体重増加不良でミルクを補足しているのですが・・・(回答部分)
<SOLANINの回答>
う~ん。
1か月健診の時点でミルクをきっぱりと止め、リラクテーションしたものの、大事なポイントが抜けていたようです。
最低体重もしくは退院時体重が不明ですので、生下時から1か月時の体重増加度で計算するしかないのですが、それだと34.4g/日になります。
生後1か月時までのミルクの補足量も不明ですので、何とも言えませんが、自己判断でミルクの補足をストップするなら、どう考えてもこの体重増加度だったら補足量が100ml未満/日でないと言い方がキツいようですが、無謀に近いです。
1か月健診で、小児科のドクターや業者派遣ではない栄養士さんから1日当りのミルクの補足量を確認された上で「ミルクを止めましょう。」と指導されたのでなければ、勝手に止めてはいけない段階なのです。
百歩譲っても“眠り飲みが常態化していて哺乳そのものに不安がある段階”でミルクの補足をストップするなら、それでホントに大丈夫なのか?直母量として確保できているのか?をこまめに確認していくことが必要条件です。
ミルクの補足をストップさせたのが医療者サイドからの指導だとしたら、医療者は自分の指導に責任を持たなくてはなりません。
言いっ放しで、不都合な事態に陥っても責任を取らないのは大問題です。
毎週でもフォローをしなくてはならないと私は思います。
医療者サイドの指導ではなく、お母さんの自己判断だけで、1か月過ぎたからミルクの補足をストップ・・・ということは、本来されるべきではないのです。
1か月健診までの期間、ミルクを補足するには何か理由があった筈です。
その理由が客観的(数値的)に改善していると言い切れる場合に限り、ストップしてもいいのです。
そうではなく、見切り発車的に強行するなら、毎週でも体重増加度の計算とと哺乳量測定を自分で行い、母乳育児、それもリラクテーションの分野に明るい医療者に評価してもらうことが最低条件です。
どんなに上手くいったとしても、完母にしてから66日間も放置してはいけないのです。
O式のセンセイが「舌がちょっと短い。」と仰ったということは舌小帯短縮症が考えられます。
体重が4800g未満でしたら、大事を取って立て抱きオンリーでもいいくらいですが、正しい立て抱きはしておられなかった・・・のでしょうね。
4800gを過ぎても眠り飲みが常態化のままなのは、舌小帯短縮症のためでしょう。
それなら尚のこと、立て抱きオンリーにした方がいいです。(でも、これも自己流でやらないこと。哺乳テクニックを磨くには、助産師にその飲み方で良いのかどうか確認してもらわなくてはなりませんよ。)
どんなによく出るおっぱいであっても、肝心の赤ちゃんが飲めていなくては、いかんともし難いのです。
そう、ここが自己流でリラクテーションすることの落とし穴なんです。
単純計算ですが、順調な体重増加に必要な哺乳量は、栄養方法を問わず赤ちゃんの体重が4kg台ならば少なくとも600ml/日、5kg台ならば少なくとも700ml/日は欲しいトコロです。
この方は現在400ml/日のミルクの補足をされてますが、自宅で哺乳量測定をされたら50~60ml/回はあるようですから、これでは足し過ぎですね。
標準に追いつきたい、挽回したいのは分かります。
けど、あまり1回にたくさんの補足をすると、胃が大きくなり過ぎてミルクの要求が増えるばかりです。
そんなことをしていたら、この先収拾がつかなくなりそうです。
おっぱいに吸い付いてもすぐに離してしまうのは、哺乳瓶ですとラクラクで飲めてしまうから、赤ちゃんはおっぱいを頑張って吸うことがアホらしくなるからです。
これはリラクテーションをしていく上でヤバい兆候です。
仮に完ミに切り替えるならミルクの量を増やしたらいいでしょう。
でも、そうではなく、完母に戻したい=リラクテーションを目指したいというならば、まずミルクの補足量を適正化しましょう。
赤ちゃんの目を見て、これまでのことを授乳の度に真剣に謝って、「おっぱい頑張って吸ってね。どうしてもの分だけミルク足すけど、それ以外はもう1回おっぱいだよ。」と言い聞かせてくださいね。
母子同室の病産院で生まれた新生児にするように頻回に(最低10回/日)毎回左右2クールずつのおっぱいを立て抱きで吸わせましょう。
乳房に頻回に吸啜刺激を与えて、適切な(=眠り飲みをさせず、深く歪めずに吸い付けば量が確保出来る)哺乳をしていけば、元々おっぱいが良く出るとのことですから、完母に戻ること=リラクテーションすることは決して夢ではありませんよ。
これまでになく手厳しい記事なので、恐らく相談者さんの気分を害したかと思います。
それについては謝罪します。
でも、この記事は二度とこのようなことが起きてほしくないから、そして相談者さんと赤ちゃんがこの状況から何としてでも立ち直ってほしいから心を鬼にして書きました。
その真意だけは分かってください。
コメント
1 ■無題
厳しい意見の中にも、相談者さんに対する情も感じられますから、大丈夫ではないかと思います(^^)
あたしなら、はっきりきっぱり言われた方が、そうだったのか!と気持ちを切り替える事ができるので。
相談者さんが、楽しく母乳育児ができますように☆
まみ 2009-10-18 17:49:34
2 ■Re:無題
>まみさん
相談者さんに対しても、SOLANINに対しても、温かいお言葉です。
有難うございます。
SOLANIN 2009-10-18 23:55:51
3 ■私も
似たような経験があります。
1人目の時、生後2ヶ月から開業助産師さんのもとに通ったのですが、「良く出るから母乳だけでいい」と言われました。でも、そのとおり母乳だけにしたら、娘の体重の増加が悪くなってしまい、結局混合で行くことに決めたのですが、それでも助産師さんは「おっぱいだけでいいのに」と言うばかり。悔しくて、この助産師さんの目の前で娘にミルクを飲ませる、という半分いやがらせみたいなこともしました(汗)。
その経験がある私がこの記事を読んでも、厳しいと感じるどころか、「的を得ているなあ」と思いますよ。むしろ、その頃の私にこの記事を読ませてあげたいぐらいです(^_^;)ミルクを足す、足さないの2択じゃなくて、「だんだん減らしていく」なら、娘の健康を心配することなく完母を目指せるのでは、と思います。
相談者さんが後悔しない母乳育児ができるように祈っています。
tomato 2009-10-19 00:19:45
4 ■ありがとうございます
まみさん tomatoさん あたたかいコメントありがとうございます。相談した者です。
SOLANINさん、回答ありがとうございました。
気分を害するなんてとんでもありません。娘の体重の変化に気づいてやれず、本当に情けないです。
都度、助産師さんや保健師さんに相談しながらこの三か月を過ごして来ました。ですが、最後には母親である私が責任をもって娘の体調を管理しなければならなかったのにも関わらず、この部分が抜けてしまっていました。恥ずかしいばかりです。本当に娘に謝らなくてはいけません。
もう一度、助産師さんにミルクの補足量、授乳の体勢について相談してみます。
いつか自信をもって育児ができるようになりたいです。
ありがとうございました。
めいっこ 2009-10-19 00:57:58
5 ■Re:私も
>tomatoさん
俄かには信じがたいことでしょうが、おっぱいは出ていても飲めてないことがあるのです。
おっぱいは「出てナンボ」ではなく「飲んでナンボ」ではないかと私は考えます。
全国の母乳育児支援の助産師のみなさま、若輩者の僭越な言葉ではありますが、赤ちゃんが飲めるように支援してあげてくださいませ。
SOLANIN 2009-10-19 21:45:18
6 ■Re:ありがとうございます
>めいっこさん
貴女ならば、きっとこれから先、挽回することは出来るようになりますよ。
日本中には「おっぱいが出たら、飲めるだろう。」と考えている助産師は相当いると思いますが、回答編である程度ヒントというか答えの一部を書いていますから。
SOLANIN 2009-10-19 21:48:24
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