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2010年11月

2010年11月30日 (火)

眠りこける新生児は育ちません。

これは確率的に非常に高頻度に起こり得ることなので述べさせていただきます。
どんなににおっぱいの出方が素晴らしくても、入院中は頻回直母に努めていても、退院後片方ちょこ飲み&ぐっすり眠るタイプの新生児は、成長に急ブレーキが掛ってしまいがちで、そのままにしておくのは危険です。
普通に考えたら、片方3分の直母でクタクタになり、(おっぱいを飲ませた後の乳房のスッキリ感が得られず)その後ぐっすり眠る新生児は、碌におっぱいを飲んでいないであろうことくらい、分かると思うのですが・・・(汗)

もちろん、片方3分であっても、乳房がフニャフニャになるくらい勢いよくゴクゴク飲んでくれるのであれば違うかもしれません。
しかし、そういう新生児であれば、3時間以上眠りこけることは滅多に無く、自分から起きるし、ハフハフしておっぱいを欲しがると思われます。

先日、2週間健診を受診されたKくんも、ヤバかったです。
生まれた時の体重は3300gもありました。
生理的体重減少は2日目で7.4%と大過なく、生後5日目には3276gまで回復され、完母で退院されました。
1日の平均授乳回数は1回1~2クールで11回でした。
(ちなみにKくんのお母さんは以前も★病院でご出産され、1人目さんはもちろん完母でした。)
ここまでは問題無し。
ところが、生後13日目に2週間健診のため来院されたところ、体重は3312gしかありませんでした。
退院時から4.5g/日しか増加していません。
ハッキリ言うまでもなく、新生児で体重増加度が4.5g/日は論外です。

退院されてからは1日の授乳回数が9~10回/日に減り、しかも殆どが片方3分でクタクタになり、眠ってしまうとのことでした。
過去記事にも書いたかと思いますが、私の見る限り1クールで必要な哺乳量がほぼ毎回確保される新生児はせいぜい30%くらいです。
ですので、出来るだけ1回に2クールはしてくださいね~と申し上げているのですね。
Kくんは退院時から4.5g/日増加でしたが、こんな哺乳のし方では、退院時から体重減少しても不思議ではないくらいです。

Kくんの直母1回量は片方1回で26gでした。
いつも通り(?)クタクタになって眠り始めました。
そこから起こすのを手伝って、必死に促したら、反対側1回で36g、元の側に戻って追加で14g、トータル1クール半で76gも哺乳してくれました。
Kくんのお母さんは「久しぶりに乳房がスッキリしました。」と仰っていました。
そりゃあそうでしょう!2週間健診で76gも哺乳出来たら大変ご立派です。

しかし、困ったことに、里帰り先のご実家のおじいちゃんやおばあちゃんは、どうしても「寝る子は育つ。」教の信者さんが多いようです。
Kくんのおじいちゃんやおばあちゃんは、Kくんのお姉ちゃんのお世話に手がかかることもあったためか、「寝てるのに、起こしてまでおっぱいをあげる必要はないのでは?」と仰ることが多く、Kくんのお母さんも直ぐにクタクタになるKくんを起こすのに時間がかかるため、「まぁ、いいか。」と思ってしまったとのことでした。

そうそう、「寝る子は育つ」教の信者さんは、「寝てるのに起こしたら可哀想。」「おなかが空いたら勝手に起きるから、その時に飲ませたらええのや。」という“忠告”を繰り返して仰るようです。
それって、少なくとも新生児には何の根拠もないのにね。

確かにクタクタで直ぐに眠りこける新生児を起こすよりも、そのまま寝かせておいた方がラクチンだから(?)大抵のお母さんは親御さんのご意見を尊重されるのでしょうね。
でも、その結果がこれではねぇ・・・(泣)

幸いKくんのおじいちゃんやおばあちゃんは違いましたが、2週間健診で新生児の体重が増えていない場合、母乳育児が分かっておられない&冷静な判断が出来ない系のおじいちゃんやおばあちゃんであれば、「おっぱいが足りないんだから、赤ちゃんの体重が増えない!だからミルクを足しなさい!」と、お母さんにさらなる“忠告”されると思われます。
もしも、その“忠告”を真に受けて、お母さんがホイホイと我が子にミルクの補足をしたらどうなりますか?
私はKくんのお母さんには、「おっぱいの分泌には何の問題も無いのだから、体重が停滞していてもミルクの補足は不要ですよ。なのでせめて1回1クールはしっかりと飲ませてあげて、頻回直母で頑張りましょう!1週間後に再診ですよ。」とフォローしましたが、もしもそういうフォローがされなければその後はどうなると思いますか?
当ブログの母乳育児アドバイザーさんだったら・・・予測できますよね。

おじいちゃんやおばあちゃんの仰る“忠告”の全てがダメだとは言いません。
けれども、母乳育児が分かっておられない&冷静な判断が出来ない系の方々の“忠告”を鵜呑みにするくらい危険なことはありませんからね。

くれぐれも、母乳育児をされるお母さんは、何が正しいのか?という判断力を養ってくださいね。

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2010年11月29日 (月)

卒乳と言う名の断乳はもう止めようよ!

★病院では、母乳外来の予約を取る時、受診目的を伺います。
そうでないと、何を話してどんなケアをすればいいのか、助産師が分からないからです。
ごくたまにですが、「卒乳したので、ケアをしてほしい。」「卒乳についての相談をしたい。」というお母さんが居られます。

でも、それは99%「卒乳」なんかぢゃなくて「断乳」なのですね。
母子健康手帳から「断乳」の2文字が消えて久しいのですが、「卒乳」という耳に優しいフレーズなもんですから、厄介です。

先日は1日に2人も来られ、「何考えてんだか!」と毒づきたくなりました。
「断乳」の1回目の処置は、物凄く時間がかかります。
おにぎり搾りは、こちらの手もガタガタになってしまうくらいです。

私はせめて赤ちゃんの気持ちを考えて、「受診の際は赤ちゃんを連れて来ないようにしてください。それが最低限の思いやりです。」と予約時点で伝えるようにしています。

しかし、先日受診の1人は、お子さん(1歳1ヶ月)を連れてきました。
しかも45分枠なのに10分間も遅刻。(駐車場が込んでいたそうですが・・・)
「断乳3日目では、まだこの子が執着してるだろうから、私はこの子の前では(マッサージは)出来ないですよ。困ります。」とお母さんを注意しました。
注意っていうか、その日は帰ってもらおうかと思ったくらいです。
すると、「この子は目の前で圧抜きしても、触りにも来ないし、大丈夫だと思います。」と言われました。
「ホンマかいな?」と訝りながら、仕方なくおにぎり搾りを開始しました。
そしたら、そのお子さん、確かにおっぱいには見向きもしないけれど、寝起きが悪いのが号泣状態になりました。
「なぜ止めようと思ったのですか?」と私が尋ねると、「止めようなんて思わなかったけど、歯ぎしりしながら乳首を噛むので、耐えられないから叱って止めたんです。」とのこと。

最悪・・・な止め方です。
乳首を噛むには理由があります。
そこを何と心得ているのか!
噛まれるから止めるって・・・
どうしてそこで、「なんでだろう?」って振り返らないのか?

しかも、このお母さん、★病院で3人出産され、3人とも完母なのです。
お子さんの号泣をずっと聞きながら、久しぶりに悲しく情けない気持ちで、おにぎり搾りを終えました。
どっと疲れました。

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2010年11月28日 (日)

どの時点から体重増加度を計算するの?(新生児期)

例えば1か月健診で、生まれてこのかた完母の赤ちゃんで、小児科ドクターから「体重増加不良です。ミルクを補足してくださいね。」と言われたら、(人工乳を補足する前に)その場で念のため、「どの時点から計算していただいているのでしょうか?」ということだけは、絶対に確認していただきたいのです。
本当に体重増加不良であるかどうかの判断は、退院日齢から1か月健診日齢の体重の差(増加分)を日齢の差で割って計算したものを出さなくてはフェアではありません。
逆にそのやり方で計算して、赤ちゃんの体重増加度が18g未満/日であれば、体重増加不良であるということが判断できます。
小児科ドクターの指導を参考に人工乳の補足を検討せざるを得ないかと思います。

ただ、意外とよくある計算ミスは、生下時から1ヶ月健診日齢の体重の差(増加分)を日齢の差で割るというやり方です。
これはつまり、生理的体重減少を全く勘案していないということで、計算としてかなり乱暴なやり方なのですね。
このやり方で18g未満/日ですから体重増加不良です。」と言われたら、「そりゃあないのでは?」と食い下がる余地は有ると思います。

もちろん、病産院によっては最低体重日齢から1か月健診日齢の体重の差(増加分)を日齢の差で割ることもあります。
そのやり方でもイケなくはないですが、授乳介助に熟練した助産師が多い病産院であれば、抱っこや支え方のぎこちないお母さんであっても、眠りがちだったり下手っぴな赤ちゃんであっても、おっぱいの分泌量さえそこそこあれば、恐らく3日目以降は量的にそこそこ哺乳出来てしまうのですね。
で、赤ちゃんの体重もそこそこ順調に増加するわけです。
「完母で~す!」という状態で退院できてしまうのです。

でも、退院後はご家庭には授乳介助に熟練した助産師が待機してくれてはいないですよね?(当たり前ですが・・・)
退院直前まで授乳介助してもらったらそこそこ哺乳出来ますという状態は、完全に母乳栄養として自立しているわけではないのです。
自転車で言えば、補助輪付き(コマ付き)なのに、堂々と「一人で走れま~す!」と言っている状態なのですね。
つまり、それって下駄をはかせてもらってる状態というか、オマケしてもらってる状態なので、そんな堂々と「完母で~す!」と言っちゃあいけない状態なのですよ。
(SOLANINの言いたいこと、分かりますか?)

なので、お母さん一人のチカラで、確実におっぱいを飲ませてあげられるかどうかを判断するには、私は退院日齢から体重増加度を算出するやり方の方が、現実的というか、その母子の真の実力が見極められるのではないかと思うのですね。

もちろん、体重増加不良=母乳分泌不足とは限らないですから、過去記事にもあるように、直母困難によるものなのか否かを正しく見極めてもらう必要があります。
乳房のコンディションや哺乳の状態のアセスメントはその方面に熟練した助産師でないと判断が難しいので、そういう場合は、必ず母乳外来か助産院を受診してくださいね。
母乳分泌不足でなければ、人工乳の補足は免れることも充分想定されますから。

人工乳の補足も、必要最低限に留めないと、母乳分泌がガタ落ちになったり、真面目に直母をしてくれなくなりますから、自己流に増減するのではなく、必ず相談にのってもらいましょうね。
(逆に母乳育児を推進している立場の医療者が助言する、必要最低限の人工乳の量と回数は補足しないと、いつまでたっても体重増加不良の烙印を押されてしまいますから、注意してくださいね。)

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2010年11月26日 (金)

身長に対し体重が少なめだから、再診?(4ヶ月)

★病院では里帰り出産の方がおよそ4人に1人は居られます。
そのうちの一人、元おっぱい星人のAさん(当時3歳過ぎまで飲んでおられたとか。)がお嬢ちゃんのYちゃんを連れて、久しぶりに母乳外来を受診されました。
元気にスクスク成長しておられる様子ですが、Aさんは何故か浮かぬ顔。

「どうされたんですか?」とお尋ねしたら、「実は2週間前に、住所地の保健センターで4ヶ月の集団健診があったんです。(受診日は生後130日目)その際に小児科ドクターから、「身長は66.7cmで、パーセンタイルグラフ上限ギリギリくらい大きな子なのに、体重が6770gと真ん中くらいですね。カウプ指数が15.2だから、やせ気味ですね。授乳間隔が短いし、この際しっかりミルクを補足した方が良いし、今後の発育が気になるので必ず2カ月後に再診してくださいね。」と、言われたんです。でも、私も旦那もミルク補足するなんて考えたことも無かったし、ドクターの仰ることと、ウチの子の状態がどうしても一致していると思えなくて、今日は帰省して、(SOLANINに)相談したくて来たんです。」とのことでした。

聞けば、旦那さんは赤ちゃんの時から、今に至るまで身長が高くて、体重は真ん中くらいなのだそうです。
親子だから体型が似たのかな?と、充分に考えられます。

赤ちゃんの発達で最優先事項の運動機能は、頸の据わりも、しっかりしていますし、問題ありません。
あやすと笑うし、喃語も喋るし、手足をばたつかせ動きも活発です。
頭囲も大きくなっているし、パーセンタイルグラフから逸脱していません。
体重は確かに真ん中で身長は大きい目。
検算しましたが、確かにカウプ指数は15.2です。

カウプ指数は赤ちゃんの体重(g)を身長の2乗で割った数値に10を掛けて算出します。いわゆる乳幼児の体型の痩せか肥満かをチェックする指数で、昔からあるものですから、大抵の医療者は学生時代に習ったので、知っていると思います。
月齢により変化があるのですが、一般的に新生児だったら13が標準とされています。6ヶ月くらいならば17が標準らしいです。
つまり標準値となるものが、月齢や年齢によって変化しますから、4ヶ月で15.2だから痩せているとは言い切れないです。
カウプ指数をあくまで目安的存在で、それは最優先事項ではありません。
なのに、よくもまぁこのドクター、次々と難癖&いちゃもんを付けているような物言いではありませんか!

身長の高いスリムな赤ちゃんは順調に体重が増え、パーセンタイルグラフ内に育っていたとしても、大して低くもないカウプ指数を上げるためにミルクの補足を進めるなんて、どう考えても常軌を逸しているとしか思えない指導です。
しかも2ヶ月後に再診とのことですが、この再診、必然性は有るのでしょうか?

実は私はこのドクターの存在を、他の先輩お母さんたちから、これまで幾度となく聞かされ知っていましたので、「あ~またか。」と、冷静に捉えることが出来ましたが、当事者のお母さんにしてみたら、堪ったものではないでしょう。
何が正しいか見極める目を養ってほしいですね。

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2010年11月25日 (木)

赤ちゃんの鼻掃除はおっぱいを活用しては如何でしょう?

赤ちゃんの鼻腔は狭くて詰まり易く、ハナクソも溜まり易いものです。
しかし、鼻掃除をしようとすると全身で拒否して、号泣する子も稀ではありません。
っていうか、鼻掃除が大好きな赤ちゃんって、多分居ないと思います。

過去記事に書いたような気がするのですが、ちょっと見つからなかったので、書かせていただきます。
それはですね~、鼻掃除の際はみなさん大抵ベビーちゃん用綿棒にオイルを浸してクリクリと、ハナクソを取るという作業をされるかと思いますが、そうではなく、ベビーちゃん用綿棒に浸すのはおっぱいにしていただきたいのです。

おっぱいの出方には個人差がありますが、数滴だったら、断乳でもしていない限り恐らくほぼすべてのお母さんが出ると思います。
おっぱいを浸すメリットは、おっぱいの良い匂いがするから、いつもより嫌がらなくお掃除させてくれることです。
「あっ、あれ?おっぱいの匂いだぞ!」と気が付く頃には、ハイ!終了!
「もう終わったよ~頑張ったね~。」とおっぱいを飲ませてあげたら、斜めになりそうだったご機嫌はV字回復です。

しかも、おっぱいをお出かけ前に鼻腔粘膜に塗布すると、おっぱいに含まれる天然の殺菌成分で、ちょっとしたバリアが出来ちゃいます。
帰宅直後にもう1回塗布したら、外出中に鼻腔粘膜に付着した感染症の原因となる何やかやを排除することが出来るかもしれません。
何処まで効果があるのか?と言われてもまだ誰も研究していないから、何とも言えません。
しかし、何もしないで丸腰で外出して、感染症の原因となる何やかやを仕入れてくるリスクを考えれば、おっぱいはタダですし、赤ちゃんが嫌がることではなければ、やってみてもいいのではないでしょうか?
掃除兼バリア。
試してみませんか?

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2010年11月24日 (水)

親から尊重されなければどうなるのか?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第5弾です。
おなかの中に居るうちから、親から尊重されなければどうなるのか?

率直に書きます。
赤ちゃんは、自分は生まれてきてよかったのか?と、心配になるそうです。
もっとエスカレートすると、生まれてこなければよかった!と思ってしまうそうです。

思春期に「生んでくれと頼んだ訳ぢゃない!」と啖呵を切る子が居ます。
それも同じ気持ちから発した言葉。

子どもが親の愛情を求めるのは当然のことですよね?
でも、抱っこしてほしくて擦り寄ってきても、「うざい。あっちへ行け!」などと、邪険に扱われたら?

親に尊重されない子は、友達とやたらと群れたがるそうです。
でも、仲間はずれが怖くて、群れているのに心が落ち着かないのですね。
メール貰ったらしょうもないことでも即レスが不文律のようになっていたり、みんなで集まる時に、万一自分だけ参加できなければ、悪口を言われて居るのではないかと疑心暗鬼になってしまったり。

同性の友人に飽き足らなくなると、異性の友人に安らぎを求めてしまい、結果性交渉がメッチャ早期化したりということも、稀ではありません。
性交渉を通じて相手を自分のトコロに引き留めたいのですね。

避妊の知識も碌に無いままに、相手が望むから・愛があるからと、あっさりと性交渉して望まない妊娠をしてしまったら?
妊娠を受け止めてくれる相手だったら良いけど、遊びだったら逃げ出すでしょうね。
ひとりぼっちで、どうするのか?

悪いのは人のせい?自分のせい?
どっちか分からなくなることもあるでしょうね。
夜の街を彷徨ってしまう子にしないために・・・

抱きしめて、子どもの不安な気持ちを分かろうとする努力を、赤ちゃんのうちからするに越したことはないですね。

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2010年11月23日 (火)

産後9ヶ月、歯根のう胞手術を受けて。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「産後9ヶ月、歯根のう胞手術を受けて。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

<ご連絡いただいこと>
私は産後3カ月頃からの読者です。
先日、歯根のう胞手術が無事終了いたしました。
歯科のドクターからは軽く「授乳はやめてね♪」という感じで言われました。
でも、ブログの「★おっぱいとお薬」のところを読んで、いろいろと先生とかけあったりなんだりして、トミロン3週間服用&手術後1週間はクラビット500mgを内服することになりました。
(クラビットは譲れないと言われました・・)
クラビットは大丈夫とはかかれてありましたが、どうしても不安で、半減期を見計らっての授乳と搾乳と何回かのミルクで乗り切りましたが、搾乳でなんと腱鞘炎にかかってしまいました (泣)
2ヶ月のころにやってしまった腱鞘炎にまたかかるとは・・・

今は2日に1回ほどミルクをたす程度まで回復いたしました。
息子は9ヶ月になったばかりで、2回食です。
最近もりもり食べるようになりました。
一時期は母乳不足感に襲われ、無理やりミルクを足していた私ですが、『最強母乳外来』に出会って、完母の楽しさ、授乳の楽しさを感じることができるようになりました。
今はおっぱいをあげることができて、本当に幸せだとおもっています。
ただ、息子はおっぱいにそんなに執着はなさそうですが(泣)
夜中は何回も起きて結構寝不足です。
けど、気の済むまで飲ませてあげたいと思います。
SOLANINさんのブログを毎日見て決意を新たにしています。
いつもありがとうございます。

<SOLANINからのお返事>
歯根のうほう手術、大変でしたね。
お薬のことも事前にきちんと調べられ、出来る限りドクターと交渉され、万全の態勢だったと思います。
『クラビット』が心配で搾乳していて腱鞘炎再発・・・はアクシデントでしたが、分泌もほぼ復旧されたようで、何よりです。
月齢が進み、離乳食を食べてくれるようになると、おっぱいは徐々に脇役に変わっていくことになります。
それでも、母子で楽しいと思えるようなおっぱいライフになるのでしたら、どうぞこのままお子さんが(一見執着していないようでも、隠れおっぱい星人ということも想定されますから)欲しがる間は続けていってあげてくださいね。
夜間の寝不足は、時々お昼寝を一緒にすると、結構解消しますよ。(笑)

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2010年11月22日 (月)

授乳回数がSOLANIN推奨から外れているが大丈夫?

<ご相談内容>
赤ちゃんは生後2ヶ月で完母です。
生まれた時は3570gで生後33日目に5050g、生後63日目で約6500g、生後80日目で約7000gです。

気になるのが授乳回数、時間、量についてです。
過去記事に1クールの場合は16回以上、2クールの場合は10回以上と書かれてますが、私の場合は片乳5分だけで寝てしまう場合もあれば、両乳それぞれ10分ずつ飲んでくれる場合もあります。

授乳回数は1日少なくて10回で多くても15回、平均13回です。
時間で表すと、1日に短くて70分台後半(こういう場合は搾母乳を80〜240飲んでます)、長くて138分(この時は搾乳した母乳を70飲んでます)です。
最近は徐々に110分以上(プラス搾乳した母乳)飲むようになってきました。

生後3日で60、7日で80を一度に飲むようになり、よく飲む子だと思って安心してたのですが、現在は『SOLANINさんのいう量に達してないのでは…』と心配してます。

おっとりした飲み方の女の子もいるとのことですが、現状維持で良いのか、もっとセールスすべきなのか、アドバイスいただけたらと思い、メッセージを送らせていただきます。

<SOLANINの回答>
丁寧な分かりやすい記述でのご相談、助かります。
確かに過去記事で「1回2クールで1日10回、1回1クールであれば1日16クールはあげてくださいね。」というフレーズが何回も出てくるかと思います。
しかし、いつも申し上げているのですが、どんな月齢でも男子でも女子でも体格の大中小を問わず、授乳回数や間隔をどう考えるかで一番重要なポイントは次の2点ですね。

分かりますか?

ひとつは「赤ちゃんがつつがなく(体重増加を含め)成長してくれること。」
もうひとつは「お母さんがおっぱいトラブルにならないこと。」・・・ですね。

特に頻回直母の重要性を強調して言わせてもらっている理由は、月齢の若いお嬢ちゃんや早産児、低出生体重児の赤ちゃんは、スタミナというか吸啜力に乏しいため、しっかり飲んでいないにも拘わらず、眠りこけて一向に育ってくれない・・・という事例が、全国津々浦々、掃いて捨てるほどあるからです。
もっと言わせてもらったら、眠るに任せて1クールで8回前後/日くらいのペースでの授乳では、体重が減ってしまう赤ちゃんさえ居られます。

手を拱いているうちに、乳頭刺激が不充分で、おっぱいを作るホルモンの出方が急降下してしまい、結果乳汁分泌不全・・・なんてことになったら大変ですね。
ですので、SOLANINは転ばぬ先の杖として、「こういう状況は、実は注意が必要ですよ〜。」「こうすれば上手くいきますよ〜。」と、最大公約数的な情報提供をしているわけです。

仮に「こうすれば上手くいきますよ〜。」と情報提供していることから相談者さんの状況が外れていたとしても、上記の2条件がバッチリだったら、それでいいのです。
少なくとも、月齢による体重増加の変化に関する過去記事の内容を把握しておられたら、相談者さんの赤ちゃんの場合、「ウチ(の赤ちゃん)は今のトコロ現状維持で大丈夫そうだなぁ。」ということは、意外と単に読み取れるのではありませんか?
(万一、体重増加に関する過去記事の内容を把握しておられないならば、しっかり検索して、画面保存でもしておいてくださいませ。)

順調であれば、その状態を続けてもいいのですが、もし、少しでも怪しい状況になってきたら、速攻で修正して、おっぱいセールスに励んでいただければ、充分間に合うと思います。

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2010年11月21日 (日)

義父母と同居することに…虫歯予防はどうしたら?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「義父母と同居することに…虫歯予防はどうしたら? (改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

<ご相談内容>
うちはおじいちゃん・おばあちゃんに加えて、目の前のお父さんも虫歯予防の敵であると認識してます。
みんな赤ちゃんに早く何かを与えたくて仕方ないみたいです。
しかも(大
人にとって)美味しいものばかり!!!

なにしろ主人の実家は食べること大好き一家なので、常に食べ物(お菓子、ジュース、揚げ物、ジャンク、そして濃いめの味付け、etc...)であふれています。
そのうえ、今後半年~1年以内に向こうで1年ほど一緒に暮らすことを考えているので、ますます心配が膨らむばかりです。

そこで疑問なのですが、「3歳まではキシリトール以外の甘味を与えない」というスタンスを貫こうとする場合、ヨーグルトやパンなども「糖分がある」ことになるのでしょうか?
お菓子は論外なのは分かるのですが、離乳食の本などにもメニューが載っているし、そういった食事に近い食べ物の位置づけについて、自分で考えていると基準がブレてきそうです。
べ○ーダ○ンにもお砂糖が入っているみたいだし。。。

同じ離乳食の本にプリンやお団子やパンケーキ(いずれも手作り)もおやつの例とて記載されているのですが、それも一切やめた方がいいのかな、しかも子供に食べさせないなら、自分も食べない方がいいのかな…と
だんだん餌付け攻撃を断固拒否する自信がなくなってきています。
「あなたがよく考えてしっかりしなさい!」と怒られてしまいそうではありますが、この線引きについて、アドバイス頂けないでしょうか?

<SOLANINの回答>
自称「日本一歯科・口腔ケア領域に詳しい助産師」のSOLANINです。(爆)
これから旦那さんのご両親と期間限定とはいえご同居されるのであれば、離乳食としてあげるものや、虫歯予防ということが、重要な課題になりますね。
ご心配、充分にお察しします。
但しここでもうひとつ忘れてはいけないのが食物アレルギー予防です。
このことも絡めてお話ししましょう。

例として、ヨーグルトとパンを挙げておられますが、どう考えるか?

まず、ヨーグルトはおなかにやさしい発酵食品ではありますが、できるだけ月齢的に後の方でお願いします。
と言いますのも、赤ちゃんにとって乳製品は卵や小麦や大豆と共にアレルゲンとして大きなシェアを占めているからです。
第一今はまだおっぱいを飲んでいるので、これ以上の乳製品は多分不要です。
また、将来もっと月齢が進んでからヨーグルトをあげるにしても、赤ちゃん用ヨーグルト=ベ○ーダ○ンという風に考えず、是非ともプレーンヨーグルトでお願いします。
最近はプレーンでもあまり酸っぱくないのやまろやかなのがありますからね。
お砂糖は入れず、フルーツソースも無しであげるのが賢明です。

次にパンですが、これは主食ですから、アレルギーの恐れが無ければあげてもいいのですが、お口の中が酸性に傾きますし、歯にべったりとくっつきますから、食べた後の歯磨きが重要です。
あげるとしたら、食パンやテーブルロール、ステイックパン等で、チョコやクリームやジャムやあんこ等の砂糖を多く含むものは食べさせないでね。
歯磨きの後は少量で良いからお茶やお水をのませて、お口の中が綺麗になってからおっぱいをあげてくださいね。
そうそう、食器類は赤ちゃん専用で、オトナのお箸や口移しで食べさせないように、重々念押ししましょうね。
虫歯は感染ですから。

お母さんのすきを狙って何かを食べさせようとする方が居られるお家では、まずアレルギー予防として、月齢が若いということはいくら体重がバッチリ増えていたとしても、内臓機能は未熟であることを意味していますから、そこを強調しましょう。


「最近は食物アレルギーのお子さんが増えていますからね。離乳食はゆっくり進むので丁度いいし、添加物の多いものは酷くなる要因なんですって~、気をつけなくちゃって思ってるんです。」と、牽制しましょう。

虫歯予防としては、例えば赤ちゃんに何かを食べさせた方が、歯を磨く当番にすれば、この可愛い歯を虫歯にしたくないって思うんぢゃないかな?
磨いてくれる横で、
「この歯にドリルで穴を空けるようなことにはしたくないんですよね。万一虫歯になったら泣き叫ぶちびちゃんを歯医者さんで押さえつける役目、私には可哀想で出来ないですから、旦那さん(お義父さん・お義母さん)お願いできますか?」くらいは囁いてもいいのではないでしょうか?

オトナは自分のしでかしたことに、責任を取らなくてはならないのですからね。
同居が本決まりなら、第一に嫁からのお願いとしてこれらを布告してください。
いちいち「これは食べて良いの?」と確認するのが億劫がられたら、ちびちゃんが食べて良いものを一覧表にして、皆が見られる冷蔵庫の前等に貼り出してもいいのではないかと思います。
もちろん旦那さん(お義父さん・お義母さん)が、ちびちゃんに頼んだモノを頼んだカタチで食べさせてくれた時や、キチンと歯を磨いてくれた時は感謝の言葉を忘れないようにしましょうね。
最後に・・・ご同居開始までに時間があると思いますから、関連の過去記事を熟読して、頭に叩き込んでおいてくださいね。
旦那さんやお義父さん・お義母さんに自分の言葉として説明できるように。

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2010年11月20日 (土)

色々対処しているものの、赤ちゃんが便秘。(7ヶ月)

<ご相談内容>
2ヶ月から完母になりました。
赤ちゃんの発育は順調です。
元々便秘がちだったのですが、過去記事もいろいろ検索してなんとかやってました。

しかし、先週ついに病院で浣腸をしてもらわなくてはならないくらい酷くなってしまいました。(それもなかなか出ずに泣きわめいて、とても可哀相でした…)
便が固くなっていたようで、先生に摘便してもらい、血も出てしまって、見ていて辛くて。
それからいつも以上に気をつけて、のの字マッサージ、綿棒浣腸、みかんやサツマイモや野菜を食べさせたり、オリゴ糖を混ぜてみたり…
それにも拘わらず、今日で便秘5日目になりました。
夜7時過ぎに「もう一度!」と、思って綿棒浣腸をしたのが効いたのか、しばらくしたらようやく出ました。
固めというほどではないけれど、少し大人に近いくらいのうんちでした。
今回はおならをしても臭くなかったのですが、何故だったのでしょうか?
また、母乳の過剰充足も原因となると記事に書かれていましたが、目安がありますでしょうか?
一日8~10回ほど授乳しています。
お茶や果汁は嫌がってしまい、2、3口しか飲んでくれません。
水分不足なのか、母乳過剰なのか、体質というだけなのか…
先週の浣腸を見たらなんだか心配になってしまって・・・
最近はズリバイからハイハイをするようにもなって、つかまり立ち、つたい歩きも上手になりました。
とても可愛いです(≧∇≦)
おっぱい星人なのに離乳食もよく食べます。
先月まで体重身長もよく伸びていたのが、今月は100gしか増えていませんでした。
よく動くからだなと思って気にしなかったのですが、便秘が原因だったりするのかな…とも思ってしまって。
キシリトールのタブレットは7ヶ月ではまだ早いですよね?
パッケージには1歳6ヶ月からと書いてあるものしか見つかりませんでした。

<SOLANINの回答>
お話から察するに、もしかしたら体質的に便秘し易いのかもしれません。
機嫌が良くて、おっぱいの飲み方も、離乳食の食べっぷりもよければ、うんちが毎日出なくてもさほど心配は無いのですが、小児科受診して摘便してもらったり、浣腸液を使用しなくてはならないくらいの便秘であれば、やはり何らかの対処はしていくべきでしょう。
色々対処してくださっているようですが、「の」の字マッサージは、ホホバオイル等(普通のベビーオイルは使わないでね)を手のひらで擦り合わせて温めてから、少し圧を掛けて数分間行っておられますか?
オリゴ糖は、毎日欠かさず、推奨量を摂取しておられますか?
赤ちゃんだからと少なめではありませんか?
お母さんが召し上がったものがおっぱいになるのですから、お母さん自身が便秘にならないようにお食事も気を付けておられますか?
早喰いはせずに、よく噛んで召し上がっておられますか?
お母さんもオリゴ糖を摂取しておられますか?
様々な対処法の中で綿棒浣腸で出易いようであれば、排出のアシストになりますし、定期的にしていただいていけばいいと思いますが・・・
便秘の対処法については、毎日習慣化して続けることが大事です。
出ない時だけ対処法をしても効果は薄いです。
つまり、対処法は毎日地道に・・・が基本です。

お茶や果汁は嫌いとのことですから、水分補給についてはおっぱいで考えるので良いと思います。
確かにおっぱいを飲み過ぎて便秘というのはあるのですが、相談者さんの赤ちゃんの体重はパーセンタイルの真ん中より若干大き目くらいなので、ちょっと違うかなという印象です。(飲み過ぎは、回数というよりも総量で判断することなので。)

尚、今回5日間うんちが出なくても、おならが臭くなかったとのことですが、その理由は分かりません。(汗)
(たまたまうんちの臭いの出にくいメニューだったのか?)

綿棒浣腸の記事で書いていると思うのですが、1回チャレンジして出なくても、綿棒が黄色っぽい感じになっていれば、うんちはそこまで来ているわけですから、5~6時間空けてもう1回してもらったらいいですよと書いていますので、いつもそのようにしていただけたら、泣き叫ぶことなく出てくれるのではないか?と思います。

また、時期的につかまり立ちが出来るようになられたので、垂直方向に努責(どせき)を掛け易くなるので、赤ちゃんが自分で努責を掛け始めたら、気がつかないふりをして、努責させてあげたら如何でしょうか?
途中で声を掛けたり、抱き上げると、チカラが逃げてしまいますから、そっとしておくのが肝腎です。

しっかり飲んで食べていて動きも活発ならば、この1ヶ月の体重増加が少なめでも心配ないと思われます。
キシリトールは、この月齢ならば赤ちゃんが摂取されなくても、お母さんが摂取されるので良いですよ。

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2010年11月19日 (金)

慣らし保育直前にミルクアレルギーが発覚!(10ヶ月)

<ご相談内容>
1年の育児休暇の明ける1か月前から、年度途中にも拘わらず、奇跡的に半日の慣らし保育で入園させてもよいと保育園から連絡が来ました。
第一希望の保育園だったし、以前から園庭解放の際はしばしばお邪魔して、保育方針にも共感できるところが多々あり、保育園側の申し出を有り難く思っていました。

ウチの赤ちゃんは10か月で、離乳食もムラがあるものの、そこそこ食べてくれます。
体重増加は良好と、かかりつけでも褒めていただいています。
おっぱいは今でも7~8回/日は欲しがりますが、保育中に搾乳を飲むとしても哺乳瓶でというのは、今更な気がして、コップで搾乳を飲む練習をすることにしました。
何回かしてみましたが、1回には多くて50mlくらいしか飲めませんでした。
また、私自身搾乳することに慣れていないので、時間がかかり、ちょっと億劫になり、今まで完母でしたが、何となくフッと1回、ミルクをコップであげてみたのです。

すると、飲んで10分もしないうちに、胸腹背中と、蕁麻疹が出始めました。
体をくねらせるようにして泣き出しました。
顔も真っ赤になってきて、腫れたみたいになってきて、尋常ではないことは直ぐに気が付きました。
おっぱい以外の乳製品を摂取して、おかしくなったことは、生後6か月の時、ヨーグルトを2匙食べさせた時以来でした。

あの時は、時期的に早くあげ過ぎたのかな?という反省もあり、直ぐに受診したものの、アレルギー反応は何故かの検査上はマイナスでした。
暫く乳製品は避けた方が良いでしょうと言われたものの、その時の蕁麻疹は直ぐに収まったので、結果的に今日まで乳製品カットで様子見のような状態でした。

今回はさすがにまずいと思い、即受診して乳製品アレルギーの検査をしてもらいましたが、まだ結果は出ていません。
でも、状況証拠的に黒いと思います。

困ったのは、保育園の先生に相談したところ、「まだ1歳未満ですし、粉ミルクがあげられない可能性が高いとなれば、搾乳を冷凍して持参してください。」と言われてしまったことです。

この月齢で、飲むか飲まないか分からない搾乳をしなくてはならないのが、心身共に負担です。
保育園では離乳食をいただいて、お家でしっかりおっぱいを飲んでいけばいいと思うのですが、それではいけないのでしょうか?
現在1日のほとんどを子どもにかかりっきりで、寝ている間に食事の準備をしているので、搾乳をする暇なんてありません。
いつまで搾乳をするのか?1回にどのくらいの量を搾ればいいのか?1日に何回くらい搾ったらいいのか?アレルギーはいつまで続くのか?・・・考え始めたら不安で眠れなくなりました。
どうしたらいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ミルクアレルギーが出ているかどうかは、検査結果待ちですから軽々しいことは言えませんが、赤ちゃんの様子から察するに、私も状況証拠は黒色という意見です。
保育園でもアレルギーがあるものを飲食させるわけにはいきませんから、搾乳を冷凍して持参してくださいと仰ったのでしょう。
至極真っ当な依頼だと存じます。
また、相談者さんが搾乳を飲むのに哺乳瓶に慣らすよりも、コップで練習するという風にされたことも賢明だと思います。

ただ、半日の慣らし保育に入る月齢が11ヶ月で、午前中のおやつをいただくとして、離乳食もそこそこ食べてくれる段階の赤ちゃんに、果たしてそんなに搾乳が必要なのか?と、疑問に思われる気持も分からなくはないです。
搾乳を持参するつもりで、やってみたものの、不慣れゆえ上手く搾れなかった、頑張って搾って、飲んでくれるかと思いきや、さほど飲んではくれなかったとなれば尚更でしょう。

では、どうすればいいでしょうか?
保育園の先生は、恐らく念のためというスタンスで、搾乳を冷凍して持参してくださいと仰ったのではないかと思います。
と、申しますのも、相談者さんの赤ちゃんは、離乳食が始まっていない赤ちゃんとは状況が違いますからね。
ですので、この月齢で搾乳を何回飲ませるか?ということを確認されたらいいと思いますが、恐らく半日なら1回、夕方までの保育になっても2~3回あるかどうかではないでしょうか?

ですので、搾乳はしても2回/日で、1回量も50mlくらいでパックすればいいと思います。
もしも赤ちゃんがコップで搾乳を飲むことに慣れてきて、もっと欲しがるようであれば、もうひと頑張りは必要ですが・・・
今からボチボチ作っていけばいいのではないでしょうか?
冷凍したらご家庭のフリーザーでも1ヶ月は品質保持出来ますからね。
古い日付けの分から順番に保育園に持参すればいいのです。
また、搾乳は時間がかかるとしんどくなりますから、どういう風にして搾るのか?ということを、母乳外来や助産院等で指導を受けられたら如何でしょうか?

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2010年11月18日 (木)

離乳食を食べると、授乳間隔が空き過ぎる。(8ヶ月)

<ご相談内容>

8ヶ月になったばかりの赤ちゃんがいます。
1ヶ月半から完母になれました。
離乳食は2回食ですが、お粥以外あまり食べてくれません。
(例:8時、17時)
なのに、食後のおっぱいを飲んでくれないんです。
おっぱいの回数は6(〜7)回/日です。
(例:2時、5時、10時、13時、16時、19時、23時)
授乳間隔は、3〜5時間です。
お昼寝は1回で、30分くらいです。(19時のおっぱいの後はねんねです。)
月齢に応じて悩みって尽きないですね。

なにかアドバイスいただけたら嬉しいです。
一応、過去記事に無いかな?と、探しましたが、『離乳食とおっぱいのバランスについて』の方のように乳腺炎にはなっていません.
また、離乳食もあまり食べていないので、質問させていただきました。

<SOLANINの回答>

まず、離乳食として、お粥以外のモノをあまり食べてくれないとのことですが、逆に主食は食べられるわけですから、進み具合として満更でもないのでは?
主菜や副菜については、食べさせても食べないならば、自分の手で掴み、自分で食べるという風にしてみましょう。
お母さんも一緒にお食事して、野菜ステイック等を手で掴んで、そうやって食べて良いんだよということを教えてあげましょう。
こぼしながらしか食べられなくても気にしないで。
今暫くは自分で食べる意欲を育む練習時間だと割り切ってね。

次に、授乳間隔が長くて5時間空くことについてですが、過去記事の方のように乳腺炎にはなっておられないとのこと。
あ〜、ご無事で良かったです。(笑)
で、1日のおっぱいが6(〜7)回程度なのですね。
それは赤ちゃんなりに、飲み方のリズムが出来ているのでしょうね。
飲む時は、真面目にしっかりがっつり飲むタイプなのかもしれませんね。
メッセージには記載されていなかったのですが、運動機能の発達も頭囲も体重も問題なければ、このままでいいと思います。
主食中心ですが、離乳食が食べられる赤ちゃんなので、おっぱいの分泌維持は自然体でいいと思います。
わざわざに力を入れなくてはならない・・・という必然性もなさそうです。
全体を通して、上手にしておられると思いますよ。

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2010年11月17日 (水)

切迫入院中でもこれならできる!おっぱいお手入れ・その1

母乳育児をしたいと希望しているのに、切迫早産で入院中で、ベッド上安静で、しかも、おなかの張り止めの点滴中だと、何にも出来ない・・・と、思っていませんか?

一般的にはそうでしょうね。
でも、諦めていいんですか?
ホントにどうしようもないのでしょうか?
乳頭・乳輪の刺激はご法度だけど、逆に刺激でなければ、可能であることを意味しているのを見落としていませんか?

超簡単な、乳頭・乳輪を柔らかくする方法があるって、聞いたことがありませんか?
母子ケア研究会の先生方は、しばしば仰っていますが・・・

それはですね。
オイルパックです。
え?それくらい知ってるって?
過去記事等ではお手入れの前に、植物性のオイルをコットンパフに沁み込ませたものでパックしてから・・・と、説明していたかと思います。
乳頭・乳輪のお手入れに、植物性のオイルもいいのですが、バーユを使用すると、乳頭・乳輪の皮膚が柔軟になるそうです。(アロマテラピーをされる方から見れば、動物性のバーユってどうなの?と思われるかもしれません。その場合はもちろん植物性のオイルで良いと思います。但し、経験値的に、動物性のバーユを塗布すること
乳頭・乳輪にバーユをたっぷりと塗布して、乳頭・乳輪がカバーできるくらいの、ラップで保護するだけです。
お風呂の時に一旦オイルを落として、再度塗布&ラップを毎日繰り返すのです。
(あ、ラップは毎日交換してくださいね。)
何週からでも、可能です。
それだけ?
はい、それだけです。(笑)

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2010年11月16日 (火)

重症妊娠高血圧症候群の産後生活と母乳育児。

<ご相談内容>
私は、重症妊娠高血圧症候群(ヘルプ症候群疑い)にて、37w6dで総合病院へ救急搬送され、緊急帝王切開での出産でした。
赤ちゃんには何の問題もありませんでしたが、私の肝臓、腎臓の回復を待つため、3週間入院していました。

最初はミルクで、3日後からミルク寄りの混合でしたが、肝臓、腎臓の機能回復が思わしくなく、9日目に医師の判断でテルロン
®を服用し、完ミで5日間過ごしました。
母乳はもう出ないかもと言われましたが、服薬を止めてから、すぐに回復しました。
それからは母乳寄りの混合で、私の体も回復してきたので、23日目に退院しました。

その1週間後に1ヶ月健診に行った時に、母乳で行けると言われてからは徐々にミルクを減らし、今は完母です。
その時点で、肝臓の機能は完治、腎臓の機能回復は9割程度で、母乳を与えても問題ないと言うことでした。

ですが、現在出産後約3ヶ月で、腎機能が低下してしまい、10月中旬の診察の時点で、通常の7割程度しか機能していない(尿蛋白++)と言うことでした。
が、母乳をあげることは、ドクターストップにはなりませんでした。
食事療法で様子を見るしかないと言うことで、塩分7gの生活です。
また、完母であるものの乳腺が細くて詰まりやすいため、油もの、甘いもの、乳製品は控えています。
元々痩せている方でしたが、完母だからか、腎機能が低下しているからか、食事のせいなのか、どんどん痩せて、体がフラフラして来ました。

身長162㎝で、体重が、妊娠前52㎏→臨月63㎏(重度のむくみあり)→産後10日目52㎏→産後23日目(退院時)50㎏→現在46.5㎏です。
BMIも、標準を割り込んで17.7になってしまいました。

ちょっと疲れてしまい、このまま完母で育てたい気持ちと、ミルクを足して楽になりたいと言う気持ちで揺れていました。
SOLANINさんには怒られるかもしれませんが、夕方に1度、2日間ミルクを足しました。
すると、次の日の早朝から、右の胸がガチガチに張ってしまいました。
牛蒡子も、葛根湯も、ジャガイモ湿布も効かず、母乳外来で3日間マッサージを受け、やっと落ち着きました。

それでようやく、やはり母乳オンリーで行くしかないと分かりました。
息子はおっぱい星人で、日中は1~2時間に一度のちょこちょこ飲み、夜は2~3時間に1度の授乳です。
しかも、歪め飲みがあります。
また、日中は布団に置くと泣くので、抱っこかスリングです。
私は、疲れた時は昼寝をしたり、睡眠時間を多くとるように心掛けています。
しかし、夫と三人暮らしで実家が遠く、食事も手を抜けないため、また、年内中の引っ越しを控えているため、いっぱいいっぱいになって来ました。
夫はとても協力的で優しいのですが、私のことを心配し、体がツラいなら薬で母乳を止めて、ミルクに切り替えるしかないのではと言います。

でも、母乳は比較的良く出ているようで、息子の成長はまずまずだと思います。
里帰り出産で、当時入院してた時は、腎臓内科、婦人科、母乳外来が同じ病院でしたが、現在はバラバラの病院に通っていて、連携が取りにくい状態です。

今後、自分の体も守りつつ、母乳で育てて行くにはどうすればいいでしょうか。
牛蒡子や、たんぽぽ珈琲を飲んでいて、豆腐、納豆などの植物性蛋白質も摂るように心掛けていますが、その他にオススメの食材などありましたら教えて下さい。

<SOLANINの回答>
塩分7gのお食事は、味気なく感じるかもしれませんが、仮に断乳したとしても、お食事の塩分は7gを守られるのが賢明です。
完ミだから・・・と、何でも好き放題に食べるのは危険です。
重症妊娠高血圧症候群になられたお母さんは、産後も腎機能の低下がみられることがしばしばあります。
そうでない普通の妊娠経過を辿ってきたお母さんとは、カラダの状況が違うのです。
実際、私が新人の頃、(その頃は妊娠中毒症という病名でしたが)重症だった方が15年後くらいに人工透析のため通院しておられるというパターンを、何人も見てきているからです。
きっと病名に「妊娠」と付いているから、さほどシビアなものとは考えず、産後暫くしたら関係ないように思っておられたのかもしれません。

歪め飲みのある赤ちゃんの場合、そうではない場合よりも乳管は詰まり易いです。
かかりつけの助産師(?)に乳管が細いと指摘されておられるので、尚更かもしれません。
腎機能のデータが悪かったり、おっぱいの調子が悪かったりすると、ミルクの方が良いのかな?と揺れ揺れになるかと思います。
しかし、ドクターストップがかかるような事態というのではないなら、続けてあげてほしいですね。
一般的には重症妊娠高血圧症候群だったお母さんで、おっぱいが軌道に乗ってくると、普通のお母さんよりも体重は減り方がハンパないです。
妊娠前体重よりもマイナスというパターンも、稀ではありません。

おっぱいをあげるのがしんどいならば、お昼間でも添い乳にしては如何でしょうか?
旦那さんの優しさにつけ込むわけではありませんが、家事は手抜きさせてもらいましょう。
あ、お食事だけは、あまり手抜きは出来ませんが…

引っ越しはお値段が張りますが、業者さんにお任せするのが一番です。
相見積もりを取って、価格を比較して、業者さんを選びましょう。
親御さんが遠方で頼れないなら、仕方が無いです。
お任せすることでお母さんの健康状態を維持できるなら、それは生き金ですよ。

また、普段からのお勧めの食材ですが、南瓜や根菜類は多めに摂っておられますか?
お食事は早喰いになっていませんか?
普段の水分は何が主体ですか?
相談者さんのような場合、出来ればごぼう茶とかヨモギ茶がいいのですが。
(たんぽぽ珈琲もいいのですが、白ご飯や焼き魚には合わないですからね…)
おなかを冷やさないように、腹巻きをしていますか?
足裏からの冷えを防止するのに、靴下は常に履いていますか?

牛蒡子が効かないとのことですが、毎日10~15gを炒って粉砕して袋オブラートに詰めて毎食前に服用するか、同量を水3合が半量になるまで煎じたものを毎食前に服用しておられますか?
調子の悪い時だけではなく、普段から詰まりにくいおっぱいにしていくことは必要ですよ。

最近、乳腺炎の予防的な意味で評判が良いのは、シ―クワサ―ジュースです。
果汁はカラダを冷やすから、本来あまりよくないのですが、何故かシークワサ―ジュースは評判が良いですね。

それからスタミナ切れが心配ならば、個人的にはにんにく卵黄が良いと思います。
ドリンク剤はカフェインが多いから止めてね。
以上です。

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2010年11月15日 (月)

言い聞かせで、母子分離を乗り越える。(2歳2ヶ月)

先日、“1歳4ヶ月にわたる児の闘病生活と母乳育児”には続きのお話しがあります。
病気を克服したYちゃんには4年後に弟さんが生まれました。(仮にTくんとします。)
Tくんが2歳になった時、Yちゃんの定期カテーテル検査の予定が入りました。
Tくんは、筋金入りのおっぱい星人で、Kさんが何度か乳腺炎になっても、乳房マッサージのために通院を余儀なくされることが無く、大抵は1回だけで後はTくんが飲んで治してくれるという孝行息子でした。

Yちゃんは1年生になっていましたが、何分遠方の病院ですし、ひとりで入院というわけには行きません。
お母さんが付き添いということで、帯同されることになりました。
問題はTくんです。
2歳になり、ご飯も食べられるし、カタコトも言えるようになっていましたから、Yちゃんの入院中を預かるおばあちゃん、お父さんは、「断乳せな仕方が無いなぁ。」「おっぱいなしで対応できない。」というスタンスでした。
Kさん自身、Tくんをお家に置いていかねばならないわけで、家族に無理は言えないし、でも断乳はしたくないと、悩みに悩んで★病院の母乳外来を受診されました。

Yちゃんの入院期間はおよそ5日間とのことでした。
そこで、入院1ヶ月前から、Tくんのお姉ちゃんであるYちゃんの入院の際には、お母さんであるKさんが居なくなり、その間、おっぱいが飲めなくなること。
お父さんやおばあちゃんと過ごすこと。
大きいお姉ちゃんはお家に居てくれること。等を何度も説明されました。

そして、Yちゃんが退院できる日には、お部屋の壁に大好きなロボットの絵が出てくること。
退院のお迎えには一緒に連れて行ってもらえること。
車の中で直ぐにおっぱいを飲ませてもらえること。
もちろん、お母さんにはいっぱい抱っこしてもらえること。
お家に帰ったら、いつも通りに戻ることを、お父さんを含め家族全員でTくんに何度も説明されました。
耳にタコが出来るくらい・・・そう呪文のように言い聞かせてもらいました。

結果、Tくんは5日間、お母さんの帰りと、再びおっぱいを飲ませてもらえる日が戻ることを心の支えにして、ぐずることなく待ち続けることが出来ました。
朝起きて、壁にロボットの絵を見つけた時は、Tくんは嬉しくて、キャーキャー言っていたそうです。(笑)
Yちゃんの退院に際し、家族みんなが、Tくんからおっぱいを無理やり取り上げなくて良かったと、言って下さったそうです。
やればできる!と、言って下さったそうです。
そして話せば分かる男として、Tくんの株が上がったことは言うまでもありません。

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2010年11月13日 (土)

離乳食が進まないのは、おっぱいのせいですか?(10ヶ月)

<ご相談内容>
もうすぐ10ヶ月になる赤ちゃんの母親です。
出生時2344gと小さかった我が子はおっぱいを吸うのが下手っぴで、その上私の乳首が小さいため、生後1ヶ月間は直母と搾乳とミルクで育てました。
2ヶ月目からは完母になり、順調に育っています。

6ヶ月から離乳食を開始しましたが、かなりのおっぱい星人のため、ほとんど食べません。(大さじ4食べればいいほう)
現在も、ぐびぐび飲んでないときも含めると、10回/日以上はおっぱいを吸ってます。

今日、近くで市の栄養士による栄養教室があったので参加し、離乳食を食べないことについて質問しました。
すると、栄養士の方は、「夜間の授乳をするから朝から食べれないんだ。泣いても飲ませなければ食べるようになる。」と仰いました。
まぁ事実なのでしょうけど、それって断乳に匹敵するのでは?と思えて仕方ありません。

我が子は、未だ夜間5回は起きておっぱいを求めます。
離乳食を食べないのは悲しいのですが、そんなおっぱい星人からおっぱいを取り上げてまで離乳食を食べさせようとは思えません。
私の考えは間違っているでしょうか?
過去記事等を拝見する限り、間違ってはいないと思うのですが、食べない我が子を見ているとブレそうになります。
お忙しいとは存じますが、もしよろしければ、お返事頂けると幸いです。

<SOLANINの回答>
母乳育児のスタートが困難だったにもかかわらず、諦めず、努力されたのですね。
生まれた時は小さめだったようですが、今では真ん中くらいの体重まで完母で育てられ、ご立派ですね。

さて、ご指摘の通り、おっぱい星人の赤ちゃんは、離乳食の進みがゆっくりで、少食ちゃんであることが多いものです。
でも、10ヶ月で一応2回食で、1回に大匙4杯くらい食べられるのであれば、まずまずではないかと、個人的には思います。
たくさん食べてくれたら嬉しいし、作り甲斐もあるけれど、きっと今はまだその時期ではないのでしょうね。

一般的にですが、お母さんが食べさせたい量は、赤ちゃんが食べたい量よりも多いようです。
そして、お母さんが食べさせたい量の基準となるのは、育児雑誌や離乳食教室で貰ったパンフレットの数字であるようです。
間違えないでほしいのは、その数字はあくまで目安であるということです。
赤ちゃんが義務として毎食履行すべきものではないのです。

この時期大事なことは、赤ちゃんが「お食事は楽しいな、美味しいな。」ということが実感できることです。
そのための工夫をしてあげることは良いと思います。
なのに、食べさせたいばっかりに真剣な顔で赤ちゃんに向き合うと、「いつも優しくおっぱいを飲ませてくれるお母さんが、お食事の時は打って変わってどうしてこんなに怖いのだろう?」という悩ましい気持ちでいっぱいになってしまいます。
追いかけまわして食べさせたり、無理やりお口を抉じ開けて食べさせたりしたら、さらに逆スパイラルかかちゃいそうですよ。(汗)

夜間の授乳の多さ(?)が、栄養士さんは気になったから、そういうことを言われたのでしょうが、だったらどうせよと仰るのでしょうね?
赤ちゃんが泣き叫んでも夜通しあやし続けるか、泣き寝入りをさせるかして、極限まで空腹にさせるということなのでしょうか?
そしたら食べるっていう発想なのでしょうか?
しかし、そもそも離乳食って、お母さんと赤ちゃんを追い詰めるようなことをしてまで、食べさせなくてはならないものなのでしょうか?
そこまでして食べさせるって・・・虐待スレスレではないですか?

少し話がズレますが、私は以前、生活習慣病で食事制限がある患者さんから、「“○○を食べてはいけない。”と制限されるのは辛いけど、“●●を▲▲だけ食べなくてはいけない。”とノルマ達成的な指導をされるともっと辛い。」と仰っているのを聞いたことがあります。
マニュアルは目安です。
マニュアルに囚われて雁字搦めになるから、しんどいのです。
マニュアルに振り回されるのだけは止めましょうね。

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2010年11月12日 (金)

歯が生える前の噛みキズ防止には、言い聞かせが特効薬!(7ヶ月)

<ご連絡いただいたこと>
現在7ヶ月の赤ちゃんにも、めでたく小さなかわいい歯が生えてきました。
生えてくる前からむず痒いため歯茎で乳首を噛むようになり、歯がなくてコレだけ痛いのに生えてきたら…と恐ろしくなり言い聞かせをしました。

私も、アイコンタクトができるおっぱいタイムに実施
ポイントをしぼって

・歯が生えてくるから気持ち悪いよねぇ
・噛みたい気分も分かるよ~
・でも噛んだらおっぱいケガして○○ちゃんは飲めなくなるよ~
・お母さんも痛いの嫌だなぁ

と気持ちを汲みつつ、回数で言えば3回くらいですが、授乳中にお願いしました。

すると次の日から全く噛まなくなり、かれこれ3週間になります。
恐らく、おっぱい星人には『おっぱいが飲めなくなる>お母さんが痛い』なのでしょうが、これほどまでに効果があるものなのかと驚いています。

もちろんアフターケアもすべく、「○○ちゃんは上手におっぱい飲むね、噛まないからお母さん嬉しいな」と褒めちぎっています。

言い聞かせを知ったのも最強母乳外来に出会えたから。
いつも母乳育児が楽しくなる考え方や知識を与えてくださり、ありがとうございます。
もちろん楽しいことばかりではなく、悩みや心配事もありますが、赤ちゃんとのイチャイチャタイムを存分に満喫しようと思います。

今回もメッセージがたくさんきていることと思います。
私はただご報告がしたかっただけで、本当にお返事要りませんので、お疲れが残らないようになさってください。


<SOLANINのお返事>
ひとことで言うなら「素晴らしい!」です。
言い聞かせのタイミングの見計らい方、短いセンテンスで語りかけること、繰り返すこと、上手く出来たことを褒めちぎること(アフターケア)・・・言い聞かせの効果を最大限発揮できるやり方です。

一般的におっぱいを噛むのは、乳腺炎等でおっぱいの味自体が不味いからという場合が多いようです。
けれども、赤ちゃんは歯が生える前はおっぱいが不味くなくても歯茎がむず痒く、噛みたいという衝動が湧き起こるようです。
放置すれば噛みまくることも想定されます。
しかし、それでは痛みと恐怖でおっぱいをあげられなくなります。
それはお母さんにとっても赤ちゃんにとっても不幸ですね。
おっぱいタイムが楽しいものであるよう、ほんのちょっとした心がけと言い聞かせをしていただけたらと思います。
いやあ~ホントに素晴らしい!

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2010年11月11日 (木)

不味いおっぱいでも搾乳なら飲む?

お母さんの食べたものでおっぱいの味は変わります。
それは喋れるようになったおっぱい星人の子ども達の、多くの証言が物語っています。
もちろん、過去記事にも書いたように、乳房トラブルで多少おっぱいが不味くても不問に付すというか、拘らないというか、抱っこしておっぱいを飲ませてもらう行為自体が好きな子も居ますけどね。

で、その乳房トラブルで不味いおっぱいを、搾乳だったら飲む・・・というの不思議な話、聞いたことがありますか?
あ、もちろん、これは普段からちょくちょく搾乳をのませてもらってる赤ちゃん・お子さんに限定された話ですよ。
普段直母だけの赤ちゃんに、おっぱいが不味いからといって、いきなり搾乳入りの哺乳瓶のゴムの乳首を突っ込んだって、嫌がって飲まないのは自明の理ですからね。
そこを間違えないでくださいよ。

赤ちゃん・子どもの舌の感覚は本来鋭敏なのです。
しかし、搾乳の場合どこか感覚が鈍るのか、「よくこんな不味い味なのに飲めるよなぁ。」と、傍で見ていて気の毒なくらいのおっぱいであってもすうっと飲むのことがあるのですね。
もちろん直母は猫パンチで嫌がってます。
仰け反り過ぎて落っこちそうなくらい暴れて拒否します。
同じおっぱいなのに、どうなってるのかな?

そう言えば故・山西みな子先生もそんなことを仰っていたような気がします。
先日の記事で月経再来時に直母は嫌がるのに、搾乳はすんなり飲みますというコメントを下さった方がおられましたが、同じ理由だと思います。
これは、私の勝手な想像ですが、月経前や乳房トラブルの際は乳房に鼻先を近付けたら嫌なにおいがするのではないか?と思うのです。
赤ちゃんて、嗅覚が鋭敏だからそうなのではないか?と、思いました。
乳房からのにおい説については、まだ喋れるおっぱい星人に確認したことはないのですが、万一出会ったら是非とも聞いてみたいと思ってます。

但し、勤務先で出会う完母の子どもで、喋れるようになって哺乳瓶で搾乳を飲む子は皆無だから、確認したくても出来ないのですが。(汗)

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2010年11月10日 (水)

上の子の付き添い入院による母子分離時の注意点は?

母乳育児中の赤ちゃんに兄姉が居られ、その兄姉が検査や手術や急病等で入院され、付き添いが必要だと主治医から説明されたら、どうしたらいいのでしょうか?

まだ離乳食が始まっていない場合は、おっぱいは赤ちゃんの生命線ですから、検査や手術で時期的な融通が付くものでしたら、後回しにしてもらうのも一手です。
「どうせまだ何も分かっていないから。」と勝手に割り切って、赤ちゃんを24時間預け放しで兄姉の付き添い業務をするのは避けてほしいです。
付き添いは想像以上に重労働ですから、本来お母さん一人が抱え込むことではないと思います。
お父さんもおじいちゃんもおばあちゃんも・・・協力できそうな方(兄姉との人間関係がまずまず良好)が居られれば、数時間でも良いからシフトを組んで代わってもらましょう。
お母さんだってWCにも行かれるでしょうし、お風呂にだって入りたいでしょうし、お食事の調達も必要です。
仮眠くらいしないと、次はお母さんが倒れてしまいます。
そんなことになれば大変です。

離乳食が少しずつ始まってるとしても、1日のうちせめて1〜2回は、距離的に可能であればおっぱいをあげるために一時帰宅してください。
冷凍母乳のストックも作っておいてください。
哺乳瓶が嫌いな子でも、コップやストローでならば飲むことは可能ですから。
距離的に一時帰宅が不可能であれば、事前の言い聞かせを特に念入りにされ、「おっぱいを待っていて頂戴ね。」と、お願いしてください。
また、お母さんも乳房がトラぶったりしないように、且つ乳汁分泌維持が出来るように、授乳と同じようなペース配分で搾乳をしてください。

普段の授乳回数が3回以下/日くらいに少なかったとしても、丸1日、直母も搾母もしなかったら、乳房はびっくりするくらいパンパカパンになってしまいます。
決して乳房緊満の程度を軽く予測してはいけないのです。

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2010年11月 9日 (火)

黄疸の消退のチェックポイント。

光線療法を受けて退院された赤ちゃんや治療まではしなかったけれど、数値的に高い状態でたいいんされた赤ちゃんであると、お母さんやお家の方はどうしても黄疸の方がキツくなっていないか、気になるかと思います。
病産院を受診されれば、黄疸計で簡単にチェックしていただけますし、場合によってはドクターの指示で採血されることもあるかもしれません。
一般的に日焼けしているお母さんであっても乳房部分は日焼けしませんので、お肌の色がかなり白いものですが、その色とおっぱいに吸い付く赤ちゃんのお顔の色を対比すると、どうしても赤ちゃんが山吹色に見えてしまいがちです。

お家には黄疸計なんてないですから、不安になると思いますが、やはり私たちは黄色人種ですから、なんとはなしに黄色いということはあるかもしれません。

ですので、赤ちゃんの黄疸については白眼の色が濃ゆくなっていかないかということを見ていただいて、もしも、どんどん黄色味が濃ゆくなるなら、一度病産院に相談のお電話をされた方が良いかもしれません。
赤ちゃんのお顔の色は黄色いままでも白眼の色が徐々に薄くなってきているようなら、退院後に黄疸の数値が跳ね上がっているのでは?と、心配されるようなことはまず無いと思います。

あ、そうそう、それから黄疸がキツいうちは、眼脂が出ていない赤ちゃんであっても涙が出たら黄色かったりすることもありますが、消退してきたら、涙の色も透明になってきますから、そのあたりもチェックポイントになりますよ。

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2010年11月 8日 (月)

1年4ヶ月にわたる児の闘病生活と母乳育児。

Nさんは1人目さんの時はおっぱいへの拘りはさほどなく、退院時は完母だったものの、1ヶ月健診時には混合栄養で育てておられる状態でした。
3年後に出産された2人目さんの時、生後間もなく発覚した病気のため、手術が出来る病院に赤ちゃんは搬送されて母子分離となりました。
手術は成功したものの、予後は手放しで喜べるような状態でもなく、数ヶ月の入院が必要な状態でした。

Nさんの自宅からその病院までは片道2時間半を要する距離でしたので、赤ちゃんの面会は週末に、日帰りもしくは1泊で面会時間中のみという状態でした。
距離的・時間的にも気軽に面会できない母子分離の状態でした。
私が最初に出会った時のNさんは、産後10日目頃でしたが、心労のためげっそりと面やつれされ、いつも泣いているのかな?という感じでした。

初めての面会の時はNICUの物々しさに圧倒され、看護師から「お母さん、保育器の窓から手を入れて、赤ちゃんの手を握ってあげてくださいね。」と声掛けされたものの、元気な体で産んであげられなかった申し訳なさで胸がいっぱいになったこと、触ったら心臓が止まるんじゃないかと思い、怖くてなかなか手が入れられなかったこと、本当にこの子を家に連れて帰ることが出来る日が来るのか?という想いで、涙が止まらなくなってしまったことなどをぽつりぽつりと話してくれました。

お母さんは1人目さんの時には1度もしたことが無い搾乳を、赤ちゃんのためにしておられましたが、1人目さんの時の記憶からか母乳不足感もあり、また、分泌の維持が出来るのか?ということに強い不安を感じておられました。
でも、「色々考えたのですが、私に出来ることはおっぱいを持って会いに行くことだけなんです。どうしてもおっぱいが出続けてほしいんです。どうしたらいいですか?」と聞いてこられました。
私にはNさんの必死な表情から強い決意を感じ、何とか力になりたいと思いました。
そこで搾乳の量や回数やお食事・水分摂取等を事細かに打ち合わせして、分泌がどんどん低下するような傾向がみられたら、早急に電話連絡して、母乳外来を受診されるようにとお話ししました。

赤ちゃんは搬送時を含め数ヶ月の入院と2回の手術をされました。
絶飲⇒鼻注⇒瓶哺乳⇒直母という変遷を2回も繰り返すことになりました。
普通なら乳頭混乱を起こしかねないシビアな条件でした。
しかし幸いにもそれは起きませんでした。
しかも、入院中冷凍母乳が不足する事態は1度も無く、自宅療養中も1度もミルクを補足することも無く、1歳4ヶ月の自然卒乳の日までNさんはおっぱいの分泌を維持され、完母でいけました。

何度か母乳外来を受診され、危機回避が必要な局面に差し掛かりましたが、搬送先の看護師さんからも「週1回しか面会に来られない条件なのに、こんなに長く入院したのに、おっぱいが途中で枯れないなんて奇跡的だね、凄い努力をしたんだね。」と驚かれたそうです。
Nさん自身も「私は1人目混合栄養だったけど、2人目はあんな状況だったのに完母でいけて、今ではよくやったなぁって自分でも驚いているんです。」
そして、「私がここまで続けられたのは上の子のお蔭です。この1年4ヶ月、何処にも遊びに連れて行ってあげられなかったし、退院してからも赤ちゃんを泣かせては心臓に負担がかかるのではないかと怖くて、上の子をまともに抱っこもしてあげられなかったんです。なのに甘えてくることもなくて。子どもなりに寂しくても辛抱してくれていたんだと思うんです。」と仰いました。

搬送先の看護師さんの仰るようにNさんの母乳育児はとても偉大で、奇跡なのかもしれません。
でも、周囲の協力やお母さんの意思や努力や赤ちゃんの頑張りや諸々の条件が好転すれば、Nさんのような奇跡は、何処(=いずこ)でも起こせるのではないか?と、私は思うのでした。

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2010年11月 7日 (日)

スリムなお母さんのおっぱいには栄養が無いですって?

暫く前にみなさんから寄せていただいたトンでも情報についての続報です。

10年前~20年前と比較して、若い男性とは反対に、若い女性は痩せの方の割合が増加しているのは、ご存知かと思います。
そのせいかもしれませんが、よく分からないことを仰る方が居られるようです。
個人的には初めて聞きました。
「痩せたお母さんのおっぱいは栄養が無い。」って・・・えええええ~?
お母さんの体格でおっぱいの栄養分が変わるなんて、医学的にどうのこうのと論じるまでも無いことです。

しかもこの方は、「おっぱいには目盛がないからどれだけ飲んだか分からないから、ミルクをあげなさい。」と強要されたとのこと。
そりゃあ、おっぱいには目盛は無いですけれど、赤ちゃんの飲んだ様子や、おしっこの量や回数である程度判断できますし、赤ちゃんだって哺乳マシーンではないから、たくさん飲みたい時もあれば少しでいい時だってありますからね。

さらに、「お母さんの食べたものでおっぱいは味が変わるから、お母さんが何を食べようが味の変わらないミルクをあげなさい。」とも言われたそうです。
おっぱいの良いところが、お母さんの食べたもののお味をおっぱいを通して赤ちゃんが知ることが出来、味覚の発達に寄与するという点ですが、それはバッサリ切り捨てるようなことを言われるのですね。
赤ちゃんの飲み方が変わることで、月経再来や乳腺炎の予兆に気が付くくらい、おっぱいって神秘的な飲み物なのですがね。
大体、ミルクだってメーカーさんが変わればお味も微妙に変わりますから、それだけで飲んだり飲まなくなったりするくらい、赤ちゃんの舌は敏感なのですよ。

全体を通して全く逆(ぎゃく)ではないか?ギャグではないか?という、トンでもなアドバイスですね。(汗)
ミルク屋さんの営業さんであっても、ここまで言う方はそうそういらっしゃらないと思いますが・・・
こういうのは、真に受けちゃダメです。
読者のみなさんがお得意なスル―作戦で行きましょう♪

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2010年11月 6日 (土)

卒乳へのカウントダウンを行政が勝手にやってる?

少し前の記事のコメントでみなさんから母乳育児のトンでも情報を募りました。
そしたら、enjoyshanghaiさんからの情報として、保健所からのパンフレットに卒乳関連のトンでもなことが堂々と記載されていたという報告がありました。

曰く、1歳の項目で“そろそろ卒乳の準備をしましょう。”
曰く、1歳半の項目で“
卒乳は出来ましたか?”と書いてあったそうです。
へえぇぇぇ。
行政が何を言うてますのん?
こんな意味不明なことを書き連ねるから、おっぱいのことがまだよく分かっておられないお母さん方からトンでもな質問が寄せられるのですね。

曰く、「卒乳のやり方を教えてください。過去記事の何処にも書いてありません。」
曰く、「1歳を過ぎても離乳食を喜ばないのは、おっぱいのせいですか?」
曰く、「1歳を過ぎておっぱいを続けていると、お母さんの歯も子どもの歯もボロボロになるのですか?」
曰く、「1歳を過ぎておっぱいをあげていると、甘えん坊な性格が助長されるのですか?」
曰く、「1歳を過ぎたらおっぱいに栄養も免疫も無いから、あげても意味が無いのですか?」
曰く、「1歳をすぎておっぱいをあげていると、子宮や卵巣が干からびて、次の妊娠が出来なくなるのですか?」

卒乳には準備なんてありませんよ。
過去記事をきちんと読んでいらっしゃる方はご存知だと思いますが、2002年4月発行の母子健康手帳から、「断乳」と表記するのは止めることになりましたからね。
少なくとも8年以上前から、厚労省的にも確認事項なのです。
でも、このパンフレットの表記では、1歳半にはやんわりとは言え、「断乳」すべく方向付けているとしか解釈できませんね。
『授乳・離乳の支援ガイド』にも、「離乳の完了は母乳を飲んでいるか否かを意味するものではない。」旨が記載されています。
もう、どうなってるの?
母子保健の最前線の保健所や保健センターが、やんわりとは言え、「断乳」を勧めてどうするのっ?
くれぐれも誤解を招くような、ミスリードを狙うような記載は止めてくださいね。

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2010年11月 5日 (金)

赤ちゃんが風邪をひいている時の添い乳について。

<ご相談内容>
私は只今5ヶ月になる娘のおっぱいライフを満喫中なのですが、昨日から家族全員が鼻風邪を引いてしまい、てんやわんやしております。
娘の夜中のオッパイは毎晩2?3回、毎回添い乳をしています。
けれども、夜中でも起きて抱っこしておっぱいをあげる方が良いのでしょうか。
私はどうしても夜中の睡魔に勝てず、ラクチンな添い乳をしてしまいます。
しかし昨日の添い乳中に何やらフガフガ言っているなぁと思い、見てみると鼻からたくさんおっぱいが出てきていて、慌てて娘を抱き上げました。
私たち大人も、寝転びながら飲み物を飲むのは難しい事なのに、赤ちゃんにそれをさせているのは可哀相な事なのかな?と思ってしまいました。
それとも、赤ちゃんのお口の中の構造は大人とは違い、寝転びながらでも上手く飲める様になっているのでしょうか?
以前にも一度、添い乳中に鼻からおっぱいが出てきた事があるのですが、その時も今回同様に鼻風邪を引いている時でした。
鼻水が出ている時は添い乳は止めようと思っています。
ただ、普段はどうでしょうか?
夜中の添い乳はラクチンなので、できれば止めたくないのですが…
おっぱいは夜中でもちゃんと抱っこしてあげるべきなのでしょうか?
長文になり申し訳ないのですが、SOLANINさんのご意見をお聞かせ下さい。
よろしくお願い致します。

<SOLANINの回答>
風邪を引いて酷く鼻が詰まっていると、赤ちゃんの場合、鼻腔から鼻汁混じりのおっぱいが流出することがあり、目撃した人は皆、ビックリ仰天だと思います。
鼻汁混じりのおっぱいが鼻腔から流出した時は、まず第一に赤ちゃんの鼻腔吸引をしましょう。
以前にもそういう経験があったならば、もしかしたら体質的に流出し易い赤ちゃんかもしれません。

しかし、普段は極端に多量に飲むことが無ければ、鼻腔からおっぱいが流出することは無いと思います。
添い乳はお母さんもラクチンだし、赤ちゃんも安心されるので、普段は止める必要はないですよ。
添い乳は飲みにくいとか、赤ちゃんが可哀想とか、そういうご心配は無用です。
ただ、赤ちゃんが風邪を引いて酷く鼻腔が詰まっている時は、今後も安全面を考慮して、抱っこしておっぱいをあげてくださいね。

余談ですが、風邪を引いて、鼻腔から鼻汁混じりのおっぱいが流出するということは、熱発していなくても受診が必要な状態と言えます。
哺乳意欲があっても、まともにおっぱいが飲めない状態ですからね。(汗)

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2010年11月 4日 (木)

乳糖不耐症の治療要否の考え方。

これまで何本かの記事を書いてきたので、以前からの読者さんできちんと過去記事をお読みの方であれば、乳糖不耐症という名前の病気についてはご存知かと思います。
乳糖不耐症は生まれて間もない頃に発症?発覚!することもありますが、月齢が進んでから風邪を引いた後などに二次的に発症することもあります。

但し誤解しないでいただきたいのは、検査により乳糖不耐症と診断されても、治療が必要な赤ちゃんとそうではない赤ちゃんがおられるということです。

乳糖不耐症の赤ちゃんは、一般的に体重増加不良になり易いのは、過去記事にも書いている通りです。
というか、量的にしっかり哺乳していて、うんちが緩いという症状以外に、これという病気が考えられないと小児科ドクターに言われたのに、何故か体重が増えない赤ちゃんの場合、検査して調べてもらったらこれだった!ということがあるのですね。
この場合はもちろん小児科ドクターは治療を開始されるであろうと思われます。

しかし、そうではない場合、つまり、「うんちが緩いから念のために検査しておこうか~?」と、小児科ドクターから検査を勧められ、結果、乳糖不耐症だと発覚しても、赤ちゃんが元気で、体重増加の具合をしばらく経過観察したけれど、月齢相当で問題ない…という場合もあるのですね。
その場合、治療を開始されるのか?と言えばそれは無い!ということなのですね。

小児科ドクターが目の前の乳糖不耐症の赤ちゃんに治療が必要か否かを判断される基準はそこなんですね。
ですので、赤ちゃんの乳糖不耐症発覚=治療開始ではないので、そこのトコロをご理解くださいね。

 

 

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2010年11月 3日 (水)

赤ちゃんの嗜好がお母さんを変える?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第4弾です。
妊娠中はお母さんとおなかの赤ちゃんの感情は往来するそうです。

音楽でも食べ物でも妊娠を境に嗜好が激変するっていう経験をされたお母さんは少なくないのではないでしょうか?

例えば、妊娠してある日を境にそれまであまり好きではなかったスイカが大好きになったという方に出会ったことがあります。
妊娠中は季節の許す限り毎日スイカを食べまくったそうです。
でも、赤ちゃんを出産されてからはスイカを食べたいという欲求がピタッと消失し、まだ元のスイカ嫌いに戻ったそうです。
時は流れ、赤ちゃんも離乳食の時期になり、試しにスイカの汁を搾って飲ませたら美味しそうに飲んだそうです。
そのうち飽きるのではないか?という予想に反し、その子は長じてもスイカは大好物で有り続けているとのことでした。

恐らくこれは、おなかの赤ちゃんがお母さんに自分の好物を食べさせていたのではないかと推察します。
お母さんの食べたもので羊水の味や匂いは変わるという記憶を話す子どもも居るそうですからね。
みなさんは妊娠中に嗜好が変わり、その嗜好が赤ちゃんの嗜好に一致したという経験は有りませんか?
(昔は離乳準備食の考え方が主流でしたから、果汁や果物を与える時期が今よりもかなり早かったのですね。)

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2010年11月 1日 (月)

妊娠中の乳頭・乳輪ケアはしなくていいってホントかな?(SOLANINの考え方)

私は今までの自分の仕事上の経験で、やはり妊娠中の乳頭・乳輪ケアをされてた方は、産後のおっぱいが上手く行くと確信していますね。
順列組み合わせ的に考えてください。

①乳頭形態や乳輪の状態も良くて、乳汁分泌も普通にあり、赤ちゃんの哺乳技術がテクニシャンと言えるレベルなら、助産師は直母確立に関し、何もしなくても見守りだけで大丈夫ですよ。

②乳頭形態や乳輪の状態も良ければ、或いはケアでコンディションが改善していて尚且つ、乳汁分泌が普通にあれば、赤ちゃんの哺乳技術が下手っぴちゃんでも、助産師が適切な授乳介助をして、赤ちゃんが乳頭混乱さえ起こさなければ最終的に飲めるようになることは、誰でも経験していると思います。

③乳頭形態や乳輪の状態に問題があるか、若しくはケアがされておらずコンディションがイマイチでも、乳汁分泌が普通にあり、赤ちゃんがテクニシャンであれば、昨日記事に書いたように、ラクテーションコンサルタントのセンセイ方が仰るようなことはもちろん有り得ると思います。

問題は次です。
④乳頭形態や乳輪の状態に問題があり、ケアがされておらずコンディションがイマイチで、しかも赤ちゃんの哺乳技術が下手っぴちゃんだったら?(乳汁分泌は普通にあるとします。)
直母は残念ですが無理ですから搾乳中心にしましょうね~と、諦めるんですか?

お母さんと赤ちゃんのおっぱいの相性っていうか、そういう面にもっと目を向けないとダメなんぢゃないかなってSOLANINは思うわけです。
赤ちゃんがテクニシャンか下手っぴちゃんかどっちなのか?は、生まれて来なきゃ分かりません。

でもね、お母さんの乳頭形態がどうなのか?ってことは、もしかしたらお母さん自身が分からなくても、診る者が診れば分かるのです。
それは確かなのです。
だから、お母さんがこれから生まれてくる赤ちゃんのために、妊婦さんのうちからもっと自分の乳頭・乳輪に関心を持ち、ケアしていくことはとても大事なことですし、「あなたはこうすればおっぱいが上手く行くのよ。」って教えてもらったら、余程のミルク育児主義者の妊婦さんでなければ・・・ケアするでしょう、普通。
そしたら、「こんな筈ではなかった!」「赤ちゃんが吸い付いてくれない。」とブルーになるお母さんも、助産師泣かせの授乳介助も減るわけですよ。

もちろん、ネガティヴ発言は厳に慎み、「人一倍の努力はしなくちゃいけないけれど、でもきっと出来るよ。大丈夫だよ。」という言葉は添えたいなと思います。
具体的に何をするかは、過去記事にも書いてますからご存知ですよね?
(読んでおられない方は検索してくださいね。)
たとえ陥没乳頭であっても、扁平乳頭であっても、乳輪が狭くても、切迫でも、適切な妊娠中の乳頭・乳輪ケアと産後の授乳介助をしていけば、直母が可能な方は実際におられるわけですから。

母乳育児は本来、楽しくてやりがいのあるものです。
母乳育児がプレッシャーになることは、誰も望んでは居ないですからね。
そして、妊娠中の乳頭・乳輪ケアをしないうちから、「どうせ私は母乳育児なんて出来ない。」と、諦めるものでもないですからね。
おっぱいが上手く行くために、人一倍の努力が必要なお母さんを、妊娠中から支援できる助産師がもっと増えてほしいなと願います。
そして私も、技術研鑽に励み、楽しい気持ちでおっぱいを続けていけるお母さんが増えるように、微力ながらお手伝いできたらと思っています。

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