西原式離乳食について
西原式離乳食について、SOLANINが知るきっかけになったのは、2年前富山で開催された母乳育児シンポジウムで、とある衝撃的な発表を聞いたことからでした。
そこでは西原式という名称はなかったのですが、会場のザワザワから西原式のことだということが分かったので、念のため帰宅後検索したら発表の内容がきっちり当て嵌まったということですが。
さて、かいつまんでキーワードになることを書きだしますと以下のようなことが挙げられます。
「2歳半までは母乳ミルク以外のモノを与えない。」
「与えていても直ぐに中止する」
「カラダを冷やすものは摂取しない。」
「鼻呼吸を促すためにおしゃぶりを継続的に使用する。6歳くらいまでは使うと良い。」
「コップやストローは使用しない。」
「免疫力を高めるために、アトピー予防のために上記のことを実践すると効果がある。」
・・・など元東京大学の医学博士である西原センセイの育児法は、EBMの観点から正しいと断言できるのか?
途中から西原式を導入してお子さんの体重が激減して、発育不良になった症例の報告などがあることを知りました。
上記の項目全てが間違っているとか、おかしいとは思いませんが、極端すぎやしないか?という印象があります。
仮に乳児期から保育園に入園させるとして、実際に食物アレルギーがあり診断書の提出でもない限り、他「のお子さんと全く別メニューを毎日作って食べさせてくれと申し出られても、それこそモンスターペアレンツだ!」と却下されるか、「制限が多過ぎて、とても当園では受け入れ困難です。」と入園自体をお断りされるのがオチでしょう。
「そこまでしなくてはいけないものならば、お仕事辞めて家庭内で実践されたらいかがですか?」くらい言われちゃうかもしれません。
お子さんにしても、親御さんの意向だけで、来る日も来る日もみんなと同じものが全く食べられないということは、かなりのストレスになることでしょう。
もちろんアレルギー予防は大事です。
かつてのように4か月からとかの早過ぎる離乳食開始や離乳準備食は不要であることは確かです。
でも、西原式を実践したら、絶対にアレルギーが予防できるのか?
西原センセイは「出来る」旨仰いますが、実践者がまだ少ないのか、データ的、若しくは論文としても公式的発表は検索できませんでした。
(ご著書には体験談的な発表はあるようですが。)
SOLANINがたまたま知らないだけで、西原センセイは医学博士なのですから、論文形式で発表されていて、小児科領域では認知されておられるのかもしれませんが。
それと併せて、子どもの発達には問題が生じないのか?(生じた症例が発表されたので、生じないとは言えなくなったわけですが。)
なので、個人的には全面的賛成とは言い難いです。
コメント
1 ■無題
うちの長男は、母乳オンリーの5ヵ月の時、母乳から移行する卵アレルギーが判明しました。
乳児湿疹がなくなってからでも顔はぶつぶつだったので、もっと早い段階でアレルギーが出てたんだと思います…
なので、2歳半まで母乳オンリーでも、アレルギーがある子は出ると思います。
なぜストローがダメなのか、意味がわからないですけど(;^_^A
まみ 2009-11-18 14:47:12
2 ■無題
西原式…どん引きです。
私の中では全く有り得ない育児ですね。
あも嬢 2009-11-18 15:05:23
4 ■私もドン引きです。
うちの長男も3ヶ月で重度の卵アレルギーが判明しました。
脂漏性湿疹だと思っていた肌のジクジクもアトピーでした。
完母だったんですが…。
西原だかなんだか知らないけどとてもありえないと私は思います。
ちっぽ 2009-11-18 22:14:01
5 ■無題
>ちっぽさん
同じだったので、思わず返信しちゃいました(((^_^;)
うちもジクジクで、汁が出てました…
ステロイドの塗り薬でも治らず(*_*;
アレルギーからくる湿疹には、ステロイドでも効かないんですね…
ちっぽさんも、卵製品除去されてこられたんでしょうね!
あたしも1歳過ぎるまで除去してましたが、かなり辛かったです。
痩せましたが(笑)
まみ 2009-11-18 22:48:06
6 ■全面的に
確かに全面的には賛成というわけにはいきませんが、西原先生の言いたいことも理解できる部分もあります。慎重に考えてみたい内容ですね。
おのでら 2009-11-19 00:07:23
7 ■たしかに・・・
私も離乳食を始めるに当たって調べていて、西原式が検索に引っ掛かり、気になってました。
たんぱく質云々の所は少~し納得な部分もあり。。。
でもやはり、かなり極端な印象を受け、取り入れたいとは思えませんでした(;^_^A
世の中には、サイトや経験談を読んで、自己流で安易にやってしまう人もいるんだろうなぁ。
ネット社会で情報が氾濫している世の中、親として何が子どものためになるのか、偏った情報にとらわれず幅広く判断していかなくてはなりませんね。。。
*チィ* 2009-11-19 01:15:15
8 ■無題
>まみさん
同じですね。
肌のジクジクはどんなに清潔にしても保湿してもステロイド塗ってもダメでとても辛かった。
長期入院してたのですが、ドクターも手を焼いていました。
ちっぽ 2009-11-19 09:02:38
9 ■そんなに悪くないとは思いますが・・・
西原式育児を完全に取り入れようとすると、現代社会にはなかなか適応するのは難しいと思いますが、私は考え方自体には納得できたので、一部を参考にさせてもらっています。
問題を生じる症例もありますが、全員ではないですよね?うまくやっている方も多くいると思います。
離乳食の話題は母乳の話題の次にお母さんたちを悩ませる問題ではないかと感じています。
西原式育児を試してみよう→母乳を長く続けたい→母乳育児で困ったことがある→このブログを発見した・・・
というお母さんも少なからずいるのではないでしょうか?
昔と比べて育児の内容で考え方が変わったことは多いと思ってます。(歯のケア、添い寝、母乳などなど)
真っ向から否定せず、色々な意見を参考に自分流の育児を考えることも必要なのでは???と感じます。
ひよまめ 2009-11-19 13:34:58
10 ■Re:無題
>まみさん
哺乳瓶哺乳に拘っておられるのは、おしゃぶりの推奨と共に、「鼻呼吸を促す」からだそうです。
口呼吸が、アレルゲンの侵入を容易にしているとのことです。
SOLANIN 2009-11-19 17:36:40
11 ■Re:無題
>あも嬢さん
なにしろ、東京大学卒業の医学博士というのが、有り難いんでしょうかね?
SOLANIN 2009-11-19 17:38:00
12 ■Re:私もドン引きです。
>ちっぽさん
アレルギーの原因は離乳食だけとは限らないという典型例ですね。
その赤湯案に応じた対処法というものがあるかと思います。
SOLANIN 2009-11-19 17:42:55
13 ■Re:全面的に
>おのでらさん
かつてのような早期離乳には問題があると私も思います。
一方、2歳くらいまでは若干食の細い子がおっぱい育ちのお子さんにはおられます。
カラダに合わないものを食べさせるのは論外ですが、特に問題なくても食べてはいけないというのは、どうなんだろうと思います。
SOLANIN 2009-11-19 17:48:12
14 ■Re:たしかに・・・
>*チィ*さん
問題になった症例は確か体重が激減して、対処が遅れた・・・そういう内容でした。
母子を孤立させないようにという医療者としてのありかたにも言及しておられました。
SOLANIN 2009-11-19 17:53:08
15 ■Re:そんなに悪くないとは思いますが・・・
>ひよまめさん
症例の方は、第一子でアトピーを経験したことをお母さんが苦にされ、第二子にはネットで知って母乳中心の育児法を実践されたそうです。
当初は問題なく成長しておられましたが、9か月時に8040gだった体重が1歳2カ月時には6130gと、5ヶ月間で1900gも激減したのです。
お母さんの信念が強過ぎて、周囲から孤立し、対応が遅れたけれども、その後、子育て支援センターと地域の病院が連携し、何とか介入できたそうです。
同じ地域の保健センターはこの考え方に影響を受けた症例の報告が他に2件あったそうです。
これらのお母さんに共通して言えるのは、核家族であること、育児に熱心なお母さんであること、です。
熱心ということは時として、考え方に柔軟性が無くなっている場合もあることを認識しながら医療者は支援していかなくてはならないとのことでした。
様々な考え方があること、それぞれにメリット・デメリットがあることを理解してお母さんに伝えていかなくてはならないということですね。
SOLANIN 2009-11-19 18:02:33
16 ■Re:Re:そんなに悪くないとは思いますが・・・
>SOLANINさん
私も症例を検索しましたが、うまくさがせませんでした。詳細を教えていただき、ありがとうございます。
確かに、育児だけではなく、様々なことにおいて柔軟性が必要ですね。たくさんの考え方、方法からきちんと選択できる目を持つこと、今の状況をきちんと分析できる力を持つことが重要なんですよね。難しいですが・・・。
賢いお母さんになれるよう、日々精進ですね(^^)
ひよまめ 2009-11-20 13:15:35
17 ■ありがとうございます!!
記事にしていただいて、感謝します。やはり、極端だとは思うものの症例も問題になった例数件なのですね。でも、発育に影響があったとのこと。かなりリスキーですね。私はちょっと抵抗があるのでやろうとは思いませんが、息子がぽかんとした口で主人が口呼吸、喘息なのでずっと気になっておりおしゃぶりの点が心にひっかかったのです。しかも、5か月なのにもう口呼吸をマスターしてる様で。。。2歳くらいまでならと。ただ、口呼吸防止の効果はありそうでも弊害もあろうことかと思いますし、(丁度物を舐めたり声を出したい時期なので機会を奪いたくないしで)様子を見つつ考えているところです。昔と今の育児法の違いや、「○○式子育て」みたいな情報が氾濫する中で、色々と親も選んでいかなくてはいけないですね。私も教育熱心な保育園と全く知識のない保育園両方で勤めていたので、あまり頭から人の意見を信じこまないというか絶対と思わず、柔軟に考えていこうと思っています。というか、結局母性本能に忠実にいこうかと。こちらのブログは、とても信頼できるので本当に為になります!友人にも勧めさせていただきます!いつもありがとうございます☆
sakura 2009-11-20 21:52:21
18 ■Re:ありがとうございます!!
>sakuraさん
仰る通りだと思います。光と影。
ひとつのことを別の角度から見ることって大事ですね。
何が正しいのか、より望ましいのか、見極める選択眼を養わなくてはと思います。
SOLANIN 2009-11-20 23:25:39
19 ■びっくりしましたが…
西原式の突飛な部分だけふれると拒絶反応してしまいがちですが、西原先生の本を読みましたが、そこまで悪いとは思いませんでした。離乳食が二歳半というのは確かにやり過ぎなような気もしますが、腸を温めるという点はとても共感できます。最近、体を温める~や腸を大事に~とか免疫力を高める~っというような本にはほとんど同じような事が書いてありますし。そもそも離乳食が六ヶ月から始めるのもまだまだ早過ぎると思います。離乳食六ヶ月からは本当に必要なのですか?確かに鉄分は気になりますが、母親が鉄分含め、食事を大切にすればすむ問題だと思います。
私自身は三人目(七ヶ月)子育て中ですが、上二人はだいたい一歳前くらいからスタートさせました。いろいろな本やネットをみて最後に一番頼りにしたのは私の祖母の子育てです。ちなみに私の母親はミルク推進真っ只中、私自身完全ミルクで早期離乳食で育ちました。口呼吸でアレルギー鼻炎を始め、肌のトラブルも多いです。心のめんでも母乳で育ててもらいたかったなあと自分が母乳育児しててつくづくそう思います。
ふみ 2009-12-27 21:57:27
20 ■Re:びっくりしましたが…
>ふみさん
そうですね。
腸を冷やさない、温めるというのは私も同感です。
鉄分の補給については早産や低出生の赤ちゃんは貯蔵鉄が元来少なく、欠乏すると発達障害の恐れがあり、慎重に考えないといけないと思います。(正常新生児鉄分の貯蔵量にはもう少し余裕がありますが・・・)
かと言ってフォロミに切り替えたり、いきなり鉄剤処方受けたりするものではありません。
お母さんのお食事を考えるというのも一つの手ですね。
SOLANIN 2009-12-28 07:17:48
21 ■お久しぶりです
先日は色々アドバイスして頂きありがとうございました。
今娘は10ヶ月半なのですが、離乳食でまだ肉類を全然食べさせてません。
0式の母乳マッサージを受けに行った時に離乳食の説明を色々してくれました。
そしたら、肉類は消化が悪く胃に負担を掛けるので一歳過ぎであげてくださいと言われました。
一歳ちょうどに娘は保育園に入園します。
食事の面でご迷惑掛けないか、心配なのと、やはり一歳前にあげては駄目なのかな??とゆう疑問があります。
本当はどうなのでしょうか?
離乳食は7ヶ月になるちょっと前から初めました。
SMILE 2010-07-29 08:50:41
22 ■Re:お久しぶりです
>SMILEさん
食べたそうにされるか、おなかを壊さないか、蕁麻疹が出ないか?が重要ポイントですよ。
1歳直前か少し後でも他のたんぱく質が摂取出来て貧血でなければ大丈夫ではあるのですが・・・
SOLANIN 2010-07-29 17:08:01
24 ■2歳半まで?
西原先生の著書ではどれも1歳過ぎてからということで、私のまわりでは1歳前後には離乳食開始しています。2歳半までって話しもあるんですかね?間違いでは?2歳半までははかなりきついですよね。
私は西原式で1歳から離乳食開始しました。1歳までなら余裕で完全母乳できましたし、息子は体格も発達曲線の常に上のほうで、肌はツルツルの健康優良児です。自分でやってみて5.6ヶ月より遅く始めるというのは子どもにとってはいいことだとおもいました。
ただ母乳をあげればいいということではなく妊娠中~授乳中は母親の食事に注意しなければならなくて、母親の食事が原因でアレルギーになる赤ちゃんもいるそうです。
私の従妹はアメリカの大学で栄養学を学んで卒業しましたが、日本の栄養学は20~30年遅れているから、日本で一般に指導されていること(離乳食開始時期)は真に受けないように!と言われて西原先生のことを教えてくれました。
長文失礼いたしました。いつもブログ(本も)を愛読させていただいております。
2歳半まで食べ物をあげない、と聞いて、西原式育児を誤解されている方がいらっしゃるようでしたのでコメントさせていただきました☆
トーマスまま 2012-02-22 23:07:07
25 ■Re:2歳半まで?
>トーマスままさん
恐らく、その方は西原式を実践されていて、結局離乳食を食べてくれないので、そのままの状態が続いたとかそういうことだったと思います。
食べると言うことを2歳半で全くしないのは、やはりいささか問題ですよね。
本来の西原式からも逸脱されている方なのかもしれませんね。
SOLANIN 2012-02-22 23:27:51
26 ■Re:Re:2歳半まで?
>SOLANINさん
返信ありがとうございましたm(_ _ )m
そういうことだたんですね!わざと2歳半まであげないということではなく、子ども自身が食べなくてそのままいっちゃったということなんですね!承知いたしました。
自分の息子やまわりの子どもは1歳から離乳食開始しても普通に何でも食べるんですが、中にはそういうお子さんもいらっしゃるということですね。
(余談ですが、ちなみにうちは母乳のみで1歳時の体重が10.9キロ、身長が76.8センチでした)
ありがとうございました☆
トーマスまま 2012-02-22 23:53:44
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