糖尿病合併妊娠のリスク2
2007年に岡山大学の平松祐司先生が発表されたデータによると、糖尿病合併妊娠で危惧される胎児の異常は「奇形」だそうです。
赤ちゃんに奇形が発生するかどうかの器官形成期というのは、妊娠の極初期なんですね。
つまり、「もしかして、妊娠したのかな?」という時点では、はっきり言って遅いのです。
一般的に糖負荷試験を行うのは、妊娠中期頃です。
(もちろん、尿検査は初診から毎回行われますが、尿糖だけでは何とも言えないこともあります。)
胎児が奇形かどうか、いわゆる『奇形発生率』というものは、糖尿病のない(=血糖がコントロールされている)妊婦さんですと、1.7%なんです。
妊娠前に治療を開始した妊婦さんは2.1%。
それはど大きな差はありません。
しかし、妊娠後に糖尿病が発覚し、治療開始した妊婦さんは後手に回るので9.0%と、かなりの高率なんです。
さらに、血糖管理が上手くいかないと、『奇形発生率』の数値はドンドン跳ね上がります。
下に大阪府立母子センターのデータを貼り付けさせてもらいます。
血糖だけではなく、HbA1c(=ヘモグロビンエーワンシーと読みます)の数値も重要です。
このHbA1cは「2ヶ月前の食生活が反映される。」と、言われています。
一番上の”~5.9”というのが、正常な方と考えてください。
大事な赤ちゃんに奇形が起きにくくする努力も、妊娠する前の女性ならば、実践してもらいたいなぁと、私は思います。
私もこのデータを見るまでは、ここまで大きな差があるのだということは、知りませんでした。
これからは、妊娠を考えている女性はまず、糖尿病の検査を受けるのがいいのではないかと思います。
コメント
1 ■大阪府立母子センター
大阪府立母子センターさんのデータが 私の携帯電話からじゃ見れないようなのですが、携帯からでも見れるようになりませんか?(>_<)
パソコンがあればいいのに、我が家には置いてなくて(T_T)
ムリなお願いかもしれませんが、よろしくお願いします。
あかね 2009-07-29 15:55:21
2 ■Re:大阪府立母子センター
>あかねさん
そうでしたか。
ご不便をおかけします。
奇形の出現頻度(%)ですが、HbA1cの値が
~5・9・・・0.9
6.0~6.9・・・5.4
7.0~7.9・・・17.4
8.0~・・・16.0です。
SOLANIN 2009-07-29 20:20:00
3 ■ありがとうございました☆
>SOLANINさん
お返事ありがとうございました。
5.9と6.0で とても大きな差があるんですね!!
Uちゃんの時は、糖尿病なんて全然気にしてませんでした(>_<)
Uちゃんに弟妹を考えてるので、これから糖尿病にならないよう 気をつけたいです(^o^)/
あかね 2009-07-29 21:22:42
4 ■Re:ありがとうございました☆
>あかねさん
赤ちゃんの奇形の全てが予防できるかどうかは別として、出来る限りの事をやってみることは、お母さんになる女性にとってもやりがいがあるのではないでしょうか。
SOLANIN 2009-07-30 00:43:21
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