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2010年12月 9日 (木)

完母の赤ちゃんにビタミンA・C・Dの補給は必要?

<ご質問内容>
我が子が生後2ヶ月の頃からこのブログに辿り着いて、読者をしています。
現在はアメリカ在住です。
今、過去の記事を読んでいる最中なのですが、『最強母乳外来』には、お薬のこと・離乳食のこと等、アメリカではなかなか知ることができない情報がたくさん詰まっているのでとても有り難いです。

アメリカでは、3ヶ月健診から日本人の小児科の女医さんにお世話になっています。
こちらでも、6ヶ月までは母乳でいいですよと言われたのですが、唯一日本で聞いたことのないことを言われたので質問させてください。
母乳だけだと、ビタミンが足りないので『Tri・Vi・Sol』というビタミンA,C,Dのシロップ(ファーマシーに売っているもの)をあげてくださいと言われました。

匂い・味ともに小児用シロップなのですが、スポイトであげたところ全部口から出されてしまいました。
説明書には、ミルクや離乳食に混ぜて…などと書かれているのですが母乳オンリーなので結局最初の1回切りで中断中です。
女医さんからも、絶対あげてくださいとのことではなかったので無理しなくてもいいのかなとは思っているのですが…。

過去の記事を読み進めていけば、書いてあるのであれば特にお返事はいりませんので気になさらないでください。
ちなみに、4ヶ月検診で6.21㎏と順調に大きくなっています。

<SOLANINの回答>
あ~『Tri・Vi・Sol』という名前なのですね。
人づてに、アメリカではビタミンの補給を乳児にするらしいとは聞いていましたが、そういう名称なのですね。
サプリメント大国らしい、アメリカならではの考え方なのでしょうね。

念のため調べてみましたが、ラクテーションコンサルタント関係の文献でも、日本母乳の会の出版物等にしても、母乳育児中の乳児に絶対的な論調でビタミンの補給が必要だというのは、明記されていないようです。
保健所や保健センターでの3~4ヶ月児の集団健診でも、ビタミン補給の指導はなされていないようです。

あっ、新生児にビタミンKは必須ですよ。
ビタミンKは脂溶性ビタミンですが、そもそも殆ど胎盤を通過しないので、胎児の体内に蓄積されることが、とても少ないですからね。
~レメディ事件以降に、日本小児科学会が生後3ヶ月以内の乳児に毎週ビタミンKの投与することが望ましいという声明(?)を出しておられるのは聞いたことがありますが、今回は話がごちゃごちゃになるので、その件は割愛します。~
他には以前、北欧圏の読者さんから、「新生児にビタミンKは投与しているかどうか、聞いたことが無いけれど、ビタミンDの投与は必須です。」という報告を受けたことがあります。

彼の国々では、日照時間が短いですから、くる病の予防ということが重視されているのだと思われます。
日本国内で乳児に対しビタミンDの投与というのは、NICU卒業生(この場合≒未熟児さん)には普遍的に行われているようですね。
~何故NICU卒業生に必要なのかは、該当児のお母さんは小児科ドクターから聞いておられる筈なので、その説明も本題から外れるので省略いたします。~

お母さんの食べたものがおっぱいになることは、読者のみなさんはよくご存知かと思います。
仮の話ですが、母乳育児中のお母さんの食生活がメチャクチャで、慢性的にビタミンの摂取量が極端に少なければ、おっぱいに含まれる何らかのビタミンが欠乏するかもしれないことは・・・あるかもしれません。
しかし、常識的に考えて、そういうことはちょっと考えられないと思うのですね。
本来おっぱいに含まれるビタミンの量は安定的です。
特に脂溶性ビタミンであるAやDは、お母さんに蓄積されていますから、水溶性ビタミンのBやCに比較して、食事の影響を受けにくいと言われています。

やはりこれは、国情の違い、食生活の違いということに端を発しているのではないかと思われます。
ちなみに私はミルク育児全盛期に赤ちゃんだった者ですが、今とは違い、昔のミルクは牛乳の粉末のような代物だったとかで、赤ちゃんにビタミン補給は必要だという指導が一般的だったそうです。
そのため「ポ●ンS」というビタミン剤を服用させていたと、実家の母から聞いたことがあります。
また、私自身は3人の子どもをおっぱいで育ててきましたが、赤ちゃんにビタミン剤を服用させたことは一度もありません。

追記:この記事を書いた後、更に色々調べていたら、ベジタリアンの方はビタミンB群が不足しがちなので、おっぱいへの配慮をするならビタミンB群の補給をすることが望ましいという考え方があることを知りました。
ご質問はA・C・Dなので、B群では少し内容がズレますから、記事本文の追記というカタチで補足させていただきました。

コメント

1 ■ポ●ンS!
いつも、ためになる記事ありがとうございます!!
私は来年30歳になる者ですが、小中高と母親にポ●ンSを飲む様に毎日言われていて、なんの疑問も持たずに飲んでいましたが、そういう背景があったのですね。
ひまわり 2010-12-09 00:19:39

2 ■ありがとうございます!
早速のご回答ありがとうございました!
やはりお国柄ですね。
乳腺炎の予防にも母親である私自身の食生活が重要だと思っているので、これからもバランスの良い食事を心がけます(^-^)/
かうちゃん 2010-12-09 00:44:51

3 ■ありがとうございます
このブログにたどり着いてから、母乳育児が楽しいです。とても勉強になるし、乳腺炎で苦しんだ生後1ヶ月頃には本当に恩人みたいに思ったこともあります。お礼だけ言いたかったです。これからも楽しみにしています。
びび 2010-12-09 01:07:33

4 ■初コメントです
いつも読んで参考にさせていただいてます♪
3ヶ月の娘がいて、国際結婚で夫が韓国人なのですが、義母が「プロテイン&ビタミン」と書かれた箱を持ってきて「粉ミルクに入れて飲ませるように」と言われました。夫の話によると腸が強くなる、とのことでした。3ヶ月以上から飲ませるらしいのですが、私は気が進まずあげていません。
日本も昔はビタミン補給していたのですね。
最近は母乳の量も増えて、夜寝る前に一度粉ミルクをあげるくらいですが、混ぜなくていいかなと考えています(`∀´)
マチルダ 2010-12-09 07:56:42 

5 ■文化の違いかな?
アメリカ在住、ドゥーラでラクテーション・エデュケーターのちーちゃんといいます。
初メッセージです。
どうしてもあげなきゃいけないかどうかというと、
母乳だけで育っている赤ちゃんの場合で、日照時間の少ない北のほうの地域でないなら、特に必要はないでしょうというのが、アメリカのラクテーション・コンサルタントの意見です。
母乳だけで育てておられるなら、腸内の状態も非常によいわけですから、他のものを足すことで、それが崩れるほうが、赤ちゃんにとってはよくないかもしれませんね。
もう少し月齢が上がり、離乳食を食べるような頃になったら、ちょこっと口の端から流し込んであげると飲む子が多いようですので、そこまで待ってもいいかもしれませんよ。
ちーちゃん 2010-12-09 09:02:45

6 ■Re:文化の違いかな?
>ちーちゃんさん
アドバイスありがとうございます!
離乳食が進んでから再度チャレンジしてみます。
かうちゃん 2010-12-09 09:39:27

7 ■無題
ところ変われば育児もちがうように、母乳に対しても違うのですね。
ちょっと面白いお話です。
『インドの人はカレーばっかりでおっぱいはつまらないの?』みたいな(笑)
国別おっぱいの考えを調べたらおもしろそうですねo(^-^)o
どこかの先進国では初乳はあげないとか。。そんな悲しい話もたくさんありそうですが
花ミズ姉。 2010-12-09 10:28:09

8 ■この間
韓国の番組で、韓国アイドルグループが9ヶ月の赤ちゃんの育児をする企画がありました。
その中で、アイドル達に育児のノウハウを教えていた韓国の助産師が、アイドルからの
「ミルクで初乳の役割はできないの?」
という質問に対し、
「成分表を見る限り、初乳の成分が含まれていると言えます。」
と言っていて驚きました。
そんなトンでも情報を堂々と公共の電波で流してしまうなんて…恐ろしすぎます。
そもそも、育児をバラエティーのネタに使うなんて…
やはり、国が違えば価値観や考え方が大きく違うのかな?と考えさせられた一件でした。
ゆりなmama♪ 2010-12-09 10:57:21

9 ■日本の大学病院にて
うちの娘が三か月の時、注射の際、血管に傷がついて出血がとまらなくなってしまったことがありました。
その時、出血を止めるためビタミンKが処方されました。
また他にも、ビタミンA・Dの多いものをお母さんがしっかり食べてお乳で出してあげてください。と言われました。
だからやっぱり母乳で必要なものは出てるんだと思います。
あと、ビタミン剤は肝臓で代謝するとき水分をたくさん必要とするので摂取量を守らないと脱水症状にもなる可能性があるみたいです。
もし昼に元気でビタミン剤をあげて、夜に体調をくずして水分が不足しがちになってしまったとき、通常時より脱水症状になりやすいんじゃないかな~なんて素人考えで恐縮ですが感じています。
まあ訴訟社会のアメリカのことですから、多分大丈夫なんでしょうが…。
motoko 2010-12-09 11:08:29

10 ■お国柄、なんですね。
韓国やアメリカの方のお話が出てきていたので、中国も。
3、4か月健診を受けると、肝油を飲ませるように勧められます。
肝油と言うと、ビタミンA、Dですよね。
日照時間が短いはずのない中国(特に上海)では必要なさそうな気がするのですが…。
以前、珍しく完母の人から「健診で小児科医に肝油を飲ませるように指示されたが、その必要はあるか」と相談されました。
「母乳には赤ちゃんに必要なものが過不足なくちゃんと含まれてるから必要ないと思います」と答えておきました。
でも、一般的には飲ませるのが普通みたいで、ベビー用品を扱ったネットショップでも肝油をはじめ、カルシウムや鉄などの乳児向けサプリ関係が結構売られています。
enjoyshanghai 2010-12-09 18:04:46

11 ■Re:ポ●ンS!
>ひまわりさん
ええっ?
そんなお若い方でも、飲まされてたのですか?
SOLANIN 2010-12-09 20:22:55 

12 ■Re:ありがとうございます
>びびさん
そんなに喜んでいただいて、恐縮です。
SOLANIN 2010-12-09 20:23:40

13 ■Re:初コメントです
>マチルダさん
旦那さんかマチルダさんが代理で飲まれては如何でしょうか?
SOLANIN 2010-12-09 20:25:55 

14 ■Re:文化の違いかな?
>ちーちゃんさん
なるほど!
現地の状況を教えていただいて有難うございます。
SOLANIN 2010-12-09 20:27:54

15 ■Re:無題
>花ミズ姉。さん
お久しぶりです!
インド人、カレー、ん?
なんかそれっぽい記事を書いたことがあるような気がいたします。
文化の違いはかなりあると思います。
SOLANIN 2010-12-09 20:33:30

16 ■Re:この間
>ゆりなmama♪さん
韓国のとある地方では初乳を飲ませたら赤ちゃんが病気になるので、搾って捨てるという習慣があると聞いたことがあります。
ぶっ飛びそうなトンでも情報です。
それに、その韓国の助産師さん、よくもまぁ、そんなでたらめを、育児知識のないアイドルに吹き込まれますなぁ。
SOLANIN 2010-12-09 20:37:43

17 ■Re:日本の大学病院にて
>motokoさん
血管に傷が付いて血が止まらなくなるって、怖い目に遭われたのですね。
代謝については、私も少し考えていました。
どうなのか?って。
SOLANIN 2010-12-09 20:39:51

18 ■Re:お国柄、なんですね。
>enjoyshanghaiさん
中国では赤ちゃん用サプリが販売されていたりするのですね。
食事では不足するだろうということが前提なのかな?
SOLANIN 2010-12-09 20:45:06

19 ■無題
>SOLANINさん
そうです☆前にかかれてましたよo(^-^)o
実はお久しぶりではないのです(笑)
この所、二回位連続でコメスルーだったんですよ(≧∇≦)
でもお忙しいのわかってるし、何も気にしてません☆だから謝らないでくださいね。
早くメッセージ受付になることを待っています☆
お話したいことがたくさんあります☆
花ミズ姉。 2010-12-09 22:51:00

20 ■アメリカ在住です
初めてコメントさせていただきます。
今年からアメリカはオハイオに住んでいます。
先日、ちょうど1歳になった息子の検診があり、その時、医者から
「ミルクは何飲ませてるの?」
「母乳です」
「牛乳飲ませて。ビタミンDが入ってる牛乳」
と言われたところです。(飲ませていませんが)
こちらには牛乳にビタミンDが追加されていたり、OMEGA-3という成分が追加されていたりしています。
最初は何で牛乳にまで…と抵抗がありましたが、そういう牛乳しか見かけません。
各国、それぞれ母乳の考え方が違いますね~。
こっとん 2010-12-10 09:00:17 

21 ■Re:無題
>花ミズ姉。さん
そういえば。
粗忽者でして…(滝汗)
小説のこととか、私も伺ってみたいことがあります。(笑)
SOLANIN 2010-12-10 20:59:01

22 ■Re:アメリカ在住です
>こっとんさん
アメリカはオバマさんに代わってから母乳育児推進に方向転換しましたが、まだ各州の病院津々浦々に迄は、浸透していないのかな?
SOLANIN 2010-12-10 21:14:31

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