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2009年3月23日 (月)

乳児突発性ビタミンK欠乏症って知っていますか?

これはあくまで、まず起こらない病気(=発症は数千人に1人の割合)ですが、数ヶ月前の★病院でも1人の赤ちゃんがこの病気であることが判明したので、やはり記事にしますね。

おっぱいの栄養分はほぼパーフェクトなんですが、ビタミンKだけは不足しがちです。
また、赤ちゃんのカラダの中では生産できないビタミンです。
それで、通常は予防的に出生間もなく・退院前・1ヶ月健診の3回にわたり、シロップ製剤を内服することで、出血性の病気の予防をします。
お口から飲めない小さい赤ちゃんは小児科ドクターが注射をします。

生後間もなく発症するのは「新生児メレナ」という消化管からの出血です。
吐血・下血が主症状なので、授乳やおむつ交換をしていたお母さんが気が付くことが、殆どです。
それに対し、この突発性というのは別名、遅発性とも言われ、1ヶ月以降に起きるのが特徴です。
症状は「急に意識が朦朧となる」「急に頻回におっぱいを吐く」「機嫌が悪く、グズグズしている」「急におっぱいを吸う力が弱くなる」「けいれんが起きる」などです。
検査データ的に血液凝固因子というのが低くなるので、「血友病か」と、疑われることもあります。
今のところ、確たる原因は不明です
そういう場合でもビタミンKの投与を受ければ治ります。

お母さんに出来ることは、普段のお食事に納豆・緑黄色野菜など、ビタミンKを多く含む食品をを積極的に摂取することです。
「どうしよう納豆食べられない・・・人参も嫌いだし。」の崖っぷち気分のお母さん、キャベツだったら、食べられませんかねぇ。
キャベツは淡色野菜だけど、ビタミンKは意外に多く含まれているんですね。
お母さんの摂ったビタミンKはおっぱいに出てきてくれますので、大きな意味があるんです。

追伸1:この赤ちゃんは無事助かりました。

追伸2:新生児の出血性疾患について実習各校の看護学生に口頭試問すると、最近はみんな、国試対策万全なのか「メレナです。」と即答してくれます。

でも、「メレナって何?症状は?」と質問を重ねると、「習ってません。」とか「知りません。」って言うのよね。
それって、国試的知識としてはOKかもしれないけど、臨床的知識としては《へのツッパリ》にもなりませんな。
「予防は?」って聞けば、「ビタミンKです」とは答えるものの、「それ何?あまり聞いたことのないビタミンだね。」ってカマかけたら、「そうですね。ビタミンCの間違いだったかもしれません」とか、こちらに迎合したことヌカす学生もいます。こら~。
事前学習ができていない学生だけは容赦できない性格なので、SOLANINのブラックな性格全開で、ガンガン口頭試問を続けます。
反面、事前学習のできた看護学生にはとてもやさしいと言われています(笑)

1 ■こんばんは♪
息子は入院中にK2シロップを飲んだものの、退院時にビタミンKの数値が規定値ぎりぎりだったということで、退院一週間後に再検査を受けました。
その時に小児科医さんからSOLANINさんのお話と同じ説明を聞きました(*^-^*)
ただ私の場合は大豆摂取を少し控え目にするよう言われ、先生から毎日では多いので、週に3回食べるようにと。
そのほかにもキャベツはよく食べるようになり、青汁っぽいのも毎日続けています。
息子はおっぱい=私が食べたものからしか栄養がとれないですし、気にかけていなければ!と思っています(*^-^*)
くま 2009-03-24 02:14:23

2 ■Re:こんばんは♪
>くまさん
赤ちゃんが無事で良かったですね!
お食事の内容で栄養の中身まで変わるっておっぱいって、すごいね。
SOLANIN 2009-03-24 18:32:52

3 ■無題
現在3ヵ月のうちの次男も1ヵ月健診でビタミンKの数値が19と言われました。
病名は聞かなかったのですがまさにこの病気だったのですね!その日に2回シロップを貰いその後も2回程 再検査を勧められました。
あたしは納得大好きなので今でも定期的に食べてます。ただ今思うとたまにまだ足とかプルプル痙攣(?)するときがあります。
サエ 2009-12-22 07:00:03

4 ■Re:無題
>サエさん
納豆常食しておられるし、与薬されたなら大丈夫ですよ。
でも、調べてもらい、治療が受けられて良かったですね。
SOLANIN 2009-12-23 15:06:04

5 ■こんにちは
無事でなによりです!しかし知識のない学生に正直恐怖です。実際私が出産した際新米助産師さんに出産時「はっ?」と聞き返すことがありさすが四人産んでますねと笑顔で言われたときは「勉強してるの?」命を任せられないと感じました。 そんな方ばかりではないでしょうが知識・認識不足が感じられますね。三人目までは若くてもそういう助産師さんがいなくこちらが勉強になる方ばかりで凄いと思ってましたがこれは熟練度なんですか?
ともちゃま 2010-06-20 12:32:36 

6 ■Re:こんにちは
>ともちゃまさん
熟練度もそうですが、やはり本人の資質もあるかと思います。
患者さんのために役立ちたい、未熟なままではだめなんだと必死になるかならないかの違いです。
何処にでも1人くらいいますよね?
だらけて給料泥棒的な人。
SOLANIN 2010-06-20 20:24:09

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