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2009年4月

2009年4月30日 (木)

お父さんもおなかの赤ちゃんにお話ししてね!

★病院でも95%以上の産婦さんが立会出産されます。
赤ちゃんが生まれると、お父さんも嬉しくて、御休みをもらったり、毎日仕事帰りに面会されたりしておられます。

慣れない手つきで赤ちゃんを抱っこして、あやそうとされます。
微笑ましい光景です。

だんだん、慣れてはくるはずですが、どうしてもお父さんが抱っこすると、ギャン泣きする赤ちゃんがおられます。

その理由は・・・おなかにいる時、殆んど赤ちゃんに語りかけていないからであることが、非常に多い。
出張、残業、当直などなど、お仕事が忙し過ぎてまた、飲み会続きとかで、そういう語りかけ未経験ですと、いくら生物学的にお父さんでも、赤ちゃんにとってはそこいら辺のおっちゃんと同様なんですな。
赤ちゃんの気持ちとしては、そこいら辺のおっちゃんにいきなり抱っこされたら、怖いよね。
赤ちゃんには、おなかにいる時からお馴染みさんになってもらわなくっちゃね。

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おっぱいの後にミルクをあげると、ゴボッと吐きます(涙)

退院時混合栄養のお母さんは「自分はおっぱいが出ない」と思っておられがちです。
でも、退院後はおっぱいが出るようになることは十分想定されます。
赤ちゃんのギャン泣きに負けて、どんどんミルクを増やすとおっぱいはじり貧になります。
ホントに増やす必要があるかどうかは、助産師に見てもらってね!

おっぱいの後にミルクを補足して吐くというのは飲み過ぎ&足し過ぎの兆候ですね♪
かえって、ミルクの補足、を減らさなくてはね・・・ということになります。
消化器系の病気の心配があるのは噴水状に吐くのですが、体重増加していれば、たまたまということもあります。
おっぱいだけの赤ちゃんでも、マーライオンのようにおっぱいを吐くこともありますが、順調に育っていればドンマイですね。

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2009年4月29日 (水)

おっぱいに早食いは良くないの?

これは東洋医学的な考え方なのですが、乳房は消化器系の仲間なんですね。
胃腸の調子が悪くなったり、無理している場合は、乳房のコンディションも悪くなります。
そう、このふたつは連動するんです!
早食いをすると、消化・吸収に時間がかかります。
慢性的に早食いですと近日中にトラブルが発生することになりかねません。
「下痢」「便秘」「胃もたれ」「胸焼け」「むかつき」「げっぷの出すぎ」「口内炎」「胃痛」「腸蠕動の異様な亢進」などなど・・・思い当たるフシのある方は要注意です。

SOLANINはトラブルで母乳外来を受診されたお母さんに、乳房マッサージをします。空腹でも満腹でもないのに、故障部位を触ると、かなりの勢いで胃腸から「メロディ」が聴こえます。
トラブルが軽快すると、不思議と「メロディ」は聴こえません。
どなたか、ご経験はありませんか?

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おなかの赤ちゃんとお話していますか?

突然ですが、胎教ってどんなことをすると、イメージしますか。
モーツアルトを聴くことですか。
展覧会に行って名画を鑑賞することですか。
それとも、フラッシュカードで、お勉強させることですか。
マタニティーヨガを習いに行くことですか。

どれも当てはまるかな。
でも、ちょっと違うような・・・。

私はおなかの赤ちゃんを慈しむ気持ちで、おなかに手を置いて語りかけることだと思うんです。
かといって、あまり意識すると舌が噛みそうになるから、目の前にいる人に喋るつもりになって、肩のチカラを抜いてリラックスしてね。

「今日は雲ひとつない青空で気持ちが良いね」

「このお花いい香りがするでしょう」

「晩御飯は、お魚を焼くね。デザートは苺。美味しいんだよ」

「お母さんね、○○さんの歌が大スキなの。良いと思わない」

などなど、何でもいいんです。

赤ちゃんの聴覚は特に問題がなければ、妊娠5~7ヶ月頃には十分に外界の音や話し声は聞こえているのです。
人の声を聞き分けているそうです。
どんなに忙しくても、1日に1回はおなかの赤ちゃんに語りかけてみてね。
赤ちゃんはお母さんに語りかけてもらうのを待っていますから。

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2009年4月28日 (火)

おっぱいから、茶色っぽい汁がでてきた!

母乳育児を成功させるためのも、妊娠中からの乳房・乳輪のケアが必要ですが、私のみるところ、20人にひとりくらいはケアをしておっぱいが滲み出たのかと思いきや、茶色っぽい汁が出てきたと、びっくり仰天される、妊婦さんがおられます。

産後も妊娠中のケアが不十分ですと、そういった汁が出てくることもあります。

その正体はなんでしょうか。
それは血です。
中には真っ赤な血そのものが出てくる方もおられます。
原因はひとつではありません。

乳房を強打した後、炎症の後、赤ちゃんのお母さんだったら、搾乳をものすごい力でやってしまい、微小血管を損傷した場合などです。

『でも、もしかして、乳がんだったら・・・』と、心配ではありますよね。
その場合はまず、産婦人科のドクターに相談して、その汁にガン細胞が紛れ込んでいないか、病理検査をしてもらいましょう。

妊婦さんならば、検査の結果を聞いて、(普通問題なしなので、おそるるに足らずですが・・・)大丈夫と確認してもらったら、ドンドンその、茶色っぽい汁を排出してくださいね。
そうでないと、赤ちゃんが「ちち」ではなく「ち」を飲むことになります。
血を飲むとムカムカして気持ち悪くなるので、赤ちゃんは哺乳後に嘔吐します。
生まれたての赤ちゃんが血を吐いたらそっちの方が怖いです。

赤ちゃんには美味しいおっぱいをあげましょうね。

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母乳育児中なのに月経再来しちゃったよ~(汗)

完全母乳のお母さんですと、産後の月経の再来は平均で3~6ヶ月と幅があります。
しかし、かなり個人差があり、いつ再来するかはその時にならないと、判りません。

再来すると、おっぱいの味が変わったり、分泌量が低下するといわれます。
(特にO式のセンセイが・・・)
赤ちゃんは敏感なので、もしかしたら、引っ張り飲みしたり、グズグズすることもあるかもしれません。

でも、恐れないで!
いつもより、おっぱいに良いものを食べたり、頻回直母をしていけば、月経中は乗り切れますよ。
授乳間隔が空くようになると、卵巣の働きがブロックされているのが解除されるから、再来しやすくなるのです。
赤ちゃんの哺乳リズムが変化して、また、こまめにおっぱいを欲しがり、授乳間隔が詰まってきたら、期間が短くなったり、経血量も減少したり、再びブロックされて、音沙汰なしになります。

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新生児期の昼夜逆転の悪循環

おっぱいを造るホルモンはプロラクチンですが、深夜帯には日中の2~3倍のレベルで分泌いているので、深夜の授乳は赤ちゃんの成長には必要です。
しかし、オールナイトではたまりませんね。

これまでのそういう赤ちゃんを持つお母さんの悩みを交えたお話を聞くと、多くあるパターンとして、妊婦さん時代のお母さんが夜更かしさんでというパターンが目立ちます。
夜も更けているのに、活気付き、おっぱいを飲ませてもギャン泣きするし、なかなか眠ってくれず、しんどいのでミルクを足して、ようやっと寝かしつけたら朝で、昼間は昏々と眠り続け、また深夜帯に起きるという悪循環です

ミルクをあげておなかいっぱいになったら、すんなり眠るかと思えばそうでもないと、お母さんにしてみたら、もう、切るカードが無いでしょ
どうすりゃいいのさって心境になったら、まずしてほしいのは夜中のミルクの中止ですな。
そして、昼寝を熟睡モードで放置せず、2時間以内に起こしてでもおっぱいをあげてください。」
そして、お昼間は積極的におっぱいをあげることにすれば、深夜は飲んだらすっと眠るようになります。

可能であれば、妊娠中は昼夜逆転にならないように気を付けてくださいね。

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2009年4月27日 (月)

早産児にとってのおっぱいとは?

時々TVの特集でNICUが取り上げられることがありますね。
700g台の赤ちゃん、予定日の4ヶ月前に産まれた赤ちゃんなどを見ていると、心から『生きるんだよ!頑張れ。』という気持ちになります。

そんな小さな赤ちゃんに、おっぱいはどんな意味があるのでしょうか?
病状が許すならば、生後24時間以内におっぱいをあげることで、赤ちゃんの腸が萎縮するのが防げると言われています。
腸管内にビフィズス菌などの善玉菌のバリアを作ります。

早産児には成熟児とは異なる組成のおっぱいが、お母さんから分泌されます。
小さな赤ちゃんのお母さんのおっぱいには、感染予防に関する物質(ラクトフェリン、サイトカインなど)が産後間もなく~約7週は成熟児のお母さんのおっぱいよりも、1.5~2倍も多く含まれています。
また、大昔には「早産児には特殊なミルクを与えるべき」という考え方が主流でした。
しかし、今ではミルクよりもおっぱいをあげた方が神経発達が良いことが明らかになり、誰もそんなことは言わなくなりました。

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おっぱいによくないお食事って?

脂っこいお料理(=中華・フレンチ・揚げ物・焼肉など)、甘いお菓子(=チョコレート、ケーキ、菓子パンなど)、冷たいもの(=氷入りのキンキンに冷えたジュース類、牛乳など)、添加物の多いもの(=インスタント食品、スナック菓子など)、ファストフード、お餅、アルコールなどの頻回かつ多量もしくは連続摂取はおっぱいの質がドロドロになりやすく、トラブルの原因と言えます。
ドロドロのおっぱいは不味いですから、赤ちゃんは喜んで飲まなくなります。
赤ちゃんにだって、味覚くらいあります。
薄味でサラっとして、ほんのり甘くて温かいのが好きなのに、ドロドロして、しょっぱくて、冷たいのが出てきたら、嫌がっても仕方ありませんな。
背に腹は代えられない場合は飲んでくれるかもしれませんが。

絶対に口にしてはいけないわけではありませんが、乳管の細い(=デリケート)なお母さんですと、一発で詰まってしまうことさえあります。

もちろん、何を食べようが、へっちゃらなお母さんもおられますが、『体質的に無敵な方』は贔屓の引き倒しでも100人中5人、おられるかどうかです。
それに加えて、授乳間隔をあけ過ぎず、赤ちゃんのおっぱいの飲み方が『超人的技巧』を持つことが条件です。
そのような母子の組合わせである場合にのみ、”いかなる時でもノントラブル”は成立可能となるのです。
まぁ、臨床の場でそういう母子の組み合わせにお目にかかるのは100人中1~2人ってトコロですね。

なので、お食事の内容には気を付けてほしいです。・・・By SOLANIN

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授乳間隔は空き過ぎない方がいいの?

乳房の中に長時間おっぱいが滞留すると、いわゆる「うつ乳」を来たします。
O式のセンセイは徐々に発酵し乳質が悪くなると仰います。

SOLANINは発酵するかどうかまでは確認していませんが、味が落ちるのは舐めたことがあるので、感覚的に経験しています。

「できたて直送」が美味しいのは何も某社のビールだけではありません。
おっぱいも然りです。
寝過してつい、うっかりの場合は気がついた時点で、おっぱいを飲ませてあげてくださいね。
中にはどんなおっぱいでも、変わらずに飲んでしまう赤ちゃんもおられます。
しかし、慢性的な「うつ乳」は乳腺炎の最初の扉を開けてしまった状態ですから、何かの拍子に乳房が痛くなり、真っ青になってしまう事態に突入しやすくなるのは確かです。
特に暴飲暴食、早食い、美食に走った時、おっぱいにはよくないと記事にした食材をを食べちゃった時は、いつもより、こまめに飲ませて、難を逃れましょう!

2009年4月26日 (日)

おっぱいとお薬/その3『カロナール』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その3『カロナール®』(改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

解熱鎮痛剤の内服って一般的には授乳中は控えた方がいいのですが、時と場合により使用しても差し支えないものもあります。
その、代表選手が「カロナール」です。
「カロナール」というのは商品名ですから、一般名(お薬の本名のこと)はアセトアミノフェンといいます。
赤ちゃんや幼児が熱発した時に小児科のドクターが処方されることがある、あのお薬ですね。

間違えないようにしていただきたいのはこのお薬は症状を緩和するものであって、熱発の原因となった病気を治してくれた訳ではないということですな。

頓服薬は用法/容量を必ず守って服用しましょうね。

 

 

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季節性乳腺炎★こどもの日乳腺炎

みなさんは、2ヶ月ほど前に女の子のお母さんに多発する、ひなまつり乳腺炎について記事にしたのを憶えておられますか。
新しい読者さんはご存知ないかと思われますので、ブログテーマの「妊婦さんから読んでね」の中を検索のうえ、ご参照くださいね。

今回は端午の節句ということもあり、男の子のお母さんに多発する危険性があります。
そうです。「ちまき」「柏餅」「端午の節句ケーキ」「筍料理」「出世魚料理」などのご馳走が目白押しなのです。
それに加えてこどもの日ということで、「カレー」「ハンバーグ」「オムライス」などのお子様系メニューを作るご家庭が多く、いつもより摂取カロリーがハイパーになりがちなのですね。
そしてとどめの一発が「菖蒲湯」です。

じっくりとカラダを温めるのはいいのですが、うっかりおっぱいを飲ませる前に入浴されると、「まぁ、大変」というくらいに乳房がパンパカパンになってしまい、収拾がつかなくなります。

ゴールデンウィーク明けの頃から、「おっぱいが痛いよ~」というお母さんが増えてこないことを、切に願う今日この頃のSOLANINでした。

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お餅を食べるとおっぱいの分泌は増えるのか?

こんなことを言ってはナンですが、ご年配のご婦人になればなるほど、「お餅を食べたらおっぱいがよく出るわよ。」と仰って、産科入院中や退院後にお見舞いアイテムとして持参されることが、未だにしばしば見受けられます。

マタニティークラスに参加されたり、そういった雑誌の愛読者のお母さんは《お餅は食べないでね!》と、耳にタコができるくらい聞かされておられますから、「あ~困ったぞ。お餅は食べてみたいし、助産師さんは食べるなって言うし、でもおばぁちゃんがわざわざ持って来てくれたし、食べないと角が立つかもしれないし。」という堂々巡りのジレンマに陥ることもあるでしょう。

かつて、私も3交代勤務をしていた頃、深夜帯に「おっぱいが痛いよ~。」と泣きながら昼間のうちにおばぁちゃんが差し入れされた、大福餅を食べているお母さんに遭遇したことがあります。
もちろん、見つけ次第、ストップしてもらいましたが、当時は今よりもそういう知識のない方が多かったのですね。

それはさておき・・・・本題に入りましょう。
お餅は食べるとおっぱいの分泌は増えると思います。
おっぱいの分泌はインシュリンの影響を受けると言われています。
お餅(=もち米)は普通のお米よりも血糖値が急速にアップするし、血糖値がハイレベルな状態が長く続くと考えられています。
確かに、腹持ちがいいですもんね。

但し(ここ重要です!!)血糖値がハイレベルですと、血液は粘ちょうになってきます。
おっぱいは血液から造られるので、おっぱいの性状も粘ちょうになります。
そうすると、乳房にしこりが出来やすくなり、流れが悪くなり、乳管が詰まり、やがて乳口炎となります。
おっぱいの性状が粘ちょうということは、そうです、恐るべきマヨネーズ状のおっぱい、略して《マヨ乳》となります。
おっぱいはたくさん造られりゃいいってモノぢゃありません。

どうせ造るなら、美味しいおっぱいを造ってあげようではありませんか!
その方が赤ちゃんもきっと喜ぶと思いますよ。

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2009年4月25日 (土)

納得出来ない母子保健事業(税金の使い方)

みなさんは、母子健康手帳を交付された時、ひとわたり、ページをめくって中に何が書かれているか確認しましたか?
SOLANINが出産したP年前もそうでしたが、なにげに最近の母子健康手帳(もちろん患者さんの。マタニティークラス出席のハンコ押し作業の時。)を見て、「おりゃ~!まだ行政はこんなことやってるだか!」と呆れてしまいました。

それは生活の苦しい世帯の妊婦さん&産後のお母さんのみ対象の”母子栄養食品支給制度”です。
何を支給するかですって?
妊婦さんは牛乳だそうです。
牛乳ねぇ・・・ 
「三丁目の夕日の時代」ならマッチしていたでしょうが・・・
たんぱく質とカルシウムの補給とはいえ、平成21年で牛乳はないでしょう。
特売なら1000mlで150円台で買えますよ。
そんなんだったら、妊娠初期に摂取すると神経管閉鎖障害の予防として有効な「葉酸」のサプリメントを支給する方がいいんぢゃないかな?

そこまでは百歩譲りましょう。
でも、産後のお母さんにも支給制度があるのですが、それが選択性なのです。
何の選択かって?
牛乳 か、育児用粉ミルク のどちらかなんですね。
行政も母乳育児を勧めると言っておきながら、生活の苦しい世帯のお母さんに粉ミルク支給してどうするの!?
溢れるほどおっぱいが出ているお母さんにも「牛乳もあるけれど、粉ミルクにしておけば!?」と、勧めているのです。

不景気だし、生活の苦しい世帯のお母さんを支援するのはいいです。
でも、支援の方向性が違うんぢゃないですか?
正直言って、こんな時代にマッチしない事業のために税金を使ってほしくないです。
だいたい、赤ちゃんを産もうというお母さんで、予めミルク育児を志向されたとして、赤ちゃんのための粉ミルク代すらないままに産もうとするほど無謀なことはないですよね!!
命を産み、育てるには最低限の親としての自覚・準備が必要ですよね。

※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

妊娠中や授乳中に牛乳やジュースをたくさん摂ってはいけないの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「妊娠中や授乳中に牛乳やジュースをたくさん摂ってはいけないの?(若干改訂版)公開中です。
最新の内容は、上記をご確認ください。


以下、過去記事。

妊娠中の注意すべきトラブルとして、腹緊(=おなかの張り。子宮が収縮すること。)が強くなったり、逆子になったりというものがあります。
全員がとは申しませんが、果物や夏野菜の過剰摂取や、アイス、ジュース類が大好き、牛乳やチーズ、ヨーグルトを毎日食べ手いる方が目立ちます。
カラダ特に胃腸をはじめとする下半身の冷えは妊婦さんには大敵です。

妊婦さんだけではありません。
乳腺炎を繰り返すお母さんや赤ちゃんが飲んでくれないという相談のお母さんに摂取を控えるほうが良い食品を多く摂っているかと尋ねると大抵は「YES」と答えられます。
果物や夏野菜、アイス、ジュースなどはテキメンに胃腸が冷えます。
胃腸が冷えると消化吸収能力が落ちることをご存知でしょうか。
消化吸収能力が落ちると体調不良になります。
体調不良は乳腺炎や哺乳拒否を誘発しやすくなります。

牛乳やチーズ、ヨーグルトは消化時間が長いので、他の食品の消化時間にも影響します。
栄養学的には牛乳やチーズ、ヨーグルトは優れていることは間違いないのですが、消化時間の長さがネックなのですね。

★病院の母乳外来でも、お餅や動物性脂肪、揚げ物、お菓子は授乳中のお食事では控えてもらうようお話していますが、それらを控えても乳腺炎になる場合は、症状が落ち着くまではジュースや牛乳などを摂るのを「お休み」してもらいます。
「お休み」すると、回復が早いですから。

ここで《早とちり》しないでほしいのは、何もジュースや牛乳がいけない⇒飲食禁止ではなく、量が過ぎないようにということ。
それから、できるだけ、温かく、消化の良い調理にすること。
よく噛んで食べることが、ご自分のカラダを労わり、赤ちゃんに美味しいおっぱいを造ってあげることに繋がるのですね。

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妊娠中や産後はカラダを冷やしちゃいけないの?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて妊娠中や産後はカラダを冷やしちゃいけないの?(若干改訂版)公開中です。
最新の内容は、上記をご確認ください。


以下、過去記事。

SOLANINの住むまちは今日はジャカジャカ雨が降っておりますが、昨日までは初夏を思わせる暑さでした。
これからの季節、だんだん暑くなってきますね。
妊婦さんはもちろん、赤ちゃんを抱っこしているお母さんも、常にぬくぬくの湯たんぽを持ち歩いている状態ですから、代謝の高まりと相まって、発汗も増えると思います。

「こんなに暑いのに、カラダを冷やしちゃいけないの」という悲鳴が聞こえてきそうです。
さぁて、どうしたものでしょうか。

先に、妊婦さんも授乳中のお母さんもカラダを冷やす食品の過剰摂取はよくないと申しましたね。
暑くても、カラダ特に胃腸を含む下半身は冷やさないでほしいです。
「頭寒足熱」って聞いたことがあるでしょう。
あれって、とても良いことなのです。
「だけど暑くて、汗かくし・・・」の場合は上半身を薄着にしてみてください。
カラダを拭くのも、汗による冷えの防止になりますよ。

寝苦しい夜もクーラーでガンガン冷やすのでなく、アイスノンをしてみてね。
寝入りやすくなりますよ。

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産科入院中に夜間授乳をお休みするのは愚の骨頂!

おっぱいを造るホルモンは脳下垂体前葉というところから分泌します。
名前は「プロラクチン」といいます。
「プロラクチン」はお母さんが赤ちゃんにおっぱいを吸われる刺激で分泌が増えます。
また、「プロラクチン」の分泌は日内変動があり、深夜0時~朝8時くらいの間、そう、看護師の深夜勤務の時間帯には日中の2~3倍の量が分泌されています。
特におっぱいの立ち上がりの時期である産科入院中は授乳を休むとよくないです。
深夜帯は赤ちゃんさえ授乳と授乳の合間に眠ってくれたら、お母さんは眠れますよね。
すると、おっぱいの生産量がぐ~んと増えます。
おっぱいの分泌量が少なめまたは、立ち上がりがゆっくりの方は夜中の授乳は分泌量を増やすチャンスなのですね。

反対にやたらとおっぱいの分泌が多いお母さんが深夜帯の授乳をお休みすると、乳房がパンパンに張って辛くなります。
張り過ぎると飲みにくくなるので、赤ちゃんは怒ってしまいます。

母子異室の病産院では夜中は1~2回授乳お休みのトコロがあります。
経産婦さんは「入院中くらい、夜中寝かせてよ。」と、仰る方もおられます。
でも、助産師の良心にかけて言わせてもらうと、おっぱいの分泌が少なめでも多めでもどちらにせよ、お休みはよくないのですね。
もし、どうしても睡眠が必要でしたら、母子同室ならば、赤ちゃんにはしっかり飲ませてあげて、一時お預かりしてもらえばいいですし、母子異室ならば、夜間もペース変えずに授乳に通ってもらえばいいのです。
深夜帯に授乳をお休みするトコロはミルク育児を推進されてますので、母乳育児を希望されるお母さんは間違えないようにしてくださいね。

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2009年4月24日 (金)

搾乳器を使ってはいけない時は?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて搾乳器を使ってはいけない時は?(若干改訂版) 公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

ずばり、乳輪が浮腫む時です。
使うと余計に浮腫みます。
不必要に痛いし、治りが遅くなります。

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夜中に長く寝てくれる?寝てくれない?

新生児の頃は昼も夜もない状態の生活かもしれませんが、月齢が進めばそれなりに 生活のリズムも出来てきます。

それぞれの赤ちゃんには個性があり、大まかに分けると①夜~夜中ぐっすりタイプと②昼夜コンスタントにコマ切れタイプの2種類です。

①の赤ちゃんは昼間がぐっすり眠ってくれません。
1.5~2時間くらいで、おっぱいを欲しがります。お昼寝は長くて1時間程度。
下手すると15分~30分も有りです。
添い寝をしたら、比較的長めの時間をお昼寝してくれますが、お母さんが傍を離れるとすぐに目を覚まします。

②の赤ちゃんはお昼寝も1~2回/日です。
1~2時間は眠ってくれます。
その代り、夜~夜中であっても2~3回/日は起きます。
おっぱいで体重がよく増えていても、肥満の心配はないでしょう。

どちらが良いか・悪いかは、決められません。
いくら赤ちゃんの仕事が飲んで、寝て、泣いてだったとしても、24時間同じことだけをしている訳にはいきませんしね。

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ドラッグストアでの無料育児相談は?

新生児のうちは、母乳育児を志向されるお母さんは、どなたも頻回直母をされていると思います。

少し月齢が進んで3~4か月になると、何となく「このままでいいのかな」という気持ちが湧いてきて、例えばまちのドラッグストアで無料相談担当の白衣の方(=大抵は栄養士さんなどの資格をお持ちの専門職の方ですが、営業ウーマンでもある方ですな。)にご相談なさったりすると、ありがちな指導は次の通りです。
授乳間隔が空かない時や赤ちゃんの体重増加が少な目ならミルクを勧められることがあります。
「いつまでも欲しがるままに与えていては、甘えが酷くなり、大変ですよ。」とか「もうそろそろ、生活のリズムを作らなきゃ、お母さんがしんどいだけですよ。」などの殺し文句で口説かれます。

逆に、赤ちゃんが夜は比較的よく眠ってくれて、メッチャ体重が増えていたら何も言われないかと思えばそうでもありません
「このままでは、離乳食を始める目安の日中の4時間間隔授乳は難しいですね。」とか「赤ちゃんが肥満児になるから、麦茶をあげて。何だったら少し早めに果汁を始めてもいいですよ。」など、月齢無視&授乳・離乳の支援ガイド無視(厚生労働省が保健所・保健センターに通達しお母さんにこのように指導するべしという指針)のコメントをされることがあります。(←最近里帰り先から自宅に戻られたお母さんから電話相談されました。)

中には、とても親身に相談にのってくださる方もあるのでしょうが、相手は営業さんでもあるのですから、そこを忘れてはいけませんよ
ノルマだってあるでしょうし、自社製品が売れなければ困るのですから。
試しにさんざん勧められた後、同等の他社製品を目の前で籠に入れてみてください。(まぁ、かなりいじわるな振舞いなので、気が咎めるでしょうが・・・)
絶対にガン見されますから

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2009年4月23日 (木)

突発性難聴になってしまった!1

これといった原因が分からず、ある日突然難聴になることがあります
暫く前に★病院でご出産されたお母さんで、この病気にならた方がおられました。
症状が重かったことから、プレドニン®(=ステロイドの一種。商品名)の点滴をしなくてはならず、1週間は搾乳して捨てなければならない状態でした

始めの2~3日は乳房がパンパンに張って、搾っていたとのことですが、自己流に搾っていたそうです。
授乳回数の半分くらいの回数しか搾らなかったら、5日目から殆んど張りもなく、柔らくなったので、放置していたそうです

幸か不幸か赤ちゃんは哺乳瓶でミルクをすんなり飲んでくれたので、乳房が搾らなくても柔らかくなったのに、何とも思わなかったそうです

やがて、規定の1週間が過ぎ、直母を再開しようとしたら、赤ちゃんが拒否ってしまい、出来なかったそうです
拒否られたことがショックでもあり、そのまま放置で治療から1ヵ月半経った頃、「今、そういう事情でミルクを1日4回で880ml飲んでいます。でも、おっぱいだけに戻すことはできませんか?」と、相談に来られました。
いくら完母であっても、かつて分泌良好であっても、生後3ヵ月半~5ヶ月まで、1回もおっぱいを飲ませていないとは・・・
飲ませられないおっぱいだからこそ、復旧した時に上手くいくよう、搾る量や回数を相談して決めていけば良かったのですが。
開通状況を調べてみたら、かなり詰まっているのが分かりました。
また、おっぱい工場は閉鎖寸前の状態でした。
哺乳量はゼロおっぱいは滲みもしませんでした

もっと早く来てくれていたら・・・

BFH病院に対する世間の誤解

日本国内にはBFH認定病院は出産できる産科施設の1.6%程度です。
しかし、BFHで生まれる赤ちゃんは年間20000人を超えるようになりました。
少しずつ、BFHで生まれる赤ちゃんが増えてきたら、世間の誤解も解けるかもしれません。

一番ありがちなのは、母乳推進の宗教か何かのように、怪しい医療者が集う病産院だと思っている場合。
これは医療関係者に多い傾向にあります。

次に多いのはどこからか、補助金を貰えるから、母乳育児推進をしていると思っている場合。
これは行政関係者からの質問としてよく耳にします。
お役人の考えそうな発想ですな。
「母乳育児を推進すれば、病院は儲かるのですか?」と聞かれたことさえあります。
もう少し、上品な聞き方としては、「母乳率が高ければ、加算請求できるのですか?」というのもあります。

どれもこれも、答えはNOです。
じゃぁ、何のために母乳育児を推進するのか。
お母さんと赤ちゃんの絆が深まるように・・・ですね。
お母さんが自分のおっぱいで赤ちゃんを育てたいと願うことはとても自然なことです。
大変な時もあるけれど、やり甲斐もある。
授乳という行為自体に大きな意味があるのです。
お家に帰られてから、マタニティーブルーになりにくいですし。
そんなお母さんの気持ちをくみ取りたいのですね。
きっと、これからは「私はおっぱいで赤ちゃんを育てたいのです。」というお母さん方の声が大きなチカラになり、変わっていくと思います。

 

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詳細★胎盤由来免疫の有効期限

以前、免疫3部作の記事を書いた時、「胎盤由来の免疫」についても触れましたが、(いわゆるIgG抗体によるもの)憶えておられますか?
お母さんが罹患したり、予防注射を打って抗体を持っておられたら、胎盤を通して赤ちゃんに免疫をあげることができる・・・ということが記事の要旨でした。

で、具体的にいくつかの病気の免疫の有効期限を知ることができたので、お知らせしますね。
《予防注射でいえば生ワクチン系の病気》
麻疹・・・生後3ヶ月まで。ただし、効果は弱いながらも生後4〜6ヶ月までは持続。
風疹・・・生後6ヶ月まで。同様に生後9〜10ヶ月までは持続。
おたふく風邪・・・生後10ヶ月まで。
水痘・・・生後1ヶ月くらいでも感染の危険性大!(←早いうちから、かなり危険です)

《予防注射でいえば不活化ワクチン系の病気》
百日咳・・・胎盤からは移行しません。生後3ヶ月からジフテリア・破傷風との3種混合ワクチンを接種していき、免疫を獲得する必要あり。新生児でも感染する。
破傷風・・・上に同じ。土の中にいる菌なので、月齢の小さい赤ちゃんにはあまり関与しそうにない菌ではあるが、泥んこ遊びを心おきなくさせてあげたい場合は予防注射による免疫獲得は重要です。

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2009年4月22日 (水)

「熱のはな」が出来てしまった!

「熱のはな」って知っていますか
いわゆる、口唇ヘルペスです。
体調不良、過労で抵抗力が低下している時に出来やすいアレです。
「何だ。それくらい・・・」って思っちゃったお母さんはいませんか
違いますよ~口唇ヘルペスって怖いんですよ~

乳汁を介してヘルペスウィルスが赤ちゃんに感染る心配はないです。
なので、手洗いを厳重に行えば授乳はOKです
しかし、お母さんが赤ちゃんに接する時は常にマスクをしてください
直接・間接を問わず、お母さんの口と赤ちゃんが接触してはダメです。
チューしたり、お箸でもタオルでもどんなものでも共用はいけません。
また、ヘルペスによる病変が乳房に飛び火してしまったら、病変側の乳房から出るおっぱいは搾乳して捨ててください

こんな事態になってしまったら、迷わず速攻で産婦人科を受診し、口唇ヘルペスの内服薬(ゾビラックス®、アシクロビン®など)の内服処方をお願いしましょう。
1日5回内服するお薬です。
このお薬は乳幼児に対する安全性が確立していますから、内服しつつ授乳をしても何の差支えもありませんので安心してください。

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赤ちゃんは大人の思い通りにならなくて当然です!

育児が辛くて・・・と訴えられるお母さんはとても几帳面な方に多く見受けられます。
「赤ちゃんに振り回されている。」とか「赤ちゃんの《しもべ》になったみたい。」などとおっしゃいます。
私もかつて、知らない土地で親元を遠く離れ、友人もいなくて、夫は仕事の都合で月に7日も自宅に帰ればいい方で、誰の手も借りられず・・・で子育てをしていた頃は「おっぱいの合間にご飯を食べ、おっぱいの合間にWCに行く。」という生活でした。
活字中毒とか紙魚(=「しみ」と読みます。本の虫という意味です。)というニックネームがあるくらい読書が好きだったのに、赤ちゃんと二人の密室育児では、唯一のインドアの楽しみである、読書がじっくり出来なかったのが辛かったです。

だって赤ちゃんは大人の都合なんてお構いなしに泣くし、うんちするし、吐くし・・・・
読みたい本を手にした瞬間泣かれた時は、本気で嫌がらせをされたのかと思ったことさえありました。
あ~やだやだっていう時、ありました。

でも、ヒトの赤ちゃんは生理的早産で、大人とはリズムが違うことや、本当ならば1歳くらいの体格・運動機能を身につけてから生まれるといいのに、早く生まれ過ぎているのだという文章をどこだったかで読みまして、かなり赤ちゃんへの対応が変わることがありました。
私はそれまで、どちらかというと「赤ちゃんを自分と対等」に見ているトコロがありました。
「赤ちゃんを一人の人」として認めることは大切ですが、「お母さんと赤ちゃんは対等」ではないのですね。
「振り回されてる」とか「しもべ」という風に感じてしまうのはココロのどこかで「対等」だと思ってしまうからなのですね。
「私が未熟者なんだ。私が大人にならなくちゃね。」って思いました。
それでも辛い時は観察者目線でいると案外乗り切れました。
観察記録を付けていたのが今役立っています。

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赤ちゃんとお母さんに相性はあるの?

「育てにくい子」と「育てやすい子」はいるのでしょうか?
答えは「はい」でございます。
お母さんが悩んだり、手がかかって大変だと感じるのは、確かにお母さんの性格にも拠りますが、決して気の持ちようばかりではなく、赤ちゃんのキャラによることが大きいのです。

いわゆる「育てやすい子」は次にどんなリアクションをするか、予測しやすく、予測が外れにくい子なのです。
ある程度反応がパターン化しているので、「こんなときはこうしたら。」と、お世話がしやすいのですね。
反応も早くて好意的というか「あやすとすぐ笑う。」「抱っこしたらすぐ泣きやむ。」という風になり、お世話のし甲斐があるのですね。
そうすると、お母さん自身も「私はなかなか、イケてるぢゃない!?」とか「ウチの赤ちゃんはいい子だわ」という気持ちになります。

でも、決して赤ちゃんだけのせいにはしないでね。

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おっぱいを飲まなくなった後、乳房がゴリゴリしてきた!

自然卒乳の後は乳房は張らないのですが、赤ちゃんがなぜかいきなり飲まなくなったり、妊娠中に卒乳してしまうと、乳房が張ってゴリゴリになってくることがあります。
赤ちゃんのアタマがコツンと当たったら「ぎゃ~」という痛さです。

特に妊娠中はお母さんのカラダがいつもよりデリケートですし、お近くに助産院や母乳外来があれば、ケアを受けられた方がいいです。
自力となると、乳房基底部(=付け根)から、おにぎり搾りをして、左右の乳房合わせてマックス50mlまでの搾乳を自然卒乳するまでの授乳回数より少ない回数(最多で3回/日)でお願いします。
きついブラジャーもNG。ワイヤー入りなんて絶対あきまへん。
それから、以前記事にしたと思いますが「じゃがいも湿布」とてもいいです。
数日間貼布してくださいませ。

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2009年4月21日 (火)

受けた指導の通りにすると、離乳食が始められない!

★病院でご出産されたNさんが、久しぶりに母乳外来に来られました。
赤ちゃんはとても大きく育っておられ、生下時3038g⇒Day144・7865gでした。
先日、まちの離乳食教室に参加して栄養士さんから指導を受けるも、その通りにするとこのままでは離乳食が始められないというご相談で、受診されました。

一般的に満期産で生まれられると(5~)6ヶ月からスタートと言われます。
「食べたそうにしたら。」「よだれが出たら。」・・・と、そこまでは良かったのですが、「授乳間隔が4時間くらいに空いたら。」と言われ困っておられました。

生後2ヶ月過ぎから授乳間隔が3時間くらいでしたがだんだん夜に長く眠るようになり、夜20時~翌朝5時まで眠るとか!!
びっくりの長さです。
その代わり昼寝は極端に短く15分~30分うつらうつらするくらいだそうです。
そうすると、日中殆んど起きているので授乳間隔がかえって縮まってきて、2.5時間毎くらいになってきて、とてもぢゃないが、4時間なんて無理とのこと。
どうしても4時間空けなくては始められないような説明だったので、そうなると、こんなによく体重も増えているのにミルクを足すしかなく、そんな馬鹿なと思いつつ、母乳外来に来られたのです。

これは明らかに栄養士さんの説明ミスですよね!?
ホントはそんな強い意図はなかったと信じたいですが。
でも、もし、Nさんの仰るような条件としてならば、私にはどうしても4時間に拘る理由が見えてきません。
そんなこと言ったら昔風の「体重が7kgを超えたら。」というのと同じですよね?
小柄な赤ちゃんなら1歳くらいまで離乳食をスタート出来ないことになりますからね。

よく育っているなら慌てなくてもボチボチのスタートで良いと思いますと伝えました。

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2009年4月20日 (月)

臍ヘルニア(出べそ)なんですが・・・

生まれながらの臍ヘルニアは緊急手術の対象ですから、それと今回の記事は別です。
いわゆる、出べそのことです
早いと1か月くらいで、何だかおへそが出てきます。
フラットな臍だと思っていたら、みるみるうちに出べそになる赤ちゃんがおられます。
年寄りは「泣かせすぎたから。」とか「それは10円玉を絆創膏で押さえればいい。」とか、色々言いますので、お母さんとしては困惑するかと思われます。

そもそも、出べそになりやすい赤ちゃんがおられるのをご存じでしょうか
決してお母さんを責める訳ではないのでその点、十分注意していただきたいのですが、切迫早産で入院されていて満期まで持たなかった場合、多いです。
実際、早産をされたお母さんはカラダの「冷え」がキツいのですね。
そうするとおなかの赤ちゃんも冷えているのです
そうして、夜によく泣くんです
(昼間はまぁ、大人しいのですが。)
それで、ミルクや搾乳を多めにもらっていることもありがちです。
(泣き止ませるために。)
混合栄養で体重がバンバン増えている時多いです。
夜お母さんが辛いからミルクを足すとお昼間赤ちゃんはこんこんと眠り続けます。
そういう場合は夜のミルクを止めてみましょう。
飲み過ぎても平気な赤ちゃんもおられますが、苦しいわけですから控えましょう。

ただし、生後4か月くらいまでは大きくなりますが(直径が500円玉×高さが4cmくらいになることも。)生後6か月くらいになれば、引っこんできますから、あまり心配しないでね。

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どうしても卵とお肉を食べてくれません。(汗)

お粥や野菜は食べてくれるのに、動物性タンパク質の食品はどんなに調理を工夫しても食べない赤ちゃんがおられます。
特に2回食くらいまではその傾向は強いです。
これはおっぱい星人に共通した現象です。

よく、好き嫌いをなくして、何でも食べられるように・・・と言われますが、動物性たんぱく質の食品を嫌う赤ちゃんはもしかしたら食物アレルギーがあって本能的に拒んでいるのかもしれません。
心配でしたら、一度小児科で調べてもらうのもいいですね。

私の知人で、そばアレルギーのお母さんがおられますが、幼少時、年越しそばを食べる度に嘔吐するので、「嫌いなら、仕方ない。」と彼女だけ年越しうどんだったそうです。(もちろん、出汁は別)
高校生になって修学旅行で信州に行って、「そうは言うけど、本場のおそばは美味しいから食べなくちゃね。」とお友達に言われ食したところ、ほどなくアナフィラキシーショックになり、移動のために乗車していたJRの特急列車を緊急停車してもらい、信州の某病院に入院となり、修学旅行がパーになったそうです。
昔はアレルギーって調べなかったからね 。
(と言っても、現在34歳くらいの方ですよ。)


※この記事のコメントは見つかっておりません。ご了承ください。

赤ちゃんのうんちが緑色!

赤ちゃんに緑色のうんちが出ても、小児科領域では「病気ではない。」と言われます。
まぁ、確かにそれはそうなのですが
全く心配ない時は、うんちが出てから、時間が経ってから気がついた場合は空気に触れて酸化するから、緑色にはなります

今回の記事はそうではなく、うんちが出る瞬間を見てもその段階で既に緑色ってことです。
こういう場合、肛門周囲が赤くただれていることが多いです
赤ちゃんのおなかから太腿にかけて、雲のような模様が浮き出ていることもあります
これらは、赤ちゃんの消化能力をかなり超えてしまうくらい哺乳量が多いと起こる兆候です
体重がガンガン増えている赤ちゃんに多くみられる傾向が大きいです。
もし、混合栄養の赤ちゃんで、これらの症状が思い当たる節があればミルクの補足を少し控えてみて、うんちの性状が変化するかチェックしてみてくださいね
おっぱいだけの赤ちゃんの場合はお母さんが大豆製品の摂取を控えてあやす時間を増やしてみてください。

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P(=リン)とCa(=カルシウム)欠乏による体重増加不良・1週間後

丁度1週間くらい前に微量元素欠乏によるレア・ケースについて、記事にしましたが、憶えておられますか?
今日、S君とお母さんが再診のため、★病院の母乳外来を受診されました。
体重測定、固唾を飲んで、見守りました。

《過去記事のおさらい》
S君は生下時2666g⇒Day111・5790gと順調に完母で成長しておられました。
ところが、それ以降一向に大きくならず、おかしいと思いお家で体重測定(=お母さんがS君を抱っこして測定し、後でご自分だけの体重測定して、差を求めるやり方。)されました。
家庭用体重計は目盛りが大きいですが、どう考えてもDay111よりも500gは減っているようで、びっくりしてお近くの病院の小児科を受診さえたところ、タイトルの病名を告げられました。
Day239にお近くの小児科を受診された時はDay111よりも700g以上減少していました。
さらに、Day242に★病院の母乳外来を受診された時は5022gとさらに減少し、Day111からは-5.9g/日の割合で減り続けておられました。
おっぱいは5回/日、離乳食は2回/日でまずまずの食べ方とのことでした。
小児科のドクターは「おっぱいを2回/日にして、ミルクを3回/日にしてください。」と指導されたものの、全くと言っていいくらいS君はミルク拒否状態で、どうしていいか分からなくなり★病院の母乳外来に相談に来られました。

小児科のドクターのご指導に異を唱えるつもりは毛頭ないですが、S君のお母さんは別に極端な食事制限をしておられる訳ではないので、「おっぱいの成分でPとCaが不足している可能性があるからミルクに切り替えて。」というお話に少し違和感を感じました。
私はすぐに副甲状腺機能の異常のことが頭に浮かびました。
よくよく聞くと「精密検査をして結果待ちです。」とのことだったので、病気ならば治療は小児科のドクターが対処してくれるにしても、喫緊の課題は何にせよ、ガッサリ減ったS君の体重を増やしていくことだと思い、おっぱいの飲ませ方と、離乳食の食べさせ方について、助言をしました。
ついでに、S君は医学的適応になるので、ミルクを少しでも飲んでくれたらいいと思い補足の方法について、お話しました。
そして1週間が過ぎDay249本日5162gと大変素晴らしい増え方でした。
20g/日で増えているのです。
この月齢ならば、順調に増えて10g/日ですから、倍のペースです。
しかも、結局ミルクはどうしても飲んでくれず、おっぱいを8回/日にアップしたのと、1回量を増やした離乳食でここまで戻ってきたのです。
S君とお母さんの頑張りが好結果を導きました。
体重のパーセンタイルグラフの下限を大きく割り込んでいるS君ですが、何とかこのウェーブに乗って、このまま増えてくれないかと願っています。
私としても嬉しくてS君のお母さんと一緒にうれし泣きしました。

2009年4月19日 (日)

母乳育児中のお母さんがしてもらって嬉しいこと(旦那さん編)

休日出勤の日の私の仕事はお母さんと赤ちゃんのお世話ですが、母乳外来の患者さんが受診されると、私が対応することになっています。
今日は乳腺炎の方ではなく、6日前に2週間健診を受診され、退院時よりも体重が減少していた、Hちゃんとお母さんのAさん&その旦那さん(=Hちゃんのお父さん)が来院されました。

Aさんは入院中から、乳房がガチガチで、糾励根の湿布が手放せない状態でした。
元々冷え性/肩こり/骨盤の緩みと3拍子揃っていたのに加えて、赤ちゃんの吸着に問題があり、飲みムラも激しく、昼夜逆転傾向でした。
退院後は熱発し、乳腺炎にもなり、乳頭は傷だらけのままで、心が折れそうになっておられました。
「張るし、痛いし、おっぱいが出ないし。」の三重苦でしたから。
今日はAさん母子に旦那さんが付き添われ、私にも実に多くの質問をされました。
赤ちゃんの生理的な現象や乳房の状態など、旦那さんの疑問には誠意を持って答えました。
が、多分奥さんのことが心配でならないのでしょうが、「妻がおっぱいにかかずらっている。自分が赤ちゃんをあやしてもどうにもならず、結局赤ちゃんはおっぱいを飲まなくては承服しない。ミルクだったら自分が妻に代わってしてやれるのに。夕方過ぎからグズグズ泣いて1時間置きにおっぱいで、乳首もふやけ乳房も張らず、ホントに出ているかどうかのようなおっぱいをあげることに意味があるのか」と気持ちを述べられました。
う~~~~ん。どうでしょう?
Aさんは几帳面な性格の方ですが、今日はおっぱいの出方にも自信が持てる状態で、赤ちゃんの体重も増えてきていたので、表情も明るく前向きでした。
旦那さんの仰ることも分からなくはないですが。

皆さん、いかがでしょう?
完母またはそれに近い状態のお母さん、旦那さんが「ミルクを足したら。」と言ってくれて、嬉しいですか?
私はそうぢゃないと思うのです!!
確かに懸命にあやしてもおっぱいには敵わないから、きっとこの旦那さんは無力感が強かったのでしょう。
大変な状態の妻の役に立ってあげたい、赤ちゃんを泣き止ませたいのでしょう。

でもそうぢゃなくて、大変な状態の妻を認め、労うこと。
例えば「ここを乗り切ったらきっと赤ちゃん眠ってくれるから、もうひと頑張りやな。」「いつも赤ちゃんのために痛くても吸わせてくれて有難う。」っていうような言葉をかけてくれたら、妻としてはとても報われるというか、嬉しいのではないでしょうか。

また、旦那さんが自分に出来る家事をしてくれることも、産後は特に助かるのではないですかね。
例えばのどの渇いている妻にさりげなくお茶を淹れてくれたり、(恩に着せたりせず)出勤時にごみ出しをしてくれたら助かりますよね。

上手く表現が出来ませんが、旦那さんには赤ちゃんに対し、妻と同じことをするのではなく、妻を支える言動をしてくれた方が、夫婦の人間関係が良くなるし、その方がおっぱいが楽しくなると思います。

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哺乳類といっても様々なおっぱいがある!

松原まなみ先生のご著書を読んでいると、面白いことが書いてありました。
アザラシのおっぱいの乳脂肪は36.1%とかなりドロドロです。
氷の上に赤ちゃんを置いて、1日の授乳は2~5回/日。
寒いし、頻回にはあげられないから、このような乳脂肪分になります。
次いで、うさぎ、ライオンと続きます。20~16.7%です。
うさぎは穴の中に赤ちゃんを残して、ライオンは草原の安全な場所に置いて、お母さんは餌を探します。
なかなか赤ちゃんのいるトコロまで帰って来れませんから、陸上の生物なのに、乳脂肪はかなり高くなっています。
豚やカンガルーは4.6~4.2%とさらに薄くなります。
これは生まれて間もない頃からお母さんの後を付いて歩いたり、未熟過ぎておなかの袋で守られていたりする状況だからです。
霊長類はこれよりさらに薄く3.3~3.5%です。
常にお母さんに抱っこされ、赤ちゃんが欲しがればすぐに与える、離れてはいけないというか、離れたらおなかが空いてもすぐにおっぱいを与えられくなりますから。
そういうところから、授乳回数が他の哺乳類よりも多くなり、それがお母さんと赤ちゃんの絆を形成するはたらきがあるそうです。
乳脂肪って種によってこんなに違うんですね。

たくさんおっぱいを飲んだ後は?

赤ちゃんのカラダは不思議です。
これは、私が長女におっぱいをあげている時、何かの拍子に気がついたことです。
(もしかしたら、どこかの本に載っているかもしれませんが、「必殺!狸寝入りの見分け方」と同じくらい独自性の高いものではないかと,秘かに思っています。)

生後3か月以降で、たくさんおっぱいを飲んだ後は、飲み終わって20分くらい過ぎてから赤ちゃんの足裏を触ると、しっとりしているということです。
そういう時は十分に足りていると考えて間違いありませんでした。
反対に遊び飲みたちょこ飲みの時は足裏はいつでもサラッとしていました。
なぜなんでしょう?
3か月以降の赤ちゃんのお母さん!
赤ちゃんの飲みっぷりと足裏の水分量?はリンクしているはずなんです。
確かめてみませんか?

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2009年4月18日 (土)

おっぱいの飲み方が少しずつの赤ちゃんの離乳食は?

1回当たりの哺乳量が少なめの赤ちゃんがおられます。
体格と胃の大きさはある程度リンクするので、恐らく胃が小さめなんだと思われます。
幸いおっぱいの消化時間はミルクよりも早いですから、体重増加を図るには、こまめにあげればいいのですが、離乳食がスタートとなると、おっぱいとの兼ね合いをどうするべきか、お母さんとしては頭を抱えたくなるかもしれませんね。
離乳食は(5~)6か月からスタートしますが、それまでは、お食事見学会を毎日開催します。
食べることに興味・関心を高めてくれるようにするためです。
おっぱい星人ならばまず、おっぱいをあげます。
「今飲んだ後はご飯を食べてね。そうしたら、またおっぱいをあげるからね。」と赤ちゃんの目を見て言い聞かせてください。
それから離乳食です。
逆にするとおっぱい星人は殆んど食べてくれません。
食べてくれたら、もう1回おっぱいをあげます。
1回食でも量はともかく、2回に分けたほうが(=つまり、1回の量は少なめにして)ひとくちでも多く、美味しくいただけます。
離乳食の後はお口直しなのか、おっぱいを飲みたがります。

そうそう、お白湯やお茶などカロリーのないものは離乳食を食べてから与えます。
食べながら与えると食べられなくなりますから、気をつけてあげてね。

昔は体重7kgになったら離乳食スタートといいましたが、そんなことを言っていたら、1歳になってしまうお子さんもおられますから、月齢で判断されたらいいですよ。
3回食の頃には5回食くらいに分割すると上手くいきます。
難しく考えず、おじやとか大人メニューの取り分け、フィンガーフード(=手掴みで食べられるもの)なんかで十分です。

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ストレスって怖い!

★病院でご出産された初産婦さんで、双子ちゃん達のお母さんがおられました。
在胎週数の関係で、二人とも近くのNICUのある病院に新生児搬送されました。
入院中の経過は順調で、1ヶ月にもならないくらいで、揃って退院されました。
その間、お母さんは懸命に搾乳され、1日のおっぱいの分泌量は約400mlまで、増えていました。
双子ちゃん達は直母とミルクの混合栄養でしたが、いきなり自宅(実家)に連れて帰るのは大変なので、同室して双子ちゃん達に慣れるため慣らし入院をすることになり、★病院に入院されてきました。
(因みに、このように元の病院に帰ることをバックトランスファーといいます。ちょっとカッコいいでしょ!?)
ただでさえ、授乳は大変ですが、いきなり二人はもっと大変です。
助産師が付き切りで介助しましたが、入院されて3回目のおっぱいで、ピタッとおっぱいが出なくなったんです。
搾っても滲むくらい
どうなっちゃったんだろう
恐らく、極度に緊張したり、頑張らなくてはと意気込みが強かったので、お母さんのカラダがびっくりしたのだと思われます。
初日の夜は無理させず、スタッフが双子ちゃん達をお預かりして、とにかく眠ってもらいました。
朝から授乳でしたが、お母さんがお食事と水分をしっかり摂れるように配慮して、ボチボチでいいからと、慣らし授乳を進めていきました。
同時授乳などを行い、授乳回数がそれぞれ8~10回/日になるようにしていき、お母さんの体力の消耗を最小限に食い止めるようにしていきました。
それから丸3日して、おっぱいの分泌は復活して、ほどなく母子が退院されました。

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乳房の大きさとおっぱいの出具合の関連性は?

妊娠していない時の乳房の大小は脂肪の多いか少ないかで決まります。
おっぱいを造るのは乳腺組織ですね。

妊娠中に多少なりとも乳房が大きくなれば、それは、おっぱい工場建設予定地に地盤改良がされたということ。
そこまではいいんですがそれだけぢゃ、もう一歩が足りない。

助産師の視点からすると、乳房全体の『可動性』があることと、乳管の詰まりを取り除き、乳頭・乳輪を柔らかくしておくことが、大変重要に思います。
可動性とは乳房か緊満してきても、付け根からガチガチにならないこと。
たとえ乳房が小さくても、動かして『ゆとり』があることです。
それは、おっぱいの保管庫の素材が柔軟で、地震がきてもクラッシュしないこと。
乳管の詰まりを取り除くとは、生産されたおっぱいの出荷ルートを確保すること。
乳頭・乳輪を柔らかくしておくことはおっぱいをすぐに飲めるよう紙パックやガラス容器に入れ、コップやストローの準備をすること。

妊娠中からゆったりした下着を着けた方がいいことは過去の記事でも書きましたが、乳房全体を揺らしたり、下半身を冷やさないようにすること、妊娠中から乳頭・乳輪のお手入れをしておくことで、おっぱいの出具合は変わってきますし、不必要に痛い目に遭わなくてすみますね。

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2009年4月17日 (金)

赤ちゃんの舌が白いのですが、大丈夫?

先ほど受信箱を確認したら、質問がいくつか寄せられていました
それでは質問にお答えします

赤ちゃんの舌が白くても病気ではないので、大抵の小児科のドクターは「気にしなくてもいいですよ」と仰います。
まぁ、それはそうなんですが・・・苔のようになっている時もあるし、お口が臭うこともありますし、病気でなくても《何か》があるのですね。
その《何か》とは
栄養状態が良過ぎるということです
例えば、おっぱいだけで、メッチャ赤ちゃんの体重が増えている場合
例えば、おっぱいだけで、十分に赤ちゃんの体重が増えているのに、泣かれるのに耐え切れずミルクを補足している場合
例えば、ミルクで育てていて、ミルクのあげ方がその赤ちゃんには多過ぎる場合

もしくは、お母さんが大豆製品を多く摂取している場合
離乳食で大豆製品を頻回に食べさせている場合

ばい菌が付いて白くなるのでは
という質問もありましたがその場合ですと、少し状況が違いますね。
そうそう、記憶力の良い方は過去の記事の「乳頭・乳輪鵞口瘡」というのがありましたから、あれを参考にしてみてくださいね。

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カンガルーケアで気をつけるべきこととは?

カンガルーケアにはどういう意味があるのでしょう?
カンガルーケアをすることで、赤ちゃんの体温が下がりにくく、血糖値も下がりにくく、泣いていても泣き止みます。
子宮外生活への適応をスムーズにするためにはとても重要です!
お母さんとのスキンシップはお母さんの常在細菌を貰うので、病原菌の定着を防ぎます。
つまり、感染予防のはたらきがあるのですね!

しかし、数日前のTVでも特集がありましたが、カンガルーケアをしていて、医療者が次のお産に向かったため、お母さんと赤ちゃんの傍に誰一人居なくて、その間に赤ちゃんが無呼吸状態になり、脳に障害を受けたお子さんの事例が報告されていましたね。
出生間もなくは、赤ちゃんのカラダの機能は劇的に変化します。
時には、リスクの感じられない自然分娩だったとしても、何が起こるか分かりません。

カンガルーケアが危険で、中止するべきことなのではなく、何が起きても迅速な対応ができるように、医療者が常に傍に付き添うことが必要なんですね。
カンガルーケアだけではなく、どんなことでも安全に留意することなしに、安易にしてはいけないのですね。
例えば、柵のないベッドで、カンガルーケアをしたらお産で疲れて腕に力が入らないお母さんが赤ちゃんを落としてしまうかもしれません。
そうすると、柵なしのベッドでしてはいけないということが分かりますね。
無呼吸状態が心配ならば、カンガルーケアをする時はSPO2をチェックしながらするべきですね。
万一SPO2の値が低下したら、警報が鳴るような設定をすることも必要でしょう。
また、赤ちゃんを抱っこする時、赤ちゃんの膝を曲げて脚を屈曲させればSPO2は低下しませんが脚が伸展していると、SPO2はドーンと低下しますから、そういうことすら知らないで何気に流行でやってしまうのはやはり危険ですね。
赤ちゃんとの最初の絆を育むにもカンガルーケアは大切にしたいですし、TVのお子さんのような悲しい出来事が二度と起こらないようにするためには、ガイドラインの作成とそれを順守することと、機械の活用と最後は必ず人が確認することが必要だと私は考えます。

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赤ちゃんの肥満予防のメカニズムが解明されつつある!

おっぱいだけで、赤ちゃんを育てることが肥満予防に効果的という報告がされていますみなさんご存じでしたか?
おっぱいで育つ赤ちゃんの方がミルクで育てられる赤ちゃんよりも血液中のインシュリンレベルが低いんです。
ミルクの方がBCAAというアミノ酸をはじめ、タンパク質が多く含まれるので、血糖値が上昇し、インシュリンがたくさん分泌されます。

どうしてインシュリンがたくさん分泌されると良くないのか。
赤ちゃんのカラダの脂肪の産生と蓄積を促すはたらきがあるから、幼児期・学童期の肥満を助長すると考えられるからです。
ミルクの量が缶蓋に書いてあり、やみくもに飲ませてはいけないのは、消化時間だけではなく、こういうことも、絡んでくるのですね

諸外国でも、多くの学者さんが、生後6か月以上おっぱいで育てることが小児肥満のリスクを低下させると報告しています。

思い返せば、お年寄りが「おっぱいで育つ子はかた太りぢゃ。」と言うのは単なる迷信や言い伝えぢゃなく、医学的にも解明されつつあることで、当たっていることなんですね。

まぁ、年々脂肪は頼まなくても増える今日この頃の私には羨ましい限りのお話です。

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2009年4月16日 (木)

欲しがるままにおっぱいをあげても良いの?

おっぱいの消化時間は1時間半~2時間ですから、単純計算しても、1日の授乳回数は12回~16回は「有り」なんですね。
まぁ、確かに毎日16回授乳では倒れそうになるだろうし、そこまで激しい飲み方が数週間続く赤ちゃんはまず、おられませんが・・・
授乳間隔が3時間以上空かなくても「有り」ですから気にしないでね!

特に、生後間もなく~満腹の判る約3ヶ月くらいまでは1回の哺乳量も、授乳にかかる時間もバラバラで、パターンが「読めない」と嘆くお母さんもおられますが、赤ちゃんのペースで、あげたらいいですよ。
お母さんが唯一気にかけてあげてほしいのは、やたらと授乳間隔が空いてしまった時です。
その時だけは、オムツを替えたり、くすぐったりして、赤ちゃんを起こしておっぱいを飲ませてあげましょう。
あまり欲しそうでなくても、授乳間隔が空いてしまった時だけは「おっぱいのセールスレディ」に成りきってドンドン「営業」をかけてくださいね。

「3ヶ月だから」とか「離乳食が2回だから」とか四角四面にお堅く考えず、自然に赤ちゃんに合わせてあげてね。
また、おっぱいをあげても眠らないことはよくあることです。
毎回意地になって赤ちゃんが眠りに付くまでおっぱいをあげ続けるお母さんがおられますが、そんな必要はないです。
1回の授乳時間が物凄く長くなって疲れが溜まってしまいます。
1回の授乳は短くてもいいから、回数をあげた方がすくすく育ちます。

但し、どんな赤ちゃんでも、だらだら飲みをすることはあります。
以前の記事に当てはまるなら、母乳不足は心配ないですからね。

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離乳食を食べている赤ちゃんの鉄分補給は?

まず、最初に覚えておいていただきたいのは、健康な正期産児として出生した赤ちゃんは生後6か月までは栄養方法を問わず、お薬としての鉄分の補給は不要であることです!
また、血液検査の結果次第では、低出生体重児・早産児・妊娠糖尿病のお母さんから生まれた児・妊娠高血圧症候群のお母さんから生まれた児は貧血ほぼ想定されるということです!

しかし、小児科領域でも、6か月以降の健康な正期産児にお薬としての鉄分を補給するべきかどうか、統一した見解はないそうです。

鉄分が不足すると、なぜいけないのか?
それは、病気に罹りやすくなることと、発達・発育の遅れなどの原因になるからです。

逆に、鉄分の過剰摂取もなぜいけないのか?
消化器系の感染症に罹るリスクが高まることと、他の微量元素(=亜鉛、銅など)の吸収を悪化させ、栄養障害が起きやすくなるからです。
(ただし、これはお薬としてのお話で、食品としては問題ありません。)

生後6か月までの正期産児になぜ、鉄分の補給が不要かというと、胎児の時代に蓄えがあるから、それで十分賄えるからです。
また、おっぱいの中には鉄分が含まれていて、その吸収率は素晴らしいことに、49%もあるのです!!
(ちなみに、粉ミルクの鉄分の吸収率は4%にとどまるので、粉ミルクの方が栄養ありそうに見えますが、そうではなく、おっぱい並みに赤ちゃんのカラダに吸収させようとしたら、すれだけのものを添加しなくてはならないということなんですね。)
凄いでしょ。

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2009年4月15日 (水)

乳房が張らなくなった!

この記事は近日中に書こうというテーマだったのですが、今日またまたまた、プチメをいただきましたので、
個人差があるものの、初産婦さんであっても遅くても3ヶ月頃には授乳間隔が3時間空いても大して乳房は張らなくなります。

常に乳房がパンパンに張り易かったお母さんにしてみたら「やっと、付き合いやすいおっぱいになったのかな!?」と、歓迎ムードでしょう。
でも、乳房がほどほどに張っていたお母さんにしてみたら「うわ~っどないしょ~?おっぱいが出なくなったのかな?もしかして、おっぱいの泉が枯れたのかな」と、焦る気持ちが出てきたりします。
特に赤ちゃんが引っ張ったり、グズグズ言いながら飲んだりするようになると、焦りのボルテージは募るばかりで、「いよいよ、ミルクを足さなくてはいけないのかな」という心境になったりして。

でも、そんな時はちょっと待って!!
お食事の摂り方・水分の摂り方には変化はなく、強いストレスにさらされた訳でもなく、赤ちゃんに合わせておっぱいをあげて、哺乳瓶でミルクをあげたのでもなく、赤ちゃんの体重は月齢相当の増え方をしているのであれば、おっぱいが足りないと考えるのは早計です。

ではどうしたらいいのか?
一番多いのは乳管が詰まっている場合。
これは開通マッサージをすれば改善します。
次が射し乳または湧き出す乳になったのに、溜め乳の飲ませ方をしている場合。
これは変化に応じた飲ませ方に変えていけばいいのです。

ヒトの乳房は張っていなくても吸われた刺激でおっぱいを造るプロラクチンというホルモンが出ることは、以前からの読者の方は過去の記事でアップしてますからご存知ですよね!?
つまり、吸われる刺激で、おっぱいが分泌するサイクルはおよそ3分&射して出る時間が30秒程度(=ゴクゴクと飲む時間)なので、それに合わせて左右を切り替えればいいのですね。
赤ちゃんがおめめぱっちりで、拳骨を握り締めガッツポーズで飲んでいるなら、おなかが空いて、たくさん飲みたい時。
それは、がっつりタイムなのね。

反対に、おめめトロトロで、手は緩んで、腕はだらりとして、休み休み吸っているなら、眠るためにお母さんのおっぱいを拝借しているだけの時。
それは、お楽しみタイムなのね。

お楽しみタイムにこまめに左右を切り替えて飲ませたら、どんどん湧いてくるから、赤ちゃんは睡魔が吹っ飛び、眠るタイミングを逃してしまいます。

反対に、がっつりタイムに10分サイクルとか添い乳では飲みたい量が出て来ないから、赤ちゃんはイライラして怒るんですね。
赤ちゃんの様子をよく見て、飲ませてあげましょうね。

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アメリカ国内の公共の場でおっぱいをあげると?

私はアメリカには行ったことはないのですが、いわゆる公共の場でおっぱいをあげると、どうなるか、ご存知ですか

実際に現場を見た方(=某産婦人科のドクターとします。)のお話ではポリスマンがすっ飛んできて、警告しても止めなければ逮捕されるそうです
日本流に言えば、猥褻物陳列罪ってところですかねぇ。

しかし、授乳のどこが、猥褻なんでしょうか
アメリカ人は乳房を性的なものとしか捉えられないのでしょうか
国民性や文化の違いでしょうが、いくら乳房が洋服から出ていても、授乳とトップレスでは印象も意味も全然違うんですが

因みに、シュワちゃんが知事をしているカリフォルニア州のロスの空港には授乳室はあるものの、空港の片隅で、大変不便な場所にひっそりとあるそうです
その点、日本はまだましなんでしょうね。
だって、流石に公共の場での授乳で逮捕はないですからね

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赤ちゃんがにこっとよく笑うのは?

またまたプチメの質問です。
最近の話題で「お母さんが妊娠中にチョコレートをたくさん食べると赤ちゃんがにこっとよく笑う。チョコレートの成分のナントカが赤ちゃんの脳の発達を促すから・・・」というのはどうなのか?という質問です。
私はこれはよく知らなくて、ネットで検索したら、見つかったのですが。
一見、もっともらしいことが書かれていましたが、私は違うように感じます。

お母さんのお食事はバランスを取ることが大事ですね。
特定の食品を頻回かつ多量に摂ることは、かえって栄養障害を招きやすいのではないでしょうか?
また、チョコレートは高カロリーですから、妊婦検診の度に体重計に乗っかるのが恐怖になっちゃいますね。
1週間に1キロ増えてもおかしくないですよ。
授乳中にチョコレートをパクパク食べたら乳腺炎への自爆スイッチオンですしね。
それこそ、おっぱいの質が悪くなりそうだと思いませんか!?

チョコレートは元来嗜好品ですから、ほどほどにした方がいいですね。
赤ちゃんがよく笑う子になってほしいのでしたら、いっぱい抱っこして語りかけてあげるのがいいと思います。

赤ちゃんの髪の毛が逆立つのは?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて赤ちゃんの髪の毛が逆立つのは?(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

早速、プチメにいただいた質問です。
O式のセンセイは「髪の毛が逆立つのはおっぱいの質が悪いから。」または「おっぱいに良くない食べ物を摂ったから。」という趣旨のことを仰います。

う~ん。どうなんでしょう?
★病院の母乳外来では、お母さんが乳腺炎で受診される時、赤ちゃんを連れて来られますが、スキンヘッドちゃんは判別不能ですし・・・
剛毛の赤ちゃんは入院中から逆立っていることもありますし・・・

経験的なことですが、月齢が進んで、そうですね~、生後6ヶ月以降で、カンが強くてキーキー言って、夜泣きするような赤ちゃんは髪の毛が逆立っていることが多いようですね。
試しにお母さんに「この子、夜泣きしたり、気に入らないとすぐキーキー言いませんか?」って聞いても、まず、外れませんね。
反対に「えっ、なんで分かるんですか?」って質問返しされますね。
お母さんのお食事の内容が良くないから、カンが強くなるとしたら、髪の毛が逆立っても辻褄は合いますね。
しかし、髪の毛が伸びきると剛毛であってもペタンと寝てしまいますが、それでも、キーキーが持続する場合はありますし、個人的にはカンの強さとお食事の内容の方がリンクしているように思います。

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2009年4月14日 (火)

生後3~4ヶ月の指しゃぶりって?

丁度、赤ちゃんの満腹中枢が形成する頃、自分のげんこつをひたすら舐める時期がやってきます。
それから暫くすると、今度は特定の指をしゃぶるようになることがあります。
全ての赤ちゃんが指しゃぶりをする訳ではありません。
私の子供達も長男と次男は指しゃぶりをする子でしたが、長女は全く指しゃぶりをしませんでした。
昔からの育児書の多くは「指しゃぶりはおなかが空いたサイン」とか「愛情不足で寂しい時にする」などの記載が多くみられます。
「おなかが空いた」はともかく、毎日一生懸命子育てしてるのに、「愛情不足で寂しい時にする」はないんぢゃないでしょうか!?

1歳前後までの赤ちゃんの多くはどんなに愛情いっぱいに育てても、おなかいっぱいに飲ませても、指しゃぶりはします。
まぁ、自然の摂理ですな。
神経質になる必要なしです。

不正咬合の心配は以前、"おしゃぶりの記事"でも書いたかと思いますが、4歳以降で、常態的にしているのでなければ大丈夫。

舌小帯短縮症のお子さんは比較的長く指しゃぶりをする傾向が強いです。
舌小帯のストレッチになるから、気持ちいいのと、舌の肥厚を防ぎぐためにしているとも言われています。

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ママが感染る病気になった時、おっぱいは?

今日、★病院の母乳外来に質問のお電話がありました。

「私(=赤ちゃんのママ、産後2ヶ月)がロタウィルスに感染して、下痢が酷いのですが、おっぱいから赤ちゃんにロタが感染りませんか」というものでした。

ロタは冬場を中心に乳幼児が罹り易いいわゆる胃腸風邪の一種(=嘔吐・白色下痢便・発熱などを主症状とする)ですが、春先に、大人がなるのは珍しいことです
抵抗力が低下していたのかな
まぁ、それはともかく、結論から言えばおっぱいからロタは感染しません
但し、経口感染なので、いつも以上に手洗いを厳重にして、くれぐれも赤ちゃんに感染させないように努めてくださいね
因みにお母さんがO-157であってもサルモネラであっても、おっぱいからは赤ちゃんに感染しません。
それどころか、赤ちゃんをそれらの細菌から防御する物質がおっぱいから出るそうです。

またひとつ、おっぱいの神秘ですね。

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ママが乳腺炎になった時、おっぱいは?

今日11ヶ月の赤ちゃんのお母さんが乳房が痛いということで、★病院の母乳外来を受診されました。
乳輪付近の部位のいくつかの乳管開口部が詰まり、『急性うっ滞性乳腺炎』になられ、お熱も38度台後半で、しんどそうでした
赤ちゃんも一緒でしたが、おばあちゃんも付き添われで、赤ちゃんをあやしながら、心配そうに、マッサージを受ける娘さんを見ておられました。

圧抜きから始めました。
きちんと開通しているなら、指を乳輪に当てて押した瞬間におっぱいが出てくるのですが、詰まっているので、出てくるまでに2分もかかりました。
ウチの母乳外来の一枠は45分間なのですが、今日は余裕があったので、65分くらいかけて、マッサージをしました。
産婦人科のドクターに処方のお願いをして、糾励根の湿布を貼って終了しました。

付き添われたおばあちゃんが「乳腺炎になった時のマッサージって、滅茶苦茶痛いものなのに、(娘が)助産師さんと普通に喋っていて、びっくりしました。」と驚いておられました。
痛くしなくても、治るのにね。
昔のマッサージは痛かったのかな。

O式のセンセイはウデが良いから痛くないと言われていますが、どうも全員が痛くないわけぢゃないらしいですね。
おばあちゃんは最後に質問されました。

「乳腺炎になったおっぱいは赤ちゃんに飲ませても、”炎症の毒”(←仰ったままの単語です)を赤ちゃんが飲むことになり、止めた方がいいんぢゃないでしょうか?」

私は「おっぱいから毒は出ないし、赤ちゃんが飲んでくれたら早く治りますから、積極的に飲ませてあげてください。」と申し上げました。

ギモンに思うことは何でも聞いて、不安を解消してもらえるように日々努めている私です。

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2009年4月13日 (月)

水分を摂らないと脱水になるのでは?

先ほど受信箱を覗いたら、「赤ちゃんはおっぱいだけでは脱水になったり、喉が渇きませんか?」という質問が寄せられていました。
ここのところ、暑いくらいの陽気だし、おっぱいをあげているお母さんは喉が渇きますから、赤ちゃんもそうぢゃないかって気になるのでしょうね。

ところで、今更ながらですが、おっぱいの成分で水分は何%か、ご存知ですか?
88%なんです。
つまり、おっぱいは水分補給としても十分なんですね。
湯冷ましなどをあげてもおしっこになって直ぐに出てしまうか、水分のあげ過ぎでおっぱいの飲む量は減ってしまう恐れがあります。
もちろん、完ミのお母さんも混合のお母さんもみんな一緒です。
少なくとも生後6ヶ月まではおっぱい以外の水分は不要です。

病気で脱水になった時は、水分だけを補給しても吸収されにくく、適正濃度のミネラルと共に摂取することが必要です。

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4800gの壁を超えると・・・

経産婦さんで、以前もおっぱいがよく出ていた方であっても、例えば今回の赤ちゃんが32週の早産だったりすると、当然母子分離状態だし、吸わせる回数が少ないから、おっぱいがあまり出ないという事態に陥ります。
でも、赤ちゃんに必死におっぱいを吸わせていたら産後2か月以降での完母に戻すことは可能です。
その分水嶺となるのが体重4800gです。

今日まさに、この通りのお母さんが来られました。
もう無理と諦めず、1日10回以上のペースであげたら、退院後16日目で、ミルク補足不要」になられました。
それを、サポートする者が必要だと強く思いました。

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P(=リン)とCa(=カルシウム)欠乏による体重増加不良

保健センターでの4か月健診までは順調な体重増加が見られたのに、その後体重が減少し続けるという奇病になられた赤ちゃんが★病院の母乳外来を受診されました。

111日目に5800gあった体重が242日目には5022gに減っているのです。
血液検査ではとにかく、PとCaの値が低すぎるので、副甲状腺の病気が考えられるが精密検査中で、結果はまだとのこと。
離乳食はお粥と野菜を2回食で与え、食べっぷりは上々です。
小児科のドクターからはおっぱいよりもミルクの方が、Pが多いかもしれないのでと、ミルクの補足を指示されるも、赤ちゃんが嫌がり全く飲まず、途方に暮れての受診でした。
授乳回数はとても少なく、6時、10時、14時、18時、21時の5回のみで、夜はぶっ通しでねんねだとか。
直母1回量は80mlで、若干少なめも許容範囲でした。
でも、単純計算しても、5回ならば、400ml程度しか飲んでいないことになりますね。
それは3000g弱の新生児の哺乳量ですから、体重減少の要因は確かに微量元素の代謝が問題だとしても、1日当たりの総哺乳量自体が少なく、それも大きな要因かと考えられました。
そこで、ミルクの補足は出来るだけスプーンなどで行うか、パン粥にして補給し、、おっぱいの回数を8回に増やして、離乳食もPの多い魚を採り入れてもらうように、助言しました。
乳管も詰まっていたので開通マッサージをしました。
1週間後に結果が出ます。
上手くいくといいのですが・・・

2009年4月12日 (日)

奇跡の生還!

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「奇跡の生還!(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事。

寒い2月のとある準夜帯にいきなり「吐乳」「チアノーゼ」「SPO2の急激な低下」「けいれん発作」をきたした生後2日目の男の赤ちゃんがおられました。
CT撮影後の読影で、頭蓋内出血を起こしていることが判明し、NICUのある病院に緊急搬送されました。
搬送先のドクターから赤ちゃんは予断を許さない状態だというシビアなインフォームドコンセントも受けられたお母さんは泣き崩れ、私達もどう声を掛けていいものかと案じるばかりでした。

時は流れ、生後40日を迎えた赤ちゃんは見事に回復され、NICUを退院されました。
その2日後、お父さんとお母さんと赤ちゃんの3人で、★病院に、にこやかな笑顔と共にご挨拶に来られました。
元氣になられ、おっぱいもよく出て、何よりです。
ホントに良かったですね。

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母乳育児に於けるSOLANINの夢

私は自分の赤ちゃんを自分のおっぱいで育てることが難しいというお母さんがまだまだ多いこの現実を何とか改善したいと思っています。
おっぱいをあげることがプレッシャーにならない、楽しめる、おっぱいってこんなに素晴らしいんだ、大変な時もあるけど、やり甲斐もあるんだということをお母さん自身が感じられるようにしたいですね。

例えば、『最強母乳外来』を読んでくれているお母さん、★病院の母乳外来で対応しているお母さんが現在進行形で、日々赤ちゃんにおっぱいをあげておられます。
このおっぱいで育てられた赤ちゃん達が20年、30年先に親になる日がきっと来ると思うんです。
その時に自然体で母乳育児ができる世の中になればいいな。
母乳育児経験者のおばあちゃんになった今のお母さん方が娘さんや息子さんのお嫁さんに「それはこうしたらいいのよ。」「これは心配ないことよ。」とアドバイスしてあげられるんじゃないかな・・・って思うんですね。

今撒いた母乳育児の種は僅かでも、確実に根を張り、茎を伸ばし、葉を茂らせ、花を咲かせ、実を生らせることがSOLANINの夢です。


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かなり怖いヒトパルボ ウィルスB19

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「かなり怖いヒトパルボ ウィルスB19。(改訂版)」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

伝染性紅斑(=りんご病)という病気があります。
症状は両方のほっぺたが少し盛り上がったように赤くなるというものです。
発熱も殆んどなく、あっても微熱程度です。
感染力のある時期は発疹の出る1週間前で、発疹が出る時期にはヒトには感染ることがないので、特に学校や仕事を休む必要はありません。
お風呂に浸かったり、日光に当ったりしてカラダが暑くなると痒みがでることがあります。
大抵は子供のうちにいつの間にか感染し、終生免疫を獲得するので、大人になってから、どうのこうのということはないのですが、たまに免疫のない妊婦さんが12週~20週頃に感染すると、ヒトパルボウィルスB19(以下B19 とします。) はおなかの赤ちゃんの赤血球を破壊する作用があるので、貧血になったり、胎児水腫という重い病気になりやすく、注意が必要です。
気になる場合は抗体価を調べることはできます。

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2009年4月11日 (土)

上の子が抱っこをせがんできたら?

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「上の子が抱っこをせがんできたら?(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は上記でご確認ください。


以下、過去記事。

SOLANINが言うまでもなく、めいっぱい抱っこしてあげてね。

但し、お座り抱っこに限定してください。
なぜなら、産後8週間かかって、ようやく子宮の大きさもそれを支える靭帯の伸展も元の状態に戻るんです。
また、骨盤の緩みもトコちゃんベルトを正しく装着すれば、修正されてきます。

産後早期からシャカシャカと動いたり、重いものを持ち上げると、そういう部分に負担がかかります。
若いうちは、例えば靭帯が伸びても筋肉のお陰で子宮が降りてくることはないでしょうが年を重ねるほどそうもいきません。

上の子も説明すればお母さんのこと、分かってくれますよ。

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止むを得ないだらだら飲み

赤ちゃんがだらだら飲みをすると、おっぱいが足りないんぢゃないかと心配になったり、長く吸われ過ぎるのが苦痛で、何とか早く切り上げられないかと、困っておられるお母さんは多いようです。

特に混合栄養をされていると、周囲の方から「出てないのに吸わせてるのでは、赤ちゃんが可哀想ぢゃないの!?」とか、「おっぱいは張らせてがっつり飲ませなくては赤ちゃんが満足しないわよ」とか、かなり酷いことを言われて(=しかも、誰も庇ってくれなくて)物凄く凹むことがあります。

少なくとも、月齢相当の運動機能の発達が見られ、頭囲も体重も問題なく増加がみられたら、おっぱいが足りないから、だらだら飲みをしているのではありません。
ということはミルクを増量しても問題は解決しません。

そんな時は、赤ちゃんの睡眠と哺乳サイクルをチェックしてみてください。

①夜中はなかなか起きないし、起きておっぱいを飲んでも、あっさりと眠る。
②朝1回目のおっぱいは飲んだら眠ることが多い。
③下手すると、朝1回目のおっぱいは、片方1回で終わることがある。もしくは、両方飲んでも、まだカラになった感じがしない。
④朝2回目のおっぱいを飲ませたら、やっと乳房にスッキリ感が出てくる。
⑤昼からのおっぱいは3時間持たないことが多い。
⑥昼からのお昼寝をしても、15時代には起きるか起こすかしている。
⑦夕方~宵の口はやたらと機嫌は悪く、常にグズグズ言っている。
 殆んどおっぱいにぶら下がっているみたい。
 乳首を赤ちゃんのお口から離すと泣く。

・・・ということをご確認いただきますが、
これらは寂しい時、お母さんの傍にいたい時、眠くなった時に発動します。
決しておっぱいは悪くありません。

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2009年4月10日 (金)

搾乳を常温で放置すると、どうなるのか?

搾乳は手指もおっぱいを入れる容器も衛生的に取り扱うべきものですが、もしも、搾ってそのままお部屋の中に放置したらどうなるか、知っていますか?

時間が経てば、ホモジナイズドされていないので、大まかに言えば脂肪分と水分とに分離します。

気になるなら、赤ちゃんに飲ませてあげる前、容器を緩く輪を描くように回転させて、混じるようにしてみましょう。

さて、常温で放置したおっぱい、栄養満点だから雑菌が繁殖しそうでしょ?
でも違うんだな~これが。
常温で放置して約6時間は手指に付着して、手洗いで取り除けていなくて、搾乳に混じってしまった雑菌はマクロファージなどが食べちゃうんです♪
で、搾った直後よりかえって雑菌が減ってしまうんですね♪
ミルクならばこうはいきません!

ちなみに冷蔵母乳は、ゆうに24時間は品質保持できます。
その日のうちに搾ったおっぱいをあげるならば、冷蔵のままで置いておきましょう。

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冷凍母乳の取扱いについて

お母さんの移動には赤ちゃんが一緒というのが本来のありかたですが、産後早期の職場復帰や赤ちゃんを連れていけない場所にお母さんが出向かう必要のある場合、冷凍母乳を活用することもあるかと思います。

冷凍すると、イメージ的には風味が落ちたり、栄養価が変わるのかなという感じでしょうが、実際はそうではありません。
家庭用の冷凍庫でもゆうに1か月は保持できます。
免疫物質(例えばIgA)の量は加温方法が不適切だと減少します。
(電子レンジでチンしたり、62.5度以上30分間の湯煎)
特に電子レンジは200mlの大量の搾乳であっても、上と下では平均15度も温度差があり、そのまま飲ませると赤ちゃんがお口の中をやけどしてしまうので、絶対使わないでくださいね!

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有害な風習(国外編)

日本人には信じられないことですが、未だにいわゆる発展途上国とよばれる国々の多くでは初乳は赤ちゃんに有害であると伝えられてきています
初乳はその色目が黄色く粘りがあり、味も少ししょっぱいことから、「毒」が入っているとか、「膿」なので、バイ菌が含まれると実しやかに信じられています。(あげたら、赤ちゃんの健康が損なわれるというのが共通認識なんだそうです。)
なので、白くなるまで(=成乳になるまで)搾って捨てなければならないのです

過去の記事で母乳の免疫については何度か書いていますので、読まれた・知識のある方には信じられないと思います
何ちゅう勿体ないことしますねん
発展途上国では上下水道が整備されていないので、消毒してない器具を使い不衛生な水を使い、不適切な濃度の粉ミルクを与えることで、赤ちゃんは下痢で死んでしまうのが現実なんですね。
赤ちゃんにはおっぱいをというWHO/ユニセフの方針は先進国だけではなく、発展途上国にも言われていることなんです。
そして、このような有害な風習を改める教育も重要なお仕事なんですね。

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2009年4月 9日 (木)

妊娠したら断乳しないと流産する?

次の子を妊娠していることが判明すると、大抵の産婦人科のドクターはこのような指導をされます。
しかし、どんなに安静にしても、おっぱいをあげなくても、妊娠5回に1回は流産するという確率は覆りません。
それは受精卵に問題があって、悲しいことに、どうしても生まれてくることの出来ない赤ちゃんなのです。
誰のせいでもない、ましてお母さんの落ち度など全くないものです。
タイトルのような指導をされる産婦人科のドクターは僭越ですが、母乳育児を正しくご理解しておられないと見做されます。
流産とおっぱいには関係ないことが、ラレーチェリーグや母乳育児を研究しておられるドクターからの多くの調査結果が出ています。

確かに産後早期はおっぱいをあげることで、子宮は収縮し、身体の復古が進みますが、それとは別次元の話です。
妊娠は上の子にとっては大事件です。
お母さんを取られると不安になっていつもよりおっぱいを求めることも充分想定されます。
そんな時、無理やりおっぱいを止めると上の子はより一層寂しくなり、余計にお母さんを手こずらせます。
どうしても止めなくてはならない場合は頚管無力症や絨毛膜下血腫などで切迫流産・早産の既往症がある、もしくは今回の妊娠でそれらの病気と診断された、双子や逆子などのハイリスク妊娠など、ごく限られた方です。

少なくとも過去10年、★病院でご出産された経産婦さんで、妊娠中の授乳が原因で、流産・早産という方はどなたもおられませんです。

しばらく前に上の子さんが10ヶ月のもなっていなくて、もちろんおっぱいが大好きで、妊娠が判明し、どうしていいか分からないと泣きながら産婦人科のドクターに相談に来られた妊婦さんがおられましたが、「そんなの、気にしなくていいわよ。飲ませてあげたらいいわ。」とドクターに言われ、その言葉通り飲ませ続け、現在赤ちゃんと上の子さんのタンデム授乳をしておられるお母さんが退院され、笑顔で2週間健診に来られました。

それでもどうしても止めるなら決して強制終了するのではなく、、過去の記事を参考にして、言い聞かせて納得してもらい卒乳できるよう、働きかけましょう。

それでも1ヶ月はかかりますが。

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おっぱいと蜂蜜

『1歳までの赤ちゃんには蜂蜜を食べさせてはいけない』というのはいまや育児の常識ですね。
もし「知らないなぁ。」というお母さんがおられたら、それはかなりヤバイってことです
でも、25年以上前は食べさせていましたよ
私、見たことありますもん。
蜂蜜単独ぢゃないけど、M社の「ハネーヨーグルト」っていう商品、近所の赤ちゃんのいるお宅に遊びに行かせてもらい、そこの赤ちゃん、おやつに食べてたです。
10ヶ月くらいの赤ちゃんでした。
特に変わりなかったからそこの赤ちゃんはたまたま大丈夫だったのでしょうが。
今考えると知らない・分からないって怖いことです。

・・・閑話休題。
蜂蜜は”なまもの”で、赤ちゃんにあげると乳児ボツリヌス症になる恐れがあるからあげちゃいけないんですね
ところで、なぜ蜂蜜について記事を書くのかといえば、ここのところプチメで2件同じ質問が続いたから、皆さんに知って貰った方がいいかなと思ったからなのです。
それは『お母さんが蜂蜜を食べたらおっぱいはどうなるのか』です。
結論は『大丈夫です。お母さんが蜂蜜を食べても、赤ちゃんがボツリヌス症になることはありません。まして、何かの毒素がおっぱいから出てくることもないので、どうか安心していつも通り飲ませてあげてください。』です

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2009年4月 8日 (水)

乳頭混乱を起こさない補足の方法は?

乳頭混乱を起こさないためにはゴムの乳首を遣わなければ良いのです。

でも、哺乳力の弱い未熟児さんで、鼻注からようやく経口哺乳ができるレベルになったものの、直母はまだ難しい状態である時はどうしたら良いのでしょうか?
必要量を直母で飲めたら良いのですが、そうもいかない時はどうしたらいいのでしょうか?
もしくは、どうしても赤ちゃんを連れては出かけられない場所に行かなくてはならない時(例えば親しい方のお葬式、自衛隊の基地など・・・)はどうしたら良いのでしょうか?

少量の補足ならばカップやスプーンなどで出来ますが、飲む量が増えて100mlくらいになると、難しくなります。

そんな時はメ○ラ社のソフトカップが良いです。
乳頭混乱は起きません!
赤ちゃんのお口にガバッとスプーン状の部分の半分くらい、思いっきり突っ込んで咥えさせるとフツーに飲めます。

あとは注射器にア○ム社の栄養チューブ(3frの細いもの)を繋ぎ、お母さんの人差し指を吸わせつつ、栄養チューブの端を口角から挿入し吸啜する練習をします。

効果ありますよ。

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乳頭混乱になったのかな?

 
直母中の赤ちゃんに安易にゴムの乳首で搾乳やミルクを与えると、次にお母さんの乳頭に吸いつこうとしたら、出来なくなることは実はしばしばあるのです。
想像以上に赤ちゃんのお口の中はデリケートですから、たったの1回でアウトになることさえあるのです。
 
もちろん、是々非々で使い分けるとても器用な赤ちゃんもおられますが、あきらかに少数派です。
特に新生児は直母が上手に出来ているように見えても、まだまだ見習い中なので、哺乳量が増えたからといって飲み方が上手になった訳ではありません!
 
これは小児科ドクターや助産師でも勘違いしてしまう落とし穴です。特に乳頭混乱を起こし易い条件について、挙げていきます。
お母さんの乳頭が扁平や陥没でもないのに、
1.すぐに癇癪を起す赤ちゃん、
2.吸いつくまでにやたらと時間のかかる赤ちゃん、
3.泣きだすとお口の中で舌が巻き上がって降りてこない赤ちゃん、
4.お母さんのおっぱいの分泌量が増えてきても哺乳量測定をすると0~10g程度にとどまり、搾乳を補足しなくてはならない赤ちゃん、
5.舌打ちしながら飲む赤ちゃん、
6.笑窪の出る赤ちゃん、
7.お母さんの乳頭損傷が激しく出血や痛みが酷くて乳頭保護器を使わずにはいられない時、
8.
お母さんの乳頭損傷がケアしているにも拘わらず、退院後もなかなか軽快しない時、
9.直母を離した瞬間の乳頭がへしゃげている時⑩未熟児さんで瓶哺乳が長期にわたる時
・・・などです。
そういう赤ちゃんに安易にゴムの乳首を使うことは大変危険です。 

新生児に搾乳やミルクを補足する際はカップ・スプーン・注射器・スポイドなどがいいです。 そういう補足の仕方をお母さんに教えてあげることは必要ですね。

今日、★病院の母乳外来受診者5人中4人、乳頭混乱状態でした。入院中はゴムの乳首は使わないので、はてさて、誰が使ったのでしょうね?

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おっぱいの免疫としか思えない出来事

むかしむかし、SOLANINが新卒の助産師で働いていた頃、★病院は母子異室で母乳率なんて算出すらしたことがなかったです。
記憶を辿っても退院時で80%くらいぢゃなかったかと思います。
(あっ、それでも、全国平均より高いのか・・・)
冬になれば、ロタウイルスの感染で、嘔吐・下痢の止まらない乳幼児が交代で入院し、ベッドの空く暇がなかったほどでした。
だいたい、入院期間は7〜10日間くらいで、入院中の子供達全員に持続点滴が入っていて、夜間の巡視で、入院中の子供達全員の点滴チェックし終わったら、また最初のお子さんの点滴チェックに戻っているくらい、多くの乳幼児が入院していました。
よく分からないなりに、「乳幼児=冬は病気で入院するもの」とインプットされていました。

時は流れ、やがて私は結婚し3人の子供を出産しましたが、よく考えたらウチの子供は1度も冬場入院したことがないんです。
(小2の春に長女が肺炎で3日間入院したことがありますが・・・)
ロタには感染したことがないんです!
(早くから集団生活しているから、風邪はひきましたが)
そもそも、嘔吐・下痢なんて滅多にしません。

ロタだけぢゃなく、保育園でサルモネラの集団発生があった時も(新聞沙汰になったくらいの規模でした。)検便したら、排菌してるけど、全くの無症状。
元氣過ぎて困るくらいでした。
その一方で、意識レベルが下がったり、嘔吐・下痢・発熱などの症状が激しく何日間も入院されたお子さんが10人くらいおられたのです。
(保育園の規模は100人くらいでした。)
この違いは何でしょう?
私にはおっぱいを長くのんでいたか、否かの違いに思えます。

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2009年4月 7日 (火)

おっぱいだけで育てるのはそんなに難しいことなのか?

先の記事で日本の母乳率は退院時60%、1ヶ月健診時40~45%が全国平均だと申しましたが、SOLANINの勤務先の★病院のようなBFH認定施設ではそんなに低値ではありません!
入院中は出来る限り自然分娩を目指し、カンガルーケア、出生直後からの母子同室、乳房ケア、授乳介助などを行い、退院後も母乳外来で2週間健診や育児相談の場を設けお母さんのおっぱいで育てたいという気持ちをバックアップしているからです。
ちなみに、2008年の★病院の母乳率は正常新生児であれば退院時95%、1ヶ月健診時92%です。

でも、その内訳は私が普段のお仕事の中で(例えば2週間健診時の状況からある程度の見通しが立つのですが・・・)
①「このお母さんは見守っているだけで、特に何もしなくても充分母乳育児ができる方だな。」と感じる方が40%です。
②「節目節目で、アドバイスやメンテナンスが必要だけど、関わることで、上手くやっていける方。」も40%です。
③「しょっちゅう、短いスパンで、診させていただかないと、危なっかしいなぁ。」という方が10%ってところです。

★病院の自慢をするのではありませんが、全国平均の1ヶ月健診時の母乳率が40~45%というのはこの中の①の方達の割合にリンクしているとしか考えられません。
医療者の努力とかではなく、その方が持って生まれた才能?で、つまり自力でやっていけるのがこの①の方達なんですね。

初めて触る新生児がわが子であるというお母さんが90%を超える時代だからこそ、
お母さんと赤ちゃんが幸せな気持ちで過ごせるよう、母乳育児ってどういうものか、どうすればしやすくなるのか、困った時は誰を頼ればいいのか、はっきりさせないと、
「おっぱいで育てたかったけど、頑張ったのにダメだった」と挫折感を抱くお母さんや「おっぱいをあげることが全然楽しめず、プレッシャーでしかなかった」というイライラ感でいっぱいのお母さんが増えてしまうのではないか、とても気になります。


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母乳育児が伝承出来にくいわけ

赤ちゃんをお母さんのおっぱいで育てることなんて、当り前すぎるので、学ぼうなんて考えたこともない妊婦さんは多いと思います。
「それより、出産でしょ?」と、出産関係のマタニティークラスには参加されても、残念なことに、「母乳育児」と名前が付くと「忙しいから、別に行かなくてもいいぢゃん!」っていう分かっちゃいない妊婦さんは少なくないです。

でも、この頃出産されるお母さんのお母さん、つまり赤ちゃんのおばあちゃん世代はミルク育児全盛期にご出産されていますから、1か月健診時の母乳率が20%程度と今の半分以下(=母乳育児に関してはお粗末な世代)だということをを知っていましたか?
どうして母乳育児を学ぶことが必要なのか?
よく考えてほしいのは自分がかつて経験していないことや専門的に学んだことでなければ、他の人に伝えたり、教えたりはできないんぢゃないかと考えられるからです。
その根拠は例えば英語。少なくとも中高6年間はお勉強していますから、苦手な方でもアルファベットくらいは書けるし、「HELLO」が「こんにちは」に相当するくらいは知っておられるはずですね。

でも、スワヒリ語やウルドゥー語で、「こんにちは」って言ったり書けたりできますか?
私は出来ません。
なぜなら、その言語圏で生活したという経験もなく、大学で、その方面の言語学を専攻したわけぢゃないですから。
私が言いたいのはそういうことなんです。
殆んどのおばあちゃんは、若かりし頃、自分の赤ちゃんのおむつ交換、抱っこ、沐浴、ミルク授乳は経験があるから娘さんやお嫁さんに教えられるでしょう。
けれども、経験のない母乳のあげ方や足りているかどうかの見極め方などは教えられないと思います。
母から娘に伝えられないことだからこそ、学ぶ必要があるんですね。

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日本の母乳率

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「日本の母乳率その1(若干改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下過去記事。


母乳率ってあまり聞きなれない言葉でしょ?
これは医療の中の母乳育児分野でしか使用されない専門用語なので、聞いたことがなくても気にしないでね。
簡単に説明すると、母乳のみ(離乳食が始まれば母乳と離乳食)で赤ちゃんを育てているお母さんの割合です。(分母は赤ちゃんを育てている全てのお母さんです!)
時期により、退院時・2週間健診時・1ヶ月健診時・3ヶ月健診時・・・などの定点があります。

出産前、母乳育児を希望されるお母さんは軽く90%を超えます。
もちろん、気持ちには『温度差』はあり「できれば」の方、「絶対」の方とおおまかに分けられますが・・・
ですが、日本の母乳率、知っていますか?
退院時で60%!!!!!そう、半分強なんですよ。
1ヶ月健診時で40~45%の間を行きつ戻りつしているのが現状なんです。

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2009年4月 6日 (月)

出産時のお部屋は個室?それとも相室?

最近は個室希望のお母さんが増えています。
人前で乳房をさらすのに、抵抗があるんですね。
子供の時から個室を与えられ、寮での集団生活を経験されていないお母さんは相室なんて無理って思っていませんか。

上のお子さんがしょっちゅう面会される経産婦さんならともかく、初産婦さんが個室をチョイスされると、大抵おっぱいで苦労します。
もちろん、大丈夫な方もおられますが、上手くいかない率、高いです。

きっと、ヒッキーしてると助産師に授乳しているトコロを見てもらう機会が少なくて、お手伝いしてもらうこともなく、自己流の含ませ方になっちゃうからなんですよね。
乳頭傷だらけ、乳房パンパン、昼夜逆転・・・。
抱っこに仕方も退院前なのに、オタオタしてて、「こんなレベルで帰ったらヤバイぞ~退院遅らせたら」って感じの方が少なくありません。
同室でも、赤ちゃんに慣れるのに、3日はかかります。
それまでは、授乳の度に授乳コーナーに出向かれて、「これでいいのか」ということを担当助産師に確認してもらいながらがされるのが、一番いい結果に繋がります。
個室、初産婦さんは止めた方がいいですぞ。

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2009年4月 5日 (日)

お母さんにとっての母乳育児のメリット2

母乳育児がお母さんの健康にもたらすことについて、先ほど記事にしましたが、もうひとつありました。

骨密度が低下しにくいんです。
女性は閉経後、女性ホルモン量が減少しますから、それに連動して、ど~んと骨密度が低下します。
骨が脆くなりやすいってことです。
例えば脚の大きな骨が折れてしまったら、歩けなくなりますね。

でも、長くおっぱいをあげていると、丁度「骨の貯金」が貯まることになります。
赤ちゃんがお母さんにもたらしてくれるものは想像以上に大きいということです。
有難いことですね。

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『なんちゃって母子同室』に気をつけて!

最近は病産院の選択ポイントとして、母子同室を重視されるお母さんが増えてきておられるので、異室から同室に転換するところが増えてきて、誠に喜ばしい限りです

WHO/ユニセフも母乳育児成功のためにはまず母子同室をと提唱しています。
自分のおっぱいで赤ちゃんを育てたいと希望するお母さんには絶対条件と言っても過言ではありません
しかし、出生直後からの母子同室をしている病産院はまだまだ少ないようです
というのも、首を傾げたくなる母子同室の話をここのところ、何人ものお母さんから聞かされることがあったんですね

わたしはそのような病産院のやり方を『なんちゃって母子同室』と呼んでおります。

具体例を挙げましょう

①朝9時夜9時まで・・・お近くのスーパーの営業時間ではありません
赤ちゃんと同室して、おっぱいをあげる時間が半日しかないということです
出産後ゆっくり休ませてあげようという親心かもしれませんが、一番おっぱいの分泌が多くなる深夜帯をまるまる外すとは・・・しかも、胃の小さい赤ちゃんに消化の早いおっぱいをあげるのに頻回でなくてどうするんでしょう
半日間はしょっぱなからミルクですか

②産後3日目から希望者のみ終日OK・・・赤ちゃんの状態が悪くてクベースに収容されているとか事情があるなら私も止むを得ないと思います。
そうではなく、出産後ゆっくり休ませてあげようという親心か小児科のあるトコロだったら、ドクターの方針(=大抵、ご出身大学・医局の方針とリンクしてる)で一律にお許しが出ない場合

もしもいくつかの選択肢があり、この手の病産院を選ぶべきか否か悩むなら・・・
母乳育児を推進する者としては、率直に申して①や②はお勧めできませんなぁ。

こんなやり方では上手くいく方であっても上手くいかないことの方が多いから。

ホントに母乳育児を勧める気持ちがあれば、赤ちゃんをお母さんから拉致っちゃいけないし、そのことはWHO/ユニセフも言っていますから。

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2009年4月 4日 (土)

質問です☆風疹の抗体価はありますか?

私はご出産後のお母さんの母子健康手帳を見る機会がとても多い立場にいますが、最近、風疹の抗体価がない方(=×8↓)をよく見かけます。

風疹の抗体価がなくても、ご出産直後は特に問題ないのでしょうが、やがて、次の赤ちゃんを希望された時が大変危険なのです。

今の赤ちゃん(その頃はお兄ちゃん・お姉ちゃん)が幼児期以降になると、集団生活が開始されます。
つまり、色々な感染る病気をお家に仕入れてこられる機会がど~んと増えます。
そうすると、たまたまMRワクチンを受けていないか、受けられても抗体が出来ていなかったら、お母さんが風疹に罹る恐れがあるわけです。

で、もし、お母さんが妊娠初期だったら、おなかの赤ちゃんが先天性風疹症候群になる可能性が大なんです。

何があってもそれだけは避けてほしい!

そうならないためには、ご出産後出来るだけ早い時期に産婦人科のドクターにお願いして、風疹の予防注射を受けられるようにされることをお勧めします。
受けられたら、抗体の出来る8週間は避妊を完璧に行ってくださいね!

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お母さんにとっての母乳育児のメリット1

おっぱいをあげると、ダイエットとか、経済的とかメリットは色々ありますが、閉経前の卵巣がん・乳がん・子宮体がんの発症率がぐ~んと低下することを知っていますか

長い期間あげるほど効果的と国際ラクテーションコンサルタント協会の資料に掲載されていました。(以前から、このことは何処かに書いてあったと記憶していましたが、何処だったかが、なかなか思い出せませんでした)

おっぱいはお母さんから赤ちゃんにあげるばっかり(=一方通行の行為)だと思っているお母さんは少なくないと思いますが、実はお母さんの健康を高めてくれる働きもあるということですね(=赤ちゃんからお母さんへのプレゼントもあるということですね)

素晴らしいと思いませんか?

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2人目の余裕?が落とし穴!

先日他院でご出産された隣町にお住いのKさんというお母さんが★病院の母乳外来を受診されました。
プロフィールとしては、1人目は女の子・2歳まで完母・自然卒乳・トラブルなし。・・・というご立派な経歴。
今回2人目は男の子・現在4ヶ月・2週間前の健診で、体重増加不良と指摘され、数日間ミルク400ml/日補足しはじめたものの、おっぱいで頑張りたいどうしたらいいかというご相談でした。

詳しく聞くと、家業手伝いを2ヶ月頃から再開し、家業の忙しさと赤ちゃんが泣いてもおなかが空いたとは思いもよらず、単なるぐずりと思い、乳房が緊満してからがっつりと飲ませればいいと思い、おっぱいの回数が4回/日だったとか。
つまり、2ヶ月までは順調に発育していた赤ちゃんが2ヶ月以降殆んど育っていないという状態でした。
Kさんいわく、自分はおっぱいがよく出るから足りないなんて思ってもいなくて、4ヶ月健診で愕然としたそうです。『赤ちゃんに悪いことをした』と、涙ながらにお話されました。

案の定、乳管が詰まっていました。
また、ラクな哺乳瓶を使ったせいか、かなりのおちょぼ口になっており、乳頭が発赤していました。
そこで、乳房マッサージをして、コンディションを整えました。
暫くはミルクの補足も止む無しの分泌まで低下していましたので、哺乳瓶の乳首を替えました。(ミルクの補足は計算して300ml/日としました)
頻回直母の重要性を説明し、最低8回/日は赤ちゃんに吸わせて貰うようにしました。

そして、8日後の4月2日、赤ちゃんの体重増加度は新生児並みに改善していました。
Kさんは結局、ミルクの補足を200ml/日程度に抑えたのに、予測していたよりも2倍の体重増加度が得られ、おっぱいが復活していることが示唆されました。
赤ちゃんのおちょぼ口も修正されてきていました。

家業手伝いの方も、赤ちゃんの発育が大事ということで、免除してもらえるようになったそうです。

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2009年4月 2日 (木)

授乳回数は減らしていくもの?

粉ミルクの場合は消化時間の関係から、授乳回数は最多で8回/日ですが、おっぱいの場合は授乳回数に上限はありません。
かえって、急に授乳回数を減らすと、乳腺炎になりやすく、赤ちゃんの体重増加不良などのデメリットが多くなり、要注意なくらいです。

おっぱいが充分足りていて順調に育っている赤ちゃんであっても、おっぱいの後ずっと起きていたり、大量にうんちが出た後、ゴボッと吐いた後などは30分足らずでおっぱいを欲しがってもフシギではありません。
特にハフハフしている時はすぐに飲ませてあげても全く差し支えありません。

ところが早期離乳の考え方がアタマから離れない、旧人類の医療者や粉ミルクを推進する方は「頻回授乳ではいつまで経っても、生活のリズムが作れない。」とか「新生児期を過ぎたら、もう泣いたらおっぱいの時期ぢゃない。」などのお節介助言をなさいます。
困ったことに、少しお堅くて真面目なお母さんほどこのようなお節介助言に悩まされ、惑わされます。
けれども、そんな時だからこそ、冷静になってほしいのです。
おっぱいを飲むのは赤ちゃんです。
おなかが空いて、泣いているわが子を目の前にして、どうして、月齢や間隔を優先しなくてはならないのでしょうか。
どう考えても変ですよね
授乳回数で介入が必要なのは、お母さんが乳腺炎になった時と赤ちゃんの体重増加不良の時だけです!
それも、減らすのではなく、増やすほうで。
もっと自然におっぱいを飲ませてあげましょう。
赤ちゃんのおなかも気持ちも満たしてあげましょう。
そして、赤ちゃんとの絆を育んでいきましょう!

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赤ちゃんの発達

今さらながらですが、赤ちゃんの発達は上から下に進んでいきます。
つまり、頸が据わる、寝返りする、お座りする、はいはい、つかまり立ち、伝い歩き、ひとり立ち、ひとり歩き・・・という順番ですね。

この中で重要項目は頸が据わる、お座りする、ひとり立ち、ひとり歩きです。
時々、寝返りやはいはいをしない赤ちゃんがおられますが、あまり気にしなくてもいいと思います。

また、上から下にという順番がありますから、例えば、頸が据わっていないのに、お座りするというのは有り得ません!

発達には個人差が大きいものですが、それでも頸は据わるのは3~4か月頃です。
早産の赤ちゃんは修正月齢という概念で評価しなくては正しい判断が出来ません。
例えば、32週で生まれると、約2か月早く生まれておられるので、2か月プラスして、5~6か月頃に頸が据われば順調に発達しておられるということですね。

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2009年4月 1日 (水)

母乳育児サークル

実はSOLANINはひょんなことから、京都市で、26年前から活動を継続しておられる、『母乳育児サークル』さんと知り合うことがあり、設立から携わっておられる、浅井富美子さんと親しくさせていただいております。

私の住まいからはかなり遠方ですし、仕事もあるので、毎週の集会には参加は難しいのですが、普通会員ではなく、賛助会員という区分ができたので、今年度から入会することに決めました。

先日送付していただいたサークルだより第49号に特別例会「2歳児との付き合い方」という演題でアンハウスの内村紀子さんがお話された内容が掲載されていました。

”魔の2歳児”という言葉があるが、宥めても厳しく言い聞かせても扱いにくさを感じるのはお子さんが「いや」という言葉を覚えて頻繁に使うからだ。
でも、悲しいことですが、親に捨てられたり虐待された子は「いや」とは言えないし言わないことを知っていますか。
「いや」というのは魔法の言葉で、大好きなお母さんが振り向いてくれる、構ってくれるのが分かっているから連発するお母さんへの”絶対的な信頼のあかし”であるそうです
・・・「いや」を連発されると、お母さんもイライラするし、自分の育て方が間違っていたかと悩むこともあるでしょうが、その逆で、ちっとも間違ってなんかいないんだと自信を持って「いや」をとことん楽しんじゃいましょう。

内村さんからのメッセージで
①子供の好奇心を育てよう。
②子どもと一緒に感動しよう。
③子供に安心感を与えてあげてねとありました。
素晴らしいそして、元気の出る言葉ですね。

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