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2009年9月

2009年9月30日 (水)

おっぱいとお薬/その22『胃腸薬』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その22『胃腸薬』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

以前H2ブロッカーの『ガスター』について記事にしたことを憶えておいでですか?
あれも胃薬でしたね。
胃薬といっても、数多のものがあります。
防御因子増強薬である、『マーズレン』『ムコスタ』『セルべックス』などは、妊娠中から胃腸障害予防の観点から処方されるくらい安全性が高いお薬なので、授乳中も安全とされます。

よく、鉄剤を内服すると、吐き気がして内服が難しい場合や鎮痛剤を内服すると、胃が痛くなり内服出来ない場合に併用して処方されたりすることを臨床的に経験しています。

胃腸の調子が良くなれば、おっぱいの調子も上向きになります。
わざわざ処方してもらうものではありませんが、処方されたら内服されても差し支えありません。

下痢・便秘は言うに及ばず、胃もたれ・胸やけ・口内炎に至るまで、胃腸の調子を整えるようにしておきましょう。

お産の大変さを赤ちゃんが克服すればおっぱいは軌道に乗ることはある!

最近の勤務先での実例です。
Hさんは、初産婦さんです。
赤ちゃんは逆子のままでしたが、万全の態勢で、経膣分娩をされました。
途中臍帯が脱出しそうになり、大変危険な状態にもかかわらず、産婦人科のドクターと担当助産師の適切な判断と対応で難局を乗り越えられました。
生まれた時のアプガーースコアは1分後6点でしたが、5分後には9点にまで回復しました。
ただ、出産が35週の早産だったので、赤ちゃんの体重は2724gもあったのですが、吸啜の意欲が今一つでしたし、3日間は保育器に入りました。
その後、5日目には高ビリルビン血症になり、ビリベッドで光線療法となり、入院期間中から山あり谷ありでした。
何しろ哺乳意欲に欠けるので、搾乳を補足したり、直母もソフトタイプの保護器を使用さざるを得ない状態でした。
入院中はそんなこんなでしたが、ソフト保護器を使用して20~40g/回は哺乳出来るように意欲も出てきて、7日目退院となりました。

ところが、10日目に母乳外来を受診したところ、退院後の赤ちゃんは気が抜けたのか?再びくったり状態で、7~8回/日しかおっぱいをあげていないとのことでした。
ヤバいなぁ~と思いつつ、体重測定をしたところ、7日目2575gだったのが、10日目2596gと、約7.0g/日の微増です。
もうちょっと上手だった筈なのに、吸啜時も舌が前に出ません。
上手に飲める赤ちゃんは口角を数㎜耳側に引っ張ると舌が見えますが、この時のHさんの赤ちゃんは口裂け女みたいにしなくては、口角から舌が見えないくらい引っ込んだ飲み方をしていました。
最後はくたびれ果てて、保護器の中の垂れてきたおっぱいさえ飲み下せない有様でした。
直母1回量はソフトの保護器使用で24gでした。

これではいけません。
私は、入院中と同じくシリンジとチューブを使って哺乳トレーニングを再開してもらうよう、お母さんに説明しました。
きっと、お母さんは逆戻りというか後退するような感じがしたようで、困った顔をしておられました。
私は、「早産の赤ちゃんが意欲的になってくれるのは、おなかにいた週数にもよりますが、経験的に35週生まれだったらその3週間後くらいになれば、すぐに眠るようなことはなくなりますよ。」
「生まれた時のしんどさが回復するのに2週間はかかりますよ。」
「飲み方が下手なままで放置するよりも、上手くなるようにトレーニングすれば、近い将来保護器も難なく外せそうですよ。」と申し上げました。

お母さんはハラをくくったのか、「分かりました。」と。肯かれました。

その11日後再診でした。
21日目の体重は3272gに激増し、前回からの体重増加度は61.4g/日でした。
直母1回量もソフトの保護器使用でしたが、88gも哺乳されました。
飲み方が別の赤ちゃんのようで、非常にパワフルに変貌していました。
口角から普通の引き方で赤ちゃんの舌が見えるように前へ出てくるように変わってきていました。

1か月健診の頃に保護器を外すトレーニングをするために再診するよう勧めました。
修正すれば、21日目というのは、再診時は38週相当です。

明るい希望の光が見えてきました。(笑)

 

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2009年9月29日 (火)

おっぱいとお薬/その21『ニチファーゲン』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その21『ニチファーゲン®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

過去の記事でC型肝炎の治療薬の『リバビリン』について記事を書いた時、B型肝炎治療薬の『ニチファーゲン』はどうですか?という質問をコメント欄にいただきました。

さて、この『ニチファーゲン』ですが、グリチルリチン製剤です。
B型肝炎治療専門というわけではなく、慢性的な肝機能の改善のために処方されるお薬としてスタンダードなものであり、湿疹・皮膚炎・口内炎にも処方されます。

そうそう、小児ストフルスという病気にも処方されることがあります。
数か月の赤ちゃんでもなる皮膚トラブル系の病気です。
なので、心配要に内服しても大丈夫なお薬です。

 

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SOLANINが5分2クールを推奨するわけ

おっぱいのあげかたについて、質問がありました。
よくわたしは、「5分2クール吸わせる」と申しておりますが、ラクテーションコンサルタントがおられる病産院ですと、「赤ちゃんが満足するまで、吸わせる(=何分かではなく、脂肪分の多い後乳まで飲ませる)」と、指導されるとことが多いかと思われます。

「赤ちゃんが満足するまで」は理論的に正しいと思います。
でもなぜ、「5分2クール」なのか?
理由を書きます。

1.乳頭・乳輪に掛かる負担を減らすためです。(正しい吸着をしていても、あまりに長い時間吸わせ続けたら、乳頭・乳輪の皮膚がふやけてキズがつきやすくなります。
キズが酷くなると、授乳自体が苦痛の原因になりおっぱいをあげることが全く楽しめません。

2.頻回直母をすると、おっぱいが溜まるまでに次の授乳になることもしばしばです。
吸啜刺激で乳汁分泌ホルモンである「プロラクチン」の血中濃度が上昇する時間を考えると、片方に長くあげることは、どうなのか?という疑問が出てきます。

3.片方に満足するまで長く吸わせると、反対側も同じように吸いついてくれないことがよくあります。
赤ちゃんが吸啜することに疲れるからです。
例えばたまたま授乳間隔が空いてしまった時にこのやり方で授乳すると、後からあげた方の乳房の残乳感が解消されにくくなります。
左右のアンバランスを助長するような飲ませ方は、乳房トラブル(うつ乳も含めて)の原因となります。

まぁ、ざっとこんなものでしょうか?
あぁ、それともうひとつあります。

4.赤ちゃんの胃の体積は小さく、おっぱいの消化・吸収は早いものです。
しかも、赤ちゃんはある程度体重を増やし、成長していくべき存在です。
極端な表現になりますが、3kgで生まれた赤ちゃんが1歳の誕生日に3kgでは発育不良であることはどなたでもご理解いただけると思います。
(大人は自分の体重がちょっとでも増えると悲しい気持ちになりますが、わが子の体重が順調に増えて悲しくなる親御さんは稀だと思います。)
トラブルを起こさない・起こしにくい飲み方を取り入れるべきではないかと考えるわけです。
実際、「5分2クール」で、授乳回数の数え方を正しくすることで(もちろん、乳管の詰まりを取り除くことと、その母子に見合った正しいラッチオンが出来るポジショニングを取ることが大前提ですが・・)赤ちゃんの体重増加不良が改善されることは経験的に数えきれないくらいあります。

なので、多くの方にマッチングしやすい「5分2クール」を推奨するわけです。
もちろんケースバイケースということもあると承知しております。
決して自分のやり方をあなたに強要するつもりはありません。
しかし、あなたの今の授乳方法で何か不都合があれば、また1.2.3.4.の理由にご賛同いただけるのでしたら、試していただく価値があるのではないかということです。
「どうすれば、おっぱいが上手くいくのか?」をSOLANINは追求しているのですね。
・・・上手くいかないなら、いかせてみせようホトトギス、かな?

 

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2009年9月28日 (月)

おっぱいとお薬/その20『抗てんかん薬』

(注)最強母乳外来フェニックスにて「おっぱいとお薬その20『抗てんかん薬』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

ここ数年くらい前までは、「抗てんかん薬」は一律おっぱい禁止というような取り扱いをされてきたようです。
やはり、中枢神経系のお薬なので、慎重にという意識が強かったのだと思われます。
なので、てんかんの既往のあるお母さんはおっぱいをあげられないと言われた方も少なくありませんでした。
それが嫌で、お薬を拒否されておっぱいをあげたものの、睡眠時間が短いと発作が出やすいのか、結局てんかん発作が起きてしまったお母さんに遭遇したことが私にはあります。
当時は「抗てんかん薬」を内服したら断乳も止む無しという考え方でした。

でもそうではないことが分かってきたのです。
例えば『デパゲン』『セレニカ』などのバルプロ酸ナトリウムや『アレビアチン』『ヒダントール』などのフェニトインは母乳中の濃度はお母さんの血漿中の濃度の1~2%程度なので、アメリカ小児科学会などでは、“通常、授乳婦へ投与しうる薬剤”に分類しています。
これらは哺乳児への危険性が低いお薬なのですね。

反対に授乳婦には避けた方がよい「抗てんかん薬」として、『エリキシル』『フェノバール』などのフェノバルビタールや『マイソリン』のプリドミンなどは、哺乳児に中毒作用(傾眠・鎮静・哺乳量低下など)の危険性があるので、授乳中は避けるべきお薬です。

可能であれば、これらの危険性のあるお薬を産後内服しなくて済むよう、《お薬の差し替え》をしてもらったら、てんかんの持病のあるお母さんであっても、安心して赤ちゃんにおっぱいをあげることができます。
まずは、かかりつけの神経内科のドクターと産婦人科のドクターに連絡を取り合っていただくように頼んでみましょう。

妊娠とてんかんについて

てんかんの治療は昔とは異なり、かなりの進化が見られます。
全妊婦の約1%がてんかんを有するという報告もあるくらいです。
万一妊娠中にけいれん発作が起きると、おなかの赤ちゃんが低酸素症を引き起こす危険性があり、重積発作を起こすと、おなかの赤ちゃんの死亡率は最大50%にも及ぶとされています。
妊娠中にはけいれん発作は起こさないようにコントロールをしていかなくてはなりません。
但し、殆どの『抗てんかん薬』は催奇形性が指摘されています。
使用しない妊婦の3倍の奇形発生率のリスクがあります。
とはいえ、『抗てんかん薬」に内服をした妊婦の90%以上は健常児を出産しています。

リスクを減らしていくにはどうすればいいか?
多剤併用の方が単剤のみの治療よりもリスクが高いことが分かっています。
例えば『テグレトール』などのカルマゼピンと『デパゲン』『セレニカ』などのバルプロ酸ナトリウムの併用療法は、口蓋裂・口唇裂・心室中隔欠損症の赤ちゃんの出産例が多いとの疫学調査があります。
薬剤の使用量は少ないほどリスクは低くなるので、妊娠前から最低必要な量の調整を神経内科のドクターに聞いてみましょう。

妊娠前からと言えば、『抗てんかん薬』は葉酸の代謝・吸収を妨げます。
ですから、てんかんの持病のある方は、妊娠を予定する段階からの葉酸の摂取が重要になります。
そう、神経管閉鎖障害の予防に効果的なあの葉酸です。
こんなトコロにも絡んでくるのですね。
通常推奨される1日摂取量は400μg(=0.4g)ですが、それよりも多量になるとのことです。
どのくらいの量を摂取すべきかは産婦人科のドクターにも相談してくださいね。
授乳中は大丈夫であろうお薬であっても、妊娠中は駄目というものもあります。
間違えないように気をつけましょう。

2009年9月27日 (日)

おっぱいとお薬/ジェネリックに変更してもらえるかどうかの見極め方

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その28『ジェネリック薬』」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

今朝新聞を読んでいたら、T薬品の全面広告が目に飛び込んできました。
御覧になられた読者さんも少なからずおられるかもしれませんが、新聞を読む暇もない方もおられるかもしれませんから、記事にしますね。

「厚労省が医薬分業を推進している。」
院外処方のスタンダード化が進んでいます。

「処方箋に書かれている情報。」
患者さんの名前・年齢・保険者番号、院外処方箋を発行した病院名・ドクターの名前・押印・発行年月日・処方箋の有効期限・医薬品の名前・薬剤の形状・用法・用量・何日分かなどが書かれています。

「ジェネリック薬とは?」
後発薬のこと。
先発薬と同じ有効成分と効き目であることが国から承認された医薬品です。

「ジェネリックに変更してもらえるかどうかの見極め方は?」
院外処方箋の右下に
後発薬(ジェネリック薬)への変更が不可の場合署名・押印という空欄があります。
そこに処方箋を出したドクターの署名・押印が書いてさえなければ、ジェネリック薬に変更することができます。

上の子と下の子は飲み方が違うってことありますよ!その2続き

Mさんと赤ちゃんの母子がが2週間健診に来られたのは生後14日目のことでした。
その日の体重は3264gで、退院時からの体重増加度は13.6g/日と、おっぱいの分泌に対して飲む量が少な過ぎることを示唆していました。
「その1」の赤ちゃんの兄弟よりも体重差は少なかったのですが、兄妹の組み合わせだったので、飲み方がおっとりし過ぎるからでした。

Mさん母子の再診は生後20日目でした。
再診までの1週間、こまめに起こして飲ませるように努められました。
相変わらず、1クールがやっとのこともあるものの、2クール飲めることも出来るようになってきました。
同伴されたおばあちゃんは「寝付くまでに時間がかかります。足りない訳ではないですよね?」と聞いてこられました。
私は、「体力が付いてきたのでしょう。元々は大き目の赤ちゃんなので、地力を発揮してきたのでしょう。」と答えました。
その日の体重は3448gになっていて、前回からの体重増加度は30.7g/日にアップしていました。

お母さんは「甘えん坊なのか、抱っこが大好きで・・・でも上の子たちがとても可愛がってくれるんです。」と、ニコニコしておられました。
「添い乳も出来ますしね~。1人目のお姉ちゃんは吸着も出来なかったから・・・
この子はそんなことないし。まぁ、お兄ちゃんはガツガツしていたし、このくらい大丈夫ですわ。」と肝っ玉が据わっておられました。
お母さんが元気ならおっぱいは大丈夫でしょう。(笑)
寝付きの悪さもお母さんはあまり気にならないようでした。

2009年9月26日 (土)

上の子と下の子は飲み方が違うってことありますよ!その1続き

Aさんの赤ちゃんは上の子さんよりも800g以上小さい同性の赤ちゃんでした。
上の子さんががっつり系だったので、麻呂系の下の子さんには対応が大変だったとのことでした。
生後9日目に2424gで退院時から16.0g/日のペースでしか増えてくれませんでした。

10日ぶりの再診では、お母さんなりに気を付けておられて、それまでとは違うスタイルの授乳になっていました。
「日中は1~1.5時間の間隔で、おむつを替えたり、金魚運動をしてとにかく起こすこと。」を頑張っておられました。
「夜間は2~3時間毎に赤ちゃんが起きてくれるようになり、欲しがるままに飲ませていた。」とのことです。

若干浅飲みですが、クッションを使用し姿勢を整え、深く吸着するように仕向けると出来るようになってきました。

生後19日目の再診ですが、赤ちゃんの体重は、2892gまで増えていました。
前回から44.6g/日と、ジャンプアップを体感できました。
直母量測定ですが52gも飲んでいました。
ご立派な限りです。

お母さんのAさんは、ほくほく笑顔で帰られました。

乳腺炎になりやすい体質ってあるの?

<ご相談内容>
生後1ヶ月半のお母さんからの質問です。
これまでに何度もおっぱいにしこりができて、痛くなり熱を持つことがありました。
乳腺炎になりやすい体質ってあるの?

<SOLANINの回答>
まず、お食事内容・食べ方や服装、授乳間隔などに不備はないか確認します。
次に赤ちゃんの飲み方が浅飲みやつぶし飲み、歪め飲みなどの不備はないか確認します。
お母さんにも赤ちゃんにもこれといって不備がなければ、体質かな?とも考えられます。
それでも月齢が進めば、さほど頻回にトラブルにはならなくなります。

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産後子宮が下がってきた?(産後1ヵ月半)

妊娠すると、段々大きくなり重くなる子宮を支えている靭帯が緩みます。
内臓下垂傾向になります。
具体的に見られることは、切迫流早産・痔・尿漏れなど。
困ったことばかりです。
産後は赤ちゃんと胎盤・羊水の重みがなくなり、子宮も段々収縮してきますから、靭帯にかかる負担は少なくなります。
また。若いうちは靭帯が伸びきっていても筋肉でカバーできる場合もあります。
しかし、現代人は骨盤底筋群のチカラそのものが昔の人たちよりも弱くなっていますから、産後子宮下垂傾向になることもあります。

予防としては、産後第一歩行までに骨盤ベルトを正しく装着することです。
それでも用便でいきんだり、咳き込んだりして腹圧がかかると、子宮が下がるならば、是非とも産婦人科を受診して診察してもらってください。
初期のうちは、セルフで押し込んだら元に戻ることもありますが、受診時は敢えて下がった状態で診てもらいましょう。(ドクターに正しく判断してもらうためです。)

程度によっては骨盤底筋群を鍛える体操だけで回復することもありますが、リングの装着を勧められることもあります。
(このリングは避妊用のリングとは違います。)
それで何とか持ちこたえられることは、多々あります。
いけないのは放置すること。
症状が進行して単なる下垂にとどまらず、完全に脱出して還納出来なくなるからです。
いよいよ酷くなったら、手術して子宮を摘出しなくてはならないことも想定されます。
そうなるまでに、早めに産婦人科を受診しましょう。

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2009年9月25日 (金)

ミルクの補足どうしたらいい?(生後1カ月以降)

<ご相談内容>
1か月健診で赤ちゃんの体重の増え方が少なく、ドクターから毎回100mlのミルクの補足を指示されました。
再診時は98g/日の増え方でした。
ドクターはそれでOKで、ミルクは欲しがるままに与えるようにと追加指導されました。
実家に戻り(それまでは婚家の方にいた?)地元の助産師にマッサージしてもらい、ミルクの補足は30ml(どうしてもの場合でも50ml)と減量を勧められ、3日頑張ったのですが、どんなに吸わせても抱っこしても泣きやまず、目の下に隈を作っている赤ちゃんを見ると、ミルクを足したくなるのです。
ちょっとでも出るようにとマッサージには週1回は通いケアを受けているものの、おっぱいは20~30ml/回しか出ません。
幸いおっぱいを吸うことは赤ちゃんは厭がっておらず、眠るときは安心材料なのか、添い乳で眠ります。
自分なりに楽しく母乳をあげ続けるにはどうしたらいいですか?

<SOLANINの回答>

まず、1か月健診時の体重増加が少なかったとのことですが、最低体重(=生まれてから3日間くらいのうち、一番少なくなった体重のことです。)か退院時の体重から計算していないと、正しい判断は出来ません。
ミルク推進派のドクターの手に落ちれば、生まれた時の体重から計算しますから、その時点で殆どの赤ちゃんが『アウツ』です。
1か月健診時点での赤ちゃんの体重が不明ですが、100ml/回のミルクって、完母の赤ちゃんだったらフツー5kg台の赤ちゃんの1回量ですよ。
生まれた時の体重から1gも増えていなかったならいざ知らず、そんなことはないでしょうし。
このドクターの指導自体がク●●ジーです。
しかも再診時体重増加度が98g/日という赤ちゃんがおなかを壊すような飲ませ方でOK出して、引き続き欲しがるままにミルクを与えろなんて・・・まともなドクターなら言わない筈です。
(まっとうな小児科のドクターであれば、ご自分の赤ちゃんにはこんな飲ませ方をさせはしないでしょう。)

何度も記事にしていますが、生後1か月時の赤ちゃんの体重増加の規準はWHO/ユニセフの規準ですと、18~30g/日のペースで増えていればいいんです。
(この赤ちゃんについては、ご相談のプチメに日齢ごとの体重の変化などの基本情報についての記載が全くありません。また、こちらから確認を取りたくても、発信者が「黒文字さん」なので、なかなか聞き辛いということもあります。なので数値的な点について私は把握できていないので一般的なことしか言えませんが・・・)

恐らく、地元の助産師は大量のミルク足して赤ちゃんの体重が激増しているから、こんなに補足しなくてもいいと考えたのでしょう。
その点については理解できます。
但し、ミルクの減量は難しい。
こんなに無茶苦茶な胃拡張をさせられた揚句、急に減らせったってそりゃ無理でしょう。
理論的には30~50ml/回でいいのかもしれないけど、胃拡張させられた期間が長ければ長いほど、実現不可能になるのです。
まだ、満腹中枢未形成の時期なので、スタミナが切れなければ満足しないし眠りません。
この時期の赤ちゃんはただでさえスタミナがあるのに、急激に大きくならされた赤ちゃんなので他の赤ちゃんよりも余計にスタミナが溢れ返っているのです。
おなかがはちきれそうなのに、苦しくてもお口はおっぱいを欲しがるのです。
なので、赤ちゃんは泣き続けて眠らず、お母さんは疲労困憊しミルクをたくさん足したくなるのです。

今になって厳しいようですが、残念なのはお母さんが真実を見極める目をお持ちでなかったこと。
でもそれは、それだけこのお母さんにはその小児科のドクターの言葉が重かったからでもありますね。

幸い赤ちゃんはお母さんのおっぱいを吸い付いてくれるし、添い乳が出来ますね。
くどいようですが、一気に胃拡張させられた赤ちゃんには、短期間で1回量を減らすのは難しいと思います。
それならば、まずミルクの補足回数を1回だけ減らせませんか?
例えばミルクの補足が8回/日ならば、7回/日に頑張れませんか?
搾っても1回に20~30mlしか出ないとお嘆きですが、20~30mlは出てくれるのですから、1日に200~300mlは出るということでしょう?
仮に100ml×7回/日ミルク補足ならば、それだけで700ml/日のミルクが赤ちゃんのお口に入るのです。

先ほど述べましたが、仮に5kg台の赤ちゃんであっても、直母ならば1回量は100ml程度です。
直母を頻回にすれば、ひもじい想いをさせているのでないことは、ご理解いただけると思います。

これから暫くはおっぱいを5分で2クールして、そのあとはミルク100mlの補足というパターンでいいです。
(但し1回だけ減らしてね。1回だけはおっぱいだけで次の授乳まで繋いでみてね。)
100mlのミルクを補足しても赤ちゃんがひもじそうならば、もう回直母してください。
ミルクを補足していて、ほどほどに休憩が取れるなら頻回直母すれば分泌は増えてきます。
(可能であればもう1回、さらにもう1回・・・と、ミルクの回数が減らせたら充分です。)

100mlのミルク、哺乳瓶であげてるのでしょう?
何分かかって哺乳していますか?
15分くらいかけてますか?(だったらいいと思いますが・・・)
ラクチンなゴムの乳首ですと吸啜がしっかりと出来ないから、早食いしたのと同じで、それで満足感が得られないのです。
おなかが苦しいくせに「もっと寄越せ~。」とギャン泣きするのです。
ひとつはゴムの乳首を変更するのもいいかもしれません。

楽しくおっぱいを続けられるにはまず、お母さんが賢くなってください。
おっぱいは出てくるものではなく、出していくものです。


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検査や手術前に指輪などの金属類を外す訳は?

MRI検査の前は金属を全て外すように指示されます。
「指輪くらいいいのでは?」
「なんでマスカラやアイシャドウを落とさなくてはならないのか?」
と、ふと疑問に感じた方もおられるかと思います。
MRI検査は磁場を造りますので、金属があればそれは機械本体に「誘引」されます。
「誘引」と書くと、穏やかな印象ですが、例えば部屋の片隅に金属片でも置いておいたら、物凄い勢いでバビューンとぶっ飛んできます。機械は壊れるし検査どころではなくなります。
「マスカラ」や「アイシャドウ」には金属が含まれるから、その手の化粧は落とさなくてはならないのですね。

あと、手術ですが、帝王切開でも卵巣のう腫の摘出術でも、「なんで時計・ピアス・指輪・メガネまで取らなくてはいけないの?手術部位として関係ないのでは?」という想いもあるでしょうが、それは、手術の際、E-メスを使用するからです。
E-メスとは電気メスです。
人間のカラダは皮膚を含めて電気を通しやすいのはご存じですね?
なので、金属を身に付けた状態で手術になると付けていた部位が火傷してしまいます。(火傷というよりも、焦げるという表現の方が適切かもしれません。ひぇ~。)

へミングウェイの『インディアン・キャンプ』という小説、読んだことがありますか?
アレに出てくるような環境ならば、当然E-メスは使用されませんがね。
今の日本の手術室でE-メス使わないなんてないでしょうからね・・・

余談ですが、帝王切開の予定のある方(前回帝王切開をした方や初産で逆子の方~世間一般ではそういうことになっている~やV-BAC予定の方や妊娠高血圧症候群でおなかの赤ちゃんが今一つ元気がないと言われている場合など。)は、結婚結輪は早めに外しておいてくださいね。
手指まで浮腫むと、結婚指輪が食い込んでしまい、オイルや石鹸や糸を使ってもどうしても外れず、結局宝石店の方に来ていただいて指輪の切断をしなくてはならなかった方が過去におられました。
これはそういうことをを知っている者からの忠告です。

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妊娠中の足趾の浮腫みは大丈夫?

<ご相談内容>

切迫早産のため自宅安静中の妊婦さんです。
血圧正常・貧血ナシ・脛の浮腫みはないそうです。
切迫早産のため母親教室などには出向けず、どのように予防したらいいのか、情報が得られないとのこと。

<SOLANINの回答>
足趾の浮腫みですが、上記の症状が併発していないとのことですから、あまり気にしなくてもいいかと思います。
元々、妊婦さんのカラダは浮腫みやすくなっています。
これは妊娠中のホルモンバランスがそれまでとは異なることや、大きくなった子宮は周囲の大きな血管を圧迫するので、血液やリンパの流れが悪くなるからです。
何となく、水分の過剰摂取が原因かと思われがちですが、実は塩分の摂取が多いと浮腫み易くなります。
脛の浮腫みは妊娠高血圧症候群の初期に見られるひとつの症状です
注意信号は脛だけではなく、顔が浮腫んだり指輪が抜けないくらいの手指の浮腫みです。
体重にして500g以上/週のペースで増えていたら危険です。
対策としては「塩分控えめのお食事にする。」「脚を挙上して眠る。」「起きているときはサポートハイソックスを履く」「骨盤ベルトを適正に巻く。」「ジンジャー・ラベンダー・グレープフルーツなどの良質のエッセンシャルオイルを滴して足湯をする。」「下半身を冷やさないように服装を温かいものにする。」などです。

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2009年9月24日 (木)

じゃがいも湿布にクレームが付いた!

これまでも『じゃがいも湿布が効かない!』と造り方こそ★病院で習ったお母さんからの又聞きでしたが当て方がなってなくて、怒りの電話が掛かってきたことはありました。(近隣の方でしたので来院していただいたところ、じゃがいも湿布の素をビニール袋に入れて乳房に当てておられました。(大汗)正しい当て方を教えてさしあげて機嫌を直してお帰りいただいたことがありました。2日後に『よくなった!』とのお電話での報告をいただきました。(汗)たはは。)

今回は勤務中に最近じゃがいも湿布を勧めた方からお電話があり「何じゃろうか?」と訝りつつ電話に出ましたところ、『じゃがいもの灰汁のせいか、ブラジャーに染みが出来てしまった。どうしてくれる!』というものでした。

・・・みなさん、どう思われます?
一応、『言った、言わない』にならないように予めパンフレットを渡してます。
生地が緩すぎたら服が汚れるし、固過ぎたら伸びないから注意してと記載しております。
正直言って内心かなりムッとしてしまいました。
その日は特に仕事がクソ忙しく、猫の手も借りたいくらいだったので、師長さんと内々に母乳外来中の電話相談でSOLANINを指名するのはNGで、電話相談があれば他の助産師が肩代わりしてくれることになっていた筈でした。(それでもどうしてもとの事だったので、電話を取り次がれたのですが・・・)

まぁ、確かにじゃがいも湿布をお勧めしたのは私ですが。
でも、ブラジャーに染みが付いたら、フツー主婦ならば自分で染み抜きしませんか?
お酢を使うとか、酸素系漂白剤を使うとか、自分なりにちょっと考えられないですかね?
だいたい私はお洗濯屋さんではないですし。
でも、そのお母さんにしてみたら、「お前が言った通りにしてやったのに、こんなことになったじゃないか!どうしてくれる?」ってなトコロなんでしょうねぇ。

なんか、どっと疲れました。
仙豆をいつもの2倍量内服しようかな?
早寝したいけど、家でも忙しいから全然早寝出来ないのよね。(涙)
そういう電話を掛けてくる神経が理解出来ないです。

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ウトウトの時しかしっかり飲まない!(生後3ヵ月半)

<ご相談内容>
満腹中枢形成後、頸定後の赤ちゃんです。
ここのところ、「キョロちゃん」です。
そして激しく指しゃぶりをします。
おなかが空いてるかと思いきや、片乳でおっぱい終了します。
しっかりと飲んでくれるのはウトウトして眠たい時。
なので、ウトウトしたらすかさず飲ませるのパターンです。
授乳間隔は1.5~3時間で、それは全然大丈夫です。
おっぱいを飲んでくれたらそれでいいと思っています。
それまでは泣いたらおっぱいをあげていたものの、あまりに飲まないのでウトウトしたらすかさず飲ませるスタイルになったとのこと。
このやり方を続けていいのか?
離乳食をスタートするようになったらどうしたらいいのか?

<SOLANINの回答>
この時期は周囲に関心が出てくるから、周り全てが珍しく「キョロちゃん」になってしまって当然ですよ。
指しゃぶりはそれまでの拳骨舐めからの進化形で、特定の指に決まってきます。
これも正常な発達段階です。
舌小帯短縮症かその傾向があれば結構激しく指しゃぶりはするものです。

気が散りやすい「キョロちゃん」にはウトウトしたらすかさず飲ませるのパターンが王道です。(よく気が付きましたね!バッチリですぞ。)
同じような状態が恐らく2~3ヶ月は続くでしょうからその間は今のパターンで飲ませましょう。
離乳食が始まったら、1回食なら「キョロちゃん」状態で覚醒している時を1回確保しておっぱいをあげてその後に離乳食を食べさせます。
それでOKです。

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1日に何回も吐乳する!(生後1ヶ月)

<ご相談内容>

生後1ヶ月の完母の赤ちゃん。
1日に何度も吐乳があるとのこと。
哺乳後すぐに吐く時はおっぱいのままの性状、2時間後とかに吐く時は白い滓状態です。
哺乳量測定したところ、生後3日目で130ml、現在では多いと200ml飲んでしまうそうです。
今は3時間毎に授乳しています。
泣いて苦しそうにして、そして吐乳するので、どうしたらいいか?というご質問でした。

<SOLANINの回答>
完母の赤ちゃんは哺乳瓶でミルクを飲む赤ちゃんよりも空気を飲み込みにくいので、げっぷの出方が不充分云々で吐乳しているのではありません。
また、吐いたおっぱいの性状はどちらも異常はありません。

3日目で130ml哺乳したのも凄すぎですが現在1ヶ月かそこらで200mlも哺乳するとは驚きです。
(こんなにたくさん哺乳する赤ちゃんは初めてです。)
マジで桁違いな飲みっぷりなので、胃袋に納まりきらず吐乳してしまうのでしょう。
1回にちょこっとしか吸い付けないと赤ちゃんが今イチ吸い足りないかもしれませんが
吐乳したり苦しくて泣くよりはいいかもしれないので、ほどほどにこまめに飲ませてあげたほうがよさそうですね。
ヘタに3時間も間隔が空いてしまうと、赤ちゃんもがっつきますから余計にたくさん哺乳してさらに吐乳をしてしまいそうです。
満腹中枢が形成すれば苦しくなるまでおっぱいを飲まなくなります。
需要と供給のバランスも段々取れるようになります。

 

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2009年9月23日 (水)

咥える⇒ウトウト⇒すぐ起きる⇒咥える・・・(退院後1週間)

<ご相談内容>
生まれた時の体重が3560gあった赤ちゃんですが、飲み方にがっつり感がないようで、1クールかどうかすると片方1回だけでウトウトしてしまい、しかしすぐに目覚めてぐずりだすそうです。
前におっぱいをあげてから1時間も経たないうちにまたおっぱいを欲しがるそうです。
ミルクを足すことには抵抗はないそうですが、できれば母乳で育てたいそうです。

出産された病院では退院健診時にぐずっていた?とかで若干の母乳不足かもというようなコメントがあったそうです。
因みに体重減少は3480gまで回復していたとのこと。

<SOLANINの見解>
大きな赤ちゃんですね。
例えば出産の時にちょっとしんどい思いをしたり、女児の場合などではこの赤ちゃんのようにどうしても飲み方がおっとりしてしまいがちです。
新生児のうち、おっとりした飲み方をする赤ちゃんは1回の哺乳量が少なくなる傾向が大きいです。
欲しがる度にあげることを厭わないなら、赤ちゃんに合わせて飲ませてあげましょう。
回数の数え方だけを間違えないようにしてください。
1回1クールでいいですからせめて1日16クール以上のつもりであげてください。(片方1回で終了したら0.5クールと数えます。)

でも、おっぱいが良く出るお母さんがこのやり方であげますと、常に乳房がパンパン状態なので辛いものです。
赤ちゃんに合わせるといっても限界がある・・・と仰るならば、赤ちゃんの両足首を片手で把持して金魚運動をしたり、オムツを替えたり、足裏を指圧したりしてとにかく起こしておっぱいを飲むのを促してください。
赤ちゃんを起こしておっぱいを飲むのを促して、1回2クール1日10回以上のペースでおっぱいをあげてください。
そうすればすくすく育ちます。

赤ちゃんが胃でおっぱいを消化する時間は1時間半(~せいぜい2時間程度)ですから、飲み終わって1時間少々で起きるのは全く普通で母乳不足ではありません。
15分とか30分とかでまたおっぱいをほしがるのは、足りないのでなく単に休憩をして体力の回復に努めていたか、うんちや吐乳などでおなかが空っぽになった時など何がしかの理由があるのです。
こんな時は出し惜しみせずにおっぱいをあげてください。

それから、退院時健診の際にぐずるのは、たまたまおなかが空いていたか、ドクターの触り方が気に入らなかったためで、母乳不足ではありません。(笑)
また、退院日に生まれた時の体重に戻る赤ちゃんは初産婦さんの場合稀なことで、どうしてもそうしたいなら・・・医学的理由が全くないのにやみくもにミルクを補足するしかありません。

★病院では生後10~14日くらいの時期に2週間健診をしていますが、だいたいその時期に生まれた時の体重に戻っていればおっぱいは充分足りていると見做します。
なので、この赤ちゃんは退院時の体重が生まれた時の体重の-2.2%まで回復しておられますから、何の問題もありません。

但し完母でなくてはならないとは申しませんが、『ミルクを足すことに抵抗がない』というお気持ちでは、どんなに充分なおっぱいでも、あっという間に完ミまっしぐらになりそうで、そっちの方がSOLANINは気がかりです。
是非『私は私のおっぱいで私の赤ちゃんを育てるぞ!』という気概を持っていただけたらと願って止みません。

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フーフーして食べさせるのは良くないの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「フーフーして食べさせるのは良くないの?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

離乳食を冷ますのに、フーフーしておられるお母さんは多いと思います。
気を付けてほしいのはつば(=唾液)が飛ばないようにすることです。

歯周病菌・虫歯菌双方の感染予防のためです。
フーフーを絶対にしてはけないというほどではありません。
強風でやらない方がいいということです。

ゆっくりめというか、そ~っとフーフーしてもらうのがいいのです。

お箸やスプーン、フォーク、コップ、ストローの共用に比べたらまだマシです。

「え~、それぢゃ冷めないよ~。」というお母さん、でしたらスプーンで混ぜ混ぜしてください。
空気の当たる表面積が広いほど冷めやすいですからね。(笑)

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夕方のギャン泣きは母乳不足か?

早い場合わずか生後2ヶ月くらいで、夕方頃から機嫌の悪さに手がつけられなくます。
さて夕飯を食べようかと、お母さんがお箸を持った瞬間に泣かれることもかなりあります。
お風呂に入ってシャンプー中でもお家の人から早く上がるように急かされたりします。
っていうか、あまりに泣き過ぎるので、入浴は赤ちゃんが寝鎮まってからの夜更けになるお母さんもおられるかもしれません。

おじいちゃんやおばあちゃんと同居されてたら、まず間違いなく「こんなに泣くのはおっぱいが足りないからだ。」と決めつけられます。
上にお子さんがおられたら、眠くなってぐずるお兄ちゃんやお姉ちゃんと泣き声のデュエットしてるようでやかまし過ぎてキレそうになるかもしれません。
また、泣き声の大きな赤ちゃんはご近所さんから「虐待では?」と疑われるような鳴き声かも知れません。(涙)

外国の文献では「コリック泣き」などの表記もありますが、おなかが痛くてということらしいです。
でも夕方からばかりおなかが痛くなるってどうもしっくりきません。

2ヶ月くらいなら昼夜の区別がついて来る頃ですし、夜間長く眠るようになってくる赤ちゃんほど、夕方からのギャン泣きは激しいようです。
SOLANINは疲れと眠気がギャン泣きの原因の主なものと考えます。

色々あやしても何しても駄目ならおっぱいでいいと思います。
もう殆ど夕方からその日の最後の授乳までお母さんのおっぱいにぶら下がっているような状態です。
「また飲んでるの?」「さっきの授乳の続きなの?」などとお家の人から尋ねられてもお母さんも「さぁ、分からない。」「どっちなのかこっちが聞きたいわ。」と言うしかないような状態です。

でも、こういう赤ちゃんに限って、体重チェックに行ったらメチャクチャ増えているんですね。
間違っても少ないということはないのです。

ギャン泣きは辛い。
私もどっぷりその世界に浸かってきました。
先の見えないトンネルの中に居るようでした。
でも、トンネルを抜けられました。
時間が解決してくれました。

早く始まった赤ちゃんは早く離脱出来るようです。
今年に入ってからの話ですが、2カ月でギャン泣きスタートの赤ちゃんがおられました。
どうなることかと案じておりましたが6か月前にかなりマシになりましたと、お母さんが報告に来てくださいました。
もう一丁、頑張ろうぢゃありませんか!

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2009年9月22日 (火)

食が細い赤ちゃんに意欲を持ってもらうには?

離乳食をよく食べてくれるといいのですが、少なく見積もっておっぱい星人の赤ちゃんの場合7割以上が食が細いようです。
一口食べて「ごちそうさま。」されたり、食べ物を粘土みたいに手で捏ねて遊んだり、歩き回ったり悩みは尽きません。
食べたらおっぱいだと言えば何も食べようとしないか泣き叫ぶかで、食べさせること自体が苦痛になってくるし、そんなこんなで作るのも厭になったりしがちです。

どうしたらいいのでしょう?
こうすれば確実とは保証できませんが、いくつかの方法があります。
①離乳食を食べさせるのをお母さん以外の人が行う。(予め赤ちゃんにはお母さんが留守することと、その間は誰が何を食べさせてくれるのかを伝えておいてから、その間お母さんは赤ちゃんの目に触れないところに隠れるか外出してください。)
②味付けが嫌いなようならば出汁を効かせた味噌汁の上澄みを与える。(赤ちゃんは甘味が好きなのですが、旨味も好きなので、その習性を利用するのです。)
③大人メニューを取り分けて、「同じだね~。」と共食(=きょうしょく)していることを強調する。(赤ちゃんだって隣の芝生は青く見えるんです。)
④あえて外で食べさせる。(ピクニック気分で。)
⑤食べない日はお菓子系のおやつを与えない。(お菓子を要求してゴネる場合は「今日は食べてないからお菓子はない。」と突っぱねてください。その代わり、しっかり食べられたらうんと褒めてお菓子をあげます。離乳食の後なのでたいしておなかに入らないけど赤ちゃんにしてみたら「お母さんは約束を守ってくれた。」ことになるので悪い印象を持ちません。)
⑥一緒に食べる大人がひとくち食べる毎に「美味しい!」「旨いっ!」を連呼する。
⑦食卓を囲む人が複数おられるならば、和やかな雰囲気を醸し出す。

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かつてウチの子どもが集団食中毒に巻き込まれた時の話

今から十数年前、SOLANINがT市に住んでいた頃、次男と長女は自宅から至近のT市立K保育園にお世話になっていました。
確か次男が年中児で長女が未満児でした。

保育園には調理室があって、栄養士さんと調理師さんが毎日園児のために給食を作ってくださっていました。
今はどうか分かりませんが、当時のT市では小学校はセンターで給食を作っていましたが、保育園はセンターではなく、園内で作っていたので集団食中毒は起きにくい環境でした。

でも集団食中毒は起こってしまいました。
新聞記事にも大きく取り上げられ、当然保育も給食も一時中止でした。
可哀想に意識が朦朧とするくらい酷い下痢と嘔吐で数日間も入院したお子さんもおられました。
通院しての治療を受けたお子さんも数十人おられました。
そういう状況だったのでT市のエライさんと栄養士さんが各家庭に(何故か薬用石鹸を持参し)謝罪に回っておられ、我が家にも来られたことを憶えております。

原因はサルモネラ菌でした。

しかし、我が家のふたりをはじめ二十数人くらいの園児は検便にサルモネラ菌が出ていないか、出ていても全くの無症候だったのです。
全員に聞き取り調査をしたわけではありませんが、おっぱい育ちの子どもは大抵元気でした。(休園中、仕事を休んでふたりの子どもの相手をしていましたが、元気が有り余っていて私の方がしんどかったことが強く印象に残っています。)

おっぱいに長期的免疫があることをSOLANINが知るのはこの5年後のことでした。

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子どもの歯が抜けたり折れたりしたら?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「子どもの歯が抜けたり折れたりしたら?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

子どもは身体比で頭が大きいですから、どうしても転びやすいです。
上手く手を付いて転んでくれたらいいのですが、時として顔から落ちていくことがあります。
そうなるとまず歯の損傷は免れません。

我が家には3人の子どもがいます。(もう充分に大きくなりましたが・・・)
3人とも転倒が原因で上顎乳中切歯が2本ずつ生え変わりまでに抜けてしまっています。
まぁ、乳歯はその後永久歯が生えてくるからまだいいのですが、これが永久歯ですと“おおごと”です。

では、子どもの永久歯が抜けたり折れたりしたらどうしたらいいのでしょうか?
まず、損傷した歯を捜して生理的食塩水に漬けます。
と言っても一般家庭に生理的食塩水は常備していないでしょうから、牛乳でいいですからそのまま漬けます。
損傷した歯をそのまま漬けて歯科にGO!GO!GO!ですぢゃ。
洗ったら絶対に駄目ですよ。
土が付いていてもいいから「そのまま漬ける」が肝心です。

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2009年9月21日 (月)

まだ食べさせたくないものを食べたがったら?

お食事に関心の薄い赤ちゃんがおられる一方、何でも食べたがる赤ちゃんもおられます。
特にオトナの味に興味津々の赤ちゃんのお母さんはお食事のメニューをどうするかアタマが痛いことでしょう。

何か良い方法はないかしら?
あります。

赤ちゃんの味覚は甘味と旨味に敏感で快感があります。
なのでそれ以外の味覚を利用するのです。
殆んどの赤ちゃんが苦手なのは酸味です。

例えばレモンを真っ二つに切ってひとつ手に持たせます。
(皮を舐めるでしょうから良く洗うか、無農薬の国産レモンでもいいかもね。)
舐めた瞬間物凄い形相になります。(ちょっと可哀想か・・・ゴメンよ~。)

そこですかさず耳元で「酸っぱいね~。」と囁きます。
お母さんも舐めてみて「やっぱり酸っぱいなぁ~。」と言ってください。
大抵はこれでケリが付くのですが稀にレモンを好む赤ちゃんもおられます。
その場合は穀物酢か米酢の出番です。

これもアッチッチ作戦と同じで3日連続で行った後、そこから大体1週間くらい後にダメ出しをします。
赤ちゃんが覚えてくれたらそれでOK。
オトナの味を欲しがっても「酸っぱいから止めようか?」と声かけしたり、さも酢っぱそうな顔をして一口でも食べたらそれ以上は欲しがらなくなります。

アッチッチ作戦もそうですがこれも我が家で3人の人体実験済みです。(爆)

落語で言えば『饅頭怖い』ですな。
お後がよろしいようで。(笑)

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乳首の噛み傷が酷い時の授乳対策!

ずいぶん以前に乳首の噛み傷にはデスパコーワ(病産院で処方してもらえる口内炎のお薬)を塗布してバンドエイドを貼って授乳したら痛みがマシになるといいう記事を書きました。
その時、コメント欄にいいことを書いてくださって読者さんの素晴らしい知恵を今一度記事にした方がいいのではないかと思いつきました。

乳頭保護器というものがありますが、月齢が進むと嫌がります。
下手すると乳頭混乱になるから使用には慎重になってくださいね。
7ヶ月以降ですと搾乳してストローやコップで飲ませる手もあります。
でも正直言って定期的に搾乳していなければ上手く出来なかったり邪魔くさかったりします。

もちろん、赤ちゃんが乳首を噛んだら『低い声で叱る。』『速やかにお口から乳首を離す。』は言うまでもないことです。
これは赤ちゃんであってもしちゃいけないことがあるという躾ですからね。
噛むことを許したり、キャ~と甲高い声で叫ぶと赤ちゃんはお母さんが喜んでくれたと勘違いします。
そしてお母さんを喜ばせるためにニヤニヤ笑いながらわざと噛み続けるようになります。(赤ちゃんのお口が凶器に見えてきます。)

そう、噛み癖がついてしまうから噛み傷が悪化してしまうんです。
悪い癖がついてしまっても諦めないで。
根気よく「噛まないでください。」と言い続けて、2週間を要しましたが完璧に噛み癖を離脱した赤ちゃんをSOLANINは何人も知っています。

で、痛みがマシどころかラクに飲ませられる方法ですが、デスパコーワは塗布せずにキズパワーパッドを患部に貼るのです。
経験者のお母さんによると、大体丸1日は粘着は維持出来るそうです。
キズのケアはドライでなく、モイストでいくほうが早く良くなります。

追記:キズパワーパッドの添付文書には「動物や人の噛みキズには使用しない。」という注意書きがあります。
ですので、最終的に使用されるか否かについては、各人添付文書をお読みいただき、その上で判断してください。
これまで実際に見てきた限りでは、貼付前に患部に付着したよだれを拭きとったり洗ったりしてからという常識的な対処の後にされてますので、感染兆候の所見は見たことがありません。
キズパワーパッドは商品の性質上、剥がれるまで数日間貼付可能のようですが、私は赤ちゃんが咥えることを考え1日1回は貼り替えるようにお勧めしています。

 

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2009年9月20日 (日)

妊娠中に低用量アスピリンの内服をする場合って?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「妊娠中に低用量アスピリンの内服をする場合って?(若干改訂版) 」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

妊娠中に低用量アスピリンの内服ってどういう場合にするのか分かりますか?
低用量アスピリンには血小板凝集抑制作用というものがありますので、流産しやすい妊婦さんや妊娠高血圧症候群妊婦さんの治療や予防の一環として処方されます。
これらの発症原因として「抗リン脂質抗体」の関与が考えられるとも言われています。
「抗リン脂質抗体」は血栓形成を促すと考えられているのですね。

IUGR(=子宮内胎児発育遅延)の場合にも低用量アスピリンの内服で血流を良くして胎児の発育を促します。

但し出産予定日の12週以内の処方をしないようにと添付文書には記載されています。
子宮収縮の抑制と分娩時出血の増加の可能性があるからです。
でもこの血小板凝集抑制作用を利用しないと妊娠継続が不可能な場合は処方されることもあります。

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旦那さんがリバビリンを内服している時の精子への影響は?

妊娠中のお薬の内服については妊婦のみなさんは充分注意しておられると思いますが旦那さんのお薬の内服について考えられたこと、ありますか?
意外と盲点だったりして・・・

妊娠というものは卵子と精子が、巡り逢って受精卵となり子宮内膜に着床することで成立しますね。

赤ちゃんを希望されるご夫婦で旦那さんに持病があり内服治療中だったらまずは主治医に相談しましょう。

リバビリンというお薬は抗ウイルス薬で慢性C型肝炎の治療薬です。
精液を解して奥さんのカラダへの移行が心配されるお薬です。
このお薬は妊娠成立以降も影響があります。
どう影響があるのかと申しますと、微量でもとても強力におなかの赤ちゃんに対し催奇形性があるからです。

これから赤ちゃんを希望されるご夫婦でしたら、万全を期して旦那さんのリバビリン内服終了後6ヶ月間を経過しており主治医がOKサインを出してくれてからの避妊解除をお勧めします。

もちろん、奥さんがC型肝炎を治療中でもリバビリン内服終了後6ヶ月間は避妊することが必要なのは申すまでもありません。

とにかく、妊娠以外で旦那さんの精液が妊娠中の奥さんの体内に入ることは出来うる限り避けていきましょう。

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タバコと母乳育児

私はタバコは大嫌いです。
タバコという文字を書くのさえ嫌なので、これまで記事にしてこなかったくらいです。
これを書きつつも言わずもがなというか、何を今更という想いしかありません。
だってそうでしょう?
母乳育児中のお母さんがタバコ喫っていいわけないぢゃありませんか!
私は一体タバコの何を書けばいいのでしょうか?
(みなさんよくご存じかとおもわれますが・・・いかが?)

《タバコの害》
1)タバコに含まれるニコチンはおっぱいの分泌を低下させます。
    なので赤ちゃんの体重増加不良を引き起こす恐れがあります。(妊娠中は低出生体重児になりやすいですね。)
2)喫煙者のおっぱいに含まれるニコチン濃度はお母さんの血液中の2~3倍は濃くなります。
   (普通の内服薬は1/100くらいに減少しますがニコチンは増加するのです。)
3)お母さんがタバコを喫わなくても、家人が喫うと「受動喫煙」になりますから、やはりいくばくかのタバコを喫ったのと同じ状態になります。
   (副流煙の方がヤバいってことはみなさんご存知ですよね?)
4)ニコチンを摂取すると赤ちゃんは不穏状態になったり、頻脈、嘔吐、下痢などの症状が出ることがあります。
5)中耳炎になりやすい。
6)気管支炎・喘息など呼吸器系の病気になりやすい。
   (生後3ヶ月にもならないうちから喘息性気管支炎で入院した赤ちゃんを知っています。お父さんのタバコが原因で喘息を発症し1歳半の時、重積発作で治療の甲斐なく亡くなった子どもの死後の処置をしたことがあります。)
7)SIDSの発症頻度が非喫煙者の5倍に跳ね上がる。
8)赤ちゃんが動けるようになると「吸殻の誤飲事故」を引き起こすことがよくある。
   (フロアーに灰皿を置きっぱなしにしてたから赤ちゃんがタバコを誤飲して、QQ車で搬送されてきて胃洗浄というパターンを今まで何度も見ています。タバコを喫うだけでも考えものなのに後始末すらせず、生命に関わる事態に追い込むようなバカ親に育てられる赤ちゃんが不憫でなりません。)

アメリカ小児科学会では2001年にニコチンを母乳育児中の禁止薬物リストから外しています。
曰く、「たとえ喫煙していても母乳育児をするほうが、ミルク育児に切り替えるよりも児の健康面でのメリットは大きい。」という声明を出していますが。
それはそうかもしれませんが、だから大丈夫なので喫っちゃってOKとは言いたくないですな。

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2009年9月19日 (土)

この授乳回数でいいの?(生後2ヶ月)

生後2ヶ月の赤ちゃんのお母さんからプチメをいただきました。
現在の授乳間隔は昼間1.5~2時間毎で夜間は3時間毎だそうです。

頻回過ぎでないか?と心配されていました。
でも、以前からの読者さんなら答えはもうお分かりですよね?

そう、これは全く問題ないどころか、とても良い感じで授乳しておられるということを意味します。
1.5~2時間というのはおっぱいの消化時間にマッチしていますから、何のことはないこのお母さんの赤ちゃんは『腹時計』に正直というか素直な証拠というわけですな。
多分この件については過去の記事にたんまりと書かれていた筈です。

それでも質問が来たということは・・・過去の記事をお読みでない?(涙)

体重増加が心配ならば1~2回/月くらいのペースで体重測定してもらって、月齢相当に成長しているか診て貰ったらいいと思います。
ショッピングセンターや公民館に赤ちゃん用の体重計が設置されていることもありますが、「これでいいのか?」ということが判断できないままに測るのはハッキリ言って意味がありません。
・・・いや、測ってもいいんですが、SOLANINには測定値を見てお母さんひとりで悶々する図が目に浮かぶんです。
なので、セルフで測ったら必ず助産師に相談してくださいね。

 

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葉酸はなぜ積極的な摂取を推奨されるのか?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「葉酸の摂取は何故積極的に推奨されるのか?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。


葉酸はビタミンBの一種です。
緑黄色野菜に多く含まれます。
胎児の神経管閉鎖障害という病気の予防にとても大きな効果があることが判っています。
(神経管閉鎖障害には二分脊椎や無脳症などの赤ちゃんの生命に関わる病気が含まれます。どう頑張っても健康な体に生んであげられない、生まれると同時に赤ちゃんを喪ってしまうことのある恐ろしい病気です。)
そのことが判ってからというもの、2000年に厚生省から『食品からの葉酸摂取に加えて妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間は400μg(=マイクログラムと読みます。400μg=0.4gです)の葉酸摂取を推奨する。』という通達が出ているくらいです。

最近の研究では、この他にも口唇・口蓋裂や心血管系異常や泌尿器家系異常やダウン症のリスク減少などにも関与していると示唆されているそうです。

もちろん葉酸摂取だけではなく、『バランスの良いお食事が必要。』
『神経管閉鎖障害の赤ちゃんを妊娠したことのある女性はドクター管理下でもっと多くの葉酸摂取を推奨されることもある。』
『妊娠中の禁酒・禁煙の徹底。』
も、併せて通達されています。
ご存知でしたかな?

妊娠中は自己判断で勝手にサプリメントを摂取することは止めた方がいいです。
どうしても妊娠中にサプリメントの摂取を希望する場合は必ず産婦人科のドクターに相談・確認しましょう。
しかし、葉酸に限ってはサプリメントOKなのです。
そうまでして摂取を推奨するということは、これがどんなに重い意味をもっていることなのかということがご推察いただけるかと思います。

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抱っこの仕方でおっぱいの出が良くなる?

抱っこの仕方(=ポジショニング)でおっぱいの出方が良くなる?・・・ってことはないです。
でも、抱っこの仕方が変わればそれまで以上に赤ちゃんが効果的に吸着(=ラッチオン)出来るようになることはあります。
たくさん飲めるようになります。
つまり、そのお母さんと赤ちゃんのカップルによって、また体重や月齢によってベストな抱っこし仕方(=ポジショニング)は変わり、吸着(=ラッチオン)のレベルも変わります。

吸着(=ラッチオン)のポイントは「深く」「大きく」「丸く」です。

従いまして、「赤ちゃんがむずがる」「乳首が痛い」「乳房にしこりが出来やすい」「赤ちゃんの口から乳首を離した瞬間、乳首がつぶれたり歪んだりしている」「赤ちゃんのカラダが捩れている」「赤ちゃんの頸が俯きがちになり折れている(=下顎が引きっぱなし)」「口唇が内側に巻き込んでいる」「赤ちゃんの向き癖に逆らった抱き方をしている」などは抱っこの仕方(=ポジショニング)か吸着(=ラッチオン)のどちらかもしくは両方とも上手くいってないということです。

自分なりにやってみてどうにもこうにも上手くいかない時は母乳外来で授乳の様子を見てもらい、アドバイスしてもらうのがいいと思います。

 

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2009年9月18日 (金)

おっぱいとお薬その19/『ロキソニン』『ミオナール』『ガスロンN』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その19『ロキソニン®』(改訂版)」&「おっぱいとお薬その19+α『ガスロンN®』(改訂版)」が公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

授乳中のお母さんからプチメを頂きました。
膝をぶつけられて靭帯を損傷されて、痛みがありお薬を処方されたそうです。
お薬の名前は『リンゲリーズ』(陽進堂)と『エベリナール』(鶴原)と『イノマール2』(沢井)の3種類だそうです。

『リンゲリーズ』の先発薬は『ロキソニン』(三共)です。
これは鎮痛剤ですね。
同じ後発薬としては『ロルフェナミン』(日医工)や『ロブ』(大原)などがあります。
『エベリナール』の先発薬は『ミオナール』(エーザイ)です。
これは痙性麻痺治療薬ですね。
同じ後発薬としては『エペル』(東和)や『アキトナール』(長生堂)などがあります。
『イノマール2』の先発薬は『ガスロンN』(日本新薬)です。
これは消化性潰瘍治療薬ですね。
同じ後発薬としては『モスビット』(辰巳)や『イルガスロン』(日医工)などがあります。

いずれも、授乳中は特に問題ないお薬です。
『リンゲリーズ』の類を内服すると、胃が荒れることがあるので恐らく『イノマール』は予防的に処方されたのでしょう。

 

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おっぱいとお薬/その18『抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その18『抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

授乳中に喘息やアレルギー性鼻炎や蕁麻疹になるとその治療に抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が処方されることがあります。
お薬の名前は山ほどありますから、その全部をここに書くことは不可能です。
その点はご了承ください。

ご自分が貰われたお薬の説明書には、お薬の名前だけではなく、用法・用量や“どういうジャンルのお薬なのか”ということが必ず書かれていますから、必ずその点を把握してくださいね。
でないと、受診先やドクターが代わればお薬の会社が変わることもあります。
ジャンル(≒成分)が同じだということが分かっていないとお薬の名前が変わるたびに「これって大丈夫?」と尋ね続け右往左往しなくてはならないから。

例えば『アレグラ』(抗ヒスタミン剤)『アレロック』(喘息・鼻アレルギー基礎治療薬)『タリオン』(同)『クラリチン』(抗ヒスタミン剤)など、授乳中でも問題ありません。

但し、症状が治まれば内服はお休みしたほうがいいです。
というのも、これらのお薬はとても眠たくなるのと、本来体外に出て行く鼻水や咳を鎮めますから、漫然と長期連用すれば日常生活に支障を来たしかねないのと、おっぱいの出方が悪くなることが可能性としてあるのです。

ここんところを忘れないようにしてくださいね。

 

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へんてこりんな保健指導5

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「へんてこりんな保健指導5(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

4ヵ月半で8620gもある大きな赤ちゃんのお母さんからご相談のプチメをいただきました。
健診で担当小児科のドクターにこう言われたそうです。
①「(ここまで育っていたら)もうすぐ母乳は出なくなると思いますよ。」
②「離乳食を早めにスタートさせたらいいし、離乳食で足りない分はミルクあげたらいいし。」
③「これくらい(体格が)大きければ下痢しても哺乳しなくても、大丈夫。」

言っておきますが、アドバイスは全くの見当違いです。
この小児科のドクターのおっしゃることを真面目に受け止めないでね。

①ですが、おっぱいを吸わせるのを止めたら段々出なくなってはきます。
でも、授乳中のお母さんがそんな事されるわけないでしょう?
っていうか、ありえないですよね?
もしそうだと言い張るならば一体何gまでならば出るっていうのでしょうか?
大きくなったらおっぱいが出なくなるって、エビデンスがゼロですね。
②離乳食=固形食ですから当然固形食の方がおっぱいよりも、カロリーベースで高いのは小学生でも分かること。
赤ちゃんの内臓機能の発達段階を考えて離乳食を食べさせるのが筋なんです。
体重が大きいから早く離乳食スタート(=早期離乳)というのは大昔の考え方です。
だいたいこのドクターって、子どものアレルギーと早期離乳の観点がマイナスです。
③体格が大きくても小さくても下痢や哺乳力低下は大変です。
病気や体調不良は早く治してあげたいものです。
「下痢して一時的に体重が減っても大きな赤ちゃんだから神経質にならなくていいよ。」とお母さんを安心させるために言ったのかもしれないけど、完全に言葉足らずですな。
どんな意図があったにせよこの発言ではドクターとしての良識を疑います。

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2009年9月17日 (木)

切迫早産のお薬のウテメリンについて

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「切迫早産のお薬の『塩酸リトドリン®』について。(若干改訂版)公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。


以下、過去記事。

切迫早産の妊婦さんにとって、ウテメリン(キッセイ薬品)は大事なお薬だから、何があっても内服して欲しいです。
普段は大丈夫でも逆子直しの体操(膝胸位)をする時もおなかが張っていたら絶対に回ってくれないですから、体操の前に内服します。

逆子の間は予防的に内服を勧めることすらあります。
逆子ですとおなかが張りやすく、破水しやすいからです。
破水して臍帯脱出してら、おなかの赤ちゃんがジ・エンドになってしまいますからね。

なのに、妊婦さんによりますが、副作用(動悸がする、手が震えるなど。)を嫌い内服されようとはしない方がおられます。
でも、それはアカンのです。
副作用は内服を続けたらある程度はカラダが慣れてきます。
SOLANINも2人目と3人目は内服しましたから、経験者ですから分かるんです。
でも、余りに副作用がキツいようならば、症状を緩和する漢方薬がありますから、産婦人科のドクターにその旨お願いしてみましょう。

でもウテメリンって先発薬だから高いのよね。
5mg1錠で150.6円はします。
ううう・・・この高さ何とかならんのか?
その場合は後発薬(ジェネリック)にしてくださいとお願いしてみましょう。
★病院が使っているのはルテオニン(帝国臓器_武田_住友)というお薬だけど、後発薬(ジェネリック)だから5mg1錠91.4円ですよ。
他にもリメトラーク(富士製薬)やリトメリン(大原)は5mg1錠31.3円だし、ウテメック(大正製薬)は5mg1錠24.2円なんですよ。
同じ成分が同じ量なのにこうまでお値段が違うんです。

この辺も大事なことです。
薬価ってすんごい違いがあるもんなんです。
ビックリしちゃうでしょう?
先発薬は開発費がウン十億円もかかることがあるから高くなるし、後発薬(ジェネリック)は開発費不要ですから安くなるんです。
後発薬(ジェネリック)を希望することは悪いことでもハズイことでもありません。
どころか、医療費の抑制に効果的と推奨されているくらいです。
妊婦さんからお願いしてみてくださいね。

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おなかの赤ちゃんの腎臓が腫れていると言われて心配!

大昔とは異なり、エコーの精度も高くなり、胎児のうちから赤ちゃんに病気がある場合、わかるようになってきました。

その中でも比較的ポピュラーなのが、この記事のタイトルのような場合です。
「産婦人科のドクターから言われてびっくりした、心配で・・・」というお母さんもおられると思います。
ただし、この大半はいわゆる水腎症という病気です。
最先端の胎児治療を施さなくてはならないというわけではありません。
通常は生まれてから赤ちゃんにエコーをしますが、それで充分間に合います。

この水腎症という病気は尿の通路(=尿管)に尿が溜まることで拡張してしまうのでエコー上、腎臓が腫れていると伝えられます。
一時的であっても尿路が拡張しているように見える胎児は1/100と言われています。
(でも★病院では昨年1年間で水腎症とその疑いありということで、生後エコーをした赤ちゃんはもっと多く、頻度として1/30くらいはありました。)

胎児期に水腎症の疑いがあっても経過観察で終わることも多いです。
お薬を内服したり、手術をしなくてはならない場合は稀です。

但し、水腎症でない赤ちゃんに比べて尿路感染症になりやすいことは確率的に若干高いのいで、赤ちゃんが熱発したら、検尿をしてもらうのを忘れないでくださいね。
特に里帰り出産等でで紹介状を渡していない病院を受診する場合はお母さんから申し出をされないと、適切な治療が受けられなくなりますから注意してくださいね。

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妊娠中に本当に歯科受診して大丈夫なの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「妊娠中に本当に歯科治療を受けて大丈夫なの?(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

妊婦さんの虫歯の治療は安定期(=つわりが収まってきた時期。)の方が良いそうです。
しかし、つわりがなければ、妊娠初期でも治療は可能です。
クリーニングは虫歯治療よりも早い時期でも差し支えありませんよ。

歯肉炎や虫歯を放置する方が妊娠継続にも生まれてきた赤ちゃんの虫歯の発症にもリスクが大きいことを『最強母乳外来』の読者さんはみなさんよくご存じですもんねっ?ねっ!
(知らないなぁ・・・と画面の前で呟いたあなた・・・ヤバいです。どうか今すぐにブログテーマ“歯科関係”を全部ご一読ください。)
想像以上にクリーニングは大きな効果があり、重要です。

そうそう、歯科受診したら母子健康手帳の11ページ(殆どの自治体で発行されている母子健康手帳の11ページは歯科検診の記録欄になっている筈です。)に歯科のページがあるので必ず歯科のドクターに記入してもらってくださいね。

もちろん、おなかの目立たない妊婦さんは「妊娠中です。」と、歯科の受付けで申告してくださいね。
お願いします。

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2009年9月16日 (水)

おっぱいとお薬/その17『フロリードゲル』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その17『フロリードゲル®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

『フロリードゲル』という名前からわかると思いますが、これは塗り薬です。
どんな時に使用するのかと申しますと、赤ちゃんの鵞口瘡の時に処方されます。

つまりこのお薬は赤ちゃんの口腔粘膜に塗布するものですから、お薬の安全性云々については心配ありません。
大昔はピオクタニンという紫色の液体のお薬を塗布しましたし、ちょっと前まではファンギゾンというお薬も結構処方されましたが、『フロリーードゲル』の方が効きが良いような印象があります。

お母さんも恐らく乳頭・乳輪鵞口瘡(=乳頭・乳輪カンジダともいう。)に罹っている可能性大ですから、産婦人科で処方を受けられるのをお勧めします。
『フロリーードゲル』を塗布するという緊急避難的な使用法もあるかもしれませんが、なにぶんゲルなのでべちゃつきます。
やはり別に処方を受けられる方が望ましいと思います。

切迫早産の指標その2「癌性胎児フィブロネクチン」

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「切迫早産の指標その2「癌性胎児フィブロネクチン」(若干改訂版) 」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。


以下過去記事。

なんか怖そうな名前ですね?
おなかの赤ちゃんが癌になるのかと勘違いしてしまいそうなネーミングです。(汗)
が、これも切迫早産の指標のひとつなんですね。

どういうことが判るのかと申しますと、絨毛羊膜炎と子宮収縮の両面から早産の兆候を判定するものです。

前期破水する妊婦さんの90%以上が基準値よりも高値を示すことが判っています。
(前期破水とは、簡単に言えばまだお産をしてはならない週数のうちに破水してしまうことです。原因不明のこともありますが、その多くは絨毛羊膜炎!です。
これを患うと子宮の中で胎児を包んでいる卵膜にも感染が拡大し、卵膜にも炎症が起きます。すると、卵膜が弱くなり破れてしまいます。破れたら羊水が流出してしまいますね。)

ちょっと話がずれますが妊娠中旦那さんと性行為がある妊婦さん、おられるのではないでしょうか。
妊婦さん本人は避けたい部分が大きくても、なにぶん相手のあることなので、対応せざるを得ないこともあると思います。

知ってる人は知ってることなのですが、実は精液の水の部分(=精子でない部分)には子宮頸管熟化作用(=子宮の入口が柔らかくなって開きやすくなるはたらき)をもつ成分が含まれています。
つまり、妊娠中の性行為はそれ以上妊娠することがないため、そのまま行う夫婦もおられるのでないかと推察されますが、それはホントは良くないことなんですね。
切迫早産の方は性行為は原則禁止ですが、そうでない方も切迫早産防止のためにはコンドーム使用は当然だと思ってくださいね。

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切迫早産になったら安静にと指導される理由

妊娠22週0日から36週6日までの出産を早産と言います。
そうではなくて、切迫早産と産婦人科のドクターから指摘された妊婦さん、何をもってして「切迫」なのかということをお話しましょう。
月経痛のようなおなかの痛みや出血、場合によっては破水などの自覚症状が見られたら早産の兆候があると言えます。
早産の兆候が常態的に見られるようならばそれは切迫早産です。
また、経膣エコーで子宮頸管が開いてきていたり短くなっていたら、上記のような自覚症状がなかったとしてもそれは切迫早産です。

ここからホンモノの早産に進行しないようにせねばなりませんね。
そのためにはまず安静が必要です。
安静にすることで切迫早産の症状が収まってくることが期待できるからです。

直ぐに出来ることはいくつもあります。
下腹に力を入れるのはよくないので、重いものを持ち運ぶのは周りの人に代わってもらいましょう。(上の子さんのおられる方はお座り抱っこのみにとどめてください。)
便秘をすると、便を出すのに長く気張ることになるから、妊娠中でも使える下剤を処方してもらってあまり気張らずにすんなりと排便できるようにしましょう。
冷えも子宮収縮を誘発するので温かい服装にしましょう。(特に靴下・レギンス・腹巻きはお勧めアイテムです。)

それでも症状が収まらないならば、子宮収縮抑制剤(=ウテメリン、ルテオニンなど)を内服することになります。
ただ、このお薬は動悸や手の震えなどの副作用があります。
おなかの赤ちゃんにはどうもないのですが、お母さんが内服を嫌がられる傾向大なのです。
でも内服しなければ、ホンモノの早産になってしまう恐れが強いから内服をしなくてはなりません。
そういう場合は漢方で症状を軽くするお薬(もちろん、妊婦さんが内服しても大丈夫なお薬です。)があるのでそれを併せて処方してもらいましょう。

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上の子と下の子は飲み方が違うってことありますよ!その2

Mさんは一人目さん(男子)は他院出産で完ミでした。
二人目さん(男子)は当院出産で完母でした。

そうして最近待望の三人目さん(女子)を出産されました。

退院から2週間健診の体重増加度は二人目さんは31.1g/日でした。
三人目さんは12~13回/日は直母されているのに13.6g/日しか増えませんでした。
典型的なお嬢様飲みで、片方1回飲んだら一休みされてから反対側を飲みます。
たまに一休みナシで1クール出来ますが、ホントに「たまに」です。

おっぱいの分泌は何の問題もありません。
二人目さんと三人目さんの体重差は300g弱三人目さんが小さいだけでした。
もちろん二人とも満期産です。

なにがいけないのでしょう?
それはポジショニングでした。
クッションも使わず、斜め横抱き(いわゆる経産婦抱き)です。
赤ちゃんのラッチオン(吸い付き方)が極端に浅いのです。
母指頭大の乳首でしたが、吸い付いている時乳輪丸見えで、下手すると乳頭が赤ちゃんのお口に出たり入ったりしています。
これぢゃいけませんな。

クッションし真横抱き(交差横抱きともいう)に変え、赤ちゃんの頸の支えをお母さんの腕ではなく、手でしっかりぐらつかないように把持してもらうようにしました。

入院中はMAXで20g台の1回哺乳量でしたが、ポジショニングとラッチオン変更で何と60g哺乳できました。
お母さんも同伴されていて一部始終を見ておられたおばあちゃんもびっくりです。
赤ちゃんもぐずらず満足して眠り始めました。
次回5日後再診です。
俄然楽しみな再診です。

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2009年9月15日 (火)

おっぱいとお薬/その16『治頭瘡一方』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その16『治頭瘡一方®』(改訂版)」公開中です。
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以下、過去記事。

『治頭瘡一方』って読めますか?(『ぢずそういっぽう』と読みます。)
例によって私は読めませんでした。
漢方薬の名前の読み方は難しいです。(汗)

さて、このお薬はを処方されたお母さんは手湿疹が酷かったそうです。
処方の時、「お薬の成分がおっぱいに出るのは1/100であることの説明を受けておられるのですが、やはりホントに大丈夫なのか?とのお問い合わせがありました。

・・・その通りだと思います。
実はこのお薬の安全性について大丈夫だという根拠として、乳幼児の湿疹にも適応があるからなんです。
一般的に乳幼児に漢方とは余り馴染まない気がするかもしれませんが、中にはこのお薬のように適応するものも相当数あるのですね。

強いて副作用としてあるかもしれないことは、下痢症状です。
下痢までは行かなくても若干おなかが緩くなることがあります。(絶対に緩くなるのではなく、緩くなる人もいるというレベルです。)
治療をしつつ母乳育児を愉しんでくださいね。

 

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上の子と下の子は飲み方が違うことってありますよ!その1

Aさんは上の子さん(男子)を完母で育ててこられた方です。
おっぱいの分泌はすこぶる良好で、非の打ちどころはありません。
先日2週間健診に下の子さん(男子)を連れてこられました。
「お兄ちゃんと違って、うるさくてもネンネしてくれて助かりますが、反面しっかり飲んでくれたことがなく、いつも乳房がパンパンなんです。」と仰いました。
念のため黄疸の検査をしましたが、正常値でした。

弟くんとお兄ちゃんの違いは生まれた時期がお兄ちゃんよりも2週間早いということ。
(といっても弟くんは36週6日ですから早産ではあるものの、あまり気にしなくてもいい段階です。)

他と言えば生まれた時の体重がお兄ちゃんよりも800g以上小さいということです。
1回の授乳で2クールすることは稀で、10回以上/日のおっぱいの殆どは1クールで終了です。
因みに1クールの平均哺乳量は20g台でした。
必死に介助して1クールで30gの哺乳量が精一杯の様子でした。
かつてのお兄ちゃんの平均哺乳量は60g台でした。

退院から2週間健診までの体重増加度はお兄ちゃん51.0g/日に対し、弟くんは16.0g/日と大幅に差がありました。

おっぱいの分泌に問題がなくても、体力・哺乳力がまだまだなので(おっぱいが飲めなくて)体重が増加しないのはよくありません。

お兄ちゃんの授乳スタイルが弟くんには合わないということです。
10回/日直母しても実質5回/日くらいしか哺乳していないのは間違いありません。

それでAさんには事情を説明し、直母回数を16クール/日はあげてくださいとお願いしました。
お母さんは事情を理解され、「頑張ります!}と、力強く答えてくれました。
次回再診は10日後です。
きっと良い結果に結びつくと思います。
赤ちゃんに応じた、赤ちゃんの潜在能力を引き出す助言になると思います。

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切迫早産の指標その1「顆粒球エラスターゼ」

絨毛羊膜炎(CAM)という病気、聞いたことがありますか?
切迫早産(もちろんホンモノの早産も)になる妊婦さんはかなりの割合で絨毛羊膜炎になっていることが判っています。

絨毛羊膜炎はいきなりなってしまう病気ではありません。
その前段階として子宮頸管炎や膣炎になっていてそれが進行して絨毛羊膜炎になってしまうのです。

子宮頚管炎や膣炎というのは感染によって起こります。
妊婦さんによっては妊娠発覚以来旦那さんとは性的な関係がゼロの方もおられます。
なのに、どこをどうやって感染するのか?

一見全く関係なさげですが、妊娠中は分泌される女性ホルモンの量が増えますから歯肉炎になってしまったり、歯肉炎が重症化する妊婦さんは結構多いのですね。
で、例えば歯肉炎になっている妊婦さんはそうでない妊婦さんよりも、血中のサイトカイン(9月6日に書いた歯科関係の記事を思い出してね!)の量が増えますから切迫早産になってしまう割合が最大7倍もあるという研究報告があるくらいなのです。

そういう感染ルートもアリなんです。

それはどうしたら調べられるのかと申しますと子宮頸管粘液を採取して「顆粒球エラスターゼ」を調べてもらうのです。
切迫早産となる妊婦さんのかなりの割合で絨毛羊膜炎の恐れがある時は、その1~2週間前からこの「顆粒球エラスターゼ」が上昇することが判明しています。

つまり「顆粒球エラスターゼ」が上昇し、子宮頸管長が短くなり、おなかが張っていたらそれはまさしく切迫早産なんですね。

自宅安静でお薬を内服して様子を見ていい段階で済めばいいのですが、もし入院して治療を受けなくてはならなくなったら大変です。
健康な妊娠生活を送っていただくためには、カラダのどこかに炎症が起きていないかを確認することや、起きていたらそれを治すことが重要だと思います。

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2009年9月14日 (月)

乳房がパンパンに張らなくなったけど大丈夫?(3人目・生後2週間目以降)

乳房の緊満は出産の経験と共に変化します。
具体的には授乳間隔が3時間も空けば乳房はパンパンに張りますが、1人目よりも2人目そして3人目と後になるほど、MAXで張る強さが段々と軽くなります。
★病院でも助産師が乳房チェックさせてもらって、「○○さん、パンパンに乳房が張ってきましたね。」と、経産婦さんに声かけすることがあります。
が、後で聞くと皆さん口を揃えて「いやぁ~、確かに張ってるかもしれないけど、私の乳房の張りのMAX状態はこんなモノではありませんよ。もっと凄いんだからね。」と仰います。

また、授乳間隔が3時間も空けば「早くおっぱいを飲んでくれないかなぁ。」と感じるくらい強く張る期間も1人目だったら3ヶ月近く続く方も稀ではありませんが、2人目だとその半分、3人目だとそのまた半分・・・という具合に早い時期に張らなくなります。

乳房は張らないのだけど、赤ちゃんが吸ってくれたら、おっぱいが射して来るというか、湧き出してきます。
出産の経験を積むほどに、予想していたよりも乳房の緊満は軽くなります。
乳房が張らなくなる理由のひとつには、1人目の時のように「お姫様状態」で産後の生活を送ることは不可能だからです。
もちろん、里帰り出産ですと、ご実家の親御さんがお手伝いをしてくださいます。
上のお子さんのお世話を肩代わりしてくださったり、大抵の場合お食事が上げ膳据え膳であり、大変有難いことではあります。
でも、1人目の時とは違いますよね?
家事を含めカラダを動かす時期も早いし、することも多いのですね。

このように乳房が張らない状況になると、今度は張って出ていた頃が懐かしく思えたり、張らないとおっぱいの出が悪いのではないかと心配になったり、年のせいで乳房が張らなくなったと勘違いされるお母さんは少なくないようです。

でも違うんです。
パンパンに張らなくても、赤ちゃんが吸う刺激でおっぱいが出てくるようにお母さんのカラダが変化するのです。

なので、上のお子さんが完母だったら、多分次も普通に授乳していたら足りないということはない筈です。
それでも気になるならば、1ヶ月健診までの中間地点で赤ちゃんの体重増加度や抜き打ちの哺乳量測定をされたらいいのです。
万一不都合を来たしていたら、その時点で修正が利きます。
1ヶ月経ってから体重増加度が悪ければ、普通の小児科のドクターは「母乳分泌不足」との烙印を押しますし、そうなると問答無用でミルクの補足を指示されてしまいます。
それでは困るでしょう?
2週間健診のある病院だったら、必ず受診してくださいね。
ない病院だったら、保健センターに連絡して、家庭訪問を受けてくださいね。

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スポーツの秋ですが・・・

最近読んだ本(翻訳書です。)に書いてあったことです。
お母さんがジム通いをして毎日1回・1時間くらいみっちりと鍛えるようになると、血液中の乳酸が増えるせいか、おっぱいの味が変わって赤ちゃんが怒って飲まなくなることがある・・・しかし運動量を減らせばまたおっぱいの味がいつも通りに復活するので
大人しく飲むようになる・・・というものがありました。

もう随分昔の話ですが、私が今まで出会ってきたお母さんの中で約1名ですがママさんバレー命の方がおられました。
そのお母さんは何と産後1ヶ月から練習に復帰されました。(確か2時間×2回/週のペースでした。)
授乳中なので非妊時よりも乳房が重いし、間違って乳房にボールが当ると乳房打撲傷となりますから、後のケアが大変でした。
結局そのお母さんはおっぱいよりもママさんバレーを優先されて3~4ヶ月くらいで断乳されました。(多分ケアは自己流でされたのだと思います。私はノータッチでしたので。)
正直言ってそんな理由で断乳するなんて・・・と思ってしまい、昔も今も釈然としません。

あの頃は私もスポーツとおっぱいの関連性に気がつきませんでしたが、そのお母さんは練習後は赤ちゃんがグズグズ言って飲みが悪かったと言ってらっしゃったように記憶しております。

今になって「そうだったのか?!」と当時のことを思い出しました。
ヒトの趣味にケチを付ける気は毛頭ないですが、趣味優先で早期断乳ってどうよ?と思いました。

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2009年9月13日 (日)

乳頭混乱をきたしている赤ちゃんの直母トレーニング!その2

【お風呂でカンガルーケア作戦】が確実に出来るようになったら、次の段階です。

この方法は私が会員になっている母子ケア研究会の年1回の会報に掲載されていたもので、実際に★病院の母乳外来に受診しておられるお母さんに試していただいて効果がありましたのでご紹介します。
(私の使命は母乳育児の推進とその支援ですから、“防毒マスク”こそ被っていますがこう見えても実は母乳育児関連の様々な団体の会員になったり、セミナーを受講したりして自己研鑽に励んでいるのですな。)

その方法とは、名付けて【足湯作戦】です。
フットバスの機械があればそれを使ってもらえればいいのですが、なければ大きめのバケツか盥(=たらい)にお湯を張ったものでも構いません。
それをソファかゆったりと座れる椅子の前に設置します。
授乳するまでに冷めてしまうからお湯はちょっと熱めにしてね。
(やけどしないように気を付けてね。)
風呂蓋などでふたをして準備しておきます。
お母さんは素足になり、脚が膝まで出るようにしておきます。
赤ちゃんを抱っこしてお母さんは胸元をはだけて授乳できる態勢にします。
できればコアラ抱っこというか、立て抱き風にしてみてください。
おっぱいがじわっと滲み出した方が方が赤ちゃんが自分で咥えてくれやすいので、少し乳頭におっぱいが付いている状態の方がいいと思います。
普段仰け反って嫌がる赤ちゃんも意外とパクッと吸い付いてくれます。
お母さんは足湯しながら赤ちゃんにおっぱいをあげることになります。

お湯にはお母さんの好きなエッセンシャルオイルを2~3滴垂らしてもらってもいいですよ。(リラックス効果が高まるから。必ず質のいいものを使ってください。こればっかりは100均はNGです。合成香料では効果がないから。)

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乳頭混乱をきたしている赤ちゃんの直母トレーニング!その1

この方法はラクテーションコンサルタントの講義に通っている同僚から教えてもらったことで、何組もの赤ちゃんとお母さんのカップルに実践してもらい効果のあったことです。

哺乳瓶のシリコンゴムの乳首や乳頭保護器に慣れ切って要り赤ちゃんは、直母になると、ギャン泣きしてしまい、なかなかそういった哺乳デバイスから離脱出来ないという子が相当数おられ、お母さんも苦しんでおられるようです。
★病院の母乳外来にも他院出産で保護器を外したいという目的で受診される方が月に数名おられます。
(
私もそういうお母さんの何とか力になりたくて、自腹で様々なセミナーを受講して情報収集をしております。)
その中で、いかにして乳頭混乱を克服していくかなのですが、お母さんも赤ちゃんもストレスが少なくリラックスして出来る方法があることを知りました。

それはですね・・・【お風呂でカンガルーケア作戦】です。
浴槽に半身浴が出来るくらいのお湯を張ります。(熱過ぎないくらいのお湯です。)
そこで赤ちゃんを立て抱きにしてお母さんは若干斜めに凭れかかるような姿勢をとってください。
お母さんに抱かれてお湯につかりつつですと赤ちゃんはリラックス出来ます。
目の前におっぱいがあるという状態に赤ちゃんをセットします。
すると、赤ちゃんが自分でお母さんの乳首を捉えようとしますから、少しずつ赤ちゃんのお尻を持ち上げてお母さんの乳首に到達するように誘導します。
頸が据わっていない赤ちゃんは後頸部をそっと支えるくらいにしてください。
頸が据わっている赤ちゃんは基本的に赤ちゃんの好きにさせてやってください。くれぐれも、赤ちゃんのお口を直ぐに乳首を咥えさせようと焦らないことがキーポイントです。
カンガルーケアの時のように、赤ちゃんに捜させて、自分の力で乳首を捉えさせるのです。
これで確実に成功するようになると、次の段階(つまりお部屋でふつうに授乳する時も直母が出来るように。)に進みます。

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2009年9月12日 (土)

1回の授乳時間が長い赤ちゃんその2

「え~、そうなの~?。ウチの赤ちゃんはがっつり型なんだけどなぁ~。」と、画面の前で呟いた貴女。
もうひとつのパターンはまさにそれです。
2.比較的体重が大きめ・満期産児・出産時にスムーズに進行したので赤ちゃんの心音低下もなかった・男児・いつもガツガツした飲み方をしている・体重増加度が新生児期だと50g/日以上の割合で爆発的に増加している場合。

これは急激に大きな体重増加が見られる赤ちゃんに多くあるパターンで、スタミナが豊富で、疲れ知らずというか体力的に余力がある時もこのように時間がかかります。
左右を切り替えても常にハフハフしておっぱいを探しまくっています。

力が尽き果てる時が哺乳終了ですから、早めに授乳を止めさせても怒り狂うばかりです。
「それならこちらもやってやろうぢゃないの!」と、持久戦・消耗戦にしていくしかありません。
おっぱいが足りないわけぢゃないのに、プクプクでまん丸体型なのに、なぜか不機嫌でいつもおっぱいを咥えたがる困ったちゃんですが、満腹が分かるようになれば、もう少しお付き合いしやすくなります。

それまでは「赤ちゃんはこんなものさ。」と割り切って毎日の勝負に賭けてください。

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1回の授乳時間が長い赤ちゃんその1

授乳回数を多くしたくても、1回の授乳に時間がかかり、回数が増やせないことがあります。
どういうことかと申しますと、2パターンありますので順番に説明します。
1.赤ちゃんの吸い付き方が弱い感じで、左右1クール飲むのにやっとの状態です。
下手をすると、片方1回(0.5クールってことですね。)終わったらくったりして、休憩時間が必要な赤ちゃんです。
傾向として早産児・低出生体重児・女児・出生時に呼吸障害(多呼吸・呻吟・鼻翼呼吸などをしていて、酸素吸入をしてり、保育器に収容されたりした)があった児などに多く見かけられます。
これは体力的に直母がしんどい状態です。
だからと言って、哺乳瓶授乳をすればいいというのではありません。
しんどさ的に耐えられるくらい短時間でいいので直母をして、搾乳で量を賄いましょう。
もちろん搾乳は分泌の維持のためと確実な哺乳量の確保のためということになります。
搾乳は人差し指とシリンジとチューブ(アトム社製の3frの栄養チューブ)を使用して吸わせます。
指は乳頭混乱になりません。
それどころか、吸啜が上手になりますからね。
内筒を押さなくても自力で最初から最後まで吸い続けることができるになったら、搾乳を止めて直母に切り換える時期かなと、思っていてくださいね。

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2009年9月11日 (金)

おっぱいとお薬/服薬中のおっぱい管理

注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬番外編『服薬中のおっぱい管理』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

お母さんが病気になられ、服薬しなくてはならなくなっても、大抵のお薬は母乳育児を諦めなくてはならないものではありません。
お薬の添付文書を盲信するのは賢いとは言えません。
まず、自分の健康と赤ちゃんのおっぱいは確保できるように努めてくださいね。

持病のあるお母さんもおられるかと思います。
季節の変わり目に多いのが喘息ですが、過去の記事で安全性が極めて高いお薬の紹介もしています。
主治医の先生のトコロに定期受診をする際にでも、「今は授乳中なのでお薬を○○に変更してもらえませんか?」と頼んでみるのは重要です。

しかし、非常に稀にですが、直母が出来ないお薬があります。
そういう場合は服薬終了後何時までは直母が出来ないのか確認してください。
それから分泌を維持するためには、搾ります。
1回が少なくてもいいから、こまめ飲ませてもらうようにこまめに搾乳をしていただきます。
だいたい、4000gくらいの赤ちゃんで600ml/日程度搾っておけば、分泌の維持は充分可能です。

 

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乳腺炎の時、乳房を冷やす?温める?

乳腺炎で乳房がパンパン・ゴリゴリになってしまったら、乳房ケアとしてどうしたらいいのでしょうか?
O式のセンセイはたぎったお湯で絞ったタオルで乳房を蒸してからマッサージに取り掛かられます。
数年前に流行した「赤ちゃんの言葉がわかる本」(アメリカで発売されたものを翻訳したものだったかな?)には「乳腺炎の時は温めてね。」と書いてあったそうです。
そのため一時期乳房トラブルのお母さんが受診前に自主的に温罨法をされ、かえってマッサージがやりにくく、治りが遅いことがありました。
乳房カルテのA(=アセスメント)に「例の本を信用して温罨法をしたため、悪化が危惧される。」と何度書いたことか。

O式のセンセイのマッサージは並みの助産師のマッサージとは技量が違いますから、たぎったお湯で絞ったタオルで蒸しても大丈夫なんだと思われます。
(最近流行り?のT式はどうだったかな?)
でも一般人が受診前に自己判断で温罨法をするのは生兵法だとSOLANINは考えます。

では冷やせばいいのか?と申しますとそんな単純なものぢゃないです。
冷罨法は気持ちいいことが多いのですが、乳房の循環が悪くなります。
冷罨法すると硬結(=しこり)の縮小が若干早い気がしますが、持続的に冷やすと硬結は縮小するものの今ひとつスッキリと治りきりません。

個人的には受診前からじゃがいも湿布をしてほしいと思いますが、どうしても冷やしたければその上から保冷剤で冷やせばいいと思います。
どうしても冷やす時の規準は感覚的なものでしょうが、39度を越えた高熱の場合、搾って手にかかった乳汁がアツアツであることがあります。
そういう場合は冷やしてもいいのではないでしょうか?
反対にマッサージで出した乳汁が冷え冷えしていることもありますね?
そういう場合は熱発していても39度を越えることは恐らくないと思いますから冷やさないほうがいいと思います。

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仕事復帰したら赤ちゃんが怒って飲まなくなってショック!

大抵の赤ちゃんはおっぱいが大好きですから仕事からお母さんが帰ってきたら、それこそ自宅なら玄関の敷居のところで、ポチのようにウルウルおめめで待っています。
喋れるお子さんなら「パイパイ」と言ったりして。(笑)

でも、もう少し小さい赤ちゃん(例えば生後6ヶ月くらい)ですと、哺乳ストライキを起こすことがあります。
どんな場合ですかって?
それは、きちんとお母さんが仕事に復帰されることを、赤ちゃんに説明していない場合です。
保育園に預けるにしても、おばあちゃんにお世話になるにしても、1ヶ月前くらいから、「何処で過ごすのか?」「おっぱいはどうやって飲むのか?(搾乳をコップで飲むとか、ミルクを飲むとか等)」「お母さんはいつ帰ってくるのか?」「お家に居る時はいつも通りにおっぱいがもらえること。」などを折にふれ何度でも繰り返して説明してくださいね。

赤ちゃんにだって心の準備が要るのです。
仕事に復帰される前はお母さんの気持ちがざわつく時で、「子育てしながら家事もしながらお仕事をやっていけるのかしら?」と不安になったり、「もう少しお休みしたかった。」と思ったりで赤ちゃんのことが一時的に見えていないことがあるのです。

赤ちゃんはそういうことに敏感ですから、何も分からないと決め付けたり、勝手に思い込んだりしていると、悲しくて不安で反っくり返って怒って飲まなくなることがあるのです。
どんな時でも、赤ちゃんに語りかけることは忘れずにいてください。

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2009年9月10日 (木)

妊娠中に発見された卵巣のう腫の経過観察について

8月17日の記事で「妊娠中に卵巣のう腫が発見された!」という記事を書きました。
その後、追加質問がありましたので、補足の記事を書きます。

一般的に卵巣のう腫が発見されたとして、経過を診ていくのに別のドクターが診られたら何センチあるかという数値が変わるか?という質問です。
超音波機器の使用についてはもちろんどのドクターもマスターされていますが、測り方の癖もあるでしょうし、測る角度によっては、やはり数値は変わります。
でも、どのドクターが測られても5~7cm以上の大きさになれば、一般的には手術を進めていくお話になると思います。
(放置することによるリスクの大きさ、怖さについては過去の記事をご参照くださいね。)
おなかの赤ちゃんのためにも必要な手術ならば受けなくてはならないでしょう。
疑問に思うことがあれば、旦那さんにも一緒に聞いてもらうのがいいですね。

それからもうひとつの質問ですが、妊娠中経膣エコーでなく、経腹エコーでも卵巣のう腫の増大は分かるのか?という質問です。
エコーの機種にもよりますが、分からないことはないそうです。
大きくなったもの(例えば15cmくらいあるとか・・・)だったら分かるそうです。
でも普通妊娠中にそれほどまでに大きくなるまで放置することの方が怖いので、大抵は経膣エコーでチェックするそうです。

担当ドクターが途中で変わったりして、「もしかして、卵巣のう腫の経過を診てもらっていないのでは?」と心配になったら、すぐにドクターに尋ねたほうがいいと思います。

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添い寝は癖になるのか?

癖とは何でしょう?辞典を引きますと、“知らず知らずのうちに、習慣化してしまったことや性質”と書いてあります。
添い寝は赤ちゃんにとっては一番信頼でき、安心感の源であるお母さんのそばにくっついて眠ることですね。

大抵はおっぱいが付いてきますから、おっぱいが大好きな赤ちゃんにとってはたまらなく魅力的なことだと思います。
添い寝や添い乳をしないとなかなか眠りに入れない赤ちゃんは大勢おられます。

もちろん抱っこで眠る赤ちゃんもおられるでしょうし、放置しても眠る赤ちゃんもおられるでしょうが、少数派だと思われます。
過去の記事にも書きましたが、早くからお父さんとネンネして欲しい場合は止めた方がいいのかもしれません。

でも、そんなことする必要はあるのでしょうか?
「お母さんの体調が悪かったら・・・」ですか?
起き上がれないときこそ、添い寝や添い乳の出番ではないでしょうか?

母子異室にしても、定時授乳にしても、抱き癖をつけないにしても早期離乳にしてもお母さんから赤ちゃんを引き離すことばかりです。
生き物として未熟な赤ちゃんをお母さんから引き離して得をするのは誰でしょうか?
よ~く考えてみてくださいね。

 

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へんてこりんな保健指導4

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「へんてこりんな保健指導4(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

新生児家庭訪問という事業があり、2500g以上の正常新生児は市区町村の保健センターの保健師さんや助産師が育児支援で家庭訪問されています。
無料で利用できる制度なので、良いことだと思います。

かつて私も自分の職業は伏せて長男と次男の出産後に家庭訪問を依頼したことがあります。
保健師さんの保健指導ってどんなだろう?って興味があったのと、義母に最近の子育ての常識を知ってほしかったから。(←これは長男の時)
私を担当してくれた保健師さんは年配の方でしたが、高飛車でなかったし、言葉も丁寧で分かりやすいし、来ていただいて勉強になりました。

でもここ2年くらい前まで、SOLANINの住むまちで家庭訪問を担当していた方はかなり問題が多い方でした。
今でも担当は替わっていませんが複数回の医療者向けの母乳育児支援の勉強会を通して少しは変化がありましたので、マシになってきましたが。

かつてどんな問題かと言いますと、『明らかにミルクの補足を必要としている他院出産の新生児がいて、その時点で500ml/日の多量のミルクを補足している状態だったのに、お母さんに対し碌におっぱいの分泌も見ていないのにも拘わらず、(私が診させてもらった時は直母量測定したら8gで、ジワジワと滲むくらいでした。)「今日からミルクは200mlに減量して直母を頑張るように。」と指導されその2日後に赤ちゃんが脱水で熱発して休日に緊急入院となった1例』がありました。

後日話を聞いて私はぶっ飛びそうなくらいびっくりしました。
一歩間違えば人命に関わることですよ。
母乳育児を推進するなら訪問先の母子のおっぱいの分泌と摂取を見極めるのが最低限必要だと思いますが。
こんなことが罷り通るのは間違っています。

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おっぱいやめろコールその2★集団健診にて

SOLANINが赤ちゃんだったわが子を育てていた頃、集団健診は鬼門でした。
集団健診アレルギーに近いものがあり、健診日が近付くにつれ気鬱になりました。

昔は10ヵ月になったら離乳食は3回しっかりあげて、おっぱいは止めなさいというように指導されるのが基本方針でした。
歯科健診ではカリエス4くらいの酷いズルズルになったグロテスクな乳歯を見せられて、「おっぱいを続けるとこんなひどいことになりますよ。」とPRされる始末で、かなり煽られました。
「離乳食が進まないのはおっぱいのせいだわね。」と栄養士さんは仰いましたねぇ。(これは今もですねぇ。)

小児科のドクターにも、「おっぱいを赤ちゃんが止められないのでなく、お母さんの意志の問題だ。」などの責め言葉でけちょんけちょんに言われました。
そうそう、保健師さんからは「1歳過ぎるとおっぱいに対する執着がきつくなるから、10ヶ月くらいの今から止めるのが賢いやりかたよ。2~3日は大泣きするけどね。」とおっぱいを続けたいと勇気を出して気持ちを伝えたらアホ扱いされました。
辛かったです。
四面楚歌でした。
・・・言っておきますが、これはみな不適切コメントです。
っていうか、おっぱいに対する誤解です。
少なくとも、これらの言葉を断乳のきっかけにだけはしないでくださいね。

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2009年9月 9日 (水)

おっぱいとお薬/番外編

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬番外編『服薬との両立』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

お薬の添付文書の恐らく98%くらいは、「妊娠中の服用については避けた方がよいでしょう。」とか「授乳中についての服用については安全性が確立していません。」などと記載されております。

動物実験の結果や万一裁判になったらということを想定しているのではないかと思われます。
しかし、実際に授乳中でも内服可能なお薬はたくさんあります。

しかし、悲しいことに母乳育児に熱心な産婦人科や小児科のドクター、良く勉強をしておられる薬剤師さんでなければ実は医療者といえども、お詳しくないと言いますか、関心が薄いから面倒に巻き込まれたくないというのが本音というか、お薬の添付文書を棒読みされてしまいがちです。
そうした方が簡単でラクで何かあっても免責されるから。

「駄目だから断乳してね。」(←うっそ~、マジでぇ~?)
「おっぱいは搾って捨ててね。」(←搾るのが大変だってこと、知らないのよね。)
「病気を治すのが優先に決まってるでしょ。」(←そりゃそうだけど、何とか両立できる道を探してくれたっていいぢゃない?)
・・・まぁ、ざっとこんな感じで切り返されます。
だって、そのドクターは貴女がおっぱいをあげようが、ミルクをあげようが、診断及び治療方針に直接関係ないですから。
もちろん悪気はないと思います。
ドクターの忙しさと無関心は母乳育児を確実に妨げるもので、お薬のリスクの何倍も強敵と言って差し支えないでしょう。
でも、そんなもんなんです。

患者さんにとって、ドクターの言葉の重みはとても重い。
なのに、ドクターはそんなことには頓着されません。
それでしなくてもいい断乳に踏み切ったり、治療まで後の分泌の維持が出来るようにする術をご存じないから病気をしたお母さんはおっぱいを手放してしまうことになるのです。
こんなことがあっていい筈ないですよね?

お薬のことは私も出来るだけ記事にしていきたいですが、ブログの性質上そればっかりというわけにはいきません。
もしもまだ私の記事に書いてなければ、例えば国立成育医療センターの「授乳と薬」だったかである程度検索できますから、まずそこを当たってからおっぱいをどうしていくか、決めてください。

赤ちゃんのために調べる努力を厭わないでくださいね。
赤ちゃんのためにドクターの言葉を(たとえどんなに素晴らしく信頼のできるドクターであっても)「断乳」を勧められたら一度は踏みとどまって良く考えてくださいね。
くれぐれもよろしくお願いします。

そうしてどうしてもある一定期間、搾乳して捨てざるを得ない状況になっても、治療が終了すれば即刻おっぱいを再開できるように分泌の維持をしましょう。
どんなペースでどれだけ搾ればいいのか、各人違いますから、必ず助産師の指導を受けてくださいね。

 

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乳輪に傷が付いて放置すると・・・?

2歳7ヶ月の男の子のお母さんが自然卒乳されました。
乳房の緊満も気にならないくらいで、最初は何ともなかったとのことです。
ただ1箇所噛み傷があったのですが、その時点では痛くないしもう吸わせないからとケアをしておられなかったそうです。
間の悪いことにそこから細菌感染を起こしてしまい、卒乳2日後に左側の乳輪の内側半分がビー玉くらいに腫れ上がり、痛くて眠れないくらいになられました。
車で3時間もかかるご実家の近隣にある★
病院にまでわざわざ来られました。
産婦人科のドクターにも一緒に診てもらったのですが、局部の感染に間違いなく、もしかしたら近日中に自壊するかもという状態でした。

乳輪が痛いので触ることも出来ないので、抗生物質と痛み止めの処方を受け、帰宅されました。
卒乳時ではないものの、以前にも何らかの感染で乳輪の一部が腫れ上がったお母さんに出会ったことがありましたので、今回も3~4日かかりそうですが、治ると思います。
次の再診は1週間後に産婦人科外来であるそうなので、どのように治っておられるかできれば一緒に見せてもらうつもりです。

 

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果たして40歳代初産ではおっぱいが出ないのか?

少子高齢化の世の中ですが、年々初めて出産される時のお母さんの年齢も上昇しています。
結婚年齢が上昇しているのも関係がありますが、不妊治療の末ようやく授かるというパターンも昔とは比べものにならないくらい増えてきていることも関係あるようです。

もちろん赤ちゃんを授かり、産むことができるのは女性ならではの大変さと喜びだと思います。
ただ、気になるのは40歳代で初産のお母さんの授乳観はどうなっているのだろう?ということです。
それ以下の世代で授乳に対する考えが甘い(←失礼!)方ですと、「生まれたら赤ちゃんは勝手におっぱいに吸いつき、蛇口を捻るかのように母乳はでてくるもの。」という、なんの根拠もなく自分に都合の良いように思い込んでいるのが特徴です。

しかし40歳代で初産のお母さんは完全に出産が妊娠のゴールと化していて、授乳するということ自体が「想定外」というか、「授乳って何ですか?」状態なので、胸元をはだけて授乳の態勢をとると、「えっ、何するんですか?」と尋ねてくる方がかなりおられます。
「今から赤ちゃんにおっぱいを吸わせるんですよ。お手伝いしますからね。」と声掛けしても、酷いお母さんですと、「えっ、私がおっぱいをあげるのですか?」とのたまう方がおられるのでこちらとしては仰天します。
「貴女があげなかったら、いったい誰が貴女の赤ちゃんにおっぱいを吸わせるんですか?吸わせることでおっぱい出てこいのスイッチを押すことになるし、飲んでくれることで初めてまた次のおっぱいが出る準備をするのですよ。」と、お話しています。
けど、イマイチぴんとこないから、上手くいかないのですね。

何とか母乳育児に関心を持ってほしいです。

 

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2009年9月 8日 (火)

帯状疱疹になってしまった!どうしよう?

抵抗力と言えば「おっぱいとお薬」シリーズのヘルペスの時の抗ウイルス薬も授乳中でも大丈夫と過去の記事に書いたかと思います。
今回は帯状疱疹になってしまわれたのですが、この病気は水痘や熱の花の仲間のウィルスによる病気で感染ります。

外用薬と内服薬を併用していくことが多いのですが、外用薬としてはアラセナA®・ビフビン®・ゾビラックス®などの軟膏、内服薬としてはゾビラックス®・バルトレックス®などです。

赤ちゃんに感染ると大変ですから、早く治すに限ります。
授乳中であってもこれらのお薬は大丈夫です。

皮膚科でもお薬は処方してくださいますが、これまたおっぱいのことにお詳しいドクターばかりとは限りません。
何気に「授乳中なんですが大丈夫ですか?」と尋ねたら「お薬使ってる間はおっぱいは搾って捨てなさい。」なぁんて言われるのがオチです。
もちろん、言われてもそれは不適当なことですから、「あぁそうですか。」と、受け流してくださいね。

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膀胱炎になってしまった!どうしよう?

膀胱炎は産後のお母さんでは10~20人に1人くらいの割合で罹ってしまうのが現状です。
元々女性は男性と比較して身体の構造上尿道が短いこともあり、膀胱炎にはなりやすいのです。
背中が痛い、熱発する、おしっこがすっきりと出た感じがしない、おしっこが出る時尿道口が痛い等の症状が見られます。

こんな時は早く産婦人科を受診しましょう。
抗菌剤の処方をうけることになりますが、抗菌剤は内服しても断乳する必要がなく、授乳の一時中断すらする必要はありません。

病状によっては赤ちゃんにだって抗菌剤は処方することがありますからね。
赤ちゃんが直接内服するお薬の量と、お母さんのおっぱいから出てくるお薬の量の比は100対1くらいの差がありますから取るに足らない訳です。
なので、例えばクラビット®やガチフロ®といったニューキノロン剤の抗菌剤は安心して内服してもらって差し支えないでしょう。

まぁ、でも不勉強な薬剤師さんやおっぱいのことをあまりよくご存じないドクターは間違いなくお薬の添付文書の文言を棒読みされ、「授乳中は禁止ですから断乳してください。」なぁんてことを仰いますから、そちらの方にお気を付けくださいませ

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よく噛んで食べることは子どもの虫歯予防になります!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「よく噛んで食べることは子どもの虫歯予防になります!(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

特別な訓練をしなくても、直母をすることはそれ自体が噛む力を育てることに繋がります。
離乳食がスタートしても過去の記事に書いたように、お食事の途中でお茶やお水を飲ませると、噛まずに流し込んで飲み込む癖がついてしまうし、胃がふくれてしまい最後まで食べられなくなってしまいがちですから、お茶やお水はお食事の最後にあげることが大事であるということです。

何故よく噛んで食べることが虫歯予防になるのかと申しますと、よく噛むほどに唾液(=つば)が出るからです。
最近の記事で唾液の緩衝能のことを書きましたが、憶えておられますよね?
緩衝能とは酸を中和して歯のエナメル質を再石灰化する機能のことでしたね。

個人差はありますが、2歳半から3歳にかけて第2乳臼歯が生えてきます。
乳歯は全部生えたら20本ですが、生え揃うとそれまで以上に咀嚼力が発揮されるようになってきます。
良く噛んで食べたら褒めてあげてくださいね。

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2009年9月 7日 (月)

噛める子に育てることは顎関節症の予防になる!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「よく噛んで食べることは顎関節症の予防になる!(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

過去の記事で「授乳方法の違いで噛める子、噛めない子の出現率に大きな差がある。」というのがあったこと、憶えておられますかな?
「そんなこと言ったって、現代のお食事内容は噛めなくても食べられえるものがたくさんあるから、さほど目くじらを立てるほどではないのでは?」と思われた読者さんもおられるかもしれません。

でも、SOLANINは目くじら立てます。
子ども達の好きなメニューを挙げると、「カレーライス」「ラーメン」「焼きそば」「ハンバーグ」など、碌に噛まなくても食べられるものばかりです。
そうそう、タレントさんで「マーボードーフは飲み物です」というブログを書いておられた方もおられましたっけ。

神奈川歯科大学の斉藤滋教授の調査では、平均咀嚼回数は時代とともに減少する一方だそうです。弥生時代の復元食だと3990回もありますが、第二次世界大戦前でも1420回あったのに、現代では620回と激減しています。
これは摂取カロリーの大半を糖分を含む飲み物や、柔らかいものを噛まずに食べているかってことを意味します。

幼児期からこのような状態が続くと、顎骨や咀嚼筋群の発達が悪くなります。
発達が不充分ですと、将来顎関節症という病気になる確率が高くなります。
恐ろしいことにその兆候は早期化しており、本来壮年期以降の病気である顎関節症の症状が発現している中高生がいるそうです。
噛まないと満腹中枢が刺激されませんから食べ過ぎて肥満ということも想定されます。
たかが母乳育児と言うなかれ・・・ではないでしょうか?
噛めないことを軽視する風潮は良くないと私は思います。

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おっぱいやめろコールその1★産婦人科にて

1歳2カ月児のお母さんの実体験です。 かれこれ1年以上子宮がん検診をしていなかったので出産をした自宅近くの産婦人科医院を受診されたそうです。
その医院では問診票があって、「現在授乳中ですか?」「月経はまだですか?」という質問があったので正直に「はい」に○をつけて看護師さんに渡したそうです。

そうしたらすごい剣幕で看護師さんがすっ飛んできて「ウチの先生は1歳で断乳するのが当たり前だといつも仰っているのを知らないんですか?まずいなぁ、こんなとこに○をつけたら先生が怒り出すのは決定だわ。あ~どうしよう?」と、イラつきながら言われたそうです。

そのお母さんは★病院の母乳外来に何度も受診されたことがあって、SOLANINとも何度かお話したことのある方でしたので「でも、嘘を書かなくちゃならないってのはおかしいし、私は何も悪いことをしているのではないですから。」と、きっぱりと伝えられたそうです。
でも、さすがにドクターと対峙すると、さっきのやりとりがあったことから、身を固くしていたそうです。 そうして問診票をチェックしたドクターは案の定「まだおっぱいをあげているの?お子さんごはんを食べてるんでしょう?だったら栄養学的に大きな意味はないし、そんなに長くあげてたら子宮や卵巣が干からびるよ。いいかげんに止めないとね。」と、口元は笑いながら目は睨みつけるようにしながら(←怒鳴られるよりもある意味怖っ。)仰ったそうです。

まぁ、この産婦人科のドクターは物の喩えで「子宮や卵巣が干からびるよ。」と仰ったのでしょうが、生きている人間の体の中にある臓器が自然に“乾物”になることはありません。
エコーで診ると小さくなっているように見えますが、妊娠が出来ない状態になったわけではありません。

だいたい、その産婦人科医院で出産したからといって、そこのドクターの意向に合わせて授乳の期間云々を決めなくてはならないのはおかしいんです。
看護師さんに至っては外来診療中にドクターの機嫌が悪くなると、仕事がやりにくいからドクターに気を遣っているだけで、患者さんのことなんか眼中にないからこういう不適切な言動をしちゃうのよね。
このブログの読者さんの中にも1歳代前半のおっぱい星人のお母さんは大勢おられるでしょうが、もしもこのような状況になっても、凹むことないですからねっ。
自信を持っておっぱいをあげてくださいね。

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2009年9月 6日 (日)

母乳育児の世界的後退~母乳育児サークルだより第51号より~

母乳育児が後退した理由として都市で暮らす家族が増えたこと、働く女性が増えたこと、そして人工栄養で育てることの方がより近代的でよる知的だとお母さんに信じさせるための宣伝が増えたことが挙げられる。・・・とユニセフの1992年世界子ども白書は指摘する。粉ミルクは質的に劣っているうえに貧困家庭にとって都合の悪いことが多い。
貧しいために充分な粉ミルクを買うことができない。
読み書きが出来ないために粉ミルクの缶に書かれた説明を読むことができない。
そのような多くの家庭で粉ミルクを非常に薄めて使っている場合が多い。
また、きれいな水が手に入らないために、あるいは哺乳瓶を消毒できないために、ミルクを保存する冷蔵庫も哺乳瓶を煮沸する燃料がないために、赤ちゃんはしばしば汚染された水、薄く溶いた粉ミルクを未消毒の哺乳瓶で飲ませられている。
その結果、貧しい地域では人工栄養で育てられた赤ちゃんは、完全に母乳で育てられている赤ちゃんに比べて下痢で死ぬ率が15倍、肺炎で死ぬ率が4倍になっている。
もし全てのお母さんが赤ちゃんを生後6カ月は完全母乳で育てると毎年100万人以上の幼い命を救うことが出来るとWHOは推定している。
貧しいほど人工栄養の危険は大きくなる。・・・としている。

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妊娠中に虫歯になりやすいのは何故?

最初にお断りしておきますが、「妊娠するとお母さんのはのカルシウムが胎児に取られるから歯が悪くなる。」というのは全くの迷信です。
助産師でも勝手にそう信じている人がいますが、絶対に違います。
根拠のないことなので、信用しないでくださいね。
「でも、妊娠したら、虫歯が増えて・・・やっぱり歯が溶けてカルシウムが取られているとしか思えないんだけど?」と呟く画面の前のあなた、妊娠と虫歯のメカニズムについてお話しましょう。

妊娠すると、全員ではないけれど、「つわり」の時期ってありますね。
この時期は歯ブラシを口に入れるだけでも気持ち悪くなり、歯磨きが億劫になりがちです。
「つわり」に空腹は大敵なのでどうしても小分けにして飲食することになります。
飲食するたびに歯のエナメル質は溶け出します。(=つまり、歯が脱灰するのです。)
そして妊娠すると、唾液の分泌量が減少します。
それに加えて唾液の緩衝能力が低下します。(=つまり、虫歯菌が産出した酸を中和して歯を再石灰化するチカラが弱くなるのです。)
吐き気や嘔吐がなくても、しょっちゅう食べないと気持ち悪くなる「食べつわり」というのもありますね?
それも同じ理屈です。

こんな時はどうしたらいいのでしょうか?
歯磨き粉のフレーバーを変えたり、泡立たないタイプのものに変更したりするのもいいですし、歯磨き粉自体を付けない方がもっと磨きやすいかもしれません。
臭いで吐き気が増強するタイプの方はエッセンシャルオイルの柑橘系の香りを嗅ぎながら歯磨きするという手もあります。(柑橘系の香りは万人向けで妊婦さんが嗅いでもおなかの赤ちゃんに悪影響はありませんから安心して使用してもらえます。)
歯ブラシを電動歯ブラシに変えるのもいいです。
それでもだめならマウスウオッシュで圧をかけながら含嗽してもいいです。

個人的には「つわり」(吐き気や嘔吐)が収まってきたら歯科受診してクリーニングをしてもらい、虫歯菌を減らしてもらうのがいいと思います。

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2009年9月 5日 (土)

誰でも乳腺炎になる可能性はあるけれど・・・

誰でも乳腺炎になる可能性はあります。
乳腺炎になるお母さん全員を非難するつもりは毛頭ありません。
どうしても「お菓子祭り」を開催したい時はあると思います。
旬の果物を思いっきり食べたいこともあるでしょう。
やけ食いしたくなることも、ジャンクフードに嵌りそうになることも、私には折り込み済みです。

しかし、ほぼ10日置きに「100%お食事由来」で乳腺炎になるってどうなんでしょう?
ほぼ10日置きになるってことは治ったと思ったらまたすぐになるってことです。
もしくは治りきらないうちに次に行っちゃいましたってことです。

元々?乳房ケアに向いている「手」をしているのか、有り難いことに?乳腺炎の患者さんからは「乳腺炎は痛いけど、SOLANINのマッサージは痛くない。」という風に評価していただいています。
しかし、「やっちゃったけど、SOLANIにマッサージしてもらうから何とかなるし。」というのはちょっとなんだか・・・納得できません。
黙って乳房ケアしろよってことですかね。

 

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助産師になりたい男子看護学生

男女雇用機会均等法という法律ができて20年以上になります。
それまで女性の職場だったところにも男性が進出してきています。(もちろんその逆もありますが・・・)

今のところ、男性の助産師は居ません。
っていうか、現行法令上養成出来ません。(厳密には数年前東邦大学というところが2名ほど養成しているらしいですが、実際に助産師として勤務しているかどうかは情報がないので不明です。)

SOLANINの勤務先の★病院も毎年看護学生が3校から、助産学生が1校から実習に来ます。
少し前に実習していた男子看護学生と実習について話をする機会がありました。
彼は母性看護の実習が楽しくて助産師になりたいが無理であることがとても残念だと言っていました。
そこでふと思ったんです。

男性の産婦人科のドクターはアリですね。
ならば男性の助産師がいてもアリなのか?
仕事する立場としては内診の際、男性の産婦人科のドクターですと、看護師さんか助産師が立ち会わなくてはならないことに決まっています。
女性の産婦人科のドクターや助産師は1人でも内診が出来ます。
(分娩の進行を把握するため内診は欠かせません。)
しかし、男性の助産師が出現すれば彼が内診をする度に他の誰かが手を止めて立ち会わなくてはなりません。
出産経験のある女性には周知の事実ですが、助産師と産婦人科のドクターとでは産婦さんへの関わり方は密度というか濃度が全く異なります。

もし男性の助産師がいたとして、自分が今まさに・・・というその時に分娩介助や新生児の処置、授乳介助や乳房マッサージや各種の保健指導をしてもらってもOKと思われますか?
ご意見をお聞かせくださいませ。

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2009年9月 4日 (金)

藤原紀香さんのニュースについて

アメンバーで読者のNOBRIANさんから8月31日09月1日に話題になっているこの記事について教えてもらいました。
新聞各紙の記事(同じ内容)に付随するコメントについて先ほどまで延々と読んでいました。

で、記事の98%くらいは藤原紀香さんへの個人攻撃だと思いました。
藤原紀香さんが嫌いなので彼女についてのバッシングをしているということでしょう。それについては割愛します。
藤原紀香さんが独身(バツイチと言うべきか?)で出産経験のない女性であるから母乳について語るのがおかしいという意見も、偏向していますから省略します。

強いて彼女の発言で気になった箇所は〇つです。
『めちゃくちゃいい液』・・・何が言いたいのか分からなくもないですが、液はないでしょう?おっぱいを物質としか捉えてないのかな?という印象を受けました。

『自分に子どもが生まれた時、母乳が出る体に恵まれたらあげたい。』・・・おっぱいは出ないかな~と受け身で待つものではなく、出していくぞ~と積極的に取り組むものです。「一応数日間頑張ってみますけど、ダメそうな時はあっさり止めちゃいますね。」と、予告しているみたいに私には受け取れました。
この場合、「赤ちゃんが生まれたらおっぱいで育てたいと思いました。」とシンプルな発言でいいのに、回りくどくて伏線張った発言にするから違和感を感じるのかな?
あとひとつ、これはコメントの多くがですが、おっぱいが上手くいかないお母さんがいかに多いか、受け皿になる母乳外来や助産院が少ないかということを改めて思い知らされました。

みなさんはどう感じられましたか?

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扁平乳頭のお母さんに初っ端から乳頭保護器を使うってどうよ?

扁平乳頭って分かりますか?
包み(=くるみ)ボタンみたいに平べったい感じで突出がわずかな乳頭のことです。
正直言って正常乳頭に比べて赤ちゃんは吸着しにくいです。
特に不器用な赤ちゃんの場合、癇癪を起こすので余計に・・・否定出来ません。

でも、妊娠中から乳頭・乳輪ケアをいしていたら、ホントに柔らかくなりますよ。
乳輪から摘まみ出したらビヨ~ンと痛みなく伸びるようになります。
当たり前のことですが赤ちゃんは乳頭だけをチューチューしているのではありませんね。
乳輪からがっつりと大きなお口を開けて喰らいつきます。
そういうやり方でないと赤ちゃんはおっぱいを飲むことは出来ないのです。

残念なことに「扁平乳頭だったら即乳頭保護器を使用する的」な支援が巷では一般的なんですね。
ありとあらゆる方法を試して搾乳以外には乳頭保護器を使用しなくては哺乳が出来ないなら兎も角、大して支援らしきものをすることなく「はい、貴女はこれを付けてね。」って感じで勧められてしまうことが多いように思われます。

乳頭保護器は文明の利器です。
絶対に使用してはいけないとは申しません。
シリコン製でも哺乳瓶の乳首とは少し異なる性格を持つと私は考えます。
どういうことかと申しますと、哺乳瓶なら中に搾乳やミルクが「いらっしゃ~い」状態で待ち構えているわけですが、乳頭保護器は離れたトコロから遠隔操作をするが如くある意味直母よりも吸啜するチカラはたくさん必要なんですね。(なので、よほどお母さんのおっぱいの分泌が良くなければすぐに疲れてくったりしちゃうのですな。)
でも使用するからには正しい使い方を教えてあげてほしいし、何時になったらどうやったら外せるのかもお母さんに教えてあげてほしいです。

もしかして、そういうこと分かってないまま・教えないままお母さんに勧めているの助産師が相当数いるのではないかとい疑念にとらわれてしまう今日この頃でした。

 

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2009年9月 3日 (木)

乳口炎ではないけれど、同じトコロばかり詰まる!

お食事も授乳間隔もポジショニング(=抱っこの仕方)もラッチオン(=吸着の仕方)も特に問題はない筈なのに何故か同じトコロばかりが詰まることがあります。

特にハイハイはするけど、まだ上手にアンヨが出来ない時期に多発するようです。

お母さん自身に落ち度はなく、乳管が細い場合が多いので気の毒になります。
また、冷え性や肩凝りの方に多いようです。
冷え性についてはまだ暑い時期なので、薄着やクーラーで余計にひどくなりがちですからご注意ください。
但しこの時期は特に下半身は冷えないようにすればいいです。
上半身は多少は薄着でもかまいません。
肩凝りについては先の記事を参考になさって対処してください。

あともう一つ対処法があります。
同じ方の腕ばかりで赤ちゃんを抱っこしているとそちら側の乳房がトラぶってきますから意識して抱っこするのに負担がかかる腕を均等にしていきましょう。

またか・・・にならないための方法のひとつです。

 

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乳輪アトピーで断乳(涙)

元々アトピー体質のお母さんで乳輪が酷いアトピーになってしまい、直母で激痛、搾乳でも激痛、保護器でも激痛という状態になられた方がおられました。

皮膚科からマイザー軟膏と亜鉛華軟膏を処方されていました。
でも皮膚科のドクターの説明はシビアで、「お薬を塗って直母を続けると治りきらないどころかまた酷くなりますよ。ずっと搾乳するか止めるか・・・」という内容だったそうです。(この内容は合っております。)

それでもおっぱいをと考えておられましたが、塗り薬を塗っても痛みが治まらないし精神的に参っておられ結局断乳をされました。
乳輪のアトピー自体は見た目としては自壊しているのでもなく、超重症というわけではないのですが、もしかしたら乳管や乳腺組織に炎症が起きているのかもしれません。

乳輪アトピーで断乳という方は私にとっても多分初めてでした。

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2009年9月 2日 (水)

満腹中枢形成期になって乳房トラブル発生!

生後3ヶ月くらいになると、満腹中枢が形成しがぶ飲みはしなくなります。
分泌過多気味のお母さんの場合、それまで行け行けドンドンで飲ませていたのに、いきなり哺乳量にブレーキがかかったみたいになって、行き場のないおっぱいが乳房一杯になって暴発しそうになります。

可能であればもう1人“満腹中枢未形成の飲み手”をスカウトできるといいのですが、実の姉妹の赤ちゃんがが近くに居るのでもなければ、多分それは難しいでしょう。(つまり、乳母になるってことですな。)

心配なのは、授乳間隔がこれまでよりも空いたり飲みムラが大きくなると、乳腺炎になるおそれが高まることです。

こんな時、どうしたらいいのでしょうか?

余りにも分泌過多の場合はお食事の摂取カロリーを若干控えめにすることです。
特に深夜帯に授乳間隔が空くとただでさえおっぱいを造るプロラクチンというホルモンが昼間の2倍は放出されますから、晩御飯のおかずを食べ過ぎないことです。
どうしても摂取カロリーを落とし辛い場合は、冷蔵庫に入れて持ちそうなおかずは1品でもいいのでラップして翌朝のおかずに回すのも効果的な一手です。

また、乳房は本来冷罨法をするものではありませんが、満腹中枢形成期になっても乳汁漏出が続くくらいの分泌過多であれば、寒くない程度に冷罨法をしてもいいと思います。(お刺身やケーキの保冷剤をガーゼに包んで乳房に当てます。)
個人的にはじゃがいも湿布をした上から冷罨法するのが冷え過ぎにならず、程々の冷たさなので望ましいと思います。
(くれぐれもかったるいからと保冷剤をガーゼで包まず直当て(=じかあて)しないでくださいね。

そうそう、過去の記事にも書いたように、「先搾りしてから赤ちゃんに飲ませて、後は触らない。」というのがいいです。
断乳の時みたいに「お握り搾り」するのもいいです。
そうすると分泌量が少しづつ減ってきています。
お付き合いのしやすい乳房になります。

指しゃぶりは必ずしも空腹のサインとは限りませんが、乳房ががぶ飲みしてほしいくらい緊満していれば、指を外し、直母をしてくださいね。

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新生児の顔の湿疹はおっぱいのせい?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて新生児の顔の湿疹はおっぱいのせい?(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

新生児には様々な発疹が出ますが、生理的な中毒性紅斑(中毒疹とも呼ばれる。)でなく生後10日目以降で、お顔にポツポツとにきびのような発疹が出来ることがあります。

赤ちゃんは新陳代謝が活発なので出生当初は汗を掻いているのに気が付くくらいですが、おうちに帰って暫くすると、個人差はありますが汗だけではなくアブラが出てくるようになります。

アブラガ出てくること自体は肌のバリアというか細菌感染のためにある程度必要なものです。
問題になるのはアブラが過剰に出てくることですね。

このようになる原因としてお母さんのお食事が関係していると言われることもあります。(お母さんの食べたものがおっぱいになるのであながち無関係とはいえませんね。)
例えばジャンキーなものを食べ続けている時、揚げ物やアクの強い野菜を過剰摂取している時は出やすいようです。
「おかしいな?」と感じたら1週間くらいはそれらのものを食べるのを控えて様子をみてください。
軽快してくるようならば、お食事が影響していたのかという可能性大ですね。

傾向としてはどちらかというと女児より男児が多いし、肌質は両親のどちらかに似ることが多いので、お父さんかお母さんのどちらかが「思春期ににきびがたくさん出て・・・」という過去があると、似てしまうことがあるようです。
なので片親だけアブラ肌ですと兄弟姉妹でも出る子と出ない子がいます。
また、おっぱい(もしくはミルク)をがぶ飲みする赤ちゃん(=体重増加度がハンパなく高い数値ということ。)の方が出やすい印象を受けます。

平たく言えば「自分のカラダから出す過剰なアブラに表皮が負けている。」とでもいいましょうか・・・
ポツポツが出始める前に沐浴して半日もしたら鼻の頭がテカっているようならアブラ肌への序章が始まったと見做されます。

スキンケアとしてこの段階になると、お湯で絞ったガーゼでお顔を拭くくらいでは到底過剰なアブラは取りきれません。
石鹸を泡立てて目鼻口の入らないようにして洗顔します。
お湯で絞ったガーゼで石鹸分を拭き取っていきます。(この作業を繰り返します。)
酷くなるとお薬を塗らなくてはならないこともありますが、赤ちゃんのお薬は白色ワセリンで溶いてあることが多いのでコテコテしていますからやはり石鹸洗顔をしないとキレイになりませんね。
個人差の大きいものですが3〜6ヶ月くらいまではどちらかというとアブラ肌の赤ちゃんは多いです。
逆にそれ以降はアトピーではないけれど、ドライスキンになってくる赤ちゃんが多いです。

赤ちゃんの肌質に応じたスキンケアをしてあげてくださいね。
過去の記事にもありますように、アブラ肌の赤ちゃんにベビーオイルを塗るようなことだけは絶対にしないでくださいね。(これはアブラ肌でなくてもボディービルダーのようにテカテカにベビーオイルを頭のてっぺんから足のつま先まで塗りたくられるという、誤ったスキンケアをされて全身に痒みを伴う発疹が出た赤ちゃんにこれまで何人も遭遇している者からの忠告です。)

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出過ぎるおっぱいの分泌を抑制する方法

おっぱいがたくさん出る、出過ぎるというのは周りのお母さん友達からも羨ましがられ、医療者からも「ぜいたくな悩み」のようにとらえられがちです。
でも当事者にしてみたら、大変です。
なかなか理解してもらえない辛さがあると思います。

分泌過多になるには様々な理由がありますが、対策は共通していますから、対処法を述べますね。

①搾乳は出来るだけ控えます。
間違ってもおっぱいの後にカラになるまで搾る・・・なんてことはしないでくださいね。
どうしてもの場合は圧抜きを服の上からでいいのでしてください。
搾乳はお握り搾りでいいです。
②冷罨法をする・・・つい最近も書きましたが基本的に乳房はは冷やすものではありません。
でも、時と場合によります。
ジャガイモ湿布の上から冷やしてください。
③五苓散か柴苓湯を内服します。(最大1日分でOK)
④S○C式の基底部から揺り動かすマッサージはしないでください。
⑤腹部は温罨法をします。
⑥セージとペパーミントは分泌抑制の働きがあります。

これらを実践し日々の乳房ケアにお役立てくださいね。

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お母さんがお子さんに言い聞かせ納得してもらう卒乳9

この間説明した方法で失敗した方は「ほぼない」という微妙な表現をしたのは訳があります。上手くいかなかった方が1名おられますが、実は先日1人お母さんから『言い聞かせ納得してもらう卒乳』を止められた方がおられたのです。
元々赤ちゃんが授かりにくい体質で今のお子さんが治療して授かったとのことです。次の子が欲しいのは家族全員の総意で、年齢的なこともあり(といってもまだ35歳くらいだったかなぁ。私はそんなに焦るような年齢ではないと思いましたが、それは見解の相違ですから横に置いておきますね。)
1歳2ヶ月になってすぐに言い聞かせの仕込みを始められました。
ただ、私が危惧していたのはこのお母さんは自宅での言い聞かせに自信がなかったのか、かねてより予定されていたご自分の手術の入院日をXデーにされたのです。

お母さんが居なくなる日とおっぱいを飲まなくなる日が一緒というのはやはりお子さんにはキツいものです。
それでも言い聞かせが効を奏したのか、お家からは特に連絡はありませんでした。

手術後は乳房が緊満してきたら訪室して、助産師がお握り搾りをしていました。
助産師が乳房管理していましたからトラブルはなかったのですが、お子さんが泣かないけど寂しそうにしているので(そりゃそうでしょう。)お家の方がお子さんを面会に連れて来られたのです。(それは至極まっとうなことなので面会自体は問題にはなりません。)
確か術後2日目の午前中だったと記憶しています。
そうしたら、お子さんの顔を見たお母さんの方がこの2日間離れ離れになっていたのにおばあちゃん家で泣くこともなくいい子にしていたという話を聞いて胸が一杯になられ、大泣きされたのです。
「自分には耐えられない。」と仰って、「もう1回おっぱいをあげたいけれど出来ますか?」と尋ねてこられました。
それは充分可能なので私は「どうぞ。」と言いました。
で、多少の戸惑いはあったのかもしれませんが、お子さんは喜んでおっぱいを飲み始めました。

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2009年9月 1日 (火)

妊娠と歯周病について

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「妊娠と歯周病について。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

まだ若いから歯周病なんて関係ないよ~。」と思っている妊婦さん、かなり居られるのではないかしら?

ところがそうではなく大いに関係しているのです。
妊娠すると女性ホルモンが増えますが、歯周病菌は女性ホルモンが大好物なんですね。
お口に中に歯周病菌が増えると免疫バランスが崩れます。
そうすると血中にサイトカインという物質が過剰に放出されます。
このサイトカインは歯周病を進行させる働きがあります。
妊娠してから歯茎が腫れたり歯茎から出血したり・・・という症状が出てきたらそれは歯肉炎ってことです。
かなりやばいです。

しかも困ったことにこのサイトカインは血中濃度が高まるにつれ、「出産するべし。」という扉を開けてしまう働きも併せ持つのです。
つまり、子宮収縮を誘発させてしまうんです。
なので、歯周病を放置して進行させると、早産しやすいし低出生体重児を生みやすいのです。
この頻度はかつてハイリスク要因とされた年齢やタバコやアルコールの比ではありません。

まず、妊娠して悪阻が収まってきたら、歯科での診察も可能だと思いますので、なるべく早いうちに受診して、悪いところがあったら治していきましょうね。
入院して切迫早産の治療をしなくてはならなくなったら安静度は高くなりますから、歯科に通院するのは事実上難しくなりますからね。

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赤ちゃんは眠たくなると機嫌が悪くなります

赤ちゃんは・・・と書きましたが幼児についても眠たくなると機嫌が悪くなります。
赤ちゃんの場合はグズグズ泣きがなかなか止みません。
「きみ、そのグズグズ泣きしている間に眠れるんぢゃないかい?」といいたくなるくらいグズります。
一見眠ることに抗っているようでもあります。
おとなしいお母さんですと、「何が気に入らないんですか?」
「あとは何をさせてもらったらいいんですか?」
「私の(対応の)どこがいけないの?」と呟いておられることもあるかもしれません。

寝ぐずりは手強いですよ。
本能で生きている赤ちゃんのさらに本能の核心部分が露出した状態ですから、お母さんや周囲に気遣いなんてカケラもありゃあしませんから。
かつてSOLANINも次男の寝ぐずりがあまりに続いたので、「窓から投げてやろうか。」と思ってしまったことがあります。
(もちろん、思っただけで実行はしていないので、彼は今でも元気に過ごしていますが・・・)

眠ってくれたら一安心と言いたいところですが、夜泣きがあります。
夜泣きもとほほですよね。
でも長くても1歳半~2歳にはなんとか決着は付きますよ。
「お母さんおやすみなさい。」とご挨拶してひとりでネンネしてくれる日は必ず来ます。

大人になってるから忘れてるだけで、きっと私達も赤ちゃんの頃、寝ぐずりや夜泣きで自分のお母さんを手擦らせたんでしょうね。
でも、こうして赤ちゃんの寝ぐずりに夜毎お付き合いしているということは、自分のお母さんが自分のことを窓から投げたりしなかったからですから、こういうことって、順送りなんでしょうね。

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