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2009年1月

2009年1月31日 (土)

ぎっくり腰をラクにしてほしかっただけなのに/つづき

私はすぐ、★病院の産婦人科のドクターに事の顛末を説明しました。
ドクターは「自分は経験ないけれど、(超緊急でおっぱいを止めるために)4錠処方するやり方があるのは聞いたことがある。でもねぇ。」と言われました

さて、どうしたものか
どんなにおっぱいが出ているお母さんでも、お薬の効果を考えると、分泌そのものがシャットダウンされたというか、息の根を止められたというか
お母さんからは物凄く凹んでおられるオーラが出ています
喉元まで出かかった「這ってでも最初から★病院に来ればよかったのに」という言葉を飲み込んで、「じゃ、診察させてね。」と私は言いました。

乳房は張ってなくてもおっぱいは出ます。
張っている乳房が良いとは申しません。
しかし、これは・・・う~んマジでペロンペロンです

私は「安請け合いはできないけれど、出来る限りのことはやってみます。赤ちゃんのために、お母さんも精一杯頑張りましょう。」と、言いました。
とりあえず、乳房にカツを入れるべく、温罨法の後、乳房マッサージをしました。
かなり念入りに、1時間くらいかけて、行いました
でも、雫すら出てきませんやっぱり無理なのかな。
お母さんには、翌日のお昼まで(おっぱいを飲ませられない間)2時間毎に左右5分づつ乳頭刺激のつまみ出しマッサージをするように言いました。(もちろん夜中もです)
おっぱいのためによいお食事、食べ方、服装、温罨法などの説明をしました。
お母さんは真剣にメモを取っておられました。
そうして、産婦人科のドクターに『プリンぺラン®』の処方をお願いしました。
『プリンぺラン®』は夕食後から内服をスタートするよう伝えました。

24時間経った時間に合わせて母乳外来の予約を入れてもらいました。
ドキドキしながら、哺乳量測定をしました。
まだ、ゼロでも当然の時期です。
ところが2g飲めていたんですオドロキでした
飲ませ終わった後に乳頭を刺激したら、おっぱいが一滴だけ滲んできました。
「赤ちゃんが根気よく吸ってくれたらイケるかもしれない・・・」

「お母さん、この子は4ヶ月だけど、今日からしばらくは、新生児だと思って授乳してくれますか」と、尋ねました。
お母さんはもちろん、「はい」と言ってくれました。

何が功を奏したかは、分かりません。
兎に角、お母さんも私も必死でした
運命の1週間後、母乳外来で哺乳量測定をしました。
赤ちゃんあなたのパワーは素晴らしい素晴らしすぎて私は脱帽です。
なんと56gも飲めていたのです。
そこからはミルクの量をどんどん減らしていきました

リラクテーション成功です。
そこに私を必要としてくれるお母さんが居られる限り、簡単に諦めてはいけないんだと、強く、強く実感しました。

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ぎっくり腰をラクにしてほしかっただけなのに。

現代人は腰が弱いと言われています。
産後ぎっくり腰になるお母さんがときどきおられます。
私は整体か鍼灸をお勧めしています。

母乳外来を受診された患者さんには、必ず「おっぱいをあげている時に何か困ったことがあれば、とりあえず★病院の母乳外来に電話してね」と、念を押しています。
でも、病状によっては「相談しても仕方ない・・・」と思っちゃうんでしょうね

確かに私はぎっくり腰を治してあげられません。
だけど、そんな時どうしたらいいのか、情報提供することはできます
院内で何とかなることでしたら、他科のドクターにお願いすることもできます
そのお母さん、せめて、★病院の産婦人科に罹ってくれたらよかったのですが、自宅近くの産婦人科を受診して、「ぎっくり腰になって、授乳はおろか、家事もできないし、先生何とかしてください」と言われたそうです。
そうしたら、その先生は「よし、分かった」と言って看護師さんに、お薬を持って来させ、「これを飲みなさい」と4錠のお薬とお水の入ったコップを渡されたそうです。
腰が痛くて堪らなかったので、言われるままに先生の面前で内服したそうです。
そうして、お薬のヒートシールは何気にポケットに入れて帰ったそうです。
「授乳はしばらく止めてミルクにしてね。」と、その先生に言われたそうです。

「何で」と思いながら、そのお母さんは自宅にもどり、ネットで内服したお薬の素性を検索したそうです。
そうしたら、何と『カバサール
®』だったのですえらいこっちゃ

死産の方でさえ、1週間に1錠内服すれば、効果のある、あの『カバサール®』です
内服したら最短でも24時間は授乳禁止です。
コトの重大性に気づいたお母さんはすぐ、母乳外来に電話して来られました。
お話を伺って私も言葉を失いました。
やっとの思いで「4錠ですか・・・」と言いました。

俄かには信じがたいのですが、その先生は乳緊をラクにしてあげたらいいと受け取ってしまったようです。
「もう、おっぱい出なくなってしまうんでしょうか」と、涙声のお母さん。
「とりあえず、母乳外来に連れて来てもらってね。どうしたらいいか、説明するから。」
と、私は答えました。

さて、SOLANINの対応とおっぱいの状況のつづきはこの後で。

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2009年1月30日 (金)

妊娠中におっぱいがパンパンに?

今日は「朝起きたら両方の乳房がパンパンで痛いんです」という電話がありました。
まあ、よくある電話内容(乳腺炎)だなと思って聞いていたら、「違うんです。妊娠30週の妊婦さんです」とのこと。

皆さん。そんな経験ありますか
半信半疑でとりあえず、母乳外来に来ていただきました。
そうしたら、ホントなんです
目ぇ瞑って乳房に触ったら「産後3日目」なんです。
仰向けに寝そべってもらっても乳房は外側には流れないんです
ありゃりゃ。どうなっちゃてるの

乳汁は黄白色でマーブル状模様が描け、性状はとろりでタラタラ分泌するのです
まさに初乳SOLANINもこの仕事に就いて長いですが、妊婦さんでここまで乳房パンパンっていうのは初めてでした

乳房マッサージするしかありません。でもどうやって
だって妊婦さんだから、腹緊を起こさせてはいけないし。
かといって、折角乳管開通しているのを台無しにしてはいけないし。

それで、おにぎり搾りをしてみました。
片方の乳房に40分くらいかけてそうっと触りました。
幸い、腹緊は起こらず、胎動も活発で、無事に終わりました

全身性の疾患からおっぱいの調子が悪くなる時は、経験的に両側ともトラブルことは分かっていましたので、この妊婦さんも、そうだと思います。状況証拠ですが、インフルエンザのようでしたので。今日は貴重な経験を積めました。

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困ってしまいました/ つづき の つづき

どうしたものでしょうか?
私はこの数日Nさんにどのように接したらいいのか悩んでいました。
おっぱいをあげること自体は本来プレッシャーになることではない筈。
何かが「おっぱい止めてしまいたい」のウラにあるんじゃないのかな?

でも、こんな止め方ってどう考えても変!
赤ちゃんへの視点が完全に欠落してる。
たかがおっぱい。されどおっぱい。
産後数日で断乳なんて、そりゃないよ。
赤ちゃんには『母乳権』があるんですよ!
だって、考えてみて。
現代でこそ、ミルクがあるけど、例えば縄文時代ならば、それは赤ちゃんの死に直結していることを意味するのですから。
ミルクといっても隣国ではメラミン混入云々の騒動がまだ記憶に新しいところですし。

おっぱいをあげたくてもあげられないお母さんの涙を知っている者としては、お節介でも言わずにいられません(いつもは飄々としているSOLANINですが、イザとなったらかなり熱いんです!!)

「Nさんは少なくとも今は乳腺炎にはなっていないんですよ。それに、赤ちゃんだってまだおっぱいのリズムができてなくて当然の時期でしょ?ホントに駄目かもしれない時に止めるのでも遅くないと思う。実際この間よりも乳緊は落ち着いているしね。Nさんのおっぱいは、赤ちゃんのもので、いい大人が駄々っ子みたいなことでどうするのよ?こんないいおっぱいをあっさり止めるなんて勿体ないでしょだいたい、詰りにくいよう乳質をコントロールすればいいんですから。」と言ったんです。

そうしたら、「えっどういうことですか?」とNさんの目の色が変わったんです。
で、「ごぼうし」のハナシをしたんです。実物を見せ、一粒渡して噛んでもらいました。
以前このブログで申し上げたとおりのゲロマズ味にNさんは悶絶しつつも、
「私、やれるところまでやってみます!もし駄目だったら助けてくれますか?」と言ってくれました。
来院までは「今日こそ先生に直談判してでも、カバサール処方してもらおう!!」と思っていたとか。
(カバサールとはおっぱいを止めるお薬の名前。死産の方など、特殊な場合に使うことがある)
時には泥臭くても患者さんとはガチンコでぶつかり合うことで、気持ちが伝わることもあるんだな。そういうことがあっていいのかもと感じました。
 

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2009年1月28日 (水)

おっぱいとお薬/その2『リレンザ』

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいとお薬その2『リレンザ®』(改訂版) 」公開中です
最新の内容は上記でご確認ください。

以下、過去記事

予告通り『リレンザ』についてお話します。
インフルエンザのお薬として、ここのところ、タミフルに代わって台頭してきた感じのお薬ですね。
今のところ、タミフルのような耐性菌はないようです。

お薬の効能のひとつに、インフルエンザにまつわる症状を”30%軽減する”という項目がありました。
凄いですねぇ。
でも、30%ってどうやって計るのでしょうか。
おおっ済みません。
”30%軽減する”・・・ではなく、”30%軽減すると信じられている”・・・というのが正確な表記でした。
揚げ足取りをする気はございませんが、お薬の効能を信じられているというのは、どのように、解釈すればいいのでしょうか。
私のアタマで理解するには難しすぎる表記でした。

で、結論ですが、授乳中の方は内服を避けてくださいね。

2009年1月26日 (月)

困ってしまいました/つづき

私は「Nさんが色々なことが気がかりで不安なのは、分かりました。でもお話の内容からすると、おっぱいを止めたら、解決するような問題じゃないと思うんですミルクは与える量や授乳間隔を考えないといけないから、想像しているより、ラクじゃないですよだって、ミルクあげてもギャン泣きすることはいくらでもあるし、上の子の赤ちゃん返りがなおるわけでもないからね」と、答えました。

・・・いるんですね~時々こういう《わたしが一番》という方が。
母性はあるけど、タネ状態でとどまっている人が。
キビシイ表現になっちゃいますが、赤ちゃんを産んで育てるにはもう少し心の準備と覚悟をしてからの方が良かったんじゃないかという人が。

私は職業柄、おっぱいをあげたくてもあげられないお母さんを何人も知っています。
いわゆる、医学的理由ってヤツです。
★重篤な感染症に罹っているお母さん。(大体想像がつくと思います)
★妊娠中に子宮がんになって出産後全摘手術をされ、抗がん剤を使うお母さん。
★身体の血液が全部入れ替わるくらいの大量出血で、一命をとりとめたお母さん。
★赤ちゃんが先天性代謝異常で、病気の進行を抑えるために飲ませられないおっぱいを泣きながら搾って捨てているお母さん。
★気の毒なことに赤ちゃんがお亡くなりなり、ドクターから、「おっぱいどうしますか?お薬で止めますか?」と尋ねられ、「おなかが空いたら可哀相だから、お供えにおっぱい搾りたい。お薬は飲みたくない」と答えられたお母さん。
★どうにかあげられても、出産までに乳がんで片方の乳房を喪ってしまい、残った片乳しかあげられないお母さんですら、懸命におっぱいをあげておられます!
・・・そういう涙なしには語れないお母さんのことを思うと、Nさんにはホントしっかりしてほしいんです!

お母さんになったからには、自分の我儘を貫くんじゃなくて、もう少し赤ちゃんのこと考えてあげてほしい。
そりゃ、ミルクでも十分赤ちゃんは育ちますよ。
栄養学的には最近のミルクは『母乳に近づけた』というフレーズがキャッチコピーですからね。
でも母乳育児ってそうじゃないのよ。
じっと見つめて、語りかけて、抱いて・・・赤ちゃん丸ごと受け止めて慈しむ。
赤ちゃんは全身全霊でお母さんを信じて疑わないんです。
いい時も、悪い時もいつでもね。

母性がタネ状態でとどまる人はどんな人?
学歴、年齢、職業等々は全くカンケーなし。
カンケーあるとしたら、やはりその人の子供時代の母子関係と夫婦の人間関係がどうにも上手く言ってない場合かなあ?(どっちかひとつだけならば、何とかなると思いますが)
近日中にNさんは再診なので、つづきはまた今度。

 

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2009年1月24日 (土)

困ってしまいました

Nさんという方がSOLANINの勤務する、★病院の母乳外来を受診されました。
1人目さんも★病院で出産された方です。
遠方(といっても、車で2時間弱)からの里帰りをされています。
里帰り先はもちろんご自分の実家です。
入院中は乳房緊満が強く、糾励根湿布をされていましたが、それなりに落ち着いた状態で退院されました。
退院翌日に「おっぱいが痛い」という連絡があり、早速の対応となりました。

でも、ただ単にうっ滞しているだけで、乳腺炎としての所見はありません。
赤ちゃんは眠りがちですが、短時間で十分量を哺乳できていました。
ただ単に若干おっぱい生産過剰気味かなあというくらいでした。

そしたらいきなり「おっぱいを止めたい」と泣き出したのです。
「何故?」と、たずねたら「痛いのがいやだし、2時間毎に起きるの大変だし、母には食事内容もあまり色々頼めないし、赤ちゃんはしゃっきり起きてくれないからスッキリするまで飲んでくれないし、自宅に帰ったら近くに助産院も母乳外来もないからトラブルになった時困るし、イライラするから上の子に当り散らすし、職場復帰(医療系)が4ヶ月と早いし、預かってくれる保育園から哺乳瓶に慣らしてねと言われるし、」と、さんざっぱらのたまうのです。

さて、どうしたものでしょうか?
様々なことが、気になるのでしょうが、今から気にしてもどうにもならないことってありますよね?
なるかもしれないけどならないかもしれないのにね・・・
じゃ、またこの続きはあとで

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2009年1月23日 (金)

乳糖不耐症って知ってますか?

数日前、生後4ヶ月の赤ちゃんとお母さんがSOLANINの勤務する★病院の母乳外来を再受診されました。
入院中に直母確立し、生下時3600g→2週間時3750g→1ヶ月時4400gと、順調に体重増加していました。

ところが、112日目5470gなんですね。
変なので問診すると、1日の直母回数が5~6回と少なく、夜間は10時間以上ノンストップで熟睡し、昼寝も2回で4時間近くあるとか。
元々舌小帯短縮があり、出生当初は巻きつけが不器用でしたが、お母さんの乳汁分泌の立ち上がりが良かったのと、横抱きから立て抱きに変更していたので、入院中に哺乳動作のハンデは克服できていました。

2ヶ月の末頃から、ずっと指しゃぶりしている赤ちゃんだったので、兎に角、授乳回数を8回に増やし、ポジショニングは横抱きからフットボール抱きに変更してもらうよう助言しました。
なのに、118日目の再診時5498gと停滞していたのです。
もちろん心臓疾患はありません。
直母は100gは哺乳できるくらいたくさんでています。
哺乳時は気が散ることもなく、集中して飲めます。
機嫌は良く、頸も据わり、寝返りも出来ます。
あやすと良く笑うし、アーとかウックンとかおしゃべりもできます。
乳房トラブルもありません。
おしっこは1日6回、うんちは2回から4回出ています。
一見何の問題もなさそうです。
でも体重が停滞したまま。

この児は第2子で、上の子も全く同じ経過だったそうです。
(上の子は他院で出産されたので詳しくは存じませんが)
そこで、小児科外来に連絡し『便クリニテスト』をしてもらったところ、
なんと結果は《4+》だったのです。

診断名:乳糖不耐症です。
速攻『ミルラクト』の処方がなされました。
あと数日で市の4ヶ月児健診とのこと。
体重増加不良の理由はおっぱいが足りないのではなく、おっぱいの中の糖分である乳糖が分解吸収されなくなっていたのです。
これって別に希少な疾患ではなく、ちょこちょこあるんですよ。
もしも離乳食が開始する頃になってもあまり軽快していなければ、離乳食のメニューを検討しなくては・・・と思っています。

 

 

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2009年1月22日 (木)

乳腺炎になっちゃったあ!(涙)/ごぼう子(=ごぼうし)

そうそう、『ごぼうし』ですが、これは漢方薬ではありません。
よく、お勉強されている薬剤師さんに言わせると、和薬というカテゴリーに入るとか。
男性薬剤師の方にはなかなか話が通じません。
女性薬剤師で、ご出産の経験がおありの方ですと、なんとなくご存知のようです。

主な薬効として「利尿がつく」という表示がありました。
でも、乳腺炎に効果ありとの文献は殆どなく、経験的に周知されているようです。

古式ゆかしく服用するには、3合のお水を土瓶か土鍋に入れ、『ごぼうし』10~15gを加え煎じます。
臭いが凄いですが、びっくりしないでね。
1時間半くらい経てばお水の色がこげ茶色で半分くらいに煮詰まります。
それを漉して1日3回毎食前に思い切ってぐいっと飲みます。
残ったものは冷中で1日保存可能です。
タネの油分が出てきますが、品質に問題ありません!
ただし、(ここ重要!!)試しにに飲んだ人は必ず
「世の中にこんな不味いものがあるなんて」
「これ飲んで万一、効き目なかったら、SOLANIN許さへんぞ」
などと、言われます。
なので、私も患者さんの誰彼なしに勧めているわけじゃありません。

でも、お食事や授乳間隔やポジショニングの改善指導、吸啜技術向上トレーニング、投薬依頼など、助産師として出来る限りやり尽くしてしまい、もう切るカードが無い時ってあるでしょう?
患者さんにしても、短いスパンで何度も乳腺炎を繰り返したらおっぱいをあげるのを挫折しそうになるでしょう?
『ごぼうし』はそういう崖っぷち状態の時の最終兵器なんです。

お値段の相場は500gで2000~2300円くらいです。1日分40円くらいですね。
マイナーなお品なので、お取り寄せの可能性大です。
健康保険は利かないです。

煎じるのが大変だったらフライパンで乾煎りして、ミル&ミルサーで粉砕して、袋オブラートに入れ、丸呑みする手もあります。
こっちの方が作るのは早いしラクかなあ?
それに飲みやすいかも?
オブラートダメな方は”家内工業ちっく”ですが粉砕『ごぼうし』をゼラチンカプセルなどに詰めて内服するのもアリですよ。

反対にNG服用方法はタネ状態の丸呑みです。
あっ、安いからって、タネ屋さんのは使っちゃダメです!!
発芽促進剤が塗布してあるそうですから、ヤバイです!!

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2009年1月20日 (火)

乳腺炎になっちゃったあ!(涙)

お食事があまりにもジャンキーなものが続いたり、脂っこいものやお餅を多食すると、おっぱいの性状がドロドロになります。
いわゆる、「おっぱいが詰まった」といわれる状態です。

なったことのないお母さんは想像できないかもしれませんが、冬だとインフルエンザと間違えるような症状が見られます。(ただし、鼻・喉の症状はないですが)
熱発もハンパじゃなく、39度越えもアリです。
体温計の数値を見て余計にしんどくなることも。

赤ちゃんにとっても災難です。
コンディションのいいおっぱいは、薄味でさらっとしてふんわり甘いんです。
でも、トラブルとドロドロまったりしてしょっぱいんです。
ぱっと見はマヨネーズ同様ねちょいです。

赤ちゃんだって味覚くらいあります。
いつものお味とかけ離れたおっぱいを喜んでのむことはできません。
ですが、そこを曲げても飲んでもらわないとなかなか治りません。

あっさりしたお食事とノンカロリーの温かい飲み物をゆっくりよく噛むようにして摂ってください。
葛根湯などの内服を処方された時はちゃんと指示通り内服しましょう。
もし、何度も繰り返す場合はごぼうしの出番です。
詳しくはまた今度お話します。

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2009年1月19日 (月)

新生児の体重が増えない(涙)

おっぱいはけっこう出ているし、入院中から直母のみで体重が増えていても、退院後、なぜか予測を外れて体重が増えない新生児がいます。
でも、世間一般にはお母さんのおっぱいまで診てくれる小児科の先生は殆どおられません。(まあこれは仕方ないといえますが・・・)
その為どうしても、大多数の小児科の先生は新生児の体重が増えない=母乳分泌不足という短絡的思考をされがちです。
それに対し、「そんな筈ないよ。どうして」と、納得できないお母さんもおられるかと思います。

赤ちゃんは大人とは異なり、カラダが小さいだけではなく、正常新生児でも消化吸収能力も未熟です。
一回の哺乳量は多くても、一日量として十分量を哺乳していても、授乳回数が8回未満ですと体重は増えなくなったり、酷い時は減ってしまいます。
寒さにも弱く、想像以上に保温は大切です。
合わないポジショニングや浅飲みもいけません。
生まれて間もなくから、乳糖不耐症になり、、うんちがブリブリ出過ぎている場合もあります。
つまり、母乳分泌に問題がなくても、おっぱいが飲めていないから、体重が増えないこともあるのです。(笊で水を汲むような感じってことです)

 

 

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2009年1月18日 (日)

糾励根(=きゅうれいこん)湿布!

まず最初に申したいのは「痛い乳房マッサージはしないでね」ということです。
助産師はパンパンのおっぱいで痛がっているお母さんを何とか助けてあげなくてはならない立場です。
もちろん、痛くない乳房マッサージのできる助産師はしてあげればいいのですが、そういう特殊技術を持たない助産師は何をすればいいのか?

簡単かつ効果的なのは、肩や背部のマッサージ、肩甲骨間と下腹部と仙骨周囲の持続的な温罨法、足浴などです。
(罨法や足浴は看護の基本技術ですから、実習生さんでもOKですね。)
ポイントは敢えておっぱいを触らず、周辺部位からアプローチするということです。

お食事の変更もいいです。
”全粥軟菜”とか”消化不良食”など、胃腸を労わるメニューはお勧めです。
(主治医の先生に食事変更の指示を出してもらうよう、頼みましょう。)

ちょっと手間ですが、効果絶大なのは、100年前からの伝統を誇る、霜鳥研究所の『糾励根』(きゅうれいこんと読みます)でお手製の湿布を作って貼付するのです。
店頭にはまずないので、お取り寄せです。
お値段は100gで1500円です。
実はSOLANINの勤務する病院では誰一人『糾励根』を知りませんでした。
なので、自腹で買ってきて、まず、師長さんと先生にみてもらい、許可を貰いました。
医薬品ですから、導入には、まずお薬取り扱いの権限のある先生に頼みましょう。
他の助産師には伝達講習をすればいいと思います。
”湿布○枚”という風にカルテに記載すれば、ちゃんとコスト請求できます。

<作り方と貼り方>
『糾励根』1に対して小麦粉4~5の割合で混ぜ、水でペースト状に溶いたモノを紙ガーゼなどに塗り伸ばし、皮膚に直に付かないようにもう1枚の紙ガーゼを当てて患部に貼付します。
固定はフツウの紙バンとかで十分です。
貼付したまま授乳できます。
4~6時間でパリパリに乾きますので、そうしたら更新してください。
勿体無いですが、一度貼付したものは廃棄します。
うっ積とうっ滞が一緒くたという、ややこしい状態でも貼付できます。
連続して2~3日貼り続けても大丈夫です。(乳頭・乳輪は避けてください。)
お母さんが入浴される時はその2時間前くらいには剥がしてもらってください。
入浴直前まで貼付していると、お湯がかかるとピリピリすることがあるからです。
入浴後に貼付する時は肌の火照りがおさまってからにします。
一日分くらいは作り置いても大丈夫ですが、保管はラップやビニール袋に密封して、冷中でお願いします。

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2009年1月15日 (木)

離乳食を食べてくれないんですけど~

SOLANINの勤務する★病院の母乳外来には、直接的に母乳とは関係のない項目についての相談電話もかかってきます。
先日は、「育児書の通りにしているのに、離乳食を食べてくれないんですけど、どうすれば食べてくれますか?」という質問がありました。

生後6ヶ月頃になったら、ぼちぼち離乳食をスタートしますが、モノの本にはちと難しいことが書かれています。
①「規則正しい時間に与える」・・・赤ちゃんは機械じゃないっつーの。
②「おなかが空いている時でないと、あまり食べてくれません」・・・でしょうね。
③「機嫌の悪い時は避けます」・・・それはそうかもしれないけど。

ん?ちょっと待った!赤ちゃんのおなかが空いていて、機嫌のいい時なんてありますかねえ?
②と③って矛盾してませんか?
これだけ食品偽装が問題になるし、数年前までは赤ちゃん用瓶入り果汁の保存料にアルコールを添加するメーカーもあった状況ですから、安全重視のお母さんとしてはできるだけ手作りのものを食べさせてあげたいですよね?
でも、赤ちゃんってリミットまでおなかを空かせると、意外にもあまり食べてくれないし、頑張って手作りしても食べてくれなければ、凹んじゃいますよね?
そういう時は、例えば左右のおっぱい3分ずつ吸わせ後、離乳食をあげるのです。
おっぱい星人の赤ちゃんほど、おっぱいと離乳食の順番を逆にすると、ひと口でも多く食べてくれますので、是非お試しくださいね。

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2009年1月14日 (水)

乳首噛まれちゃったよ~

SOLANINは★病院の母乳外来を担当していますので、仕事中にナースコールならぬ、ヘルプ☆コールがあると、クラークの美少女さんから内線が繋がり、お母さんに対応するのも、仕事です。
毎月コンスタントにある、ヘルプ☆コールのひとつに、
「赤ちゃんに乳首を噛まれちゃって、傷が出来ました。おっぱいを飲ませないわけにはいかないし、痛くてたまらないし、どうしたら、いいですか?」
というのがあります。
赤ちゃんが乳首を噛むには様々な理由があります。
ジャンキーなお食事が続き、おっぱいが不味い時。
お母さんの気持ちや視線が赤ちゃんから逸れているので振り向かせたい時。
(おっぱいの最中のメールはアカンでぇ)
歯が生えかけてむずむずする時。などなど。
中には乳首の付け根がパックリ裂けたり、抉れている重症のお母さんも・・・

理由は兎に角、迅速に対処すべきは、噛み傷と痛みを何とかすること。

モノの本にはユキノシタの葉っぱの薄皮を剥いで・・・と書いてありますが、イマドキのお母さんはユキノシタなんてご存知ないのよね。
もし、ご存知でも、近くのスーパーに売ってあるわけじゃなし。
新米助産師が思いつくのは、搾乳して哺乳瓶であげたり、乳頭保護器を使うという手ですね。
でも、赤ちゃんが全く吸い付いてくれないとお手上げですね。
じゃあ、どうするか?
赤ちゃんのお口に微量入ったとしても、影響の少ない『口内炎』のお薬を傷口に塗り傷をガードするカタチに切ったバンドエイドをその上から貼り、そいでもって授乳すれば、アラ不思議!!痛みは自制内、傷も早く治り、赤ちゃんもさして嫌がらずおっぱいに吸い付くのです。
また、赤ちゃんの噛み癖を直すには噛まれて痛くても「キャ~」と叫ばないこと!
赤ちゃんは高い声を聞くと嬉しくなり、「もっと頑張って噛み続けて、お母さんを喜ばせよう!!」という風に勘違いしちゃうんです。
なので、叫ぶのではなく、まず赤ちゃんのお口をすぐ離すのです。
そして、ちゃんと赤ちゃんの目を見て、「おっぱいは噛んだらダメ」とビシッと叱ってください。
赤ちゃんは「はっ」と気づき、乳首だけは噛まなくなります。

追記:キズパワーパッドの添付文書には「動物や人の噛みキズには使用しない。」という注意書きがあります。
ですので、最終的に使用されるか否かについては、各人添付文書をお読みいただき、その上で判断してください。
これまで実際に見てきた限りでは、貼付前に患部に付着したよだれを拭きとったり洗ったりしてからという常識的な対処の後にされてますので、感染兆候の所見は見たことがありません。
キズパワーパッドは商品の性質上、剥がれるまで数日間貼付可能のようですが、私は赤ちゃんが咥えることを考え1日1回は貼り替えるようにお勧めしています。

 

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2009年1月13日 (火)

おっぱいは赤ちゃんのためにある★

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「おっぱいは赤ちゃんのためにある!(若干改訂版)」が公開されています。
最新の内容は上記にてご確認ください。


赤ちゃんがおっぱいの飲み方を腹八分にコントロールできるようになるのは出産予定日から数えておおよそ3ヶ月頃です。
いわゆる、満腹中枢が形成されるまでに、そのくらいの時の流れが必要なんです。
それまでの時期は”スタミナが尽きるまで”若しくは”眠たくなるまで”延々とおっぱいに吸い付いてもおかしくないのです。
長い時間吸い付いても、おっぱいが足りないとは限りません。
胃袋の限界に挑戦するかのような飲みっぷりです。
満腹中枢が未形成のうちは、しばしば飲んでる最中にうんちがお出ましになったり、おちちを吐いたりすることもあります。
そして、おむつ交換や着替えをさせ終わると、「おっぱいなんて、飲ませて貰っていませんよ」とばかりに、お口を金魚のようにパクパクさせたり、舌なめずりをしていることさえあります。
もちろんあやすことは大切ですが、そのような”飲んだおちちリセット状態”の場合、赤ちゃんに我慢させるのはナンセンスです。
粉ミルクならば、消化時間が3時間以上と見なすので、授乳間隔を詰めることは馴染みませんが、おっぱいはそのようなしばりがありません。

どうか、赤ちゃんのペースで飲ませてあげてください。
時々、誤った知識がアタマにこびり付いてる医療者から、
「もう泣いたら飲ませる時期じゃない」とか、
「欲しがるたびにおちちを飲ませると赤ちゃんはしんどくなるから止めなさい」
などとお説教されて凹むお母さんがおられます。

でも、そんなの気にしなくても大丈夫赤ちゃんの頭を高くして寝かせてあげたり、カラダごと真横に寝かせてあげたり、抱っこしてあやすなら立て抱きにして、赤ちゃんがラクな姿勢をとらせてあげればいいのです。
お母さんのおっぱいは医療者ではなく、赤ちゃんのためにあるものです。
おっぱいの出し惜しみは、赤ちゃんの健やかな成長や良好な乳房コンディション維持の妨げになりかねません。
正しい知識を持った医療者かどうか、見極めが肝腎です。

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2009年1月12日 (月)

気をつけてあげてね★おっぱいの飲ませ方

赤ちゃんには色々なキャラがあります。
★いきなりギャ~っと泣く割りに、少しおっぱいに吸い付いただけでウトウトして、またすぐにギャ~っと泣くのを繰り返す児。
こういう赤ちゃんにはしばしば遭遇しますよね?
その際、お口の中をチェックしていますか?
大抵が舌小帯が短縮している(舌先がハート型に割れていることもあります)か、巻き舌などで舌先が下顎の歯茎を越えないか、おちょぼ口の何れかです。
哺乳意欲は人一倍あるものの、普通の舌の児よりも吸啜すると疲れやすいので、すぐにダウンしちゃうんですね。()
★その反対に、おなかが空いている筈なのに、なぜかいつもクタクタして、眠ってばかりの児。
こういう赤ちゃんにもしばしば遭遇しますよね?
その際、出生時の状況をチェックしていますか?
大抵が早産児、低出生体重児、糖尿病合併妊娠などで生まれた巨大児、出生時に呼吸器系のダメージを受けた児(呻吟、鼻翼呼吸、新生児仮死など)などに見受けられます。
生きていくためにはおっぱいを飲まなくてはならないのに、眠り続けることでエネルギーの消耗を最小限に止めているかのように見えます。
⇒このような、一見相反するキャラの赤ちゃんに共通することは、直接授乳のスタートから躓きやすく、おちちの立ち上がりが遅くなり、体重減少率が大きくなりがちであることです。

それらを一日でも早く改善するには、ポジショニング(授乳時の抱っこの仕方)の工夫をするのが、効果的です。
具体的には『立て抱き』にすることです。
『立て抱き』は飲み方がぶきっちょさんでも、舌の巻きつけがキマりやすく、眠たがりさんでも、短時間ですがわりかし、しゃっきりと起きて吸い付いてくれるので、不思議と上手くいくのです。
間違っても、一番合わない横抱きにはしないでくださいね。

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直接授乳の困難が予測される時、助産師としてどうすればいいの?

全ての赤ちゃんが生まれながらに、あっさりおっぱいに吸いつけるわけではありませんし、水道の蛇口をひねるようにおちちが出てくるわけではありません。
母乳育児に取り組む助産師ならば、常識!とも言えるこのことですが、プレママの思考回路には想定外なことが多いんですね。

これまでに遭遇したことがありませんか?
「あなたはおっぱいが大変なんだよ」というプレママに限って、何の根拠もなく、何の努力もせず、「おっぱいは何とかなるやろ」と安易に考えていることが。
で、案の定、出産後にマタニティーブルーになっちゃうことが。

それを避けるには、「あなたは妊娠中から乳頭・乳輪のマッサージをヒトの何倍も時間をかけて熱心にしないといけないよ」という予測される事実を、プレママを傷つけないように言葉を選びつつ、率直にアピールしなくてはいけないと思います。
そして、丁寧に乳頭・乳輪のマッサージのセルフケアの方法を指導して、出産までに何度かチェックをして、プレママの母乳育児のモチベーションを高めましょう。
妊婦検診時に陥没・扁平・裂状・巨大などのハイリスク乳頭、極端に狭い乳輪、体質的に肩凝りや冷え性、お食事がジャンキーと判明したプレママについては、余程デキる赤ちゃんでなければ、母乳育児のスタートが『イバラの道』になってしまいます。
でも準備さえしっかりしておけば、『陽だまりの道』に変わることが出来ます。

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2009年1月11日 (日)

たんぽぽ珈琲ってかなり良いと思います!

東洋医学的な考え方ですと、土から↷の植物はカラダを温かくしてくれます。(`∀´)
(授乳中にカラダの冷えは大敵です。特に下半身。)
また、乳房は経絡でいうと消化器系に所属します。
(早食いや丸呑みは胃腸に負担をかけるので、いけません。)
美味しいおっぱいをたっぷりと出すには、根菜類の煮物や汁物、豆製品なんを使ったおかずをゆっくりよく噛んで食べるのがいいんです。
海藻や旬のお魚、雑穀ご飯もいいですよ。(^∇^)
お餅はカロリーがハイパーですし、おっぱいの質がドロリになりかねないので、お勧めできません。
「授乳中はお餅」なんておっしゃる方は、恐らく食うや食わずの時代にご出産された方だと思います。
昨今は飽食の時代ですから、イマドキのお食事にお餅をプラスするのは蛇足なんですね。

で、たんぽぽ珈琲ですが、原料はたんぽぽの根っこです。
東洋医学では、たんぽぽの根っこはカラダを温かくするモノの中でもスーパーレベル級と言われています。
そして、授乳中はやたらと喉が渇きます。
水分補給にはノンカロリーのお水やお茶を摂るのが基本ですが、そればっかりじゃ飽きちゃいますよね。
そんな時たんぽぽ珈琲の出番です。珈琲といってもカフェインを含んでいませんから、安心して飲んでもいいのです。
つまり、たんぽぽ珈琲を飲んでも赤ちゃんの寝つきが悪くなったり、キーキー言ったり、体重増加が少なくなったりはしないということです。

カラダにいいモノはなんとなく不味いんじゃないかって思いがちですが、たんぽぽ珈琲はかなり美味しいです。
おっぱいの出方が良くなるかについては正直、まだ日本国内でのデータはないようですが、少なくとも悪くなるようなことはこれまで経験的にありません。
個人的には友人が出産したら、お祝いのひとつのアイテムとしてたんぽぽ珈琲を活用させてもらっています。(-^□^-)

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キシリトールの効果

(注)最強母乳外来・フェニックスにて「キシリトールの効果。(改訂版)」公開中です。
最新の内容は、上記でご確認ください。

以下、過去記事。

スーパーやドラッグストア、コンビニなどには多くの種類のキシリトール入りガムが販売されていますよね。
何を基準に選んでますか?
メーカー?フレーバー?イメージキャラクターのファンだから?

キシリトールは天然の甘味料ですが、むし歯予防の効果があることはよく知られていますね。
成人ならば、一日当り5~7g摂取すればよいのですが、栄養成分表を見て、炭水化物に対するキシリトールの割合が50%以上ないと効果が薄いことや、糖類がゼロであり、クエン酸や果汁などの酸性物質が入っていないことが重要条件であることを知っていますか?

残念なことに、市販のキシリトール入りガムの殆どが50%未満です。
また、一日当り5~7g摂取しようと思ったら100円前後するキシリトール入りガムを毎日10粒くらい食べなくてはなりません。
しかも、一日数回に分けて一回につき5分間以上噛まなくてはいけません。

これって結構大変です。
いいことだけど、顎がだるくなるし、お財布も痛い。

でも、一日当り5~7g摂取を3ヶ月以上続けると、お口の中のむし歯菌を減らせるし、菌が酸を出せなくなる(つまり、むし歯菌を無能力化しちゃう)という劇的な変化が起こるのです。
それだけではありません。
むし歯はうつる病気ですが、プレママが摂取すると生まれてからの赤ちゃんがむし歯になりにくくなるということがわかってきました。
キシリトールの効果がこんなにもすごいとは・・・でしょ?

但し、もっと少ない粒数で、もっとお安くキシリトールを摂取することができればいいと思いませんか?
実はそういう方法があるんです。
予防に力を入れておられる歯科には100%のキシリトールガム(歯科専売品)が販売されています。
それであれば、一日当りの粒数が4粒程度でOKですし、一日当りの価格は約47円で済むのです。
成人の97%はむし歯菌を持っているそうです。(治療済みでも、お口の中にはむし歯菌はいるのです。)
大切な赤ちゃんにむし歯ができないようにするために、今日からキシリトールを摂取しましょう。
もちろん、ご夫婦一緒にね。

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2009年1月10日 (土)

妊娠中から母乳育児を志向しよう

妊娠中って出産のことで頭がいっぱいのプレママさん。
出産は妊娠のゴールですか?
それだと、正解としては半分かな。
なぜなら、もう半分は母乳育児のスタートだから。

妊娠中からおなかの赤ちゃんにしてあげられるお母さんとしての準備って何ですか?
洋服や紙おむつなどを買いに行くことですか?
でも、それは他の誰かでもできますよね? 

では、プレママにしかできないことは何でしょう?
それは、妊娠中から「おっぱいで育てよう」という気持ちを持つことと、毎日の乳頭・乳輪マッサージなんです。

赤ちゃんは硬い乳頭・乳輪(鼻の硬さ)には上手く吸い付けません。
赤ちゃんが吸い付いてくれないと、おっぱいは出てこないのです。
乳管を開通させ、乳輪を柔かく(耳たぶの硬さ)していきましょう。 
オイルパックをしてからならばつまんでも痛くないですよ。
根気よく続けていけば、必ず変わります。
乳管の詰りが取れたら、じわ~っと初乳が出てきます。

おなかの張りやすいプレママは、午前11時~午後1時までの時間にしてみてね。
その時間帯が一日のうち、一番おなかが張りにくく、安全度が高いからです。
妊娠中からの乳頭・乳輪マッサージは、最高に価値のあるプレゼントです。(笑)

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WHO/ユニセフの母乳育児を成功させるための10カ条知っていますか?

SOLANINが勤務している病院(以後病院とします。)

日本中でまだ58くらいしかない、「赤ちゃんにやさしい病院」に認定されています。

母乳育児は決して難しいものでも、特殊なものでもありません。
お母さんのおっぱいで赤ちゃんを育てることはイキモノとして当たり前のことです。
なのに日本国内の病産院でご出産されたお母さんで、退院時母乳のみの方は60%弱しかおられません。
(因みに病院でご出産されたお母さんの95%は退院時母乳のみです。)

ところが、今のおばあちゃん世代がお母さんだったころは、ミルク育児がめっちゃ流行していました。
育児休暇なんて、公立学校のセンセイくらいしか取得できませんでした。
しかも、「母乳育児は女性の社会進出を妨げる」とか、「ミルク育児をしたらバストが垂れない」とか、ホンマかいな?というような話が常識のように言われていました。

どんなことでもそうですが、人間、自分が経験していないことを、次の世代に伝えたり教えたりすることは出来ません。
本来ならば、お母さんから娘や嫁に伝えていくべきものが、現代では出来ない状況なんですね。

私は母乳育児を成功させるにはまず、プレママとその周囲の方達の意識改革が必要だと考えます。

具体的には赤ちゃんのプレパパ、じいじ、ばあばが「母乳育児を成功させるための10カ条」を理解し、正しく実践することに尽きます。
そのためには、まず、医療者が学生時代には教えてもらえなかった「母乳育児を成功させるための10カ条」を読み解くための勉強をして、プレママとその周囲の方達に学ぶ機会を提供することだと考えます。

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