けた指導という名の仕打ちを知るにつれ、酷い目に遭って来られたのが、手に取るようによく分かりました。
私のしていることは特別でも何でもないと自負していますが、世間一般ではまだまだそうぢゃないということですね。
しかし、何処も酷いけど健診前にミルク200mlっくらい飲ませときゃ体重が増えたように見えるって、とても医療者の言うことではないね。
SOLANIN 2010-12-28 01:11:04
7 ■同じです
うちの息子も、私の母乳が最初出なかったのでミルクを60×8回/日(出生~2週)→80×8回/日(2週~1ヶ月半)→100×8回/日(1ヶ月半~)と増やすように小児科から指示。でも滝のように吐く毎日に不安になるも、同じようにゲップさせてと言われ、赤ちゃんは吐きやすいのよと。しかも吐くのに足りないと泣く息子。
同じ病院内の母乳外来に行き吐くことを相談したら、母乳量も増えてきたからミルクを減らしても…と言われ、でも哺乳瓶に慣れた息子はおっぱいを飲むのが下手になっていて、ミルクを減らすと体重が増えない。スプーンでミルクをあげたりもしました。
保健所でも体重の増えが悪い子とチェックが入り、家庭訪問。ミルクを増やしたらと言われ。
このブログを見たら、ミルクを足すのは違いのではないか!?
もう訳がわからなくなり、『おっぱい』って単語にものすごく敏感になり、他の人から『おっぱい出てるの?』『おなか空いてるんじゃないの?』と言われることが嫌で嫌で仕方なかったです。
なんで、みんな言うことが違うんだ!?誰のことを信じればいいんだ!?振り回さないで!と、鬱っぽかったかも。
ようやく、ある助産院で哺乳量を量って、息子の体重から必要カロリーを計算し、今はこの量のミルクを足しましょう、吐くなら少なくして回数を10回にしましょうなどと言ってくれるところに廻り合い、あちこちに振り回されないで、この人を信じよう!と。
体重の増えも生後1年で3倍の9kgになってればいいんだから、そこまで気にしなくてもいい、7ヶ月で7kg。後2kgを5ヶ月で増やせばいいのよと言ってもらえ、楽になりました。
(健診で毎回体重、引っかかり再診になってたので)
離乳食もかなり食べることもあり、ようやく念願の完母になりました。
出来ることなら、小児科・助産師・保健師など、授乳中の母親に関わる方たちの考え方?が統一してれば、こんなに悩んだりすることもないのにな…と。
内容が少しずれてしまいましたが、なんだかとても記事が自分と似た内容だったもので。長々と失礼しました。
ひらり 2010-12-28 15:50:15
8 ■辛かったでしょう!
>ひらりさん
医療者の言うことがみな違うというのは、祖の端くれとしていつも申し訳なく思います。
しかし、違うには理由があるのです。
何を優先するのか、お母さんがどうしたいのかということについてきちんとお話を聞いて、対処の方法を助言してくれる方のやり方を採り入れることが、時々大変でも楽しくてやりがいのある子育てに繋がるのだと思いますよ。
何が正しいのか?
何が間違っているのか?
何故頻回直母を指導されるのか?
何故ミルクをアホほど足すような指導をされるのか?
お母さんになる方は、赤ちゃんのためにそれらを見極めることが、必要なのですよ。
SOLANIN 2010-12-29 22:48:23
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