体重増加度判定の被害者の赤ちゃん
他院で出産されたOさんは、難産だったこともあり、出産直後からの頻回授乳が出来ませんでした。
また、母子異室であったため、授乳回数が制限されていました。
助産師の少ない病産院であったため、満足な授乳指導や介助が受けられませんでした。
妊娠中からの乳頭・乳輪のお手入れは、必要性を知りつつも、おなかが張るからと殆んどされていませんでした。
赤ちゃんは初っ端から哺乳瓶でミルクを足されて、完全な乳頭混乱に陥っていましたそうです。
直母をするには、ソフトタイプの保護器を使用されていました。
退院後頻回直母を頑張るも、効果的な吸啜が出来てなかったので、小児科受診した生後14日目迄体重減少してしまいました。
「これではいけない。」と、ミルクの補足を小児科で指示されつつも、直母が出来ないなら母乳外来に行ってきなさいと勧められたそうです。
さて、生後19日目に母乳外来に来られ、いつも通りの保護器使用の直母をされましたが、充分な時間をかけたのにも関わらず、哺乳量は6g。
お母さんがっかり。(この時点でミルクの補足は400ml/日だったそうです。)
でも、乳管開通マッサージをしたら、今まで滲む程度のおっぱいが、ピューピュー飛ぶくらいに分泌し始めました。
赤ちゃんにこれまでのことを謝ってこれからのことを言い聞かせました。
ポジショニングを変更しました。
その日のうちに生まれて初めて、怒らずに直母が出来るようになりました。
生後25日目の再診では哺乳量が30gにジャンプアップしました。
生後19日目から、ミルクの補足は200ml弱まで減量していました。
そして生後31日目の1ヶ月健診日。
生後25日目からミルクの補足は100ml程度に減量していたそうです。
でも体重増加度は生後19日目~生後25日目までは、20g/日でしたが、生後25日目~生後31日目までは、40g/日に倍増していました。
ミルクの補足を減量しても、体重増加度が上昇するということは、直母がしっかり哺乳出来ているということです。
なのに、生下時からの体重増加が500g台だから、「もっとミルクを足さないと、ヤバいから・・・」という理由で、ミルクの量を増やせといっているそうですね。
必要ないのにね。
アタマ痛くなってきました。