おっぱいとお薬/その63『トリノシン』
(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その63『トリノシン®』(改訂版) 」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。
以下、過去記事
『トリノシン』というお薬の成分はアデノシン3リン酸です。
つまりそれはATP。
高校で生物を学んだことのある方であれば「あぁ~、あれね。」と分かるかと思います。
このお薬を処方されたお母さんが居られまして、お問い合わせがありました。
メニエールによるめまいの方、顔面神経麻痺の方の2名です。
併せて『メチコバール』も処方されておられました。
『メチコバール』は過去記事にも出てきたかと思いますが、ビタミンB12製剤で、末しょう神経障害のある場合に処方されますね。
これは、授乳中内服しても大丈夫なお薬でしたね。
『トリノシン』について色々調べたのですが、典型的な日本的なお薬であることが判明しました。
海外で製造も処方もされることは無いのです。
そのため、授乳中のお母さんに処方された場合のデータはありません。
但し、『トリノシン』自体はATPですから、組織内に於ける高エネルギー源ということで、危険度も少ないお薬と考えられます。
メニエールは産後にしばしば見られる病気の一種ですが、耳鼻咽喉科のドクターがこれらのお薬を処方されても母乳育児は両立できます。
また、メニエールについては過去記事にもありますように、漢方が処方されることもありますね。
(「その漢方、何と言う名前のお薬ですか?」とか、聞かないでね。そのために★記事の編集をしているのですから。まず、自分で★記事を調べる作業を厭わないでね。)
ステロイドが処方されることもありますが、用量によっては続けられますから、そのあたりも過去記事をご精読くださいね。
私はいつも申しておりますが、どのお母さんも病気になる可能性はあるのですから、くれぐれも「自分には関係ない。」と読み飛ばさないでください。
いざご自分が病気になって「ドクターから授乳はNGだと言われました。一体どうしたらいいのですか?」とテンパったりしなくて済むように、知識として自分のモノにしておいてくださいね。
コメント
1 ■無題
メニエールって産後にしばしば見られる病気なんですか?私も臨月でメニエールになった一人ですが、一時期的なものだと思いたいです(>_<)赤ちゃん抱っこ中に目眩するのが怖くて…漢方もあるんですね!過去記事熟読します☆
YOU☆ 2010-05-15 13:57:48
3 ■イソバイドとともに
前回低音難聴でイソバイドが処方されました、とコメントさせて頂いた者です。その際、トリノシンとメチコバールも一緒に処方されていました。めまいは全くなかったのでメニエールではなかったと思うのですが、内耳の病気ということで同じ処方だったのでしょうね。
副作用が出てしまい(おそらくイソバイド)、服薬を止めてしまったので長らくかかるかと覚悟したのですが、とにかく自律神経を整えることに専念したらすぐ治りました。夜中の授乳やその他もろもろで睡眠が激しく不規則だったのでカラダが悲鳴をあげたようです。(その後2歳を前に先月卒乳しました!)
ボンサンテ 2010-05-15 22:22:24
4 ■Re:無題
>YOU☆さん
めまいに付いても過去記事があります。
是非ご一読くださいね。
SOLANIN 2010-05-16 00:01:32
6 ■Re:イソバイドとともに
>ボンサンテさん
自然卒乳でしたね。
そうでしたか。
おカラダが回復され良かったです。
SOLANIN 2010-05-16 00:39:35
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