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2010年5月

2010年5月31日 (月)

洗口液の選び方~ドライマウスの予防。

 (注)最強母乳外来・フェニックスにて「洗口液の選び方〜ドライマウスの予防。(改訂版)公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

洗口液…いわゆる、マウスウオッシュ・デンタルリンス等の類ですが、これは本来歯磨きの前に使用するものですね。
お口の中を殺菌洗浄するとか、虫歯菌や歯周病菌と闘うとか、いろいろなキャッチコピーが付けられて販売されています。

それはそれでいいのですが、気をつけるべきは選び方。
中にはミントの爽快感だけで、実は薬理効果が殆どないものあるようです。(汗)
その他、ストロングタイプ・長時間タイプの表示のあるものは消毒用アルコールを多く含みます。
薬理効果はあるのでしょうが、口腔内環境を考えると推奨は出来ないですね。
消毒用アルコールは消毒だけではなく、乾燥させる働きがありますね。
(採血や注射の際、アルコール綿で拭かれた後の肌が乾燥することはみなさんご存知の通りですね。)

洗口液は、お口の中でブクブクさせるものですね。
お口の中に行き渡るように、顔の筋肉を動かしてブクブクさせます。
口腔内は粘膜で出来ています。
薬理効果を最大限に引き出そうとして、毎日何回も何分間もブクブクしていたら?
大抵の方は程度の差はあれ、やがてドライマウスになってしまいます。

ドライマウスのどこがいけないか分かりますか?
それはとりもなおさず、唾液の分泌が抑制されるということです。
唾液には有益な働きがあることは「★歯科関係」の幾つもの記事でみなさんご存知ですよね?
ドライマウスになると、折角減らそうとした虫歯菌や歯周病菌が一向に減らないという恐れがあります。
実際、予防にチカラを入れておられるクリニックで、どんなにクリーニングをしてもなかなか効果が出ない原因のひとつがドライマウスゆえ・・・とも言われています。

ちなみにですが、ドライアイのある方はそうでない方よりもドライマウスになり易いそうですから、洗口液を選ぶにはアルコールフリー・低刺激性のものを選ぶことをお勧めします。
男性陣や硬め歯ブラシの好きな方は強い刺激を求められがちですから、是非このことを教えてあげてくださいね。
ドライマウスだけにとどまらず、強い刺激は味蕾を破壊して味覚障害を引き起こす症例もあると伝え聞きました。

たかが洗口液というなかれ・・・でございます。

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2010年5月30日 (日)

テーブルを利用したフットボール抱き・みぃみぃさんの知恵

みぃみぃさんという最近読者さんになられた方が居られます。
プチメにて、テーブルを利用したフットボール抱きについて、お知らせくださいました。
プチメで相談があれば、個別では「こういうやり方もあるよ。」と返信していましたが、記事にはしていたかな?していなかったような気がするな・・・ということで、お知らせくださった方法をこの下に書きますね。

<みぃみぃさんのお知らせくださったこと>
私は体質的に非常に乳腺炎になりやすいようで、助産院に母乳マッサージのため通っていました。
」そちらの指導に沿って、肉類・赤身の魚・卵・乳製品・小麦粉NGの厳しい食事制限と、きっかり3時間毎の授乳を守っていましたが、それでも息子を授乳のために抱き抱えているだけで負担となって乳菅を詰まらせ炎症を起こすほど(涙)。
授乳の姿勢も制限される中、「テーブル授乳」をすることで赤ちゃんを安定させて授乳していました。
ちゃぶ台に赤ちゃんを寝かせ、お母さんは正座した状態で授乳するのです。(高さが合えばテーブルと椅子でもできると思いますが、万が一を考えると低いテーブルがいいと思います)

具体的には、
①ちゃぶ台手前端に赤ちゃんの頭を右手側にし、体ごとお母さんに向くように横向きにに寝かせます。バスタオル等で頭を高く調整してあげるといいと思います。
②お母さんは正面を向いた状態で座り、右のおっぱいを飲ませます。(右側の横抱き授乳と同じ状態)
③赤ちゃんはそのままでお母さんが体ごと右を向き、左のおっぱいを飲ませます。(左側のフットボール抱き授乳と同じ状態)
④赤ちゃんを180°回転させ、今度は③→②の順で反対側の授乳します。(右側のフットボール抱き授乳と左側の横抱き授乳)

これで1クール。出が悪い頃はこれを一回の授乳で2クールしていました。おっぱいが軌道に乗ってきたら、私も人並みに抱っこで授乳できるようになりましたが、最初の頃は本当にテーブルでの授乳に助けられました。腱鞘炎にもなりませんでしたよ。

分かりにくい文章で伝わりづらいかと思いますが、もし授乳で困っているかたの参考になればご紹介ください。
・・・とのことです。
赤ちゃんを寝かせるものがちゃぶ台かおこたかローテーブルかにより、お母さんも正座が良いか足を投げ出すのが良いか座椅子の上に座布団を重ねるのが良いか、微調整は必要かもしれませんがね。

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2010年5月29日 (土)

食物アレルギー、ミルクにすべきか?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「食物アレルギー、ミルクにすべきか?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

<ご相談内容>
いつもblog拝見してます。
今7ヶ月の息子がいます。4ヶ月の時にアトピーと診断されました。
卵、大豆、小麦、犬がアレルゲンです。
卵は完全に除去してて大豆と小麦は完璧に除去できてません。〔医者からの指示で大豆と小麦はシビアに考えなくていいとのことで、味噌や醤油は普通のを使ってる位でパンや納豆などは食べてません〕

それでも息子の湿疹は一進一退でよくならず、先生からは違うアレルギーもあるかもねとゆわれました。
母乳で育ててるのでこれ以上の除去になると辛いのも本音です。
おっぱいを飲む息子が可愛くて可愛くて、卒乳を考えてませんでしたが、私の食べたもので痒い想いをさせてるのなら、おっぱいやめてミルクに切り替えた方がいいのかなぁと思い始めました。
離乳食もまだおかゆや野菜のみです。

一体どうすればいいのか・・・
良かったらアドバイスお願いします。

<SOLANINの回答>
まず、判明している食物アレルギーについては、指示の通り、卵は除去しなくてはならないでしょうが、最近は食物アレルギーではなくても、赤ちゃんに卵を食べさせるのは1歳からという考え方が主流になってきています。
少なくとも赤ちゃんであれば、大抵の子は食べないものです。
卵アレルギーのない赤ちゃんのお母さん(母乳育児中)であっても、余程の卵フリークでもなければ、アレルギーを誘発しないか心配で、摂取を控えめにしておられる食材でもあります。
食物アレルギーがこの一つだけだったら、なんとか除去を続けられませんかね?
大豆と小麦はシビアに考えなくてもよさそうならば、現状のままでいいわけですし。

お坊ちゃんの湿疹がなかなか良くならないのは、とても辛いと思います。
痒がったりしたら尚のこととお察しします。
ただ、赤ちゃんは現在7か月で歯も生えそろってはいないし、離乳食をどんどん進めるというわけにはいきませんね。
やはり、まだまだおっぱいが必要な時期であります。

では、どうしたらいいのか?
ミルクに切り替えるのも、もちろん一つの選択肢でしょうが、切り替えてミルクアレルギーを併発したらもっと悲惨なことになりかねませんよね?
もちろん、アレルギー用ミルクというものが各社から販売されていますが、フツーのミルクよりもかなり不味いです。(中には美味しいのもあるようですが、それが相談者さんの赤ちゃんに合うかどうかは、その時にならないと分からないです。)
離乳食の進みがボチボチの段階で、それに踏み切るのはある意味賭けです。

そんなんだったら、塗り薬を赤ちゃんの肌に合うものに変更してもらって、湿疹を制御していくのが現実的ではないでしょうか?

また、離乳食をこれから進めるにあたり、肉の脂や大豆油、砂糖、添加物の多く含まれる加工食品等のアレルギー症状を悪化させる恐れのる食材は使わないということや環境を整えてダニ対策を講じるとかも毎日のことなので重要だと思います。

逆に、魚や野菜の脂肪にはアレルギーを抑える脂肪酸が多く含まれることは知っていますよね?
今のお粥と野菜という離乳食は赤ちゃんに合うと思います。
大変ですがもうひと肌、赤ちゃんのために脱いであげませんか?

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2010年5月28日 (金)

もんぶらんさんからの連絡◇熱発時のトンでも水分補給!

<ご連絡内容>
先日、食物アレルギーを持つ息子が発熱したので休日診療所を受診したのち、解熱はしていたものの、今後のことを考えて休日明けに近所のかかりつけでない小児科を受診しました。
息子が食物アレルギーで診ていただいてる先生は、とても信頼できる先生なのですが、自宅から少し遠いので、熱のある子を連れて行くには…と思いましたので。

そこでの診察内容ですが、まず受付で『先生は全身を診ますので、オムツ以外脱いで待っててください』と言われ、その通りにしました。(一応、持参のタオルでくるんで)
そして呼ばれて診察室へ入り、
「休日に初めての熱を出し……」と、
症状と貰ったお薬、熱、今はどうか等を伝えました。
先生は開口一番
『私は本音で喋りますから、お世辞が聞きたかったら他の先生のところへ行ってください』と、仰いました。
『水分はどれくらいあげてるの?』と、
聞かれ、熱があったので、お白湯をあげましたが、20位ですと答えたら、
『少ない!少なすぎる。お母さん、この子は脱水を起こしかけてますよ。』と。
この日はもう解熱して元気で、おっぱいもよく飲み、ずりはいで家の中を元気にゴロゴロしてるのに脱水と。
また、食物アレルギーゆえに顔も他の赤ちゃんに比べたら汚いのですが、
『顔が汚いのも水分が足りないから。水分をとれば顔が汚いのも治る。』と。
本当は、息子が食物アレルギーで他の病院へかかってることを伝えるつもりでしたが、ちょっと待てよと思い、黙って先生の診断を聞いておりました。
『お母さん、大変なことをしましたね。』と、
仰り、先生は看護師さんから受け取った無色透明の液体の入った哺乳瓶をうちの息子に咥えさせました。
『ほら、この子は水分が足りてないから、こんなにゴクゴク飲む。』と、
言われ、無色透明の液体は砂糖水(お白湯100に対して砂糖2匙)と説明を受けました。
『哺乳瓶の飲み方も下手くそだから、このお母さんには育児相談が必要。育児相談で哺乳瓶の使い方も練習してもらいます。』
『うちで診てる7ヵ月の子は、砂糖水とソリタ(ポカリのようなものと言われました)を800飲んでる。3ヵ月の子でも500飲んでる。20なんて足りなさすぎ。』
『果汁をもっと飲ませない。なんであげないの?おいしいのに。果汁を500位あげても良いですよ。』
『助産師は産ませることは私らより上手ですよ、でも子供のことは助産師より自分のほうが上ですから。』
『今からじゃ遅いくらいだけど、砂糖水とソリタを飲ませて、明日また来なさい。(顔が汚いのも)必ず治してあげるから。』と。

全身診ますからと言われたのに、先生が診たのは顔と口の中とお腹だけでした。
足なんか膝の裏や足首を見たら一目瞭然のアレルギーゆえの赤みがあるのに。
アレルギーを水分摂取で治す?それで治った子ももしかしたらいらっしゃるのかもしれませんが、そんなに水分摂取で治るなら患者殺到してるだろうに……、てか、先生アレルギーの診断出してないし……

『最強母乳外来』を読んでいなかったら、混乱するような診察内容でした。
百歩譲って、常に脱水を起こしてるなら、休日診療所で診ていただいた際、とっくに言われてると思います。
かかりつけの食物アレルギーで診ていただいてる先生にも指摘されてると思います。
ですが、どちらの先生もそんなことは仰っていませんでした。

砂糖水とソリタを800も飲ませて、それが何になると言うのでしょうか?
発熱で水分補給が必要なら、お白湯より他のもののほうが良いのならそれをアドバイスしてほしかったです。
毎日砂糖水とソリタ800の水分補給など馬鹿らしくて行っていません。
6ヵ月の子に哺乳瓶の練習させろと言われたのも納得がいきません。
果汁500って何の意味があるのでしょうか?

すべてがビックリの連続でした。
SOLANINさん、このような診断をする先生の言うことを真に受けない知識を授けていただいて、本当にありがとうございます。
質問ではないのですが、SOLANINさんのお陰で息子はわけわかんない水分補給の刑を免れたので、状況を説明しながら感謝を伝えさせていただこうと思いメールをさせていただきました。

本当にありがとうございます。
これからも応援しています。
お体、どうぞご自愛ください。

<SOLANINのコメント>
集団健診でのトンでもドクターのコメントに付いて年初に記事にしましたが、みなさん、憶えておられますか?
ほぼ、それと同じことが、診察室で個別指導で行われているということですね。
これは母乳育児以前の問題で、脱水時の標準的な治療方針から見ても、意味不明な逸脱だと思われます。
もしもこの記事を読んでおられるドクター(小児科以外でも)が居られたら、椅子から落ちるくらい驚かれると思いますし、「ドクターだからという括りで、よりによってこんなトンでもさんと一緒にしないでほしい。(怒)」と、ツィッターされるかもしれませんね。

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2010年5月27日 (木)

産後の貧血と母乳育児。

出産後の出血量500g以上を「出血多量」と言います。
概算ですが産後の出血が400~500gあれば、ヘモグロビンが1g/dlは減少します。
ちなみに、産後の出血が500g以上あれば、お母さんの血が薄くなっていることは間違いありません。

女性の場合、ヘモグロビン値が11.0g以上/dlあれば、貧血ではありません。
産後はあくまで経験値としてですが、ヘモグロビン値が11.0g/dlを割り込んでいても8.0g以上/dlあれば、日常生活(=身の回りのことは自分ですること)や授乳(=おっぱいの立ち上がりが遅れるのではないかという懸念)に関しては特に問題は無いようです。

また、出血多量による貧血状態で母乳育児をさせたら、お母さんの貧血が酷くなると思い込んでおられる方が居られるようですが、それは根拠のないことです。
確かにおっぱいはお母さんの血液から造られます。
しかし、血液中の赤血球などの成分は通常、おっぱいには出てきません。
(だからおっぱいは白いのです。)
仮にお母さんの血液=おっぱい・・・だったとしたら、母乳育児中のお母さんは数日の内に体内の血液が空っぽになってしまいます。
赤ちゃんは吸血鬼ではありませんから、いくら何でもそれはないでしょう?

出血多量でお母さんが貧血になったとして、必要があるとドクターが診断されたら鉄剤の処方(注射や内服薬)がなされますので、日に日に改善していきますよ。

何年か前に産後出血多量でヘモグロビンが2.9g/dlまで下がったお母さんがに私は出会っています。
さすがにベッド上から起き上がれず、おしっこはWCに行けませんからバルーンカテーテルが留置され、授乳は毎回、全面的に助産師が介助(添い乳)してました。
で、貧血の治療を行いながら経過待ちしていたわけですが、徐々に回復され、日常生活も授乳も問題なくこなせるようになられ、無事14日目に退院されました。
(ちなみにこのお母さんは入院中も退院後もずっと完母です。)
貧血の治療はされたものの、実は無輸血で14日目のヘモグロビン値は7.0g/dlに上がるという、驚異的な回復をされています。
産後ならではのお母さんのカラダの不思議を感じます。

不謹慎な比較ですが、男性陣で出血多量による貧血の方が居られたとして、たった14日間でここまで(=数値的にもですが、特にADL的に)回復出来ないのでは?と思います。

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アンビリバボーな断乳。

いまだ巷では「お薬を飲んだから断乳しました。」という残念な言葉をしばしば耳にしますが、『最強母乳外来』の登録読者さんはそんな必要はないことは、ご承知の通りです。

これは私が母乳育児に関して全くの無知であった新人の頃の実話ですが、無知な新人であっても一般常識として「それは断乳の必要はないのでは?」と感じずにはいられなかった事例です。

そのお母さんとは買い物中、ばったり再会しました。
ついこの間まで母乳育児をしていたものの、いきなりで早期(3カ月)断乳をされたという方です。
理由を聞くと、「喉が痛くて浅○飴を舐めたから断乳しました。」
えええええ?
咳・声・喉の浅○飴で、断乳したですと~?
無知で新人だった私ですら、断乳の理由として理解し難く、最初はジョークで言ってらっしゃるのかと思ったくらいです。

はい、浅○飴は確かに医薬品ですよ。
浅○飴の添付文書にも件の文言が書いてありますよ。

でもね、でもね、ちょっと考えたら分かりませんかねぇ?
まぁ、なにぶん昔のことで、お薬内服=授乳中止もしくは断乳という考え方が幅を利かせていたことは否定出来ません。
また、おっぱいを続けることに意欲を持つお母さんの絶対数が今よりも少なかった時代です。
何せ保健所や保健センターでの10か月での断乳指導が行き渡っていた時代です。

何だか数日前のことを蒸し返すようですが、そのお母さんにとっておっぱいとはこの程度の存在だったんだ~と残念に感じましたね。
そうそう、どうにもこの断乳に納得がいかなくて、当時保育士さんだった友人(母乳育児経験者)にこの話をしました。
その友人も、「それはヘンだよ。浅○飴く舐める程度ならおっぱいは大丈夫だろうということくらい、お薬に素人の私だって判断付くよ。」と言っていたことを思い出しました。

 

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2010年5月26日 (水)

胎脂って知っていますか?

胎脂・・・「たいし」と読みます。
何のことか知っていますか?
おなかの赤ちゃんの体内の脂肪分?
いえいえ、それは違いますね。

胎脂はお母さんのおなかにいる妊娠6カ月頃から、徐々赤ちゃんの皮膚を保護する働きを持ち、皮膚を覆うクリーム状のアブラです。
胎脂は赤ちゃんのカラダを羊水の刺激から守る働きを持っています。
見た目はほとんどコテコテのラードのような成分的にアブラ100%のような印象がありますが、実際は分岐脂肪酸コレステロールエステルというものです。
これは抱水性と保水性に優れている物質で、水分を多く含み、オトナの皮脂とは異なるものです。
多くは予定日近くになるにつれ、量が減って来ることが多いのですが、個人差があるので、べったりと付着したままの赤ちゃんもおられます。
産まれてきた赤ちゃん付着した胎脂は取り除かなくても、数日のうちに、含まれる水分が蒸発し、脂肪分が透明になり、目立たなくなります。
ちなみに赤ちゃんに胎脂が付着していない状態で産まれてきたら、赤ちゃんが成熟した兆候であるという意味の発言を愛知県の吉村医院の院長先生は仰っていますし、岡山医療センターの故・山内逸郎先生は、産道通過の際も赤ちゃんの皮膚を守る働きがあるからあるといいのだということを生前仰っていました。

さて、話は少し外れますが、昔の赤ちゃんは産まれるやいなや産湯に浸かり、胎脂はきれいに落とすものとされていましたが、現在ではそうではないトコロが増えてきました。
ドライテクニックと言います。
第一沐浴を行うにあたり、重々慎重に行うにしてもリスクはあります。
産まれたての赤ちゃんの皮膚は薄くて柔らかくておまけにふやけています。
つまり、産まれて間もない時期の沐浴は赤ちゃんの皮膚を傷つける恐れがあるのですが、ドライテクニックであれば、皮膚を傷つける恐れが無いので、皮膚からの細菌感染を予防できると言われています。

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母乳育児で激やせ!大丈夫?(7か月)

<ご相談内容>
私は143センチ49キロで妊娠し、悪阻で45キロまで落ちました。
その後もずっと悪阻があり出産直前は49.6キロでした。
現在はおっぱいがよく出るからか37キロ前後をさ迷っています。
妊娠発覚から出産まで絶対安静で最後は3ヶ月入院もしていて体力もなくなりました。
7ヶ月の娘は今は夜中は1~2時間置きに起きるようになり、おっぱいじゃないと寝なくなりました。
元々過分泌と言われているおっぱいは、4ヶ月頃以降、疲れがピークに達したり、体調を崩すと乳腺炎になりやすく、白斑も出来たり・・・という状態です。
先日、娘の卵白アレルギーも発覚し、食事にはかなり気を使っています。

一時期、おっぱい拒否もありましたが、最近おっぱいじゃないと寝ないので、実はおっぱい星人だったのかと思い始めています。

しかし、体重が激減し、おっぱいトラブルにも再々見舞われるため、旦那や家族からは「そろそろおっぱい止めたら?」とよく言われてしまいます。
出来れば卒乳を目指したいと思って頑張っているのですが…。

SOLANINさんはどう思われますか?やはり今はベビの為にも頑張る時ですよね。
良かったらメッセージいただければ嬉しいです。
お忙しいのに読んで頂いてありがとうございました。

<SOLANINの回答>
元々の体形が若干ぽっちゃりさんだったのですね。(←失礼!)
BMIでは23.1ですから、一応は標準範囲ですが・・・
で、激やせされた今のBMIが18.1ですね。
モデルさんのようなBMIに変化されたわけですが、実はこれも標準範囲です。
(BMIの下限は18.0、18.5の二つの考え方あるようですが、若い女性のやせ傾向は進む一方ですから、私は18.0を指標にさせてもらっています。)

確かに元の体形から考えると、ギリギリに近いでしょうね。
これ以上痩せるのは私も心配です。
体力的にもしんどいかと思います。
産後は抵抗力が低下しているので、余計に体調を崩し易いのだと思われます。
かといって、乳房のコンディションや赤ちゃんの食物アレルギーを考えると、カロリーのハイパーなものを食べるのは避けたいところですね。(きっともちろん、相談者さんは食べるつもりなど無いでしょうが・・・)

一方、赤ちゃんは食物アレルギーがあるので離乳食にも制限があり、まや、月齢的に回数を進めるには早過ぎるかと思います。
難しいですね。
う~ん、どうしましょうか?

おっぱいを続けるとしたら、免疫力を高める食材を継続的に摂取するとか、白斑部を詰まらせないには、デスパコーワによる局部のケアとごぼう子の服用と歪め飲みをさせないように、ポジショニングやラッチオンをどうしたらいいか、担当の助産師に確認し、一番リスクの少ない方法を選択することの3つは必要ですね。

お母さんのカラダ第一に考えると、断乳してミルクに切り替えるというのも一手ですが、それは必ずしもノーリスクな選択肢ではありません。
というのも、過去記事にも書きましたが、完ミの赤ちゃんなのに途中からミルクアレルギーになってしまい、フツーの育児用粉ミルクは当然NGで、それよりも明らかに不味いアレルギー用ミルクの変更しなくてはならないのに飲んでくれず、困窮されている方をSOLANINは知っているからです。

また、赤ちゃんの卵白アレルギーはご心配かと思いますが、授乳中のお母さんの食事制限をするにあたり、比較的制限される食材が少ない方だと思います。
万一今後ミルクアレルギーがプラスするような事態が無いとは言えないので、そうなると、相談者さんの赤ちゃんはカロリーベース的にも月齢的にも現段階ではおっぱいorミルク>離乳食という段階なので、厳しいかなぁ?という気がします。

どのような選択肢を選ばれるかは、相談者さんを含むご家族で話し合って、相談者さんのお気持ちが尊重されるような形に落ち着いてくれたら一番かと思います。

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2010年5月25日 (火)

夜、暑くて寝苦しい時の対処法。

一気に夏になってきましたね。
外気温が25~30℃もザラになってきました。
暑くて寝苦しければエアコンを使えばいいのでしょうが、冷え過ぎたら大変です。
風邪引いたら大変。
でも・・・という場合、頭寒足熱を実践すればいいのですよ。
アイスノンをタオルに包み、アタマの下に敷いて寝ます。

メッチャ気持ちいいし、体全体を冷やさないから、エコでヘルシーです。
28℃超えて、いよいよエアコン無しではやっていけない暑さになっても、設定温度を下げ過ぎなくて済みますよ。
アイスノンって、熱発の際に使用するもの・・・というイメージが強いですが、平熱時でも使用していいのです。
しかも、下半身を冷やす訳ではないから、妊婦さんでも産後のお母さんでも桶なのです。
「今夜は寝苦しそうで困ったな~。」という読者さん、是非お試しくださいね。
心なしか、いつもよりもぐっすり眠れた感じがします。

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意味のない授乳停止は止めましょう!

先日母乳育児中の5か月の赤ちゃんのお母さんと街角でばったり出会った時のお話です。
なかなかおっぱいが上手くいかなくて混合栄養中のお母さんです。
1滴でもたくさんおっぱいをあげたいと、母乳外来にも度々来られていた方です。

暫く来院されないなぁ~と思っていたら、今になって、何故かロタウイルスに感染したそうです。
数日間吐き戻しと下痢でフラフラで、辛抱出来ずにQQ受診されました。
(休日だったこともあってQQ受診されたそうです。)
で、当直のドクター(男性で内科?)に『ガスター』『ナウゼリン』『ラックビー』を処方されたそうです。
ドクターいわく、「授乳中では出せないお薬だから、搾乳して捨ててね。」と言われ、看護師からも「そうよ。おっぱいに出るからね。」と注意されたそうです。

とにかくしんどかったので、確認する意欲もなく、4日間はおっぱいは搾って捨ててたそうです。
お母さんはもちろんしんどかったのですが、おっぱいをあげずに搾って捨てたのはやはりドクターや看護師から「NG。」と言われたのがアタマに残っていて、「そうなのか。」と思ったからだそうです。

あぁ~だから言わんこっちゃないのよね。
他科のドクターはご自身が母乳育児中でもなければ、授乳中のお母さんの服薬について
、「専門外」だし「関心が無い」から、お薬の添付文書棒読みで無難なトコロで話を付けたがられる傾向大なのですよ。

この3つのお薬、「おっぱいとお薬」に出てくるお薬なんだけどなぁ。
『最強母乳外来』の読者さんで、記憶力の良い方だったらビックリ仰天な授乳停止指示でしょう?
かようにドクターの発せられるお言葉は重いのですね。
けれども、過去記事にも書いてますが、この3つのお薬、授乳中停止しなくてもよいお薬ばかりなんですね。
しかも一般の方ならまだしも、このお母さんは★病院ではなけど、とある総合病院の看護師さんなのですよ。
[20歳代]ですが、ぽっと出の新人看護師さんではありません。
また、この3つのお薬は、かなりポピュラーというか、産婦人科以外の科で汎用されますから、知らない筈はないと思います。

お薬の作用やどの程度のお薬かが分からないというのは、有り得ないです。
ホンマかいな?と思ったら、電話でも良いから、聞けば済むことですからね。
「何故確認の電話をかけて来なかったのか?」
「そのお母さんにとって、おっぱいは所詮その程度のモノだったのだろうか?」
普段から授乳中で産婦人科以外を受診時にはこう言われるから、必ず確認してね。と助言してるのも関わらず・・・だったので、がっかりでした。
「要するにこのお母さんは人の話を聞いちゃいないのかなぁ?」
「そんなんで、よく看護師さんが務まるなぁ?」
「おっぱいを大切にすることはご自分と赤ちゃんを大切にすることに繋がるのに。」
・・・と、感じずにはいられませんでした。

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2010年5月24日 (月)

おっぱいとお薬/その64『フラジール』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「 おっぱいとお薬その64『フラジール®』(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

『フラジール』はトリコモナス膣炎や寄生虫に感染した場合に処方されるお薬です。
しかし、昨今は授乳中のお母さんがトリコモナス膣炎や寄生虫に感染することは稀ですからあまり処方されることは少なくなったお薬でもあります。

昨今はまた、別の目的で処方されることがボチボチ見られるようになりました。
何にでしょう?
それはピロリ菌の除菌目的のためです。
もちろんピロリ菌の除菌目的の際、第一選択になるお薬は①『タケプロン』等のプロトポンプ阻害薬と②『サワシリン』等のアモキシリン(=ペニシリン系抗菌薬)と③『クラリシッド』等のクラリスロマイシン(=マクロライド系抗菌薬)での治療をすることが前提です。
この第一選択薬の治療が不首尾に終わった場合、第二選択薬として①と②とこの『フラジール』が処方されるわけです。

但し『フラジール』は国立成育医療センターのホムペでは授乳禁止薬に入れられたいます。
アメリカ小児科学会(=AAP)でも、母乳中に移行する量が多いため赤ちゃんへの影響が懸念されるとしています。
では、全面的に授乳中は処方が出来ないのか?処方を受け入れたら、断乳か?といえば、そうではないようです。

『フラジール』は早産児が壊死性腸炎になった場合赤ちゃんに直接処方されることがあります。
これまで授乳中のお母さん60人に処方した時のデータによれば赤ちゃんへの影響は報告されなかったとのことです。
『フラジール』は赤ちゃんへの影響を懸念する最大の症状は下痢です。
赤ちゃんが下痢になったら授乳はNGですが、そうでなければ慎重に注意しながら服用は可能と言えます。

但し授乳中にピロリ菌の除菌を開始するのは時期的に如何なものかとも思います。
ピロリ菌の感染は山の水や井戸水を飲んで育った方はハイリスクということが判明していますし、それは周知のことと思います。
なので、健診等で感染が発覚しているならまずは治療を優先し、治療が完了したら妊娠・出産という風にしていただければと願います。

2010年5月23日 (日)

生後2週間、おっぱいは足りてるのか?

<ご相談内容>

①はじめまして♪
赤ちゃんは生後10日目です。(女の子)
1人目の時は、母乳がでないと思い込みミルク寄りの混合でした。
今回は母乳で!と意気込んで、ミルクをできるだけ足さずに頻回授乳頑張ってます。
時間によっては3時間近く寝てくれるのですが、毎日2回ほどいくらおっぱいを吸わせても、すぐ泣いてしまう時間があります…
義実家に里帰りしており、そういう時間が続くとミルクを足すように言われてしまいます(=_=)
お義母さんは完ミだったようなので、余計にです。
このままではストレスで余計に出なくなりそうです(ToT)

②アドバイスに従い、今日の体重を早速測ってきました!
産院には行けなかったので、近くのスーパーの授乳室で測りました。
体重の変化は次の通りです。
●出生時…2717g
●生後5日目(退院)…2578g
●生後10日目…2778g
●おっぱいは片方5分で2~3クールくらいであげてます。
●一日の授乳回数…10~12回くらいでwす。
お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願いしますm(__)m

<SOLANINの回答>

Re①
では取り敢えず、産院・保健センター・ショッピングセンターやデパート等の授乳室・家庭訪問の保健師さんに頼むのいずれかで、今日の赤ちゃんの裸の体重を測定しましょう。
出生時・退院時・今日の日齢と体重と飲ませ方と回数を書いて返信してくださいね。

Re②
退院から40g/日も増加しています。
ユニセフの規準ではどんな栄養方法でも18~30g/日増加してたら桶だから。
自信持ってね。
1回減少した体重も2週間以内に生下時に戻っていますね。
これは・・・直母のみでバリバリ桶ですよ。
「これで母乳不足だったら、日本中全員母乳不足だって助産師に言われた。」と、義父母さんにお伝えくださいね。
相談者さんのような2人目お母さん、かなり多くいらっしゃいます。
完ミ経験者の義(父)母との葛藤に苛まれて、「今度こそおっぱいで。」と強く思っておられるのに、無神経な言葉や、誤った知識の押し付けばっかりで辟易しつつ、凹んでおられるのですね。

でも、母乳不足だったら、こんなに多くは増えないから。
さあ、気を取り直しておっぱい頑張ろうね!
もっと自信を持って良いのですよ、相談者さんは。

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クレチン症の赤ちゃん。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「クレチン症の赤ちゃん。(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

まず最初に新生児マススクリーニングの疾患名と発症頻度について書きます。
フェニ―ルケトン尿症1.3、メープルシロップ尿症0.2、ホモシスチン尿症0.6、ガラクトース血症2.8、先天性副腎過形成6.7、クレチン症22.7。(以上新生児10万人当り)
クレチン症の10万人当たり22.7人という発症頻度は他の疾患に比較してかなり高頻度ということが分かると思います。
4500人に1人くらいの割合と言った方が実感し易いかな?

新生児スクリーニングの結果で何らかの疾患の「疑い」がある場合は、通常最寄の保健所⇒病産院という順番にお知らせが来ます。
注)この段階ではあくまで「疑い」です。

万一精密検査を受けて確定診断が付けば、出来るだけ早く(=生後三ヶ月以内)に治療を始めるべきであることを小児科ドクターが説明されると思います。
注)治療が遅れると、身体・知能の両方に障害が残る恐れがあるから急ぐ必要があるのです。

さて、そのクレチン症です。
この疾患は甲状腺の機能が生まれつき低下しているので、先天性甲状腺機能低下症とも呼ばれます。
甲状腺は赤ちゃんの成長に必要なホルモンを作り分泌しているトコロです。
現段階ではクレチン症のはっきりした原因は不明ですし、完治することも不可能と言われています。
赤ちゃんの頃の症状としては 、舌の肥厚・遷延性の黄疸が見られる・泣き声がハスキーである・発汗が極端に少ない・頑固な便秘・あまり泣かずによく眠る 等が挙げられます 。
赤ちゃんの生まれつきの疾患というのは、ショッキングな出来事ですが、早期発見・早期治療によって健常なお子さんと何ら変わることなく、外見上も、知的面も普通に成長していきます 。
治療には『チラージンS』というお薬を毎朝赤ちゃんに内服させなくてはなりませんが、これは不足する甲状腺ホルモンを補うためですから、勝手に内服中止してはいけません。
検査としてはお薬の量を決めるのに、採血は定期的に行われます。
また、クレチン症は骨年齢が遅れ気味(身長の伸びが少ない≒低身長傾向があるということ。)ですから、そちらの方のチェックとして、毎年手首と膝のレントゲン撮影をしてもらうことになります。

クレチン症はおっぱいを中止しなくてはならない疾患ではありませんし、離乳食も月齢が進めば普通に開始できますし、食材に制限はありません。
毎日の生活で困ったことがあるとしたら、哺乳意欲が少く、眠りがちなので、体重増加不良になり易いことと、頑固な便秘への対応が不可決であることですかね。

この2項目については過去記事にもありますように、それなりの方法で対処していただきたいと思います。

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2010年5月22日 (土)

1回あたりの搾乳に要する時間について。(仕事復帰後)

<ご相談内容>
他サイトからこちらのブログを知りました。

もうすぐ7ヶ月になる赤ちゃんを実母に預けて仕事復帰しました。
1歳のお誕生日までは何としてもおっぱいをあげたいです。
分泌の維持が必要なのは理解できますので、勤務先と交渉して搾乳する時間を貰っています。
『最強母乳外来』に出会う前にピ○ョ○社の搾乳器を購入し使用していましたが、レバーハンドルが重く、しかも搾乳時に乳房が痛いのでとても使用出来る代物ではありませんでした。(汗)
あまりにも痛く、量も搾れないので、先日から手搾りしています。

勤務先には冷凍冷蔵庫があるので、冷凍母乳を作成することは可能です。
しかし、過去記事の指導のように、3〜4時間毎を目安に20分間/日のペースでの搾乳は出来ないのが現状です。
ですが、勤務の都合上、10分間くらいの搾乳時間は複数回確保できます。
そんな短い時間に少量出すだけでも、おっぱいは出続けてくれるのでしょうか?

お家に帰ると、赤ちゃんはおっぱいに向かって必ずパクパクしてくれます。
そんな愛しい赤ちゃんのためにいいアドバイスありましたらお願いします。


<SOLANINの回答>
1回の搾乳が10分間くらいでも、回数多く搾れるのは分泌維持の強みです。
手搾りもいいのですが、可能であれば手首を保護するために、メ○ラ社のハ○ニ○は購入する価値ある優れモノですよ。

おっぱいの分泌低下の心配があれば、過去記事にあるようにハーブのサプリメントを摂取するのもいいですね。

直ぐに搾れない時で、やたらと張ってきたら、「圧抜き」をしてくださいね。
トラブル予防のため、お食事内容や食べ方に気を付けてね。
これらのことは、過去記事に一杯書いてありますよ。

お口パクパク・・・可愛いですね。
きっと赤ちゃんは1歳頃には自主的に、玄関でポチのように健気にお母さんの帰るのを待つのでしょうね。
仕事復帰されても、おっぱいを簡単に手放さないのは素晴らしいことですよ。

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犬の鳴き声は、赤ちゃんの聴力に影響する?

<ご相談内容>
今、3か月になる娘の新米ママをやっています。

いつも最強母乳外来を読みながら完母で頑張っています(*^o^*)
先ほどネットで赤ちゃんについて色々調べていたのですが、<騒音と難聴>と言う記事で
「ご近所で工事があって、ひどい騒音になると、赤ちゃんが難聴にならないか心配です。赤ちゃんは75~100dB以上の騒音を持続的に聞くと難聴になります。」
とありました。
我が家には5歳になる愛犬(コーギー)がいます。
中型犬で鳴き声も大きく、ちょっとの物音でもワンワン吠えます。
私的に、耳に響く位の鳴き声なのですが、犬の鳴き声などで難聴になったり耳への影響があったりするのでしょうか?
どうしようもない事なのですが少し心配になったので質問させていただきました。
お忙しいとは思いますがお時間ある時にお返事頂けると嬉しいです。

<SOLANINの回答>
騒音というのは、大体1m離れたところからチェックしてというのが、基準値として記載されているようですね。
で、3.2m離れる毎に10db低下するとか。
ワンちゃんの鳴き声は、犬種にもよりますし、鳴き方にもよりますが、60~130dbくらいだそうですね。
持続的に騒音が発生しているならともかく、一日中吠え放しというわけでもないでしょうし、恐らく犬の鳴き声と赤ちゃんの難聴には因果関係は無いと思われます。
相談者さんは何十頭も飼育するブリーダーさんではないですものね。
(もちろんそんなに大規模化したら、スペースの問題上、室内犬としては飼えないですからね。)

防犯用番犬としての意義を第一にしておられるなら、吠えるという威嚇効果は重要でしょう。
そうではなく、室内で愛玩犬としての意義を第一にしておられ、飼い主さん自身が、やたらと鳴くと実感しておられるならば、(少し抵抗があるかもしれませんが)声帯振動感知式の訓練機の装着や、(今更ながらかもしれませんが)躾の学校に通ってみるのも一手かもしれませんね。

ちなみにですが、SOLANINの長女は生後2カ月目まで、居住していた実家がリフォーム工事中で、騒音の中で暮らしましたが、聴力は正常です。

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2010年5月21日 (金)

赤ちゃんの暑さ対策。

<ご相談内容>
いつもブログで勉強させてもらっています。
過去記事もすべて読ませていただきました。
現在2ヶ月の男の子を育てていますが、これから暑くなる季節で、どのように対処していったらいいのか質問させてください。
以前の記事で赤ちゃんは寒さに弱く体温調節には気をつけることを拝見しました。
これから暑くなるにつれて、もちろん冷房をいれたりして体温を調節しなければとは思いますが、私自身、冷え性で冷房がとても寒く感じます。
赤ちゃんはどうなんでしょうか?
お時間のある時でかまいませんので教えて頂けると助かります。

<SOLANINの回答>
冬場は月齢の若い赤ちゃんであれば、室温は20℃はキープしていただきたいです。
では、暑い夏場はどうなのか?
クールビズ的に言えば、ちょっと違うでしょうが、26℃くらいが良いと思います。
それ以下では冷やし過ぎです。
外気温と体温に差が出来過ぎますから、体温の維持にも影響してくる恐れがあります。
かと言って、28℃以上に設定すると、どうなるか?
殆どの赤ちゃんは汗疹だらけになります。
体中が痒くなるので大変ムズがります。
となると、幅をもたせるとしたら、26~28℃が理想的となります。

お雛巻きをするならば、夏場はコンビ肌着1枚で充分かと思います。
また、吸汗性の良いタオルか、蒸し器に使用するメッシュの布を使用したら、蒸れなくて丁度いいと思います。
お試しください。

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ワンタフト使ってみてね!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「『ワンタフト®』を使ってみてね♪(改訂版)公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

歯科領域に明るい方は「あぁ、あれね。」とご存知かと思います。
虫歯予防は磨き残しのない磨き方のマスターが大きな要素となりますが、この、ワンタフトって、すごいんです。
デンタルフロス使ってるから要らないって?
NONO,違いますよ。
1本ずつ磨く歯ブラシなので、下顎の前歯の内側の面とか、磨き難いトコロもすいすい磨く為の歯ブラシなんですよ。
ワンタフトで磨いてから、普通の歯ブラシで磨いたら、磨き残しは激減します。
普通の歯ブラシで磨いてからワンタフトで磨いてもいいのですが、やってることは同じでも、手間(面倒臭さ)がかかったような印象になります。
なので、私はワンタフト⇒普通の歯磨きの順番が良いと思います。


そうそう、このワンタフト、赤ちゃんの仕上げ磨きに大きな威力を発揮します。
是非ともゲットされ、毎日ご活用くださいませ。

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2010年5月20日 (木)

赤ちゃんの虫除け対策。

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「赤ちゃんの虫除け対策。(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

赤ちゃんには虫除け対策をしたほうがいいです。
何故かというと、外出時は虫刺されが起き易いからです。
市街地でのお買い物ならそうでもないかもしれませんが、郊外にハイキングに行ったり、河川敷で遊んだり、これから先お盆でお墓参りなどに連れて行くと、無防備であればほぼ確実に、何らかの虫に刺されると思います。
虫刺され自体は「痒いなぁ~。」で、済みますが、無意識に掻き壊しだら、そこからブドウ球菌感染を起こし、「とびひ」になることがあります。
「とびひ」くらい・・・と、舐めたらいけませんよ。
なったら大変なんですから。

「虫除け」といえば、「スプレー」という下の句が直ぐに浮かびますが、オトナであってもエアゾルや臭いが苦手な方は少なくないと思います。
かくいう私も大の苦手で、「虫除け」には「シート」とか「ロールオン」とか「ミスト」等の塗るタイプを使っています。
これですと、吸い込まなくて済みますからね。
ただ、最近調べたら市販品に多用されている「ディート」という成分は虫除け効果は大きいものの、安全性に問題があり、北米では乳幼児には使用禁止されている薬品だということを知りました。
(気になる方は「ディート」で検索してみましょう。)
アロマセラピーをされている方でしたら、エッセンシャルオイルやハーブを使用したものを活用されているかもしれませんね。
読者さんでこの方面にお詳しい方は積極的なコメントをお願いします。
(可能であれば、天然成分のモノを選んであげた方が良さそうですね。)

いずれにしても赤ちゃんの肌に使用するものは最初にパッチテストをしてくださいね。
異常がないことを確認してから、必要な部位に使用してくださいね。

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丸3日以上、うんちが出ないのは要注意です。(生後2~3週間)

生後2~3週間頃のブリブリうんちが出る新生児期に、丸3日以上赤ちゃんのうんちが出ないと言うのは、由々しき事態です。
世間には、『機嫌が良く、おっぱいもしっかり飲めて、体重増加も順調であれば、まずは心配ないでしょう。』と、書かれている育児書もあるようです。
しかし、新生児期の赤ちゃんなのに、(どんなに機嫌が良くても、おっぱいがしっかり飲めていても、体重増加が順調であっても)丸3日以上うんちが出ないのに、様子見を続けるのは、いささか長過ぎるのではないかと私は思います。

もちろん丸1日うんちが出ない段階で、赤ちゃんに綿棒刺激でアシストしてあげて、うんちの排出を図ることは適切な対処です。
仮に、自力での排出は難しくても、丸1日の段階で綿棒刺激のアシストによりうんちが排出すれば、まずは大丈夫かもしれません。(この場合、例えばクレチン症のような頑固な便秘がみられる病気の赤ちゃんは除きます。)

しかし、連日綿棒刺激をしても、挿肛した綿棒の先がうんちの色に染まることも無く、真っ白なままであれば、これは注意を要するのではないかと思われます。
そうなると、可哀想ではありますが、場合によっては緊急避難策としてグリセリン浣腸を施し、排便を促さざるを得ないこともあるでしょう。
それでうんちが排出されたらまだ良いとして、もしもそれでも反応便が見られないならば、うんち自体が存在しないのか?ということになります。
つまり、綿棒刺激でアシストしてあげても、元々うんち自体が存在しなければ、何も出て来ないからです。
ハッキリ言って、哺乳量自体が少な過ぎるのではないかという疑いがあります。(汗)

百歩譲って、『機嫌が良く、おっぱいもしっかり飲めて、体重増加も順調』ならともかく、『機嫌が悪く、おっぱいの飲み方がまだ少なく、ミルクの補足を行っている状況で、体重増加もギリギリ』であれば、悠長に構えているのは不適切です。
まして、便秘に加え、おしっこの回数や量が減ってきていたら、これはヤバいです。

確かにミルクの補足をしていれば、どうしてもうんちの回数は少なくなりがちで、まとめてドカンと排出するパターンが多いですが、まだ生理的便秘の時期ではないこの時期に、このような便秘の状況は尋常ではないと思いますので、早めに小児科にご相談されることをお勧めします。

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2010年5月19日 (水)

寝かし付けの添い乳について。(生後3カ月)

<ご相談内容>
寝かしつけの添い乳についてお聞きしたいことがあります。
3ヶ月になった我が娘は、昼間は気づくと寝ていることもありますが、夜はおっぱいじゃないと寝てくれません。

なので夜はおっぱいを飲みながら寝るか、添い乳で寝るかのパターンです。
おっぱいを飲みながら寝るときはいいのですが、添い乳のとき、寝たかなと思っておっぱいを外すためわたしが少し動いたりすると、すぐ目を覚まし、またおっぱいを吸わないとギャン泣きします。
そんなときはまた添い乳しますが、何回か繰り返すと娘のお腹はパンパンになってしまいます。
そろそろ満腹中枢もできる頃ですが、パンパンになるまでたくさんおっぱいを吸わせて大丈夫なのでしょうか?
ある程度添い乳をしても寝ないときは、抱っこなどで寝かせたほうがいいのでしょうか?

また、現在21時前から寝かしつけ、だいたい21時半~22時くらい(遅いときは23時過ぎます…)に寝てくれるのですが、遅いでしょうか。
朝は7時半~8時には起こして、明るい部屋に移動させています。
ちなみに昼間は左右5分ずつ1セット(時々2セット)で2時間~3時間、夜は3時間半~4時間ごとの授乳間隔です。
お忙しいと思いますが、お時間あるときにお返事いただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。

<SOILANINの回答>
その日の最後のおっぱいで、抱っこして飲ませて寝かしつける時は問題なし。
しかし、添い乳の時は、途中で乳首が外れると、ギャン泣き⇒がっつり添い乳でおなかパンパンになるのですね。
おなかパンパンになっても苦しそうでなければ、別にかまいません。
沢山飲むから赤ちゃんのカラダに負担がかかってどうのこうのということは、心配しなくて大丈夫ですよ。
但しおなかがパンパンになることで、赤ちゃんがしんどそうであれば、ちょっと考えないといけないかなぁ。

過去記事にも書いてるのですが、その日の最後のおっぱいは、やたらと長く飲む傾向はどの赤ちゃんにもあります。(つまり、いつもよりもがっつり飲むということ。)
そしてその場合、添い乳の方がすんなり眠れる赤ちゃんが多いのです。
しかし、お話から察するに、相談者さんの赤ちゃんは抱っこして飲ませて寝かしつかる方が向いているのかもしれませんね。
少々長めに咥えさせても、乳首が痛くなくて、添い寝の姿勢に負担が少なければいいのですが、あまりに長くなると、お母さんも同じ姿勢を取り続けることになるから、体を動かすことになり、咥えていた乳首が外れてしまうのでしょう。
そしてその結果、「飲み直し」が始まるのです。
お母さん・赤ちゃんどちらにとっても、抱っこして飲ませて寝かしつけるのが良さそうですね。

就寝時間・起床時間・授乳間隔については上手にしておられると思いますよ。
特に起床時に明るい部屋に移動させるのは、体内時計のしくみからみても大変良いことです。
先々、幼稚園入園される時期が来ても、このペースが続けば就寝時間・起床時間を大幅に変更せずに済みそうで、ある意味理想的です。

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2010年5月18日 (火)

退院後おっぱいをフォローしてくれる病産院を選ぼう!

分娩できる病産院がドンドン減っています。
BFHであっても、分娩が取り扱えなくなったトコロが幾つか出現してきています。
そこしかなかった・・・ということは有るかと思います。
しかし、選ぶことができるのであれば、是非とも退院後おっぱいをフォローしてくれる病産院を選びましょう。
そう、つまり、母乳外来のあるトコロです。

片道1時間程度なら、候補として入れてくださいな。
陣痛発来して1時間以内に出産する可能性はとても低いから、間に合わないということは無いでしょう。
過去記事にも書きましたが、日本の母乳率は低いです。
正常新生児だけに限定しても、退院時60%程度、1か月健診時45%未満です。

ヘンな比較ですが、医師の国家試験の合格率よりも低いんです。
母乳育児支援をする気のない(?)ミルク推奨病院で赤ちゃんを産んだら1か月健診時どうなるか?
余程の決意が無ければ、産後は傷つきやすいお母さんの心に楔を打ち込む人たちがいますからね。
妊娠中からおっぱいのお手入れもせず、吸いつき難い形であれば、赤ちゃんが上手に吸ってくれることは期待できないのが現実です。
なので結果は火を見るよりも明らかです。

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産婦人科で働く助産師と看護師の違いって?

<ご質問内容>
いつも更新楽しみにしてます。
10ヶ月の女の子のママです。
選んだ病院がもろミルク屋サンの病院で殆ど母乳指導なく退院…
どうしていいのか全くわからず3時間授乳間隔を空けないといけないと思っていたのでミルク足して時間稼いでいました…

1ヶ月検診で一日46グラム増えてるのにも関わらずこれからも飲むだけミルクあげるようにいわれました。
乳腺炎になった時イロイロ調べまくってこのblogに出会いそこから私の考え方が変わりました。
おっぱいで育てたい。
たくさんおっぱいをあげたい!!
離乳食が始まってから母乳だけになりました。
娘は小粒チャンですが今かかってる小児科の先生には「大丈夫!いっぱいおっぱいあげて!おっぱいは自然に終って行くから断乳は必要ない。」って言ってもらってます。
このblogに出会わなかったら…って思うと…恐ろしいです。
私の産んだ産婦人科には助産師がいなかったんですか…
看護師サンと助産師サンではやっぱりおっぱいに関しての指導内容等違うんでしょうか?
もし2人目となった時の参考に教えて頂ければ嬉しいです。

<SOLANINの回答>
良いことに気がつきましたね。
大抵の病産院で助産師と看護師さんではユニフォームに違いもなでしょうから、例えば「助産師」って名札でも付けとかなきゃあ、違いは分からないと思いますよ。
助産師と看護師の職域の違いについては保助看法という法律に詳しく書かれていますが、やはりこれは違うんですね。
昔地域の医師会が助産師不足で困っていた時、「産科看護師」とか「准助産師」とかいうもっともらしい名前で助産師もどきさんを養成してました。
でもそれは国家資格でも何でもない、もちろん分娩介助なんて絶対にしてはいけない人達に看護師さんの資格を持っているからとセミナーを受けさせて体裁を整えただけの代物でした。

助産師は看護師さんの資格を得てから一般的に1年間、それ相応(例えば母性看護領域)の座学と産直を含む分娩介助実習を経て国家試験に合格した人だけに付与される資格なんですね。
もちろん、助産師学校の座学で母乳育児の項目はまだまだお粗末ですが、何もしないよりはマシです。
先輩助産師が定着している病産院であれば、卒後教育で足りないところはフォローして、新米助産師が1人前に働けるようにカリキュラムが組んである筈ですよ。
分娩進行中の看護、異常事態の察知・判断力・対応力、授乳や搾乳の介助、各種指導・・・助産師ならではのものがあると思います。
看護師さんに分娩介助させるような病産院では、産まないで。
そういうトコロに限ってミルク屋さんが跳梁跋扈しているし、やたらと医療介入が多いし、ケーキバイキングなんぞがあったりするから。(そしてそのケーキバイキングを産婦人科のドクターが褥婦さんに勧めてるんだなぁ、これが。)

どんな病産院か、スタッフの母乳育児の知識は真っ当か否かは過去記事にも書いていますから、是非ともご精読くださいね。

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2010年5月17日 (月)

実母の言動に育児不安増大して・・・(2カ月)

<ご相談内容>

初めてメッセージを送らせていただきます。
いつもこちらの最強母乳外来を参考にさせていただいております。
私はもうすぐ2ヶ月♂新米ママです。

ご質問したいことがございましてメッセージを送らせていただきました。
私は現在実家に里帰り中で明日にはアパートへ戻る予定です。
ご質問というのは実母に言われた言葉です。
こちらのブログを拝読させていただいて、反論するのですが、毎回鼻で笑われてハイハイそうですか、と言われて悔しくてなりません。
理屈を説明しようとするとお前は細かいと否定されるので、最近は理由を話すのも億劫になりました。
実母に言われたのは以下の通りです。そして私が答えた言葉も続いて書きました。
何か間違っているでしょうか?

実母さん「母乳間隔が短い。お前の母乳は薄いのか。足りてないんじゃないか。」
→夜中は2、3時間おきだけど昼間はチョコチョコ飲みだから30分~1時間おき。薄いのではない。

実母さん「(一時間以上、間隔の狭い授乳を見て)そんなに飲んだらでぶになるよ。」
→母乳は消化がよいし、休み休み飲んでるから、太る事はない。赤ちゃんが飲みたいときにあげるのはいいと言われている。(だらだら飲みになっていますが、離すと泣いて、余計ひどくなります)

実母さん「胸が痛いなら、搾乳をしろ(後搾り)」
→後搾りをするとどんどん生産されてしまうから、赤ちゃんに飲んでもらった方がいい。

実母さん「(赤ちゃんがスヤスヤ寝ているのに)自分の都合でのませるのか。」
→もう3時間以上飲んでいないし、自分の胸も痛い。だからおむつ替えとかをして起こして飲ませる

母乳とは関係ないですが、
実母さん「こんなによく眠っているのにおむつ替えするのか。(おむつ替えをすると、眠いときやお腹が空いているときはかなり機嫌が悪くなります。)」
→おむつかぶれがこれ以上ひどくなるのはかわいそう。うんちがでていればすぐ替えなければいけない。
・・・などです。思い出せば色々ありますが、少しでも自分の知識と違うことをすると言うのです。あまりにうるさいので、こちらのブログを紹介しようとしたら、ネットにある情報ということでバカにされてしまいました。
本当は赤ちゃんを見てニコニコしていたいのに、毎回そんなことを言われるとイライラしてしまいます。

ちなみに息子は標準体重、身長です。
最近は喃語も出てきて、足の力も首の力も強く、自力で横になろうとします。
成長は問題ないと思いますし、市の助産師さんの訪問では母乳で十分ですから自信持って下さいと言われました。
間違っていないとは思うのですが、言われ続けていたら心配になりました。
お時間ございましたらお答えいただきたいと思います。

<SOLANINの回答>

まずはこの2カ月、懸命に赤ちゃんを育ててこられたことに敬意を表します。
本来は母乳育児のサポーターになっていただきたい実母さんから「あんまりなこと」を毎日言われ続けて、反論してもハナであしらわれては折角の母乳育児が楽しめなくなりますね。
困ったことです。
・・・まぁ、なんと申しましょうか、実母さんは典型的な母乳育児をしていない方の言い草ですな。(汗)
実母さんからすれば、私などの若輩者且つネット情報発信者の申すことなど聞くに値しないのでしょうが。
一言反論させていただくとしたら、私自身3人の子どもをおっぱいで育てているし、BFH認定病院で勤務する助産師ですので、自分の発信する情報に責任を持っています。
これまで誰もしてこなかったことを、しているという自負心もあります。
そうでなかったら、1円の利益も享受することが無いのに、大切なプライベートの時間を削ってまで、こんなブログ書いたりしますかね?
一応これでも兼業主婦ですから、家事も育児もこなした上で、書いているのだということを知ってほしいですね。
この記事はプリントアウトしていただき、是非とも実母さんに老眼鏡掛けてでも読んでいただきたいくらいですな。

SOLANINが何を言わんとしているか?
SOLANINが腹を立てて気を悪くしてるかですって?
違いますって。
SOLANINはそこまで了見は狭くないですよ。
実母さんが「あんまりなこと」をリピートして言い続けられるから、実母さんの娘さん(=相談者さん)が母乳育児を楽しめなくなりそうなくらい不安に陥らせていることを知ってほしいからです。

正しいのは相談者さんです。
何一つ間違っていませんよ。
どうかブレないお母さんになってくださいね。
過去記事にもありますように、それでもネット情報なんてと頭から決めつけられるのであれば、山縣威日ドクターの「孫育ての時間」(吉備出版)を速攻で購入され、「これを読んでから意見してください!」くらい言っちゃって良いと思いますよ。(笑)
ではでは。

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離乳食開始して、下痢に気がつくか心配です。(5か月)

<ご相談内容>
もうすぐ5カ月になる男の子のママです。完母です。
5ヵ月になって早々に離乳食を始めようと思っていますが、未だうんちの回数がバラバラで『下痢ぎみなのかな?』と思う日が度々あります。
まとまったものが2・3回の日や少量のものを含めて5回くらいの日があります。
5回となると、ほぼオムツ替えの度にうんちをしているような感じになります。
離乳食を始めて食品を食べた時の変化として、湿疹や下痢の症状など。。と聞きますが、
今の状態では正常なのか下痢なのかの区別がつかないため、何かアドバイスを頂けたら。。と思いプチメをしました。
過去記事の中で離乳食を食べて下痢になる事は稀。。とありましたが、
今のままでは子供の変化に気付いてあげられないのではないかと心配しています。
宜しくお願いします。

<SOLANINの回答>
下痢・・・大人であれば直ぐに分かると思いますが、赤ちゃんの下痢ってどんな風になったら下痢なのか?・・・確かに分かりにくいと思います。
特に完母であればなおのこと。
ユルユルの水っぽいうんちで普通ですし、月齢が進んでもチョコレートかカレールーが半溶けしたようなドロンとした状態で普通ですし。

過去記事にも書いたような気がするのですが、うんちがジェル状だったら、注意は必要ですね。
臭いについては完母であっても離乳食をスタートさせたら大人同様の臭いに代わると思います。
機嫌も良く、体重も月齢相当に増えていればまず問題ありません。

それでも下痢が心配であれば、果汁はカラダの冷えを助長させるので、無理に飲ませることは避けましょう。
(もうみなさんよくご存知だとは思いますが、カラダの冷えは下痢を悪化させる恐れがありますからね。)
「あわや!」といううんちが出始めたら主菜や副菜は控えめにして炭水化物中心の離乳食にすれば、大抵はうんちの性状は復旧してきますよ。
でも色々工夫しても下痢が長引くようであれば、小児科受診して下さいね。

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2010年5月16日 (日)

射し乳の仕組みに付いて教えてください。

<ご質問内容>

いつもブログを読んで、勉強させて頂いています。
お時間がある時(あんまりないですよね(;_;))、教えて頂きたいのですが…。
差し乳について教えて下さい。

ネットやブログ等で差し乳の存在を知り、いろいろ調べたのですが、分からないことが1つあります。
私には2ヶ月の女の子がいます。
私は、普段から胸はあまり張らず、娘がおっぱいを吸い始めてしばらくして、両乳が「ツーン」として、おっぱいが湧き出てくる感じがして、ゴクゴクと音をたてて飲み出す…という感じです。
この時、飲んでいない方のおっぱいも湧き出ているのでしょうか?
もしそうだとしたら、今飲んでいる方のおっぱいをある程度飲ませたら、急いでもう一方のおっぱいに替えた方がいいのでしょうか?
また、おっぱいを吸わせ続けた場合、次におっぱいが湧き出るのはどの位あとなのでしょうか?
教えていただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。

<SOLANINの回答>

射し乳(差し乳と書くこともあります。)は文字通り吸わせた刺激で湧き出すおっぱいのことです。
3時間くらい授乳間隔が空いても気になるほどに乳房は張らず、なのに、赤ちゃんが吸ってくれると出てくるんですね。
まことにお付き合いし易いおっぱいです。(笑)

おっぱいを飲ませてツーンとくる時、吸わせてない方の乳房はどうなってるのか?
は2通りのパターンがあります。
一つは片方吸われた刺激で、吸わせてない方の乳房からもポタポタとおっぱいが滴ってくるパターン。
もう一つは片方吸われた刺激で、吸わせて無い方の乳房からおっぱいが滴り落ちないパターン。
後者は前者よりも出方は悪いと思いますか?
違いますよ。(笑)
過去記事にもありますが漏乳(=ろうにゅう)が少ないだけ。(笑)
おっぱいはマッサージや滴ってナンボではなく、赤ちゃんが飲んでくれてナンボだとSOLANINは思います。

要はツーンときてゴクゴク飲んでくれたらあまりゴクゴクと喉が鳴らなくなる時がやって来ますから、その時が左右交代のタイミングなんですね。
それを繰り返していたら、メッチャおなかが空いている場合でも必要な量は飲めると思います。
湧いてきたら左右交代ではなく、湧かなくなって来たら左右交代ですよ。
大抵の場合、3~5分間も吸わせていたら、おっぱいは湧き出します。
お母さんが酷く疲れたり食事がおろそかな時は若干遅く感じるかと思います。
10分間要することも有り得ると言えます。
でも、吸わせれば何とかなりますよ。

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生後7カ月の便秘。

<ご相談内容>
いきなりの質問失礼かと思いますが、どうしても聞きたくてプチメしました。
うちには生後7ヶ月の息子がいますが6ヶ月の頃に離乳食を初めてから便秘がちになりました。
お腹のマッサージなどをして三日に一回出るようになってたのですが、ポリオ接種で一週間くらいは快便だったのですが、それが収まるとまた出にくくなりこの間は六日も便秘でした。
さすがにマズイと思い病院も開いていなかったので通っているO式で相談したら「赤ちゃん用の浣腸をしてあげて。」ということで、それでなんとか出ました。
しかし浣腸以来また出ません。
「三日で出なければ浣腸してあげた方がいい。」と言われましたが、お腹が張ってもいないし機嫌も普通なので、あまり頻繁にしすぎるのも癖になるのではと思っています。
離乳食はあまり食べない方ですが、最初から完母で出過ぎなくらいらしく今でも飲み過ぎなくらいらしいので水分不足ではないと思うのですが…
プルーン果汁をあげたり食事でも改善するよう努力してますがやはり出にくいようです。便秘はずっと続くのでしょうか?

<SOLANINの回答>
目次化した過去記事(通称★記事)の「★うんち」は完読しましたか?
最近「★記事読みましたか?」とお尋ねすると「へっ、それって何ですか?」とか「どうやって調べるのですか?」「★記事って何処に書いてありますか?」というような仰天するようなことを仰る方が居られます。(相談者さんは違うようですが。)

さて、意外かもしれませんが便秘の原因は母乳不足だけではなく、母乳過剰充足でも起こり得るものなのですよ。
機嫌が良ければ良いのかとも思えますが・・・
しかし、6日はいかんせん長いですね。(汗)
プルーン等の果汁を飲ませる方法もありますが、ガスが溜まり易くなって臭いおならをしばしば放出されているのに、うんちは出ないのであれば、相談者さんの赤ちゃんには合わない方法かもしれません。
おなかの「の」の字マッサージをしたり、24時間うんち出ないならば綿棒刺激をするのがベーシックですが良いと思います。
綿棒刺激のやり方はそれこそ過去記事をご参照くださいね。
それでもダメなら離乳食に「オリゴ糖」を使用しては如何でしょうか?
腸内のビフィズス菌のエサになる糖分ですから、おなかにやさしいですよ。
試してくださいね。

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2010年5月15日 (土)

おっぱいとお薬/その63『トリノシン』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その63『トリノシン®』(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事

『トリノシン』というお薬の成分はアデノシン3リン酸です。
つまりそれはATP。
高校で生物を学んだことのある方であれば「あぁ~、あれね。」と分かるかと思います。
このお薬を処方されたお母さんが居られまして、お問い合わせがありました。
メニエールによるめまいの方、顔面神経麻痺の方の2名です。

併せて『メチコバール』も処方されておられました。
『メチコバール』は過去記事にも出てきたかと思いますが、ビタミンB12製剤で、末しょう神経障害のある場合に処方されますね。

これは、授乳中内服しても大丈夫なお薬でしたね。
『トリノシン』について色々調べたのですが、典型的な日本的なお薬であることが判明しました。
海外で製造も処方もされることは無いのです。
そのため、授乳中のお母さんに処方された場合のデータはありません。
但し、『トリノシン』自体はATPですから、組織内に於ける高エネルギー源ということで、危険度も少ないお薬と考えられます。

メニエールは産後にしばしば見られる病気の一種ですが、耳鼻咽喉科のドクターがこれらのお薬を処方されても母乳育児は両立できます。

また、メニエールについては過去記事にもありますように、漢方が処方されることもありますね。
(「その漢方、何と言う名前のお薬ですか?」とか、聞かないでね。そのために★記事の編集をしているのですから。まず、自分で★記事を調べる作業を厭わないでね。)
ステロイドが処方されることもありますが、用量によっては続けられますから、そのあたりも過去記事をご精読くださいね。

私はいつも申しておりますが、どのお母さんも病気になる可能性はあるのですから、くれぐれも「自分には関係ない。」と読み飛ばさないでください。
いざご自分が病気になって「ドクターから授乳はNGだと言われました。一体どうしたらいいのですか?」とテンパったりしなくて済むように、知識として自分のモノにしておいてくださいね。

 

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断乳させないと辛抱のできない子に育つ?

確か母子健康手帳から断乳の2文字が消えて3年くらいになりますかね?
しかし、未だにO式では断乳式を挙行しておられます。
正直言って、卒乳ではなく断乳って個人的には如何なものかと思います。
まぁ、それはO式の主張に共鳴できる方はそうされればいいのかも知れませんが。
実は先日、読者さんのお一人から、ある有名なサイト(ふみまるさん)に書かれていた主張(?)についてのお問い合わせのプチメをいただきました。

私もそちらのサイトに伺い熟読いたしました。
それでハッキリしたことは、(ふみまるさん)敬虔なO式の実践者さんののサイトだということ。
(ふみまるさん)ご自身は医療者ではなくて、あくまで一母親としての経験談や、
O式のセンセイから見聞きされたことを、アップしておられるということです。

読者さんが気にされた個所は、「おっぱいは赤ちゃんの本能による欲望を満たす手段で、この欲望は思春期以降の「性欲」にも繋がるそうで、断乳を経験することによって、我慢を知ることができ、将来、性的な欲求に突っ走ることが少なくなる。」というトコロです。

私はびっくりしました。
これではまるで、「断乳式を挙行しなければお前の子どもは性犯罪者になるかもしれないぞ。」と、お母さんたちを恫喝しているようなものではありませんか。
O式のセンセイ方はこれに当て嵌る実例を数多く収集されているのでしょうか?
因果関係があると言えるくらい、きちんとしたデータをお持ちなのでしょうか?
そんな話は聞いたことが無いし、O式の書籍を何冊か読んだことがありますが、少なくとも私が読んだ分についてはそのような記載は何処にもありませんでした。
百歩譲ってそこまでのことをO式の公式見解として主張されるなら、大規模な調査を敢行しなくては言えない(言うべきでない)と思います。
恐らく厚労省も日本母乳の会も母子ケア研究会もラクテーションコンサルタント協会もラレーチェリーグも母乳育児サークルも何処も把握していない珍説ではないかと思われます。
断乳以前の毎日の授乳にしても、この論調で解釈判断すると、頻回直母は我慢の足りない子になりやすいから、3時間毎の定時授乳のペースを厳格に守らなくてはならない・・・ということになりませんかね?

そんなお馬鹿なハナシがあるでしょうか?無いですよね!
O式の乳房マッサージの技術の高さは素直に認めたいですが、このご意見(?)については断乳式を挙行しない・受け入れないお母さんに対するネガティヴキャンペーンのような印象を受けますね。
エビデンスのハッキリしないこと、ナラティヴでもないことは、相手にしないでいいのではないかと思いますが、みなさんはどう思われますか?

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2010年5月14日 (金)

グズグズ言い始めたら直ぐに飲ませる?

赤ちゃんがグズグズ言い始めたら、直ぐにおっぱいを飲ませた方が良いのか?
疑問に思うことってありますよね?
赤ちゃんの月齢やキャラにもよりますが、基本的には私は「おむつ見て、汚れてたら交換して」「抱っこしてあやして」それでもダメだったら授乳間隔が詰まっていようがなんだろうが気にしなくていいから「躊躇わずにおっぱいをあげてね」と勤務先で出会ったお母さんたちに助言してます。

おっぱいを速攻であげると、咥えた途端に眠ってしまう赤ちゃんもおられるので、悩ましい想いのお母さんもおられるでしょう。
しかし、例えば夜中だったらグズグズでも泣き声は響くから、お家の方たちも目を覚ましてしまわれるかもしれません。
また、グズグズを放置してギャン泣きをさせると、巻き舌で飲み方が下手っぴちゃんの場合、怒りのあまり収拾がつかなくなり、おっぱいに吸いつけなくなることすらあります。

家庭訪問の保健師さん達はこの件に付いて訪問先のお母さんに色々意見されることもあるようですが、グズグズの「放置プレイ」は止めた方が良いと思います。

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2010年5月13日 (木)

大きな乳房×小さい赤ちゃん=フットボール抱き?(新生児)

まぁ、一般的には助産師の間では、そういう風潮が主流だと思います。
それで問題なければそれでいいのです。

しかし、お母さんが再三の授乳指導にも拘らず不得手(つまり、ぶきっちょさん)であると、それが出来ないのですね。
具体的に申し上げますと、赤ちゃんの後頸部を支えるのに、赤ちゃんの下顎をお母さんの乳房の下縁側にくっ付くようにしてもらわないと決して哺乳できないのに、何回いや何日経っても、赤ちゃんの下顎が浮いてしまう=下顎を引いてしまい上顎にばかりチカラが掛かってしまうということです。
助産師がお手伝いしたら正しいラッチオンが出来ても、お母さんだけの力では正しいラッチオンが出来ないなら、その方には不適合なポジショニングなんですね。

おまけに赤ちゃんがスタミナ不足でおちょぼ口系の下手っぴちゃんであると、クチュクチュしてるだけですから、乳頭頂に乳頭亀裂が出来て、しっかりケアしているにも拘らずいつまで経っても軽快しないのですね。(涙)
挙句、うっ滞性乳腺炎になる、乳汁分泌が低下する、赤ちゃんの体重が一向に増えない・・・と悪いことずくめになってしまいます。

遅くとも生後2週間の時点でこのような状態だったら、私はポジショニング変更したほうが良いと思います。
舌小帯短縮症系の下手っぴちゃんの場合、お母さんがどんなに大きな乳房だったとしても、乳房をヨイショと上下に把持して立て抱きされることを迷うこと無くをおススメしたいです。
しかし、おちょぼ口系の下手っぴちゃんの場合、敢えて授乳クッションで高さ合わせして、交差横抱きにしてもらった方がしっくり来るかと思います。
ネックがあるとしたら、横抱き等寝かせる姿勢のポジショニングは直ぐにウトウトしてしまい、1クールが精一杯だということ。

新生児で小さい赤ちゃんの場合、SOLANINのこれまでの経験から鑑みても、かなり出方の良いお母さんであっても、1クールで30g以上哺乳出来る例は稀ですから、最低でも16クール/日はおっぱいをあげないと成長に必要な哺乳量は確保できにくいと考えます。

お母さんの乳頭・乳房トラブルの早期収束と、赤ちゃんの正しいラッチオンのマスターと哺乳量確保には、ポジショニング変更が有効だということです。

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1か月の母子分離中、おっぱいを維持出来るか?2(10か月)

<その後の様子>
こんばんは。
1ヶ月ほど前に、10ヶ月の娘が足を骨折してしまい入院することになったのですが、入院中に私の母乳が出なくなってしまわないか…とご相談させていただいた者です。
当時は気持ちに余裕がなく、わかりにくい内容だったにも関わらず親身なアドバイスありがとうございました。

あの後、無事にメ○ラ社の搾乳器を購入し、毎日冷凍母乳を病院へ持って行くことができました。
母乳も400ml/日ぐらいはキープすることができました。
娘は7日に退院が決まり、先立って昨日から明日までの2泊3日外泊許可が出て自宅に帰ることができました。

入院中はずっと哺乳瓶を使用していたので、最初はオッパイを拒否されましたが、徐々に思い出して飲んでくれるようになり今は一安心です。
(飲みっぷりは入院前の方が良かった気がしますが、入院食をモリモリ食べててごはんの量が入院前よりもかなり増えたので仕方ないのかもしれません)
また明日…病院に帰るのが寂しいですが、あと少しの辛抱なので頑張りたいと思います。
本当に、『最強母乳外来に』…SOLANINさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!


<SOLANINのお返事>
その後どうしておられるかと案じておりました。
そうでしたか!
退院前の外泊。
そこまで漕ぎ着けられたのですね。
良かった〜。

おっぱいを続けていてある日突然アクシデントが・・・ということは、どなたにも有り得ることです。
母子分離と聞けば、NICU入院中の赤ちゃんのお母さんが先ず第一に浮かびます。が、お母さんの早期の仕事復帰やお母さんの入院手術やこの相談者さんのように付き添い不可能・直母不可能な赤ちゃんの入院ということも時にはあるのです。

アドバイスを受け入れてくださりこの1カ月、必死に頑張られたことが功を奏して無事おっぱいの分泌維持ができたことは今後の育児の自信にもなるかと思います。

分からない時は調べる。
調べても判らない時は知ってる人に聞く。
教えてもらったことを実行する。
それだけのことで、お母さんにも赤ちゃんにも大切なおっぱいを手放さずに済みます。

離乳食が進めばおっぱいが徐々に脇役になります。
それでも、いぶし銀の脇役があったればこそ、主役は輝きます。
自然卒乳ができるまで、楽しみながらおっぱいをあげて行けるといいですね。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

2010年5月12日 (水)

お腹の張りというのが分かりません。(妊婦)

<ご相談内容>
妊娠中安定期に入ったらおっぱいのお手入れをするように助産師から指導されました。
ただ、「お腹が張るときはお休みしてね。」と言われたものの、「お腹が張る。」という状態が正直言って分かりません。
ちなみに今は逆子でもなく張り止めのお薬は内服していません。
内診の際も頸管長も短縮していないし、子宮口も硬いので問題なしとドクターからが言われています。

<SOLANINの回答>
「お腹が張る。」というのは切迫早産の一兆候ですから、注意は必要です。
ただ、体験しないとよく分からないというのも理解できます。
妊婦検診中に説明をしてほしくても、ドクターが忙しそうだと声をかけられないかもしれません。(汗)
では、何をもってして、「お腹が張る。」と見做すのか?
それでは簡単なチェック法をお教えしましょう。
グレープフルーツを準備してください。
ピンクでもホワイトでもどっちでもいいです。(笑)
そんでもって、ご自分のお腹とグレープフルーツを触り比べます。
ご自分のお腹の触感がグレープフルーツよりも硬く感じる場合、お腹が張っています。
グレープフルーツよりも柔らかく感じる場合、お腹は張っていないです。

尚、便秘傾向が強い妊婦さんは、お腹の張りを感じやすいようです。
便秘の際はかなり強く息みながら排便するものですが、そうすることは切迫につながりますから、お食事や水分摂取を工夫しても改善傾向が見られないならば、産婦人科のドクターにお願いして下剤を処方してもらい、用法用量を守って服用し排便コントロールをしましょう。

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1か月の母子分離中、おっぱいを維持できるか?1(10か月)

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「1か月の母子分離中、おっぱいを維持できるか?1(10ヶ月)(若干改訂版)公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

ご相談内容>
いつもこちらで勉強させていただいてます。
わからないことがあって、過去の記事も拝見させていただきましたが、記事に載せておられないようでしたので、質問させていただきたく、いきなりで失礼だとはおもいましたがメールさせていただきました。
(私の見過ごしならすみません)
私にはあさって10ヶ月になる娘がいます。
母乳7割離乳食3割のおっぱい大好きっ子です。
私も母乳の出が良く、時間があくと張って痛みます。
そんな娘が足を骨折してしまい、入院することになりました。
幸いオペはしない方向になりましたが、両足を吊り上げて重りを付けて牽引する治療法になりました。
そのため、抱っこやおっぱいができなくなってしまいました。

入院期間は約1ヶ月。
今はまだおっぱいが出るので搾乳し、冷凍保存して病院へ持って行ってますが、『おっぱいは赤ちゃんが吸うから出る』とこちらでも書かれておられるので、これからもおっぱいが出続けてくれるのかが心配です。
そこでお伺いしたいのですが…1ヶ月間、搾乳だけでもおっぱいは出続けてくれるのでしょうか?
哺乳瓶は、最初は嫌がりますが、すぐに慣れて飲んでくれるので助かっています。
ただ、今までは特に時間等にとらわれず『欲しい時にあげる』だったので、1回で決められた量を飲み切ることができずに残してしまい、しばらく経って「おっぱいちょうだい」と泣いてきます。
特に寝ぐずりの時なんかは余計にです。
すぐ側にいてるのに、思うように抱っこやおっぱいをしてあげられないのはすごく辛いです。
なので、せめて娘が大好きなおっぱいは退院してから思う存分飲ませてあげられるように分泌維持していきたいと思います!

わかりにくい文章で申し訳ありません。
ご回答頂けたら嬉しいです。
よろしくお願い致します。

<SOLANINの回答>
まず、お嬢ちゃんの骨折入院お見舞い申し上げます。
病状から察するに、病室での授乳は困難とのこと、理解できました。
(ひとつ前のプチメでベッド上で覆いかぶさって授乳出来ないか?とアドバイスしていました。)
また、10か月でありながら、予想外に哺乳瓶を受け入れてくれたことも理解できました。
(ひとつ前のプチメで10か月で完母だったら、哺乳瓶受け入れが困難だと思われるので、コップかストローマグ等で飲ませてあげては?とアドバイスしていました。)

さて、喫緊の課題はお嬢ちゃんの1か月の入院期間、おっぱいの分泌をいかに維持するか?ですね。離乳食が3回は食べれるとして、分泌の維持としては、最低400ml/日の搾乳が必要です。
出来るだけ、お家で過ごしていた頃と同じペース(=回数)で搾乳してほしいです。
時間を空けて乳房を張るだけ張らせて、まとめて搾乳してたら多分おっぱいは直ぐに枯れてしまいます。
想像以上におっぱいの分泌維持には搾乳回数は重要な要素なのです。

また、分泌維持には吸啜刺激に代わるこまめな乳頭への刺激が大事です。
手搾りでもいいのですが、1か月という長期間となれば、手首が悲鳴を上げるでしょう。
ここはひとつ、6615円投資していただき、メ○ラ社の「ハ○モ○ー」をご購入していただき、フル活用していかれることをお勧めします。
「ハ○モ○ー」の特徴は過去記事にも書いています。
痛みが無く、確実に搾乳出来ますし、分泌維持に有効な機能を備えていますから、絶対にお勧めです。
大変ですがお嬢ちゃんのために、1か月頑張りましょう。
陰ながら応援しています。

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2010年5月11日 (火)

自動車学校教習と母乳育児(4ヶ月)

<ご相談いただいたことのお返事>
以前、1カ月間教習所に通うのに、相談させていただいたものです^∀^
おかげさまで無事免許を取得いたしました!

母子分離の教習中の4時間、お昼休憩にはダッシュで実家に戻りおっぱいをあげて、またびゅーんと学校へ戻るというのを1カ月繰り返しました(笑)
冷凍母乳を「母〇相〇室®」の哺乳瓶で飲んでくれた娘の頑張りと、家族の協力あってこその免許取得でした。

この1カ月で強く感じたのは、ソラニンさんのお話であったとおり
[赤ちゃんはこちらのお話理解してくれる。言い聞かせってとっても大事!!]と言うことでした。
毎朝出かける前や夜お風呂の中で、目を見て「今日もよろしくね。」「今日も有難う。」お話すると、娘はキラキラした目で答えてくれてるように見えました。

家族があやしてくれても泣き止まない中、ダッシュで帰宅して「ただいま!」と声をかけた途端に娘がピタリと泣き止みニコっとしてくれた時なんて、凄く嬉しかったです。(家族には申し訳ないので心の中で・・・)

3カ月になったばかりの娘と半日離れるのはすごく申し訳なく辛かったけれど、
せめてもの思いで1カ月間冷凍母乳を作り続けられたのは、自己満足だけど少しだけ自信に繋がりました。
最強母乳外来に出会ってなかったら、粉ミルク用意してたのかなぁ?
(想像もできないけど;;)

おかげさまで4ヶ月になった娘はぷくぷくと今日も元気に過ごしています。
お話を聞いていただき大変励みになったので、私事ながらご報告のメッセージをさせていただきました。本当にありがとうございました!
これからもブログ愛読させていただきます。
お体にお気をつけてお過ごし下さい^ロ^

<SOLANINからのコメント>
お住まいの地域によっては、特に子育て中は自動車運転免許が無いと、生活に支障が出て来る場合もあります。
授乳中の教習所通いを推奨するわけではありませんが、相談者さんにしてみれば、「どうすれば両立できるのか?」は喫緊の命題でした。
「ミルクはあげたくない。」「哺乳瓶使用して乳頭混乱になったらどうしよう?」「でも、教習所に通わないと・・・」という悩みのご相談でした。
「赤ちゃんへの言い聞かせ」と「家族の協力」と「相談者さんの熱意」の賜物ですね。
結果、「赤ちゃんは乳頭混乱を起こさず」、「おっぱいを続けられ」、「1ヶ月の集中講座で、無事免許を取得され」良かったなぁと思います。

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授乳はしてないけど、乳首が痛かったり痒かったり(3歳児の母)

1歳代で卒乳されたTさんが★病院母乳外来にふらりと来られました。
「ここ最近、乳首が痛かったり、痒かったりで念のため乳腺外科で診て貰ったけど、異常なしといわれたんです。でも、ちっとも良くならなくて、困ってるんです。」とのこと。
「そんなこと仰っても私は専門が違うから・・・でも、乳腺外科で異常なしだったら、大きな病気ではなさそうかな?いわゆるマイナートラブルの一種かな?」と思いながらおっぱいを診せていただきました。
乳頭はちょっと乾燥してるようではあるけど、変形も亀裂も無く、見た目はフツウ。
でも旦那さんに触られても、ブラジャーが擦れても痛いし痒い。
月経はきちんと再来している。(つまり、妊娠はしていない。)
となると、ちょっとしたホルモンバランスの違いで乳頭が過敏になっておられるのかもしれません。
Tさんは何が困るかって言えば、痛みと痒みという2つの不快感だそうです。

それで、『ランシノー®』を乳頭に塗布して小さく切ったラップをして、ブラジャーを装着してもらったところ、Tさんは「痛くも痒くもない!」と仰いました。
急に晴れやかなお顔になられました。
で、お帰りになられました

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2010年5月10日 (月)

2010年5月5日日経新聞の記事について。

読者さんのたらの芽さんから教えていただきました。
以下、記事の要旨を抜粋します。

「出産後入院4日に短縮も」
利点:ベット数不足補う
(2008年に出産可能な病産院は全国に2567施設まで激減している。)
出産後の母子の入院を4日以内に短縮する医療機関が出てきた。中には24時間後に退院させる例もある。
病院からしてみれば、入院期間を短縮することにより、出産の受け入れを1カ月あたり、3割強増やすことができたトコロもあるという。
ただ、早期退院の場合後の母子のフォロー体制整備は不可欠」と病院ではくぎを刺す。
⇒助産師、退院後の支援を拡充「早期退院母子のフォローアップスキルを磨く研修会」を行う。(記事のコメント)

⇒入院日数を短縮すれば、妊産褥婦さんの回転はそりゃあ↑するでしょう。
病産院も儲かるでしょう。
もちろん私だって産婦人科のドクターは減少し、分娩可能施設が集約化していることは充分知っています。
けど、助産師は現状の入院期間をフルに活用し、退院後育児がスムーズにスタート出来るよう(つまり、赤ちゃんを産んだ女性がお母さんとしてひとわたりのことを自分でやっていけるレベルまで育児スキルのアップを図っていくために)ケアや保健指導に取り組んでいるのです。
あのね~、赤ちゃんを産ませたら終わりぢゃないんですよ、産科入院というモノは。
この記事は産婦人科ドクターの視点からしか見ていないねぇ。
助産師は仕事量もマンパワーも現状で手一杯なんですよ。
大多数のお母さんが育児スキル習熟的に無理であろうという段階(3日目)であっても退院日になったらトコロテン式にお母さんを追い出すってことですか?
退院後の支援拡充はアイデアとして良いのですが、何処の助産師がいつその研修会に参加して、退院された母子を家庭訪問してフォローするんですかね?
病産院の助産師は難しいでしょう。
その間、病産院では助産師が一人以上居なくなるのですから、勤務体制的に無理。
地域の開業助産師にフォローしてもらえばいいって?
だったら、開業助産師が居ないエリアはどうするの?(SOLANINのコメント)

懸念:新生児の健康状態の確認が手薄になる。
「早期退院では、黄疸や脱水症状で赤ちゃんの再入院率が高くなる」と言う大学教授(北海道大学の水上教授・日本産婦人科学会ガイドライン作成委員長)もいる。

⇒新生児の生理液体重減少は初産婦さんの赤ちゃんであれば、3日は続くことが殆どです。
おっぱいの立ち上がりには3日間は見ておかなきゃいけません。
赤ちゃんの体重がズルズル減っていて先の見えない時期に退院したいですか?
また、生後3日目ころから黄疸値が高くなってきます。
病的な高ビリルビン血症か否かの診断はは採血しないと判りませんし、測定には専門の機械が必要です。
光線療法等の治療は当然再入院となりますよ。
また、先天的な心疾患の発見は生後2~3日経たないと、兆候すら発見出来ないものもあります。
例えば生後3日目が土日祝日になれば、兆候発見し要精検であっても、マンパワーの関係から精密検査が出来ないと思いますよ。
退院後精密検査のために来院させるのですか?
もし赤ちゃんに万一の場合、自宅では迅速な対応が出来ないのでは?(SOLANINのコメント)

「母子を分離退院の試みも」
母親は4日以内の退院に問題はないが、新生児の健康状態把握には時間をかけるべきだとの意見が根強い。
六甲アイランド病院(神戸市東灘区)は、母子の退院を切り離す独自の試みをしている。母親は産後3日目から退院可能だが、新生児は「健康状態を慎重に見極める必要がある」として、生後5日目以降の退院しか認めない。

⇒分離退院の際の、授乳についてはこの記事には一切書かれていませんでした。
母子を別々に退院させてその間、授乳はどうするのか気になって仕方ありません。
産後入院中に母子同室で頻回授乳しないでどうするんだ・・・、とびっくりしました。
(たらの芽さんのコメント)

⇒今よりも明らかに後退するやり方で、母乳育児は上手くいかないと思います。
母子分離退院を考えている医療者は「母乳育児」なんてハナッから考えたことがないのは明白でしょう。
「母乳育児」を希望しないお母さんだったらいいのか?
でも、赤ちゃんには母乳権(おっぱいを飲む権利)があるんですよ。
赤ちゃんは無視ですか?

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新生児のへその緒の処置は要るのか?

新生児の臍帯(=へその緒)の断端(だんたん)は、何か処置をしなくてはいけないのでしょうか?
生まれて暫く経てば、臍帯は切断され、赤ちゃんのおなかには、1~2cm程度の臍帯の断端がくっ付いている状態となります。
で、その臍帯の断端、昔は消毒して乾燥剤を塗布してガーゼで包んでいました。
いつからかガーゼは使用されるところは少なくなり、消毒して乾燥剤を塗布するカタチとなり消毒だけになり、最近は何もしないところが増えてきているようです。

病産院で教えてもらった処置をしていても、臍帯の付け根もしくは脱落した後の臍の穴から出血してしまうことがあります。
おむつの当て方が悪くて擦れているのかと心配されるお母さんはかなりおられますが、そうではありません。

元々臍帯の中には臍静脈1本と臍動脈2本が走っています。
臍帯の断端も血管の断端も当然乾燥しきっているわけではないので、「赤ちゃん特有の腹圧のかかる動作」をすると出血は見られます。
それらは具体的に何かと言いますと、「うんちブリブリ」「ギャン泣き」「がっつり飲み」です。これらの要素が複数あると、出血は見られることがあり、ある意味不可抗力なんですね。
臍帯の断端が取れて凹みに血糊の瘡蓋(かさぶた)みたいなモノはがくっ付いていることもありますが、アレは、お臍のゴマでも、本物の瘡蓋でもなく、単なる血液の乾き物です。
しかし、そのまま放置しても、その血糊の瘡蓋みたいまモノの上から消毒しても赤ちゃんの臍の凹みの部分の乾燥は期待出来ません。
思い切ってこそげて取り除いてください。
臍帯の断端が脱落してから1~2週間かかって、臍の凹みの部分は乾燥します。

余談ですが最近は臍帯断端が脱落するのが昔よりも遅くなってきています。
2週間健診の段階でも、一向に脱落気配ゼロの臍帯断端はよく見かけます。
私は昔気質なので、そういうのを相談されるとついつい見兼ねてしまい、「乾燥剤」を手渡したり、臍輪部(=お臍の付け根)に絹糸で結さつして脱落を促しています。
脱落後の出血がなかなか収まらない場合は硝酸銀(AgNO3)棒で処置しています。

ちなみに滅多なことではありえませんが臍帯断端が脱落するのに3週間以上かかると、免疫不全系の病気(白血球接着欠乏症)の1兆候と言われています。

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2010年5月 9日 (日)

妊娠悪阻で入院するってどんな時?

妊娠悪阻(=にんしんおそ)って何のことか分かりますよね?
そうつわりのことです。

妊娠悪阻は、一般的に妊娠15週位までには殆どの方が収まってきますから、ある意味時間待ちで何とか凌げるのではありますが、程度によっては入院しなくてはカラダがもたないこともあります。

例えば、水を飲んでも吐き続けるような事態に陥ったら、恐らく検尿すれば、ケトン体が3+くらいになることがあります。
私が知る限り、重症の場合の妊娠悪阻で妊娠前体重から8kg(!)も減少する方が居られました。
(8kgも減少した日には、元の体重が軽い方は、骨と皮になることもあります。)
そこまで進行すると、おなかの赤ちゃんが危ないので、自宅で静養して何とかなる範疇を越えてしまいます。
「嫌だ。」と頑張っても入院を勧められ、点滴治療になると思います。

そこまでいかない場合、例えば温かいものは臭いが気になって、吐いてしまうけど、冷たいものなら食べられるというのであれば、ケトン体も体重減少も軽微で済む筈ですから入院までには至らないかと思われます。

重症化する原因はまだ判っていないようです。
また、妊娠悪阻には個人差があり、全く嘔気・嘔吐が無い方も居られます。
そうなると、食べ悪阻と言いまして、常に無性に食べ続けたくなりますから、妊婦検診のたびに「体重注意」のハンコを押されるかもしれませんから、別の意味で気を付けなくてはなりませんです。

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搾乳の保管と運搬について。(7ヵ月半)

<ご相談内容>
いつも勉強させて頂いています。
現在、七ヶ月半の娘がいて、来週から保育園の馴らし保育。
再来週からフルタイムの仕事復帰をひかえています。

母乳を維持する為の仕事中の搾乳の仕方や保管は冷凍の方が好ましい…等、過去記事を拝読しました。

職場には冷蔵庫が無く、通勤は車で1時間かかる環境の為、以前市の保健師さんにご相談した際、保冷バックに保冷剤をいれて保管したら大丈夫とアドバイス頂きましたが、これから夏を迎え、品質的に、本当に大丈夫かと不安になってきました。
ちなみに、保育園は冷凍母乳受け入れなので、帰宅後に冷凍になります。
お忙しいとは存じますが、どうかご助言をお願いいたします。

<SOLANINの回答>
お仕事復帰でおっぱいの分泌維持のため過去記事を参考にしていただき有難うございます。
さて、お問い合わせの件ですが、冷凍が不可能であれば搾乳は冷蔵で保管・運搬するしかありませんね。
その場合、小型で断熱性能の良さそうなクーラーバッグ(この場合、ビールの景品に付いてくるような簡易型ではなく・・・)を一つ調達しましょう。
で、そのクーラーバッグの庫内温を把握するために、100均でいいですから、温度計を一つ調達して、庫内に設置します。
この時、直接に保冷剤が当らないように、両面テープ等で貼り付けてもいいでしょう。
お家でキンキンに凍らせた保冷剤を入れて庫内温を測りましょう。
ご家庭用の普通の冷蔵庫の庫内温が5℃前後です。
その環境で搾乳は24時間は品質維持できます。
搾乳を入れてから自宅に戻るまでの時間を計算しましょう。
クーラーバッグ調達時に店員さんにご自身が希望される性能があるかどうか確認してから購入すればバッチリです。

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2010年5月 8日 (土)

赤ちゃんの紫外線対策。

新生児の頃はおうちの中に籠もっていますが、月齢が進んでくると、お外に出る機会も増えますね。
そんな時、赤ちゃんの紫外線対策をどうするのか?

まずは時間を考えましょう。
よく言われることなので、知っておられる方も多いと思いますが、午前10時~午後2時の間は紫外線が一番キツイ時間帯ですから、可能であればこの時間の外出は避けたほうが無難です。
避けられないならば、長袖の上着や、つば広の帽子、日傘を使用したほうがいいですね。
電車や自動車であればサンシェードを使いましょう。

最近はコンビニでもスーパーでも日焼け止めクリーム類が所狭しと販売されてますね。
使用する前は必ずパッチテストをしてお肌に合うものを選んであげましょう。
また、SPFの数値が大きいほど紫外線をブロックするチカラが大きいことはみなさんよくご存知ですよね?
だけど、数値が大きければ全て桶かといわれたら、そう単純でないのはご存知でしょうか?
数値が大きいということは、お肌への負担が大きいということを意味します。
お砂場で30分程度遊ぶとかベビーカーで近所までお買い物程度だったら、SPFの数値が小さいもので充分です。
数値が小さいと有効時間が短いことが多いですし、乳幼児は汗掻きさんが多いので、こまめに上塗りしていけばいいと思います。

また、成分に注意も必要です。
大まかに言って、日焼け止めクリームには「紫外線吸収剤」と「紫外線反射剤」のいずれかの物質が含まれています。
どちらがいいのかはメーカーさんによって、仰ることが違いますが、個人的には「紫外線反射剤」の入ったものの方が安全性が高いのと、A波B波ともにブロック出来るのででお勧めです。

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体重増加について。(10か月)

<ご相談内容>
10か月になる赤ちゃんがいます。
体重増加度について気になることがありますので、相談に乗ってください。
初めに体重増加の様子を書かせてください。
出生時*3074・・・新生児訪問の助産師に「母乳飲みでやっていける。」と言ってもらいました。
それで、生後3週間目から完母にしました。
1ヶ月検診*3632・・・1か月健診では小児科ドクターから「体重増加が少ない。」旨の指摘がありました。
しかし、以前に「母乳のみでやっていける。」と言ってもらっていましたから、完母を続けました。

4ヶ月検診*6245
7ヶ月検診*7295・・・7ヶ月検診から10ヶ月検診まで89日あり、SOLANINさんはこの時期は一日平均6,7グラム増加とおっしゃっていたので89日×6グラムと計算すれば534グラム。娘は440グラムしか増えていませんでした。
小児科の先生は「平均だから気にすることない。」と仰いました。

しかし、この3ヶ月の体重増加が440グラムしかなかったということの方が重大じゃないかなと思ったのです。
10ヶ月検診*7735・・・今回、体重増加がゆっくりなので離乳食をもっと食べてもらえるように見直した方がよいのでしょうか。
(だらだら食べは良くないと思って今は30分で切り上げているのですが、30分以上かけても完食を目指した方がいいのか。)
それともおっぱいの回数を増やした方がよいのか。
それともゆっくり体重増加する子だということで、気にせずこのままで良いのか、どう判断したらいいのか教えてください。
運動機能面では、今では伝い歩きまでしてちょこまか動いてます。

離乳食が始まり、今は3回食ですが1回食の時からすすみはよくありませんでした。しかし、SOLANINさんからおっぱいの子はゆっくり進むと聞いていたので気にせず離乳食を続けてきました。
おっぱいは今は日中3回で夜間は夜泣きのせいで3,4回多いときはもっとです。
お忙しい中、長文メッセージと相談、お許しください。
お手すきの時に回答していただければ幸いです。

<SOLANINの回答>
体重増加度は赤ちゃんの成長の指標として、簡単に計算ができ、分かり易いという利点があります。
しかし、過去記事にも書いてある通り、赤ちゃんの成長の指標としての優先順位は
運動機能>頭囲>体重>身長・・・の順番なのですね。
体重増加度はそれのみが万能ではないのです。

確かにご指摘の通りこの月齢児の体重増加度は6~7g/日ですから、月当たりの体重増加は200g前後ということになります。
(厚労省が出している母子保健の主なる統計から引用)
だったら、4.9g/日という相談者さんのお嬢ちゃんは、成長に問題があるのか?
今後多少は注意した方がいいのでしょうが、病気でもないし、減っているわけでもないですから、早急に手を打たなくてはならないレベルではありませんね。

では、10か月女児の体重の幅をパーセンタイルグラフから見ればどうなるのか?
大まかですが7kg弱から10kg超えまでとなります。
相談者さんのお嬢ちゃんの体重はこの幅の中にすっぽりと入りますね。
なので、小児科ドクターは「平均だから気にすることない。」と仰ったのでしょう。

くどいようですが、体重増加よりも優先順位が高いものが2つもあるのです。
相談者さんのお嬢ちゃんは、達者に伝い歩きをされています。
運動機能はバッチリですね♪
プチメには記載されてはいませんが、頭囲も順調に大きくなっておられることと思います。
体重も生まれてこのかたグラフ内。
だったら、特に問題になることは無いと思われます。

離乳食が進み出すのは、奥歯が生えてからのことです。
今は多少進みがゆっくりでも小食でも気にしないで。
どうしても体重増加度を手っ取り早く上昇させたいなら、あと1回おっぱいを増やしてもいいかとは思います。
離乳食の進みのゆっくり&小食の赤ちゃんに無理強いはいけません。
離乳食に限らず、お食事は美味しく楽しくがモットーではありませんか?
体重増加のためとはいえ、追っかけ回して食べさせるのも、ダラダラ時間をかけ過ぎて食べさせるのも、如何なものかと思います。

客観的に見て、上手にしておられると思います。
イジらなきゃならないトコロは特にないですよ。
今のままでいいのです。

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2010年5月 7日 (金)

おっぱいとお薬/その62『ミオナール』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その62『ミオナール®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下過去記事

授乳中に頭痛・肩凝りを訴えられて産婦人科以外の科を受診したら『ミオナール』というお薬を処方されたそうです。
授乳中処方安全性のデータを探しましたが、見つかりませんでした。

で、『ミオナール』というお薬についてちょっと調べてみました。
これは、骨格筋を弛緩させるお薬なんですね。
半減期も短くない。
絶対にダメかと聞かれたら、何とも言えません。(汗)

でも、『最強母乳外来』の読者さんであれば、頭痛時には『カロナール』肩凝りには『葛根湯』が効果あることをご存知では?と思いました。
また、局所への貼り薬は、市販薬でも大丈夫ですので、そういった対処法も選択肢として検討に値するのではないかと思いました。

受診した先のドクターに「授乳中です。」と伝えるのは言うまでもないことですが、それだけでは不充分ですよ。
「★おっぱいとお薬」を受診前にご精読いただき、安全性についてデータのあるお薬の名前をきちんとメモってから受診して・・・というのが、ご自分と赤ちゃんとおっぱいを守る基本ではないかと思います。
確かにお薬の名前はメーカーさんが違えば名前も違うのですが、成分が同じもので、その病産院が取り扱っているものを検索することは、大して難しいことではないので、気にされなくてもいいのですよ。

お薬の名前を言えば受診先のドクターが気を悪くされるのでは?とご心配される方もおられるでしょうが、そんな了見の狭いドクターって居られるのでしょうか?
仮にそういう了見の狭いドクターが居られたとしても、受診されるお母さんの話し方にもよるのではないでしょうか?
どんなことでも当て嵌まると思いますが、礼儀を失することが無ければ、大抵は受け入れてくださいますよ。

『最強母乳外来』活用上級者さんはそのようにしておられます。

 

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2010年5月 6日 (木)

P社のシリコン乳首について。

『最強母乳外来』でシリコン乳首のことをお話しするのはどうかな~?と思いますが、そうは言っても乳頭保護器の代替に使用してらっしゃるお母さんや混合栄養でミルクの補足をしつつ、おっぱいをあげておられるお母さんもおられるわけで。
そういうお母さんに知っておいてほしいので、敢えて記事にさせていただきます。

P社はシリコン乳首・哺乳瓶を従来の細口のタイプは廃番にされ、デブいタイプの「母○実○®」という商品に一本化される方針だと、SOLANINはいつだったかな(数ヶ月前かな?)情報を得ました。
デブいタイプといえば、O式のセンセイが開発された「母○相○室®」という商品が昔からありますが、アレは店頭販売されている分を売り切ったら、再入荷は無いそうです。
ネットで購入しようにも在庫分限りだと思います。(ユーザーさんには死活問題かも知れません。)

 では「母○相○室®」」という商品は消滅するのか?といえばそうではなく、医家向け限定で製造販売されるとか。
なので、病産院で使用されているトコロはこれまで通り出入りの業者さんにオーダーしたら、入荷してきます。
ただ、従来は3日間くらいで入荷していたのが1週間くらい要するそうなので、産科病棟スタッフでこの記事を読まれた貴女は「これまでよりも早めに注文したほうが良いですよ~。」と、師長さんに教えてあげましょう。
では、「一般ユーザーのお母さんや赤ちゃんはどないしたらいいの?」ということになります。
これはもう、人道問題なので、出産された病産院にお願いするしかありません。
お取り寄せしてもらいましょう。
病産院の方はそういう事情がありますから、お母さんから依頼があれば、くれぐれも拒否しないでくださいませ。

さて、少し前の記事のコメント返しにも書いたので知ってる方も居られるでしょうが、「母○相○室」と「母○実○®」はどちらもP社から販売されています(いました)が、全くもって似て非なるものです。
シリコン乳首を「母○実○®」に集約されたP社さんは総力を挙げて売り込み強化されていらっしゃるようでございます。
「ママのクチコミサイトナンバー1」とか「哺乳瓶界のエベレスト」とか「病産院でも看護師さんおススメ」とかあらゆるキャッチコピーで売り込みアップを図っておられます。
しかし、この「母○実○®」というもの、決してキャッチコピーや箱に記載のセールストーク通りのシリコン乳首ではないと思います。
あまり言うと名誉既存で訴えられそうですから止めときますが、個人的に率直に言わせてもらえば、明らかに「母○相○室®」の方が商品として優れています。
もちろん、どんなシリコン乳首でも乳頭混乱のリスクがあるので、安易な使用は推奨できません。
乳頭混乱が起きてしまった赤ちゃんのお母さんで、乳頭混乱の克服を本気で取り組むならば、過去記事の「イケッチさんの体験記」を参考にしていただきたいです。

しかし、(次善の策で)どちらかを選んで使用するとしたら?と聞かれたら、私だったら「母○相○室®」って答えるだろうなぁ。
ちなみに搾乳やミルクを「母○相○室®」で飲ませる場合、「母○相○室®」の哺乳瓶のコネクタ(ピンク色のプラスチックの部分)に赤ちゃんの唇が触れるくらい大きなおクチを開けさせて吸い付かせましょう。
直母同様、唇の開口度が150度以上になるように開けさせるのが目安です。
おちょぼ口ではとても飲めないし、飲めたとしてもそれでは何の訓練にもならないからねぇ。
それから・・・「母○相○室®」と「母○実○®」の両方の内径は30mmですから、哺乳瓶が異なってもシリコン乳首そのものの互換性はあると思います。
なので、哺乳瓶ごと買い替えしなくても、使用できると思いますよ。

(最近「母○実○®」のシリコン乳首部分の形はマイナーチェンジしたようですが、旧式でも新式でも「母○実○®」の哺乳瓶には「母○相○室®」のシリコン乳首は嵌め込んで使用できます。・・・確認済みです!)

追記:2011年6月30日に通知型読者さんのおひとりでもある「たろあん」さんから追加コメントを頂きました。

当ブログは記事本文だけではなく、コメントも読んでいただくことで記事の完成度が高まりますから是非そうしていただきたいのですが、なかにはコメント欄のチェックを端折る方がおられますので、「たろあん」さんの了承を得て、追加コメントいただいたことを、以下に転記します。(二重括弧部分です。)

『先日友人に頼まれて、O式相談室で母○相○室®の乳首を購入してまいりました。
助産師さんに話を伺った所、「この乳首のきちんとした使い方を知らずに購入、間違った使い方(普通の哺乳瓶のように軽く口に当てる)をした方から「全く飲めないで体重低下した。」といった苦情が相次いだため、一般への販売は難しい商品と判断され、O式相談室や病院等で助産師さんに適切な使い方を指導してもらった上で購入した方が赤ちゃんの安全を守る事になる・・・」と一般販売を中止する方向になったそうです。
O式相談室では使い方の説明を書いた紙をくれたりして、代理購入も可能ですし、電話で問い合わせしたりすると対応してくださるかもしれません。
母○実○®の売り込み方は、確かにちょっと違うなぁと思いつつ、母○相○室®が店頭から消えたのも少し納得する説明でしたので過去記事に失礼いたしました。
もちろん正確な使い方を知っているユーザーにとっては、会社を守るだけの酷い話かなとも思います。
でも、確かに正確な使い方を知らないと赤ちゃんを危険にさらしてしまうかもしれないと思えば、安全策も必要かなとも思います。
事情がそんななので、商品の製作を打ち切ったわけではないそうなので、欲しい方は是非とも本職の方に購入したい旨を話して欲しいと思います。』
                            (2011年7月2日15時00分)

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搾乳の出方と直母の時のおっぱいの出方。(2ヶ月)

<ご相談内容>
はじめまして☆ 
3月に男の子を出産したママです。
子供はできるだけ母乳で育てたいと思い、妊娠中から<最強母乳外来>を読ませていただいていました。
出産してからは、読者登録させていただいて、かなり読み漁りました(^_^)v

今完母で育てられているのですが、2902gで生まれて一ヶ月検診時に体重が3385gまでしか増えておらず、24g/日でした。
母乳が足りないのかと思い、測ってもらったところ、直母で120g飲んでいました。
助産師からは「これだけ飲んでいれば体重は増えるはずだから2ヶ月まで様子を見てみて」と言われました。

先日生後51日で家の体重計で私と一緒に乗って測ってみたところ大体4500gありました。
結構体重が増えたので、これで心配いらないんですかね?
 
あと、できるだけミルクを足したくないので私が外出する時ように搾乳をして冷凍しています。
でも搾乳をしても40ミリリットルから80ミリリットルしか搾れません。
…ということはいつも母乳量が足りていないんじゃないかと思ってしまいました(>_<)

主人の両親と同居しているのですが、子供が体重があまり増えなくて他の子より小さいのは私の母乳不足じゃないかとか、もっと赤ちゃんはゴクゴク飲むものだとか言われて精神的に参ってしまいます。
お時間があるときで構いません。回答を頂けないでしょうか?

<SOLANINの回答>
お時間のあるときでは遅いような気がしましたので、早めに回答します。
まず、最初の1ヶ月の体重増加ですが、あまり泣かない子は、授乳が1クールで終わることが多く、1クールでは必要量が飲める子はまだ少ないのですね。
8~12回/日飲ませてあげても、毎回2クールではなかったとのことですので、その辺りに体重が増えにくい要因があったのではないかと思われます。

但し、ひとつ確認したいのですが、24g/日というのは何処から計算してますか?
生後〇日目ときちんと記載してないので、何とも言えませんが、生下時から2~3日はどんな赤ちゃんであっても生理的体重減少がありますね。
単純に申し上げても生下時体重の10%分は赤ちゃんのお弁当・水筒として消費される分ですから、相談者さんの赤ちゃんであれば、体重減少しても2612gまでの減少だったら減少としては多すぎということはありませんよ。
ありがちな計算ミスではないでしょうか?
最低体重時か退院時からだったら、もう少し増えてるのでは?

それから次に、現在の体重ですがよく増えてます。
完母で順調ですよ。
スタミナが付いてきたから以前よりも2クールがスムーズに出来るようになったか、顎のチカラが強くなってきたから1クールでもたくさん飲めるようになったのでしょう。

さらに、搾乳の件ですが、たまにするくらいですね。
NICUに赤ちゃんが居られるお母さんのように搾乳が仕事レベルという訳ではないですから、技術的な問題もありますし、普段直母ばかりのお母さんだったら搾母は直母の半分くらいの分泌であることが多いです。
40~80ml/回も搾れるのでしょう?
嘆くような少ない量だとは思いませんね。
大体、4kg台の赤ちゃんの1回量は80ml前後ですし、今の体重(4500g?)だったら、1日かかって、650~700ml/日程度も哺乳しておられたら充分ですよ。
1回毎に搾れる量も違えば、直母量も違って(=多少のムラがあって)当然です。
お母さんは母乳製造マシーンではないし、赤ちゃんも哺乳マシーンではないですよ。
人間なんです。

搾乳の有効期限や取り扱いについては、メッセージボードの下の方にある★記事、読んでいますよね?
あのようにしていただいたら、無駄がなくなりますし、過不足もなくなりますよ。

最後に義父母とのご同居、毎日お疲れ様です。
何気ない言葉が突き刺さって苦しくなることがありますね。
義父母さんの世代はミルク育児全盛期でしょうから、おっぱいのことを正しく理解している方はまずもっていないと思います。
おっぱいとミルクは似て非なるものですから、「はいはい。」と聞き流せばいいです。
それより、旦那さんは何してんだか・・・奥様である貴女を庇うくらいで丁度なのに。
キーパーソンの旦那さんの動向が気になります・・・

最初の1ヶ月は増え方が少なめだったとしても、次の1ヶ月で挽回する子は大勢います。
決してひもじい思いをさせているのではないのですから、どうか自信を持って毎日おっぱいをあげてくださいね。
自信がなくなりそうになったら、該当する過去記事やこの記事を画面保存して何度でも読み返しましょう。
どう考えても分泌に問題なさそうですから、安心してね。

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2010年5月 5日 (水)

おっぱいとお薬/その61『イソバイド』『メニレット』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その61『イソバイド®』『メニレット®』(改訂版)公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

『イソバイド』も『メニレット』もメニエールの際に処方されるお薬です。
『イソバイド』はシロップ状、『メニレット』はゼリー状の形態です。
妊婦さんの場合、「有益性投与」に分類されるお薬ですが、色々検索したものの、授乳中のお母さんにはどうなのか?というデータは見つかりませんでした。(汗)
妊婦さんでも一応桶なお薬なので、授乳中のお母さんであっても恐らく安全であろうと思われますが・・・

で、この『イソバイド』『メニレット』とは、どういったお薬なのか?ということについて、調べてみました。
まず、薬価が高い。
副作用は比較的少なく、頻度も軽い。(むかつき程度。)
そして・・・利尿剤でもある。

ふ~ん。なるほど。
ということは、おしっこが出て、浮腫みが取れていくという働きもあるわけです。
授乳中のお母さんが気をつけるとしたら、おっぱいのための水分摂取を考えていかねばならないのかな?ということでしょうか。

 

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生後2週間以降の黄疸について。

<ご相談内容>
初めまして☆現在1ヶ月半の男の子を完母で育てています。
初めての育児なので分からないことや、不安なことがいっぱいなので、色々情報が得られたら、と思っていますm(._.)m
初っ端から質問をして申し訳ないのですが、黄疸について教えて下さい。
うちの息子は未だに顔と眼球に黄疸が残っています。
1ヶ月健診の時に血液検査をしてもらいましたが、数値が少し高いくらいで問題はないとのことでした。
今以上に色が強くなるなら病院へ…だそうです。
不安ならミルクにして、とも言われましたが、一切あげずに母乳だけです。
ウンチの色は黄色で、顔の色は良くも悪くもなっていません。
お聞きしたいのは、このまま母乳だけで育てても大丈夫なのか、またもし今までに似たような子がいたら、どれくらいで治まったか・・・です。
長文、乱文になりましたがどうぞよろしくお願いします。

<SOLANINの回答>
赤ちゃんの黄疸は症状の見られる時期的な違いから生後2週間までの「早期黄疸」とそれ以降の「遷延性黄疸」に分類されます。
「早期黄疸」の殆んどが「生理的黄疸」です。
「早期黄疸」のうち「病的黄疸」に入るのが「溶血性黄疸」や「出血性疾患による黄疸」で、光線療法等の治療の対象になります。

さて、相談者さんの赤ちゃんは生後1ヵ月半ということですから、時期的な分類でいえば「遷延性黄疸」になります。
では「遷延性黄疸」の全てが治療対象になるかといえばそうではありません。
相談者さんの赤ちゃんは完母ですね?
ということはまず考えられるのは「母乳性黄疸」であろうということです。
「母乳性黄疸」の原因は母乳中に含まれる女性ホルモンが関与していると言われています。
なので、程度の差こそあれ、これはあってもおかしくはないものです。
(従って完ミの赤ちゃんには「母乳性黄疸」は無いということになります。)
相談者さんの赤ちゃんは恐らくこの「母乳性黄疸」ではないかと考えられます。

少し話し外れますが、赤ちゃんの頭に今でもブヨブヨしたタンコブのようなものがありませんか?
これは、出産時に出来ることがあるもので、「頭血腫(ずけっしゅ)」といいます。
「頭血腫」のある赤ちゃんは黄疸の引くのが遅いようです。

過去記事にもありますように、母乳栄養の赤ちゃんであればビリルビン値は2週間時で14~15mg/dl、1ヶ月時で8~9mg/dl程度の値は想定内で、治療云々というレベルではありません。
相談者さんの赤ちゃんの場合この近似値だったのでしょう。
何日頃までに消退するかは日にち薬ですから、徐々に・・・としか言えません。
また、体重増加に問題ないのであれば、もちろんこれからも完母でOKです。

「母乳性黄疸」には特別な治療は必要ありませんし、ミルクに切り替える必要性もありません。
唯一例外があるとしたら、赤ちゃんが早産児・低出生体重児であったり、ビリルビン値が25mg/dl以上と極端な高値であれば、光線療法を施行したり、一時的にミルク補足をすることがありますが、あくまで補足であって、母乳中止ではないです。
うっかりな早合点しないようにね。

「遷延性黄疸」で特に注意を要するものは「母乳性黄疸ではない黄疸」です。
代表的疾患名を挙げれば「先天性胆道閉鎖症」です。
いつもぐったり、活気が無く、体重増加不良で、うんち全体が白っぽい(徐々に白っぽくなることもある)場合は危険です。
早急にそのうんちが付着したおむつを小児科に持参し、ドクターに鑑別してもらいましょう。
「先天性胆道閉鎖症」か否かの鑑別に必要な物証ですからね。

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2010年5月 4日 (火)

新生児に生理的黄疸が出る訳。

新生児は程度の差はあれ、黄疸は出ます。
いわゆる生理的黄疸というヤツです。
赤ちゃんはおなかの中ではお母さんが呼吸して体内に吸引した酸素を分けてもらっています。
つまり、直に酸素をもらえないのに、ピンホールほどの受精卵から280日前後の期間を経て3000g前後にまで成長されるのですね。
妊娠は凄い浪漫なのです。
さて、そういう状態でおなかに居るのですから、当然酸素を効率良く運搬する方法を編み出さなくてはなりません。
酸素の運搬係は?   そう、赤血球の中のヘモグロビンですね。
だから、おなかの赤ちゃんは赤血球もヘモグロビンもオトナよりもたくさんある状態で生まれます。(いわゆる多血・・・血が濃ゆいということです。)
でも、おぎゃ~と生まれたらフツウは自分で呼吸できますから、そんなにたくさんヘモグロビンは要らないのですね。
要らないものは体外に排出するのですが、正常新生児であっても、肝臓を含め内臓の働きは未熟です。
ヘモグロビンを分解してやがて体外に排出するにしても、それは一気に処理できません。
しかもそれはうんちでしか排出されません。
ヘモグロビンはビリベルディンという物質に変化してその後ビリルビンになります。
そう、この処理しきれないビリルビンが皮膚表面に見られ、黄疸の元になっているのですね。

生理的な範囲であっても完母の新生児のビリルビンの値は2週間時で14~15mg/dl1ヶ月時で8~9mg/dlくらいありますから、オトナの規準からすれば、とてつもない値です。
数値的に全く異常がなくても「ウチの赤ちゃん黄色いなぁ~。」と感じるのは、そのためです。

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生後(2~)3ヶ月頃に見られる生理的便秘って知っていますか?

生後(2~)3ヶ月頃の赤ちゃんのお母さんから、「つい先日までは大丈夫だったのに、或る日を境に便秘になったのです。」というご相談を受けることがあります。
念のため赤ちゃんの体重チェックをしても、月齢相当に順調に増えており、機嫌も悪くないし、おっぱいもしっかり飲めていると思うし、一体何だろう?ということがあります。
これはこの時期の赤ちゃんの腸の発達過程で一時的に起こる現象で、一般的に生理的便秘というものです。

過去記事をしっかり読んでいらっしゃる読者さんは既によくご存知かと思いますが、生後(2~)3ヶ月頃といえば、丁度満腹中枢が形成してくる時期で、スタミナが切れたら飲むのを止めるという体力消耗戦の日々から離脱する時期でもあります。
おっぱいが足りなくて、便秘になるのではありませんので心配無用です。

ですので、心配とはいえ、こういう状態で小児科受診されても特に何かされることもなく、「様子を見ましょう。」とドクターに助言されました・・・というパターンが殆どかと思います。
ただ、さすがに何日も出ないとなると、いささか心配になるでしょう。
赤ちゃんのうんちが出易くなるように、お母さんも便秘であれば、まずはお母さんのお食事内容を見直したり、おなかマッサージや綿棒刺激とか出来る範囲のケアをしてあげてくださいね。
お母さんのおっぱいは、その時のお食事がある程度反映されますので、育児用粉ミルクのように均一品質というわけではなく、オーダーメイドですからね。

そうではなく、おっぱいの飲みが悪く、機嫌も悪く、体重も増えないとなれば、これは生理的便秘とは言えないので、なにか不都合なトコロが無いか、よ~く診ていただいてくださいね。

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2010年5月 3日 (月)

ミルク減量は持続可能な量設定にしましょう!

現状混合栄養のお母さんが完全母乳を目指すことはやり甲斐のあることです。
出来ることなら、ひと肌脱ぐつもりで頑張ってほしいと個人的には思います。
しかし、「いくらなんでもコレはイケないなあ~。」と気になることがありますので、注意点として、聞いていただきたいと思います。(順不同)
①自己流ではミルク減量はしないでほしいということです。
体重増加が赤ちゃんの成長の全てではありませんが、病気でもないのに全く増えないとか、反対に減っているというのは、いくらなんでも「やり過ぎ」です。
赤ちゃんのカラダに無理をさせていることになります。
ミルク減量の際は、必ず助産院か母乳外来の助産師にご相談くださいね。
②ミルクの減量は少しずつが基本です。
一気に3日間くらい補足ゼロで頑張って、しんどくなったから再び補足開始して、また止めて・・・を繰り返せば、赤ちゃんもどうしていいのか分からなくなります。
下手をすると乳頭混乱を誘発しかねません。
月齢相当の体重増加をしているか、見極めながら減量します。
③おっぱいは赤ちゃんが飲んでくれてナンボです。
赤ちゃんのために美味しいおっぱいを出す努力は尊いものです。
そういう意味で乳質は大事でしょう。
ただ、このおっぱいはイマイチだから搾って捨ててというのは、如何なものでしょうか?
決しておっぱいは搾り捨ててナンボのものではありません。
どんなにたくさん分泌していても、飲んでくれなきゃ赤ちゃんは育ってくれませんよ。画餅ではどうにもならないです。

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2010年5月 2日 (日)

分泌過多なのに夜間授乳が無くなった時の対処法は?(10か月)

<ご相談内容>

“3回食段階時の体重増加と母乳分泌について。(生後10ヶ月)”の記事でなんですが、ウチの息子は明後日で10ヶ月になります。
夜中はほとんど起きず、私がおっぱいが詰まりやすく分泌量も多めなので、夜中は起こして授乳をしています。
お昼間に6回ぐらい、夜中に2回ぐらいあげています。
離乳食は2回食で量としては少なめです。
おっぱいをあげてから離乳食をあげています。
離乳食の後はおっぱいをほしがりませんので、あげてはいません。
ここ1カ月では15g/日増えています。(現在約9キロです)
これだけ増えていれば、夜中に授乳する必要はないのでしょうか?
最近、目覚ましをかけていても夜中になかなか起きられなくなってきてしまって・・・
もし、夜中に授乳しなくてもいいのでしたら、張るおっぱい(詰まりやすい)はどのように対処するとよいのでしょうか?
夕飯のボリュームを抑える以外でできることはありますか?
二人目を考えているので、息子には申し訳ないのですが、1歳の誕生日が来たら言い聞かせておっぱいを止めたいと思っております。
(寝かしつけもおっぱいではないので、執着はないようです。)

お忙しいとは思いますが、アドバイスをおねがいいたします。

<SOLANINの回答>

夜間は添い乳で乗り切っているお母さんが多い中、夜間眠れるというのは、有り難いことなのでしょうが、分泌過多のお母さんにしてみたら、乳房トラブルが怖いですね。

近い将来、言い聞かせ卒乳を検討されているのであれば尚のこと。
夕食のボリュームを抑える以外何か方法はあるか?とのことですが、トラブルを置き難くする、詰まりにくいケアをする・・・というのが良いと思います。
まず、内側からですが、「ごぼう茶」を飲まれては如何でしょうか?
過去記事で「ごぼう子」について、紹介しておりますが、そこまでしなくても大丈夫だと思うし、もう少し飲み易いものは?となると「ごぼう茶」ですかね。
私は以前、★病院の母乳外来受診された患者さんから教えていただいて、自分でも取り寄せて飲んでみました。
自○派○く○村という熊本の会社のを購入しました。
見た目は乾したごぼうを切り刻んだもの。
飲んでみるとちょっと土の匂いがします。
でも、「ごぼう子」を煎じたほどの強烈な不味さはありません。
「えっ?ごぼうって根っこのモノだから分泌を高めるのでは?」と思うでしょ?
でも、乳質が良くなるから、問題ないのですね。

次に外側からですが,「じゃがいも湿布」を赤ちゃんが眠る時間帯に貼付するのです。
「えっ?トラブルが起きてないのに?」と思うでしょ?
でも、それが出過ぎのおっぱいを宥めるのにはかなり効果大なのですね。
数日貼付してラクになったら毎晩貼付しなくてもいいです。
また、昼間はおっぱいをあげるから、貼付しません。

あと、念のために申し添えますが『カバサール』『テルロン』『パーロデル』なんかは決して内服しないようにね。

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2010年5月 1日 (土)

赤ちゃんがウィルス性腸炎で入院!(7ヶ月)

<ご相談内容>
7ヶ月の女の子を 混合栄養で育てています。
先週 我が家の姫ががウィルス性胃腸炎で7日間入院しました。
下痢8回/日、 嘔吐5回/日という病状のため、外来で点滴というのでは対応できなくなったためです。
入院して3日間はおっぱいもミルクも禁止で点滴で命を繋いでいました。
こちらのブログを読んでいたので、おっぱい禁止令が発令中は搾乳器で ひたすら搾っていました。
授乳回数が6回/日だったので、間隔も考えて6回/日は搾っていました。
(400ml/日は搾っていました。)
おっぱいを搾って捨てるのは切なかったです。
(今から思えば、ナースステーションの冷凍庫に預かってもらえれば、冷凍母乳にして退院時に持ち帰れたのですが。)
幸い入院4日目からはおっぱいを再開することを許されたのですが、いざおっぱいを再開したら、張りが減った気がし、出てるのか 不安になってきました。
直母を一時休んでいて、再開しても以前と同じ様に 出るものでしょうか?
入院中は付き添い生活で気が張っていたのですが、退院したら気が緩んで、おっぱいまでぺランぺランに緩んでしまったような気がします。

<SOLANINの回答>

小児科ドクターからおっぱい禁止令が発令されると、看病との兼ね合いもあり、ついつい搾乳が適当になり、結果おっぱいの分泌が低下するお母さんが多い中で、時間繰りも考えられた上で搾乳しておられたのは、大変賢明です。
さすが、『最強母乳外来』の読者さんですね♪

さて、搾乳はどのようにしておられたのでしょうか?
手搾りかメ〇ラ社のハー〇ニーのような吸啜モードの付いた搾乳器であれば、分泌の維持は可能ですよ。
3日間は400ml/日も搾っていたのだから、大丈夫です。
入院中は赤ちゃんも本調子ではなかったから、おっぱい解禁令が発令されても、元気な時よりも控えめな飲みっぷりだったと思われます。

退院後は気が緩んで・・・とのことですが、お食事がおろそかになっていませんか?
赤ちゃんと一緒にお昼寝してますか?
下半身冷やさないように、腹巻したり靴下2重履きしてますか?
たんぽぽ珈琲飲んでますか?
授乳回数6回/日とは言わずに、もう1回でも2回でも多く吸わせてあげてますか?
でしたら、復旧は真近ですよ。(笑)

丸呑みをします。(10ヶ月)

<ご相談内容>
現在10ヶ月(来週11ヶ月になります)の赤ちゃんがいます。
生まれた時から大きく(3397g・52cm)、完母でグングン育ち、体重がすでに12kg弱あります。
今は特に、離乳食の丸のみが気がかりです。
離乳食のおかずは主にベビーフードを利用してるのですが、形がある大根とかニンジンとかを噛まずに丸のみしてることが多いんです。
7ヶ月頃に離乳食をノドに詰まらせて大量に吐き戻した事が何度かあったので、丸のみしてまたノドに詰まらせるのが怖く、ついついスプーンで潰して離乳食をあげてしまいます。
しかし、私が潰してあげちゃうから、噛むということが分からず、少し大きい固形の食べ物がクチに入ってきても、そのまま飲み込んでしまうのかな?と思っているのですが・・・。
こういう時はどうしたら良いのでしょうか?

ノドに詰まらせないように注意深く見て、潰さずにそのままあげた方が良いのか、
それとも、詰まらせる方が怖いので、今のクチの発達に合わせ潰してあげた方が良いのか・・・。
与えているベビーフードは月齢に合った、「歯茎で潰せる固さ」のものをあげています。

<SOLANINの回答>
10ヶ月ということは、歯が何本か生えてきているのでしょうか・・・?
仮に歯が1本も生えてなくても、この時期の赤ちゃんでしたら「歯茎で潰せる固さ」の食べ物で丁度いいと思います。
丸呑みはある意味食べる時の癖なのですが、大柄で早喰い傾向の赤ちゃんにしばしば見られます。
10ヶ月にもなれば、おかずは小さめ(ミックスベジタブル2個分くらい)で柔らかく煮てあれば、喉には詰まることはまずないと思います。
(7ヶ月の頃よりもごっくんが上手になってきているから。)

それよりも心配なのは、丸呑みは早喰いに繋がりますから、食べ過ぎにならないか?ということです。
体重的には不足はないので、やはりここは、モグモグをしてほしい。
おかずをこぼさないように舌の真ん中くらいにスプーンを入れると、確実に丸呑みすることを知っていますか?
となると、舌先におかずを載せてもらうのがよいと思います。
舌先であれば、一度舌の中ほどまでおかずを移動させますから、その間にモグモグっとしてくれます。
時間稼ぎにもなります。

また、お食事の度に「モグモグしてね~。」と言い聞かせながら食べさせます。
耳にタコが出来るくらい、言い続けましょう。
少しでも出来たら、頭ナデナデしてね。
(丁度、おちょぼ口の赤ちゃんにおっぱいの度に「大きなお口開けてね。あ~んして。」と言い聞かせるのに似ています。)
それから・・・ベビーフードもたまにはアリでしょうが、ボチボチ大人のおかずの取り分けも食べさせてあげてくださいね。

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