おっぱいとお薬/その10『抗甲状腺薬』
(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その10『抗甲状腺薬』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。
以下、過去記事。
抗甲状腺薬といっても、様々なお薬があります。
持病のある方は妊娠中から主治医の先生に聞いておられるかと思いますが、産後に甲状腺機能に異常をきたすお母さんもおられますから、「もしか・・・」に備えてこの記事、読んでくださいね。
抗甲状腺先約薬といっても様々ですが、恐らく最も安全なたぐいになるのが、薬剤名
で言えば「チウラジール」と「プロパジール」です。
どのように安全なのかと言いますと、これらのお薬の75%はお母さんの血漿タンパクにくっついてしまいます。
これはどういう意味かと説明しますと、通常おっぱいに分泌されるお薬の濃度は内服mgの1%程度なのですが、さらに低レベルの濃度になることを意味します。
もっと言わせてもらうと、病状により、小児科のドクターが赤ちゃんにでも抗甲状腺薬を処方しなくてはいけないことがありますが、赤ちゃんに処方される量の1%未満の微量しか、おっぱいには出てこないのです。
この他抗甲状腺薬には薬剤名「メルカゾール」というものがあります。
一昔前は「4日に1日はミルクにしてください。」などと、変則的な指示がだされたことがあるお薬ですが、最近では、おおぜいのお母さんがこのお薬を内服しながら母乳育児を継続しているそうです。
ただ、「どちらがより安全なのか?」ということで、選択の余地があるのならば、「チウラジール」か「プロパジール」の方が安全であるとのことです。
知識として持っておいてくださってソンはないと思います。
悩んでいる妊婦のお友達がおられたら、この記事を紹介してあげてくださいね。
コメント
1 ■無題
私は甲状腺機能こうしん症バセドゥ氏病です。現在は8ヶ月の子を母乳で育てていますが、数値の状態が悪化していて産後すぐはチウラジール1錠/日が現在は4錠/日になっていて、できるなら甲状腺をおさえる薬とあわせて甲状腺を促す薬も同時に使いコントロールしたほうが良いらしいのですが、これは妊娠中には処方できない組み合わせだそうです。なので主治医も母乳の割合が多いと気になるらしく「もうたくさん飲んだからいいじゃないですかねぇ」と言われます。私自身も気になり上の子の時には処方された一歳すぎに断乳しました。この薬の組み合わせで授乳すると子供に影響があるのでしょうか? 影響がないなら卒乳を目指したいのです。
みのるいちねん 2010-02-08 12:10:24
2 ■Re:無題
>みのるいちねんさん
コメント内ではチウラジール以外のお薬の名前が判らないので、お返事できないです。
名前が判らないと調べようがないので。
また、妊娠中と授乳中は状況が変わるので、その点も何とも言えないです。
甚だ申し上げにくいのですがドクターによっては妊娠中と授乳中を一緒くたにしておられる方もおられますし。(汗)
SOLANIN 2010-02-08 16:42:25
3 ■無題
>SOLANINさん
早いコメントありがとうございます!
そうなんですね、妊娠中と授乳中の区別ないドクターもいらっしゃるのですね(・・;)
甲状腺ホルモンを促す薬の名前はチラージンだったと思うのですが…不確かですみません。
みのるいちねん 2010-02-08 18:41:49
4 ■Re:無題
>みのるいちねんさん
チラ―ジンは最も安全なお薬ですよ。
ある意味、チウラジールよりも・・・です。
だから、おっぱいは続けていいんですよ。
安心してね。
SOLANIN 2010-02-08 22:51:44
5 ■無題
>SOLANINさん
ありがとうございます。最も安全な薬だったんですね!おかげで、チウラジールとチラージンが一緒に処方されても安心して授乳が続けられます
お忙しいなかありがとうございました!!
これからも、最強母乳外来で楽しく学んでいきたいと思っています(^O^)
みのるいちねん 2010-02-09 07:31:48
6 ■Re:無題
>みのるいちねんさん
そうそう。
楽しく学ぶがモットーです。
難しい表現を避け、分かり易い記事を書きたいと思います。
お役に立てて良かったです!
SOLANIN 2010-02-09 18:06:20
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